JP2008119923A - 感熱記録体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録濃度が高く、しかも使用する環境の湿度変化による記録濃度(記録感度)の変動が少ない感熱記録体を提供することにある。
【解決手段】 支持体と感熱記録層を備え、感熱記録層がロイコ染料および呈色剤を含有する感熱記録体において、呈色剤として1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンと、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドおよびN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有し、且つロイコ染料がロイコ染料と疎水性樹脂を含む複合粒子の形態で含有されていることを特徴とするものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、特に高い記録濃度が得られ、使用する環境の湿度変化による記録感度の変動が少ない感熱記録体に関するものである。
従来、ロイコ染料と呈色剤との熱による発色反応を利用した感熱記録体はよく知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで且つその保守も比較的容易であるため、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみならず、超音波画像診断やX線画像診断等の医療診断用の記録媒体のほか、CAD用プロッター等の記録媒体としても使用されている。
ところで、ロイコ染料と呈色剤の発色反応を利用した感熱記録体は、記録体が使用される環境の湿度変化に伴い、記録層中の含有水分率が変化すると、記録感度が変動し、その結果、記録濃度が変動し、特に中間調領域において一定した記録濃度が得難いという欠点がある。そして、この欠点は、特に合成樹脂フィルムの如き支持体を用いた場合に顕著となる。
感熱記録体は、季節、地域、国などの使用される環境における湿度の違いによって記録感度が変動せず、常に一定していることが望ましい。特に医療診断用に用いられる感熱記録体は、多階調で記録でき、しかも中間調領域の記録濃度が環境の湿度変化に左右されず一定していることが強く要求される。このため、前記欠点が改善された感熱記録媒体が強く要請されている。また、医療診断用に用いられる感熱記録体には高画質の画像が要求されるため、ダイナミックレンジを大きくする必要があり、高い飽和濃度が要求される。
感熱記録体の呈色剤として、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンを用いることで画像の階調再現性や画像の保存性に優れた感熱記録体を得る方法(特許文献1、2、3参照)が提案されている。
また、呈色剤としてN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドやN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドなどを使用することで画像の保存安定性に優れた感熱記録体を得る方法(特許文献4参照)が提案されている。
感熱記録体の記録部の保存性を高めるために、ロイコ染料と疎水性有機溶剤をポリウレアまたはポリウレタン等の疎水性樹脂からなる壁膜材によりマイクロカプセル化して得た複合粒子を用いた感熱記録体(特許文献5、6参照)、ロイコ染料の表面にメタクリル酸エステル等のアクリル系疎水性樹脂を重合せしめて得た複合粒子を用いた感熱記録体(特許文献7参照)、及びロイコ染料をポリウレアまたはポリウレタン−ポリウレア樹脂からなる疎水性樹脂中に含有せしめて得た複合粒子を用いた感熱記録体(特許文献8参照)等が提案されている。
また、ロイコ染料をポリウレアまたはポリウレタン−ポリウレア樹脂からなる疎水性樹脂中に含有せしめて得た複合粒子の形態で使用し、呈色剤としてN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドおよび/またはN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドを使用した、記録部の耐薬品性と耐光性に優れた感熱記録体(特許文献9参照)が提案されている。
さらに、ロイコ染料をポリウレアまたはポリウレタン−ポリウレア樹脂からなる疎水性樹脂中に含有せしめて得た複合粒子の形態で使用し、呈色剤として4,4’−シクロヘキシリデンジフェノールを使用し、1,4−ビス[α−メチル−α−(4'−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンなどの保存性改良剤を併用することで、環境の湿度変化による記録感度の変動が少なく、耐湿保存性と耐熱地肌カブリ性に優れた感熱記録体を得る方法(特許文献10参照)が提案されている。
特開2003−1936号公報(実施例3) 特開2003−1946号公報(実施例2) 特開2003−1947号公報(実施例3) 国際公開WO 01/25193号公報(請求項5) 特開昭60−244594号公報(請求項1) 特開昭61−86283号公報(実施例1) 特開2000−158822号公報(請求項1、請求項7) 特開平9−263057号公報(請求項1) 特開2005−219250号公報(請求項1) 特開2006−95862号公報(実施例2)
本発明の課題は、高い発色濃度、特に飽和濃度領域において高い発色濃度が得られ、環境の湿度変化による記録感度の変動が少ない感熱記録体を提供することにある。
本発明は、支持体と感熱記録層を備え、感熱記録層がロイコ染料および呈色剤を含有する感熱記録体において、呈色剤として1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンと、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドおよびN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有し、且つロイコ染料がロイコ染料と疎水性樹脂を含む複合粒子の形態で含有されていることを特徴とする。
上記1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンと、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドおよびN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種との併用割合は、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン1質量部に対して、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミド、及びN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種が0.3〜1質量部の範囲となるように併用するのが好ましい。
上記1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンは、当該呈色剤と分散バインダーを含む呈色剤分散液を予め65℃以上の温度で加温処理した後、湿式粉砕すると、当該呈色剤をより微細化でき、感熱記録体の透明性をより向上させることができるので好ましい。
複合粒子を構成する疎水性樹脂が、ウレア系樹脂またはウレア−ウレタン系樹脂であると、耐熱地肌カブリ性に優れた感熱記録体が得られるため、好ましい。
本発明にかかる感熱記録体は、特に飽和濃度領域において高い発色濃度が得られ、使用する環境の湿度変化による記録感度の変動が少ない優れた効果を発揮するという利点を有する。
本発明においては、呈色剤として1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(以下、特定呈色剤(A)と称す)と、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドおよびN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、特定呈色剤(B群)と称す)とを併用することが極めて重要である。
本発明は、各種の呈色剤のうち特定呈色剤(A)を使用することで、感熱記録体の環境湿度変化による記録感度の変動を抑制できるという特異な効果を見出してなされたものであり、このため呈色剤として特定呈色剤(A)を使用しない場合には、特に中間調領域の記録感度が、感熱記録体を使用する環境の湿度変化に左右され、結果として使用する環境の湿度変化により記録濃度が変動する記録体になってしまう。
また、本発明では、上記特定の呈色剤(A)が有する環境湿度変化による記録感度の変動を抑制する効果を阻害することなく、当該呈色剤の難点である飽和濃度領域における記録濃度の不足を補完するために、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドおよびN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の特定呈色剤(B群)を選択的に併用することで、環境湿度変化による記録感度の変動が少なく、且つより高濃度の画像が得られる感熱記録体を得ているものである。なお、特定呈色剤(B群)のうちでは、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドを使用するのがより好ましい。
本発明では、上記特定呈色剤(A)1質量部に対して、上記特定呈色剤(B群)を0.3〜1質量部併用すると、環境湿度変化による記録感度の変動が少なく、かつ記録濃度も十分な感熱記録体が得られるため好ましい。
本発明は、呈色剤として特定の呈色剤を選択的に使用することを特徴とするものであるが、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で必要に応じ、他の呈色剤を併用することもできる。かかる他の呈色剤としては、例えば4,4’−イソプロピリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル等のフェノール化合物、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸−p−クミルフェニルエステル、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、N−(o−トリル)−p−トリルスルホアミド、N−(p−トリルスルホニル)−N’−フェニルウレア等の分子内に−SONHCO−結合を有する化合物、p−クロロ安息香酸亜鉛、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛等の芳香族カルボン酸の亜鉛塩等が挙げられる。これらの呈色剤のなかでも、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホンや4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンは階調性を高めるのに必要な中間調領域の記録感度の調整に効果があり、好ましい。
本発明において、呈色剤の使用比率は特に限定されないが、感熱記録層の全固形分に対して10〜60質量%程度が好ましい。呈色剤の使用比率が10質量%未満になると記録感度が低下する恐れがあり、また60質量%を超えるとロイコ染料の比率低下により、最高記録濃度が低下する恐れがある。
呈色剤は、一般に、水を分散媒体とし、分散バインダーと共にサンドミルなどの湿式粉砕機により平均粒子径が0.1〜0.6μmの範囲となるように微粒子化して感熱記録層用塗液に配合される。本発明においても同様であるが、前記特定呈色剤(A)は、当該呈色剤と分散バインダーを含む呈色剤分散液を、予め65℃以上、好ましくは65〜85℃の温度で加温処理した後、湿式粉砕すると、分散液の流動性を保持したまま容易に微粒子化することができ、その結果、感熱記録体の透明性を向上することができるため好ましい。
かかる分散バインダーとしては、鹸化ポリビニルアルコール、スルホン変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース等のセルロース誘導体などが挙げられる。
また、加温処理の時間は30分〜2時間程度が好ましい。加温処理後、すぐに湿式粉砕してもよいし、ハンドリングに支障のない温度ないしは室温程度まで冷却してから湿式粉砕してもよい。
本発明においては、ロイコ染料を、ロイコ染料と疎水性樹脂を含む複合粒子の形態で感熱記録層に含有させる。
複合粒子に含まれる疎水性樹脂の種類は特に限定されず、例えば、ウレア系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア−ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。なかでも、ウレア系樹脂、ウレア−ウレタン系樹脂が耐熱地肌カブリ性に優れ、好ましい。
本発明における、ロイコ染料と疎水性樹脂を含む複合粒子の形態には、例えば、(1)1種以上のロイコ染料と疎水性有機溶剤が疎水性樹脂からなる膜により内包されてマイクロカプセル化された粒子の形態、(2)1種以上のロイコ染料粒子の表面で疎水性樹脂を重合させてなる形態、(3)1種以上のロイコ染料が固体の疎水性樹脂粒子中に分散された形態、が含まれる。
上記(1)のロイコ染料と疎水性有機溶剤が疎水性樹脂からなる膜により内包されてマイクロカプセル化された粒子は、ロイコ染料及び有機溶剤を乳化した後、その油滴の周囲に疎水性樹脂からなる壁を形成することにより得ることができる。例えば、ウレア−ウレタン系樹脂を壁材として用いる場合は、多価イソシアネート化合物、及びそれと反応しカプセル壁を形成する第2の物質(例えば、ポリオール化合物及びポリアミン化合物)を、ロイコ染料を有機溶剤に溶解した油性液体中に混合し、水中に乳化分散し、次いで加熱することにより、油滴界面で高分子形成反応が起こり、カプセル壁が形成されて、複合粒子が得られる。
上記(2)のロイコ染料粒子表面で疎水性樹脂を重合させてなる形態の複合粒子は、例えば、次のように作製することができる。ロイコ染料からなる粒子の分散液に不飽和炭素結合を有する化合物を加え、重合開始剤を添加した後、必要に応じ加熱することにより、不飽和炭素結合を有する化合物を付加重合させて、該ロイコ染料粒子の表面を被覆することにより、得ることができる。
上記(3)のロイコ染料が疎水性樹脂中に分散された複合粒子の形態とは、1種以上のロイコ染料が固体の疎水性樹脂粒子中に分散された形態を含む。当該複合粒子は、例えば、樹脂がウレア系樹脂またはウレタン―ウレア系樹脂である場合、次のように作製することができる。ロイコ染料と、水と反応することによりポリウレアまたはポリウレア−ポリウレタンを形成する化合物とを溶解して、溶液を作成する。この溶液を、ポリビニルアルコール等の保護コロイド剤を溶解含有している水性媒体中に必要に応じて界面活性剤を添加して乳化分散する。この乳化分散液に、さらに必要により、水溶性ポリアミン等の反応性物質を添加する。この乳化分散液を、加熱し、重合成分を重合させて、ロイコ染料とウレア系樹脂またはウレア−ウレタン系樹脂を含む複合粒子を得る。ここで水と反応することによりポリウレアまたはポリウレア−ポリウレタンを形成する化合物は、多価イソシアネート化合物単独であってもよく、多価イソシアネート化合物とこれと反応するポリオール及びポリアミンとの混合物であってもよい。また、多価イソシアネート化合物とポリオールの付加物、或いは、多価イソシアネート化合物の多量体、例えばビウレット体やイソシアヌレート体等であってもよい。
多価イソシアネート化合物の具体例としては、例えばp−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、4,4′,4″−トリフェニルメタントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、2,4−トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物等が挙げられる。
また、ポリオール化合物の具体例としては、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、プロピレングリコール、1,3−ジヒドロキシブタン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、フェニルエチレングリコール、ペンタエリスリトール、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、4,4′−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヒドロキシアクリレート等が挙げられる。
ポリアミン化合物の具体例としては、例えばエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチルピペラジン、トリエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン等が挙げられる。
上記多価イソシアネート化合物、多価イソシアネートとポリオールの付加物、ポリオール化合物、及びポリアミン化合物は、前記化合物に限定されるものではなく、また必要に応じて2種以上を併用してもよい。
複合粒子の粒子径は特に限定されないが、体積平均粒子径が0.5~3.0μm程度が好ましく、0.5〜1.0μm程度がより好ましい。
ロイコ染料の種類は特に限定されないが、具体例としては、例えば3−〔2,2−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)ビニル〕−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トルイジノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス[1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−[1,1−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)]−3−p−ジエチルアミノフェニルフタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等が挙げられる。これらは1種用いてもよく2種以上用いてもよい。
複合粒子中のロイコ染料の含有比率は、複合粒子の全固形分に対して10〜70質量%程度、好ましくは35〜60質量%程度である。
複合粒子中のロイコ染料は外部との隔離性が高く、熱や湿度による地肌カブリや発色画像の消色が少ない。また、ロイコ染料が、上記(1)または(3)の複合粒子の形態である場合は、ロイコ染料がイソシアネートや有機溶媒に溶解されているため、上記(2)の複合粒子の形態である場合に比較して、透明支持体に感熱記録層を設けたときの透明性が優れている。
複合粒子中には記録感度を高めるために融点が40〜150℃程度の芳香族有機化合物(増感剤)や、耐光性を高めるためにベンゾフェノン系あるいはベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、及び安定化剤としてヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等を含有させることもできる。
感熱記録層中の複合粒子の含有比率としては、感熱記録層の全固形分に対して10〜60質量%程度、好ましくは20〜50質量%程度である。また、感熱記録層中の複合粒子と呈色剤の比率は、複合粒子100質量部に対して、呈色剤が50〜300質量部程度、好ましくは100〜200質量部程度である。
感熱記録層は、一般には水を媒体とし、複合粒子、特定の呈色剤、接着剤、及び助剤とを混合攪拌して調製された感熱記録層用塗液を支持体上に乾燥後の塗布量が3〜30g/m程度となるように塗布乾燥して形成される。
感熱記録層用塗液に配合する接着剤としては、例えば、部分鹸化または完全鹸化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、ゼラチン等の水溶性接着剤、並びに酢酸ビニル系ラテックス、ウレタン系ラテックス、アクリル系ラテックス、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が挙げられる。
接着剤の含有率は、感熱記録層中の全固形分に対して、10〜50質量%、特に15〜40質量%程度であることが好ましい。
また、助剤としては、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、無定形シリカ、水酸化アルミニウム等の顔料、グリオキザール、ホルマリン、グリシン、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、ジメチロール尿素、ケテンダイマー、ジアルデヒド澱粉、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、ケトン−アルデヒド樹脂、アジピン酸ジヒドラジド、ホウ砂、ホウ酸、炭酸ジルコニウムアンモニウム、エポキシ系化合物等の耐水化剤、その他消泡剤、蛍光染料、着色染料等が挙げられる。
また、感熱記録層中にも必要に応じて、複合粒子中に含有し得る増感剤やステアリン酸アミドなどの増感剤、耐光性を高めるための紫外線吸収剤等を含有させることもできる。
また、感熱記録層には、保存性改良剤を含有することができる。保存性改良剤には、例えば1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸等が挙げられる。
保存性改良剤を使用する場合、その使用比率は、呈色剤全体に対して10〜40質量%程度、特に15〜30質量%程度が望ましい。
感熱記録層は、複数のロイコ染料を各々異なる層に配する多層発色層の構成であってもよいし、複数のロイコ染料を同一の層に含有させる単層発色層の構成であってもよい。
感熱記録層の形成方法については特に限定されず、例えばエアナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング等の公知の適当な塗布方法により形成される。更に感熱記録層が多層構成の場合や、感熱記録層上に中間層、保護層を設ける場合には、それぞれ単独に塗布しても良いが、ダイコーティング、カーテンコーティング、スライドビードコーティングなど公知の塗布方式にて同時多層コーティングしても良い。
感熱記録層が設けられる支持体としては、特に限定はなく、紙、合成紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の透明樹脂フィルムなどが挙げられる。しかし、本発明の支持体として透明樹脂フィルムを用いると、本発明の改良効果である環境湿度の変化に伴う記録感度の変動を抑制する効果が顕著に発揮されるため好ましく使用される。なお、支持体の厚みとしては20〜200μm程度であり、着色されていてもよい。また、感熱記録層との密着性を高めるのに表面にアンカーコート層を設けたり、コロナ放電処理したりすることもできる。更に導電剤による導電処理を施してもよい。
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。また、複合粒子および保護層に配合する顔料の体積平均粒子径はレーザー回折式粒度分布測定装置SALD2000(島津製作所社製)を用いて測定し、呈色剤の平均粒子径は動的光散乱式粒径分布測定装置LB−500(堀場製作所社製)を用いて測定した。
実施例1
・A液分散(複合粒子分散液の調製)
ロイコ染料として3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トルイジノ)フルオラン11部、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン6部、及び3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド5部と、紫外線吸収剤として2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン10部とを、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(住友バイエルウレタン社製、デスモジュールW)2部、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート[三井武田ケミカル社製、タケネート(登録商標)TMXDI]12部からなる混合溶媒に加熱溶解(150℃)し、この溶液をポリビニルアルコール[クラレ社製、ポバール(登録商標)PVA−217EE]8.5部と、界面活性剤としてアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(日信化学社製、オルフィンE1010)1.5部を含む水溶液100部中に徐々に添加し、ホモジナイザーを用い、回転数10000rpmの攪拌によって乳化分散した。この乳化分散液に、水30部、多価アミン化合物[シェル・インターナショナル・ペトロリウム社製、エピキュア(登録商標)T]2.5部を水22.5部に溶解した水溶液を加えて均一化した。この乳化分散液を75℃に昇温し、7時間の重合反応を行い、体積平均粒子径0.8μmのロイコ染料含有複合粒子分散液を調製した。なお、ロイコ染料含有複合粒子分散液が25%となるように水で希釈した。
・B液分散(呈色剤分散液の調製)
1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン42部、部分鹸化ポリビニルアルコールの20%水溶液60部、及び水18部からなる組成物を、攪拌しながら70℃で1時間加温処理を施し、室温まで冷却した後、ウルトラビスコミルを用いて平均粒子径が0.30μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。
・C液分散(呈色剤分散液の調製)
N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミド42部、部分鹸化ポリビニルアルコールの20%水溶液60部、及び水18部からなる組成物を、ウルトラビスコミルを用いて平均粒子径が0.30μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。
(感熱記録層用塗液の調製)
A液100部、B液76部、C液30部、固形分濃度41%のアクリル−ウレタン系ラテックス[パテラコール(登録商標)H2020A、大日本インキ社製]68部及び水120部からなる組成物を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
・D液分散(カオリン分散液の調製)
カオリン(UW−90、エンゲルハード社製)80部、ポリアクリル酸ナトリウムの40%水溶液(アロン A−9、東亜合成社製)1部及び水53部をサンドミルを用いて、体積平均粒子径が1.6μmとなるまで粉砕してカオリン分散液を得た。
(保護層用塗液の調製)
アイオノマー型ポリウレタン系樹脂ラテックス[大日本インキ化学工業社製、ハイドラン(登録商標)AP−30F、固形濃度20%]100部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール[日本合成化学工業社製、ゴーセファイマー(登録商標)Z−410、重合度:約2300、鹸化度:約98モル%]の8%水溶液650部、ポリアミドアミン・エピクロルヒドリンの25%水溶液5部、D液18部、体積平均粒子径が2.5μmの焼成カオリン(エンゲルハード社製、アンシレックス93)2.8部、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子(綜研化学社製、MX−150)0.8部、ステアリン酸アミド(中京油脂社製、ハイミクロンL−271、固形濃度25%)18部、ステアリルリン酸エステルカリウム塩(松本油脂製薬社製、ウーポール1800、固形濃度35%)3部、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物[セイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−145]の10%水溶液6部、及び水490部からなる組成物を攪拌して保護層用塗液を得た。
(感熱記録体の作製)
青色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:メリネックス912、厚さ175μm、帝人デュポン社製)の片面上に、感熱記録層用塗液をスロットダイコーターを用いて乾燥後の塗布量が23g/mとなるように塗布乾燥して感熱記録層を設け、その上に保護層用塗液をスロットダイコーターを用いて乾燥後の塗布量が3.5g/mとなるように塗布乾燥して保護層を設け感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、B液の使用量を76部から66部に変更し、C液の使用量を30部から40部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、B液の使用量を76部から59部に変更し、C液の使用量を30部から47部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4
・E液分散(呈色剤分散液の調製)
N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミド42部、部分鹸化ポリビニルアルコールの20%水溶液60部、及び水18部からなる組成物を、ウルトラビスコミルを用いて平均粒子径が0.30μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。
実施例2の感熱記録層用塗液の調製において、C液40部の代わりに、C液20部とE液20部を用いた以外は実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、B液76部とC液30部の代わりに、B液106部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例2
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、B液76部とC液30部の代わりに、C液106部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例3
・F液分散(呈色剤分散液の調製)
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン42部、部分鹸化ポリビニルアルコールの20%水溶液60部、及び水18部からなる組成物を、ウルトラビスコミルを用いて平均粒子径が0.30μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。
実施例2の感熱記録層用塗液の調製において、B液66部の代わりにF液66部を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
比較例4
・G液分散(呈色剤分散液の調製)
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン42部、部分鹸化ポリビニルアルコールの20%水溶液60部、及び水18部からなる組成物を、ウルトラビスコミルを用いて平均粒子径が0.30μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。
実施例2の感熱記録層用塗液の調製において、C液40部の代わりにG液40部を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
かくして得られた感熱記録体について以下の評価を行い、その結果を表1に示した。
(記録濃度)
感熱記録体を23℃・20%RH、23℃・50%RH並びに23℃・80%RHの環境下で24時間放置後、各々の環境下で感熱印字プリンターUP−DF500(ソニー社製)を用いて階調モードにて記録した。23℃・50%RHの環境下で記録した全16階調の記録画像のうち、9及び16階調(ステップ)目の記録部と未記録部の濃度を測定した。また、23℃・20%RH及び23℃・80%RHの環境下で記録した9階調(ステップ)目の記録部の濃度を測定した。
なお、未記録部及び記録部の濃度はマクベス濃度計(商品名:TR−927J型、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
飽和濃度領域(16階調目)の記録濃度は、3.0以上であることが必要である。
(環境湿度変化による記録濃度の変動)
上記の記録濃度測定において得た、23℃・50%RHの環境下で記録した9階調(ステップ)目の記録部濃度と、23℃・20%RH及び23℃・80%RHの環境下で記録した9階調(ステップ)目の記録部濃度から、下記式によって変動百分率を求め、これを環境湿度変化による記録濃度の変動として評価した。なお、変動百分率は絶対値が小さいほど環境湿度変化による記録濃度(記録感度)の変動が小さいことを示し、低湿側における変動百分率は−20%以内であること、高湿側における変動百分率は35%以内であることが必要である。
変動百分率(低湿)=[(23℃・20%RH値−23℃・50%RH値)/23℃・50%RH値]×100
変動百分率(高湿)=[(23℃・80%RH値−23℃・50%RH値)/23℃・50%RH値]×100
Figure 2008119923
感熱記録層にロイコ染料および呈色剤を含有する感熱記録体において、呈色剤として1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンと、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドおよびN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有し、且つロイコ染料がロイコ染料と疎水性樹脂を含む複合粒子の形態で含有されている感熱記録体は、飽和濃度領域における記録濃度が高く、しかも使用する環境の湿度変化による記録濃度(記録感度)の変動が少なく、このような特性が要求される医療診断用の記録媒体としても適用できる。

Claims (5)

  1. 支持体と感熱記録層を備え、感熱記録層がロイコ染料および呈色剤を含有する感熱記録体において、呈色剤として1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンと、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドおよびN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有し、且つロイコ染料がロイコ染料と疎水性樹脂を含む複合粒子の形態で含有されていることを特徴とする感熱記録体。
  2. 1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン1質量部に対して、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドおよびN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種を0.3〜1質量部含有する請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンが、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンと分散バインダーを含む呈色剤分散液を予め65℃以上の温度で加温処理した後、湿式粉砕して得られたものである請求項1または2に記載の感熱記録体。
  4. 複合粒子を構成する疎水性樹脂が、ウレア系樹脂またはウレア−ウレタン系樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
  5. 支持体が透明樹脂フィルムである請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
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