JP2009036799A - 鼻あてパッド - Google Patents

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    • G02C5/12Nose pads; Nose-engaging surfaces of bridges or rims

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Abstract

【課題】本発明は、片当たりせず、極力パッドの表面が鼻に接触することができる鼻あてパッドを提供すること。
【解決手段】 鼻に直接接触する板状の合成樹脂製のパッド本体1と、該パッド本体の裏側に設けられ、パッド本体をメガネのフロントフレームに取り付けるための連結部2と、を備え、前記パッド本体1の裏側に幅全体に渡って溝部11形成されている鼻あてパッドA。
【選択図】図1

Description

メガネに用いる鼻あてパッドに関する。
一般に、メガネは耳の上端に載置されるテンプルと、フロントフレームに取り付けられた鼻あてパッドと、で支えられ顔に固定されている。
しかしながら、鼻あてパッドには従来から装着性の点で問題がある。
それらは、メガネ自体の重量やメガネに加わった衝撃が、鼻あてパッドを通して鼻に加わることで、着用者の鼻に例えば赤い接触跡が付いたり、女性だと鼻あてパッドが接触していた部分の化粧が落ちたりし易いというものである。
その問題を解決するために、鼻あてパッドを通して鼻に加わる圧力を極力低減することを意図して、様々な形状の鼻あてパッドが開発されている。
例えば、特許文献1に記載されている鼻あてパッドは、硬質板片と軟質板片との間に空洞部が形成されるように接合されてなるもので、軟質片側を鼻に当接させて使用される。
そして、この鼻あてパッドが鼻に当接すると、軟質片が変形するので、その結果メガネが鼻へ加える圧力が緩和する利点がある。
また、特許文献2に記載されている鼻あてパッドにおいては、鼻あてパッドの下端部を背面側へ反らせると共に下端部当り面を滑らかな曲面にて湾曲させることで、鼻あてパッドと鼻との接触面積を増加させている。
特開平10−319355公報 特開2005−70126公報
ところで、鼻の形状というのは個々の人間によってそれぞれ微妙に異なっているものである。
そのため、特許文献1及び特許文献2に記載された鼻あてパッドは、着用者の鼻の形状によっては鼻と僅かな面積でしか接触しない、いわゆる「片当たり」の状態を作ってしまうことがある。
鼻あてパッドが鼻に片当たりすると、かりにもメガネが鼻に加える力が弱くとも、接触面積が小さいのでメガネが鼻に加える圧力が集中し、赤い接触跡が付いたり、化粧が落ちたりする。
本発明は以上の課題を解決すべく開発されたものである。
すなわち、片当たりせず、極力パッドの表面が鼻に接触することができる鼻あてパッドを提供することを目的とする。
本発明者は、以上のような課題背景をもとに鋭意研究を重ねた結果、パッド本体の裏側の表面に、積極的に溝部を形成することで上記の課題を解決できることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、鼻に直接接触する板状の合成樹脂製のパッド本体と、該パッド本体の裏側に設けられ、パッド本体をメガネのフロントフレームに取り付けるための連結部と、を備え、前記パッド本体の裏側に幅全体に渡って溝部が形成されている鼻あてパッドに存する。
また本発明は、前記パッド本体の形状が等脚台形状である鼻あてパッドに存する。
また本発明は、前記パッド本体の表側の表面が凹面に形成されている鼻あてパッドに存する。
また発明は、前記パッド本体の表側の表面が凸面に形成されている鼻あてパッドに存する。
また本発明は、前記連結部が前記パッド本体の中央よりも端部側に偏った位置に設けられており、前記溝部が前記パッド本体の中央を挟んで前記連結部とは反対側に形成されている鼻あてパッドに存する。
また本発明は、前記パッド本体の裏側の中央に、凹部が形成されている鼻あてパッドに存する。
また本発明は、前記パッド本体の裏側の中央に、突起部が形成されている鼻あてパッドに存する。
また本発明は、前記溝部はその一方縁が前記鼻あてパッド本体の中央に位置するように形成され、溝部にはその一方縁に突起部が形成されている鼻あてパッドに存する。
なお、本発明の目的に添ったものであれば上記の発明を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
本発明の鼻あてパッドは、鼻に直接接触する板状のパッド本体を備え、そのパッド本体の裏側、すなわち鼻と接触する側とは反対側の表面にパッド本体の幅全体を横切るように溝部が形成されている。そのため、パッド本体が溝部の部分で屈曲することが可能である。
本発明の鼻あてパッドを備えたメガネが着用された際に、パッド本体が鼻に片当たりした状態であると、パッド本体がメガネの自重によって溝部の部分で屈曲し、パッド本体の表面が鼻の表面を曲面状に押圧力して両者の接触面積が増加する。
パッド本体と鼻表面との接触面積が増加することで、パッド本体が鼻に加える圧力が分散され、例えば、鼻に接触跡が生じたり、或いは接触部分の化粧が落ちたりすることがなくなる。
パッド本体の上面視の形状を等脚台形状にすると面積が一定でも、効率良く連結部を介してめがね本体の重量を鼻表面に平均に分散することができる。
パッド本体の裏側の中央に、凹部が形成されていること、或いはパッド本体の裏側の中央に突起部が形成されていることにより、パッド本体と鼻との接触面積も増加する。
パッド本体をフロントフレームに取り付けるための連結部がパッド本体の中央よりも端部側に偏った位置に設けられており、溝部が前記パッド本体の中央を挟んで連結部とは反対側に形成されていることで、本発明の鼻あてパッドを備えたメガネが着用された際に、連結部に加わる力の作用線の延長線がパッド本体のほぼ中央を通過する。
その結果、パッド本体の全面が鼻に対して力を加えるようになるので片当たりの発生が極力防止される
〔第一の実施形態〕
本発明の一実施形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態の鼻あてパッドを示す斜視図である。
また、図2は正面図、図3は平面図、図4は下面図、及び図5は側面図である
図1に示すように、本実施形態の鼻あてパッドAはパッド本体1と、連結部2と、を備える。
そして、パッド本体1の裏側には溝部11が形成されている。
パッド本体1はメガネを支持してメガネの体勢を保持すると共に、メガネの鼻に対する接触圧を緩和させるもので、平面視で略等脚台形状をしている。
パッド本体1の幅、長さ、厚さ等については特に限定されるものではないが、溝部11は後述するように、パッド本体1が屈曲し易い形状とする。
またパッド本体1の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、セルロースプロピオネート、エラストマー等の熱可塑性樹脂、シリコーン、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が適宜採用される。
[連結部]
連結部2はパッド本体1をメガネのフロントフレームに取り付けるためのもので、通常、ステンレス、真鍮等の金属で形成される。
この連結部2の一部には、パッド本体1内に埋設される拡大部21が形成されている。
拡大部21がパッド本体1の内部に埋設されることによって、連結部2はパッド本体1に強固に取り付けられる。
パッド本体1が合成樹脂である場合、連結部2はいわゆるインサート成形により容易に一体に埋め込まれる。
この場合、連結部2は等脚台形状をしたパッド本体1の狭幅側に取り付けられる。
連結部2にはパッド本体1の幅方向と同じ向きの貫通孔22が形成されており、メガネ本体に固定された後述するクリングス3に対して、鼻あてパッドAは回動可能となっている。
図6は、パッド本体の回動状態を説明する図である。
連結部2がクリングス3及びネジ4を軸として枢着されているので、パッド本体1はネジ4を軸として回動、すなわち傾斜する。
その回動範囲は、クリングス3にパッド本体1の一部が接触するまでの範囲となる。
連結部2はパッド本体1の中央から一方の端部側へと偏った位置に取り付けられる。
この点のメリットについては後述する。
[溝部]
溝部11は後述するようにパッド本体1に屈曲性を付与するためのもので、パッド本体1の裏側に、パッド本体1の幅方向に形成される。
そして、溝部11はパッド本体1の中央から、連結部2とはパッド本体1の中央を挟んで反対方向に形成される。
この溝部11は一定の深さLを有し、その一方の縁はパッド本体1の中央を通過する位置に形成されている。更に溝部11には、この縁から溝部中央側に向けて突出するように、台形状の突起部12が形成されている。
溝部11の深さは特に限定されるものではないが、パッド本体1を屈曲させ易くするという観点から、パッド本体1の厚みの20%〜70%であることが好ましい。
このように、本実施形態のパッド本体1には、溝部11が形成されているので屈曲し易い。
すなわちメガネが着用された際に、パッド本体1は連結部2を介して加わるメガネの自重により、溝部11の部分で屈曲し、更に鼻に沿った形となり、鼻との接触面積を増加させる。
溝部11にて変形する自由度があるため、鼻あてパッドAは様々な形状の鼻に対して柔軟に対応でき、片当たりの状態を作らないように自ずから形状を変化させ、接触面積を増加させることができる。
ところで、先述したように、本実施形態の鼻あてパッドAは連結部2がパッド本体1の中央から偏った位置に形成されている。この点によるメリットを述べる。
図7は、本実施形態の鼻あてパッドの一連の動きを示すための説明図である。
図7(A)に示すように、本実施形態の鼻あてパッドAを備えたメガネが着用されると、最初にパッド本体1の一方の端部が鼻の表面Bに接触する。
その後、図7(B)に示すように、パッド本体1は連結部2の貫通孔21を軸として、クリングス3に接触するまで回動する(図6参照)。
さらにその後、図7(C)に示すように、パッド本体1はメガネの自重により溝部11の部分で屈曲し、極力鼻の形状に沿った形になる。
このように、連結部2に加わる力の作用線の延長線はパッド本体1のほぼ中央を通過するので、パッド本体全面が鼻に対して当たるようになり、片当たりの発生が極力抑止される。
ところで、本実施形態のパッド本体1の中央には、目印となる突起部12が形成されており、一見してパッド本体1の中央なる位置が確認できるようになっている。
この目印は、鼻あてパッドを調整する際、基準となり便利である。
また、このように中央に突起部12が形成されると、パッド本体1は突起部12から先の方が屈曲し易くなり、溝部のみがより曲がり易くなる。
もっとも、中央に目印となる窪み部を形成してもよいが、この場合は、中央も屈曲し易くなる。
ここで、鼻に当接するパット本体の表側表面は、当接面積を極力大きくするため、図8に示すように、パッド本体1の表側の表面を凹面にする。
或いは図9に示すように、パッド本体1の表側の表面を凸面にする。
次に実施例として、本発明の鼻あてパッドを用いて圧力分布の可視化実験を行った。
[実験例1]
図10は本発明の鼻あてパッドを用いて行った圧力分布の可視化実験の結果を示す写真である。
パッド本体の幅:4.60mm
パッド本体の長さ:14.0mm
パッド本体の厚さ:2.20mm
パッド本体の中央から連結部の中央までの長さ:3.40mm
パッド本体の中央から溝部までの長さ:2.75mm
溝部の幅:5.50mm
溝部の深さ:1.00mm
次に実験方法について説明する。
先ず、上記鼻あてパッドの連結部に長さ約15cmの棒を取り付けた。
次に、45°の傾斜面を有するシリコン製の三角台を準備し、その傾斜面に上記鼻あてパッドを載置した。
上記鼻あてパッドを載置した後、連結部に取り付けた棒を垂直下方へ押し込み、鼻あてパッドを三角台へ押し付けた。
上記鼻あてパッドを三角台へ押し付けた状態を保持し、その状態を三角台の側面方向(棒の押し込み方向と直角な方向)から偏光板を通して撮影した。
撮影結果を図10に示す。
図10において色が付いて見える部分が三角台に圧力が加わっている箇所である。
図10から分かるように、本発明の鼻あてパッドの場合、鼻あてパッド全体が均等に三角台に対して圧力を加えている。
この場合、鼻に加わるメガネの力は均等に分散されているので、例えば、着用者の鼻に接触跡等が付くようなことはない。
[実験例2]
次に、従来の鼻あてパッドを用いて、上述した圧力分布の可視化実験を行い、図11にこの実験で撮影された写真を示す。
この実験で用いた鼻あてパッドの寸法は以下の通りである。
パッド本体の幅:7.20mm
パッド本体の長さ:13.2mm
パッド本体の厚さ:2.00mm
パッド本体の中央から連結部の中央までの長さ:0mm
図11から分かるように、連結部が中央に形成されている鼻あてパッドの場合、鼻あてパッドの下側の端部のみが三角台に圧力を加え、上側の端部は台に対して殆ど圧力を加えていない。
このように、連結部がパッド本体の中央に形成されていると、連結部に加わる力の作用線の延長線がパッド本体の中央から下側にずれてしまい、本体パッドが鼻に片当たりする。
以上、本発明を説明してきたが、本発明は実施の形態に限定されることなく種々の変形例が可能である。
例えば、連結部は、金属の例で示したが、パッド本体と同じ合成樹脂であってもよく、その場合は、射出成形で同時にパッド本体と一体に成形される。
図1は、本実施形態の鼻あてパッドを示す斜視図である。 図2は、本実施形態の鼻あてパッドを示す正面図である。 図3は、本実施形態の鼻あてパッドを示す平面図である。 図4は、本実施形態の鼻あてパッドを示す下面図である。 図5は、本実施形態の鼻あてパッドを示す側面図である。 図6は、パッド本体の回動状態を説明する図である。 図7は、本実施形態の鼻あてパッドの一連の動きを示すための説明図である。 図8は、パッド本体の表面が凹面に形成された鼻あてパッドを示す説明図である。 図9は、パッド本体の表面が凸面に形成された鼻あてパッドを示す説明図である。 図10は、本発明の鼻あてパッドを用いて行った圧力分布の可視化実験の結果を示す写真である。 図11は、従来の鼻あてパッドを用いて行った圧力分布の可視化実験の結果を示す写真である。
符号の説明
1・・・パッド本体
2・・・連結部
11・・・溝部
12・・・突起部
21・・・拡大部
22・・・貫通孔
3・・・クリングス
4・・・ネジ
A・・・鼻あてパッド
B・・・鼻の表面

Claims (8)

  1. 鼻に直接接触する板状の合成樹脂製のパッド本体と、
    該パッド本体の裏側に設けられ、パッド本体をメガネのフロントフレームに取り付けるための連結部と、を備え、
    前記パッド本体の裏側に幅全体に渡って溝部が形成されていることを特徴とする鼻あてパッド。
  2. 前記パッド本体の形状が等脚台形状であることを特徴とする請求項1記載の鼻あてパッド。
  3. 前記パッド本体の表側の表面が凹面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の鼻あてパッド。
  4. 前記パッド本体の表側の表面が凸面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の鼻あてパッド。
  5. 前記連結部が前記パッド本体の中央よりも端部側に偏った位置に設けられており、前記溝部が前記パッド本体の中央を挟んで前記連結部とは反対側に形成されていることを特徴とする請求項1記載の鼻あてパッド。
  6. 前記パッド本体の裏側の中央に、凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の鼻あてパッド。
  7. 前記パッド本体の裏側の中央に、突起部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の鼻あてパッド。
  8. 前記溝部はその一方縁が前記鼻あてパッド本体の中央に位置するように形成され、溝部にはその一方縁に突起部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の鼻あてパッド。
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