JP3308382B2 - インクジェットプリンタ用記録シートの製造方法 - Google Patents

インクジェットプリンタ用記録シートの製造方法

Info

Publication number
JP3308382B2
JP3308382B2 JP06605294A JP6605294A JP3308382B2 JP 3308382 B2 JP3308382 B2 JP 3308382B2 JP 06605294 A JP06605294 A JP 06605294A JP 6605294 A JP6605294 A JP 6605294A JP 3308382 B2 JP3308382 B2 JP 3308382B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
recording sheet
alumina hydrate
ink
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06605294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07276783A (ja
Inventor
等 雉子牟田
信一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP06605294A priority Critical patent/JP3308382B2/ja
Publication of JPH07276783A publication Critical patent/JPH07276783A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3308382B2 publication Critical patent/JP3308382B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
タ用記録シートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、1/2インチビデオや電子スチル
カメラやコンピュータの普及とともに、それらの画像を
紙面等に記録するためのハードコピー技術が急速に発達
した。これらハードコピーの究極の目標は銀塩写真であ
り、特に、色再現性、画像密度、光沢、耐候性などをい
かに銀塩写真に近づけるかが、開発の課題となってい
る。ハードコピーの記録方式には、銀塩写真によって画
像を表示したディスプレーを直接撮影するもののほか、
昇華型熱転写方式、インクジェット方式、静電転写型を
各社各様の方式でカラー化した方式など多種多様であ
る。
【0003】インクジェット方式によるプリンタは、フ
ルカラー化が容易なことや印字騒音が低いことなどか
ら、近年急速に普及しつつある。この方式ではノズルか
ら被記録材に向けてインク液滴を高速で射出するもので
あり、被記録材は速やかにインクを吸収し、しかも優れ
た発色性を有することが要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクの吸
収性が良好で、色素を効果的に定着して高い色再現性を
有し、かつ、色濃度が高く耐久性の高い記録物を得るこ
とのできるインクジェットプリンタ用記録シートの製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材に、半径
10〜100Åの細孔からなり、細孔容積が0.3〜
1.0cc/gのアルミナ水和物層を設けた後、カプリ
ル酸、カプリン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびリノール酸か
らなる群から選ばれるカルボン酸をアルミナ水和物に対
して0.1〜10重量%含浸法またはスプレー法で付与
するインクジェットプリンタ用記録シートの製造方法
ある。
【0006】本発明において、基材としては特に限定さ
れず、種々のものを使用することができる。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ETFE等のフッ素系樹
脂など種々のプラスチックあるいは紙類を好ましく使用
することができる。さらに、ガラスや金属も使用するこ
とができる。これらの基材には、アルミナ水和物層の接
着強度を向上させるなどの目的で、コロナ放電処理やア
ンダーコート等を行うこともできる。
【0007】基材として透明プラスチックフィルムなど
を使用した場合には、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クター)などにも使用できる透明な記録物が得られる。
基材として、白色顔料を含んだ不透明プラスチックフィ
ルムや、紙などを使用した場合には、銀塩写真に匹敵す
る記録物が得られる。
【0008】本発明において、アルミナ水和物層は色素
の吸着層として機能する。アルミナ水和物としては、色
素をよく吸収定着することから、擬ベーマイト(AlO
OH)が好ましい。アルミナ水和物層は、その細孔構造
が実質的に半径が10〜100Åの細孔からなり、細孔
容積が0.3〜1.0cc/gであることにより、十分
な吸収性を有し、かつ、アルミナ水和物層も透明性があ
る。このとき、基材が透明であれば、高い透明性を有す
る記録シートが得られる。基材が不透明である場合に
も、基材の質感を損なわない高品質な画像を得ることの
できる記録シートが得られる。これらの物性に加え、ア
ルミナ水和物層の平均細孔半径が15〜70Åである場
合はさらに好ましい。細孔半径分布の測定は、窒素吸脱
着法による。
【0009】本発明において、カプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、トリデカン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸およびリノール酸からなる群から選
ばれるカルボン酸は、アルミナ水和物層に適度な疎水性
を付与し、インクのにじみを防止する効果を有する。特
に、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、グリセリンなどの不揮発性溶媒を
多量に含んだインクを使用したインクジェットプリンタ
用記録シートとして好適である。
【0010】
【0011】カルボン酸の使用量としては、アルミナ水
和物に対して0.1〜10重量%である。カルボン酸の
量が0.1重量%未満の場合は、にじみ防止の効果が十
分発現しないおそれがあり、逆に10重量%を超える場
合は、アルミナ水和物層の疎水性が強くなりすぎて、イ
ンクジェットプリンタで記録した場合にインクをはじい
てしまうおそれがあるので好ましくない。カルボン酸が
ステアリン酸の場合、特に0.1〜3重量%が好まし
い。
【0012】基材上に、アルミナ水和層を形成する方法
としては、アルミナ水和物にバインダーと溶媒を加えて
スラリー状にし、これを基材に塗布したあと乾燥する方
法が採用される。塗布方法は、例えば、ロールコータ
ー、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコ
ーター、バーコーター、コンマコーターなどが採用でき
る。スラリーの溶媒としては、水系、非水系いずれも採
用できる。
【0013】バインダーとしては、でんぷんやその変性
物、ポリビニルアルコールおよびその変性物、SBRラ
テックス、NBRラテックス、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン等の有機物を用いることができる。バインダーの使
用量は、アルミナ水和物の5〜50重量%程度を採用す
るのが好ましい。バインダーの使用量が、5重量%未満
の場合は、アルミナ水和物層の強度が不十分になるおそ
れがあり、逆に50重量%未満を超える場合は、色素の
吸着性が不十分になるおそれがあるのでそれぞれ好まし
くない。
【0014】アルミナ水和物層の厚さは、各プリンタの
仕様によって適宜選択されるが、一般には5〜100μ
mを採用するのが好ましい。アルミナ水和物層の厚さが
5μmに満たない場合は、色素を十分吸着しないおそれ
があり、100μmを超える場合は、アルミナ水和物層
の透明性が損なわれたり層の強度が低下するおそれがあ
るので、それぞれ好ましくない。
【0015】カルボン酸の付与方法としては、アルミナ
水和物層を形成した後、カルボン酸が溶解した溶液を含
浸法またはスプレー法で付与する。
【0016】
【作用】本発明において、カルボン酸の作用は明確には
わからないが、アルミナ水和物の表面に吸着されて、ア
ルミナ水和物に適度な疎水性を与えると考えられる。こ
のため、インク、特に不揮発性の溶媒を多量に含んだイ
ンクで記録した場合にも、インクのアルミナ水和物層中
での移動を抑制し、にじみなどの画質低下を防止するも
のと考えられる。
【0017】
【実施例】アルミニウムアルコキシドの加水分解・解膠
法で合成した固形分18重量%のアルミナゾル100g
と、ポリビニルアルコール6.2重量%水溶液32gと
を混合して塗工液とした。この塗工液をポリエチレンテ
レフタレートフィルム(厚さ100μm)上に乾燥後の
塗工量が20g/m2 となるようにバーコーターを用い
て塗工し、アルミナ水和物層を形成した。
【0018】このシートの塗工面を、3重量%のステア
リン酸のエタノール溶液に浸漬し、均一に溶液を塗布し
た。これを乾燥後、140℃で熱処理して記録シートと
した。
【0019】上記の記録シートについて、インクジェッ
トプリンタ(ヒューレットパッカード社製商品名ペイン
トジェットXL型)により印字を行った。比較のため上
記のステアリン酸処理を行わない記録シートについても
印字を行った。それぞれの記録シートについて印字後温
度30℃、相対湿度80%の環境で8時間放置した後の
にじみの観察を行った。ステアリン酸処理のない記録シ
ートではにじみが発生したのに対し、実施例の記録シー
トではにじみの発生がなかった。
【0020】
【発明の効果】本発明のインクジェットプリンタ用記録
シートは、高いインクの吸収性と定着性を有し、インク
のにじみがなく画質が良好である。特に、水溶性インク
を用いたインクジェットプリンタ記録に対し好適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材に、半径10〜100Åの細孔からな
    り、細孔容積が0.3〜1.0cc/gのアルミナ水和
    物層を設けた後、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
    酸、トリデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
    イン酸およびリノール酸からなる群から選ばれるカルボ
    ン酸をアルミナ水和物に対して0.1〜10重量%含浸
    法またはスプレー法で付与するインクジェットプリンタ
    用記録シートの製造方法
JP06605294A 1994-04-04 1994-04-04 インクジェットプリンタ用記録シートの製造方法 Expired - Fee Related JP3308382B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06605294A JP3308382B2 (ja) 1994-04-04 1994-04-04 インクジェットプリンタ用記録シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06605294A JP3308382B2 (ja) 1994-04-04 1994-04-04 インクジェットプリンタ用記録シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07276783A JPH07276783A (ja) 1995-10-24
JP3308382B2 true JP3308382B2 (ja) 2002-07-29

Family

ID=13304725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06605294A Expired - Fee Related JP3308382B2 (ja) 1994-04-04 1994-04-04 インクジェットプリンタ用記録シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3308382B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7341876B2 (ja) * 2019-10-29 2023-09-11 三菱製紙株式会社 インクジェットヘッドの吐出検査方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61237682A (ja) * 1985-04-16 1986-10-22 Canon Inc 被記録材
JP3055628B2 (ja) * 1990-07-10 2000-06-26 旭硝子株式会社 アルミナゾル塗工液
JPH05124330A (ja) * 1991-11-06 1993-05-21 Canon Inc 被記録材
JP3375198B2 (ja) * 1993-06-15 2003-02-10 王子製紙株式会社 インクジェット記録用キャスト塗被紙の製造方法、キャスト塗被紙及びそれを用いた記録方法
JPH0781213A (ja) * 1993-09-20 1995-03-28 Dainippon Printing Co Ltd インクジェット用記録シート

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07276783A (ja) 1995-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0634287B1 (en) Recording sheet and process for its production
EP0705710B1 (en) Coated paper and methods for its preparation
JP3264739B2 (ja) 塗工紙の製造方法
JP3315515B2 (ja) インクジェット記録物の製造方法およびインクジェットプリンター用記録シート
EP0671280B1 (en) Ink jet recording method
JP3953648B2 (ja) 顔料インク用インクジェット記録媒体
JPH11321086A (ja) インクジェット記録媒体
US6344262B1 (en) Ink jet recording medium and recorded product
JP3398478B2 (ja) インクジェットプリンター用記録シートの製造方法
JP3308382B2 (ja) インクジェットプリンタ用記録シートの製造方法
JP3451757B2 (ja) インクジェット方式ラベルライター用テープ
JPH10226153A (ja) 記録用シート
JP3115637B2 (ja) 記録用シートおよび記録物
JPH08258397A (ja) インクジェット記録媒体
JP3446365B2 (ja) インクジェットプリンタ用記録媒体および記録物
JPH07290816A (ja) インクジェット記録方法および記録シート
JPH0524335A (ja) 記録シート
JPH04320877A (ja) 記録用シート、記録物および塗工液
JPH08108614A (ja) 記録シートおよび記録物
JPH08112964A (ja) 記録用シートおよび記録物
JPH09123593A (ja) 顔料インク用インクジェット記録媒体及び記録方法
JPH10193781A (ja) 記録用シート
JP3236118B2 (ja) 記録シート
JP3090992B2 (ja) 記録方法
JP3617756B2 (ja) インクジェット記録シート

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090517

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090517

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100517

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110517

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110517

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120517

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130517

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees