JPH07290816A - インクジェット記録方法および記録シート - Google Patents
インクジェット記録方法および記録シートInfo
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- JPH07290816A JPH07290816A JP4211395A JP4211395A JPH07290816A JP H07290816 A JPH07290816 A JP H07290816A JP 4211395 A JP4211395 A JP 4211395A JP 4211395 A JP4211395 A JP 4211395A JP H07290816 A JPH07290816 A JP H07290816A
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- JP
- Japan
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- recording
- ink
- water
- soluble polymer
- alumina hydrate
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- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】インクジェット方式により、均質性、インク吸
収性、インク定着性、色の再現性が良好な記録を行う。 【構成】カルボキシメチルセルロースを含有するインク
を、該水溶性高分子のゲル化剤としてカルシウムイオン
を含有させたアルミナ水和物層に、インクジェット方式
により付着させて記録するインクジェット記録方法。 【効果】ベタ塗り印字の場合にも画像の均質性が高い。
収性、インク定着性、色の再現性が良好な記録を行う。 【構成】カルボキシメチルセルロースを含有するインク
を、該水溶性高分子のゲル化剤としてカルシウムイオン
を含有させたアルミナ水和物層に、インクジェット方式
により付着させて記録するインクジェット記録方法。 【効果】ベタ塗り印字の場合にも画像の均質性が高い。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録方
法、特にインクの定着性に優れ、色の均一性に優れたイ
ンクジェット記録方法、およびそれに適した記録シート
に関する。
法、特にインクの定着性に優れ、色の均一性に優れたイ
ンクジェット記録方法、およびそれに適した記録シート
に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、１／２インチビデオや電子スチル
カメラの普及、あるいはコンピュータの普及とともに、
それらの画像を紙面等に記録するためのハードコピー技
術が急速に発達した。これらハードコピーの究極の目標
は銀塩写真であり、特に、色再現性、色濃度、解像度、
光沢、耐候性などをいかに銀塩写真に近づけるかが、開
発の課題となっている。ハードコピーの記録方式には、
銀塩写真によって画像を表示したディスプレーを直接撮
影するもののほか、昇華型熱転写方式、インクジェット
方式、静電転写型を各社各様の方式でカラー化した方式
など多種多様である。
カメラの普及、あるいはコンピュータの普及とともに、
それらの画像を紙面等に記録するためのハードコピー技
術が急速に発達した。これらハードコピーの究極の目標
は銀塩写真であり、特に、色再現性、色濃度、解像度、
光沢、耐候性などをいかに銀塩写真に近づけるかが、開
発の課題となっている。ハードコピーの記録方式には、
銀塩写真によって画像を表示したディスプレーを直接撮
影するもののほか、昇華型熱転写方式、インクジェット
方式、静電転写型を各社各様の方式でカラー化した方式
など多種多様である。
【０００３】インクジェット方式によるプリンターは、
フルカラー化が容易なことや印字騒音が低いことなどか
ら、近年急速に普及しつつある。この方式ではノズルか
ら被記録材に向けてインク液滴を高速で射出するもので
あり、被記録材は速やかにインクを吸収し、しかも優れ
た発色性を有することが要求される。
フルカラー化が容易なことや印字騒音が低いことなどか
ら、近年急速に普及しつつある。この方式ではノズルか
ら被記録材に向けてインク液滴を高速で射出するもので
あり、被記録材は速やかにインクを吸収し、しかも優れ
た発色性を有することが要求される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット記録方
法では、プリンターに応じて各種のインクが用いられて
おり、記録シートもインクに応じた特性を有することが
必要である。本発明は、特にカルボキシメチルセルロー
スを配合したインクを用いるインクジェットプリンター
で、インクの吸収性が良好で、色素を効果的に定着して
高い色再現性を有し、かつ、色濃度が高く耐久性の高い
記録物を得ることのできる記録方法および記録シートを
提供することを目的とする。
法では、プリンターに応じて各種のインクが用いられて
おり、記録シートもインクに応じた特性を有することが
必要である。本発明は、特にカルボキシメチルセルロー
スを配合したインクを用いるインクジェットプリンター
で、インクの吸収性が良好で、色素を効果的に定着して
高い色再現性を有し、かつ、色濃度が高く耐久性の高い
記録物を得ることのできる記録方法および記録シートを
提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、水溶性高分子
を含有するインクを、インクジェット方式により噴射す
ることによって、該水溶性高分子のゲル化剤を含有させ
たアルミナ水和物に付着させるインクジェット記録方法
を提供する。
を含有するインクを、インクジェット方式により噴射す
ることによって、該水溶性高分子のゲル化剤を含有させ
たアルミナ水和物に付着させるインクジェット記録方法
を提供する。
【０００６】本発明はまた、インクジェット方式により
水溶性高分子を含有するインクを付着させて記録するた
めの記録シートであって、基材上に、該水溶性高分子の
ゲル化剤を含有した多孔性アルミナ水和物層を有する記
録シートを提供する。
水溶性高分子を含有するインクを付着させて記録するた
めの記録シートであって、基材上に、該水溶性高分子の
ゲル化剤を含有した多孔性アルミナ水和物層を有する記
録シートを提供する。
【０００７】インクに含まれる水溶性高分子は、インク
の揮発性、粘度などを調整する目的で添加されるもので
あり、具体的には、カルボキシメチルセルロース（以下
ＣＭＣという）、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルア
ルコールなどが使用されている。本発明において、水溶
性高分子のゲル化剤とは、インク中に溶解している水溶
性高分子に作用してそのゲル化を促進する物質をいう。
水溶性高分子の種類により、ゲル化剤は同一ではなく、
インク中の水溶性高分子に適したゲル化剤を選択する必
要がある。
の揮発性、粘度などを調整する目的で添加されるもので
あり、具体的には、カルボキシメチルセルロース（以下
ＣＭＣという）、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルア
ルコールなどが使用されている。本発明において、水溶
性高分子のゲル化剤とは、インク中に溶解している水溶
性高分子に作用してそのゲル化を促進する物質をいう。
水溶性高分子の種類により、ゲル化剤は同一ではなく、
インク中の水溶性高分子に適したゲル化剤を選択する必
要がある。
【０００８】本発明の記録方法においては、記録シート
のアルミナ水和物にインク中の水溶性高分子のゲル化剤
が含有されるので、インクジェット方式により噴出され
たインクがアルミナ水和物に付着した際に、インクの粘
度が増大し、インクの不必要な拡散が生じない。このた
め、記録した際の画像の均質性が高く、特にベタ塗り印
刷した場合にその効果が顕著である。
のアルミナ水和物にインク中の水溶性高分子のゲル化剤
が含有されるので、インクジェット方式により噴出され
たインクがアルミナ水和物に付着した際に、インクの粘
度が増大し、インクの不必要な拡散が生じない。このた
め、記録した際の画像の均質性が高く、特にベタ塗り印
刷した場合にその効果が顕著である。
【０００９】水溶性高分子がＣＭＣの場合は、ゲル化剤
としてカルシウムイオンまたはバリウムイオンが好適で
ある。水溶性高分子がアルギン酸ナトリウムの場合は、
ゲル化剤としてカルシウムイオンが好適である。水溶性
高分子がポリビニルアルコールの場合は、ゲル化剤とし
て硫酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、カリウムイ
オン、ナトリウムイオン、アンモニウムイオン、リチウ
ムイオンが好適である。
としてカルシウムイオンまたはバリウムイオンが好適で
ある。水溶性高分子がアルギン酸ナトリウムの場合は、
ゲル化剤としてカルシウムイオンが好適である。水溶性
高分子がポリビニルアルコールの場合は、ゲル化剤とし
て硫酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、カリウムイ
オン、ナトリウムイオン、アンモニウムイオン、リチウ
ムイオンが好適である。
【００１０】以下、ＣＭＣを含むインクについて説明を
行うが、他の水溶性高分子の場合も同様である。ＣＭＣ
を含むインクの場合、アルミナ水和物にカルシウムイオ
ンまたはバリウムイオンが含有されている場合に、均質
性の高い記録が可能となる。カルシウムイオンまたはバ
リウムイオンと同じく、２Ａ族元素のイオンであるマグ
ネシウムイオンは、その効果が劣り、実質的に使用が困
難である。
行うが、他の水溶性高分子の場合も同様である。ＣＭＣ
を含むインクの場合、アルミナ水和物にカルシウムイオ
ンまたはバリウムイオンが含有されている場合に、均質
性の高い記録が可能となる。カルシウムイオンまたはバ
リウムイオンと同じく、２Ａ族元素のイオンであるマグ
ネシウムイオンは、その効果が劣り、実質的に使用が困
難である。
【００１１】カルシウムイオンまたはバリウムイオン
は、塩の形でアルミナ水和物中に担持させるのが好まし
い。たとえば、塩化物、フッ化物等のハロゲン化物もし
くは硫酸塩、硝酸塩等の無機酸塩、酢酸塩等の有機酸塩
あるいはそれらの水和物などが使用できる。具体的に
は、ＣａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ、ＢａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ、Ｂ
ａ（ＣＨ3 ＣＯＯ）2 等が挙げられる。カルシウムイオ
ンまたはバリウムイオンは、塩の形でなく水酸化物の形
で含まれていても支障なく、アルミナ水和物中にイオン
として吸着されていても同様に効果を有する。
は、塩の形でアルミナ水和物中に担持させるのが好まし
い。たとえば、塩化物、フッ化物等のハロゲン化物もし
くは硫酸塩、硝酸塩等の無機酸塩、酢酸塩等の有機酸塩
あるいはそれらの水和物などが使用できる。具体的に
は、ＣａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ、ＢａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ、Ｂ
ａ（ＣＨ3 ＣＯＯ）2 等が挙げられる。カルシウムイオ
ンまたはバリウムイオンは、塩の形でなく水酸化物の形
で含まれていても支障なく、アルミナ水和物中にイオン
として吸着されていても同様に効果を有する。
【００１２】カルシウムイオンまたはバリウムイオンの
量としては、アルミナ水和物に対して１０〜１０００重
量ｐｐｍが好ましい。カルシウムイオンまたはバリウム
イオンの量が、この範囲より少ない場合は、本発明の効
果が十分発現せず、ＣＭＣを含むインクを用いて記録し
た場合に画像の不均質が発生するおそれがあるり、逆に
この範囲より多い場合は、少ない場合と同様の画質の低
下を引き起こすおそれがあるので、それぞれ好ましくな
い。より好ましい範囲は、５０〜４００重量ｐｐｍであ
る。
量としては、アルミナ水和物に対して１０〜１０００重
量ｐｐｍが好ましい。カルシウムイオンまたはバリウム
イオンの量が、この範囲より少ない場合は、本発明の効
果が十分発現せず、ＣＭＣを含むインクを用いて記録し
た場合に画像の不均質が発生するおそれがあるり、逆に
この範囲より多い場合は、少ない場合と同様の画質の低
下を引き起こすおそれがあるので、それぞれ好ましくな
い。より好ましい範囲は、５０〜４００重量ｐｐｍであ
る。
【００１３】本発明の記録シートにおいて、基材として
は特に限定されず、種々のものを使用できる。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ＥＴＦＥなどのフッ素
系樹脂など種々のプラスチックあるいは紙類を好ましく
使用できる。基材として、布や金属材料も使用できる。
また、アルミナ水和物層の接着強度を向上させる目的
で、コロナ放電処理やアンダーコート等を行うこともで
きる。基材は、透明なもの不透明なもののいずれも使用
できる。
は特に限定されず、種々のものを使用できる。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ＥＴＦＥなどのフッ素
系樹脂など種々のプラスチックあるいは紙類を好ましく
使用できる。基材として、布や金属材料も使用できる。
また、アルミナ水和物層の接着強度を向上させる目的
で、コロナ放電処理やアンダーコート等を行うこともで
きる。基材は、透明なもの不透明なもののいずれも使用
できる。
【００１４】アルミナ水和物としては、色素をよく吸収
定着することから、擬ベーマイト（Ａｌ2 Ｏ3 ・ｎＨ2
Ｏ、ｎ＝１〜１．５）が好ましい。基材上に形成される
アルミナ水和物層は、多孔性であることが好ましい。さ
らに、アルミナ水和物粒子がバインダーで結合された構
成が好ましい。その細孔構造としては、平均細孔半径が
１〜１５ｎｍ、細孔容積が０．３〜１．０ｃｃ／ｇであ
る場合は、十分な吸収性を有し、かつ、アルミナ水和物
層も透明性があるので好ましい。このとき、基材が透明
であれば、記録シートも透明なものが得られ、オーバー
ヘッドプロジェクター用にも使用できる。基材が不透明
である場合にも、基材の質感を損なわない高品質な画像
を得ることができる。
定着することから、擬ベーマイト（Ａｌ2 Ｏ3 ・ｎＨ2
Ｏ、ｎ＝１〜１．５）が好ましい。基材上に形成される
アルミナ水和物層は、多孔性であることが好ましい。さ
らに、アルミナ水和物粒子がバインダーで結合された構
成が好ましい。その細孔構造としては、平均細孔半径が
１〜１５ｎｍ、細孔容積が０．３〜１．０ｃｃ／ｇであ
る場合は、十分な吸収性を有し、かつ、アルミナ水和物
層も透明性があるので好ましい。このとき、基材が透明
であれば、記録シートも透明なものが得られ、オーバー
ヘッドプロジェクター用にも使用できる。基材が不透明
である場合にも、基材の質感を損なわない高品質な画像
を得ることができる。
【００１５】これらの物性に加え、アルミナ水和物層の
平均細孔半径が３〜１０ｎｍである場合はさらに好まし
い。なお、細孔径分布の測定は、窒素吸脱着法による。
平均細孔半径が３〜１０ｎｍである場合はさらに好まし
い。なお、細孔径分布の測定は、窒素吸脱着法による。
【００１６】基材上に多孔性アルミナ水和層を形成する
方法としては、アルミナ水和物にバインダーと溶媒を加
えてゾル状塗工液にし、これを基材に塗布したあと乾燥
する方法が採用される。アルミナゾルをバインダー混合
して塗布する場合は、上記細孔特性を有するアルミナ水
和物層の形成が容易である。塗布方法としては、たとえ
ば、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコ
ーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコータ
ーなどが採用できる。塗工液の溶媒としては、水系、非
水系いずれも採用できる。
方法としては、アルミナ水和物にバインダーと溶媒を加
えてゾル状塗工液にし、これを基材に塗布したあと乾燥
する方法が採用される。アルミナゾルをバインダー混合
して塗布する場合は、上記細孔特性を有するアルミナ水
和物層の形成が容易である。塗布方法としては、たとえ
ば、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコ
ーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコータ
ーなどが採用できる。塗工液の溶媒としては、水系、非
水系いずれも採用できる。
【００１７】バインダーとしては、でんぷんやその変性
物、ポリビニルアルコールおよびその変性物、ＳＢＲラ
テックス、ＮＢＲラテックス、ポリビニルピロリドン等
の有機物を使用できる。バインダーの使用量は、アルミ
ナ水和物の５〜５０重量％程度を採用するのが好まし
い。バインダーの使用量が、５重量％未満の場合は、ア
ルミナ水和物層の強度が不十分になるおそれがあり、逆
に５０重量％を超える場合は、インクの吸収性が不十分
になるおそれがあるのでそれぞれ好ましくない。
物、ポリビニルアルコールおよびその変性物、ＳＢＲラ
テックス、ＮＢＲラテックス、ポリビニルピロリドン等
の有機物を使用できる。バインダーの使用量は、アルミ
ナ水和物の５〜５０重量％程度を採用するのが好まし
い。バインダーの使用量が、５重量％未満の場合は、ア
ルミナ水和物層の強度が不十分になるおそれがあり、逆
に５０重量％を超える場合は、インクの吸収性が不十分
になるおそれがあるのでそれぞれ好ましくない。
【００１８】アルミナ水和物層の厚さは、各プリンター
等の仕様によって適宜選択され、一般には５〜１００μ
ｍを採用するのが好ましい。アルミナ水和物層の厚さが
５μｍに満たない場合は、インクを十分吸収しないおそ
れがあり、１００μｍを超える場合は、アルミナ水和物
層の透明性が損なわれたり層の強度が低下するおそれが
あるので、それぞれ好ましくない。
等の仕様によって適宜選択され、一般には５〜１００μ
ｍを採用するのが好ましい。アルミナ水和物層の厚さが
５μｍに満たない場合は、インクを十分吸収しないおそ
れがあり、１００μｍを超える場合は、アルミナ水和物
層の透明性が損なわれたり層の強度が低下するおそれが
あるので、それぞれ好ましくない。
【００１９】カルシウムイオンまたはバリウムイオン
は、上記塗工液中に含有させて、同時に塗布する方法が
採用できる。また、アルミナ水和物層を形成したあと、
カルシウムイオンまたはバリウムイオンを含む溶液を含
浸することなどによってアルミナ水和物層に含ませるこ
とができる。具体的には、カルシウムイオンまたはバリ
ウムイオンを含む塩が水溶性の場合、これを水溶液と
し、この溶液中に、アルミナ水和物層を形成した記録シ
ートを浸漬し、引き上げた後、温風等で乾燥する方法を
採用できる。カルシウムイオンまたはバリウムイオンを
含む水溶液を、グラビアコーターまたはスプレーで塗布
する方法も採用できる。
は、上記塗工液中に含有させて、同時に塗布する方法が
採用できる。また、アルミナ水和物層を形成したあと、
カルシウムイオンまたはバリウムイオンを含む溶液を含
浸することなどによってアルミナ水和物層に含ませるこ
とができる。具体的には、カルシウムイオンまたはバリ
ウムイオンを含む塩が水溶性の場合、これを水溶液と
し、この溶液中に、アルミナ水和物層を形成した記録シ
ートを浸漬し、引き上げた後、温風等で乾燥する方法を
採用できる。カルシウムイオンまたはバリウムイオンを
含む水溶液を、グラビアコーターまたはスプレーで塗布
する方法も採用できる。
【００２０】
【作用】本発明において、水溶性高分子のゲル化剤は、
インク中の水溶性高分子との相互作用によりインクが記
録シートに付着した際に、インクの粘度を増加させ、印
字後のインクの不必要な移動を抑制し、この結果、画像
の高い均質性が達成されるものと考えられる。
インク中の水溶性高分子との相互作用によりインクが記
録シートに付着した際に、インクの粘度を増加させ、印
字後のインクの不必要な移動を抑制し、この結果、画像
の高い均質性が達成されるものと考えられる。
【００２１】
［実施例１］容積２０００ｃｃのガラス製反応容器に、
５４０ｇの水と６７６ｇのイソプロパノールを入れ、マ
ントルヒーターを使用して液温が７５℃になるよう加熱
した。この中に、３０６ｇのアルミニウムイソプロポキ
シドを撹拌しながら入れ、液温を７５〜７８℃を保ち、
１５時間加水分解を行った。その後、液温を９５℃に昇
温し９ｇの酢酸を加え、９０〜９５℃の温度で４８時間
保持して解膠した。この混合液を９００ｇになるまで濃
縮し、白色のゾルを得た。このゾルを乾燥した場合に
は、擬ベーマイトが得られる。
５４０ｇの水と６７６ｇのイソプロパノールを入れ、マ
ントルヒーターを使用して液温が７５℃になるよう加熱
した。この中に、３０６ｇのアルミニウムイソプロポキ
シドを撹拌しながら入れ、液温を７５〜７８℃を保ち、
１５時間加水分解を行った。その後、液温を９５℃に昇
温し９ｇの酢酸を加え、９０〜９５℃の温度で４８時間
保持して解膠した。この混合液を９００ｇになるまで濃
縮し、白色のゾルを得た。このゾルを乾燥した場合に
は、擬ベーマイトが得られる。
【００２２】上記の方法で合成した固形分１８重量％の
アルミナゾル１００ｇと、ポリビニルアルコール６．２
重量％水溶液３２ｇと、ＣａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏを１３ｍ
ｇとを混合して塗工液とした。この塗工液を透明なポリ
エチレンテレフタレートフィルム（厚さ１００μｍ）上
に乾燥後の塗工厚が２０μｍとなるようにバーコーター
を用いて塗布した。これを乾燥後、１４０℃で熱処理し
て透明な記録シートとした。
アルミナゾル１００ｇと、ポリビニルアルコール６．２
重量％水溶液３２ｇと、ＣａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏを１３ｍ
ｇとを混合して塗工液とした。この塗工液を透明なポリ
エチレンテレフタレートフィルム（厚さ１００μｍ）上
に乾燥後の塗工厚が２０μｍとなるようにバーコーター
を用いて塗布した。これを乾燥後、１４０℃で熱処理し
て透明な記録シートとした。
【００２３】塗工層の物性は、平均細孔半径５．５ｎ
ｍ、細孔容積０．５ｃｃ／ｇであった。塗工層中のカル
シウムイオンの含有量は、アルミナ水和物に対して２０
０重量ｐｐｍであった。
ｍ、細孔容積０．５ｃｃ／ｇであった。塗工層中のカル
シウムイオンの含有量は、アルミナ水和物に対して２０
０重量ｐｐｍであった。
【００２４】［実施例２］ＣａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏを１３
ｍｇに代えてＢａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏを６．４ｍｇ使用し
た以外は実施例１と同様にして透明な記録シートを得
た。塗工層の物性は、平均細孔半径５．５ｎｍ、細孔容
積０．５ｃｃ／ｇであった。塗工層中のバリウムイオン
の含有量は、アルミナ水和物に対して２００重量ｐｐｍ
であった。
ｍｇに代えてＢａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏを６．４ｍｇ使用し
た以外は実施例１と同様にして透明な記録シートを得
た。塗工層の物性は、平均細孔半径５．５ｎｍ、細孔容
積０．５ｃｃ／ｇであった。塗工層中のバリウムイオン
の含有量は、アルミナ水和物に対して２００重量ｐｐｍ
であった。
【００２５】［実施例３］実施例１において、ＣａＣｌ
2 ・２Ｈ2 Ｏを用いない以外はすべて同様にして記録シ
ートを得た。この記録シートを、ＣａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ
の０．１重量％水溶液に浸漬した後、引き上げて乾燥し
た。乾燥後も同様に透明な記録シートであり、塗工層の
物性も実施例１のものと同じであった。塗工層中のバリ
ウムイオンの含有量は、アルミナ水和物に対して２００
重量ｐｐｍであった。
2 ・２Ｈ2 Ｏを用いない以外はすべて同様にして記録シ
ートを得た。この記録シートを、ＣａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ
の０．１重量％水溶液に浸漬した後、引き上げて乾燥し
た。乾燥後も同様に透明な記録シートであり、塗工層の
物性も実施例１のものと同じであった。塗工層中のバリ
ウムイオンの含有量は、アルミナ水和物に対して２００
重量ｐｐｍであった。
【００２６】［実施例４］実施例１において、ＣａＣｌ
2 ・２Ｈ2 Ｏを用いない以外はすべて同様にして記録シ
ートを得た。この記録シートを、ＢａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ
の０．１重量％水溶液に浸漬した後、引き上げて乾燥し
た。乾燥後も同様に透明な記録シートであり、塗工層の
物性も実施例１のものと同じであった。塗工層中のバリ
ウムイオンの含有量は、アルミナ水和物に対して４００
重量ｐｐｍであった。
2 ・２Ｈ2 Ｏを用いない以外はすべて同様にして記録シ
ートを得た。この記録シートを、ＢａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ
の０．１重量％水溶液に浸漬した後、引き上げて乾燥し
た。乾燥後も同様に透明な記録シートであり、塗工層の
物性も実施例１のものと同じであった。塗工層中のバリ
ウムイオンの含有量は、アルミナ水和物に対して４００
重量ｐｐｍであった。
【００２７】［印字例］上記の記録シートについて、水
系溶媒中にＣＭＣが配合されたインクを用いて、インク
ジェット方式（ヒューレットパッカード社製プリンター
商品名デスクライター３１０を使用）により記録を行っ
た。３色重ね打ちのベタ印字を行った。実施例１、２、
３、４の記録シートは、均質で、色濃度、解像度とも良
好な記録ができた。比較のため、ＣａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ
を用いない以外は実施例１と同様にして作製した透明記
録シートに、上記の方式で記録したところ、著しい色ム
ラが発生した。
系溶媒中にＣＭＣが配合されたインクを用いて、インク
ジェット方式（ヒューレットパッカード社製プリンター
商品名デスクライター３１０を使用）により記録を行っ
た。３色重ね打ちのベタ印字を行った。実施例１、２、
３、４の記録シートは、均質で、色濃度、解像度とも良
好な記録ができた。比較のため、ＣａＣｌ2 ・２Ｈ2 Ｏ
を用いない以外は実施例１と同様にして作製した透明記
録シートに、上記の方式で記録したところ、著しい色ム
ラが発生した。
【００２８】
【発明の効果】本発明では、水溶性高分子を配合したイ
ンクを用いたインクジェット記録方法により、均質性が
高く、インク吸収性、インク定着性、色の再現性が良好
な記録が可能となる。
ンクを用いたインクジェット記録方法により、均質性が
高く、インク吸収性、インク定着性、色の再現性が良好
な記録が可能となる。
Claims (8)
- 【請求項１】水溶性高分子を含有するインクを、インク
ジェット方式により噴射することによって、該水溶性高
分子のゲル化剤を含有させたアルミナ水和物に付着させ
るインクジェット記録方法。 - 【請求項２】水溶性高分子がカルボキシメチルセルロー
スであり、ゲル化剤がカルシウムイオンまたはバリウム
イオンである請求項１のインクジェット記録方法。 - 【請求項３】カルシウムイオンまたはバリウムイオン
が、塩の形で含まれる請求項２のインクジェット記録方
法。 - 【請求項４】カルシウムイオンまたはバリウムイオン
が、アルミナ水和物に対して１０〜１０００重量ｐｐｍ
である請求項２または請求項３のインクジェット記録方
法。 - 【請求項５】インクジェット方式により水溶性高分子を
含有するインクを付着させて記録するための記録シート
であって、基材上に、該水溶性高分子のゲル化剤を含有
した多孔性アルミナ水和物層を有する記録シート。 - 【請求項６】水溶性高分子がカルボキシメチルセルロー
スであり、ゲル化剤がカルシウムイオンまたはバリウム
イオンである請求項５の記録シート。 - 【請求項７】カルシウムイオンまたはバリウムイオン
が、塩の形で含まれる請求項６の記録シート。 - 【請求項８】カルシウムイオンまたはバリウムイオン
が、アルミナ水和物に対して１０〜１０００重量ｐｐｍ
である請求項６または請求項７の記録シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4211395A JPH07290816A (ja) | 1994-03-01 | 1995-03-01 | インクジェット記録方法および記録シート |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6-31588 | 1994-03-01 | ||
| JP3158894 | 1994-03-01 | ||
| JP4211395A JPH07290816A (ja) | 1994-03-01 | 1995-03-01 | インクジェット記録方法および記録シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07290816A true JPH07290816A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=26370079
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4211395A Pending JPH07290816A (ja) | 1994-03-01 | 1995-03-01 | インクジェット記録方法および記録シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07290816A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000229847A (ja) * | 1999-02-15 | 2000-08-22 | Shionogi Qualicaps Kk | 経口投与製品の印刷方法 |
| JP2009173912A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-08-06 | Canon Inc | 顔料分散液及びそれを用いたインクジェット用記録媒体 |
| JP2016198148A (ja) * | 2015-04-07 | 2016-12-01 | 大日本印刷株式会社 | 固形薬剤の製造方法、インクジェット用インク組成物、インクジェットインクセット、及び、固形薬剤 |
-
1995
- 1995-03-01 JP JP4211395A patent/JPH07290816A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000229847A (ja) * | 1999-02-15 | 2000-08-22 | Shionogi Qualicaps Kk | 経口投与製品の印刷方法 |
| JP2009173912A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-08-06 | Canon Inc | 顔料分散液及びそれを用いたインクジェット用記録媒体 |
| JP2016198148A (ja) * | 2015-04-07 | 2016-12-01 | 大日本印刷株式会社 | 固形薬剤の製造方法、インクジェット用インク組成物、インクジェットインクセット、及び、固形薬剤 |
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