JP2008143849A - 新規なエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は新規なエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類及びその製造方法に関する。
本発明のエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸は、架橋脂環骨格に反応性の高いエポキシ基とカルボキシル基を有するので、優れた光学特性、耐熱性、透明性、耐湿性をもつ感光性レジスト原料や光学材料用樹脂原料、エポキシ樹脂原料として使用できる他、エポキシ基及び/またはカルボキシル基を例えば重合性のアクリル誘導体等で付加変性することにより各種構造材料樹脂の原料として使用でき、更にまた、汎用樹脂や各種構造材料樹脂の耐熱性、透明性、耐湿性等の物性を付与するための添加剤原料としても有用である。
本発明のエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸は、架橋脂環骨格に反応性の高いエポキシ基とカルボキシル基を有するので、優れた光学特性、耐熱性、透明性、耐湿性をもつ感光性レジスト原料や光学材料用樹脂原料、エポキシ樹脂原料として使用できる他、エポキシ基及び/またはカルボキシル基を例えば重合性のアクリル誘導体等で付加変性することにより各種構造材料樹脂の原料として使用でき、更にまた、汎用樹脂や各種構造材料樹脂の耐熱性、透明性、耐湿性等の物性を付与するための添加剤原料としても有用である。
架橋脂環式カルボン酸類は、近年、半導体微細加工用等の感光性レジスト原料や、また、すぐれた光学特性、耐熱性、耐湿性等を有する光学材料用樹脂原料等としてその有用性が期待されている。特に、光学材料用樹脂原料としては、汎用ポリエステル樹脂に比べ、架橋脂環式化合物からなるポリエステルは物性面で高透明性やガラス転移温度が高くなることが期待できる。
特に耐熱性に優れるテトラシクロドデカン骨格にカルボキシル基と他の反応性の異なる置換基が結合したカルボン酸としては、従来、ヒドロキシル基とカルボキシル基が結合したヒドロキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−カルボン酸類(特開平11−240851公報)が知られているが、例えば、ポリエステルの原料として用いた場合、上記化合物は水酸基及びカルボン酸の反応性が低いなど性能向上が望まれている。一方、エポキシ基を持つ脂環式カルボン酸エステルとして、3,4−エポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸エステル類(PLasticheskie Massy、1985、No.6、P.39〜40)が知られているが、カルボン酸エステルは、カルボン酸と比べて反応性が劣る点で望ましくない。
近年、脂環骨格を持つ反応性原料に要求される性能はますます高度化、多様化してきおり、例えば、感光性レジスト原料や光学材料用樹脂原料等の分野においては、反応性が高く、より改良された性能が発現する架橋脂環式カルボン酸が望まれている。
特に耐熱性に優れるテトラシクロドデカン骨格にカルボキシル基と他の反応性の異なる置換基が結合したカルボン酸としては、従来、ヒドロキシル基とカルボキシル基が結合したヒドロキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−カルボン酸類(特開平11−240851公報)が知られているが、例えば、ポリエステルの原料として用いた場合、上記化合物は水酸基及びカルボン酸の反応性が低いなど性能向上が望まれている。一方、エポキシ基を持つ脂環式カルボン酸エステルとして、3,4−エポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸エステル類(PLasticheskie Massy、1985、No.6、P.39〜40)が知られているが、カルボン酸エステルは、カルボン酸と比べて反応性が劣る点で望ましくない。
近年、脂環骨格を持つ反応性原料に要求される性能はますます高度化、多様化してきおり、例えば、感光性レジスト原料や光学材料用樹脂原料等の分野においては、反応性が高く、より改良された性能が発現する架橋脂環式カルボン酸が望まれている。
従って、本発明は、上記要望に応えるためになされたものであって、ポリエステル等の各種重合体に優れた光学特性、耐熱性,透明性、耐湿性等の物性を付与するための反応性原料或いは各種機能性化合物の中間原料として用いることのできる架橋脂環式カルボン酸の提供を課題とする。
また、入手容易な架橋脂環式モノオレフィンカルボン酸を原料とし、工業的に容易に収率よく、エポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類を製造する方法を提供することを課題とする。
また、入手容易な架橋脂環式モノオレフィンカルボン酸を原料とし、工業的に容易に収率よく、エポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類を製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは,上記課題を解決するため鋭意検討した結果、テトラシクロドデカン骨格にカルボキシル基とエポキシ基を有する化合物が上記課題を解決する事を見出し、発明を完成した。
また、このような化合物は、架橋脂環式モノオレフィンカルボン酸を原料とし、これを酸化剤で酸化することにより工業的に容易に収率よく製造できることを見出した。
また、このような化合物は、架橋脂環式モノオレフィンカルボン酸を原料とし、これを酸化剤で酸化することにより工業的に容易に収率よく製造できることを見出した。
即ち、本発明によれば、下記一般式(1)
一般式(1)
(式中、R1〜R3 は各々独立して炭素原子数1〜6のアルキル基または水素原子を示す。)
で表されるエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類が提供される。
(式中、R1〜R3 は各々独立して炭素原子数1〜6のアルキル基または水素原子を示す。)
で表されるエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類が提供される。
上記一般式(1)において、式中、R1〜R3で表される炭素原子数1〜6のアルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基であり、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、直鎖状、分岐鎖状のプロピル基、ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。好ましくは炭素原子数1〜4の直鎖状、分岐鎖状のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。また、R1は水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が好ましく、より好ましくはメチル基であり、R2及びR3は水素原子、メチル基が好ましい。
従って、本発明の一般式(1)で表されるエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類としては、具体的には、例えば、
3,4−エポキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
3,4−エポキシ−8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
3,4−エポキシ−9−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
更に
3,4−エポキシ−8−n−プロピル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
3,4−エポキシ−8−エチル−9−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
3,4−エポキシ−9,9−ジメチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
などが挙げられる。
3,4−エポキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
3,4−エポキシ−8−n−プロピル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
3,4−エポキシ−8−エチル−9−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
3,4−エポキシ−9,9−ジメチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸
などが挙げられる。
また、本発明のエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類において、その純度は、特に制限はないが、通常、ガスクロマトグラフィー分析法において、80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。特にポリエステル原料や感光性レジスト原料として用いる場合は、98%以上が好ましい。
このような本発明のエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類は、その製造方法については特に制限はないが、しかしながら、入手容易な原料を用い、工業的に容易に、純度よく製造できる好ましい製造方法としては、下記一般式(2)で表されるテトラシクロドデセンカルボン酸類を直接原料とし、溶媒中、その不飽和基を有機過酸等の酸化剤で酸化してエポキシ環とすることにより、目的物であるエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類を得ることができる。
一般式(2)
(式中、R1〜R3 は一般式(1)のそれと同じである)
(式中、R1〜R3 は一般式(1)のそれと同じである)
例えば、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン−8−カルボン酸を原料とし、溶液中、m−クロロ過安息香酸等の有機過酸で酸化して3、4−エポキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸を得る場合の反応式は、下記の反応式(1)で示される。
反応式(1)
従って、本発明の一般式(1)で表されるエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類の好ましい製造法に用いられる上記一般式(2)で表される原料化合物において、式中、R1〜R3は一般式(1)のそれと同じである。
従って、本発明において一般式(2)で表されるテトラシクロドデセンカルボン酸類としては、具体的には、例えば、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
9−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
更に
8−n−プロピル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
8−エチル−9−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
9,9−ジメチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
などが挙げられる。
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
8−n−プロピル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
8−エチル−9−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
9,9−ジメチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸
などが挙げられる。
本発明のエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類の好ましい製造方法においては、上記一般式(2)で表される原料テトラシクロドデセンカルボン酸類として、その純度は、特に制限はないが、高純度の目的物を得るためなどの理由より、通常、ガスクロマトグラフィー分析法において、80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上が望ましい。
また、用いられる酸化剤としては、不飽和基を酸化してエポキシ化しうるものであれば特に制限はないが,例えば、m−クロロ過安息香酸、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等の有機過酸、t−ブチルぺルオキシド等のヒドロペルオキシドなどが挙げられる。これらのうち、好ましい酸化剤は、有機過酸である。
酸化剤の使用量は、原料カルボン酸のモル量に対し、通常、1〜2モル倍の範囲、好ましくは1〜1.2モル倍の範囲である。
また、用いられる酸化剤としては、不飽和基を酸化してエポキシ化しうるものであれば特に制限はないが,例えば、m−クロロ過安息香酸、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等の有機過酸、t−ブチルぺルオキシド等のヒドロペルオキシドなどが挙げられる。これらのうち、好ましい酸化剤は、有機過酸である。
酸化剤の使用量は、原料カルボン酸のモル量に対し、通常、1〜2モル倍の範囲、好ましくは1〜1.2モル倍の範囲である。
反応に際し、用いられる溶媒としては、水に混和性がなく、原料テトラシクロドデセンカルボン酸を溶解するものであれば、特に、制限はないが、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素溶媒、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、イソヘキサン等の飽和脂肪族炭化水素、塩化メチレン、1,2−ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素或いはこれらの混合物が挙げられる。
このような反応溶媒は、原料テトラシクロドデセンカルボン酸1重量部に対して、通常、1〜15重量部の範囲、好ましくは、2〜10重量部の範囲で用いられる。しかし、反応溶媒の量は、上記に限定されるものではない。
また、酸化反応は、通常、−50〜100℃の範囲、好ましくは、−20〜20℃の範囲の温度で行われる。
このような反応溶媒は、原料テトラシクロドデセンカルボン酸1重量部に対して、通常、1〜15重量部の範囲、好ましくは、2〜10重量部の範囲で用いられる。しかし、反応溶媒の量は、上記に限定されるものではない。
また、酸化反応は、通常、−50〜100℃の範囲、好ましくは、−20〜20℃の範囲の温度で行われる。
反応に際し、その反応操作方法は、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択する事ができる。例えば、原料テトラシクロドデセンカルボン酸と溶媒を反応容器に仕込み、不活性ガス中、攪拌下に上記反応温度において酸化剤を滴下し反応を完結させる。反応の終点は、液体クロマトグラフィー分析やガスクロマトグラフィー分析等により確認することができる。
このような反応条件の下で、反応は、通常、1〜10時間程度で終了する。反応終了後、反応終了混合液から目的物を得る精製方法は公知の方法を適宜用いることができる。例えば、反応終了混合液から有機過酸等酸化剤から生成した不溶性のカルボン酸を濾別等により分離し、次いで、未反応の酸化剤を亜硫酸塩等の還元剤で失活させる。その後、水層を分離して得られた油層を水洗後、反応溶媒等を蒸留等により分離して留出除去した後の蒸留残液として得ることができる。この粗製品は、必要に応じて、再結晶等の適宜の方法で更に精製して、精製品とすることもできる。
上記方法によれば、原料テトラシクロドデセンカルボン酸類に対する目的物の収率は、通常、反応での存在収率で80〜95モル%、取り出した収率が40〜90モル%程度である。
このような反応条件の下で、反応は、通常、1〜10時間程度で終了する。反応終了後、反応終了混合液から目的物を得る精製方法は公知の方法を適宜用いることができる。例えば、反応終了混合液から有機過酸等酸化剤から生成した不溶性のカルボン酸を濾別等により分離し、次いで、未反応の酸化剤を亜硫酸塩等の還元剤で失活させる。その後、水層を分離して得られた油層を水洗後、反応溶媒等を蒸留等により分離して留出除去した後の蒸留残液として得ることができる。この粗製品は、必要に応じて、再結晶等の適宜の方法で更に精製して、精製品とすることもできる。
上記方法によれば、原料テトラシクロドデセンカルボン酸類に対する目的物の収率は、通常、反応での存在収率で80〜95モル%、取り出した収率が40〜90モル%程度である。
本発明のエポキシテトラシクロドデカンカルボン酸類は架橋脂環骨格に反応性の高いエポキシ基とカルボキシル基を分子末端に有するので、反応性、耐熱性に優れ、光学材料樹脂等の原料、または、エポキシ樹脂等の原料や硬化剤として用いた場合、優れた光学特性、耐熱性、透明性、耐湿性が期待できる他、そのエポキシ基及び/またはカルボキシル基の反応性を利用して、例えば、これらの官能基に重合性のアクリル誘導体化合物等を付加して変性することもでき、或いはまた、そのエポキシ基に水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液を反応させて2個の水酸基とし、ハロゲン化水素を反応させて1個の水酸基及び1個のハロゲン基とすることもできる等、架橋脂環骨格に各種官能基を持つ化合物を製造するための中間体原料として用いることもできる。
(実施例)
以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1
3,4−エポキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸の合成
攪拌機、温度計、冷却管を備えた5L四つ口フラスコに、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸204.0g
(1.0モル)、ジクロロメタン1020.0gを仕込み、窒素雰囲気中、攪拌下で溶解させ、氷冷して温度を0℃とした。
次いで、その溶液に、75%m−クロロ過安息香酸234.6g(1.0モル)をジクロロメタン1632.0gに溶解した溶液を、攪拌下に0℃で2時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で3時間攪拌を続け反応を完結した。
反応終了後、得られた反応混合液からm−クロロ安息香酸を濾別し、得られた濾液に10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液1060.8gを加えて攪拌後、水層を分液除去した。得られた油層に蒸留水を1000g加えて、攪拌洗浄し、水層を分液除去した。次いで、水洗後の油層に残存しているm−クロロ安息香酸を除去するため、これを2%炭酸水素ナトリウム水溶液840gで撹拌洗浄した後、水層を分液除去し、この操作を4回行った。更にその後、油層に蒸留水800.0gを加えて撹拌洗浄した後、水層を分液除去し、この操作を2回行った。次いで、洗浄後の油層から溶媒を減圧蒸留により除去し、目的物である白色結晶113.8g(純度99.4%、ガスクロマトグラフィー分析法による。)を得た。
収率は原料カルボン酸に対して47.8mol%であった。
以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1
3,4−エポキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−8−カルボン酸の合成
攪拌機、温度計、冷却管を備えた5L四つ口フラスコに、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸204.0g
(1.0モル)、ジクロロメタン1020.0gを仕込み、窒素雰囲気中、攪拌下で溶解させ、氷冷して温度を0℃とした。
次いで、その溶液に、75%m−クロロ過安息香酸234.6g(1.0モル)をジクロロメタン1632.0gに溶解した溶液を、攪拌下に0℃で2時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で3時間攪拌を続け反応を完結した。
反応終了後、得られた反応混合液からm−クロロ安息香酸を濾別し、得られた濾液に10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液1060.8gを加えて攪拌後、水層を分液除去した。得られた油層に蒸留水を1000g加えて、攪拌洗浄し、水層を分液除去した。次いで、水洗後の油層に残存しているm−クロロ安息香酸を除去するため、これを2%炭酸水素ナトリウム水溶液840gで撹拌洗浄した後、水層を分液除去し、この操作を4回行った。更にその後、油層に蒸留水800.0gを加えて撹拌洗浄した後、水層を分液除去し、この操作を2回行った。次いで、洗浄後の油層から溶媒を減圧蒸留により除去し、目的物である白色結晶113.8g(純度99.4%、ガスクロマトグラフィー分析法による。)を得た。
収率は原料カルボン酸に対して47.8mol%であった。
融点 138℃(示差熱分析法)
分子量:220(分子イオンピーク、ガスクロマトグラフィー質量分析法)
1H-NMR分析結果(400MHz、溶媒:DMSO―d6、基準物質:テトラメチルシラン)
分子量:220(分子イオンピーク、ガスクロマトグラフィー質量分析法)
1H-NMR分析結果(400MHz、溶媒:DMSO―d6、基準物質:テトラメチルシラン)
Claims (3)
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CN111662249A (zh) * | 2019-03-06 | 2020-09-15 | 信越化学工业株式会社 | 环氧化合物、抗蚀剂组合物、及图案形成方法 |
-
2006
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KR20200107862A (ko) * | 2019-03-06 | 2020-09-16 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 에폭시 화합물, 레지스트 조성물 및 패턴 형성 방법 |
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