JP2008120747A - ダイヤモンドイド類ポリオールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細加工用の化学増幅型フォトレジスト樹脂やLED封止剤などの高機能性ポリマー原料として有用なダイヤモンドイド類ポリオールの製造方法を提供する。
【解決手段】ジアマンタン類、トリアマンタン類等のダイヤモンドイド類をルテニウム化合物と次亜塩素酸又はその塩とにより、水/有機溶媒2相系中で水酸化させることを特徴とするダイヤモンドイド類ポリオールの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、微細加工用の化学増幅型フォトレジスト樹脂やLED封止剤などの高機能性ポリマー原料として有用なダイヤモンドイド類ポリオールの製造方法に関する。
ダイヤモンドイド類は石油から抽出することが可能であり(非特許文献1参照)、ダイヤモンドとナノ構造の両方の特性を活用することによりディスプレイやセンサー、燃料電池用水素分離膜などへの応用が期待されている。
さらに、それらのポリオールについては、急速に進む微細化に伴いエッチング耐性向上などの改良が求められている化学増幅型フォトレジスト樹脂や、LED封止剤の原料としても期待されている(特許文献1、2参照)。
しかしながら、ダイヤモンドイド類のポリオールは従来、ハロゲン化した後に加水分解して合成されており(非特許文献2、特許文献3参照)、より簡便な製造法が求められていた。
国際公開第05/036265号パンフレット 国際公開第06/035955号パンフレット 国際公開第06/001398号パンフレット Science (2003), 299, 96-99 Zeitschrift fuer Chemie (1981), 21(9), 325-6
本発明は、上述したような事情を鑑みてなされたものであり、簡便な製法によりダイヤモンドイド類ポリオールを得ることを目的とする。
本発明者らは上記課題について鋭意検討を重ねた結果、ダイヤモンドイド類をルテニウム化合物と次亜塩素酸又はその塩とにより水酸化させることにより1段階の反応で目的とするダイヤモンドイド類ポリオールが製造できることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明はダイヤモンドイド類をルテニウム化合物と次亜塩素酸又はその塩とにより水酸化させることを特徴とするダイヤモンドイド類ポリオールの製造方法に関するものである。さらには、ダイヤモンドイド類を水/有機溶媒2相系中で水酸化させるダイヤモンドイド類復水酸化物の製造方法に関する。
本発明によりダイヤモンドイド類を原料として1段階の反応でダイヤモンドイド類ポリオールが選択的かつ高収率で製造可能である。
本発明において原料として用いられるダイヤモンドイド類は特に制限はないが、下記一般式(1)で表されるジアマンタン類または一般式(2)で表されるトリアマンタン類が好ましい。ダイヤモンド骨格をより多く含むダイヤモンドイド類では、反応溶媒に対する溶解度が低下するため生産性が低下するとともに生成する異性体の数も増加する。
Figure 2008120747

(式中、Xは脂環骨格上の置換基であり、同一でも異なっても良く炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン基、ヒドロキシ基から選ばれる基を示す。iは0〜4の整数を示す。)
Figure 2008120747

(式中、Yは脂環骨格上の置換基であり、同一でも異なっても良く炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン基、ヒドロキシ基から選ばれる基を示す。jは0〜4の整数を示す。)
本発明の方法は、上記ダイヤモンドイド類に水酸基を2〜4導入するのに適している。すなわち本発明の方法により生成するダイヤモンドイド類ポリオールの具体例としては、ジアマンタンジオール、ジアマンタントリオール、ジアマンタンテトラオール、トリアマンタンジオール、トリアマンタントリオール、トリアマンタンテトラオールなどが挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
本発明のルテニウム化合物は、ルテニウム金属、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウム、水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテニウム、ヨウ化ルテニウムもしくは硫酸ルテニウム、またはそれらの水和物等を単独または混合物で用いることができる。ルテニウム化合物は、原料のダイヤモンドイド類1モルに対して0.005〜2.0モル、より好ましくは0.01〜0.2モルの割合で使用する。使用量がこの範囲より少ないと反応速度が低下し、多いと高価なルテニウム化合物を多量に使用することになり、共に工業的見地から好ましくない。
本発明に用いる次亜塩素酸塩類としては、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。次亜塩素酸塩類は、6〜35重量%の水溶液として使用する。次亜塩素酸塩類の濃度がこの範囲より低いと水相の量が多くなり、生成物の水相からの抽出効率が低下し、廃液処理にも負担をかける。一方、次亜塩素酸塩類の濃度がこの範囲より高いと副反応が起こりやすくなり目的とする反応の収率が低下する。
次亜塩素酸塩類の添加量は、ダイヤモンドイド類1モルに対し、0.5〜20.0モル、好ましくは2.0〜12.0モルの範囲とする。最適な添加量はダイヤモンドイド類に導入したい水酸基の数に応じて調節することができる。
反応中のpHは2.5〜7の範囲で任意に選ぶことができる。pHが7を超えると触媒活性の低い過ルテニウムイオンが生成するため好ましくない。また、pHが2.5を下回ると塩素が発生し、反応に悪影響を及ぼす。
反応中のpHを調整するために酸を添加することができる。添加する酸としては、水溶性の酸である蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸のいずれでも良いが、生成物の精製から考えると無機酸が好ましく、反応に影響を与える可能性が低い塩酸および硫酸が更に好ましい。用いる酸の濃度に特に制限はない。
添加する次亜塩素酸塩および酸は、一度に添加すると反応系中での濃度が高まり次亜塩素酸塩のむだ分解や副反応が増加するため、徐々に滴下することが好ましい。反応系中の次亜塩素酸塩濃度が低下するとそれに伴い水相中のpHが低下するため、滴下速度の簡便な制御方法としては水相のpHの変動を±2.0の範囲で維持するように次亜塩素酸塩と酸の滴下速度を調節することが好ましい。
本発明において反応に使用する有機溶媒としては、水との相溶性が低く、高酸化状態のルテニウムの溶解性が高く、本発明の反応に対し不活性な溶媒を選択する。相溶性が高いと溶媒回収コストが上昇し、高酸化状態のルテニウムの溶解性が低いと反応が進行しにくくなる。そのような有機溶媒の例としては、ハロゲン化アルキル類[例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素など]、エステル類[例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなど]、炭化水素類[例えばヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンなど]の溶媒を挙げることができる。この中で特に1,2−ジクロロエタン、酢酸エチルおよび酢酸ブチルが好ましい。これらの溶媒は、単独でも2種以上の溶媒を混合した系でも使用できる。溶媒は、原料として用いるダイヤモンドイド類1重量部に対して、1〜100重量部、好ましくは3〜20重量部の割合で使用する。
反応温度は10〜100℃、好ましくは30〜70℃の範囲である。反応温度がこの範囲よりも低い場合は反応速度が著しく低下し、逆に高い場合は、次亜塩素酸塩の分解や副反応の増加による選択率の低下が起こり、いずれも不利になる場合が多い。使用する反応器は、特に制限はなく公知の攪拌機付き反応器で行うことができる。
以下、実施例を挙げて本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
実施例1
温度計、ジムロート冷却器、pH電極をつけた300mlの5つ口丸底フラスコにジアマンタン5g(26.5mmol)、酢酸エチル75ml、塩化ルテニウム・n水和物0.18g、水75gを仕込んだ後、攪拌しながら46℃に加温した。12重量%次亜塩素酸ナトリウムおよび10重量%硫酸を、水相のpH4を維持するように同時に滴下した。滴下中の水相のpHは2.8〜5.4であった。12重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を64g(108mmol)、10重量%硫酸を2.9g滴下して反応を終了した。有機相および水相をガスクロマトグラフィーで分析した結果、ジアマンタンの転化率は100%、ジアマンタンジオールの収率は41%、ジアマンタントリオールの収率は21%であった。
実施例2
12重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液の滴下量を94g(159mmol)、10重量%硫酸の滴下量を4.4gとした以外は、実施例1と同様に反応を行った。有機相および水相をガスクロマトグラフィーで分析した結果、ジアマンタンの転化率は100%、ジアマンタンジオールの収率は14%、ジアマンタントリオールの収率は35%であった。

Claims (8)

  1. ダイヤモンドイド類をルテニウム化合物と次亜塩素酸又はその塩とにより水酸化させることを特徴とするダイヤモンドイド類ポリオールの製造方法。
  2. ダイヤモンドイド類が一般式(1)で表されるジアマンタン類、または一般式(2)で表されるトリアマンタン類である請求項1記載の製造方法。
    Figure 2008120747

    (式中、Xは脂環骨格上の置換基であり、同一でも異なっても良く炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン基、ヒドロキシ基から選ばれる基を示す。iは0〜4の整数を示す。)
    Figure 2008120747

    (式中、Yは脂環骨格上の置換基であり、同一でも異なっても良く炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン基、ヒドロキシ基から選ばれる基を示す。jは0〜4の整数を示す。)
  3. ダイヤモンドイド類ポリオールの水酸基が2〜4である請求項1記載の製造方法。
  4. ダイヤモンドイド類を水/有機溶媒2相系中で水酸化させることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  5. 有機溶媒がハロゲン化アルキル類、エステル類又は炭化水素類である請求項1記載の製造方法。
  6. 水相のpHが2.5〜7の範囲で水酸化することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  7. 次亜塩素酸塩と酸を滴下しながら水酸化することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  8. 水相のpHの変動を±2.0の範囲で維持するように次亜塩素酸塩と酸の滴下速度を調節することを特徴とする請求項6記載の製造方法。
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