JP2003039822A - インクジェット記録用媒体、インクジェット記録物およびインクジェット記録物の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用媒体、インクジェット記録物およびインクジェット記録物の製造方法

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JP2003039822A
JP2003039822A JP2001275681A JP2001275681A JP2003039822A JP 2003039822 A JP2003039822 A JP 2003039822A JP 2001275681 A JP2001275681 A JP 2001275681A JP 2001275681 A JP2001275681 A JP 2001275681A JP 2003039822 A JP2003039822 A JP 2003039822A
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JP2001275681A
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Hiroshi Ito
弘 伊藤
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク受容層の耐擦傷性および耐汚染性の問
題、およびインクジェット記録物の端部からの剥がれ問
題を同時に改良したインクジェット記録用媒体及びイン
クジェット記録物を提供する。 【解決手段】透明乃至半透明の支持体の片面上に、イン
クジェットプリンターにより供給されるインクを受容す
るインク受容層と、該支持体のインク受容層面と同一の
面に、被着体と対向するように積層し熱圧着することに
よりに一体化可能な熱可塑性樹脂層とを有することを特
徴とするインクジェット記録用媒体、および、そのイン
クジェット記録用媒体に、インクジェットプリンターで
記録を行った後、該記録を行った面を被着体側となるよ
うに対向させ、熱圧着することにより、同一面に有する
熱可塑性樹脂層によって一体化したインクジェット記録
物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体インクを用い
て記録画像を形成するインクジェット記録用媒体に関す
るものである。詳しくは、インクジェット記録用媒体上
にフルカラーで印字された場合に、画像の解像性、イン
ク吸収性、印字後のインクジェット記録用媒体表面の乾
燥性が優れるという特長を維持しつつ、インクジェット
記録用媒体の欠点であったインク受容層の耐擦傷性およ
び耐水性を改善したインクジェット記録用媒体、記録物
並びに記録物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液体インクを微細なノズルから記録体に
噴出して画像を形成させるインクジェット記録方式は、
記録時の騒音が少なく、カラー化が容易であること、高
速記録が可能であること、また、他の印刷装置より安価
であること等の理由から端末用プリンター、ファクシミ
リ、プロッター、あるいは帳票印刷などで広く利用され
ている。
【0003】インク受容層を有するインクジェット記録
用媒体上にフルカラーで印字された場合に、画像の解像
性、インク吸収性、印字後のインクジェット記録用媒体
表面の乾燥性を優れたものにするために、インクジェッ
ト記録用媒体はインク受容層の無機顔料の配合率を高く
している。しかし、無機顔料の配合率が高いと必然的に
インク受容層表面の耐擦傷性が弱くなり、インク受容層
表面は他の物質と擦れ合うことにより、容易に摩耗し、
文字、画像等の印字記録が消失する問題がある。無機顔
料を少なくし、無機顔料を接着結合させるポリビニルア
ルコール等の水溶性バインダー配合率を高めると耐擦傷
性は改善されるが、無機顔料粒子内の微細な空隙の大部
分が接着剤で充填される結果となり、フルカラーで印字
された場合に、インク吸収性、印字後のインクジェット
記録用媒体表面の乾燥性が著しく低下するなどの欠点が
生じる。従って、画像の解像性、インク吸収性、印字後
のインクジェット記録用媒体表面の乾燥性が優れ、且つ
インク受容層表面の耐擦傷性、耐水性が優れるインクジ
ェット記録用媒体を得ることは困難であった。
【0004】一方、インク受容層を有するインクジェッ
ト記録用媒体上にフルカラーで印字された場合に、画像
の解像性、耐擦傷性を優れたものにするために、インク
ジェット記録用媒体のインク受容層の成分を、主として
ポリビニルアルコール等の水溶性高分子で形成したもの
もある。しかし、ポリビニルアルコール等の水溶性高分
子で形成されたインク受容層を有するインクジェット記
録用媒体は印字時のインク吸収性が劣り、インク溶剤で
該水溶性高分子が膨潤するためインク受容層表面の乾燥
性が劣り、および印字後のインクジェット記録用媒体表
面の耐水性が劣る等の欠点がある。従って、画像の解像
性、インク吸収性、印字後のインクジェット記録用媒体
表面の乾燥性が優れ、且つインク受容層表面の耐擦傷
性、耐水性が優れるインクジェット記録用媒体を得るこ
とは困難であった。
【0005】そのため、インク受容層表面の耐擦傷性、
耐汚染性を高める手段として、特開昭58−13648
1号公報に透明支持体の片面に、インク受容層を設け、
該インク受理層にインクジェット記録後、インク受容層
側を別の支持面で密着させることを特徴とする印画シー
トの製造法が記載されている。しかし、この方法によれ
ば、インク受容層の上を保護する透明支持体によって、
インク受容層の耐擦傷性は向上するが、インク受容層の
端部は覆われていない為、且つインク受容層の結合強度
が弱い為、長期間の使用の間に、該端部から剥離を生じ
る可能性、および該端部から水等が染み込みインク受容
層を汚染する可能性を有していた。
【0006】上記端部の欠点を回避する手段として、特
開平10−264368号公報に、耐水性基材の少なく
とも片面の一部に予めインク受容層を設けてなる基材
に、インクジェット記録により前記インク受容層上に画
像を形成し、その後画像形成されたインク受容層上にプ
ラスチックフィルムを貼り合わせることにより作成した
画像記録物において、プラスチックフィルムの貼り合わ
せ領域が、インク受容層形成領域より大であることを特
徴とする画像記録物が記載されている。
【0007】また、特開2000−335146号公報
に、耐水性基材の少なくとも片面の一部に予めインク受
容層を設けてなる基材に、インクジェット記録により前
記インク受容層上に画像を形成し、その後画像形成され
たインク受容層上に合成樹脂をコーティングすることに
より作成した画像記録物において、コーティング領域
が、インク受容層形成領域より大であることを特徴とす
る画像記録物が記載されている。
【0008】また、特開2001−58485号公報
に、耐水性基材の少なくとも片面の一部に予めインク受
容層を設け、形成されたインク受容層の形成領域より大
となるように熱可塑性樹脂から成る多孔性樹脂層をイン
ク受容層上に積層形成させた基材において、インクジェ
ット記録により前記熱可塑性樹脂から成る多孔性樹脂層
を通して、前記インク受容層上に画像を形成し、その
後、前記熱可塑性樹脂から成る多孔性樹脂層を加熱処理
することにより非孔質化することを特徴とする画像記録
物が記載されている。
【0009】前記3種の方法によれば、該端部から剥離
を生じる可能性、および該端部から水等が染み込む可能
性は無くなるが、ICカードのような剛直な耐水性基材
面に、インク受容層を効率よく、短時間に大量に作製す
ることは困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液体インク
を吸収しインク中の染料を定着させるインク受容層を有
するインクジェット記録用媒体上にフルカラーで印字さ
れた場合に、画像の解像性、インク吸収性、印字後のイ
ンクジェット記録用媒体表面の乾燥性が優れるという特
長を維持しつつ、且つ、インク受容層塗工作製時の良好
な生産性を有しつつ、インクジェット記録物の欠点であ
った、インク受容層の耐擦傷性および耐汚染性の問題、
およびインクジェット記録物の端部からの剥がれ問題を
同時に改良したインクジェット記録物を提供するもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明(1)は、透明乃
至半透明の支持体の片面上に、インクジェットプリンタ
ーにより供給されるインクを受容するインク受容層と、
該支持体のインク受容層面と同一の面に、被着体と対向
するように積層し熱圧着することによりに一体化可能な
熱可塑性樹脂層とを有することを特徴とするインクジェ
ット記録用媒体である。
【0012】好ましくは、支持体の片面に熱可塑性樹脂
層を有し、該熱可塑性樹脂層上にインク受容層を有し、
且つ周囲の少なくとも一辺は熱可塑性樹脂層上にインク
受容層を有さない(1)記載のインクジェット記録用媒
体である。また好ましくは、支持体の片面に熱可塑性樹
脂層とインク受容層とを区分して設け、且つ周囲の少な
くとも一辺は熱可塑性樹脂層である(1)記載のインク
ジェット記録用媒体である。また好ましくは、支持体の
片面にインク受容層を有し、該インク受容層上の少なく
とも一部分に熱可塑性樹脂層を有し、且つ周囲の少なく
とも一辺は熱可塑性樹脂層を有する(1)記載のインク
ジェット記録用媒体である。中でも、全周囲を熱可塑性
樹脂層を有する構成が特に好ましい。
【0013】更に、上記のインクジェット記録用媒体
に、インクジェットプリンターで記録を行った後、該記
録を行った面を被着体側となるように対向させ、熱圧着
することにより、同一面に有する熱可塑性樹脂層によっ
て一体化したインクジェット記録物である。
【0014】また本発明(2)は、透明乃至半透明の支
持体上に、インクジェットプリンターにより供給される
インクを受容する少なくとも一層のインク受容層が形成
されているインクジェット記録用媒体であって、支持体
が熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムであり、インク
受容層が被着体と対向するように積層し熱圧着すること
により、該フィルムの少なくとも一部分が溶融し、被着
体と一体化可能であることを特徴とするインクジェット
記録用媒体である。
【0015】好ましくは、支持体上にインク受容層を有
し、且つ周囲の少なくとも一辺は支持体上にインク受容
層を有さない(2)記載のインクジェット記録用媒体で
ある。中でも、全周囲を支持体上にインク受容層を有さ
ない構成が特に好ましい。
【0016】更に、上記のインクジェット記録用媒体
に、インクジェットプリンターで記録を行った後、該記
録を行った面を被着体側となるように対向させ、熱圧着
することにより、支持体の少なくとも一部分が融着し、
一体化したインクジェット記録物である。
【0017】(3).更に本発明は、透明乃至半透明の
支持体、およびインクジェットプリンターにより供給さ
れるインクを受容するインク受容層を少なくとも有する
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ーで記録を行った後、記録を行った面を被着体と対向さ
せ、インクジェット記録用媒体と被着体を熱圧着するこ
とを特徴とするインクジェット記録物の製造方法であ
る。
【0018】(4).また本発明は、透明乃至半透明の
支持体、およびインクジェットプリンターにより供給さ
れるインクを受容するインク受容層を少なくとも有する
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ーで記録を行った後、該記録を行った面を熱可塑性樹脂
を有する被着体の該熱可塑性樹脂層面に対向させ、イン
クジェット記録用媒体と被着体を熱圧着することを特徴
とするインクジェット記録物の製造方法である。
【0019】(5).また本発明は、透明乃至半透明の
支持体、およびインクジェットプリンターにより供給さ
れるインクを受容するインク受容層を少なくとも有する
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ーで記録を行った後、該記録を行った面に熱可塑性樹脂
フィルムを熱圧着し、更に該熱可塑性フィルムの面と被
着体とを熱圧着することによって一体化したインクジェ
ット記録物の製造方法である。
【0020】(6).また本発明は、透明乃至半透明の
支持体、およびインクジェットプリンターにより供給さ
れるインクを受容するインク受容層を少なくとも有する
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ーで記録を行った後、該記録を行った面と被着体の間に
熱可塑性樹脂フィルムを挿入し熱圧着することによって
一体化したインクジェット記録物の製造方法である。
【0021】(7).更に本発明は、上記(3)〜
(6)の何れかに記載されたインクジェット記録物の製
造方法によって得られたインクジェット記録物であっ
て、且つ得られたインクジェット記録物のインク受容層
が、インクジェット記録物の端部に存在しないことを特
徴とするインクジェット記録物であることが好ましい。
【0022】(8).更にまた本発明は、上記(3)〜
(6)の何れかに記載されたインクジェット記録物の製
造方法によって得られたインクジェット記録物であっ
て、該インクジェット記録物を水中に2時間浸漬した際
に、記録像に滲みを生じないことが好ましく、また、該
インクジェット記録物を赤インク等で着色された汚染水
中に10分間浸漬した際に、受容層および記録像が汚染
水で汚染されにくいことを特徴とするインクジェット記
録物であることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】支持体としては、透明乃至半透明
のシート状物であれば特に限定されない。透明乃至半透
明とは、インク受容層に形成したインクジェットプリン
ターによる記録像が支持体の非記録面(インク受容層を
形成していない面)から視認できる程度であればよい
が、透明度の高いものがより好ましい。具体的には、ポ
リエステル(例えばPET)、ポリオレフィン(例えば
ポリプロピレン)、ナイロン、ポリカーボネート、ポリ
塩化ビニル等のプラスチックフィルム、あるいはこれら
プラスチックフィルムを貼り合わせた複合プラスチック
フィルム、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アセ
テート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、ポリイミド系樹脂等の樹脂板、あるいはこれ
ら樹脂板を貼り合わせた複合樹脂板、グラシン紙、樹脂
含浸紙等の半透明紙などが挙げられる。特に、プラスチ
ックフィルム類や樹脂板類は、透明性に優れるので好ま
しい。中でもPETフィルムは、耐久性に強く、取扱い
も容易なため好ましい。なお、支持体がプラスチックフ
ィルム類や樹脂板類の場合、アンカーコート層を形成し
たり、コロナ放電処理をしたり、帯電防止処理を施した
り、紫外線吸収剤を塗布または配合することもできる。
【0024】熱可塑性樹脂層として、熱可塑性樹脂の塗
工層あるいは熱可塑性樹脂のラミネート層が使用でき
る。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン(低密
度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、ポリトリメチ
ルペンテン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリブテ
ン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体を挙げることができる。これ
らは単独あるいは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0025】支持体上に熱可塑性樹脂層を形成させるた
めに、溶融押し出しダイ、Tダイ、あるいは多層同時押
し出しダイ等を用いることができる。また、熱可塑性樹
脂がラテックス等の水分散性微粒子である場合には、支
持体上に熱可塑性樹脂層を形成させるために、バーコー
ター、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロール
コーター、グラビアコーター、ダイコーター、スクリー
ン印刷等を用いることができる。
【0026】熱可塑性樹脂のラミネート量或いは塗工量
は、印字後の該インクジェット記録用媒体とICカー
ド、磁気カード、樹脂板、フィルム、および紙等の被着
体との接着強度を充分にするために2〜50g/m
塗工層が好ましい。熱可塑性樹脂の塗工量が2g/m
より少ないと接着強度が充分でないため好ましくない。
熱可塑性樹脂の塗工量の上限は本来ないが、50g/m
を超えても接着強度の向上はないため非経済的であ
る。
【0027】一方、インク受容層としては、公知のイン
クジェット記録用シートの受容層が使用できる。一般的
には無機顔料を主成分として含んでいるインク受容層
と、水溶性高分子を主として含んでいるインク受容層に
大別される。
【0028】無機顔料を主成分として含むインク受容層
の場合、無機顔料としては、例えば、ゼオライト、軽質
炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチ
ンホワイト、ケイ酸アルミニウム、ケイソウ土、焼成ク
レー、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、コロイ
ダルシリカ、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、コロ
イダルアルミナ、アルミナ、アルミナ水和物等の一般塗
工紙のコート剤に使用されている無機顔料を挙げること
ができる。より好ましい無機顔料として、コロイダルシ
リカ、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、
アルミナ水和物を挙げることができる。これらは単独あ
るいは2種以上を混合して用いることができる。中でも
無機顔料の粒子径として、インク受容層が透明性を保
ち、印字画像の解像性を優れたものにするためには、無
機顔料粒子径は500nm以下程度が好ましい。
【0029】無機顔料を主成分として含むインク受容層
には、支持体面上に安定して固着させるため、無機顔料
と共に接着剤を併用する。接着剤として、例えば酸化澱
粉、エーテル化澱粉等の澱粉誘導体、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロー
ス誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク、完全ケ
ン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ケイ素変性ポリビニル
アルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコー
ル、スチレン−無水マレイン酸共重合体の塩、スチレン
−ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ポ
リエステルポリウレタン系ラテックス、酢酸ビニル系ラ
テックス等の水性接着剤、或いはポリメチルメタクリレ
ート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラー
ル、アルキッド樹脂等の有機溶剤可溶性樹脂等が挙げら
れる。これらは単独あるいは2種以上を混合して用いら
れる。これらの接着剤は、無機顔料100質量部に対し
て1〜80質量部程度、好ましくは5〜50質量部程度
の範囲で使用される。
【0030】インク受容層中には、印字記録部の耐水性
を向上させる目的で、カチオン性樹脂を配合することが
できる。インク受容層に使用し得るカチオン性樹脂とし
ては、例えば、ポリジアリルアミン塩酸塩、ジアリルア
ミン塩酸塩−アクリルアミド共重合物、ジアリルアミン
塩酸塩−二酸化イオウ共重合物、ポリジアリルジメチル
アンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウ
ムクロライド−アクリルアミド共重合物、ジアリルジメ
チルアンモニウムクロライド−二酸化イオウ共重合物、
ポリアリルアミン塩酸塩、アリルアミン塩酸塩−ジアリ
ルアミン塩酸塩共重合体、N−ビニルアクリルアミジン
塩酸塩−アクリルアミド共重合体、エピクロロヒドリン
−ジアルキルアミン付加重合物、ポリアミドポリアミン
エピクロロヒドリン重合物、ジシアンジアミド−ホルマ
リン重縮合物、ジシアンジアミド−ポリエチレンアミン
重縮合物、ポリエチレンイミン塩酸塩、ポリ(メタ)ア
クリロイルオキシアルキルトリアルキルアンモニウムク
ロライド、ポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルト
リアルキルアンモニウムクロライド−アクリルアミド共
重合体、ポリ(メタ)アクリルアミドアルキルトリアル
キルアンモニウムクロライド、ポリ(メタ)アクリルア
ミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロライド−ア
クリルアミド共重合体等が挙げられる。これらは単独あ
るいは2種以上を混合して用いられる。
【0031】カチオン性樹脂の含有量は、無機顔料10
0質量部に対して1〜50質量部、好ましくは5〜30
質量部の範囲で調節される。配合量が少ないと印字耐水
性、印字濃度等向上の効果が得られにくく、多いと逆に
印字濃度が低下したり、画像のにじみが発生しやすい。
なお、インクジェットプリンターで記録後、速やかに被
着体に貼付して記録物を得る場合で、支持体および被着
体がプラスチックフィルム類や樹脂板類のような水を透
さない材質の場合は、耐水性が優れた構造なので、必ず
しもインク受容層中にカチオン性樹脂を添加する必要は
ない。なお、無機顔料がコロイダルシリカ、非晶質シリ
カ等の表面がアニオン性であり、且つ液体インク中の染
料がアニオン性である場合には、無機顔料、接着剤の他
にカチオン性樹脂を配合してインク受容層を形成するこ
とが好ましい。顔料表面がカチオン性を呈するアルミナ
水和物等の場合には、カチオン性樹脂をインク受容層中
に配合することは不要である。
【0032】更に、インク受容層中には、顔料分散剤、
増粘剤、架橋剤、流動性変性剤、消泡剤、抑泡剤、離型
剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白
剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、HALS等の光安定
化剤、紫外線吸収剤等を適宜添加することもできる。
【0033】水溶性高分子を主成分として含んでいるイ
ンク受容層の場合、水溶性高分子としては、例えばカル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、部分ケン
化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ケイ
素変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポ
リビニルアルコール等が挙げられる。これらは単独ある
いは2種以上を混合して用いられる。このインク受容層
の場合でも、無機顔料を主成分とするインク受容層の場
合と同様に、インク受容層中にカチオン性樹脂、増粘
剤、架橋剤、流動性変性剤、消泡剤、抑泡剤、浸透剤、
蛍光増白剤、防腐剤、防バイ剤、HALS等の光安定化剤、
紫外線吸収剤等を適宜添加することもできる。また、支
障の無い程度にコロイダルシリカ、非晶質シリカ、水酸
化アルミニウム、アルミナ、アルミナ水和物等の無機顔
料を少量添加することもできる。なお、カチオン性樹脂
を配合してインク受容層を形成することが好ましい。
【0034】インク受容層は、インク受容層用塗工液を
バーコーター、ブレードコーター、エアナイフコータ
ー、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコータ
ー、カーテンコーター、スプレーコーター、スクリーン
印刷等の塗工方式で支持体上の少なくとも片面に乾燥後
の塗布量が2〜50g/m 程度となるように塗布乾
燥して形成される。因みに、塗布量が2g/m より
少ないと記録画質が低下し、また50g/mより多く
ても記録画像の効果向上は特にないため非経済的であ
る。好ましい塗布量は5〜30g/m 程度である。
【0035】支持体として透明プラスチックフィルムお
よび透明な樹脂板を使用し、熱可塑性樹脂層として透明
な熱可塑性樹脂を使用し、且つインク受容層として透明
性の高くなる粒子径500nm以下の無機顔料を成分と
して使用した場合は、透明性の高いインクジェット記録
用媒体が得られるので好ましい。また、支持体として透
明プラスチックフィルムおよび透明な樹脂板を使用し、
熱可塑性樹脂層として透明な熱可塑性樹脂を使用し、且
つインク受容層としてポリビニルアルコール等の水溶性
高分子を成分として使用した場合にも、透明性の高いイ
ンクジェット記録用媒体が得られる。支持体、熱可塑性
樹脂層、およびインク受容層の透明性が高いほど、色濃
度の高い印字のインクジェット記録物が得られるので好
ましい。
【0036】記録画像を形成するための液体インクと
は、公知のインクジェット用インクが使用できる。例え
ば、染料、有色顔料等の着色剤、および水、水・有機溶
媒混合液、有機溶媒等の液媒体、およびその他の添加剤
からなる記録液体である。染料系着色剤としては水溶性
あるいは油溶性である直接染料、酸性染料、反応性染料
等の各種水溶性染料が挙げられる。有色顔料系着色剤と
しては、特開平4−234467号公報、同6−100
810号公報、同9−123593号公報等に例示され
ている。
【0037】水性インクの液媒体としては、水単独、あ
るいは水および水溶性有機溶剤の併用がある。水溶性有
機溶剤としては、例えばエチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等の一価アルコール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
グリセリン等の多価アルコール、トリエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエ
チルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテ
ル等が挙げられる。油溶性染料を溶解させる有機溶媒と
して、前記したエチルアルコール、イソプロピルアルコ
ール等の一価アルコール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン
等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル等が挙げ
られる。さらに添加剤としては、例えばpH調整剤、金
属封鎖剤、防ばい剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、界
面活性剤、および防錆剤等が挙げられる。
【0038】熱圧着する方法としては、特に限定はしな
いが、加熱されたニップロールにより処理する方法、熱
プレス装置により処理する方法などが適用できる。加熱
温度としては、使用する熱可塑性樹脂の種類によって適
宜選択できる。例えば、ポリエチレンやPET−Gなど
は120〜150℃程度である。
【0039】本発明(1)は、透明乃至半透明の支持体
の片面に、インクジェットプリンターにより供給される
インクを受容するインク受容層と、該支持体のインク受
容層面と同一の面に、被着体と対向するように積層し熱
圧着することによりに一体化可能な熱可塑性樹脂層とを
有するインクジェット記録用媒体である。
【0040】両層の配置については、インクジェットプ
リンターでの記録ができる領域と、熱圧着することがで
きる機能を有すれば特に限定するものではない。例え
ば、図1及び図2、図3及び図4に示すように、支持体
2の片面に熱可塑性樹脂層4を有し、該熱可塑性樹脂層
上にインク受容層3を有するインクジェット記録用媒体
1である。インク受容層3にインクジェットプリンター
で記録でき、インク受容層を表面に有さない熱可塑性樹
脂層4が熱圧着の機能をする。インク受容層を表面に有
さない熱可塑性樹脂層部分が、周囲の少なくとも一辺、
好ましくは対向する二辺、更に好ましくは周囲の全辺に
有することが熱圧着の際の密着性が優れる為に好まし
い。
【0041】例えば、図5及び図6、図7及び図8に示
すように、支持体12の片面にインク受容層13を有
し、該インク受容層上の少なくとも一部分に熱可塑性樹
脂層14を有するインクジェット記録用媒体11であ
る。インク受容層13にインクジェットプリンターで記
録でき、インク受容層を表面に有さない熱可塑性樹脂層
14が熱圧着の機能をする。熱可塑性樹脂層部分が、周
囲の少なくとも一辺、好ましくは対向する二辺、更に好
ましくは周囲の全辺に有することが熱圧着の際の密着性
が優れる為に好ましい。
【0042】例えば、図9及び図10、図11及び図1
2に示すように、支持体22の片面に熱可塑性樹脂層2
4とインク受容層23を区分して設けたインクジェット
記録用媒体21である。インク受容層23にインクジェ
ットプリンターで記録でき、インク受容層を表面に有さ
ない熱可塑性樹脂層24が熱圧着の機能をする。熱可塑
性樹脂層部分が、周囲の少なくとも一辺、好ましくは対
向する二辺、更に好ましくは周囲の全辺に有することが
熱圧着の際の密着性が優れる為に好ましい。
【0043】これらの構成のインクジェット記録用媒体
は、インク受容層に記録を施した後、ICカード、磁気
カード、樹脂板、フィルム、紙、容器等の被着体の面に
熱圧着によって貼り合わせることにより、強固に安定し
た貼り合わせをすることが可能である。貼り合せること
により、被着体はインクジェット記録像を有する記録物
として使用することができる。インク受容層に印字され
た記録画像は、インクジェット記録用媒体の透明乃至半
透明な支持体を通して視認できるものである。従って、
貼り合わせ後に、該支持体を通して正規な記録画像を視
認するためには、インク受容層に印字する記録画像は正
規な画像の鏡像であることが好ましい。
【0044】このインクジェット記録物は、インクジェ
ット記録用媒体の支持体が最表層になるように熱圧着さ
れるから、インク受容層表面の全体が密封されるため、
耐擦傷性が向上するだけでなく、水、外気の侵入を防止
でき、水による記録画像の滲み、および大気中のオゾン
ガス等の微量ガスによる記録画像の褪色を防止すること
が可能となる。特に、図1及び図2、図5及び図6、図
9及び図10のように、インクジェット記録媒体の全周
囲に熱可塑性樹脂層を有すると、図13及び図14、図
15及び図16、図17及び図18のように、熱圧着後
のインクジェット記録物の構成が、貼着部の側面から記
録画像への水や外気の浸入を防止するので好ましい。と
りわけ図13及び図14、図17及び図18の構成はイ
ンク受容層が記録物の端部に存在しないので、好まし
い。
【0045】本発明(2)は、透明乃至半透明の支持体
上に、インクジェットプリンターにより供給されるイン
クを受容する少なくとも一層のインク受容層が形成され
ているインクジェット記録用媒体であって、支持体が熱
可塑性樹脂を主成分とするフィルムであり、インク受容
層が被着体と対向するように積層し熱圧着することによ
り、該フィルムの少なくとも一部分が溶融し、被着体と
一体化可能であることを特徴とするインクジェット記録
用媒体である。
【0046】支持体としては、前記例示のなかで、熱可
塑性樹脂を主成分とするフィルムであり、被着体と積層
し熱圧着した際に、該フィルムの少なくとも一部が溶融
し、被着体と一体化可能なフィルムが使用できる。例え
ば、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、ポリカ
ーボネート、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィル
ム、あるいはこれらプラスチックフィルムを貼り合わせ
た複合プラスチックフィルムが例示できる。なお、フィ
ルムには、熱可塑性樹脂の他に、顔料、紫外線吸収剤、
劣化防止剤などの助剤を配合してもよい。
【0047】本発明(2)は、例えば、支持体上の全面
ではなく、一部分を残してインク受容層を形成し、イン
ク受容層を有する面に、熱可塑性樹脂である支持体面が
表われるように構成する。インクジェットプリンターで
の記録ができるインク受容層の領域と、熱圧着すること
ができる支持体面が表面に同一面に有すれば特に限定す
るものではない。例えば、図19及び図20、図21及
び図22に示すように、熱可塑性樹脂を主成分とする支
持体32の片面にインク受容層33を有するインクジェ
ット記録用媒体31である。インク受容層33にインク
ジェットプリンターで記録でき、インク受容層を表面に
有さない熱可塑性樹脂の支持体32が熱圧着の機能をす
る。インク受容層を表面に有さない熱可塑性樹脂支持体
部分が、周囲の少なくとも一辺、好ましくは対向する二
辺、更に好ましくは周囲の全辺に有することが熱圧着の
際の密着性が優れる為に好ましい。
【0048】これらの構成のインクジェット記録用媒体
は、インク受容層に記録を施した後、ICカード、磁気
カード、樹脂板、フィルム、紙、容器等の被着体の面に
熱圧着によって貼り合わせることにより、強固に安定し
た貼り合わせをすることが可能である。貼り合せること
により、被着体はインクジェット記録像を有する記録物
として使用することができる。インク受容層に印字され
た記録画像は、インクジェット記録用媒体の透明乃至半
透明な支持体を通して視認できるものである。従って、
貼り合わせ後に、該支持体を通して正規な記録画像を視
認するためには、インク受容層に印字する記録画像は正
規な画像の鏡像であることが好ましい。
【0049】このインクジェット記録物は、インクジェ
ット記録用媒体の支持体が最表層になるように熱圧着さ
れるから、インク受容層表面の全体が密封されるため、
耐擦傷性が向上するだけでなく、水、外気の侵入を防止
でき、水による記録画像の滲み、および大気中のオゾン
ガス等の微量ガスによる記録画像の褪色を防止すること
が可能となる。特に、図19及び図20のように、イン
クジェット記録媒体の全周囲にインク受容層を形成せ
ず、熱可塑性樹脂のフィルムを有すると、図23及び図
24のように、熱圧着後のインクジェット記録物の構成
が、貼着部の側面から記録画像への水や外気の浸入を防
止するので好ましい。
【0050】本発明(3)は、透明乃至半透明の支持
体、およびインクジェットプリンターにより供給される
インクを受容するインク受容層を少なくとも有するイン
クジェット記録用媒体に、インクジェットプリンターで
記録を行った後、記録を行った面を被着体と対向させ、
インクジェット記録用媒体と被着体を熱圧着することを
特徴とするインクジェット記録物の製造方法である。
【0051】インクジェット記録用媒体としては、イン
クジェット記録が可能で、且つインクジェット記録した
面が、熱圧着の際、被着体と一体化できれば、特に限定
するものではない。例えば、上記発明(1)、(2)の
構成のインクジェット記録用媒体が好ましいが、インク
受容層に熱により接着性を有する成分を存在させたイン
クジェット記録用媒体や、インク受容層の表面に熱によ
り接着性を示す成分を点在せしめたインクジェット記録
用媒体も適用できる。
【0052】本発明(3)は、このようなインクジェッ
ト記録用媒体に、インクジェット記録を行った後、記録
像が被着体側、支持体が表面側となるように熱圧着する
ので、耐擦傷性が向上するだけでなく、水、外気の侵入
を防止でき、水による記録画像の滲み、および大気中の
オゾンガス等の微量ガスによる記録画像の褪色を防止す
ることが可能となる記録物が製造できる。なお、インク
受容層に記録する記録画像は正規な画像の鏡像であるこ
とが好ましい。
【0053】本発明(4)は、透明乃至半透明の支持
体、およびインクジェットプリンターにより供給される
インクを受容するインク受容層を少なくとも有するイン
クジェット記録用媒体に、インクジェットプリンターで
記録を行った後、該記録を行った面を熱可塑性樹脂を有
する被着体の該熱可塑性樹脂層面に対向させ、インクジ
ェット記録用媒体と被着体を熱圧着することを特徴とす
るインクジェット記録物の製造方法である。
【0054】インクジェット記録用媒体としては、イン
クジェット記録が可能で、且つインクジェット記録した
面が、熱可塑性樹脂を表面に有する被着体と熱圧着の
際、一体化できれば、特に限定するものではない。例え
ば、上記発明(1)、(2)の構成のインクジェット記
録用媒体が好ましいが、この構成のインクジェット記録
媒体でなくとも被着体表面の熱可塑性樹脂にとり熱圧着
可能であれば、特に限定しない。被着体としては、その
表面がポリエステルやポリオレフィンであることが好ま
しい。また、インクジェット記録用媒体の支持体もま
た、被着体と熱接着性が良好なものを選択することが好
ましく、同じ材質の組み合わせが特に好ましい。また、
被着体のインクジェット記録用媒体を貼付する面が、P
ET−Gやポリエチレンで形成されていると、例えばP
ETに比べ低い温度で熱圧着できるので好ましい。
【0055】本発明(4)は、このようなインクジェッ
ト記録用媒体に、インクジェット記録を行った後、記録
像が被着体側、支持体が表面側となるように熱圧着する
ので、耐擦傷性が向上するだけでなく、水、外気の侵入
を防止でき、水による記録画像の滲み、および大気中の
オゾンガス等の微量ガスによる記録画像の褪色を防止す
ることが可能となる記録物が製造できる。なお、インク
受容層に記録する記録画像は正規な画像の鏡像であるこ
とが好ましい。
【0056】本発明(5)は、透明乃至半透明の支持
体、およびインクジェットプリンターにより供給される
インクを受容するインク受容層を少なくとも有するイン
クジェット記録用媒体に、インクジェットプリンターで
記録を行った後、該記録を行った面に熱可塑性樹脂フィ
ルムを熱圧着し、更に該熱可塑性フィルムの面と被着体
とを熱圧着することによって一体化したインクジェット
記録物の製造方法である。
【0057】インクジェット記録用媒体としては、イン
クジェット記録が可能で、且つインクジェット記録した
面と、熱可塑性樹脂フィルムが熱圧着可能であり、更に
熱可塑性樹脂フィルムと被着体が熱圧着することにより
一体化できれば、特に限定するものではない。例えば、
上記発明(1)、(2)の構成のインクジェット記録用
媒体が好ましいが、この構成のインクジェット記録媒体
でなくとも被着体と熱可塑性樹脂フィルムを介して熱圧
着可能であれば、特に限定しない。
【0058】熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエス
テルやポリオレフィンであることが好ましい。インクジ
ェット記録を行ったインクジェット記録用媒体の記録面
に、一旦、熱可塑性樹脂フィルムを熱圧着したラミネー
トシートとなるので、記録から被着体への貼合せまでの
間に時間がある場合でも、水との接触や、オゾンガスな
どの接触を防ぐことができるので、記録物を滲みや褪色
を防止でき、好ましい製造方法である。インク受容層に
印字する記録画像は正規な画像の鏡像であることが好ま
しい。また、被着体に積層したインクジェット記録物
も、支持体が表面側となるように熱圧着するので、耐擦
傷性が向上し、水、外気の侵入を防止でき、水による記
録画像の滲み、および大気中のオゾンガス等の微量ガス
による記録画像の褪色を防止することが可能となる記録
物が得られる。
【0059】本発明(6)は、透明乃至半透明の支持
体、およびインクジェットプリンターにより供給される
インクを受容するインク受容層を少なくとも有するイン
クジェット記録用媒体に、インクジェットプリンターで
記録を行った後、該記録を行った面と被着体の間に熱可
塑性樹脂フィルムを挿入し、熱圧着することによって一
体化したインクジェット記録物の製造方法である。
【0060】インクジェット記録用媒体としては、イン
クジェット記録が可能で、且つインクジェット記録した
面と、被着体が、熱可塑性樹脂フィルムを挿入し、熱圧
着することにより一体化できれば、特に限定するもので
はない。例えば、上記発明(1)、(2)の構成のイン
クジェット記録用媒体が好ましいが、この構成のインク
ジェット記録媒体でなくとも被着体と熱可塑性樹脂フィ
ルムを介して熱圧着可能であれば、特に限定しない。
【0061】熱可塑性樹脂フィルムとしては、その表面
がポリエステルやポリオレフィンであることが好まし
い。また、インクジェット記録用媒体の支持体もまた、
被着体と熱接着性が良好なものを選択することが好まし
く、同じ材質の組み合わせが特に好ましい。インクジェ
ット記録を行った後、記録像が被着体側、支持体が表面
側となるように熱圧着するので、耐擦傷性が向上するだ
けでなく、水、外気の侵入を防止でき、水による記録画
像の滲み、および大気中のオゾンガス等の微量ガスによ
る記録画像の褪色を防止することが可能となる。インク
受容層に印字する記録画像は正規な画像の鏡像であるこ
とが好ましい。
【0062】本発明(6)は、このようなインクジェッ
ト記録用媒体に、インクジェット記録を行った後、記録
像が被着体側、支持体が表面側となるように熱圧着する
ので、耐擦傷性が向上するだけでなく、水、外気の侵入
を防止でき、水による記録画像の滲み、および大気中の
オゾンガス等の微量ガスによる記録画像の褪色を防止す
ることが可能となる記録物が製造できる。なお、インク
受容層に記録する記録画像は正規な画像の鏡像であるこ
とが好ましい。
【0063】本発明(7)は、上記(3)〜(6)の何
れかに記載されたインクジェット記録物の製造方法によ
って得られたインクジェット記録物であって、且つ得ら
れたインクジェット記録物のインク受容層が、インクジ
ェット記録物の端部に存在しないことを特徴とするイン
クジェット記録物である。端部にインク受容層が存在し
ないとは、図13及び図14、図17及び図18、図2
3及び図24に示すように、インクジェット記録物6、
26、36のインク受容層3、23、33が外部との接
触を断つ状態をいう。このような構成を採用することに
より、インク受容層に水などが浸入することがなく、こ
れにより記録像に滲みを生じることが防止できる。な
お、被着体の面積がインクジェット記録用媒体の面積と
略同一のようなインクジェット記録物、例えば図27及
び図28に示すようなインクジェット記録物の構成も採
用できる。
【0064】更にまた本発明(8)は、上記(3)〜
(6)の何れかに記載されたインクジェット記録物の製
造方法によって得られたインクジェット記録物であっ
て、該インクジェット記録物を水中に2時間浸漬した際
に、記録像に滲みを生じないことを特徴とするインクジ
ェット記録物であることが好ましい。このようなインク
ジェット記録物は、極めて耐水性に優れ、且つ大気中の
オゾンガス等の微量ガスによる記録画像の褪色を防止す
ることできる。なお、被着体の面積がインクジェット記
録用媒体の面積と略同一であるようなインクジェット記
録物、例えば図27及び図28に示すようなインクジェ
ット記録物の構成も採用できる。
【0065】各本発明は、インク受容層に記録を施した
後、ICカード、磁気カード、樹脂板、フィルム、紙、
容器等の被着体の面に熱圧着によって貼り合わせること
により、強固に安定して貼り合わせをすることが可能で
ある。貼り合せることにより、被着体はインクジェット
記録像を有する記録物として使用することができる。イ
ンク受容層に印字された記録画像は、インクジェット記
録用媒体の透明乃至半透明な支持体を通して視認できる
ものである。従って、貼り合わせ後に、該支持体を通し
て正規な記録画像を視認するためには、インク受容層に
印字する記録画像は正規な画像の鏡像であることが好ま
しい。
【0066】また、図25及び図26、図29及び図3
0などに示すように、インクジェット記録用媒体は、連
続したシート状物であってもよい。この場合、ロール状
に巻き取りしたり、Z字状に折りたたむとよい。インク
ジェットプリンターで記録後、小片(例えばカード)に
断裁後、被着体に熱圧着してもよいし、連続する被着体
に熱圧着した後、小片(例えばカード)に断裁すること
もできる。
【0067】なお、本各発明は、各図のようにインクジ
ェット記録用媒体の形状を四角形に限定するものではな
く、三角形、円形、多角形にも応用可能である。インク
ジェット記録を行うインク受容層の形状も、四角形に限
定されるものではなく、三角形、円形、多角形にも応用
可能である。熱可塑性樹脂層の形状も十分な熱圧着がで
きれば特に限定するものではないが、少なくとも周囲の
一部に有することが、熱圧着性に優れるため好ましく、
周囲の全てに有することが、熱圧着性に優れ、且つ、水
や外気を遮断するので、記録画像の滲み、褪色を防止す
ることができるので特に好ましい。
【0068】インクジェット記録用媒体の大きさは、イ
ンクジェット記録を行えることと、被着体に熱圧着が可
能なことを両方満足すれば適宜設定できる。例えば、被
着体よりも小さい場合は、被着体の任意の部分に熱圧着
すればよい。被着体と同一の大きさの場合は、両者を揃
えて熱圧着すればよい。被着体よりも大きい場合は、熱
圧着後、被着体よりはみ出した部分を断裁するか、予め
断裁した後、熱圧着すればよい。
【0069】また、インクジェット記録用媒体と被着体
の表面同士の貼り合わせ安定性を向上させるため、イン
ク受容層表面の中央の一部に更に熱可塑性樹脂層を設け
たり、あるいはインク受容層表面全体に多孔性である熱
可塑性高分子微粒子からなるインクが透過可能な多孔性
層を形成することもできる。
【0070】
【実施例】以下に、実施例を示し、本発明をより具体的
に説明するが、もちろんこれらに限定されるものではな
い。また、特に断らない限り例中の部および%はそれぞ
れ質量部および質量%を示す。
【0071】実施例1 (熱可塑性樹脂層の作製)支持体として、市販のPET
フィルム(層厚80μm)に溶融押し出しダイで低密度
ポリエチレン(旭化成製、商品名:サンテックLD−L
1880E)を塗工量が20g/mとなるように押し
出し、熱可塑性樹脂層を形成した。
【0072】(シリカゾルの調製)平均粒径3μmの合
成非晶質シリカ(日本シリカ工業社製、商品名:Nip
sil、HD−2、一次粒子:11nm)の固形分濃度
10%水分散液を用い、サンドグラインダーにより粉砕
分散した後、圧力式ホモジナイザーでさらに粉砕分散
し、2次粒子の平均粒子径が120nmになるまでサン
ドグラインダーと圧力式ホモジナイザーの粉砕分散操作
を繰り返し、固形分濃度10%のシリカゾルを作成し
た。
【0073】尚、分散体粒径測定法は下記による。TE
M(透過型電子顕微鏡、H−300,日立製作所製)に
より観察した。分散体を0.5%に薄めた後、コロジオ
ン膜上に滴下し、風乾した後、観察に用いた。電顕写真
倍率:2万倍、5万倍、10万倍より選択した。
【0074】(インク受容層塗工液の調製)前記シリカ
ゾル固形分100部に、ポリビニルアルコール固形分
(クラレ社製、商品名:PVA−135H、重合度:3
500,ケン化度:99%以上)25部、カチオン樹脂
としてジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アク
リルアミド共重合物固形分(日東紡績社製、商品名:P
AS−J−81)20部を添加した。続いて、増粘・凝
集した液をサンドグラインダーと圧力式ホモジナイザー
により分散液の平均粒径を250nmに粉砕分散し、1
2%のインク受容層塗工液を調製した。
【0075】(インク受容層の作製)熱可塑性樹脂層の
上にインク受容層用塗工液を固形分で12g/m
なるようにスクリーン印刷法にて、インク受容層の表面
サイズが3cm×4cmになるように、また、隣り合う
インク受容層面の間隔は全て1cmになるように印刷塗
工し乾燥して、インク受容層を設けた。
【0076】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、隣り合うインク受
容層の中間で切断することにより、図1及び図2に示す
インクジェット記録用媒体を作製した。3cm×4cm
のインク受容層3の周囲に、5mm幅の熱可塑性樹脂層
4を有する構成であった。
【0077】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ー(エプソン製、PM−800C)を用いて印字した。
印刷後のインクジェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表
面が、PETフィルムを表面に有するICカードに重な
るように置き、140℃に加熱したゴムローラでインク
ジェット記録用媒体を熱圧着することによって、インク
ジェット記録用媒体をICカードの表面に接着させ、図
13及び図14に示すインクジェット記録物を得た。
【0078】実施例2 (熱可塑性樹脂層の作製)支持体として、市販のPET
フィルム(層厚80μm)に溶融押し出しダイで低密度
ポリエチレン(旭化成製、商品名:サンテックLD−L
1880E)を塗工量が15g/mとなるように押し
出し、熱可塑性樹脂層を形成した。
【0079】(インク受容層の作製)この熱可塑性樹脂
層の上に実施例1で調製したインク受容層用塗工液を固
形分で7g/m となるようにグラビアコーターに
て、インク受容層の表面幅が4cmになるように、ま
た、隣り合うインク受容層面の間隔が2cmになるよう
に印刷塗工し乾燥して、インク受容層を設けた。
【0080】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、隣り合うインク受
容層の中間、および塗工方向に対して直角に切断するこ
とにより、図3及び図4に示すインクジェット記録用媒
体を作製した。4cm×5cmのインク受容層3の両側
に、1cm幅の熱可塑性樹脂層4を挟んだ状態で有する
構成であった。
【0081】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ー(エプソン製、PM−800C)を用いて印字した。
印刷後のインクジェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表
面が、PETフィルムを表面に有するICカードに重な
るように置き、140℃に加熱したゴムローラでインク
ジェット記録用媒体を熱圧着することによって、インク
ジェット記録用媒体をICカードの表面に接着させ、イ
ンクジェット記録物を得た。
【0082】実施例3 (インク受容層の作製)支持体として、市販のPETフ
ィルム(層厚80μm)に実施例1で調製したインク受
容層用塗工液を固形分で15g/m となるようにダ
イコーターにて塗工し乾燥して、インク受容層を設け
た。
【0083】(熱可塑性樹脂層の作製)インク受容層の
上にアクリル系微粒子(製品名KG−770、荒川化学
工業製アクリル系エマルジョン、最低造膜温度115
℃、固形分50%)の塗工量が固形分で10g/m
となるように、また熱可塑性樹脂層を表面に有さないイ
ンク受容層のサイズが3cm×4cmとなるように、且
つ隣り合うインク受容層の間隔は全て1cmになるよう
にグラビアコーターにて塗工乾燥して、熱可塑性樹脂層
を設けた。
【0084】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、隣り合うインク受
容層の中間で切断することにより、図5及び図6に示す
インクジェット記録用媒体を作製した。3cm×4cm
のインク受容層13の周囲に、5mm幅の熱可塑性樹脂
層14を有する構成であった。
【0085】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ー(エプソン製、PM−800C)を用いて印字した。
印刷後のインクジェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表
面が、PETフィルムを表面に有するICカードの表面
に重なるように置き、140℃に加熱したゴムローラで
インクジェット記録用媒体を熱圧着することによって、
インクジェット記録用媒体をICカードの表面に接着さ
せ、図15及び図16に示すインクジェット記録物を得
た。
【0086】実施例4 (インク受容層の作製)支持体として、市販のPETフ
ィルム(層厚80μm)に実施例1で調製したインク受
容層用塗工液を固形分で12g/m となるようにダ
イコーターにて塗工し乾燥して、インク受容層を設け
た。
【0087】(熱可塑性樹脂層の作製)インク受容層の
上にアクリル系微粒子(製品名KG−770、荒川化学
工業製アクリル系エマルジョン、最低造膜温度115
℃、固形分50%)の塗工量が固形分で8g/m
なるよう、また熱可塑性樹脂層を有さないインク受容層
の幅が4cm、隣り合うインク受容層の間隔が2cmに
なるようにグラビアコーターにて塗工乾燥して、熱可塑
性樹脂層を設けた。
【0088】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、隣り合うインク受
容層の中間および塗工方向に対して直角に切断すること
により、図7及び図8に示すインクジェット記録用媒体
を作製した。4cm×5cmのインク受容層13の両側
に、1cm幅の熱可塑性樹脂層14を挟んだ状態で有す
る構成であった。
【0089】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ー(エプソン製、PM−800C)を用いて印字した。
印刷後のインクジェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表
面が、PETフィルムを表面に有するICカードに重な
るように置き、140℃に加熱したゴムローラでインク
ジェット記録用媒体を熱圧着することによって、インク
ジェット記録用媒体をICカードの表面に接着させてイ
ンクジェット記録物を得た。
【0090】実施例5 (熱可塑性樹脂層の作製)支持体として、市販のPET
フィルム(層厚80μm)の上にアクリル系微粒子(製
品名KG−770、荒川化学工業製アクリル系エマルジ
ョン、最低造膜温度115℃、固形分50%)の塗工量
が固形分で12g/m となるように、また該アクリ
ル系微粒子で塗工されない該支持体の表面サイズが3c
m×4cm、隣り合う該塗工されない該支持体面の間隔
は全て1cmになるようにグラビアコーターにて塗工乾
燥して、熱可塑性樹脂層を設けた。
【0091】(インク受容層の作製)熱可塑性樹脂層を
設けた該PETフィルムにおいてアクリル系微粒子が未
塗工部分に、市販部分鹸化ポリビニルアルコール(鹸化
度78モル%、重合度1800)とカチオン性樹脂(商
品名:SR1001、住友化学製)の15%混合水溶液
(部分鹸化ポリビニルアルコール/カチオン性樹脂=1
00/10)を固形分で12g/m となるようにス
クリーン印刷法にて印刷塗工し乾燥して、インク受容層
を設けた。
【0092】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、隣り合うインク受
容層の中間で切断することにより、図9及び図10に示
すインクジェット記録用媒体を作製した。3cm×4c
mのインク受容層23の周囲に、5mm幅の熱可塑性樹
脂層24を有する構成であった。
【0093】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ー(エプソン製、PM−800C)を用いて印字した。
印刷後のインクジェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表
面が、PETフィルムを表面に有するICカードに重な
るように置き、140℃に加熱したゴムローラでインク
ジェット記録用媒体を熱圧着することによって、インク
ジェット記録用媒体をICカードの表面に接着させ、図
17及び図18に示すインクジェット記録物を得た。
【0094】実施例6 (熱可塑性樹脂層の作製)市販のPETフィルム(層厚
80μm)の上にアクリル系微粒子(製品名KG−77
0、荒川化学工業製アクリル系エマルジョン、最低造膜
温度115℃、固形分50%)の塗工量が固形分で7g
/m となるように、また塗工幅が1cm、未塗工幅
が4cmとなるようにグラビアコーターにて塗工乾燥し
て、熱可塑性樹脂層を設けた。
【0095】(インク受容層の作製)熱可塑性樹脂層を
設けた該PETフィルムにおいてアクリル系微粒子が未
塗工部分に、実施例1で調製したインク受容層用塗工液
を固形分で7g/m となるようにグラビアコーター
にて塗工乾燥して、インク受容層を設けた。
【0096】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、隣り合うインク受
容層の中間および塗工方向に対して直角に切断すること
により、図11及び図12に示すインクジェット記録用
媒体を作製した。4cm×5cmのインク受容層23の
両側に、1cm幅の熱可塑性樹脂層24を挟んだ状態で
有する構成であった。
【0097】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ー(エプソン製、PM−800C)を用いて印字した。
印刷後のインクジェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表
面が、PETフィルムを表面に有するICカードに重な
るように置き、140℃に加熱したゴムローラでインク
ジェット記録用媒体を熱圧着することによって、インク
ジェット記録用媒体をICカードの表面に接着させてイ
ンクジェット記録物を得た。
【0098】実施例7 (熱可塑性樹脂層の作製)支持体として、市販のPET
フィルム(層厚80μm)に溶融押し出しダイで低密度
ポリエチレン(旭化成製、商品名:サンテックLD−L
1880E)を塗工量が30g/mとなるように押し
出し、熱可塑性樹脂層を形成した。
【0099】(インク受容層の作製)熱可塑性樹脂層の
上に実施例1で調製したインク受容層用塗工液の塗工量
が固形分で8g/m となるように、またインク受容
層の表面サイズが3cm×4cm、隣り合うインク受容
層表面の間隔は全て1cmになるように、グラビアコー
ターにて塗工乾燥して、インク受容層を設けた。
【0100】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、隣り合うインク受
容層の中間で切断することにより、図25及び図26に
示す帯状のロールシート状インクジェット記録用媒体を
作製した。
【0101】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ー(エプソン製)を用いて印字した。印刷後のインクジ
ェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表面が、PETフィ
ルムを表面に有し、連続するカード用支持体の表面に重
なるように置き、140℃に加熱したゴムローラでイン
クジェット記録用媒体を熱圧着することによって、イン
クジェット記録用媒体をカード用支持体の表面に接着さ
せ、所定の大きさに切断することによって図27及び図
28に示すインクジェット記録物を得た。
【0102】比較例1 (インク受容層の作製)支持体として、市販PETフィ
ルム(層厚120μm)の一方の全面に、実施例1で調
製したインク受容層用塗工液を固形分で12g/m
となるようダイコーターにて、塗工乾燥して、インク受
容層を設けた。
【0103】(熱可塑性樹脂層の作製)インク受容層と
は反対の該PETフィルムの全面に溶融押し出しダイで
低密度ポリエチレン(旭化成製、商品名:サンテックL
D−L1880E)を塗工量が20g/mとなるよう
に押し出し、熱可塑性樹脂層を形成した。
【0104】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、縦×横が3cm×
4cmのサイズになるように切断することにより、イン
クジェット記録用媒体を製した。
【0105】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ー(エプソン製、PM−800C)を用いて印字した。
印刷後のインクジェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表
面がICカードの表面に重なるように置き、140℃に
加熱したゴムローラでインクジェット記録用媒体を熱圧
着することによって、インクジェット記録用媒体をIC
カードの表面に接着させてインクジェット記録物を得
た。
【0106】比較例2 (インク受容層の作製)支持体として、市販PETフィ
ルム(層厚120μm)の一方の全面に、実施例5で調
製したインク受容層用塗工液を固形分で12g/m
となるようにダイコーターにて、塗工乾燥して、インク
受容層を設けた。
【0107】(熱可塑性樹脂層の作製)インク受容層と
は反対の該PETフィルムの全面に溶融押し出しダイで
低密度ポリエチレン(旭化成製、商品名:サンテックL
D−L1880E)を塗工量が20g/mとなるよう
に押し出し、熱可塑性樹脂層形成した。
【0108】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、縦×横が3cm×
4cmのサイズになるように切断することにより、イン
クジェット記録用媒体を作製した。
【0109】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、インクジェットプリンタ
ー(エプソン製、PM−800C)を用いて印字した。
印刷後のインクジェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表
面がICカードの表面に重なるように置き、140℃に
加熱したゴムローラでインクジェット記録用媒体を熱圧
着することによって、インクジェット記録用媒体をIC
カードの表面に接着させてインクジェット記録物を得
た。
【0110】実施例8 (インク受容層の作製)直鎖状低密度ポリエチレン(旭
化成製、商品名:サンテックLL−A208FM)から
なる厚さ50μmの熱可塑性樹脂フィルム上に実施例1
で調製したインク受容層用塗工液を固形分で7g/m
となるようにグラビアコーターにて、インク受容層の
表面サイズが3cm×4cmになるように、また、隣り
合うインク受容層の間隔は全て1cmになるように印刷
塗工し乾燥して、インク受容層を設けた。
【0111】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された熱可塑性樹脂フィルムを、隣り合うイン
ク受容層の中間で切断することにより、図19及び図2
0に示すインクジェット記録用媒体を作製した。3cm
×4cmのインク受容層33の周囲に、5mm幅の支持
体表面32を有する構成であった。
【0112】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体に、エプソンインクジェット
プリンター(PM−800C)を用いて印字した。印刷
後のインクジェット記録用媒体の熱可塑性樹脂層表面
が、PETフィルムを表面に有するICカードに重なる
ように置き、140℃に加熱したゴムローラでインクジ
ェット記録用媒体を熱圧着することによって、インクジ
ェット記録用媒体をICカードの表面に接着させ、図2
3及び図24に示すインクジェット記録物を得た。
【0113】実施例9 (インク受容層の作製)支持体として、市販のPETフ
ィルム(層厚50μm)を用い、この上に実施例1で調
製したインク受容層用塗工液を固形分で7g/mとな
るようにグラビアコーターにて、インク受容層の表面サ
イズが3cm×4cmになるように、また、隣り合うイ
ンク受容層の間隔は全て1cmになるように印刷塗工し
乾燥して、インク受容層を設けた。
【0114】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、隣り合うインク受
容層の中間で切断することにより、図19及び図20に
示すインクジェット記録用媒体を作製した。3cm×4
cmのインク受容層33の周囲に、5mm幅の支持体表
面32を有する構成であった。
【0115】(インクジェット記録物の作製)得られた
インクジェット記録用媒体のインク受容層に、インクジ
ェットプリンター(エプソン製、PM−800C)を用
いて印字した。印刷後のインクジェット記録用媒体のイ
ンク受容層側を、熱可塑性樹脂フィルム(PET−G)
を表面に有するICカードの熱可塑性樹脂フィルム面に
重なるように置き、熱プレス装置で120℃に昇温し、
圧力300kPaで圧着し、図23及び図24に示すイ
ンクジェット記録物を得た。
【0116】実施例10 (インク受容層の作製)支持体として、市販のPETフ
ィルム(層厚50μm)の上に実施例1で調製したイン
ク受容層用塗工液の塗工量が固形分で12g/mとな
るように、またインク受容層の表面サイズが3cm×4
cm、隣り合うインク受容層表面の間隔は全て1cmに
なるように、グラビアコーターにて塗工乾燥して、イン
ク受容層を設けた。
【0117】(インクジェット記録用媒体の作製)その
後、塗工された該PETフィルムを、隣り合うインク受
容層の中間で切断することにより、図29及び図30に
示すロールシート状インクジェット記録用媒体を作製し
た。
【0118】(インクジェット記録物の作製)得られた
ロールシート状インクジェット記録用媒体のインク受容
層に、インクジェットプリンター(エプソン製、PM−
800C)を用いて印字した。印字後のインクジェット
記録用媒体のインク受容層側に、低密度ポリエチレン
(旭化成製、商品名:サンテックLD−F1920)か
らなる厚さ35μmの熱可塑性樹脂フィルムを重なるよ
うに置き、110℃に加熱したシリコーンゴムローラで
該熱可塑性樹脂フィルムを熱圧着することによって、図
31に示すインクジェット記録を有するシート状ラミネ
ートフィルムを得た。その後、該シート状ラミネートフ
ィルムを、隣り合うインク受容層の中間で切断して、図
32および図33で示すラミネートフィルムを得た。該
ラミネートフィルムは、インク受容層側全面に熱可塑性
樹脂フィルムを有し、且つ、該ラミネートフィルム四辺
端部から5mm幅でインク受容層を有しない構成であっ
た。該ラミネートフィルムの熱可塑性樹脂層面をICカ
ード面に重なるように置き、110℃に加熱したシリコ
ーンゴムローラで該ラミネートフィルムを熱圧着するこ
とによって、該ラミネートフィルムの熱可塑性フィルム
面をPETフィルムを表面に有するICカードに接着さ
せることによって、図34に示すインクジェット記録物
を得た。
【0119】実施例11 (インクジェット記録物の作製)実施例10で得られた
ロールシート状インクジェット記録用媒体のインク受容
層に、インクジェットプリンター(エプソン製、PM−
800C)を用いて印字した。印字後のインクジェット
記録用媒体のインク受容層側に、PETフィルム60
(層厚30μm)の両側に低密度ポリエチレン(旭化成
製、商品名:サンテックLD−L1880E)から成る
熱可塑性樹脂層をそれぞれ厚さ10μmで形成させたフ
ィルムを、重なるように置き、110℃に加熱したシリ
コーンゴムローラで該熱可塑性樹脂フィルムを熱圧着す
ることによって、図35に示すシート状ラミネートフィ
ルムを得た。その後、該シート状ラミネートフィルム
を、隣り合うインク受容層の中間で切断して、図36で
示すラミネートフィルムを得た。該ラミネートフィルム
は、インク受容層側全面に熱可塑性樹脂層を有し、且
つ、該ラミネートフィルム四辺端部から5mm幅でイン
ク受容層を有しない構成であった。該ラミネートフィル
ムの熱可塑性樹脂層面をICカード面に重なるように置
き、110℃に加熱したシリコーンゴムローラで該ラミ
ネートフィルムを熱圧着することによって、該ラミネー
トフィルムをICカードの表面に接着させることによっ
て、図37に示すインクジェット記録物を得た。
【0120】実施例12 (インクジェット記録物の作製)実施例9で得られた図
19及び図20に示すインクジェット記録用媒体のイン
ク受容層に、インクジェットプリンター(エプソン製、
PM−800C)を用いて印字し、図38に示すインク
ジェット記録物を得た。印刷後のインクジェット記録用
媒体のインク受容層側に、熱可塑性樹脂フィルム(PE
T−G)と、PETフィルムを表面に有するICカード
を重なるように置き、熱プレス装置で120℃に昇温
し、圧力300kPaで圧着し、図39に示すインクジ
ェット記録物を得た。
【0121】得られたインクジェット記録物について、
下記の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0122】〔耐擦傷性〕インクジェットプリンターで
印字された記録画像が視認できるICカード表面を砂消
しゴムで約20Nの荷重で50往復擦り、表面の状態を
判定した。 (評価基準) ○:殆ど傷がつかず、記録画像に殆ど変化がない ×:削れて、記録画像が消失する
【0123】〔耐水性〕インクジェットプリンターで印
字された記録画像が視認できるICカードを水に2時間
浸漬し、記録画像の状態を判定した。 (評価基準) ○:記録画像に変化が全くない △:記録画像が水によってやや滲む ×:記録画像が水によって滲む
【0124】〔耐汚染性〕 (評価基準)インクジェットプリンターで印字された記
録画像が視認できるICカードを市販赤インク((株)
パイロット製)の希釈水溶液(10%)に10分間浸漬
し、記録画像の状態を判定した。 ○:記録画像に変化が全くない △:記録画像の周囲の一部分が赤く着色し汚染された。 ×:記録画像が赤く着色し汚染された。
【0125】
【表1】
【0126】
【発明の効果】インク受容層を有するインクジェット記
録用媒体上にフルカラーで印字された場合に、画像の解
像性、インク吸収性が優れるという特長を維持するため
に、通常インクジェット記録用媒体はインク受容層の無
機顔料の配合率を高くしている。しかし、無機顔料の配
合率が高いと必然的にインク受容層表面の耐擦傷性が弱
くなり、インク受容層表面は他の物質と擦れ合うことに
より、容易に摩耗し、文字、画像等の印字記録が消失す
る問題があった。しかし、表1から明らかなように、本
発明によれば、画像の解像性、インク吸収性が優れ、且
つ耐擦傷性、耐水性、耐汚染性が優れるインクジェット
記録物を得ることが可能になった。また、インク受容層
を支持体である樹脂フィルムに連続して塗工できる為、
従来の方法であるカード基板である剛直なプラスチック
板に一枚毎に塗工する場合に比較して、生産性が格段に
優れたものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録用媒体を説明する
断面図である。
【図2】図1のインクジェット記録用媒体を、インク受
容層を有する面から表した表面図である。
【図3】本発明のインクジェット記録用媒体を説明する
断面図である。
【図4】図3のインクジェット記録用媒体を、インク受
容層を有する面から表した表面図である。
【図5】本発明のインクジェット記録用媒体を説明する
断面図である。
【図6】図5のインクジェット記録用媒体を、インク受
容層を有する面から表した表面図である。
【図7】本発明のインクジェット記録用媒体を説明する
断面図である。
【図8】図7のインクジェット記録用媒体を、インク受
容層を有する面から表した表面図である。
【図9】本発明のインクジェット記録用媒体を説明する
断面図である。
【図10】図9のインクジェット記録用媒体を、インク
受容層を有する面から表した表面図である。
【図11】本発明のインクジェット記録用媒体を説明す
る断面図である。
【図12】図11のインクジェット記録用媒体を、イン
ク受容層を有する面から表した表面図である。
【図13】図1及び図2で表されるインクジェット記録
用媒体を用いて得られた本発明のインクジェット記録物
を説明する表面図である。
【図14】図13のA−A線での断面図である。
【図15】図5及び図6で表されるインクジェット記録
用媒体を用いて得られた本発明のインクジェット記録物
を説明する表面図である。
【図16】図15のB−B線での断面図である。
【図17】図9及び図10で表されるインクジェット記
録用媒体を用いて得られた本発明のインクジェット記録
物を説明する表面図である。
【図18】図17のC−C線での断面図である。
【図19】本発明のインクジェット記録用媒体を説明す
る断面図である。
【図20】図19のインクジェット記録用媒体を、イン
ク受容層を有する面から表した表面図である。
【図21】本発明のインクジェット記録用媒体を説明す
る断面図である。
【図22】図21のインクジェット記録用媒体を、イン
ク受容層を有する面から表した表面図である。
【図23】図19及び図20で表されるインクジェット
記録用媒体を用いて得られた本発明のインクジェット記
録物を説明する表面図である。
【図24】図23のD−D線での断面図である。
【図25】本発明のインクジェット記録用媒体を説明す
る断面図である。
【図26】図25のインクジェット記録用媒体を、イン
ク受容層を有する面から表した表面図である。
【図27】図25及び図26で表されるインクジェット
記録用媒体を用いて得られた本発明のインクジェット記
録物を説明する表面図である。
【図28】図27のE−E線での断面図である。
【図29】本発明のインクジェット記録用媒体を説明す
る断面図である。
【図30】図29のインクジェット記録用媒体を、イン
ク受容層を有する面から表した表面図である。
【図31】図29及び図30で表されるインクジェット
記録用媒体のインク受容層面に熱可塑性樹脂フィルムを
積層したインクジェット記録を有するラミネートフィル
ムを説明する断面図である。
【図32】図31のインクジェット記録を有するラミネ
ートフィルムを所定の大きさに切断をしたインクジェッ
ト記録を有するラミネートフィルムを説明する平面図で
ある。
【図33】図32のF−F線での断面図である。
【図34】図32及び図33で表されるインクジェット
記録を有するラミネートフィルムを用いて得られた本発
明のインクジェット記録物を説明する断面図である。
【図35】図29及び図30で表されるインクジェット
記録用媒体のインク受容層面に熱可塑性樹脂層を両面に
有するフィルムを積層したインクジェット記録を有する
ラミネートフィルムを説明する断面図である。
【図36】図35のインクジェット記録を有するラミネ
ートフィルムを所定の大きさに切断をしたインクジェッ
ト記録を有するラミネートフィルムを説明する断面図で
ある。
【図37】図36で表されるインクジェット記録を有す
るラミネートフィルムを用いて得られた本発明のインク
ジェット記録物を説明する断面図である。
【図38】図19及び図20で表されるインクジェット
記録用媒体の受容層に印字して得られたインクジェット
記録物を説明する断面図である。
【図39】図38で表されるインクジェット記録物を用
いて得られた本発明のインクジェット記録物を説明する
断面図である。
【符号の説明】
1、11、21、31、41、51:インクジェット記
録用媒体 2、12、22、32、42、52:支持体 3、13、23、33、43、53:インク受容層 4、14、24、44:熱可塑性樹脂層 5、15、25、35、45、55:インクジェット記
録画像 6、16、26、36、46、58、66、72:イン
クジェット記録物 7、17、27、37、47、59、67、73:被着
体(ICカード) 54:熱可塑性フィルム 56、64:インクジェット記録を有するラミネートフ
ィルム 57、65:インクジェット記録を有するラミネートフ
ィルム 60:両面に熱可塑性樹脂層を有するフィルム 61、62熱可塑性樹脂層 63:フィルム 70:インクジェット記録を有するフィルム 71:熱可塑性フィルム

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明乃至半透明の支持体の片面上に、イン
    クジェットプリンターにより供給されるインクを受容す
    るインク受容層と、該支持体のインク受容層面と同一の
    面に、被着体と対向するように積層し熱圧着することに
    よりに一体化可能な熱可塑性樹脂層とを有することを特
    徴とするインクジェット記録用媒体。
  2. 【請求項2】支持体の片面に熱可塑性樹脂層を有し、該
    熱可塑性樹脂層上にインク受容層を有し、且つ周囲の少
    なくとも一辺は熱可塑性樹脂層上にインク受容層を有さ
    ない請求項1記載のインクジェット記録用媒体。
  3. 【請求項3】支持体の片面に熱可塑性樹脂層とインク受
    容層とを区分して設け、且つ周囲の少なくとも一辺は熱
    可塑性樹脂層である請求項1記載のインクジェット記録
    用媒体。
  4. 【請求項4】支持体の片面にインク受容層を有し、該イ
    ンク受容層上の少なくとも一部分に熱可塑性樹脂層を有
    し、且つ周囲の少なくとも一辺は熱可塑性樹脂層を有す
    る請求項1記載のインクジェット記録用媒体。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂層がインクジェット記録用媒
    体のインク受容層を有する面の周囲に形成されている請
    求項2〜4の何れか一項に記載のインクジェット記録用
    媒体。
  6. 【請求項6】透明乃至半透明の支持体上に、インクジェ
    ットプリンターにより供給されるインクを受容する少な
    くとも一層のインク受容層が形成されているインクジェ
    ット記録用媒体であって、支持体が熱可塑性樹脂を主成
    分とするフィルムであり、インク受容層が被着体と対向
    するように積層し熱圧着することにより、該フィルムの
    少なくとも一部分が溶融し、被着体と一体化可能である
    ことを特徴とするインクジェット記録用媒体。
  7. 【請求項7】支持体上にインク受容層を有し、且つ周囲
    の少なくとも一辺は支持体上にインク受容層を有さない
    請求項6記載のインクジェット記録用媒体。
  8. 【請求項8】支持体の全周囲にはインク受容層を有さな
    い請求項7記載のインクジェット記録用媒体。
  9. 【請求項9】請求項1〜5の何れか一項に記載のインク
    ジェット記録用媒体に、インクジェットプリンターで記
    録を行った後、該記録を行った面を被着体側となるよう
    に対向させ、熱圧着することにより、同一面に有する熱
    可塑性樹脂層によって一体化したインクジェット記録
    物。
  10. 【請求項10】請求項6〜8の何れか一項に記載のイン
    クジェット記録用媒体に、インクジェットプリンターで
    記録を行った後、該記録を行った面を被着体側となるよ
    うに対向させ、熱圧着することにより、支持体の少なく
    とも一部分が融着し、一体化したインクジェット記録
    物。
  11. 【請求項11】インクジェット記録物がカード状物であ
    る請求項9又は10記載のインクジェット記録物。
  12. 【請求項12】透明乃至半透明の支持体、およびインク
    ジェットプリンターにより供給されるインクを受容する
    インク受容層を少なくとも有するインクジェット記録用
    媒体に、インクジェットプリンターで記録を行った後、
    記録を行った面を被着体と対向させ、インクジェット記
    録用媒体と被着体を熱圧着することを特徴とするインク
    ジェット記録物の製造方法。
  13. 【請求項13】透明乃至半透明の支持体、およびインク
    ジェットプリンターにより供給されるインクを受容する
    インク受容層を少なくとも有するインクジェット記録用
    媒体に、インクジェットプリンターで記録を行った後、
    該記録を行った面を熱可塑性樹脂を有する被着体の該熱
    可塑性樹脂層面に対向させ、インクジェット記録用媒体
    と被着体を熱圧着することを特徴とするインクジェット
    記録物の製造方法。
  14. 【請求項14】透明乃至半透明の支持体、およびインク
    ジェットプリンターにより供給されるインクを受容する
    インク受容層を少なくとも有するインクジェット記録用
    媒体に、インクジェットプリンターで記録を行った後、
    該記録を行った面に熱可塑性樹脂フィルムを熱圧着し、
    更に該熱可塑性フィルムの面と被着体とを熱圧着するこ
    とによって一体化したインクジェット記録物の製造方
    法。
  15. 【請求項15】透明乃至半透明の支持体、およびインク
    ジェットプリンターにより供給されるインクを受容する
    インク受容層を少なくとも有するインクジェット記録用
    媒体に、インクジェットプリンターで記録を行った後、
    該記録を行った面と被着体の間に熱可塑性樹脂フィルム
    を挿入し熱圧着することによって一体化したインクジェ
    ット記録物の製造方法。
  16. 【請求項16】請求項12〜15の何れか一項に記載さ
    れたインクジェット記録物の製造方法によって得られた
    インクジェット記録物であって、且つ得られたインクジ
    ェット記録物のインク受容層が、インクジェット記録物
    の端部に存在しないことを特徴とするインクジェット記
    録物。
  17. 【請求項17】請求項12〜15の何れか一項に記載さ
    れたインクジェット記録物の製造方法によって得られた
    インクジェット記録物であって、該インクジェット記録
    物を水中に2時間浸漬した際に、記録像に滲みを生じな
    いことを特徴とするインクジェット記録物。
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