JP2008149334A - 2軸回転型ポジショナー - Google Patents

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Abstract

【課題】2軸回転型ポジショナー全体を容易に小型化し、作業スペースを小さくする。
【解決手段】第2駆動モータ 136を第2減速機 145の外周面に重なり合うよう配置したので、水平な軸線に直交する方向(軸線B方向)の軸方向長が、ワークテーブル 213に第2減速機 145または第2駆動モータ 136の軸方向長を加算した長さ程度となる。この結果、これらの水平な軸線回りの旋回半径が小さくなるため、ワークテーブル 213が傾斜しても、該ワークテーブル 213上に固定されたワークに対し溶接、組み立て作業等を行う産業用ロボットと第2駆動モータ 136とが干渉するおそれが効果的に防止される。
【選択図】図5

Description

この発明は、水平な軸線回り、および、水平な軸線に直交する軸線回りに回転することのできるワークテーブルを有する2軸回転型ポジショナーに関する。
従来の2軸回転型ポジショナーとしては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
特開平6−301411号公報
このものは、第1駆動モータと、固定フレームに固定された第1固定部を有するとともに、前記第1駆動モータから入力される回転を減速して第1回転部から出力する第1減速機と、前記固定フレームに両持ちで支持されるとともに、第1回転部に連結され、前記第1減速機により減速された回転が伝達されることで、水平な軸線回りに回転する回転フレームと、第2駆動モータと、前記回転フレーム内に設けられ、該回転フレームに固定された第2固定部を有するとともに、前記第2駆動モータから入力される回転を減速して、水平な軸線に直交する軸線回りに回転する第2回転部から出力する第2減速機と、前記第2回転部に固定され、前記第2減速機により減速された回転が伝達されることで、第2回転部と同一の軸線回りに回転するワークテーブルとを備え、第2減速機の中心軸線上で該第2減速機の反ワークテーブル側に前記第2駆動モータを配置したもの(特許文献1の図1、4を参照)である。
ここで、一般的に、2軸回転型ポジショナーは、3〜6個の関節を有する溶接用、組み立て用等の産業用ロボットと組み合わせて使用されることが多いが、従来の2軸回転型ポジショナーにあっては、前述のように第2駆動モータと第2減速機とが同一中心軸上において軸方向に並べて配置されているため、ワークテーブル、第2減速機、第2駆動モータ全体の軸方向長が長くなり、これらの水平な軸線回りの旋回半径が大きくなってしまうのである。
この結果、例えば、回転フレームが水平な軸線回りに回転することで、ワークテーブルが傾斜すると、ワークテーブル上に固定されたワークに対し溶接、組み立て作業等を行う産業用ロボットと、第2減速機を間に挟んでワークテーブルとは逆方向に配置された第2駆動モータとが干渉してしまうおそれがあり、これにより、大きな作業スペースが必要となるとともに、装置全体が大型化してしまうという課題があった。
この発明は、省スペース化および小型化を容易に図ることのできる2軸回転型ポジショナーを提供することを目的とする。
このような目的は、第1駆動モータと、固定フレームに固定された第1固定部を有するとともに、前記第1駆動モータから入力される回転を減速して第1回転部から出力する第1減速機と、第2駆動モータと、前記第1回転部に連結部材を介して連結された第2固定部を有し、前記第1減速機により減速された回転が伝達されることで、水平な軸線回りに回転するとともに、前記第2駆動モータから入力される回転を減速して、水平な軸線に直交する軸線回りに回転する第2回転部から出力する第2減速機と、前記第2回転部に固定され、前記第2減速機により減速された回転が伝達されることで、第2回転部と同一の軸線回りに回転するワークテーブルとを備え、前記第2駆動モータを第2減速機の外周面に重なり合うよう配置することにより、達成することができる。
この発明においては、第2駆動モータを第2減速機の外周面に重なり合うよう配置したので、水平な軸線に直交する方向の軸方向長が、ワークテーブルに第2減速機または第2駆動モータの軸方向長を加算した長さ程度となり、これらの水平な軸線回りの旋回半径を小さくすることができる。この結果、第2減速機が水平な軸線回りに回転することで、ワークテーブルが傾斜しても、ワークテーブル上に固定されたワークに対し溶接、組み立て作業等を行う産業用ロボットと第2駆動モータとが干渉する事態を効果的に防止することができ、これにより、作業スペースを小さくすることができるとともに、ポジショナー全体を小型化することができる。
また、請求項2に記載のように構成すれば、確実に省スペース化、小型化を達成することができる。さらに、請求項3に記載のように構成すれば、中空孔を配線、配管等の敷設用に用いることができるとともに、軽量化を図ることができる。また、請求項4に記載のように構成すれば、第2駆動モータの重心を第2減速機の軸線より第1減速機から離隔する側に配置した場合に比較して、第1減速機から第2駆動モータの重心までの距離が短くなるため、第1減速機が受けるモーメントを小さくすることができる。さらに、請求項5に記載のように構成すれば、連結部材が配線等の敷設の際に邪魔となったり、ワークテーブルの傾斜時に配線等に接触するような事態を防止することができる。
以下、この発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1において、11は産業用ロボットであり、この産業用ロボット11は床面12上でガイドレール上に載置された基台13を有し、この基台13には第1関節部14を介して上下方向に延びる旋回ヘッド16の下端部が連結され、また、この旋回ヘッド16の上端部にはほぼ上下方向に延びる第1アーム17の下端部が第2関節部18を介して連結されている。そして、前記旋回ヘッド16および第1アーム17はそれぞれ前記第1、第2関節部14、18の駆動モータ、減速機から駆動力を受けて床面12に対して垂直な第1軸回りに回転、および、水平な第2軸回りに揺動することができる。
この第1アーム17の上端部にはほぼ水平に延びる第2アーム22の基端部が第3関節部23を介して連結され、この第2アーム22の先端部には該第2アーム22と同軸であるハンド24が第4関節部25を介して連結されている。そして、前記第2アーム22およびハンド24はそれぞれ第3、第4関節部23、25の駆動モータ、減速機から駆動力を受けて水平な第3軸回りに揺動、および、第2アーム22の中心軸と同軸の第4軸回りに回転することができる。
このハンド24の先端部にはほぼ上下方向に延びるハンド軸26の基端部が第5関節部27を介して連結され、このハンド軸26は前記第5関節部27の駆動モータ、減速機から駆動力を受けて水平な第5軸回りに揺動することができる。このハンド軸26の先端部には該ハンド軸26と同軸であるツール取付け具28が第6関節部29を介して連結され、このツール取付け具28は前記第6関節部29の駆動モータ、減速機から駆動力を受けてハンド軸26の中心軸と同軸の第6軸回りに回転することができる。
そして、このツール取付け具28には駆動用、制御用のケーブル、配管等を通じて駆動制御される溶接手段、把持手段、塗装手段等が取付けられている。このように産業用ロボット11のツール取付け具28は6個の自由度を持ち、前記溶接手段等を3次元方向に自由に移動させ任意の位置、姿勢で位置決めすることができる。
図1、2、3において、33は前記産業用ロボット11より前方の床面12上に設置された片持ち2軸回転型ポジショナーであり、この2軸回転型ポジショナー33は上下方向(鉛直方向)に延びる固定フレーム34を有する。この固定フレーム34の内部でその下側には水平な出力軸35を有する第1駆動モータ36が収納されており、この第1駆動モータ36は固定フレーム34に設けられたフランジ部37に図示していないボルトにより固定されている。
また、この固定フレーム34の内部でその上側には、中心部に中心孔40が形成された略有底円筒状の連結カバー41が収納されており、この連結カバー41は前記フランジ部37にボルト42によって固定されている。前記連結カバー41の開口側端(軸方向一側端)には、第1減速機45の第1固定部としての略円筒状をした第1ケース46がボルト47により固定されており、この結果、第1ケース46は前記固定フレーム34に連結カバー41を介して固定されることになる。
前記第1ケース46の内周でその軸方向中央部には円柱状をした多数の内歯としてのピン歯50がほぼ半分だけ埋設された状態で設けられており、これらのピン歯50は軸方向に延びるとともに、周方向に等距離離れて配置されている。51は第1ケース46内に収納された円板状を呈する2個のピニオンであり、これらのピニオン51の中心部には大径の貫通孔52がそれぞれ形成されている。また、これらピニオン51の外周には第1ケース46のピン歯50より歯数が若干少ない、ここでは1個少ない外歯53が形成され、これらの外歯53は前記ピン歯50に噛み合っている。
56は第1ケース46内に配置された第1回転部としての第1キャリアであり、この第1キャリア56は、ピニオン51の軸方向一側に配置された一側端板部57と、ピニオン51の軸方向他側に配置された他側端板部58と、一端が一側端板部57に一体的に連結されるとともに他端が他側端板部58に着脱可能に連結された軸方向に延びる複数本(6本)の柱部59と、から構成され、これらの柱部59はいずれも前記ピニオン51に形成された遊嵌孔60内に遊嵌されている。
62は一側、他側端板部57、58と第1ケース46との間に介装された一対の軸受であり、これらの軸受62により第1キャリア56は第1ケース46に回転可能に支持される。67は周方向に等距離離れて配置された軸方向に延びる複数本、ここでは3本のクランク軸であり、各クランク軸67はその軸方向一端が軸受68を介して一側端板部57に、他端部が軸受69を介して他側端板部58に回転可能に支持されている。また、各クランク軸67は中央部に偏心した2個のクランク部70を有し、これらクランク部70はそれぞれピニオン51に形成されたクランク孔71にニードル軸受72を介装した状態で挿入されている。
73は水平方向に延びる中空状の円筒体であり、この円筒体73は、その軸方向一端部が一側端板部57内に挿入されて複数のボルト74により固定され、また、その軸方向中央部が前記ピニオン51の貫通孔52および連結カバー41の中心孔40内に遊嵌され、さらに、その軸方向他端部は連結カバー41から軸方向他側に突出して延在している。なお、75、76は前記一側端板部57と第1ケース46の軸方向一端部との間、および、円筒体73の軸方向中央部と連結カバー41との間に、それぞれ介装されたオイルシールである。
80は前記円筒体73の軸方向中央部外側に該円筒体73との間に若干の間隙を設けて外嵌された中間歯車であり、この中間歯車80の軸方向一端は軸受81を介して他側端板部58に、また、軸方向他端は軸受82を介して連結カバー41に回転可能に支持されている。そして、この中間歯車80は軸方向一側部に小径外歯車83を、軸方向他側部に大径外歯車84をそれぞれ有し、この小径外歯車83は前記クランク軸67の少なくとも1本、ここでは全てのクランク軸67の軸方向他端部にそれぞれ固定された入力歯車85に噛み合っている。
86は前記第1減速機45(円筒体73)の中心軸に平行に配置された伝達軸であり、この伝達軸86は前記連結カバー41にボルト87により固定されたハウジング88に軸受89を介して回転可能に支持されており、この伝達軸86は軸方向一端部に前記大径外歯車84より小径で該大径外歯車84に噛み合う外歯車90を有する。また、この伝達軸86の軸方向他端部にはプーリ93が固定されており、このプーリ93と前記第1減速機45の中心軸に平行に延びる前記出力軸35に固定されたプーリ94との間にはタイミングベルト95が掛け渡されているが、前記プーリ93はプーリ94より大径となっている。この結果、前記第1駆動モータ36が作動すると、出力軸35の回転はプーリ93、94により減速された後、伝達軸86の外歯車90と中間歯車80の大径外歯車84とにより再び減速され、その後、クランク軸67に入力される。
そして、前記第1駆動モータ36の回転が前述のように減速されて全てのクランク軸67に同時に伝達されると、これらのクランク軸67は自身の中心軸回りに回転し、これにより、クランク軸67のクランク部70がピニオン51のクランク孔71内において偏心回転してピニオン51が偏心揺動回転をする。このとき、前記ピニオン51の外歯53の歯数が第1ケース46のピン歯50の歯数(ピン数)より若干少ないので、クランク軸67の回転は大幅に減速されて第1キャリア56に伝達され、該第1キャリア56を低速で水平な軸線A回りに回転させる。
ここで、前述した中間歯車80、伝達軸86、プーリ93、94、タイミングベルト95は全体として、前記第1駆動モータ36(出力軸35)から入力された回転を減速して第1減速機45に出力する第1前段減速部96を構成する。また、前述したピン歯50、ピニオン51、クランク軸67、入力歯車85は全体として、前記第1前段減速部96により減速された入力回転を、再び大幅に減速して第1キャリア56に出力し、該第1キャリア56を低速回転させる減速部97を構成する。
また、前述した第1ケース46、第1キャリア56、減速部97は全体として、第1駆動モータ36(出力軸35)から前記第1前段減速部96を介して入力された回転を減速して第1キャリア56から出力する前記第1偏心揺動型減速機45を構成するが、この第1減速機45には前述のような円筒体73が設けられているため、中心部に軸方向に延びる貫通した配線、配管用の第1中空孔98が形成される。なお、99は円筒体73の回転を検出することで第1キャリア56の回転角を検出するエンコーダである。
図1、2、4、5において、 136、 145、 196はそれぞれ第2駆動モータ、第2偏心揺動型減速機、第2前段減速部であるが、これら第2駆動モータ 136、第2減速機 145、第2前段減速部 196は、前述した第1駆動モータ36、第1減速機45、第1前段減速部96と構造および作用がほぼ同様であるので、この部分については煩雑さを避ける意味から重複説明を省略して図面に下二桁が同一である番号を付すだけとし、異なる部分を説明する。
前記第2減速機 145は、前記第1キャリア56に連結部材 200を介して連結された第2固定部としての第2ケース 146を有する。前記連結部材 200は、前記第1中空孔98と同軸でこれに連通する貫通孔 201が形成されるとともに、基端部が第1キャリア56にボルト 202により固定され、前記第2減速機 145に向かって水平に延びる支持部 203と、該支持部 203の先端から第1キャリア56(第1減速機45)の軸線に向かって第2減速機 145の軸方向に延びるとともに、その先端部がボルト 204によって連結カバー 141に固定された延在部 205とから構成されている。
この結果、前記第2ケース 146は該第2ケース 146が固定された連結カバー 141および連結部材 200を介して第1キャリア56に連結されるため、第2減速機 145は連結カバー 141、連結部材 200を介して第1減速機45に片持ちで支持されることになる。そして、前記第1駆動モータ36が作動して、前記第1減速機45により減速された回転が連結部材 200を介して第2ケース 146(第2減速機 145)に伝達されると、該第2ケース 146(第2減速機 145)は水平な軸線A回りに回転する。なお、前記連結部材 200の延在部 205は第2ケース 146に直接連結されていてもよい。
206は連結カバー 141の外周面に形成された周方向に連続して延びる突起部 207にボルト 208によって固定されたブラケットであり、このブラケット 206は、連結カバー 141の周上一箇所においてその外周面から半径方向外側に向かって延びている。前記ブラケット 206には第2駆動モータ 136が取り付けられており、この第2駆動モータ 136の出力軸 135は前記第2減速機 145の中心軸と平行となっている。
そして、このように取り付けられた第2駆動モータ 136の重心は第2減速機 145の軸線より第1減速機45側に配置することが好ましい。その理由は、このようにすると、第2駆動モータ 136の重心を第2減速機 145の軸線より第1減速機45から離隔する側に配置した場合に比較して、第1減速機45から第2駆動モータ 136の重心までの距離が短くなるため、第1減速機45が受けるモーメントを小さくすることができるからである。
211は前記出力軸 135の軸方向他端部(ここでは、下端部)に固定されたプーリ 194と伝達軸 186の軸方向他端部(ここでは、下端部)に固定されたプーリ 193とを、第2駆動モータ 136、第2前段減速部 196、ハウジング 188、ブラケット 206と協働して外側から覆うカバーであり、このカバー 211は前記ブラケット 206、ハウジング 188にボルト 212により固定されている。 213は第2減速機 145の第2回転部としての第2キャリア 156にボルト 214によって固定された略円板状のワークテーブルであり、このワークテーブル 213上にはワークが治具により固定されるとともに、その中心部には軸方向に貫通する貫通孔 215が形成されている。
そして、前記第2駆動モータ 136が作動して、該第2駆動モータ 136から第2前段減速部 196を介して第2減速機 145に回転が入力されると、該第2減速機 145はその回転を減速して、水平な軸線Aに直交する軸線B回りに回転する第2キャリア 156から出力するが、このとき、ワークテーブル 213には前記第2減速機 145により減速された回転が伝達されるので、該ワークテーブル 213は前記第2キャリア 156と同一の軸線B回りにこれと共に回転する。また、このワークテーブル 213は、前述のように第2減速機 145が水平な軸線A回りに回転すると、この第2減速機 145の回転と共に水平な軸線A回りに回転する。
なお、この第2減速機 145には、前記第1減速機45と同様に円筒体 173が設けられているため、その中心部に軸方向に延びる貫通した配線、配管用の第2中空孔 198が形成されることになるが、この第2中空孔 198は前記貫通孔 215と連通しており、また、前述した第1中空孔98は貫通孔 201と連通している。
そして、このように第1、第2減速機45、 145の中心部にそれぞれ第1、第2中空孔98、 198を形成すれば、該第1、第2中空孔98、 198を配線、配管等の敷設用に用いることができるとともに、第1、第2減速機45、 145の軽量化を図ることができる。また、前記支持部 203を第1キャリア56の軸線よりワークテーブル 213側に配置しているので、配線等の敷設の際に連結部材 200が邪魔となったり、ワークテーブル 213の傾斜時に配線等に接触するような事態を防止することができる。
ここで、従来の2軸回転型ポジショナーでは、第2駆動モータと第2減速機とが前述のように同一中心軸上に配置されているため、ワークテーブル、第2減速機、第2駆動モータ全体の軸方向長が長くなって、これらの水平な軸線回りの旋回半径が大きくなり、この結果、例えば、回転フレーム、第2減速機が回転してワークテーブルが傾斜すると、産業用ロボットと第2駆動モータとが干渉してしまうおそれがある。
このため、この実施例では前記第2駆動モータ 136を第2減速機 145の外周面に重なり合うよう配置、ここでは、第2駆動モータ 136を第2減速機 145の半径方向外側でこれに近接する位置に配置している。これにより、水平な軸線Aに直交する方向の軸方向長(ワークテーブル 213、第2減速機 145、第2駆動モータ 136全体の軸方向長)が、ワークテーブル 213に第2減速機 145または第2駆動モータ 136の軸方向長、ここでは第2駆動モータ 136の軸方向長が第2減速機 145の軸方向長より長いので、第2駆動モータ 136の軸方向長を加算した長さ程度となり、これらの軸線A回りの旋回半径を小さくすることができる。
この結果、第2減速機 145が軸線A回りに回転することで、ワークテーブル 213が傾斜しても、該ワークテーブル 213上に固定されたワークに対し溶接、組み立て作業等を行う産業用ロボット11と第2駆動モータ 136とが干渉するおそれを効果的に防止することができ、これにより、作業スペースを小さくすることができるとともに、2軸回転型ポジショナー33全体および産業用ロボット11を小型化することができる。
また、前記第2減速機 145、第2駆動モータ 136およびワークテーブル 213全体の軸方向中央部を前記水平な軸線A上に位置させれば、軸線Aからワークテーブル 213の軸方向一端までの距離と、軸線Aから第2減速機 145、第2駆動モータ 136の軸方向他端までの距離とがほぼ等しくなって、確実に省スペース化、小型化を達成することができる。さらに、第2駆動モータ 136と第2減速機 145とをその軸方向長の1/2以上が軸方向に重なり合うよう配置すれば、前記旋回半径を確実に小さくすることができる。
次に、前記実施例1の作用について説明する。
産業用ロボット11によりワークに対し溶接、組み立て作業等を行う場合には、まず、産業用ロボット11の近傍に配置された2軸回転型ポジショナー33のワークテーブル 213上にワークを固定する。次に、第1、第2駆動モータ36、 136を作動させてその出力軸35、 135を回転させるが、これら出力軸35、 135の回転は第1、第2前段減速部96、 196および第1、第2減速機45、 145の減速部97、 197により大幅に減速された後、第1、第2キャリア56、 156に伝達され、第1キャリア56、連結部材 200、第2減速機 145、第2駆動モータ 136、ワークテーブル 213を軸線A回りに、また、ワークテーブル 213を軸線B回りに回転させる。この結果、ワークテーブル 213は傾斜し、ワークが所望の姿勢へと変更される。
このとき、第2減速機 145の軸線A回りの回転により、産業用ロボット11と第2駆動モータ 136とが干渉してしまうおそれがあるため、前記第2駆動モータ 136を第2減速機 145の外周面に重なり合うよう配置している。これにより、ワークテーブル 213、第2減速機 145、第2駆動モータ 136全体の軸線A回りの旋回半径が小さくなり、この結果、作業スペースを小さくすることができるとともに、2軸回転型ポジショナー33、産業用ロボット11を小型化することができる。その後、所望の姿勢となったワークに対し、産業用ロボット11により溶接、組み立て等の作業を行う。
なお、前述の実施例においては、第1固定部としての第1ケース46を固定フレーム34に固定する一方、第1回転部としての第1キャリア56から減速された回転を連結部材 200に出力するようにしたが、この発明においては、第1キャリアを第1固定部として固定フレームに固定する一方、第1ケースを第1回転部として連結部材に回転を出力するようにしてもよい。
また、前述の実施例においては、第2固定部としての第2ケース 146を連結部材 200に固定する一方、第2回転部としての第2キャリア 156から減速された回転をワークテーブル 213に出力するようにしたが、この発明においては、第2キャリアを第2固定部として連結部材に固定する一方、第2ケースを第2回転部としてワークテーブルに回転を出力するようにしてもよい。
さらに、前述の実施例においては、第1、第2駆動モータ36、 136からの回転駆動力をプーリ93、94、193、194、タイミングベルト95、 195を通じて第1、第2減速機45、 145のクランク軸67、 167に伝達するようにしたが、この発明においては、外歯車を通じて回転駆動力を伝達するようにしてもよい。また、前述の実施例においては、第1、第2偏心揺動型減速機45、 145におけるピン歯50、 150の歯数と外歯53、 153の歯数差が1であったが、この発明においては2であってもよい。
この発明は、水平な軸線回りおよび該水平な軸線に直交する軸線回りに回転することができるワークテーブルを有する2軸回転型ポジショナーの産業分野に適用できる。
この発明の実施例1を示す概略正面図である。 2軸回転型ポジショナーの正面断面図である。 図2のI−I矢視断面図である。 図2のII−II矢視図である。 図4のIII−III矢視断面図である。
符号の説明
33…2軸回転型ポジショナー 34…固定フレーム
36…第1駆動モータ 45…第1減速機
46…第1固定部 56…第1回転部
98…第1中空孔 136…第2駆動モータ
145…第2減速機 146…第2固定部
156…第2回転部 198…第2中空孔
200…連結部材 203…支持部
205…延在部 213…ワークテーブル

Claims (5)

  1. 第1駆動モータと、固定フレームに固定された第1固定部を有するとともに、前記第1駆動モータから入力される回転を減速して第1回転部から出力する第1減速機と、第2駆動モータと、前記第1回転部に連結部材を介して連結された第2固定部を有し、前記第1減速機により減速された回転が伝達されることで、水平な軸線回りに回転するとともに、前記第2駆動モータから入力される回転を減速して、水平な軸線に直交する軸線回りに回転する第2回転部から出力する第2減速機と、前記第2回転部に固定され、前記第2減速機により減速された回転が伝達されることで、第2回転部と同一の軸線回りに回転するワークテーブルとを備え、前記第2駆動モータを第2減速機の外周面に重なり合うよう配置したことを特徴とする2軸回転型ポジショナー。
  2. 前記第2減速機、第2駆動モータおよびワークテーブル全体の軸方向中央部を前記水平な軸線上に位置させた請求項1記載の2軸回転型ポジショナー。
  3. 前記第1、第2減速機の中心部に軸方向に延びる貫通した第1、第2中空孔をそれぞれ形成した請求項1または2記載の2軸回転型ポジショナー。
  4. 前記第2駆動モータの重心を第2減速機の軸線より第1減速機側に配置した請求項1〜3のいずれかに記載の2軸回転型ポジショナー。
  5. 前記連結部材を、基端部が第1回転部に固定され、第2減速機に向かって延びる支持部と、支持部の先端から第1回転部の軸線に向かって第2減速機の軸方向に延びるとともに、その先端部が第2固定部に固定された延在部とから構成し、前記支持部を第1回転部の軸線よりワークテーブル側に配置した請求項3記載の2軸回転型ポジショナー。
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