JP5243454B2 - 鼻当てパッド無し眼鏡フレーム - Google Patents
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Description
フロント部は各レンズを固定するためのリムと、該リム同士を連結するためのブリッジとよりなる。
また、リムの内側(中央側)には鼻当てパッドが取り付けられている。
このとき、フロント部の全重量は鼻当てパッドを介して鼻(詳しくは鼻骨)に加わる。そのため、長時間にわたって眼鏡を着用していると、鼻当てパッドが接触している部分が赤く変色して接触痕が付いたり、或いは、女性の場合、化粧落ちが生じたりする。このような接触痕や、化粧落ちは、顔正面に現れるため、極力回避する必要がある。
特許文献1に記載されている眼鏡フレームは、鼻当てパッドの代わりにこまかみで眼鏡を支持するためのパッドを備えており、このパッドはモダンの挿入口に差し込まれた板バネの先端に取り付けられている。
この板バネは眼鏡フレームの内方に向かって湾曲しており、眼鏡が着用された際には、着用者のこめかみに対して適度な圧力が加わるようになっている。
具体的には、ちょっとした顔の動きにより固定力が弱まり、パッドの位置がずれたり、極端には眼鏡フレーム全体が顔から外れたりする。
すなわち、鼻当てパッドを備えない眼鏡フレームであっても、顔の大きさの違いに対応することができ、固定力が十分発揮できる眼鏡フレームを提供することを目的とする。
また支持部材がテンプルの長手方向に移動可能であり、その位置が調整自在になっていることから、着用者の顔の大きさに応じて自由に対応できる。
しかも支持部材を着用者の頬骨の好適な位置に当接することができ、的確な且つ安定した固定力が発揮される。
従って他から力が加わった場合にも、その位置ズレが防止される。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本発明の眼鏡フレームにおいては、通常、眼鏡フレームのフロント部にある鼻当てパッドは備わってない。
すなわち、本発明の眼鏡フレームは鼻当てパッド無し眼鏡フレームである。
本発明の鼻当てパッド無し眼鏡フレームは鼻当てパッドを備えない代わりに、支持部材(この場合、頬骨当てパッド)がテンプルに取り付けられており、該支持部材が頬骨に当接することにより支持される。
また支持部材はテンプルに沿って移動可能であり、前後方向に位置調整自在となっている。
ただし図1において位置Pは、モダン部と着用者の耳との接点である。
図1に示すように、レンズを含むフロント部の重量F1が下方に作用することにより、位置Pのまわりの回転モーメント(下方回動モーメント)はF1×L1となる。
この下方回動モーメントを、支持部材における上向きの支持力F2による回転モーメントF2×L2で支えるのである。
ちなみに、2点鎖線で示すように、支持部材の位置が、前方に移動した場合は、支持部材により支える力(パッド支持力)は減少する。
逆に支持部材の位置が、後方に移動した場合は、支持部材により支える力(パッド支持力)は増加する。
図2は、本発明の第1の実施形態にかかる鼻当てパッド無し眼鏡フレームを示した斜視図である。
本実施形態の鼻当てパッド無し眼鏡フレーム1のフロント部は、レンズ11と、該レンズ11を固定するリム12(この場合、レンズ周囲全体を囲むフルリムを示す)とよりなり、リム12はその両端にブラケット12aを備え、且つ中央にブリッジ12bを備える。
支持部材3は、長板状の基部31と、顔との接触圧を緩和するための頬骨当てパッド部33と、基部31と頬骨当てパッド部33とを連結する連結杆32とよりなる(図3参照)。
以下、この支持部材3について更に述べる。
この場合、連結杆32は、基部31から突出し、更にテンプル2の後方へと曲げられ、更に下方へと曲げられており、上下方向及び左右方向の弾圧性が付与される。
なお、頬骨当てパッド部33は連結箱体32a(この連結箱体32aと連結杆32とを箱足、又はクリングスとも言う)を介してある程度傾きが変えられるように連結杆32の端部に取り付けられているため、自由度を持った動きができる。
すなわち、長溝Gを上から間隔を開けた一対の当て板22、22で覆うことで、テンプル2の長さ方向のスリットSが形成されている。
この例では、一対の当て板の間にスリットSを形成したが、スリットが形成されている一枚の当て板を使うことも可能である。
スリットSの幅は、支持部材3の連結杆32が挿通可能な大きさに形成されている。
そして基部31が長溝Gにやや締まり気味状態で嵌め込まれることで、基部31が長溝Gに沿って摺動する際により大きな抵抗力(すなわち摩擦力)が生じる。
このことにより、支持部材3は適当な位置で停止されると、一定の抵抗力を維持して固定し、テンプル2の長さ方向に調整自在となる。すなわち、頬骨当てパッド部33の固定位置がテンプル2の長さ方向に調整自在となる。
従って、着用者の顔の大きさに係わらず、頬当てパッド33を常に最適な頬骨の位置に当接させることができる。
このように頬骨当てパッド部33が最適な位置で頬骨に支持されるので、モダン部Mを耳に掛けた状態では、頬骨当てパッド部33により、眼鏡フレームは頬骨に的確に且つ安定して固定される。
第2の実施形態はスリットSの形成方法の点で、第1の実施形態と異なっている。以下、第2の実施形態における支持部材3とテンプル2との結合構造について説明する。
この第1長溝G1には支持部材3を摺動可能に案内するための案内用内枠21が嵌め込まれて固定される。
更に、案内用内枠21には外部に開口されたスリットSが第2長溝G2と連通するように形成されている。
基部31が第2長溝G2に摺動可能に嵌め込まれることで、支持部材3を案内用内枠21に沿って移動させることができる。
すなわち本実施形態においても、基部31は第2長溝G2にやや締まり気味状態で嵌め込まれており、支持部材3の位置は基部31と長溝Gとの間で生じる摩擦力によって固定される。
またこの第2の実施形態においては、案内用内枠21の大きさを選択することにより、スリットの長さ等が容易に変更できる。
また、補強ブロックにより壁厚が増すためテンプル自体が補強される利点もある。
第3の実施形態は、当て板や案内用内枠を使わない点で、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なっている。
以下、第3の実施形態における、支持部材3とテンプル2との結合構造について説明する。
また、本実施形態においても基部31は長溝Gにやや締まり状態で嵌め込まれており、支持部材3の位置は基部31と長溝Gとの間で生じる摩擦力によって固定される。
またこの第2の実施形態においては、他の実施形態に較べて部品点数が少ないため、組み付けが簡単である。
第4の実施形態は、テンプル3に形成された長溝Gの断面形状が第3の実施形態と異なっている。
以下、第4の実施形態における、支持部材3とテンプル2との結合構造について説明する。
また、テンプル2には外部に開口されたスリットSが、長溝Gと連通するように形成されている。
そのため、支持部材3は長溝Gとの間に適度な摩擦力を生じさせながら、長溝G内を移動する。
この場合、テンプル2の長溝Gの断面を円形とし、それに合わせて支持部材3の断面を円形とすることも当然可能である。
第5の実施形態は、支持部材3とテンプル2との結合構造において、他の実施形態とは異なる。
以下、第5の実施形態における、支持部材3とテンプル2との結合構造について説明する。
この鼻当てパッド無し眼鏡フレーム1のフロント部は、レンズ11と、レンズ11を固定するリム12(この場合、レンズ周囲の半分を囲むフルリムを示す)と、よりなり、リム12は両端にブラケット12aを備え、且つ中央にブリッジ12bを備える。
この支持部材3はテンプル2に沿って移動可能となっているため、その位置は調整自在となっている。
本実施形態においても支持部材3は平板状の基部31から突出した連結杆32を有し、該連結杆32の端部には顔との接触圧を緩和するための頬骨当てパッド部33が備わっている。
外部装飾部3aには一対のボス3a1が形成されており、支持部材3は貫通長孔G3に入り込んだボス3a1にネジ等によって固定される。
このとき、ボス3a1の高さはテンプル2の厚みよりも短く低く設計されている。
ボス3a1をこのような高さに設計することで、テンプル2を支持部材3と基部31との間で強く挟み込むことができ、また挟み力をネジの締め具合によりに調整できる。
ここで、ボスを外部装飾部3aではなく基板31の方に形成することも可能である。
この第5の実施の形態では、支持部材3を取り付けるための支持部材3が外側に露出するため、に外部装飾部3aを利用して種々の装飾性を付与することができる。
例えば、基部と長孔との摩擦力(抵抗力)により頬当てパッド部を停止固定させた例で示したが、連結杆の太さとスリットの幅により摩擦力を発生させることも可能である。
すなわち、スリットの幅よりも連結杆の径を太くすることにより、両者間で摩擦力を発揮することができる。
また、支持部材としてはテンプルに沿って移動可能であり、支持部材の位置が調整自在になるものであれば、その移動のための構造は適宜変更可能である。
また、テンプル及び支持部材の素材は、本発明の作用効果を発揮できるためのものであれば、適宜選択自在である。
また眼鏡フレームとしては、フルリム(図2)、ハーフリム(図7)を例に挙げて示したが、リムレス眼鏡の場合にも、顔の側面に当接するテンプルが備わっている眼鏡フレームにも当然適用可能である。
11…レンズ
12…リム
12a…ブラケット
12b…ブリッジ
2…テンプル
21…案内用内枠
22…当て板
3…支持部材
31…基部
32…連結杆
32a…連結箱体
33…頬骨当てパッド部
3a…外部装飾部
3a1…ボス
G…長溝
G1…第1長溝
G2…第2長溝
G3…貫通長孔
M…モダン部
S…スリット
Claims (1)
- 鼻当てパッドを備えない鼻当てパッド無し眼鏡フレームにおいて、
眼鏡フレームを顔に固定するための支持部材がテンプルに取り付けられ、該支持部材がテンプルの長手方向に移動可能であり、支持部材の位置が調整自在になっているものであって、
前記支持部材が、基部と、顔と直接当接する頬骨当てパッド部と、基部と頬骨当てパッド部を連結する連結杆とよりなり、テンプルには貫通長孔が形成され、基部が該貫通長孔を介して外部装飾部にねじ止めされており、前記外部装飾部には、一対のボスが形成されており、支持部材は、貫通長孔に入り込んだ該ボスに一対のネジによって固定されるものであり、該ボスの高さはテンプルの厚みよりも短く低く形成されている鼻当てパッド無し眼鏡フレームであって、前記連結杆が、基部から突出し、更にテンプルの後方へと曲げられ、更に下方へと曲げられており、前記連結杆が前記一対のネジの間で、前記基部から突出していることを特徴とする鼻当てパッド無し眼鏡フレーム。
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