JP2008110619A - 車両用制動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】停止ショックを低減するために制動力の低減制御を行う車両において、制動力の低減制御中に運転者の制動意志を反映可能な車両用制動制御装置を提供することを課題とする。
【解決手段】車両が停止状態に移行するときに制動力の低減制御を行う車両用制動制御装置1であって、制動力を制御する制御手段5と、運転者のブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段2とを備え、制御手段5は、制動力低減制御中に、ブレーキ操作検出手段2で検出したブレーキ操作が踏み増し操作と判定した場合には制動力低減を抑制することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両が停止状態に移行するときに制動力の低減制御を行う車両用制動制御装置に関する。
車両が制動により停止するときには、車速が0になるので、減速度が所定量から一気に0になる。これによって、車両にノーズダイブの揺れ戻し現象が発生し、乗員が停止ショックを受け、不快感を受ける。この停止ショックを低減するために、車両が停止する前に、ブレーキ圧を減圧し(制動力を低減し)、減速度を低下させておく制動制御装置がある。また、車両が停止する前に、駆動力を付加し、減速度を低下させる制動時駆動力制御装置がある(特許文献1参照)。この際、この制動時駆動力制御装置では、運転者によるブレーキ操作を検出し、そのブレーキ操作が緊急ブレーキ操作と判定した場合には駆動力付加制御を終了する。
特開2005−348497号公報
自車両の直前で前車両の急停止や車道への歩行者の飛び出しなどがあった場合、停止状態に移行しているときでも、自車両を直ちに停止させるために、運転者がブレーキペダルの急激な踏み増しを行う。この場合、運転者が緊急に大きな制動力を必要としているが、上記の制動制御装置では、車両が停止するまでブレーキ圧の低減制御を継続するため、運転者のブレーキ操作に応じた制動力を発生させることができない。また、上記の制動時駆動力制御装置では、緊急ブレーキ操作と判定したときに駆動力付加制御を終了するが、運転者のアクセル操作とは関係なく駆動力を制御するための手段が必要となる。
そこで、本発明は、停止ショックを低減するために制動力の低減制御を行う車両において、制動力の低減制御中に運転者の制動意志を反映可能な車両用制動制御装置を提供することを課題とする。
本発明に係る車両用制動制御装置は、車両が停止状態に移行するときに制動力の低減制御を行う車両用制動制御装置であって、制動力を制御する制御手段と、運転者のブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段とを備え、制御手段は、制動力低減制御中に、ブレーキ操作検出手段で検出したブレーキ操作が踏み増し操作と判定した場合には制動力低減を抑制することを特徴とする。
この車両用制動制御装置では、制御手段により、車両が停止状態に移行するときに、制動力を低減制御し、車両が停止直前に制動力を通常より低下させる。これによって、車両が停止するときに、減速度が抑制されているので、停止ショックが低減する。さらに、車両用制動制御装置では、ブレーキ操作検出手段により、運転者のブレーキ操作を検出する。そして、車両用制動制御装置では、制御手段により、制動力低減制御中に検出したブレーキ操作が踏み増し操作と判定した場合(運転者のより大きな制動力を必要としている意志を検出できた場合)、制動力低減を抑制する。これによって、通常の制動力低減制御時より、車両には大きな制御力が作用し、停止距離が短くなる。このように、車両用制動制御装置では、制動力低減制御中に運転者がブレーキ踏み増し操作を行ったときには制動力低減を抑制することにより、通常制御時より大きな制動力を発生させることができ、その制動力に運転者の制動意志(車両を直ちに停止させたいという意志)を反映させることができる。しかも、車両用制動制御装置では、停止ショックを低減するために駆動力付加などの特別の手段を必要としないので、構成も簡単化できる。
本発明の上記車両用制御装置では、制御手段は、制動力低減制御中に、ブレーキ操作検出手段で検出したブレーキ操作が踏み増し操作と判定した場合には制動力低減を中止する構成としてもよい。
この車両用制動制御装置では、制御手段により、制動力低減制御中に検出したブレーキ操作が踏み増し操作と判定した場合、制動力低減を中止する。これによって、運転者のブレーキペダルの踏み込みに応じた制動力が車両に作用することになり、車両を迅速に停止させることができる。このように、車両用制動制御装置では、制動力低減制御中に運転者が踏み増し操作を行ったときには制動力低減制御を中止することにより、その制動力に運転者の制動意志を迅速かつ的確に反映できる。
なお、制御する制動力としては、どのような手段で制動力を発生させてもよく、例えば、ブレーキ圧によってホイールシリンダの油圧を変化させる手段、車輪毎のモータによってブレーキパッドを作動させる手段がある。ブレーキ操作検出手段としては、ブレーキ操作を検出できればどのような手段でもよく、例えば、ブレーキペダルのストロークセンサや踏力センサ、ブレーキ圧で制動力を発生させる場合にはマスタシリンダ圧やブレーキ配管を流れるブレーキ圧のブレーキ圧センサである。ブレーキ操作の踏み増しの判定方法としては、適宜の方法を適用してよく、例えば、ブレーキペダルのストロークや踏力の増加速度あるいはマスタシリンダ圧やブレーキ圧の増加速度が所定速度以上か否かで判定する方法、ブレーキペダルのストロークや踏力の増加量又は絶対量あるいはマスタシリンダ圧やブレーキ圧の増加量又は絶対量が所定量以上か否かで判定する方法がある。制動力低減の抑制は、通常の制動力低減制御時よりも低減度合いを抑えることであり、例えば、制動力の低減量を抑制する場合、運転者のブレーキ踏み増し量や踏み増し速度に応じて制動力の低減量の抑制量を変える場合、制動力低減制御自体を中止する場合がある。
本発明は、制動力低減制御中に運転者が踏み増し操作を行ったときには制動力低減を抑制することにより、制動力に運転者の制動意志を反映させることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る車両用制動制御装置の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、本発明に係る車両用制動制御装置を、オートマチック車両に搭載される制動制御装置に適用する。本実施の形態に係る制動制御装置は、ブレーキ圧を制御することによって制動力を制御し、停止ショック低減機能を有している。なお、本実施の形態では、制動制御装置での停止ショック低減機能についてのみ説明するが、停止ショック低減機能以外に他の機能も有する制動制御装置でもよい。
図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る制動制御装置1について説明する。図1は、本実施の形態に係る制動制御装置の構成図である。図2は、停止ショック低減制御時のタイムチャートの一例であり、(a)がブレーキ操作量の時間変化であり、(b)が制動力の時間変化であり、(c)が車速の時間変化である。
制動制御装置1は、停止ショック低減制御を行う。特に、制動制御装置1では、停止ショック低減制御中でも、運転者の緊急な停止の意志を検出した場合には停止ショック低減制御を強制終了する。そのために、制動制御装置1は、マスタシリンダ圧センサ2、車輪速センサ3、ブレーキアクチュエータ4及びECU[Electronic Control Unit]5を備えている。なお、本実施の形態では、マスタシリンダ圧センサ2が特許請求の範囲に記載するブレーキ操作検出手段に相当し、ECU5が特許請求の範囲に記載する制御手段に相当する。
マスタシリンダ圧センサ2は、マスタシリンダに設けられ、マスタシリンダの油圧を検出するセンサである。マスタシリンダ圧センサ2では、マスタシリンダ圧を検出し、その検出値をマスタシリンダ圧信号としてECU5に送信する。マスタシリンダ圧は、ブレーキペダルの踏力がブレーキブースタで増幅され、その増幅された踏力がマスタシリンダで変換された油圧であるので、運転者によるブレーキ操作量を示す。通常、マスタシリンダ圧に応じた制動力が発生するので、運転者のブレーキ操作に応じた制動力が発生する。
車輪速センサ3は、各車輪に設けられ、車輪の回転速度を検出するセンサである。車輪速センサ3では、車輪の回転速度を検出し、その検出値を車輪速信号としてECU5に送信する。
ブレーキアクチュエータ4は、マスタシリンダと各輪のホイールシリンダとを連結する2系統の油圧配管上にそれぞれ設けられ、マスタシリンダからの油圧が入力され、ホイールシリンダへ出力するブレーキ圧を調整するアクチュエータである。ブレーキアクチュエータ4は、油圧配管に設けられる調圧弁とこの調圧弁の開度を変えるためのモータなどを備えている。通常、この調圧弁は全開状態であり、ホイールシリンダ圧は運転者のブレーキ操作に応じた油圧となっている。各ブレーキアクチュエータ4では、ECU5からの制御電流に応じてモータを回転駆動させて調圧弁を作動させ、開度を調整し、ホイールシリンダに所定の油圧(運転者のブレーキ操作に応じた油圧より小さい油圧)をそれぞれ発生させる。なお、ブレーキアクチュエータとしては、マスタシリンダの油圧あるいは各ホイールシリンダの油圧を調節するものでもよい。
ECU5は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[ReadOnly Memory]、RAM[Random Access Memory]などからなり、制動制御装置1を統括制御する電子制御ユニットである。ECU5では、一定時間毎に、各センサ2、3から検出信号を受信する。そして、ECU3では、停止ショック低減機能により、各検出信号に基づいてブレーキアクチュエータ4を制御する。
ECU5では、一定時間毎に、各輪の車輪速信号に示される検出値から各輪の車輪速をそれぞれ算出する。さらに、ECU5では、各輪の車輪速から車速(車体速)を算出する。
ECU5では、マスタシリンダ圧の変化によって運転者のブレーキ操作を検出すると、一定時間毎に、停止ショック低減制御開始条件を満たすか否かを判定する。停止ショック低減制御開始条件は、算出した車速が車速閾値以下になったことが条件である。車速閾値は、車両が停止状態に移行するときの低車速(停止直前の車速)である。車速閾値は、実験などによって予め設定される。
図2(c)には制動中の車速の時間変化が示され、t1で示す時点が車速が車速閾値sに低下した時点である。図2(a)には制動中の運転者のブレーキ操作(マスタシリンダ圧)の時間変化が示され、図2(b)には制動中の車両に作用している制動力(ホイールシリンダ圧)の時間変化が示され、t1以前の制動力は、運転者のブレーキ操作量に応じた制動力になっている。
車速が車速閾値以下と判定すると、まず、ECU5では、駆動力(クリープ力)や路面の勾配(つまり、車両に作用する重力の勾配に応じた力)などに基づいて低減下限制動力を算出する。低減下限制動力は、車両に最低限必要な制動力であり、特に、路面に勾配がある場合には車両がずり下がらないために必要な制動力となる。したがって、低減下限制動力は、駆動力、路面の勾配を考慮するとともに、停止ショックを低減するための目標減速度を考慮する必要がある。目標減速度は、車両が停止したときに(減速度が0になったときに)、乗員に不快感を与えない程度にノーズダイブによる揺れ戻しを抑えることができる小さい減速度である。目標減速度は、実験などによって予め設定される。なお、実際の減速度が目標減速度より小さい場合あるいはマスタシリンダ圧(すなわち、運転者のブレーキ操作量)が所定圧より小さい場合、低減下限制動力を算出することなく、ブレーキ圧の減圧制御を行わない。低減下限制動力は、他の方法で求めてもよく、例えば、マスタシリンダ圧などに基づいて求めてもよいし、予め決めた一定値でもよい。
なお、駆動力は、エンジントルク及び車速などに基づく値であり、エンジンを制御するECUからその情報を取得する。路面の勾配は、どのような手段で取得してもよく、例えば、センサなどで直接検出した値、車両に作用する前後加速度などから推定した値、地図データベースの路面の勾配情報から取得した値である。
ECU5では、一定時間毎に、目標低減率となるためのブレーキ圧を算出し、そのブレーキ圧となるための調圧弁の目標開度を設定する。そして、ECU5では、その調圧弁の目標開度となるために必要な制御電流を発生させ、その制御電流を各ブレーキアクチュエータ4のモータに供給し、ブレーキ圧を低減制御する。目標低減率は、一定値であり、ブレーキ圧の低減により乗員に違和感を与えない程度の低減率とする。目標低減率は、実験などによって予め設定される。なお、目標低減率を可変値としてもよく、例えば、停止ショック低減制御を行う毎に、車両停止した時点で制動力が低減下限制動力となるように目標低減率を設定してもよい。
図2に示すように、ブレーキ圧の減圧制御が開始すると(t1以降)、運転者のブレーキ操作量は一定であるが、ホイールシリンダ圧が徐々に低減され、車両に作用する制動力が低減してゆく。その結果、車速はt1以前よりも低下度合いが抑制され、車両に作用する減速度が小さくなる。
ブレーキ圧の減圧制御開始後、ECU5では、一定時間毎に、制動力が低減下限制動力になったか否かを判定する。制動力が低減下限制動力に低下するまで、ECU5では、上記したブレーキ圧の減圧制御を継続する。制動力が低減下限制動力になったと判定した場合、ECU5では、上記したブレーキ圧の減圧制御を停止し、調圧弁の開度を保持する(ひいては、制動力を低減下限制動力に保持する)。制動力が低減下限制動力まで低くなると、車両の減速度が目標減速度程度となり、車両が停止したときに乗員に不快感を与えるほどのノーズダイブによる揺れ戻しが発生しない。
さらに、ブレーキ圧の減圧制御開始後、ECU5では、一定時間毎に、停止ショック低減制御終了条件を満たすか否かを判定する。停止ショック低減制御終了条件は、車両が停止したことが条件であり、算出した車速が0km/hになったことが条件である。なお、停止ショック低減制御終了条件を満たしたとき(車両が停止と判定したとき)には、通常、制動力が低減下限制動力まで低下しているが、運転者によるブレーキペダルの踏み込み量が大きく、ブレーキ圧の減圧制御開始するときの制動力が大きい場合には制動力が低減下限制動力まで低下していないときもある。
車両が停止したと判定すると、ECU5では、一定時間毎に、目標増加率となるためのブレーキ圧を算出し、そのブレーキ圧となるための調圧弁の目標開度を設定する。そして、ECU5では、その調圧弁の目標開度となるために必要な制御電流を発生させ、その制御電流を各ブレーキアクチュエータ4のモータに供給し、ブレーキ圧を増加制御する。目標増加率は、一定値であり、ブレーキ圧の増加により乗員に違和感を与えない程度の増加率とする。目標増加率は、実験などによって予め設定される。ブレーキ圧の増圧制御開始後、ECU5では、一定時間毎に、ブレーキアクチュエータ4の調圧弁が全開状態になったか否か(すなわち、制動力が運転者のブレーキ操作に応じた制動力になったか否か)を判定する。制動力が運転者のブレーキ操作に応じた制動力まで増加するまで、ECU5では、上記したブレーキ圧の増圧制御を継続する。
特に、ブレーキ圧の減圧制御開始後、ECU5では、一定時間毎に、停止ショック低減制御終了条件を判定する前に、マスタシリンダ圧が変化する速度(ひいては、運転者のブレーキペダルの踏み込みの変化速度)を算出する。そして、ECU5では、そのマスタシリンダ圧の変化速度が踏み増し判定増加速度以上か否かを判定する。踏み増し判定増加速度は、運転者が直ちに車両を停止させたいという意志(運転者が過大な制動力を必要としている意志)を示すブレーキ操作(マスタシリンダ圧の変化)を判定するための閾値であり、通常のブレーキ操作時のマスタシリンダ圧の変化速度よりも大きな増加速度である。踏み増し判定増加速度は、実験などによって予め設定される。マスタシリンダ圧の増加速度が踏み増し判定増加速度以上と判定すると、ECU5では、調圧弁の開度を全開とする目標開度を設定する。そして、ECU5では、その目標開度となるために必要な制御電流を発生させ、その制御電流を各ブレーキアクチュエータ4のモータに供給し、ブレーキ圧の減圧制御を強制終了する。このように、調圧弁を全開状態とすることにより、ホイールシリンダ圧は、瞬時に、運転者のブレーキ操作に応じた油圧となる。
図2(a)に示すように、ブレーキ圧の減圧制御中(t1以降)、ある時点から運転者のブレーキ操作量(マスタシリンダ圧)が急激に増加している。この急激に増加するマスタシリンダ圧によって運転者の緊急のブレーキ踏み増し操作を検出でき、ブレーキ圧の低減制御を強制終了する。すると、図2(b)に示すように、その直後のt2で示す時点からホイールシリンダ圧はマスタシリンダ圧に従って急激に増加し、車両に作用する制動力が急激に増加する。その結果、車速が急速に低下し、車両が直ちに停止する。
図1を参照して、制動制御装置1における停止ショック低減機能の動作について説明する。特に、ECU5における処理について図3のフローチャートに沿って説明する。図3は、図1のECUにおける停止ショック低減機能の処理の流れを示すフローチャートである。
マスタシリンダ圧センサ2では、マスタシリンダの油圧を検出し、マスタシリンダ圧信号をECU5に送信している。各車輪速センサ3では、各輪の回転速度を検出し、各車輪速信号をECU5に送信している。
一定時間毎に、ECU5では、各センサ2、3からの信号を受信する。そして、ECU5では、各輪の車輪速信号に基づいて車輪速をそれぞれ算出し、さらに、その各輪の車輪速から車速を算出する。また、ECU5では、マスタシリンダ圧信号に基づいて、運転者がブレーキ操作中か否かを判定する。ブレーキ操作中の場合、通常、ブレーキアクチュエータ4の調圧弁は全開状態なので、運転者のブレーキ操作に応じたブレーキ圧が各輪のホイールシリンダに発生する。そのため、車両には運転者のブレーキ操作に応じた制動力が作用し、車両が減速してゆく。
ブレーキ操作中と判定した場合、一定時間毎に、ECU5では、算出した車速が車速閾値以下か否かを判定し、停止ショック低減制御開始条件を満たすか否かを判定する(S1)。S1にて停止ショック低減制御開始条件を満たさないと判定した場合、ECU5では、一定時間経過するまで待って、再度、停止ショック低減制御開始条件判定を行う。このとき、ブレーキアクチュエータ4の調圧弁の全開状態が維持され、車両に運転者のブレーキ操作に応じた制動力が作用している。
S1にて停止ショック低減制御開始条件を満たすと判定した場合(車両が停止前の低速になると)、ECU5では、そのときの路面の勾配や駆動力を用いて、目標減速度とするための低減下限制動力を算出する(S2)。そして、一定時間毎に、ECU5では、目標低減率となるために必要な制御電流を発生させ、その制御電流を各ブレーキアクチュエータ4のモータに供給する(S2)。モータでは、この制御電流に応じて回転駆動する。このモータの回転駆動力によって、調圧弁は、徐々に閉じてゆく。この調圧弁による開度によって、各輪のホイールシリンダに発生する油圧が徐々に低減してゆく。そのため、車両には運転者のブレーキ操作に応じた制動力より小さい制動力が作用し、制動力が徐々に低下してゆく。
ブレーキ圧の低減制御開始後、ECU5では、制動力が低減下限制動力まで低下したか否かを判定する(S2)。制動力が低減下限制動力まで低下したと判定した場合、ECU5では、ブレーキ圧の低減を終了する。このあと、ブレーキ圧は維持され、車両には低減下限制動力が作用し続ける。
さらに、ブレーキ圧の低減制御開始後、一定時間毎に、ECU5では、マスタシリンダ圧の変化速度を算出し、その変化速度が踏み増し判定増加速度以上か否かを判定し、運転者の緊急なブレーキ踏み増し操作があるか否かを判定する(S3)。
S3にて変化速度が踏み増し判定増加速度以上と判定した場合(運転者の緊急に車両を停止させたいという意志を検出できた場合)、ECU5では、ブレーキ圧の低減制御を強制終了するために、調圧弁の開度を全開とするために必要な制御電流を発生させ、その制御電流を各ブレーキアクチュエータ4のモータに供給する(S4)。モータでは、この制御電流に応じて急速に回転駆動する。このモータの回転駆動力によって、調圧弁は、直ちに全開状態になる。そのため、マスタシリンダの油圧に応じて(運転者のブレーキ操作に応じて)、各輪のホイールシリンダに発生する油圧が急速に増加する。その結果、運転者のブレーキ踏み増し操作後、車両に作用する制動力が運転者のブレーキ操作に応じた制動力まで迅速に増加し、車両が直ちに停止する。この場合、ブレーキ圧の低減制御を通常制御で終了させる場合に比べて、車両が停止するまでの距離が短くなる。
S3にて変化速度が踏み増し判定増加速度未満と判定した場合、ECU5では、一定時間毎に、ECU5では、車両が停止したか否かを判定し、停止ショック低減制御終了条件を満たすか否かを判定する(S5)。S5にて停止ショック低減制御終了条件を満たさないと判定した場合、ECU5では、一定時間経過するまで待って、上記したブレーキ圧の低減制御を行う(S2)。
このとき、車両が実際に停止すると、車両の減速度が0になる。しかし、車両に直前まで作用していた減速度が目標減速度に相当する小さい減速度でなっているので、車両には大きなノーズダイブが発生せず、その揺り戻しも極力抑制される。そのため、車両の乗員は、停止ショックを殆ど受けることなく、不快感を殆ど受けない。
S5にて停止ショック低減制御終了条件を満たしたと判定した場合、ブレーキ圧の低減制御を通常終了するために、ECU5では、一定時間毎に、ブレーキ圧の目標増加率となるために必要な制御電流を発生させ、その制御電流を各ブレーキアクチュエータ4のモータに供給する(S6)。モータでは、この制御電流に応じて回転駆動する。このモータの回転駆動力によって、調圧弁は、開いてゆく。この調圧弁による開度によって、各輪のホイールシリンダに発生する油圧が増加してゆく。そのため、運転者のブレーキ操作に応じた制動力になるまで、制動力が増加してゆく。
ブレーキ圧の増加制御開始後、ECU5では、制動力が運転者のブレーキ操作に応じた制動力になったか否かを判定する。制動力が運転者のブレーキ操作に応じた制動力まで増加していないと判定した場合、ECU5では、一定時間経過するまで待って、上記した増加率に応じたモータ制御を行う(S6)。一方、制動力が運転者のブレーキ操作に応じた制動力まで増加したと判定した場合、ECU5では、ブレーキ圧の増圧制御を終了する。
この制動制御装置1によれば、停止ショック低減制御中に運転者の緊急のブレーキ踏み増し操作を検出できた場合には停止ショック低減制御を強制的に中止することにより、運転者のブレーキ操作に応じた制動力を迅速に発生させることができ、制動力に運転者の制動意志を迅速かつ的確に反映させることができる。その結果、停止ショック低減制御中でも、運転者の意志に従って車両を直ちに停止させることができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態ではオートマチック車両に適用したが、マニュアル車両やCVT車両などの他の車両にも適用可能である。
また、本実施の形態ではブレーキ圧によって制動力が変化し、ブレーキ圧を減圧することによって停止ショックを低減する構成としたが、制動力を変化させる手段としては特に限定せず、例えば、車輪毎にモータによってブレーキパッドを駆動し、制動力を変化させる構成がある。
また、本実施の形態では運転者のブレーキの踏み増しを判定した場合にはブレーキ圧の減圧制御を強制終了する構成としたが、通常の低減制御時よりも減圧量や減圧速度を減らすように制御してもよく、その減らす量も踏み増しが大きいほど多くするようにするとよい。
また、本実施の形態ではマスタシリンダ圧センサによって検出したマスタシリンダ圧の変化速度が所定速度以上の場合にブレーキの踏み増しと判定する構成としたが、ブレーキ操作検出手段としてはブレーキペダルのストロークセンサや踏力センサ、ブレーキ配管を流れるブレーキ圧のブレーキ圧センサなどの他の手段でもよく、また、踏み増し判定方法も変化速度ではなく、マスタシリンダ圧などの増加量や絶対量が所定量以上になった場合など他の判定方法でもよい。
本実施の形態に係る制動制御装置の構成図である。 停止ショック低減制御時のタイムチャートの一例であり、(a)がブレーキ操作量の時間変化であり、(b)が制動力の時間変化であり、(c)が車速の時間変化である。 図1のECUにおける停止ショック低減機能の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…制動制御装置、2…マスタシリンダ圧センサ、3…車輪速センサ、4…ブレーキアクチュエータ、5…ECU

Claims (2)

  1. 車両が停止状態に移行するときに制動力の低減制御を行う車両用制動制御装置であって、
    制動力を制御する制御手段と、
    運転者のブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と
    を備え、
    前記制御手段は、制動力低減制御中に、前記ブレーキ操作検出手段で検出したブレーキ操作が踏み増し操作と判定した場合には制動力低減を抑制することを特徴とする車両用制動制御装置。
  2. 前記制御手段は、制動力低減制御中に、前記ブレーキ操作検出手段で検出したブレーキ操作が踏み増し操作と判定した場合には制動力低減を中止することを特徴とする請求項1に記載する車両用制動制御装置。
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