JP2008152206A - 光変調器 - Google Patents

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Kenji Kono
健治 河野
Masaya Nanami
雅也 名波
Yuji Sato
勇治 佐藤
Yasuji Uchida
靖二 内田
Nobuhiro Igarashi
信弘 五十嵐
Toru Nakahira
中平  徹
Eiji Kawamo
英司 川面
Satoshi Matsumoto
松本  聡
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】駆動電圧が低く、かつ高速で変調が可能な光変調器を提供する。
【解決手段】基板1と、光導波路3と、基板の一方の面側に形成され、前記光の位相を変調する高周波電気信号を印加するための中心導体4a及び接地導体4b、4cからなる進行波電極4とを有し、進行波電極が、高周波電気信号を印加することにより光の位相が変調される領域である相互作用部と、外部回路から相互作用部に高周波電気信号を印加するための入力用フィードスルー部と、相互作用部を通過して伝搬してくる高周波電気信号を出力するための、スタート部とエンド部を有した出力用フィードスルー部とを具備する光変調器において、出力用フィードスルー部における中心導体と接地導体の相対向するそれぞれのエッジの少なくとも一部が、基板の表面と平行方向に、非線形形状で変化する。
【選択図】図1

Description

本発明は駆動電圧が低く、かつ高速で変調が可能な光変調器の分野に属する。
リチウムナイオベート(LiNbO)のように電界を印加することにより屈折率が変化する、いわゆる電気光学効果を有する基板(以下、リチウムナイオベート基板をLN基板と略す)に光導波路と進行波電極を形成した進行波電極型リチウムナイオベート光変調器(以下、LN光変調器と略す)は、その優れたチャーピング特性から2.5Gbit/s、10Gbit/sの大容量光伝送システムに適用されている。最近はさらに40Gbit/sの超大容量光伝送システムにも適用が検討されており、キーデバイスとして期待されている。
[従来技術]
このLN光変調器にはz−カット基板を使用するタイプとx−カット基板(あるいはy−カット基板)を使用するタイプがある。ここでは、従来技術としてx−カットLN基板とコプレーナウェーブガイド(CPW)進行波電極を使用したx−カット基板LN光変調器をとり上げ、その斜視図を図6に示す。図7は図6のA−A’における断面図である。なお、以下の議論はz−カット基板でも同様に成り立つ。
図中、1はx−カットLN基板、2は1.3μm、あるいは1.55μmなど光通信において使用する波長領域では透明な200nmから1μm程度の厚みのSiOバッファ層、3はx−カットLN基板1にTiを蒸着後、1050℃で約10時間熱拡散して形成した光導波路であり、光は光入射用端面30から光導波路3に入射させる。なお、この光導波路3はマッハツェンダ干渉系(あるいは、マッハツェンダ光導波路)を構成しており、3a、3bは電気信号と光が相互作用する部位(相互作用部と言う)における光導波路(あるいは、相互作用光導波路)、つまりマッハツェンダ光導波路の2本のアームである。CPW進行波電極4は中心導体4a、接地導体4b、4cからなっている。また、図7においてSは中心導体4aの幅で6μmから20μm程度であり、一般には10μm前後が使用されている。一方、Wは中心導体4aと接地導体4b、4cの間のギャップ(あるいはCPWのギャップ)である。
この従来技術では、中心導体4aと接地導体4b、4c間にバイアス電圧(通常はDCバイアス電圧)と高周波電気信号(マイクロ波、あるいはRF電気信号とも言う)を重畳して印加する。また、SiOバッファ層2は高周波電気信号の等価屈折率n(あるいは、マイクロ波等価屈折率n)を相互作用光導波路3a、3bを伝搬する光の実効屈折率nに近づけることにより、光変調帯域を拡大するという重要な働きをしている。
図6に示したx−カットLN光変調器を構成する中心導体4aと接地導体4b、4cからなるCPW進行波電極4の上面図を図8に示す。5はDC成分をカットするために外部信号源6に内蔵しているコンデンサーである。7は電気的な終端(あるいは、終端抵抗)で、その抵抗値をZとする。8はDC成分をカットするコンデンサー、9はDCバイアス電圧を印加するためのDC電源である。2つのコンデンサー5と8があるために、DC電源9からのDC成分は電流として流れることはない。なお、通常は、小型化とコスト低減のために、終端抵抗7、コンデンサー8はLN光変調器の不図示の筐体に内蔵するとともに、DC電源9からのDCバイアス電圧は簡単なピンやワイヤーを介して供給されることが多い。
また、Iは外部信号源6からの高周波電気信号をCPW進行波電極4に印加するための不図示のコネクタの芯線(あるいは金リボンや金ワイヤー)を接続する入力用フィードスルー部、IIは入力用フィードスルー部Iと相互作用部IIIとの接続部(あるいは、入力側接続部)、IIIは電気信号と光が相互作用する相互作用部、IVは長さLoutの出力用フィードスルー部Vと相互作用部IIIとの接続部(あるいは、出力側接続部)である。出力用フィードスルー部Vは不図示のコネクタの芯線(あるいは金リボンや金ワイヤー)、もしくは終端抵抗7に接続される。出力用フィードスルー部Vのスタート部をVI、エンド部をVIIとする。
なお、説明をわかりやすくするために、出力用フィードスルー部Vの中心導体を4a’’とする。但し、出力用フィードスルー部Vの接地導体については相互作用部と同じ記号である4b、4cを用いる。
前述のように、SとWは、各々、相互作用部IIIにおけるCPW進行波電極4の中心導体4aの幅と、中心導体4aと接地導体4b、4cの間のギャップである。そして、図8において、So,startとWo,startは、各々、出力用フィードスルー部Vのスタート部VにおけるCPW進行波電極4の中心導体4aの幅と、中心導体4a’’と接地導体4b、4cの間のギャップであり、一方、So,endとWo,endは、各々、出力用フィードスルー部Vのエンド部VIIにおけるCPW進行波電極4の中心導体4a’’の幅と、中心導体4a’’と接地導体4b、4cの間のギャップである。
ここで、従来技術と本発明の実施形態の説明において使用する相互作用部IIIと出力用フィードスルー部(従来技術ではV、後述の本発明の実施形態ではX、XI、XII)についての構造パラメータは以下の通りとする。相互作用部IIIの中心導体4aの幅Sは10μm、CPWのギャップWは15μm、SiOバッファ層2の厚みは1.5μmする。従って、出力用フィードスルー部Vのスタート部VIにおける中心導体4a’’の幅So,startと、中心導体4a’’ と接地導体4b、4cの間のギャップWo,startも各々10μmと15μmとなる。また、エンド部VIIにおける中心導体の幅So,endと中心導体4a’’ と接地導体4b、4cの間のギャップWo,endは各々300μmと450μmとした。また、中心導体4a’’ と接地導体4b、4cの厚みTは15μmとした。
なお、入力用フィードスルー部Iの中心導体において高周波電気信号を給電する部位を給電部とし、また、出力用フィードスルー部Vの中心導体4a’’において高周波電気信号を取り出す部位を出力部と呼ぶ。
次に、このように構成されるLN光変調器の動作について説明する。このLN光変調器を動作させるには、中心導体4aと接地導体4b、4c間にDCバイアス電圧と高周波電気信号とを印加する必要がある。なお、DCバイアスは出力用フィードスルー部Vにおける出力部の中心導体4a’’を通して、相互作用部IIIの中心導体4aに印加する。
図9に示す電圧−光出力特性はある状態でのLN光変調器の電圧−光出力特性であり、Vはその際のDCバイアス電圧である。この図9に示すように、通常、DCバイアス電圧Vは光出力特性の山と底の中点に設定される。
図10には半波長電圧Vπと相互作用部IIIの長さLとの積Vπ・LとCPWのギャップWとの関係を示す。なお、CPWのギャップWとしては、現状20μm〜30μm程度が使用されている。CPWのギャップWを狭くすると、相互作用光導波路3a、3bを伝搬する光と相互作用する高周波電界強度が大きくなる。従って、この図に示すように、CPWのギャップWを狭くすると、この積Vπ・Lは小さくなる。そして、この積Vπ・Lが低いほど駆動電圧が低いLN光変調器を実現できる。10Gbps以上の速度でLN光変調器を駆動する際の駆動電圧は5〜6V程度が実用上の限界であり、さらに少しでも駆動電圧が低いことが望まれる。よって駆動電圧の観点からは、CPWのギャップWは狭いことが望ましい。
図11には高周波電気信号のマイクロ波の等価屈折率nとCPWのギャップWとの関係を示す。図には相互作用光導波路3a、3bを伝搬する光の等価屈折率n(n≒2.2)も示している。
CPWのギャップWが狭くなると中心導体4aと接地導体4b、4cの間に生成された高周波電気信号は比誘電率が4程度と低いSiOバッファ層2を多く感じるので、マイクロ波等価屈折率nを低減することができる(なお、x−カットLN基板1の比誘電率は35程度である)。
一般に、マイクロ波等価屈折率nは光の等価屈折率nよりも大きく、LN光変調器を高速・広帯域で動作する際の大きな制限要因となっている。そのためLN光変調器を10Gbps以上の高速で駆動するには、マイクロ波等価屈折率nを光の等価屈折率nに近づけることが不可欠となる。この観点からもCPWのギャップWは狭いことが望ましい。
図12は中心導体4aと接地導体4b、4cからなるCPW進行波電極4の特性インピーダンスZについてCPWギャップWを変数として示す。CPWギャップWを狭くすると、例えば特性インピーダンスZが30Ωのように低下する。
外部信号源6や不図示のコネクタとの特性インピーダンスの整合を考えた場合、LN光変調器の特性インピーダンスとしては勿論50Ωが好ましい。しかしながら、以上のように駆動電圧を低減するとともにマイクロ波等価屈折率nを光の等価屈折率nに近づけるという観点からはCPWのギャップWは狭いことが望ましく、CPWのギャップWを狭くすると相互作用部IIIの特性インピーダンスZが低下する。
LN光変調器の相互作用部IIIの特性インピーダンスZが例えば30Ωと低く、さらにLN光変調器を小型化するために終端抵抗7やコンデンサー8を不図示の筐体に内蔵する場合を考える。このように、終端抵抗7やコンデンサー8を不図示の筐体に内蔵する場合には特性インピーダンスが50Ωであるコネクタを使用する必要がない。従って、出力用フィードスルー部Vは相互作用部IIIと同じ特性インピーダンス(つまり、30Ω)となるように設計する。
なお、出力用フィードスルー部Vのスタート部VIの特性インピーダンスはその中心導体4a’’の幅So,startと、中心導体4a’’と接地導体4b、4cとのギャップWo,startにより決定される。一方、またエンド部VIIの特性インピーダンスはその中心導体4a’’のSo,endと、中心導体4a’’と接地導体4b、4cとのギャップWo,endにより決定される。
さて、外部信号源6やRF電気信号がLN光変調器に入力される側に用いる不図示のコネクタの特性インピーダンスが50Ωで、終端抵抗7を不図示の筐体に内蔵する場合を考える。ここで、相互作用部IIIと出力用フィードスルー部Vの特性インピーダンスが30Ωとする。この場合、終端抵抗7の抵抗値Zを相互作用部IIIの特性インピーダンスZよりも低く設定した方がLN光変調器としての変調指数|m|(パワー表示なので自乗となる)の周波数依存性が改善される(特許文献1に開示)。
この様子を図13に示す。図13からわかるように、終端抵抗7の抵抗値Zを相互作用部III(あるいは、出力用フィードスルー部Vの特性インピーダンスZ)の特性インピーダンスZと等しくした場合(Z=Z=30Ω)には、変調指数|m|は周波数の増加とともに急速に劣化する。一方、終端抵抗7の抵抗値Zを例えば25Ωなど、相互作用部IIIの特性インピーダンスZ(あるいは、出力用フィードスルー部Vの特性インピーダンスZ)より低く設定した場合(Z=25Ω<Z=30Ω)には、変調指数|m|は低周波(例えば、130MHz)では落ち込むものの、その落ち込んだ変調指数|m|を基準とするので、結果的に光変調の3dB帯域が広がることになる。そのため、外部信号源6からのRF電気パルスを印加して作成した光パルスのなまりが小さくなり、立ち上がりと立下りがシャープな光パルスを形成できるという考え方である。図13は終端抵抗7の抵抗値Zが30Ωの時の130MHzでの変調指数を基準(0dB)として示した。
但し、終端抵抗7の抵抗値Zを低くするという特許文献1で提案された構造は、特許文献1より以前に出版された非特許文献1によってすでに公知となっている。図14には変調指数|m|を非特許文献1による表し方で示す。つまり、終端抵抗7の抵抗値Zが30Ωと25Ωの両方の場合について、低周波(前述のように、130MHz)での変調指数|m|の値を0dBとして共通化している。非特許文献1に詳しく述べられているように、光変調に必要なパワーが大きくなるものの、Z=25Ωの方が光変調の観点からは有利となる。つまり、特許文献1と非特許文献1の主張点は全く同じである。
以上のように、特許文献1と非特許文献1における重要な主張点は、終端抵抗7の抵抗値Zを相互作用部IIIの特性インピーダンスZ(あるいは、出力用フィードスルー部Vの特性インピーダンスZ)より低く設定することである。そして、終端抵抗7の抵抗値Zと相互作用部IIIの特性インピーダンスZとの差は周波数に対する光変調指数の振る舞いを決定する重要な項目となる。
なお、終端抵抗7の抵抗値Zを下げ過ぎると、電気的な反射が実用に差し支えるほどまで大きくなるので注意が必要である。つまり、終端抵抗7の抵抗値Zで生じた電気的な反射は外部信号源6に戻り、外部信号源の電気パルスの波形にジッターを生じることになる。これは、S11の大きな劣化としても観測される。このように、終端抵抗7の抵抗値Zを下げる場合には、終端抵抗7の抵抗値Zと相互作用部IIIの特性インピーダンスZ(あるいは、出力用フィードスルー部Vの特性インピーダンスZ)との差が重要となる。
さて、図8に示した進行波電極の上面図からわかるように、この従来技術においては出力用フィードスルー部Vのスタート部VIにおける中心導体4a’’の幅と、中心導体4a’’と接地導体4b、4cとのギャップは、各々スタート部VIにおけるSo,startとWo,startからエンド部VIIにおけるSo,endとWo,endまで直線的に変化している。
図15には、出力用フィードスルー部Vの中心導体4a’’の幅や中心導体4a’’と接地導体4b、4cとのギャップなどの構造パラメータがスタート部VIからエンド部VIIに向かって直線的に変化している従来技術について、出力用フィードスルー部Vのスタート部VIからエンド部VIIに向かう位置zとその点での特性インピーダンスZVの計算結果を示す。
図15からわかるように、前述の構造パラメータが直線的に変化している従来技術では、出力用フィードスルー部Vのスタート部VIからエンド部VIIに向かって特性インピーダンスZVは一定とはならない。つまり、特許文献1や非特許文献1の考え方で終端抵抗7の抵抗値Zを低く設定する場合に、出力用フィードスルー部Vと終端抵抗7の抵抗値Zの差が一定とならない。そのため、前述のように外部信号源6が発生する電気パルスのジッターやS11の劣化の観点から終端抵抗7の抵抗値Zとしてどの値を設定しても、最適な設計とはなっていない。
特許第3088988号公報 Applied Optics、vol.26、no.9、pp.1696−1700、May1987
以上のように、従来技術では出力用フィードスルーを構成する中心導体の幅や、中心導体と接地導体の間のギャップなどの構造パラメータが、出力用フィードスルー部のスタート部からエンド部に向かって直線的に変化していた。その結果、出力用フィードスルー部のスタート部からエンド部に向かって、特性インピーダンスは一定とならずに分布を持っていた。そのため、外部信号源への電気的反射S11が劣化するという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の光変調器は、基板と、該基板に形成された光を導波するための光導波路と、前記基板の一方の面側に形成され、前記光の位相を変調する高周波電気信号を印加するための中心導体及び接地導体からなる進行波電極とを有し、前記進行波電極が、前記高周波電気信号を印加することにより前記光の位相が変調される領域である相互作用部と、外部回路から前記相互作用部に前記高周波電気信号を印加するための入力用フィードスルー部と、前記相互作用部を通過して伝搬してくる前記高周波電気信号を出力するための、スタート部とエンド部を有した出力用フィードスルー部とを具備する光変調器において、前記出力用フィードスルー部における前記中心導体と前記接地導体の相対向するそれぞれのエッジの少なくとも一部が、前記基板の表面と平行方向に、非線形形状で変化していることを特徴とする。
本発明の請求項2の光変調器は、請求項1に記載の光変調器において、前記出力用フィードスルー部における前記中心導体と前記接地導体の間のギャップの少なくとも一部が、前記出力用フィードスルー部の前記スタート部から前記エンド部に向かって広がっていることを特徴とする。
本発明の請求項3の光変調器は、請求項1から2に記載の光変調器において、前記出力用フィードスルー部の特性インピーダンスが、前記出力用フィードスルー部の前記スタート部から前記エンド部に向かう方向に沿ってほぼ一定であることを特徴とする。
本発明の請求項4の光変調器は、請求項1から3に記載の光変調器において、前記基板が電気光学効果を有することを特徴とする。
本発明の請求項5の光変調器は、請求項1から3に記載の光変調器において、前記基板が電界吸収効果を有することを特徴とする。
本発明によれば、出力用フィードスルー部の中心導体と接地導体の間のギャップ、あるいは中心導体の幅などの構造パラメータが出力用フィードスルー部のスタート部からエンド部に向かって非線形形状で変化しているので、出力用フィードスルー部のスタート部からエンド部の全体にわたってその特性インピーダンスが一定となり、外部信号源への電気的反射S11を小さくできる、あるいはインピーダンス変換部を有するLN光変調器の場合にはインピーダンス変換部の設計が容易となる、さらにはインピーダンス変換の機能を完全に発揮でき、優れた電気的反射S11を実現できるという利点がある。また本発明はx−カットLN基板のみでなく、z−カットLN基板などその他の基板にも適用可能であるという利点もある。
以下、本発明の実施形態について説明するが、図6から図15に示した従来の実施形態と同一番号は同一機能部に対応しているため、ここでは同一番号を持つ機能部の説明を省略する。
[第1の実施形態]
図1に本発明の第1の実施形態を示す。ここで構造パラメータは、以下の通りとする。相互作用部IIIの中心導体4aの幅Sは10μm、CPWのギャップWは15μm、SiOバッファ層2の厚みは1.5μmとする。従って、出力用フィードスルー部Xのスタート部VIにおける中心導体4a’’の幅So,startと、中心導体4a’’ と接地導体4b、4cの間のギャップWo,startも各々10μmと15μmとなる。また、エンド部VIIにおける中心導体の幅So,endと中心導体4a’’ と接地導体4b、4cの間のギャップWo,endは各々300μmと450μmとする。また、中心導体4a’’ と接地導体4b、4cの厚みTは15μmとした。なお、ここまで述べた構造パラメータは従来技術と同様である。そして、この構造パラメータを構造の例として本願明細書で説明する全ての実施形態に使用する。
図1からわかるように、出力用フィードスルー部Xのスタート部VIにおける中心導体4a’’の幅は、スタート部VIにおける幅So,startからエンド部VIIにおける幅So,endまで直線的に変化しているが、その直線部分に相対向する部分である接地導体4b、4cのエッジを非線形形状で変化させることにより、スタート部VIにおけるWo,startからエンド部VIIにおけるWo,endまで中心導体4a’’ と接地導体4b、4cの間のギャップを非線形形状で変化させている。なお、説明をわかりやすくするために、図1には接地導体4cのエッジを11とし、中心導体4a’’の接地導体4cに相対向するエッジを10として示した。
あるいは、逆に中心導体4a’’については、スタート部VIにおける幅So,startからエンド部VIIにおける幅So,endまで非線形形状(一般に、非線形テーパと呼ばれる)で変化させるとともに、相対向する接地導体4b、4cのエッジを直線的に変化させることにより、結果的に、スタート部VIにおけるWo,startからエンド部VIIにおけるWo,endまで、中心導体4a’’ と接地導体4b、4cの間のギャップを非線形形状で変化させても良い。
[第2の実施形態]
図2には本発明の第2の実施形態を示している。図2においては、出力用フィードスルー部XIの中心導体4a’’をスタート部VIにおける幅So,startからエンド部VIIにおける幅So,endまで非線形形状(あるいは、非線形テーパ)で変化させている。さらに、本実施形態においては、中心導体4a’’ と接地導体4b、4cの間のギャップもスタート部VIにおけるWo,startからエンド部VIIにおけるWo,endまで非線形形状で変化させている。
図1と図2に示した本発明の第1の実施形態や第2の実施形態のように、中心導体4a’’と接地導体4b、4cの間のギャップ、あるいはそのギャップと中心導体4a’’の幅の両方を非線形形状で変化させることにより、出力用フィードスルー部XやXIのスタート部VIからエンド部VIIにわたっての特性インピーダンスZ、ZXIを一定の値としている。この様子を図3に示す。
このように、出力用フィードスルー部XやXIの領域全体にわたって特性インピーダンスZ、ZXIを一定とすることにより、出力用フィードスルー部XやXIに接続する不図示の終端抵抗の設計が容易となる、あるいはその終端抵抗からの不要な電気的反射を抑えることができるなどの利点がある。
ここで、非線形形状について簡単に述べる。出力用フィードスルー部XやXIにおけるスタート部VIとエンド部VIIの中心導体4a’’の幅と、中心導体と接地導体の間のギャップは各々相互作用部IIIや不図示の終端抵抗の抵抗値Z、ZXIを考慮して決めることができる。そうすると、スタート部VIとエンド部VIIの構造パラメータが決まったので、出力用フィードスルー部XやXIの途中の部分は簡単な数式を用いて非線形形状を描くことが可能となる。
なお、その際の非線形形状としては、正または負のべき乗関数の組み合わせ、指数関数の組み合わせ、三角関数あるいは逆三角関数の組み合わせ、対数関数の組み合わせ、さらにこれらの組み合わせを適用すると、滑らかでかつ優れた電気的反射S11特性を生むことのできることを確認した。これらのことは、本発明の全ての実施形態について成り立つ。
[第3の実施形態]
図4に本発明の第3の実施形態を示す。ここで、VIIIは入力用フィードスルーである。また、図8に示した6と同じ不図示の外部信号源6(あるいは不図示のコネクタ)と相互作用部IIIの間における特性インピーダンスの不整合を緩和するためのインピーダンス変換部をIXとして示す。また、IVとXIIは、各々出力側接続部、及び出力用フィードスルー部に対応している。
この本発明の第3の実施形態の電気的反射特性はRF電気信号を発生する外部信号源6、あるいは不図示のコネクタ、入力側フィードスルーVIII、インピーダンス変換部IX、相互作用部III、出力側接続部IV、及び出力用フィードスルー部XIIの特性インピーダンスZXIIにより決定される。
図4からわかるように、出力用フィードスルー部XIIの中心導体4a’’と接地導体4b、4cの間のギャップ、あるいは中心導体4a’’の幅の両方を非線形形状で変化させることにより、出力用フィードスルー部XIIのスタート部VIからエンド部VIIにわたっての特性インピーダンスZXIIを一定の値としている(図3参照)。従って、図4において、出力用フィードスルー部XIIを直線形状として特性インピーダンスZXIIが出力用フィードスルー部XIIの長手方向(スタート部VIからエンド部VIIに向かう方向)に沿って分布する場合と比較して、インピーダンス変換部IXの設計が極めて容易となる。
さらに、図5には、出力用フィードスルー部XIIの中心導体4a’’の幅や、中心導体4a’’と接地導体4b、4cの間のギャップに非線形形状を取り入れた本発明の第3の実施形態と、出力用フィードスルー部XIIのこれらの要素を直線形状で構成した場合についての電気的反射S11の測定結果を、各々実線と点線とで示す。図5からわかるように、出力用フィードスルー部XIIの構造パラメータを非線形形状とすることにより、その特性インピーダンスZXIIを一定(ここでは、30Ω)にすることができるので、電気的反射S11を改善でき、本発明の効果を確認できた。
なお、本実施形態の出力用フィードスルー部XIIは、図2に示した第2の実施形態の出力用フィードスルー部XIと同じ構造であるが、図1に示した第1の実施形態やその説明において述べたように、中心導体4a’’の幅と、中心導体4a’’と接地導体4b、4cの間のギャップの少なくとも一方が非線形形状で変化するのであれば各種の構成をとることができる。
つまり、図1における出力用フィードスルー部Xのように、中心導体4a’’の幅を直線的に変化させ、かつ接地導体4b、4cのエッジを非線形形状で変化させる、あるいは接地導体4b、4cのエッジを直線的に変化させ、中心導体4a’’の幅を非線形形状で変化させる構造などとしても良い。さらに、中心導体4a’’の幅と、中心導体4a’’と接地導体4b、4cの間のギャップを一定に保ちつつ、中心導体4a’’の幅を非線形形状で変化させる構造としても良い。なお、これらのことは本発明の全ての実施形態について成り立つ。
[各実施形態について]
以上においては、進行波電極としてはCPW電極を例にとり説明したが、非対称コプレーナストリップ(ACPS)や対称コプレーナストリップ(CPS)などの各種進行波電極、あるいは集中定数型の電極でも良いことは言うまでもない。また、光導波路としてはマッハツェンダ型光導波路の他に、方向性結合器や直線など、その他の光導波路でも良いことは言うまでもない。
以上の実施形態においては、x−カット、y−カットもしくはz−カットの面方位、即ち、基板表面(カット面)に対して垂直な方向に結晶のx軸、y軸もしくはz軸を持つ基板でも良いし、以上に述べた各実施形態での面方位を主たる面方位とし、これらに他の面方位が副たる面方位として混在しても良いし、LN基板のみでなく、リチウムタンタレートなどその他の基板でも良いことは言うまでもない。
さらには半導体基板上に形成する進行波電極型の電界吸収光変調器など進行波電極を使用する各種の光デバイスに本発明は使用可能である。
以上のように、本発明に係る光変調器は、RF変調性能について大幅に改善することができるという効果を有し、高速で駆動電圧が低い光変調器として有用である。
本発明の第1の実施形態における進行波電極についての上面図 本発明の第2の実施形態における進行波電極についての上面図 本発明の効果を説明する図 本発明の第3の実施形態における進行波電極についての上面図 本発明の第3の実施形態における進行波電極のS11特性を示す図 従来技術に係る光変調器の斜視図 図6のA−A’線における断面図 従来技術の進行波電極についての上面図 従来技術に係る光変調器の動作を説明する図 従来技術に係る光変調器のVπ・LとWの関係を説明する図 従来技術に係る光変調器のnとWの関係を説明する図 従来技術に係る光変調器のZとWの関係を説明する図 従来技術に係る光変調器の|m|とfの関係を説明する図 従来技術に係る光変調器の|m|とfの関係を説明する図 従来技術の問題点を説明する図
符号の説明
1:x−カットLN基板(基板、LN基板)
2:SiOバッファ層(バッファ層)
3:光導波路
3a、3b:相互作用部の光導波路(光導波路)
4:進行波電極
4a:中心導体
4b、4c:接地導体
5、8:コンデンサー
6:外部信号源
7:終端抵抗
9:DC電源
10、11:エッジ

Claims (5)

  1. 基板と、該基板に形成された光を導波するための光導波路と、前記基板の一方の面側に形成され、前記光の位相を変調する高周波電気信号を印加するための中心導体及び接地導体からなる進行波電極とを有し、
    前記進行波電極が、前記高周波電気信号を印加することにより前記光の位相が変調される領域である相互作用部と、外部回路から前記相互作用部に前記高周波電気信号を印加するための入力用フィードスルー部と、前記相互作用部を通過して伝搬してくる前記高周波電気信号を出力するための、スタート部とエンド部を有した出力用フィードスルー部とを具備する光変調器において、
    前記出力用フィードスルー部における前記中心導体と前記接地導体の相対向するそれぞれのエッジの少なくとも一部が、前記基板の表面と平行方向に、非線形形状で変化していることを特徴とする光変調器。
  2. 前記出力用フィードスルー部における前記中心導体と前記接地導体の間のギャップの少なくとも一部が、前記出力用フィードスルー部の前記スタート部から前記エンド部に向かって広がっていることを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
  3. 前記出力用フィードスルー部の特性インピーダンスが、前記出力用フィードスルー部の前記スタート部から前記エンド部に向かう方向に沿ってほぼ一定であることを特徴とする請求項1から2に記載の光変調器。
  4. 前記基板が電気光学効果を有することを特徴とする請求項1から3に記載の光変調器。
  5. 前記基板が電界吸収効果を有することを特徴とする請求項1から3に記載の光変調器。
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