JP2008153589A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、不良率が低い固体電解コンデンサを提供することである。
【解決手段】弁作用を有する金属によって構成される陽極リードと、前記陽極リードに接続される弁作用を有する金属の多孔質体とによって構成される陽極と、前記陽極表面上に設けられる誘電体層を備える固体電解コンデンサであって、前記陽極リードの表面から20μm以内でのビッカース硬度が、30〜70Hvであることを特徴とする固体電解コンデンサ。
【選択図】図1

Description

本発明は、不良率の低減効果に優れた固体電解コンデンサに関するものである。
固体電解コンデンサとしては、一般に、アルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル等の弁作用を有する金属からなる陽極をリン酸水溶液中で陽極酸化させて、この陽極の表面に酸化物からなる誘電体層を形成し、この誘電体層の表面に導電性を有する酸化物や導電性高分子で構成された電解質層を設け、この電解質層の上に陰極として、カーボン層と銀ペースト層とを設けたコンデンサ素子より、陽極端子及び陰極端子を外部に取り出した後、樹脂によって外装したものが提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
また、近年、固体電解コンデンサの小型化および高容量化が要求されており、従来の酸化アルミニウムや酸化タンタルを誘電体として用いる代わりに、誘電率が大きい酸化ニオブを用いる固体電解コンデンサが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−151258号公報 特開2004−18966号公報 特開2000−68157号公報
しかしながら、上記のような従来の固体電解コンデンサの製造工程等によって、最終製品の漏れ電流が増大して、不良率が増大する等の課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、不良率の低い固体電解コンデンサを提供するものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の固体電解コンデンサは、弁作用を有する金属によって構成される陽極リードと、前記陽極リードに接続される弁作用を有する金属の多孔質体とによって構成される陽極と、前記陽極表面上に設けられる誘電体層を備える固体電解コンデンサであって、前記陽極リードの表面から20μm以内でのビッカース硬度が、30〜70Hvであることを特徴とするものである。
固体電解コンデンサにおいて不良率が大きくなる原因として、固体電解コンデンサの外装体を形成するモールド工程時に、溶融した樹脂が金型内に加圧注入されるため、陽極リードに沿って多孔質体の近傍にまで浸入し、そこで固化するために、多孔質体と共に誘電体層である酸化皮膜の一部が陽極リードから剥離し、導電性高分子層と陽極リードとがショートを引起すこと等がある。本発明のように、陽極リードの硬度を30〜70Hvの範囲にすることで、陽極リードと多孔質体との密着性が向上し、外装体形成時の応力に耐えうるため不良率を低減させることができる。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記陽極リードの太さが、0.2〜0.8mmであることを特徴とするものである。
これによって、実質的に多孔質体を保持できる強度を確保し、溶融した樹脂により陽極リードから多孔質体が剥離する等の不良が起こる可能性を低減させることが可能となる。
さらに、前記従来の課題を解決するために、本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、弁作用を有する金属によって構成される陽極リードを加熱後、該陽極リードの冷却速度を調整することで該陽極リードの表面から20μm以内でのビッカース硬度を30〜70Hvとする工程と、前記陽極リードと接続するように多孔質体を形成する工程と、前記陽極リード及び前記多孔質体を陽極酸化して、該表面に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層上に導電性高分子層を形成する工程と、を含むことを特徴とするものである。
これにより、陽極リードの表面付近でのビッカース硬度、即ち、陽極リードの内部に向かう深さが表面から20μm以内でのビッカース硬度を適度な硬さに調節した陽極リードを提供し、不良率を低減させた固体電解コンデンサを提供することができる。
本発明の固体電解コンデンサは、陽極リードと多孔質体との密着性を向上させ、不良率を低減させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は本発明の一実施形態による固体電解コンデンサの断面構造図である。図1を参照して、以下に、本発明の一実施形態による固体電解コンデンサの構造について説明する。
まず、本発明の固体電解コンデンサでは、図1に示すように、陽極1は、弁作用を有する金属からなる陽極リード1aとその周囲に弁作用を有する金属からなる金属粒子を真空中で焼結成形することにより得られる直方体状の多孔質焼結体1bとで構成されており、陽極リード1aの一部は、多孔質焼結体1b中に埋め込まれている。
ここで、陽極リード1a及び多孔質焼結体1bを構成する弁作用を有する金属としては、酸化膜を形成できる金属材料であれば特に限定されないが、チタン、タンタル、アルミニウム、ニオブ、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等を使用することができ、これらの金属粒子を焼結させることによって、多孔質焼結体1bを得ることができる。この中でも、材料としては、酸化物の誘電率の高く、原料の入手が容易なチタン、タンタル、アルミニウム、ニオブが特に好ましい。特に、酸化物の誘電率が、タンタルの1.5倍程度であるニオブ、あるいはタンタルの2〜3倍程度であるチタンが好ましい。また、陽極リード1aがニオブ製の場合、多孔質焼結体1bとの密着性が向上する点において、陽極リード1aと同一金属であるニオブを用いることが好ましい。
また、陽極リード1a及び多孔質焼結体1bを構成する弁作用を有する金属として、上述の弁作用を有する金属同士の合金を用いることもできる。合金としては、弁作用を有する金属と他の金属等との合金も用いることができるが、その場合には弁作用を有する金属の割合が50%以上であることが望ましい。
なお、前記多孔質焼結体1bは、弁作用を有する金属の多孔質体として用いているものであって、これに代えて、焼結プロセスに寄らないポーラス金属材、三元網状金属材などの多孔質体を用いて本発明を実施することもできる。
次に陽極リード1aと多孔質焼結体1bから構成される陽極1の表面に、弁作用を有する金属の酸化物からなる誘電体層2が形成されている。例えば、弁作用を有する金属が、ニオブ金属から構成される場合には、誘電体層2は酸化ニオブとなる。
誘電体層2は、陽極1をリン酸などの水溶液中において陽極酸化を行うことにより形成する。これにより、陽極1を構成する多孔質焼結体1bの多くの孔の内部においても、弁作用を有する金属表面上に誘電体層2が形成される。誘電体層2の膜厚としては、10nm〜500nmが好ましい。500nmよりも厚いと、静電容量が低下すると共に、陽極1からの剥離等が起こりやすくなる等の不都合が生じる恐れがある。反対に10nmよりも薄いと、耐電圧が低下すると共に、漏れ電流の増大を招く恐れがある。
誘電体層2上には、電解質層として作用するポリピロール等からなる導電性高分子層3が形成され、多孔質焼結体1bの多数の孔の内部にまで導電性高分子層3で充填される。導電性高分子層3の材料としては、導電性を有する高分子材料であれば特に限定されないが、特に導電性に優れたポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン等の材料を用いることができる。
導電性高分子層3上に、カーボンペーストを塗布、乾燥することによりカーボン粒子を含む層からなる第1導電層4と、第1導電層4上に銀ペーストを塗布、乾燥することにより銀粒子を含む層からなる第2導電層5とが形成される。
また、第2導電層5上には、導電性接着剤6を介して陰極端子7が接続され、陽極1の陽極リード1aには、陽極端子8が溶接により接続される。そして、陽極端子8および陰極端子7の端部が外部に引き出されるようにエポキシ樹脂等からなるモールド外装樹脂9が形成される。陽極端子8及び陰極端子7の材料としては、ニッケル等の導電性材料を用いることができ、モールド外装樹脂9から露出した陽極端子8及び陰極端子7の端部は、本固体電解コンデンサの端子として機能する。
次に、陽極リード1a表面の硬度と密着性の関係について、図2を用いて説明する。図2に、従来例(a)及び本発明の実施の形態(b)における陽極リード近傍の拡大模式図を示す。
多孔質焼結体1bの焼結成形時には、弁作用を有する金属からなる金属粒子が充填された容器内に陽極リード1aを挿入し、加圧、加熱して焼結するため、陽極リード1a表面の硬度が高い場合には、図2(a)に示すように多孔質焼結体1bを構成する金属粒子は、陽極リード1aの表面に留まり、内部に押し込まれない。これに対し、陽極リード1a表面の硬度が低い場合には、図2(b)に示すように金属粒子は、陽極リード1aの内部に一部押し込まれた状態で焼結される。そのため、陽極リード1aと多孔質焼結体1bとの間の密着性が向上する。
そのため、陽極リード1aと多孔質焼結体1bとの接続が、図2(a)に示すような場合には、密着性が低いので、固体電解コンデンサの外装体を形成するモールド工程時に、溶融した樹脂9が金型内で加圧注入されるため、陽極リード1aに沿って多孔質焼結体1b近傍にまで浸入し、そこで固化するために、多孔質焼結体1bの1部と共に誘電体層2である酸化皮膜の一部が陽極リード1aから剥離し、導電性高分子層3と陽極リード1aとが短絡するため不良率が大きくなる。
これに対し、陽極リード1aと多孔質焼結体1bとの接続が、図2(b)に示すような場合には、密着性が高いので、多孔質焼結体1bや誘電体層2の剥離が起こらず、不良率を低減できる。
本発明の陽極リード1aの作製方法としては、陽極リード1aを真空中(1×10−4Pa以下)、700℃で100分間加熱し、その後の冷却速度を調整することで硬度を制御する方法などが挙げられる。
陽極リード1aの硬度の制御は以下のように実施した。まず、純度99.9%、直径0.5mmのニオブ製ワイヤ(スタルク社製)から形成した陽極リード1aを、真空中(1×10−4Pa以下)、700℃で100分間加熱した。その後、冷却速度を0.02℃/min、0.05℃/min、0.1℃/min、0.5℃/min、1℃/min、5℃/min、10℃/minの7条件で室温まで冷却した。陽極リード1aの硬度は、表面から20μm、50μm、250μmの3点で測定した。
ビッカース硬度とは、材料の硬さ試験法の一つで、ブリンネル、ロックウェル及びショア硬さと並んで簡便な試験なため、実用的に広く用いられているものであり、正四角錐のダイヤモンド圧子を用い、ある一定荷重で試験面を押しつけた時、その荷重を生じた永久窪みの表面積で除した商より求める。
陽極リード1aのビッカース硬度の測定は、陽極リード1aを切断して断面を形成し、ビッカース硬度計(マツザワ製 AMT−7FS)を用いて、断面の端から20μm、50μm、250μmの位置で50gfの荷重を加えて測定することで、陽極リード1aの表面からその内部に向かって20μm、50μm、250μmでのビッカース硬度の値を得た。
なお、陽極リード1aの太さは、実質的にコンデンサの多孔質焼結体が作製でき、多孔質焼結体を保持できる強度を確保することが必要であり、断面が円形の場合、直径0.2〜0.8mmであることが望ましく、断面が矩形の場合には断面の対角線の長さが0.2〜0.8mmであることが望ましい。
(実施例1)
実施例1として、冷却速度を0.1℃/min(表面から20μmでのビッカース硬度が30Hv)としたニオブ製の陽極リード1aの周囲に約2μmの平均粒径を有するニオブの金属粒子を真空中で焼結成形することにより、金属粒子間が溶着してなる多孔質焼結体1bを形成した。多孔質焼結体1bの寸法は長さ約4mm、幅が約3mm、厚さが約2mmとした。
さらに、その陽極リード1aと多孔質焼結体1bで構成される陽極1を、約60℃に保持した約0.5重量%のリン酸水溶液中において、約10Vの定電圧で約10時間陽極酸化を行い、陽極1表面上に約25nmの厚さを有する酸化ニオブからなる誘電体層2を形成した。
ついで、誘電体層2の表面上にポリピロールからなる導電性高分子層3を形成し、さらにその上にカーボンペーストおよび銀ペーストをそれぞれ塗布、乾燥することにより第1導電層4及び第2導電層5を形成した。
第2導電層5の周囲のうち上面には、導電性接着剤6が形成され、さらに導電性接着剤6上には、陰極端子7が形成されている。また、陽極リード1aの多孔質焼結体1b中に埋め込まれていない側の端部は、誘電体層2及び導電性高分子層3から露出しており、この端部に、陽極端子8が接続されている。
さらに、陽極端子8および陰極端子7の端部が外部に引き出されるようにエポキシ樹脂からなるモールド外装樹脂9を形成した。このようにして、実施例1の固体電解コンデンサを作製した。
(実施例2)
実施例2では、実施例1の陽極リード1aとして、冷却速度を0.5℃/min(表面から20μmでのビッカース硬度が45Hv)としたニオブ製の陽極リード1aを用いる以外は、実施例1と同様の固体電解コンデンサを作製した。
(実施例3)
実施例3では、実施例1の陽極リード1aとして、冷却速度を1℃/min(表面から20μmでのビッカース硬度が65Hv)としたニオブ製の陽極リード1aを用いる以外は、実施例1と同様の固体電解コンデンサを作製した。
(実施例4)
実施例4では、実施例1の陽極リード1aとして、冷却速度を5℃/min(表面から20μmでのビッカース硬度が70Hv)としたニオブ製の陽極リード1aを用いる以外は、実施例1と同様の固体電解コンデンサを作製した。
(比較例1)
比較例1では、実施例1の陽極リード1aとして、冷却速度を0.02℃/min(表面から20μmでのビッカース硬度が20Hv)としたニオブ製の陽極リード1aを用いる以外は、実施例1と同様の固体電解コンデンサを作製した。
(比較例2)
比較例2では、実施例1の陽極リード1aとして、冷却速度を0.05℃/min(表面から20μmでのビッカース硬度が25Hv)としたニオブ製の陽極リード1aを用いる以外は、実施例1と同様の固体電解コンデンサを作製した。
(比較例3)
比較例3では、実施例1の陽極リード1aとして、冷却速度を10℃/min(表面から20μmでのビッカース硬度が110Hv)としたニオブ製の陽極リード1aを用いる以外は、実施例1と同様の固体電解コンデンサを作製した。
(比較例4)
比較例4では、実施例1の陽極リード1aとして、熱処理を行わないニオブ製陽極リード1a(表面から20μmでのビッカース硬度が170Hv)を用いる以外は、実施例1と同様の固体電解コンデンサを作製した。
(評価)
次に、実施例1〜4および比較例1〜4の各固体電解コンデンサについて、それぞれ一定数の素子に対して、直流電源を用いて漏れ電流を測定した。具体的には、3Vの直流電圧を各コンデンサに印加して、5分後の電流値を漏れ電流として測定した。5分後の漏れ電流の値が1mA以上であった素子は不良品と判断し、それぞれの実施例、比較例での測定個数に対する不良品の数の比として不良率を求めた。これらの結果を表1に示す。なお、不良率にはコンデンサ製造の工程で生じた破損によるものも含めた。
Figure 2008153589

表1に示すように、表面から内部に向かう距離が小さくなるほど、つまり陽極リード1aの表面近くになるほど、ビッカース硬度の値は高くなる傾向にあり、多孔質焼結体1bとの密着性への影響を考えると、表面から20μmでの硬度を適切な値に調節することが重要であると考えられる。
表1より、陽極リード1aの表面から20μmでの硬度が30〜70Hvの範囲にあると、不良率を、製品を製造する上で許容できる10%以下に抑えることができる。さらに、陽極リード1aの表面から20μmでの硬度が30〜65Hvの範囲にあると、さらに不良率を5%以下に抑えることができる。
これは、多孔質焼結体1bと接触する陽極リード1a表面での硬度がこの範囲であれば多孔質焼結体1bを形成した際のニオブ金属粉末とワイヤとの密着性が向上するためと考えられる。従って、特に粉末と直接接触する部分である表面近傍(20μm付近)の硬度がこの範囲であることが、密着性の向上には効果的である。
一方、表面から20μmでのビッカース硬度が30Hvよりも小さい場合では、陽極リード1aの変形が大きくなりすぎるために、陽極リード1aの強度不足からコンデンサの製造工程においても素子の破損が生じやすくなる。また、表面から20μmでのビッカース硬度が70Hvよりも大きい場合では、ニオブ金属粉末と陽極リード1a表面の接触面積が小さくなるために密着性が低下するものと考えられる。これより、陽極リード1aの硬度を30〜70Hvとすることで不良率を低減できる。
以上のように、本発明にかかる固体電解コンデンサは、不良率の低減が可能となるので、歩留りを高くして製造することができる。
本発明の実施の形態における固体電解コンデンサの断面図を示す。 従来例(a)及び本発明の実施の形態(b)における陽極リード近傍の拡大模式図を示す。
符号の説明
1 陽極
1a 陽極リード
1b 多孔質焼結体
2 誘電体層
3 導電性高分子層
4 第1導電層
5 第2導電層
6 導電性接着剤
7 陰極端子
8 陽極端子
9 モールド外装樹脂

Claims (4)

  1. 弁作用を有する金属によって構成される陽極リードと、
    前記陽極リードに接続される弁作用を有する金属の多孔質体とによって構成される陽極と、
    前記陽極表面上に設けられる誘電体層を備える固体電解コンデンサであって、
    前記陽極リードの表面から20μm以内でのビッカース硬度が、30〜70Hvであることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 前記弁作用を有する金属として、ニオブを用いることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記陽極リードの太さが、0.2〜0.8mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 弁作用を有する金属によって構成される陽極リードを加熱後、該陽極リードの冷却速度を調整することで該陽極リードの表面から20μm以内でのビッカース硬度を30〜70Hvとする工程と、
    前記陽極リードと接続するように多孔質体を形成する工程と、
    前記陽極リード及び前記多孔質体を陽極酸化して、該表面に誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層上に導電性高分子層を形成する工程と、
    を含む固体電解コンデンサの製造方法。


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