JP2007231002A - 重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐熱性高分子等の高機能性材料や半導体用レジスト等の電子材料として有用な重合性ジアマンチルエステル化合物を、効率良く製造する方法を提供すること。
【解決手段】 1−ジアマンタノール化合物と、メタクリル酸無水物のような重合性不飽和カルボン酸無水物とを、フェノチアジンのような重合禁止剤及び濃硫酸のような酸触媒の存在下反応させることにより、1−ジアマンチルメタクリレートなどの重合性ジアマンチルエステル化合物を得る。当該生成物は。好ましくはアルコールを含む溶媒を用いて晶析することにより高純度品とすることができる。
【選択図】 なし
【解決手段】 1−ジアマンタノール化合物と、メタクリル酸無水物のような重合性不飽和カルボン酸無水物とを、フェノチアジンのような重合禁止剤及び濃硫酸のような酸触媒の存在下反応させることにより、1−ジアマンチルメタクリレートなどの重合性ジアマンチルエステル化合物を得る。当該生成物は。好ましくはアルコールを含む溶媒を用いて晶析することにより高純度品とすることができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、機能性材料や電子材料製造用の原料モノマーとして有用な重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法に関する。
ジアマンタン誘導体は、耐熱性に優れ、透明性が高いという特徴を有するアダマンタン誘導体と、類似の炭素骨格を有している。ジアマンタン骨格はアダマンタン骨格と比較して縮環数が多いので、ジアマンタン誘導体はアダマンタン誘導体以上に耐熱性等の物性が優れていると考えられる。この理由で、ジアマンタン誘導体は、耐熱性高分子等の高機能性材料や半導体用レジスト等の電子材料の原料に利用することが期待されている。ジアマンタン誘導体の中でも、重合性ジアマンチルエステル化合物は、単独であるいは他のモノマーと共重合させて高分子材料やレジスト材料を製造する際の原料モノマーとして、極めて有用な化合物となることが期待される。
一般に、工業的又は試薬として入手可能なジアマンタン骨格を有する化合物(ジアマンタン化合物)の種類は限られている。重合性ジアマンチルエステル化合物を合成する際には、これら限られた種類のジアマンタン化合物を出発原料とする必要がある。
一方、重合性ジアマンチルエステル化合物と重合性アダマンチルエステル化合物とは化学構造上の類似性がある。しかし、これらの化合物を合成する際に使用する原料の反応性や有機溶媒に対する溶解性、目的とする重合性ジアマンチルエステル化合物と重合性ジアダマンチルエステル化合物との融点等には大きな違いがある。従って、アダマンタン化合物に対して有効な反応や精製方法が、そのままジアマンタン化合物に適用できるか否かは不明である。一般的傾向としては、ジアマンタン誘導体は、アダマンタン誘導体と比較して有機溶媒に対する溶解性が低い。その結果、ジアマンタン誘導体を原料として用いてこれを反応させる場合は、アダマンタン誘導体を原料とする場合よりも長い反応時間を必要とする場合が多い。
たとえば、重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法としては、ジアマンタノールを塩化メチレン中、トリエチルアミンの存在下で、メタクリル酸クロライドと反応させる方法(特許文献1参照)が知られている。一方、この反応と類似の反応によりアダマンタン誘導体を製造する例として、1−アダマンタノールを塩化メチレン中、ピリジンの存在下、アクリル酸クロライドと反応させる例(非特許文献1参照)が知られている。これらの反応を比較すると、ジアマンタノールの有機溶媒に対する溶解性は、アダマンタノールの有機溶媒に対する溶解性よりも低いため、ジアマンタノールを用いる反応は反応時間が著しく長い。具体的には、アダマンタノールを用いる反応の反応時間は一晩程度である。これに対し、ジアマンタンノールを用いる反応の反応時間は3日以上である。
なお、上記重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法が記載されている特許文献1には、原料化合物や生成化合物に結合している置換基の結合位置が明示されていない。従って、具体的にどのような化合物を製造したかの詳細は不明である。更に、精製方法に関する記載もない。
上述のように、従来知られている重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法は、反応時間に長時間を要するという問題や、大量生産に適した精製方法がない問題があり、これらの問題を解決する工業的に優位な製造方法が望まれている。
このような状況のもと、本発明は、重合性ジアマンチルエステル化合物を効率良く製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、1−ジアマンタノール化合物と重合性不飽和カルボン酸無水物とを、重合禁止剤及び酸触媒の存在下で反応させると、重合性ジアマンチルエステル化合物を効率良く製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記式(1)
(式中、R1は置換基を有していてもよい重合性不飽和炭化水素基であり、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。)
で示される重合性ジアマンチルエステル化合物を製造する方法であって、下記式(2)
で示される重合性ジアマンチルエステル化合物を製造する方法であって、下記式(2)
{式中、R2、R3及びR4は、各々前記式(1)におけるR2、R3及びR4と同義である。}
で示される1−ジアマンタノール化合物と下記式(3)
で示される1−ジアマンタノール化合物と下記式(3)
{式中、R1は前記式(1)におけるR1と同義である。}
で示される重合性不飽和カルボン酸無水物を、重合禁止剤及び酸触媒の存在下で反応させることにより、前記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物の粗体を得る工程を含むことを特徴とする方法である。
で示される重合性不飽和カルボン酸無水物を、重合禁止剤及び酸触媒の存在下で反応させることにより、前記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物の粗体を得る工程を含むことを特徴とする方法である。
本発明の製造方法によれば、短時間で効率よく目的物である重合性ジアマンチルエステル化合物を製造することができる。
更に詳述すれば、本発明の製造方法は、従来法と比べて次のような利点を有する。即ち、第一の利点として、比較的高温でエステル化反応を行う場合は、反応時間が大幅に短縮される。その理由は、従来法は、塩基性条件下では比較的反応性が高いものの、室温以上の高温領域で分解しやすい酸クロライドをエステル化剤として使用しているので、高温領域で反応させることができない。その結果、収率を上げるためには反応時間を長くする必要がある。これに対し、本発明においては、エステル化剤として酸無水物を採用している。酸無水物は酸性条件下で安定に存在し得る。本発明方法に於いては、反応を酸性条件下で行うことにより、高温領域で反応させることを可能にしている。その結果、反応時間が短縮できる。
第二の利点として、酸クロライドを使用する製造方法の場合、ジアマンタン化合物が塩素化された化合物が副生し、これを分離することは困難を伴う。しかし、酸無水物を使用する本製造方法の場合はそのような問題がない。従って、精製方法は簡便になる。
従来の技術においては、重合性ジアマンチルエステル化合物の具体的な精製方法は確立されていない。本発明においては、本製造方法で得られる重合性ジアマンチルエステル化合物の粗体を、少なくともアルコール類を含む溶媒で晶析しても良い。この晶析方法を採用することにより、分子量が300〜5000程度の不純物成分(以下、該不純物成分を「オリゴマー不純物」ともいう)の含有量が極めて低く、高純度な重合性ジアマンチルエステル化合物を得ることができる。なお、オリゴマー不純物は、ガスクロマトグラフィー(以下単に、GCとする)で確認することは困難であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下単に、GPCとする)により確認することができる。
本発明の製造方法においては、前記式(2)で示される1−ジアマンタノール化合物と、前記式(3)で示される重合性不飽和カルボン酸無水物を、重合禁止剤及び酸触媒の存在下で反応させることにより、前記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物を製造する。
以下、本発明の製造方法において使用する反応原料や触媒等、反応条件、反応手順、生成物等について詳しく説明する。
〔1−ジアマンタノール化合物〕
本発明においては、反応原料として下記式(2)で示される1−ジアマンタノール化合物を使用する。
本発明においては、反応原料として下記式(2)で示される1−ジアマンタノール化合物を使用する。
前記式(2)において、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。上記炭素数1〜5のアルキル基のうち好適な基を具体的に例示すれば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基、イソペンチル基等が挙げられる。原料入手の容易さから、R2、R3及びR4は水素原子又はメチル基が好ましい。
本発明において、好適に使用できる1−ジアマンタノール化合物を具体的に例示すれば、1−ジアマンタノール、4−メチル−1−ジアマンタノール、6−メチル−1−ジアマンタノール、9−メチル−1−ジアマンタノール、4−エチル−1−ジアマンタノール、6−エチル−1−ジアマンタノール、9−エチル−1−ジアマンタノール、4,6−ジメチル−1−ジアマンタノール、4,6−ジエチル−1−ジアマンタノール、4,9−ジメチル−1−ジアマンタノール、4,9−ジエチル−1−ジアマンタノール等を挙げることができる。これらの化合物の中でも生成物の有用性の観点から、1−ジアマンタノール、4,9−ジメチル−1−ジアマンタノールが好ましく、特に、1−ジアマンタノールが好ましい。
ジアマンタンはアダマンタンと比較して、分子内に3級炭素部位を多く有し、且つ異なる環境の3級部位を有する。従って、一般論としては、特定の3級炭素部位に水酸基が導入されたジアマンタノール化合物を選択的に製造することは非常に困難である。しかしながら、次の方法により1−ジアマンタノールを選択的に得ることが出来る。即ち、まず、Journal of the Organic Chemistry、1974年、第39巻、2995頁に記載の方法に従って、ジアマンタンと臭素とを室温で反応させ、選択的に1−ブロモジアマンタンを得る。続いて、Journal of the Organic Chemistry、1983年、第48巻、2975頁に記載の方法により、N,N−ジメチルホルムアミド及び0.7N塩酸の混合溶媒中で、1−ブロモジアマンタンを加水分解する。この方法により、1−ジアマンタノールを選択的に得ることが出来る。
しかし、前記文献に記載の1−ブロモジアマンタンを得る方法においては、臭素化剤である臭素が反応溶媒も兼ねており、使用する臭素の量が相対的に多くなる。その結果釜収量が低下し、且つ後処理が煩雑になるため、大量製産用には不適な方法である。
本発明者は、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化脂肪族炭化水素類を反応溶媒として使用し、臭素の使用量を減らすことが、大量生産の観点から好ましいと考えた。この方法を採用することにより、固体のジアマンタン化合物に臭素を滴下するといった、大量製造に不適切な方法を回避することができる。
通常、ハロゲン化脂肪族炭化水素類はラジカル反応により、ハロゲン原子を放出し又はハロゲン原子と結合を形成すると考えられている。従って、反応溶媒を使用する臭素化方法を開発する初期段階に於いては、ハロゲン化脂肪族炭化水素類が臭素と反応し、目的とする1−ブロモジアマンタン化合物の収率を大きく低下させる可能性があると本発明者は考えた。しかし、ジアマンタン化合物を原料とする場合は、実際にはそのような収率の低下は起きず、高選択率且つ高収率で1-ブロモジアマンタン化合物を得ることができ、このハロゲン化脂肪族炭化水素類を用いる臭素化方法は非常に有用な臭素化反応であることが判明した。
以下、本発明に於いて好適に採用できる1−ジアマンタノール化合物の製造方法について説明する。
1−ジアマンタノール化合物の合成原料のジアマンタン化合物としては、下記式(4)で示されるジアマンタン化合物が使用できる。
{式中、R2、R3及びR4は、各々前記式(2)におけるR2、R3及びR4と同義である。}
好適に使用できるジアマンタン化合物を具体的に例示すれば、ジアマンタン、2−メチルジアマンタン、4−メチルジアマンタン、2−エチルジアマンタン、4−エチルジアマンタン、2,4−ジメチルジアマンタン、2,4−ジエチルジアマンタン、4,9−ジメチルジアマンタン、4,9−ジエチルジアマンタン等を挙げることができる。これらの化合物の中でも生成物の有用性の観点から、ジアマンタン、4,9−ジメチルジアマンタンが好ましく、ジアマンタンがより好ましい。
好適に使用できるジアマンタン化合物を具体的に例示すれば、ジアマンタン、2−メチルジアマンタン、4−メチルジアマンタン、2−エチルジアマンタン、4−エチルジアマンタン、2,4−ジメチルジアマンタン、2,4−ジエチルジアマンタン、4,9−ジメチルジアマンタン、4,9−ジエチルジアマンタン等を挙げることができる。これらの化合物の中でも生成物の有用性の観点から、ジアマンタン、4,9−ジメチルジアマンタンが好ましく、ジアマンタンがより好ましい。
臭素の使用量は、後処理の容易さと収率の高さの観点から、ジアマンタン化合物1モルに対し臭素分子(Br2)を0.5〜20モル使用することが好ましく、1〜15モルを使用することがより好ましい。
溶媒として使用するハロゲン化脂肪族炭化水素類としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素が挙げられる。ハロゲン化脂肪族炭化水素類の使用量は、後処理の容易さと収率の高さの観点から、ジアマンタン化合物の質量を基準として、0.1〜15質量倍が好ましく、0.5〜10質量倍がより好ましい。
臭素の添加方法としては、操作の容易さの観点より、ジアマンタン化合物とハロゲン化脂肪族炭化水素類との混合物に、臭素を滴下する方法が好ましい。反応時間は特に制限はされないが、通常1〜30時間反応させることにより十分の転化率が得られる。反応温度は、−30〜60℃が好ましく、−10〜40℃がより好ましい。
上記方法で製造した1−ブロモジアマンタン化合物の反応液から1-ブロモジアマンタン化合物を単離する方法は特に制限されないが、例えば次の方法がある。
先ず、反応終了後の反応液を、室温以下まで冷却する。次いで、冷却した反応液に二亜硫酸ナトリウム水溶液を滴下して、過剰の臭素を還元処理する。その後、還元処理した反応液に必要によりハロゲン化脂肪族炭化水素類を加える。有機相を水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、続いてpHが中性になるまで水洗浄を行う。最後に、有機相の有機溶媒を濃縮し、1−ブロモジアマンタン化合物の粗体得る(通常、粗体中に目的物である1−ブロモジアマンタン化合物がGC純度で90%以上含まれている。)。得られる粗体は、必要により減圧乾燥を行い、そのまま次の加水分解反応の原料として使用することが出来る。
得られる1−ブロモジアマンタン化合物は下記式(5)で示される。
{式中、R2、R3及びR4は、各々前記式(2)におけるR2、R3及びR4と同義である。}
本発明において、好適に使用できる1−ブロモジアマンタン化合物を具体的に例示すれば、1−ブロモジアマンタン、4−メチル−1−ブロモジアマンタン、6−メチル−1−ブロモジアマンタン、9−メチル−1−ブロモジアマンタン、4−エチル−1−ブロモジアマンタン、6−エチル−1−ブロモジアマンタン、9−エチル−1−ブロモジアマンタン、4,6−ジメチル−1−ブロモジアマンタン、4,6−ジエチル−1−ブロモジアマンタン、4,9−ジメチル−1−ブロモジアマンタン、4,9−ジエチル−1−ブロモジアマンタン等が挙げられる。これらの化合物の中でも最終製品の有用性の観点から、1−ブロモジアマンタン、4,9−ジメチル−1−ブロモジアマンタンが好ましく、1−ブロモジアマンタンがより好ましい。
本発明において、好適に使用できる1−ブロモジアマンタン化合物を具体的に例示すれば、1−ブロモジアマンタン、4−メチル−1−ブロモジアマンタン、6−メチル−1−ブロモジアマンタン、9−メチル−1−ブロモジアマンタン、4−エチル−1−ブロモジアマンタン、6−エチル−1−ブロモジアマンタン、9−エチル−1−ブロモジアマンタン、4,6−ジメチル−1−ブロモジアマンタン、4,6−ジエチル−1−ブロモジアマンタン、4,9−ジメチル−1−ブロモジアマンタン、4,9−ジエチル−1−ブロモジアマンタン等が挙げられる。これらの化合物の中でも最終製品の有用性の観点から、1−ブロモジアマンタン、4,9−ジメチル−1−ブロモジアマンタンが好ましく、1−ブロモジアマンタンがより好ましい。
このようにして得られる1−ブロモジアマンタン化合物を前記文献に開示されている方法に準じて加水分解することにより、1−ジアマンタノール化合物を得ることができる。
〔重合性不飽和カルボン酸無水物〕
本発明で原料として使用する重合性不飽和カルボン酸無水物は下記式(3)で示される。
本発明で原料として使用する重合性不飽和カルボン酸無水物は下記式(3)で示される。
R1は、置換基を有していてもよい重合性不飽和炭化水素基である。R1としては、直鎖状、分岐状、環状の重合性不飽和炭化水素基の何れでもよい。R1の好ましい具体例を示せれば、ビニル基、イソプロペニル基、アリル基、1−プロペニル基、3−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基、4−ペンテニル基、1,3−ブタジエニル基等を挙げることができる。
R1が有する置換基としては、シアノ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基等が挙げられる。
本発明の製造方法で、好適に使用できる重合性不飽和カルボン酸無水物の具体例としては、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物、ビニル酢酸無水物、クロトン酸無水物、4−ペンテン酸無水物、4−メチル−4−ペンテン酸無水物、5−ヘキセン酸無水物、2,4−ペンタジエン酸無水物等を挙げることができる。これら化合物の中でも、最終製品の有用性の観点から、アクリル酸無水物またはメタクリル酸無水物が特に好ましい。
重合性不飽和カルボン酸無水物の使用量は特に制限はされないが、収率の高さと後処理の容易さの観点から、原料である1−ジアマンタノール化合物1モルに対し、1〜10モルが好ましく、1〜5モルがより好ましい。
〔酸触媒〕
本発明の製造方法において、1−ジアマンタノール化合物と重合性不飽和カルボン酸無水物とは、酸触媒の存在下で反応させる。酸触媒としては、酸触媒として機能することが知られている公知の酸が使用できる。酸触媒の具体例としては、硫酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸等の酢酸類;シリカゲル等の固体酸が挙げられる。これらの中でも副生成物の生成を抑制する効果が高く、価格も安価であるという理由から、硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸が好ましい。
本発明の製造方法において、1−ジアマンタノール化合物と重合性不飽和カルボン酸無水物とは、酸触媒の存在下で反応させる。酸触媒としては、酸触媒として機能することが知られている公知の酸が使用できる。酸触媒の具体例としては、硫酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸等の酢酸類;シリカゲル等の固体酸が挙げられる。これらの中でも副生成物の生成を抑制する効果が高く、価格も安価であるという理由から、硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸が好ましい。
酸触媒の使用量は、特に制限されるものではないが、使用する1−ジアマンタノール化合物の質量を基準として0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。酸触媒の使用量が少なすぎると反応速度が極端に遅くなり、多すぎると副反応により収率が低下する。
〔重合禁止剤〕
通常、酸触媒の存在下における重合性不飽和カルボン酸のエステル化反応においては、オリゴマー不純物の生成が激しくなる。この問題を解決するため、本発明の製造方法では、重合禁止剤の存在下で反応を行う。
通常、酸触媒の存在下における重合性不飽和カルボン酸のエステル化反応においては、オリゴマー不純物の生成が激しくなる。この問題を解決するため、本発明の製造方法では、重合禁止剤の存在下で反応を行う。
重合禁止剤としては、公知の重合禁止剤を適宜選択できる。本発明において好適に使用できる重合禁止剤を例示すれば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジt−ブチル−4−メチルフェノール等のフェノール系化合物;ベンゾキノン、ナフトキノン等のキノン系化合物;フェノチアジン、アニリン等のアミン系化合物;2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル等のニトロキシラジカル系化合物;ジチオカルバミン酸銅等の銅化合物;イオウ化合物;リン化合物;酸素;住友化学(株)製商品名「スミライザーGM」、「スミライザーTP−D」、「スミライザーWX−R」等が挙げられる。これら重合禁止剤は2種以上組み合わせて使用してもよい。
重合禁止剤の使用量は、重合の抑制効果と過剰使用防止との観点から、1−ジアマンタノール化合物の質量を基準として0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜2質量%がより好ましい。
〔反応条件および反応手順〕
本発明においては、1−ジアマンタノール化合物と重合性不飽和カルボン酸無水物とを、重合禁止剤及び酸触媒の存在下でエステル化反応をさせる工程を含む製造方法により、前記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物を製造する。
本発明においては、1−ジアマンタノール化合物と重合性不飽和カルボン酸無水物とを、重合禁止剤及び酸触媒の存在下でエステル化反応をさせる工程を含む製造方法により、前記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物を製造する。
反応条件の制御のし易さ及び収率向上の観点から、上記反応は、有機溶媒中で行なうことが好ましい。有機溶媒としては、反応に支障のない公知のものが制限なく使用できる。入手の容易さと目的物の取得量の多さの点から、ジエチルエーテル、ジn−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が好適である。これらの中でも、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレンよりなる群から選ばれる少なくとも一種類が特に好ましい。
有機溶媒は、2種類以上混合して使用しても良い。有機溶媒の使用量は、特に制限されないが、後処理の容易さ等から1−ジアマンタノール化合物の質量を基準にして、0.5〜100質量倍が好ましく、1〜50質量倍がより好ましい。
上記エステル化反応は、例えば、温度を制御しながら反応容器内に所定量の各反応原料や溶媒を導入し、攪拌することにより進行する。各反応原料の導入順序は特に限定されない。しかし、1−ジアマンタノール化合物と酸触媒とが高濃度で長時間接触すると、1−ジアマンタノールが分解する場合がある。従って、1−ジアマンタノール化合物と重合性不飽和カルボン酸無水物と重合禁止剤とを含む溶液に、酸触媒を添加することが好ましい。
反応は、加圧下、減圧下、常圧下の何れの条件でも行なうことができるが、常圧下で反応を行なうのが簡便である。なお、該反応においては、反応液中に水が混在すると反応が停止する問題を生じるため、反応系内を窒素、アルゴン等の不活性ガスで十分に置換して乾燥させた後、更に該不活性ガスを通気しながら反応を行なうことが好ましい。
反応温度は0℃〜150℃であるが、副生成物の生成を抑制することと、より短時間で反応を完結させることとのバランスの観点より、20〜130℃がより好ましく、40〜100℃が特に好ましい。
ジアマンタノール化合物と酸クロライドとを使用してエステル化する従来の製造方法においては、室温以上の高温領域で反応させると酸クロライドが分解しやすい。この分解を避けるため、反応は低温で行われ、その結果反応に3日以上の長時間を必要としている。
本製造方法は酸性条件下で反応を行っている。酸無水物は、酸性領域で比較的安定であるので、室温以上の高温領域で反応させることができる。本製造方法に於いては、特に好ましくは60℃以上の高温領域で反応を行うことにより、従来の方法より大幅に反応時間を短縮できる。
反応時間は、反応条件に応じて適宜決定すればよい。反応進行程度を確認して、所望の転化率になったところで反応を終了することが好ましい。通常0.5時間〜24時間で十分な転化率を得ることができる。
〔重合性ジアマンチルエステル化合物〕
上記エステル化反応を行うことにより、反応生成物として下記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物が得られる。
上記エステル化反応を行うことにより、反応生成物として下記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物が得られる。
(式中、R1は置換基を有していてもよい重合性不飽和炭化水素基であり、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。)
前記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物の内、好適な化合物を具体的に例示すれば、1−ジアマンチルアクリレート、1−ジアマンチルメタクリレート、4−メチル−1−ジアマンチルアクリレート、4−メチル−1−ジアマンチルメタクリレート、6−メチル−1−ジアマンチルアクリレート、6−メチル−1−ジアマンチルメタクリレート、9−メチル−1−ジアマンチルアクリレート、9−メチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4−エチル−1−ジアマンチルアクリレート、4−エチル−1−ジアマンチルメタクリレート、6−エチル−1−ジアマンチルアクリレート、6−エチル−1−ジアマンチルメタクリレート、9−エチル−1−ジアマンチルアクリレート、9−エチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4,6−ジメチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,6−ジメチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4,6−ジエチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,6−ジエチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4,9−ジメチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,9−ジメチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4,9−ジエチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,9−ジエチル−1−ジアマンチルメタクリレート等を挙げることができる。これらの化合物の中でも生成物の有用性の観点から、1−ジアマンチルアクリレート、1−ジアマンチルメタクリレート、4,9−ジメチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,9−ジメチル−1−ジアマンチルメタクリレートが好ましく、特に1−ジアマンチルアクリレート、1−ジアマンチルメタクリレートが好ましい。
前記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物の内、好適な化合物を具体的に例示すれば、1−ジアマンチルアクリレート、1−ジアマンチルメタクリレート、4−メチル−1−ジアマンチルアクリレート、4−メチル−1−ジアマンチルメタクリレート、6−メチル−1−ジアマンチルアクリレート、6−メチル−1−ジアマンチルメタクリレート、9−メチル−1−ジアマンチルアクリレート、9−メチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4−エチル−1−ジアマンチルアクリレート、4−エチル−1−ジアマンチルメタクリレート、6−エチル−1−ジアマンチルアクリレート、6−エチル−1−ジアマンチルメタクリレート、9−エチル−1−ジアマンチルアクリレート、9−エチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4,6−ジメチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,6−ジメチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4,6−ジエチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,6−ジエチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4,9−ジメチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,9−ジメチル−1−ジアマンチルメタクリレート、4,9−ジエチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,9−ジエチル−1−ジアマンチルメタクリレート等を挙げることができる。これらの化合物の中でも生成物の有用性の観点から、1−ジアマンチルアクリレート、1−ジアマンチルメタクリレート、4,9−ジメチル−1−ジアマンチルアクリレート、4,9−ジメチル−1−ジアマンチルメタクリレートが好ましく、特に1−ジアマンチルアクリレート、1−ジアマンチルメタクリレートが好ましい。
〔単離精製方法〕
前記工程で得られる反応液から目的物の重合性ジアマンチルエステル化合物を単離する方法は特に限定されないが、例えば次のような方法により好適に単離することができる。
前記工程で得られる反応液から目的物の重合性ジアマンチルエステル化合物を単離する方法は特に限定されないが、例えば次のような方法により好適に単離することができる。
先ず、アルカリ水溶液を反応液に加えて反応液中に残存する重合性不飽和カルボン酸無水物を不飽和カルボン酸に加水分解すると共に中和する。その後、水相が中性になるまで反応液を複数回水洗浄する。次いで必要に応じて活性炭処理、シリカ処理、アルミナ処理等の吸着処理を行なった後、溶媒を留去し、更に乾燥することにより粗体(通常、目的物である重合性ジアマンチルエステル化合物がGC純度で90%以上含まれている。)を得る。
なお、吸着処理においては、反応液中の溶媒を他の溶媒に交換した後、吸着処理を行っても良い。溶媒を交換して吸着処理を行う場合は、交換前の溶媒で吸着処理を行っても十分な精製が行えない場合である。通常は交換前の溶媒のままで吸着処理を行った方が、製造工程が煩雑にならないので好ましい。交換する溶媒は、比較的低極性のヘプタン等の脂肪族炭化水素系の溶媒から、比較的高極性のメタノール、アセトニトリル、水等の溶媒まで、公知の溶媒が制限なく使用できる。吸着処理を行なうことにより、極微量含まれる着色成分を効率よく除去することができる。
得られる粗体は、晶析(再結晶)、減圧蒸留、水蒸気蒸留、昇華精製等の公知の方法で、さらに精製を行なうことにより、高純度の目的物を得ることができる。
目的物が常温で固体である場合、吸着剤で処理する吸着処理工程の後、溶媒を除去して得られた粗体を、有機溶媒を用いる晶析法により、さらに精製するのが好ましい。
本発明で使用する晶析溶媒は、少なくともアルコール類を含む溶媒を使用する。該溶媒を晶析溶媒として使用することで、目的物である重合性ジアマンチルエステル化合物と、未反応の1−ジアマンタノール及び副生成するオリゴマー不純物とを効率よく分離することができる。
本発明で晶析溶媒として使用するアルコール類としては、重合性ジアマンチルエステル化合物を室温又は加熱することにより溶解するものであれば特に制限がないが、入手の容易さを考慮すれば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、n−オクタノール、シクロヘキサノール等が好ましい。これらのうち、特に目的とする重合性ジアマンチルエステル化合物の精製度が高くなる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールが挙げられる。これらアルコール類は2種類以上組み合わせて使用しても良い。
更に、前記アルコール類と他の有機溶媒とを混合して使用しても良い。アルコール類と混合して使用する有機溶媒としては、前記アルコール類と有機溶媒との混合溶媒に重合性ジアマンチルエステル化合物を添加して室温又は加熱することにより該化合物が溶解するものであれば何れの溶媒でも良い。入手の容易さより、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジt−ブチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が好適に使用できる。
アルコール類とそれ以外の有機溶媒を組み合わせて晶析を行う際の溶媒比は特に制限されないが、精製物の純度の高さの観点から、アルコール類以外の有機溶媒の比率は少ない方が好ましい。アルコール類(質量):アルコール類以外の有機溶媒(質量)=1:1以下が好ましく、1:0.75以下がより好ましく、1:0.5以下が最も好ましい。
晶析溶媒として使用するアルコール類の使用量は、特に制限はされないが、重合性ジアマンチルエステル化合物の粗体の質量に対し、0.1〜50質量倍が好ましく、0.5〜20質量倍がより好ましく、1〜15質量倍が特に好ましい。また、アルコール類以外の有機溶媒を更に組み合わせて晶析を行う場合のアルコール類以外の有機溶媒の使用量は、特に制限はされないが、重合性ジアマンチルエステル化合物の質量に対し、0.01〜30質量倍が好ましく、0.05〜20質量倍がより好ましく、0.1〜15質量倍が特に好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
実施例1
1−ブロモジアマンタンの製造(製造例1)
1000mlの四つ口フラスコ内部に窒素気流を供給しながら、ジアマンタンを55.76g(0.299mol)、反応溶媒としてクロロホルムを原料であるジアマンタンと同質量(55.76g)加え、フラスコ内部を5℃に冷却した。フラスコ内の反応原料はスラリー状態であった。そこへ、臭素143.36g(0.897mol、原料であるジアマンタンの3モル倍)を注意深く滴下した。
滴下終了後、反応液を室温に戻して5時間攪拌した。反応液は茶色の均一な溶液となっていた。クロロホルムを55.76g加え、反応液を5℃まで冷却した後、30%二亜硫酸ナトリウム水溶液を628g滴下して静置し、その後分液を行った。有機層を10%水酸化ナトリウム水溶液55.8gで2回、イオン交換水55.8gで3回洗浄し、洗浄水のpHが中性になっていることを確認した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧濃縮し、更に減圧乾燥した。74.1g(1−ブロモジアマンタンを97%含有)の白色固体を得た(ジアマンタン換算の収率92%)。
1−ブロモジアマンタンの製造(製造例1)
1000mlの四つ口フラスコ内部に窒素気流を供給しながら、ジアマンタンを55.76g(0.299mol)、反応溶媒としてクロロホルムを原料であるジアマンタンと同質量(55.76g)加え、フラスコ内部を5℃に冷却した。フラスコ内の反応原料はスラリー状態であった。そこへ、臭素143.36g(0.897mol、原料であるジアマンタンの3モル倍)を注意深く滴下した。
滴下終了後、反応液を室温に戻して5時間攪拌した。反応液は茶色の均一な溶液となっていた。クロロホルムを55.76g加え、反応液を5℃まで冷却した後、30%二亜硫酸ナトリウム水溶液を628g滴下して静置し、その後分液を行った。有機層を10%水酸化ナトリウム水溶液55.8gで2回、イオン交換水55.8gで3回洗浄し、洗浄水のpHが中性になっていることを確認した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧濃縮し、更に減圧乾燥した。74.1g(1−ブロモジアマンタンを97%含有)の白色固体を得た(ジアマンタン換算の収率92%)。
1−ジアマンタノールの製造(製造例2)
500mlの四つ口フラスコ内部に窒素気流を供給しながら、製造例1で得た1−ブロモジアマンタンを40g(0.150mol)、0.7N塩酸を60ml、N,N−ジメチルホルムアミドを52ml加え、80℃で5時間加熱攪拌を行った。反応液を室温まで冷却後、ろ過し、固体を得た。この固体をイオン交換水240mlで2回洗浄後、減圧乾燥を行い21.82g(1−ジアマンタノールを95%含有)の白色固体を得た。この固体にトルエンを65.5g混合し、100℃で1時間加熱攪拌を行った。トルエンの混合液はスラリー状態を呈していた。トルエンの混合液を5℃まで冷却後、1時間攪拌を行った。トルエンの混合液をろ過し、濾別した固体を減圧乾燥を行い、20.65g(1−ジアマンタノールを99%含有)の白色固体を得た(1−ブロモジアマンタン換算の収率68%)。
500mlの四つ口フラスコ内部に窒素気流を供給しながら、製造例1で得た1−ブロモジアマンタンを40g(0.150mol)、0.7N塩酸を60ml、N,N−ジメチルホルムアミドを52ml加え、80℃で5時間加熱攪拌を行った。反応液を室温まで冷却後、ろ過し、固体を得た。この固体をイオン交換水240mlで2回洗浄後、減圧乾燥を行い21.82g(1−ジアマンタノールを95%含有)の白色固体を得た。この固体にトルエンを65.5g混合し、100℃で1時間加熱攪拌を行った。トルエンの混合液はスラリー状態を呈していた。トルエンの混合液を5℃まで冷却後、1時間攪拌を行った。トルエンの混合液をろ過し、濾別した固体を減圧乾燥を行い、20.65g(1−ジアマンタノールを99%含有)の白色固体を得た(1−ブロモジアマンタン換算の収率68%)。
1−ジアマンチルメタクリレートの製造
200mlの四つ口フラスコ内部に窒素気流を供給しながら、製造例2で得た1−ジアマンタノールを10g(0.0489mol)、フェノチアジンを0.05g(重合禁止剤、原料である1−ジアマンタノールの0.5質量%)、トルエンを30g(溶媒、原料である1−ジアマンタノールの3質量倍)、重合性不飽和カルボン酸無水物としてメタクリル酸無水物を9.42g(0.0587mol、原料である1−ジアマンタノールの1.2モル倍)加え、80℃に加熱した。そこへ、酸触媒として濃硫酸を0.1g(原料である1−ジアマンタノールの1質量%)加え、80℃で6時間攪拌した。
200mlの四つ口フラスコ内部に窒素気流を供給しながら、製造例2で得た1−ジアマンタノールを10g(0.0489mol)、フェノチアジンを0.05g(重合禁止剤、原料である1−ジアマンタノールの0.5質量%)、トルエンを30g(溶媒、原料である1−ジアマンタノールの3質量倍)、重合性不飽和カルボン酸無水物としてメタクリル酸無水物を9.42g(0.0587mol、原料である1−ジアマンタノールの1.2モル倍)加え、80℃に加熱した。そこへ、酸触媒として濃硫酸を0.1g(原料である1−ジアマンタノールの1質量%)加え、80℃で6時間攪拌した。
攪拌後、反応液をGCで分析した結果、原料である1−ジアマンタノールが1%、目的物である1−ジアマンチルメタクリレートが98%、構造不明の副生成物が1%生成していた。
反応液を室温まで冷却し、10%水酸化ナトリウム水溶液20gで2回、イオン交換水で6回洗浄した。洗浄した反応液に活性炭を1g加え、室温で1時間攪拌した。活性炭を濾別し、ほぼ透明の溶液を得た。ヒドロキノンモノメチルエーテルを0.1g加えた後、溶媒を減圧留去し、10.69gの白色固体状の粗体(1−ジアマンチルメタクリレートを98%含有)を得た。
晶析
得られた粗体にメタノールを32.07g(粗体の3質量倍)、イソプロピルアルコールを21.38g(得られた粗体の2質量倍)を加えた。即ち、得られた粗体に対し、アルコール類として合計5質量倍を使用した。これを40℃で30分加熱攪拌したところ、均一な溶液となった。該溶液を5℃まで冷却し、1時間熟成した。析出した固体を該溶液から濾別し、これを減圧乾燥し、7.37gの白色固体(1−ジアマンタノール換算の収率55%)を得た。この固体をGC及びGPCにより分析した。固体の1−ジアマンチルメタクリレートの含有量は99%(GC純度)であり、オリゴマー不純物の含有量は0.1%(ポリスチレン換算)であった。
得られた粗体にメタノールを32.07g(粗体の3質量倍)、イソプロピルアルコールを21.38g(得られた粗体の2質量倍)を加えた。即ち、得られた粗体に対し、アルコール類として合計5質量倍を使用した。これを40℃で30分加熱攪拌したところ、均一な溶液となった。該溶液を5℃まで冷却し、1時間熟成した。析出した固体を該溶液から濾別し、これを減圧乾燥し、7.37gの白色固体(1−ジアマンタノール換算の収率55%)を得た。この固体をGC及びGPCにより分析した。固体の1−ジアマンチルメタクリレートの含有量は99%(GC純度)であり、オリゴマー不純物の含有量は0.1%(ポリスチレン換算)であった。
得られた1−ジアマンチルメタクリレートの各種分析結果を以下に示す。なお、本化合物のプロトン核磁気共鳴(1H−NMR)スペクトルを図1に、13C核磁気共鳴(13C−NMR)スペクトルを図2に示す。
マススペクトル(EI法):分子量272(M+)
1H−NMR(TMS基準、CDCl3中):δ1.46〜1.49、2.0
〜2.04(Hg、Hh、d、4H)、δ1.60〜1.62、1.69〜
1.76(Hl、Hm、d、4H)、δ1.69〜1.76(Hf、Hi、Hj
m、4H)、δ1.92(Hc、s、3H)、δ2.00〜2.04(He
m、2H)、δ2.07〜2.10(Hn、m、1H)、δ2.19〜2.2
0(Hk、d、2H)、δ2.39(Hd、s、2H)δ5.48、6.04
(Ha、Hb、m、2H)
13C−NMR(CDCl3中):δ18.5(Cb)、δ25.1(Ch)、
30.2(Cn)、δ32.8(Ci)、δ36.8(Cj)、δ37.3、3
8.0(Ck、Cm)、δ40.2、40.3(Cf、Cg)、δ40.6(C
l)、δ83.9(Ce)、δ124.2(Ca)、δ138.2(Cc)、δ
166.3(Cd)
実施例2〜4
実施例1において、酸触媒を表1に示すものに変更した以外は同様に操作を行った。結果を表1に示す。
1H−NMR(TMS基準、CDCl3中):δ1.46〜1.49、2.0
〜2.04(Hg、Hh、d、4H)、δ1.60〜1.62、1.69〜
1.76(Hl、Hm、d、4H)、δ1.69〜1.76(Hf、Hi、Hj
m、4H)、δ1.92(Hc、s、3H)、δ2.00〜2.04(He
m、2H)、δ2.07〜2.10(Hn、m、1H)、δ2.19〜2.2
0(Hk、d、2H)、δ2.39(Hd、s、2H)δ5.48、6.04
(Ha、Hb、m、2H)
13C−NMR(CDCl3中):δ18.5(Cb)、δ25.1(Ch)、
30.2(Cn)、δ32.8(Ci)、δ36.8(Cj)、δ37.3、3
8.0(Ck、Cm)、δ40.2、40.3(Cf、Cg)、δ40.6(C
l)、δ83.9(Ce)、δ124.2(Ca)、δ138.2(Cc)、δ
166.3(Cd)
実施例2〜4
実施例1において、酸触媒を表1に示すものに変更した以外は同様に操作を行った。結果を表1に示す。
実施例5〜7
実施例1において、晶析溶媒を表2に示すものに変更した以外は同様に操作を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、晶析溶媒を表2に示すものに変更した以外は同様に操作を行った。結果を表2に示す。
実施例8
200mlの四つ口フラスコ内部に窒素気流を供給しながら、製造例2で得た1−ジアマンタノールを10g(0.0489mol)、重合禁止剤としてフェノチアジンを0.05g(原料である1−ジアマンタノールの0.5質量%)、溶媒としてトルエンを30g(原料である1−ジアマンタノールの3質量倍)、重合性不飽和カルボン酸無水物としてアクリル酸無水物を7.71g(0.0587mol、原料である1−ジアマンタノールの1.2モル倍)加え、70℃に加熱した。フラスコ内に、酸触媒として濃硫酸を0.1g(原料である1−ジアマンタノールの1質量%)加え、70℃で6時間攪拌した。
200mlの四つ口フラスコ内部に窒素気流を供給しながら、製造例2で得た1−ジアマンタノールを10g(0.0489mol)、重合禁止剤としてフェノチアジンを0.05g(原料である1−ジアマンタノールの0.5質量%)、溶媒としてトルエンを30g(原料である1−ジアマンタノールの3質量倍)、重合性不飽和カルボン酸無水物としてアクリル酸無水物を7.71g(0.0587mol、原料である1−ジアマンタノールの1.2モル倍)加え、70℃に加熱した。フラスコ内に、酸触媒として濃硫酸を0.1g(原料である1−ジアマンタノールの1質量%)加え、70℃で6時間攪拌した。
攪拌後、反応液をGCにより分析した。原料である1−ジアマンタノールが1%、目的物である1−ジアマンチルアクリレートが98%、構造不明の副生成物が1%生成していた。反応液を室温まで冷却した後、反応液を10%水酸化ナトリウム水溶液20gで2回、イオン交換水で6回洗浄した。洗浄した反応液に活性炭を1g加え、室温で1時間攪拌した。活性炭を濾別し、ほぼ透明の溶液を得た。この溶液にヒドロキノンモノメチルエーテルを0.2g加えた後、溶媒を減圧留去し、10.40gの白色固体状の粗体(1−ジアマンチルアクリレートを98%含有)を得た。
得られた粗体にメタノールを31.2g(粗体の3質量倍)、イソプロピルアルコールを10.40g(得られた粗体と同質量)を加えた。即ち、得られた粗体に対し、アルコール類として合計4質量倍を加えた。この混合物を40℃で30分間加熱攪拌したところ、均一な溶液となった。この均一な溶液を5℃まで冷却し、その温度で1時間熟成した。析出した固体をろ過した。固体を減圧乾燥し、7.09gの白色固体(1−ジアマンタノール換算の収率56%)を得た。この固体をGC及びGPCにより分析した。固体の1−ジアマンチルアクリレートの含有量は99%(GC純度)であり、オリゴマー不純物の含有量は0.2%(ポリスチレン換算)であった。
参考例1
1−ジアマンチルメタクリレートの粗体を得るまでの操作は、実施例1と同様に行った。得られた粗体に、ヘプタンを粗体の2質量倍加え、40℃で30分加熱攪拌したところ、均一な溶液となっていた。5℃まで冷却し、1時間熟成後、ろ過、減圧乾燥を行い、1.2gの白色固体(1−ジアマンタノール換算の収率9%)で得た。この固体をGC及びGPCにより分析した結果、1−ジアマンチルメタクリレートの含有量はGC純度98%であり、オリゴマー不純物のポリスチレン換算の含有量は、0.2%であった。1−ジアマンチルメタクリレートのヘプタンに対する溶解性が高すぎたために、低収率になったものと思われる。
1−ジアマンチルメタクリレートの粗体を得るまでの操作は、実施例1と同様に行った。得られた粗体に、ヘプタンを粗体の2質量倍加え、40℃で30分加熱攪拌したところ、均一な溶液となっていた。5℃まで冷却し、1時間熟成後、ろ過、減圧乾燥を行い、1.2gの白色固体(1−ジアマンタノール換算の収率9%)で得た。この固体をGC及びGPCにより分析した結果、1−ジアマンチルメタクリレートの含有量はGC純度98%であり、オリゴマー不純物のポリスチレン換算の含有量は、0.2%であった。1−ジアマンチルメタクリレートのヘプタンに対する溶解性が高すぎたために、低収率になったものと思われる。
比較例1
200mlの四つ口フラスコ内を十分に窒素ガスで置換し、窒素ガスを通気し続けた。製造例2で得た1−ジアマンタノールを10g(0.0489mol)、重合禁止剤としてフェノチアジンを0.05g(原料である1−ジアマンタノールの0.5質量%)、溶媒としてトルエンを30g(原料である1−ジアマンタノールの3質量倍)、トリエチルアミンを5.93g(0.0587mol、原料である1−ジアマンタノールの1.2モル倍)をフラスコに加え、80℃に加熱した。
200mlの四つ口フラスコ内を十分に窒素ガスで置換し、窒素ガスを通気し続けた。製造例2で得た1−ジアマンタノールを10g(0.0489mol)、重合禁止剤としてフェノチアジンを0.05g(原料である1−ジアマンタノールの0.5質量%)、溶媒としてトルエンを30g(原料である1−ジアマンタノールの3質量倍)、トリエチルアミンを5.93g(0.0587mol、原料である1−ジアマンタノールの1.2モル倍)をフラスコに加え、80℃に加熱した。
フラスコに、メタクリル酸クロライドを6.33g(0.0587mol、原料である1−ジアマンタノールの1.2モル倍)を加え、80℃で6時間攪拌した。
その後、GCによる分析を行ったところ、原料である1−ジアマンタノールが20%、目的物である1−ジアマンチルメタクリレートが70%、構造不明の副生成物が10%生成していた。メタクリル酸クロライドがトリエチルアミンの存在下の高温雰囲気で分解したためと思われるが、反応は完結していなかった。更に、晶析を行なっても、GC純度97%以上、オリゴマー量が1%以下の高純度品として目的物を得ることはできず、1−ジアマンチルメタクリレートの単離には至らなかった。この原因は、GCでは検出されないオリゴマー等が多数生成したためと思われる。
比較例2
実施例1において、重合禁止剤であるフェノチアジンを添加しない以外は同様に反応を行った。80℃で6時間攪拌後、オリゴマー不純物やポリマー不純物と思われる不溶物が見られ、目的物である1−ジアマンチルメタクリレートの単離には至らなかった。
実施例1において、重合禁止剤であるフェノチアジンを添加しない以外は同様に反応を行った。80℃で6時間攪拌後、オリゴマー不純物やポリマー不純物と思われる不溶物が見られ、目的物である1−ジアマンチルメタクリレートの単離には至らなかった。
Claims (6)
- 下記式(1)
(式中、R1は置換基を有していてもよい重合性不飽和炭化水素基であり、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。)
で示される重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法であって、下記式(2)
{式中、R2、R3及びR4は、各々前記式(1)におけるR2、R3及びR4と同義である。}
で示される1−ジアマンタノール化合物と下記式(3)
{式中、R1は前記式(1)におけるR1と同義である。}
で示される重合性不飽和カルボン酸無水物を、重合禁止剤及び酸触媒の存在下で反応させることにより、前記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物の粗体を得る工程を含むことを特徴とする重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法。 - 式(2)で示される1−ジアマンタノール化合物が、1−ジアマンタノール又は4,9-ジメチル−1−ジアマンタノールである請求項1に記載の重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法。
- 式(3)で示される重合性不飽和カルボン酸無水物が、アクリル酸無水物又はメタクリル酸無水物である請求項1〜2の何れかに記載の重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法。
- 反応温度が、40〜100℃である請求項1〜3の何れかに記載の重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法。
- 下記式(2)
で示される1−ジアマンタノール化合物が、下記式(4)
で示されるジアマンタン化合物と臭素とを、ハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒の存在下で反応させて下記式(5)
で示される1−ブロモジアマンタン化合物を得、次いでこれを加水分解して製造したものであることを特徴とする請求項1に記載の重合性ジアマンチルエステル化合物の製造方法。 - 前記式(1)で示される重合性ジアマンチルエステル化合物を含む粗体を、少なくともアルコール類を含む溶媒を使用して晶析する晶析工程を更に含む請求項1〜5の何れかに記載の製造方法。
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