JP2008129560A - 眼鏡フレーム - Google Patents

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Abstract

【課題】テンプルの長さの調整が可能であり、装着時において、耳に感じる痛みが少ない眼鏡フレームを提供することを課題とする。
【解決手段】前枠2と、前枠2に連結されるテンプル本体3、及び、前端部から後方に延びる挿入孔41を内側に有し、且つ、テンプル本体3の後部が挿入孔41に前後方向移動可能に挿入される先セル部4を有するテンプル5と、前枠2と先セル部4とが前後方向に互いに引き合うように、テンプル本体3及び先セル部4を連結する弾性部材6と、テンプル本体3を先セル部4に固定して、テンプル本体3の前後方向の移動を阻止する固定部材7とを備えたことを特徴とする眼鏡フレーム1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、テンプルの長さの調整が可能な眼鏡フレームに関する。
近年、装着者の鼻と耳との距離に応じて、テンプルの長さの調整が可能な眼鏡フレームが提案されている。かかる眼鏡フレームのテンプルは、鼻パッドが備えられた前枠に連結されたテンプル本体と、該テンプル本体の後方に取り付けられた先セル部とを備えている。テンプル本体と先セル部とは、装着時において、互いに引き合うようにバネ等の弾性部材によって連結されている。テンプル本体と先セル部とが弾性部材によって連結されることにより、テンプルの長さの調整が可能とされている。
しかしながら、眼鏡フレームの装着時において、テンプル本体と先セル部とが互いに引き合うように連結されているため、鼻パッドを鼻に当接させ、先セル部を耳の裏側に掛けて眼鏡フレームを装着すると、装着者の鼻が鼻パッドに、装着者の耳の裏側が先セル部によって押さえ付けられる。よって、テンプル本体と先セル部とが弾性部材で連結された眼鏡フレームは、装着時に耳に痛みを感じ易いという問題がある。
そこで、本発明は、テンプルの長さの調整が可能であり、装着時において、耳に感じる痛みの少ない眼鏡フレームを提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、本発明は、第1の手段として、前枠と、前記前枠に連結されるテンプル本体、及び、前端部から後方に延びる挿入孔を内側に有し、且つ、前記テンプル本体の後部が前記挿入孔に前後方向移動可能に挿入される先セル部を有するテンプルと、前記前枠と前記先セル部とが前後方向に互いに引き合うように、前記テンプル本体及び前記先セル部を連結する弾性部材と、前記テンプル本体を前記先セル部に固定して、前記テンプル本体の前後方向の移動を阻止する固定部材とを備えたことを特徴とする眼鏡フレームを提供する。
第1の手段として提供される眼鏡フレームのテンプルは、テンプル本体と先セル部とを有し、先セル部は、テンプル本体が前後方向移動可能に挿入される挿入孔を有している。従って、テンプル本体と先セル部とは互いに前後方向移動可能とされている。また、テンプル本体と先セル部とは、弾性部材によって前枠と先セル部とが互いに引き合うように連結されている。従って、テンプル本体に連結された前枠は、弾性部材によってテンプル本体を介して先セル部側に、先セル部は、弾性部材によって前枠側に引っ張られる。更に、第1の手段として提供される眼鏡フレームは、テンプル本体を先セル部に固定して、テンプル本体の前後方向の移動を阻止する固定部材を備える。先セル部に対するテンプル本体の移動が阻止されると、テンプルに連結された前枠が先セル部側に、先セル部が前枠側に移動することが阻止される。よって、前枠を顔面の前面に当接させ、先セル部を耳の裏側に掛けて第1の手段として提供される眼鏡フレームを装着した後、固定部材でテンプル本体を先セル部に固定すると、前枠は、顔面に当接した状態から先セル部側に、先セル部は、耳の裏側に掛かった状態から前枠側に移動しなくなる。これにより、装着時において、前枠及び先セル部が互いに引き合うように引っ張られて移動しようとすることによって、鼻及び耳の裏側が押さえ付けられることを防止できる。そのため、第1の手段として提供される眼鏡フレームは、装着時に耳に感じる痛みが少ない。
また、固定部材の具体的構成として、前記固定部材は、前後方向における複数の異なる位置に設けられ、前記テンプル本体を固定するための固定部を具備する構成を挙げることができる。
かかる具体的構成によれば、固定部材には、前後方向における複数の異なる位置に固定部が具備されている。よって、前枠を顔面に当接させ、先セル部を耳の裏側に掛かけて眼鏡フレームを装着したときに、テンプル本体の前後位置に対応した固定部に先セル部を固定することで、前枠が顔面に当接した状態から先セル部側に、先セル部が耳の裏側に掛かった状態から前枠側に移動することを阻止することができる。
テンプル本体と先セル部との連結の具体的構成として、前記弾性部材は、装着時において、自然長より縮んだ状態で前記テンプル本体と前記先セル部とを連結し、前記テンプル本体の前記弾性部材と連結される部位が、前記先セル部の前記弾性部材と連結される部位より後方に位置する構成を挙げることができる。
かかる具体的構成においては、弾性部材は、装着時において、自然長より縮んだ状態でテンプル本体と先セル部とを連結している。即ち、弾性部材は、装着時において、テンプル本体の弾性部材と連結される部位と、先セル部の弾性部材と連結される部位とを離間させる伸張力を生じた状態でテンプル本体と先セル部とを連結している。そして、かかる具体的構成においては、テンプル本体の弾性部材と連結される部位が、先セル部の弾性部材と連結される部位より後方に位置している。よって、かかる具体的構成では、弾性部材の伸張力によって、テンプル本体が後方に、先セル部が前方に押圧される。テンプル本体には、前枠が連結されているため、テンプル本体を後方に、先セル部を前方に押圧すると、前枠と先セル部とは、互いに引き合うようにようになる。よって、かかる具体的構成によれば、前枠と先セル部とが互いに引き合うように、テンプル本体及び先セル部を連結することができる
また、テンプル本体と先セル部との連結の他の具体的構成として、前記弾性部材は、装着時において、自然長より伸びた状態で前記テンプル本体と前記先セル部とを連結し、前記テンプル本体の前記弾性部材と連結される部位が、前記先セル部の前記弾性部材と連結される部位より前方に位置する構成を挙げることができる。
かかる具体的構成においては、弾性部材は、装着時において、自然長より伸びた状態でテンプル本体と先セル部とを連結している。即ち、弾性部材は、装着時において、テンプル本体の弾性部材と連結される部位と、先セル部の弾性部材と連結される部位とを近づける収縮力を生じた状態で、テンプル本体と先セル部とを連結している。そして、かかる具体的構成においては、テンプル本体の弾性部材と連結される部位が、先セル部の弾性部材と連結される部位より前方に位置している。よって、かかる具体的構成では、弾性部材の収縮力によって、テンプル本体が後方に、先セル部が前方に引っ張られる。テンプル本体には、前枠が連結されているため、テンプル本体を後方に、先セル部を前方に引っ張ると、前枠と先セル部とは、互いに引き合うようになる。よって、かかる具体的構成によっても、前枠と先セル部とが互いに引き合うように、テンプル本体及び先セル部を連結することができる
また、本発明は、前記課題を解決するべく、第2の手段として、前枠と、後端部から前方に延びる挿入孔を内側に有し、且つ、前記前枠に連結されるテンプル本体、及び、前記テンプル本体が有する挿入孔に前後方向移動可能に前部が挿入される先セル部を有するテンプルと、前記前枠及び前記先セル部とが前後方向に互いに引き合うように、前記テンプル本体及び前記先セル部を連結する弾性部材と、前記先セル部を前記テンプル本体に固定して、前記先セル部の前後方向の移動を阻止する固定部材とを備えたことを特徴とする眼鏡フレームを提供する。
第2の手段として提供される眼鏡フレームのテンプルは、テンプル本体と先セル部とを有し、テンプル本体は、先セル部が前後方向移動可能に挿入される挿入孔を有している。従って、テンプル本体と先セル部とは互いに前後方向移動可能とされている。また、テンプル本体と先セル部とは、弾性部材によって前枠と先セル部とが互いに引き合うように連結されている。従って、テンプル本体に連結された前枠は、弾性部材によってテンプル本体を介して先セル部側に、先セル部は、弾性部材によって前枠側に引っ張られている。更に、第2の手段として提供される眼鏡フレームは、先セル部をテンプル本体に固定して、先セル部の前後方向の移動を阻止する固定部材を備える。テンプル本体に対する先セル部の移動が阻止されると、テンプルに連結された前枠が先セル部側に、先セル部が前枠側に移動することが阻止される。よって、前枠を顔面の前面に当接させ、先セル部を耳の裏側に掛けて第2の手段として提供される眼鏡フレームを装着した後、固定部材で先セル部をテンプル本体に固定すると、前枠は、顔面に当接した状態から先セル部側に、先セル部は、耳の裏側に掛かった状態から前枠側に移動しなくなる。これにより、装着時において、前枠及び先セル部が互いに引き合うように引っ張られて移動しようとすることによって、鼻及び耳の裏側が押さえ付けられることを防止できる。そのため、第1の手段として提供される眼鏡フレームと同様に、第2の手段として提供される眼鏡フレームも、装着時に耳に感じる痛みが少ない。
また、第2の手段として提供される眼鏡フレームの固定部材の具体的構成として、前記固定部材は、前後方向における複数の異なる位置に設けられ、前記先セル部を固定するための固定部を具備する構成を挙げることができる。
かかる具体的構成によれば、固定部材には、前後方向における複数の異なる位置に固定部が具備されている。よって、前枠を顔面に当接させ、先セル部を耳の裏側に掛かけて眼鏡フレームを装着したときに、先セル部の前後位置に対応した固定部に先セル部を固定すると、前枠が顔面に当接した状態から先セル部側に、先セル部が耳の裏側に掛かった状態から前枠側に移動することを阻止することができる。
また、第2の手段として提供される眼鏡フレームにおけるテンプル本体と先セル部との連結の具体的構成として、前記弾性部材は、装着時において、自然長より縮んだ状態で前記テンプル本体と前記先セル部とを連結し、前記テンプル本体の前記弾性部材と連結される部位が、前記先セル部の前記弾性部材と連結される部位より後方に位置する構成を挙げることができる。
かかる具体的構成は、第1の手段として提供される眼鏡フレームに係る具体的構成と同様の作用によって、前枠と先セル部とが互いに引き合うように、テンプル本体及び先セル部を連結することを実現している。
また、第2の手段として提供される眼鏡フレームにおけるテンプル本体と先セル部との連結の他の具体的構成として、前記弾性部材は、装着時において、自然長より伸びた状態で前記テンプル本体と前記先セル部とを連結し、前記テンプル本体の前記弾性部材と連結される部位が、前記先セル部の前記弾性部材と連結される部位より前方に位置する構成を挙げることができる。
かかる具体的構成は、第1の手段として提供される眼鏡フレームに係る具体的構成と同様の作用によって、前枠と先セル部とが互いに引き合うように、テンプル本体及び先セル部を連結することを実現している。
本発明によれば、テンプルの長さの調整が可能であり、装着時において、耳に感じる痛みの少ない眼鏡フレームを提供することができる。
(実施形態1)
図1は本実施形態に係る眼鏡フレームの外観図であり、(a)は側面図を、(b)は平面図を示す。図1に示すように、本実施形態に係る眼鏡フレーム1は、前枠2と、前枠2に連結されるテンプル本体3、及び、前端部から後方に延びる挿入孔を内側に有し、且つ、この挿入孔にテンプル本体3が前後方向に移動可能に挿入される先セル部4を有するテンプル5とを備えている。
前枠2は、左右一対のレンズ21の他、左右一対のレンズ21を保持する左右一対のリム部22と、左右一対のリム部22を連結するブリッジ部23と、左右の各リム部22の左右方向内側に取り付けられた左右一対の鼻パット24とを備えている。かかる前枠2の左右の各リム部22の左右方向外側には、ヨロイ25が連設されている。
テンプル5は、前述のように、テンプル本体3と先セル部4とを有している。テンプル本体3は、前端部が丁番構造26を介してヨロイ25に連結されている。テンプル本体3は、このように連結されることで、前枠2の後方に位置し、前枠2及びヨロイ25に対して回動自在とされている。
図2はテンプル本体3と先セル部4との連結部位の拡大図であり、(a)は図1(b)のA−A断面図を、(b)は図1(b)の点線Pで囲まれた部位の拡大平面図を示す。図2に示すように、テンプル本体3は、細長部材31と、この細長部材31の後端部に取り付けられたボス部32と、このボス部32の上部に形成されたネジ孔33とを備える。細長部材31の前端部は、丁番構造26と連結されている。ボス部32の径(細長部材31の長手方向と垂直方向の長さ)は、細長部材31より大きく形成されている。
先セル部4は、前端部から後方に延びる前後方向に長い挿入孔41を内側に有している。この挿入孔41には、テンプル本体3の細長部材31の後部及びボス部32が前後方向に移動可能に挿入されている。挿入孔41は、前端部が開口され、前端部において径が小さく形成されている。挿入孔41の径は、前端部においては、細長部材31の径より若干大きく、ボス部32の径より小さく形成されている。挿入孔41の前端部の径が、ボス部32の径より小さく形成されていることで、挿入孔41の前端部をボス部32が通過できず、テンプル本体3が、挿通孔41から抜けることが防止されている。また、図2(b)に示すように、先セル部4は、先セル部4の上方と挿通孔41とを連通させるスリット42が挿通孔41の上部に形成されている。かかるスリット42は、挿通孔41の前端部近傍から、挿通孔41の後端部にかけて前後方向に長く形成されている。尚、図1(a)に示すように、先セル部4は、装着者の耳の裏側の下方まで回り込むような形状とされている。そのため、先セル部4が前方に引っ張られても、先セル部4は装着者の耳から前方に容易に抜けないようになっている。
更に、本実施形態に係る眼鏡フレーム1は、テンプル本体3を先セル部4に固定して、テンプル本体3の前後方向の移動を阻止する固定部材を備えている。本実施形態においては、図2に示すように、かかる固定部材は、雄ネジ7によって構成されている。この雄ネジ7は、頭部71がスリット42の上方に位置し、ネジ溝が形成された先端部72は、スリット42を貫通して、テンプル本体3のネジ孔33と螺合している。雄ネジ7の先端部72の径は、スリット42の幅より小さく形成されている。先端部72の径がスリット42の幅より小さく形成されていることで、雄ネジ7は、先端部72が螺合するネジ孔33を有するテンプル本体3の移動に伴って、前後方向に移動することができる。また、雄ネジ7の頭部71の径は、スリット42の幅より大きく形成されている。よって、この雄ネジ7を締め付けると、雄ネジ7の頭部71が先セル部4の上面を押圧することで、雄ネジ7と先セル部4とが固定され、テンプル本体3の先セル部4に対する前後方向の移動を阻止することができる。
また、本実施形態に係る眼鏡フレーム1は、テンプル本体3及び先セル部4を連結する弾性部材6を備える。図2(a)に示すように、弾性部材6の一端部は、テンプル本体3のボス部32に連結され、弾性部材6の他端部は、ボス部32よりも前方に位置し、挿入孔41に面した先セル部4の内周面部の前端部に連結されている。この弾性部材6は、自然長が挿通孔41の前後方向の長さより長く、従って、弾性部材6には、常時伸張力が働いている。そのため、弾性部材6によって、ボス部32は後方に、先セル部4の内周面部の前端部は前方に常時押圧されている。このように、ボス部32が後方に押圧され、先セル部4の内周面部の前端部が前方に押圧されることで、テンプル本体3が後方に、先セル部4が前方に引っ張られ、テンプル本体3に連結された前枠2と先セル部4とが互いに引き合うように連結される。弾性部材6は、特に限定されるものでなく、本実施形態では、つる巻きバネが用いられている。また、弾性部材6の一端部は、テンプル本体3のどの部位に連結されてもよく、弾性部材6の他端部は、一端部が連結される部位よりも前方であれば、先セル部4のどの部位に連結されてもよい。
以上の構成の眼鏡フレーム1の装着について説明する。図3は、眼鏡フレーム1の装着の方法を説明する説明図である。尚、図3においては、テンプル本体3と先セル部4との連結部位を他の部位よりも拡大して示している。眼鏡フレーム1を装着する場合は、まず、図3(a)に示すように、装着者の耳Eの裏側に先セル部4を引っ掛け、前枠2が装着者の鼻Nの前方に位置するように、前枠2又はテンプル本体3を前方(図3(a)の矢印F方向)に引っ張る。前枠2又はテンプル本体3を前方に引っ張ると、図3(a)に示すように、弾性部材6の伸長力に抗してボス部32が前方に移動する。ボス部32が前方に移動すると、ボス部32の移動に伴い雄ネジ7も前方に移動する。次に、図3(b)に示すように、前枠2又はテンプル本体3に加える前方への力を弱めて、弾性部材6の伸張力によって、前枠2及びテンプル本体3を後方に移動させて、鼻パッド24を鼻Nに当接させる。これにより、鼻パッド24が鼻Nに当接し、眼鏡フレーム1は、装着者の鼻Nと耳Eとによって支持される。次に、図3(c)に示すように、雄ネジ7を締め付けて、先セル部4に対するテンプル本体3の前後方向の移動を阻止する。これにより眼鏡フレーム1の装着が完了する。
このように、鼻パッド24が鼻Nに当接し、先セル部4が耳の裏側に掛かった状態で先セル部4に対するテンプル本体3の前後方向の移動を阻止すると、鼻パッド24は鼻に当接した状態から後方に、先セル部4は耳の裏側に掛かった状態から前方に移動しようとしなくなる。そのため、鼻パッド24が後方に移動しようとすることによって鼻Nが押さえ付けられず、先セル部4が前方に移動しようとすることによって耳Eの裏側が押さえ付けられなくなる。従って、本実施形態に係る眼鏡フレーム1は、先セル部4が前方に移動しようとすることにより、耳Eの裏側が押さえ付けられないので、装着時に耳Eに感じる痛みが少ない。
前述のように、本実施形態の眼鏡フレーム1は、装着者の耳Eの裏側に先セル部4を引っ掛け、前枠2又はテンプル本体3を前方に引っ張って、鼻パッド24を鼻Nに当接させ装着することができる。前枠2又はテンプル本体3を前方に引っ張ったときに、先セル部4に前方への力が加わるが、先セル部4は、装着者の耳Eの裏側の下方まで回り込むような形状とされている。そのため、本実施形態の眼鏡フレーム1は、装着の際に前枠2又はテンプル本体3を前方に引っ張った時に、先セル部41が装着者の耳Eから前方に容易に抜ける恐れが少ない。
(実施形態2)
図4は本実施形態に係る眼鏡フレーム1Aの外観図であり、(a)は側面図を、(b)は平面図を示す。眼鏡フレーム1Aは、前枠2Aと、テンプル本体3A及び先セル部4Aを有するテンプル5Aと、弾性部材6Aと、固定部材8Aとを備えている。前枠2Aは、実施形態1に係る眼鏡フレーム1の前枠2と同一構成である。
本実施形態に係る眼鏡フレーム1Aのテンプル本体3Aは、実施形態1に係るテンプル本体3と同様に、前端部が丁番構造26Aを介してヨロイ25Aに対して連結されている。テンプル本体3Aは、このように連結されることで、前枠2Aの後方に位置し、前枠2A及びヨロイ25Aに対して回動自在とされている。図5は本実施形態に係る眼鏡フレーム1Aの構成を説明する図であり、(a)は図4(b)のB―B断面図を、図5(b)は図4(b)の点線Qで囲まれた部位の平面拡大図を、図5(c)は固定部材8Aを取り除いた図4(b)の点線Qで囲まれた部位の平面拡大図を、図5(d)は固定部材8Aの平面図を示す。図5(a)に示すように、テンプル本体3Aは、細長部材31Aとボス部32Aとこのボス部32Aの上部に形成された円筒状の係合部34Aとを備えている。細長部材31Aは実施形態1に係る細長部材31と同一の構成である。
図5(c)に示すように、先セル部4Aは、挿通孔41Aとスリット42Aと溝43Aとを有している。挿通孔41A及びスリット42Aは、実施形態1の挿通孔41及びスリット42Aと同一の構成である。尚、スリット42Aは、テンプル3Aの係合部34Aが上下方向に貫通している。そして、スリット42Aの幅は、この係合部34Aがスリット42A内を移動可能なように、係合部34Aの径より大きく形成されている。溝43Aは、先セル部4Aの外周面の挿入孔41の径外方向部分に、周方向全体に亘って形成されている。
弾性部材6Aは、実施形態1に係る弾性部材6と同一の構成である。即ち、弾性部材6は、自然長より縮んだ状態で、一端部が、ボス部32Aに連結され、他端部が、ボス部32Aよりも前方に位置し、挿入孔41Aに面した先セル部4Aの内周面部の前端部に連結されている。
固定部材8Aは、図5(d)に示すように、前後方向における複数の異なる位置に設けられ、テンプル本体3Aを固定するための固定部81Aを具備している。かかる固定部材8Aは、先セル部4Aに形成された溝43Aに内周面が嵌り込む円筒状に形成されている。固定部材8Aは、溝43Aに嵌り込んだ状態で先セル部4Aの外周面に沿って回転可能に先セル部4Aに取り付けられている。このように、固定部材8Aは、溝43Aに嵌り込んだ状態で先セル部4に取り付けられているので、先セル部4Aに対する前後方向の移動が阻止されている。固定部材8Aに具備される固定部81Aは、固定部材8Aの外周面と内周面とを貫通し、周方向に長い貫通孔によって形成されている。かかる固定部81Aは、前後方向における異なる位置に複数個(本実施形態では、図5(d)に示すように6個)形成されている。更に、固定部材8Aには、各固定部81Aを繋げる連通部82Aが具備されている。連通部82Aは、固定部材8Aの外周面と内周面とを貫通し、前後方向に長い貫通孔によって形成されている。固定部材8Aが先セル部4Aに取り付けられた状態では、固定部81A又は連通部82Aには、テンプル本体3Aの係合部34Aが上下方向に貫通し、固定部81A及び連通部82Aの幅は、固定部81A及び連通部82A内をこの係合部34Aが移動可能なように、係合部34Aの径より大きく形成されている。
以上の構成の本実施形態に係る眼鏡フレーム1Aの装着について説明する。まず、固定部材8Aを先セル部4Aの外周面に沿って回転させて、図5(b)に示すように、先セル部4Aのスリット42A上に固定部材8Aの連通部82Aを位置させる。これにより、テンプル3Aの係合部34Aは、スリット42A及び連通部82Aを上下方向に貫通し、スリット42A及び連通部82Aに沿って前後方向に移動することができるようになる。続いて、実施形態1に係る眼鏡フレーム1の装着と同様にして、装着者の耳の裏側に先セル部4Aを引っ掛け、前枠2A及びテンプル本体3Aを前方に引っ張って、鼻パッド24Aを鼻に当接させる。図6は眼鏡フレーム1Aの装着の方法を説明する説明図であり、(a)は装着中の眼鏡フレームの状態を、(b)は装着完了後の眼鏡フレーム1Aの状態を示す図である。前枠2A及びテンプル本体3Aを前方に引っ張って鼻パッド24Aを鼻に当接させると、図6(a)に示すように、ボス部32Aが弾性部材6Aの伸長力に構成して前方に移動する。そして、鼻パッド24Aを鼻に当接させて眼鏡フレーム1Aを装着者の鼻と耳とで支持させた後、図6(b)に示すように、固定部材8Aを先セル部4Aの外周面に沿って(矢印M方向に)回転させて、固定部材8Aの複数の固定部81Aのうち、係合部34Aから最も近い位置にある固定部81A内に係合部34Aを位置させる。
前述のように、固定部材8Aは、先セル部4Aに対して前後方向の移動が阻止されている。従って、係合部34Aを固定部81A内に位置させると、固定部81Aによって、係合部34Aの先セル部4Aに対する前後方向の移動が阻止される。つまり、係合部34Aを備えるテンプル本体3Aの先セル部4Aに対する前後方向の移動が阻止される。鼻パッド24Aが鼻に当接し、先セル部4Aが耳の裏側に掛かった状態で、テンプル本体3Aの先セル部4Aに対する前後方向の移動が阻止されると、実施形態1に記載したように、弾性部材6Aの伸張力によって、鼻パッド24Aは鼻に当接した状態から後方に、先セル部4Aは耳の裏側に掛かった状態から前方に移動しようとしなくなる。従って、本実施形態に係る眼鏡フレーム1Aは、実施形態1に係る眼鏡フレーム1と同様に、装着時に耳に感じる痛みが少ない。また、本実施形態に係る眼鏡フレーム1Aにおいては、装着者の鼻と耳とに支持された後、固定部材8Aを回転させるだけで、テンプル本体3Aの先セル部4Aに対する移動を阻止できるため、テンプル本体3Aの先セル部4Aに対する固定を容易に行うことができる。
尚、係合部34Aを位置させる固定部81Aは、状況に応じて適宜変更することもできる。例えば、スポーツ等をする際などの眼鏡フレーム1Aが取り外れ易い状況においては、テンプル5Aを短目にして、鼻パッド24Aが鼻を、先セル部4Aが耳の裏側を強く押さえ付けるようにしてもよい。テンプル5Aを短目にする場合は、眼鏡フレーム1Aを鼻と耳とで支持させた後、前枠2A又はテンプル本体3Aを手で後方に押し込んで、テンプル本体3Aを先セル部4Aに対して後方に移動させてテンプル5Aを短くして、通常使用する固定部81Aよりも後ろ側の固定部81A内に係合部34Aを位置させるようにする。
また、固定部材8Aが具備する固定部81Aは、本実施形態のように、連通部82Aの片側にのみ形成させる構成に限らず、例えば、図7に示すように、連通部82Aの両側に形成してもよい。両側に形成する場合は、連通部82Aの一方側の固定部81Aと、他方側の固定部81Aとの前後方向の位置をずらすようにすることが好ましい。前後方向にずらすことで、テンプル5の長さをより細かく調整することができる。
(実施形態3)
本実施形態に係る眼鏡フレームは、前枠と、テンプル本体及び先セル部を有するテンプルと、弾性部材と、固定部材とを備えている。前枠は、実施形態1に係る前枠2と同一構成である。
本実施形態に係る眼鏡フレームのテンプル本体は、実施形態1に係るテンプル本体3と同様に、前端部が丁番構造を介してヨロイに対して連結されている。テンプル本体は、このように連結されることで、前枠の後方に位置し、前枠及びヨロイに対して回動自在とされている。図8は本実施形態に係る眼鏡フレーム1Bのテンプル本体3Bと先セル部4Bとの連結部位の拡大断面図である。図8に示すように、テンプル本体3Bは、後端部から前方に延びる挿入孔35Bを内側に有している。かかる挿入孔35Bは、後端部が開口され、前端部において径が小さく形成されている。更に、テンプル本体3Bは、テンプル本体3Bの上方と挿通孔35Bとを連通するスリット36Bが挿通孔35Bの上部に形成されている。かかるスリット36Bは、挿通孔35Bの後端部近傍から、挿通孔35Bの前端部にかけて前後方向に長く形成されている。
先セル部4Bは、テンプル本体3Bが有する挿入孔35Bに前後方向移動可能に前部が挿入されている。先セル部4Bは、装着者の耳の裏側に沿って下方に湾曲した湾曲部43Bと、湾曲部43Bから前方に延出された細長部材44Bと、細長部材44Bの前端部に取り付けられたボス部45Bと、ボス部45Bの上部に形成されたネジ孔46Bとを備える。細長部材44Bの前部とボス部45Bとは挿入孔35Bに挿入されている。湾曲部43Bは、装着者の耳の裏側の下方まで回り込むような形状とされている。そのため、先セル部4が前方に引っ張られても、先セル部4は装着者の耳から前方に容易に抜けないようになっている。細長部材44Bの径は、挿入孔35Bの前端部の径より小さく、ボス部45Bの径は、挿入孔35Bの前端部の径より大きく形成されている。ボス部45Bの径が、挿入孔35Bの前端部の径より大きく形成されていることで、先セル部4Bが挿通孔35Bから抜けることが防止されている。
固定部材7Bは、先セル部4Bをテンプル本体3Bに固定して、先セル部4Bの前後方向の移動を阻止するものである。固定部材7Bは、実施形態1と同様に、雄ネジ7Bによって構成されている。この雄ネジ7Bは、頭部71Bがスリット36Bの上方に位置し、ネジ溝が形成された先端部72Bは、スリット36Bを貫通して、先セル部4Bのネジ孔46Bと螺合している。雄ネジ7Bの先端部72Bの径は、スリット36Bの幅より小さく形成されている。先端部72Bの径がスリット36Bの幅より小さく形成されていることで、雄ネジ7Bは、先端部72Bが螺合するネジ孔46Bを有する先セル部4Bの移動に伴って、前後方向に移動することができる。また、雄ネジ7Bの頭部71Bの径は、スリット36Bの幅より大きく形成されている。よって、この雄ネジ7Bを締め付けると、雄ネジ7Bの頭部71Bがテンプル本体3Bの上面を押圧することで、雄ネジ7と先セル部4とが固定され、先セル部4Bのテンプル本体3Bに対する前後方向の移動を阻止することができる。
弾性部材6Bは、一端部が、先セル部4Bのボス部45Bに連結され、他端部が、ボス部45Bよりも後方に位置し、挿入孔35Bに面したテンプル本体3Bの内周面部の後端部に連結されている。この弾性部材6Bは、自然長が挿通孔35Bの前後方向の長さより長く、従って、弾性部材6Bには、常時伸張力が働いている。よって、弾性部材6Bによって、ボス部45Bは前方に、テンプル本体3Bの内周面部の後端部は後方に常時押圧されている。このように、ボス部45Bが前方に押圧され、テンプル本体3Bの内周面部の後端部が後方に押圧されていると、テンプル本体3が後方に、先セル部4が前方に押圧されて、テンプル本体3に連結された前枠2と先セル部4とが互いに引き合うように連結される。弾性部材6Bは、特に限定されるものでなく、本実施形態では、つる巻きバネが用いられている。尚、弾性部材6Bの一端部は、先セル部4Bのどの部位に連結されてもよく、弾性部材6Bの他端部は、一端部が連結される部位よりも後方であれば、テンプル本体4Bのどの部位に連結されてもよい。
以上の構成の眼鏡フレーム1Bの装着について説明する。眼鏡フレーム1Bの装着は、実施形態1と同様に、まず、装着者の耳の裏側に先セル部4Bの湾曲部43Bを引っ掛け、前枠の鼻パッドを装着者の鼻に当接させるために前枠及びテンプル本体3Bを前方に引っ張る。前枠又はテンプル本体3Bを前方に引っ張ると、先セル部4Bに備えられたボス部45Bはテンプル3Bに対して相対的に後方に移動することになる。そして、ボス部45Bがテンプル3Bに対して相対的に後方に移動すると、ボス部45Bの移動に伴い雄ネジ7Bもテンプル本体3Bに対して相対的に後方に移動する。次に、前枠又はテンプル本体3Bに加える前方への力を弱めて、弾性部材6Bの伸張力によって、前枠及びテンプル本体3Bを後方に移動させて、鼻パッドを前方から鼻に当接させる。鼻パッドが鼻に当接すると、眼鏡フレーム1Bが装着者の鼻と耳とによって支持される。次に、雄ネジ7Bを締め付け、先セル部4Bのテンプル本体3Bに対する前後方向の移動を阻止する。これにより眼鏡フレーム1Bの装着が完了する。
このように、鼻パッドが鼻に当接し、先セル部4Bの湾曲部43Bが耳の裏側に掛かった状態で先セル部4Bのテンプル本体3Bに対する前後方向の移動が阻止されると、実施形態1に記載したように、弾性部材6Bの伸張力によって、鼻パッドは鼻に当接した状態から後方に、先セル部4Bは耳の裏側に掛かった状態から前方に移動しようとしなくなる。従って、本実施形態に係る眼鏡フレーム1Bは、実施形態1に係る眼鏡フレーム1と同様に、装着時に耳Eに感じる痛みが少ない。
尚、先セル部4Bの湾曲部43Bは、実施形態1の先セル部4Bと同様に、装着者の耳の裏側の下方まで回り込むような形状とされている。そのため、本実施形態の眼鏡フレーム1Bは、装着の際に前枠又はテンプル本体3Bを前方に引っ張った時に、先セル部41が装着者の耳から前方に容易に抜ける恐れが少ない。
(実施形態4)
本実施形態の眼鏡フレームは、前枠と、テンプル本体及び先セル部を有するテンプルと、弾性部材と、固定部材とを備えている。前枠は、実施形態1に係る眼鏡フレーム1の前枠2と同一構成である。
本実施形態に係る眼鏡フレームのテンプル本体は、実施形態1に係るテンプル本体3と同様に、前端部が丁番構造を介してヨロイに対して連結されている。テンプル本体は、このように連結されることで、前枠の後方に位置し、前枠及びヨロイに対して回動自在とされている。図9は、本実施形態に係る眼鏡フレーム1Cのテンプル本体3Cと先セル部4Cとの連結部位の拡大断面図である。図9に示すように、テンプル本体3Cは、挿入孔35Cと、スリット36Cと、溝37Cとを備える。挿入孔35C及びスリット36Cは、実施形態3に係る挿入孔35B及びスリット36Bと同一の構成である。溝37Cは、テンプル本体3Cの外周面の挿入孔35Cの径外方向部分に、周方向全体に亘って形成されている。
先セル部4Cは、テンプル本体3Cが有する挿入孔35Cに前後方向移動可能に前部が挿入されている。先セル部4Cは、湾曲部43Cと、細長部材44Cと、ボス部45Cと、このボス部45Cの上部に形成された円筒状の係合部47とを有している。湾曲部43Cと、細長部材44Cとは、実施形態3に係る湾曲部43Cと、細長部材44Cと同一の構成である。係合部47Cは、テンプル本体3Cに形成されたスリット36Cを上下に貫通している。係合部47Cの径は、スリット36C内を移動移動可能なように、スリット36Cの幅よりも小さく形成されている。
弾性部材6Cは、実施形態3に係る弾性部材6Bと同一の構成である。即ち、図9に示すように、弾性部材6Cの一端部は、先セル部4Bのボス部45Bに連結され、他端部は、ボス部45Bよりも後方に位置し、挿入孔35Bに面したテンプル本体3Bの内周面部の後端部に連結されている。
固定部材8Cは、テンプル本体3に形成された溝37Cに嵌り込んだ状態で、テンプル本体3Cの外周面に沿って回転可能にテンプル本体3Cに取り付けられている。このように、固定部材8Cは、溝37Cに嵌り込んだ状態でテンプル本体3Cに取り付けられているので、テンプル本体3Cに対する前後方向の移動が阻止されている。固定部材3Cは、内周面がテンプル本体3Cに形成された溝37Cに嵌り込む大きさに形成されている点を除いて、実施形態2に係る固定部材8Aと同一の構成をしている。
以上の構成の本実施形態に係る眼鏡フレーム1Cの装着について説明する。まず、実施形態2に係る眼鏡フレーム1Aと同様に、テンプル本体3Cのスリット36C上に固定部材8Cの連通部82Cを位置させる。続いて、実施形態3に係る眼鏡フレーム1Bと同様に、装着者の耳の裏側に先セル部4Cの湾曲部43Cを引っ掛け、前枠及びテンプル本体3Cを前方に引っ張る。前枠又はテンプル本体3Cを前方に引っ張ると、先セル部4Bに備えられた係合部47Cはテンプル3Cに対して相対的に後方に移動することになる。次に、前枠又はテンプル本体3Cに加える前方への力を弱めて、前枠及びテンプル本体3Cを後方に移動させて、鼻パッドを前方から鼻に当接させる。鼻パッドが鼻に当接すると、眼鏡フレーム1Bが装着者の鼻と耳とによって支持される。次に、固定部材8Cをテンプル本体3Cの外周面に沿って回転させて、固定部材8Cの複数の固定部81Cのうち、係合部47Cから最も近い位置にある固定部81C内に係合部47Cを位置させる。
前述のように、固定部材8Cは、テンプル本体3Cに対して前後方向の移動が阻止されている。従って、係合部47Cを固定部81C内に位置させると、固定部81Cによって、係合部47Cのテンプル本体3Cに対する前後方向の移動が阻止される。つまり、係合部47Cを備える先セル部4Cのテンプル本体3Cに対する前後方向の移動が阻止される。鼻パッド24が鼻に当接し、先セル部4Cの湾曲部43Cが耳の裏側に掛かった状態で先セル部4Cのテンプル本体3Cに対する前後方向の移動が阻止されると、実施形態1に記載したように、弾性部材6Cの伸張力によって、鼻パッドは鼻に当接した状態から後方に、先セル部4Cの湾曲部43Cは耳の裏側に掛かった状態から前方に移動しようとしなくなる。従って、本実施形態に係る眼鏡フレーム1Cは、実施形態1に係る眼鏡フレーム1と同様に、装着時に耳に感じる痛みが少ない。また、本実施形態に係る眼鏡フレーム1Cは、装着者の鼻と耳とに支持された後、固定部材8Aを回転させるだけで、テンプル本体3Aの先セル部4Aに対する移動を阻止できるため、テンプル本体3Aの先セル部4Aに対する固定を容易に行うことができる。
上記の実施形態1〜4においては、弾性部材の伸張力によって、前枠と先セル部とが互いに引き合うようにテンプル本体と先セル部とが連結されているが、この連結に弾性部材の収縮力を用いてもよい。
図10(a)は、実施形態1に係る眼鏡フレームにおいて、弾性部材6の収縮力によって前枠2と先セル部4とが互いに引き合うように連結する構成を採った場合のテンプル本体3と先セル部4との連結部位の断面図である。図10(a)に示すように、弾性部材6は、眼鏡フレーム1が装着された時において、自然長より伸びた状態となるようにテンプル本体3と先セル部4とを連結している。弾性部材6の一端部は、テンプル本体3のボス部32に連結され、弾性部材6の他端部は、ボス部32よりも後方に位置し、挿通孔41の後端部に面した先セル部4の内周面部に連結されている。このような構成においては、眼鏡フレーム1が装着された時は、弾性部材6は自然長より伸びているため、弾性部材6に収縮力が働く。よって、弾性部材6の一端部が連結されたテンプル本体3のボス部32は後方に引っ張られ、弾性部材6の他端部が連結された先セル部4の挿通孔41の後端部に面した内周面部は前方に引っ張られる。その結果、テンプル本体3は後方に、先セル部4は前方に引っ張られ、テンプル本体3に連結された前枠2と先セル部4とは互いに引き合うように連結される。
尚、実施形態2に係る眼鏡フレームにおいて、弾性部材6Aの収縮力によって前枠2Aと先セル部4Aとが互いに引き合うように連結する構成は、弾性部材6Aの一端部をテンプル本体3Aのボス部32Aに連結し、弾性部材6Aの他端部をボス部32Aよりも後方に位置し、挿通孔41Aの後端部に面した先セル部4Aの内周面部に連結することで、実現することができる。
図10(b)は、実施形態3に係る眼鏡フレーム1Bにおいて、弾性部材6Bの収縮力によって前枠と先セル部4Bとが互いに引き合うように連結する構成を採った場合のテンプル本体3Bと先セル部4Bとの連結部位の断面図である。図10(b)に示すように、弾性部材6Bは、眼鏡フレーム1Bが装着された時において、自然長より伸びた状態となるようにテンプル本体3Bと先セル部3Bとを連結している。弾性部材6Bの一端は、先セル部4Bのボス部45Bに連結され、弾性部材6Bの他端は、ボス部45Bよりも前方に位置し、挿通孔35Bの前端部に面したテンプル本体3Bの内周面部に連結されている。このような構成においては、眼鏡フレーム1Bが装着された時は、弾性部材6Bは自然長より伸びているため、弾性部材6Bに収縮力が働く。よって、弾性部材6Bの一端が連結された先セル部4Bのボス部45Bは前方に引っ張られ、弾性部材6Bの他端が連結されたテンプル本体3Bの挿通孔35Bの前端部に面した内周面部は前方に引っ張られる。その結果、テンプル本体3Bは後方に、先セル部4Bは前方に引っ張られ、テンプル本体3Bに連結された前枠と先セル部4Bとは互いに引き合うように連結される。
尚、実施形態4に係る眼鏡フレーム1Cにおいて、弾性部材6Cの収縮力によって前枠と先セル部4Cとが互いに引き合うように連結する構成は、弾性部材6Cの一端部を先セル部4Cのボス部45Cに連結し、弾性部材6Cの他端部を先セル部4Cのボス部45Cよりも前方に位置し、挿通孔35Cの前端部に面したテンプル本体3Cの内周面部に連結することで、実現することができる。
図1は実施形態1に係る眼鏡フレームの外観図であり、(a)は側面図を示し、(b)は平面図を示す。 図2はテンプル本体と先セル部との連結部位の拡大図であり、(a)は図1(b)のA−A断面図を、(b)は図1(b)の点線Pで囲まれた部位の拡大平面図を示す。 図3は眼鏡フレームの装着の方法を説明する説明図であり、(a)及び(b)は装着中の眼鏡フレームの状態を、(c)は装着完了後の眼鏡フレームの状態を示す図である。 図4は実施形態2に係る眼鏡フレーム1Aの外観図であり、(a)は側面図を、(b)は平面図を示す。 図5は実施形態2に係る眼鏡フレームの構成を説明する図であり、(a)は図4(b)のB―B断面図を、図5(b)は図4(b)の点線Qで囲まれた部位の平面拡大図を、図5(c)は固定部材を取り除いた図4(b)の点線Qで囲まれた部位の平面拡大図を、図5(d)は固定部材の平面図を示す。 図6は実施形態2に係る眼鏡フレームの装着の方法を説明する説明図であり、(a)は装着中の眼鏡フレームの状態を、(b)は装着完了後の眼鏡フレームの状態を示す図である。 図7は変形例の固定部材の平面図である。 図8は実施形態3に係る眼鏡フレームのテンプル本体と先セル部との連結部位の拡大断面図である。 図9は実施形態4に係る眼鏡フレームのテンプル本体と先セル部との連結部位の拡大断面図である。 図10は、テンプル本体と先セル部とを連結する構成の変形例を示した図であり、(a)は実施形態1に係る、(b)は実施形態3に係る眼鏡フレームのテンプル本体と先セル部とを連結する構成の変形例を示す。
符号の説明
1、1A、1B、1C…眼鏡フレーム、 2、2A…前枠、 3、3A、3B、3C・・・テンプル本体、 4、4A、4B、4C…先セル部、 6、6A、6B、6C…弾性部材、 7、7B、8A、8C・・・固定部材

Claims (2)

  1. 前枠と、
    前記前枠に連結されるテンプル本体、及び、前端部から後方に延びる挿入孔を内側に有し、且つ、前記テンプル本体の後部が前記挿入孔に前後方向移動可能に挿入される先セル部を有するテンプルと、
    前記前枠と前記先セル部とが前後方向に互いに引き合うように、前記テンプル本体及び前記先セル部を連結する弾性部材と、
    前記テンプル本体を前記先セル部に固定して、前記テンプル本体の前後方向の移動を阻止する固定部材とを備えたことを特徴とする眼鏡フレーム。
  2. 前枠と、
    後端部から前方に延びる挿入孔を内側に有し、且つ、前記前枠に連結されるテンプル本体、及び、前記テンプル本体が有する挿入孔に前後方向移動可能に前部が挿入される先セル部を有するテンプルと、
    前記前枠及び前記先セル部とが前後方向に互いに引き合うように、前記テンプル本体及び前記先セル部を連結する弾性部材と、
    前記先セル部を前記テンプル本体に固定して、前記先セル部の前後方向の移動を阻止する固定部材とを備えたことを特徴とする眼鏡フレーム。
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JPH02131214A (ja) * 1988-11-09 1990-05-21 Ho Hyun Kwan めがねと共に使用するためのバックミラー

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