JP2003205762A - 走行制御装置 - Google Patents

走行制御装置

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JP2003205762A
JP2003205762A JP2002004774A JP2002004774A JP2003205762A JP 2003205762 A JP2003205762 A JP 2003205762A JP 2002004774 A JP2002004774 A JP 2002004774A JP 2002004774 A JP2002004774 A JP 2002004774A JP 2003205762 A JP2003205762 A JP 2003205762A
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vehicle speed
control
mode
driver
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JP2002004774A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Iwasaki
克彦 岩▲崎▼
Mitsuhiko Morita
光彦 森田
Hisashi Satonaka
久志 里中
Tomohiko Endo
知彦 遠藤
Seiji Kawakami
清治 河上
Hiroaki Kataoka
寛暁 片岡
Masaru Tanaka
優 田中
Yoshifumi Iwata
良文 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上限車速を制御する走行制御装置であって、
制御の解除時に通常制御へと適切に移行することが可能
な走行制御装置を提供する。 【解決手段】 システム異常や設定OFF等を判定した
場合には、車速ガード制御(ステップS5)を即座に解
除するのではなく、車速の上昇を抑制しながら、通常の
走行状態へと移行する解除モード制御(ステップS6)
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は制動力を付与するこ
とで車速を制御する車速制御モードを供える走行制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の走行時に車速を所定の範囲に制御
する各種の技術が知られており、比較的高速の車速領域
では、アクセル開度を自動調整することで所定の車速を
得るオートクルーズ装置等が知られている。緩速走行時
の車速制御技術としては、例えば、特開平10−278
825号公報に開示されている技術が知られている。こ
の技術はクリープ走行を利用して自動駐車を行うもので
あり、車速の制御は、基本的に運転者がブレーキ操作に
より実行するものであるが、自動駐車に適した車速範囲
を越えた場合には報知手段により運転者に報知すること
で運転者の適切なブレーキ操作を促すものである。ま
た、設定車速を閾値として、この車速を越えたら制動力
を付与することで車速を制御する技術も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように制動力を付
与して車速を制御している場合に、何らかの制御の解除
条件、例えば、システムの異常検出に伴う解除条件等が
満たされたため、制御モードを解除しようとすると、急
加速してしまう場合があり、運転者に不安感を与えてし
まう。
【0004】そこで本発明は、上限車速を制御する走行
制御装置であって、制御の解除時に通常制御へと適切に
移行することが可能な走行制御装置を提供することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る走行制御装置は、制動系により制動力
を付与して上限車速を越えないよう制御する車速制御モ
ードを備える走行制御装置において、車速制御モード中
にその解除条件が成立した場合、車両の速度上昇を抑制
しながら運転者の操作に応じた通常の走行モードへと移
行する解除モードをさらに備えていることを特徴とす
る。
【0006】解除条件が成立した後も、車両の速度上昇
を抑制しながら運転者の操作に応じた通常の走行モード
へと移行させることにより、車両の速度急変を抑制して
運転者が違和感を感ずることなく車両をコントロールす
ることが可能となる。
【0007】この解除モードでは、制動力を所定の条件
で減少させることが好ましい。このようにして、付与す
る制動力が運転者や他のシステムが要求する制動力に一
致するまで解除モードを継続することにより、通常の走
行モードへとスムースに移行することができる。
【0008】この解除モードでは、運転者が制動操作を
行うまでは車速制御モードの制御を継続するとさらに好
ましい。あるいは、解除モードでは、運転者が制動操作
を行うまでは解除条件成立時の制動力を保持してもよ
い。このようにすると、運転者が制動操作を行うまでは
上限車速の維持あるいは制動力の保持を行うことがで
き、操作を行っていないにも関わらず車両が不用意に加
速することがないので、運転者が違和感を感ずることが
ない。
【0009】この解除モードでは、所定の加速度が得ら
れるよう制動力を調整してもよい。このようにすると、
車両の加速を運転者の予測可能な範囲に抑制することが
でき、また、解除モードであることの認識も容易にな
る。
【0010】また、解除モードでは、上限車速を所定の
減速度で減速させてもよい。このようにすると、運転者
が解除モードであることを認識しやすく、また、運転者
が制動操作を行わない場合には、車両が停止して発進す
ることがなく、安全性を優先した制御が可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
【0012】図1は本発明に係る走行制御装置100の
システム構成図である。この走行制御装置100は、電
子制御により各輪に付与される制動力を制御する制動制
御装置を兼ねている。制御部であるECU1は、CP
U、ROM、RAM、入力信号回路、出力信号回路、電
源回路などにより構成され、内部に制動制御ルーチンと
上限車速制御ルーチンをそれぞれ格納している。
【0013】制動装置2は、各輪に付与される制動力を
独立して制御可能な油圧式ブレーキシステムであって、
各輪に配置され、図示していない油圧ブレーキを作動さ
せるホイルシリンダ22と、このホイルシリンダ22そ
れぞれに付与する油圧を独立して調整するアクチュエー
タ20と、ブレーキペダル25に接続されてアクチュエ
ータ20に運転者のブレーキ操作に応じた油圧を付与す
るマスタシリンダ23とを備え、マスタシリンダ23の
油圧を検出する油圧センサ24と、アクチュエータ20
内でホイルシリンダ22にそれぞれ供給される圧力を検
出している油圧センサ22の出力信号がECU1に入力
されている。ECU1にはさらに、各輪に配置され、そ
の車輪速を検出する車輪速センサ3の出力信号が入力さ
れるとともに、エンジン41を制御するエンジンECU
40と各種の情報を交信し、協調して車両の制御を行う
ものである。また、ECU1には、ECU1からの情報
を運転者に報知するためのモニタ、スピーカー等からな
る報知手段51と、運転者が車速制御モードを設定する
ための設定手段52が接続されている。
【0014】次に本実施形態における緩速走行制御につ
いて説明する。この制御は、ECU1とエンジンECU
40とが協調して行うものであって、制動力を付与する
ことで車速が比較的低い設定上限車速Vrefを越えな
いよう制御するものであり、運転者はブレーキペダル2
5のみを操作することによって車速を0〜Vrefまで
の間で自由に調整することができる。以下、簡略化のた
め、運転者によるアクセル操作のない場合を例に説明す
る。
【0015】この処理は、主としてECU1により実行
されるものであり、後述するフラグXgvが1に設定さ
れている間、繰り返し実行される。なお、このXgvは
運転者が設定手段52を操作することによりあるいは他
のシステムによって緩速走行モードが設定された際に、
別のフラグXsetとともに1に設定されるが、運転者
が設定手段52を操作することによりあるいは他のシス
テムによって緩速走行モードが解除された場合には、フ
ラグXsetは0に設定されるが、フラグXgvは維持
され、以下で説明する解除モード制御が終了した際に0
に設定されるので、緩速走行制御から通常の制御へは解
除モード制御を経てスムースに移行することが可能とな
っている。
【0016】まず、この制御のメイン処理から説明す
る。図2はこのメイン処理を説明するフローチャートで
ある。ステップS1ではまず、システム異常状態の検出
を行う。ここで検出するシステム異常としては、車輪速
センサ32や油圧センサ21、24等の各種のセンサ類
や本走行制御装置と協調して制御を行う駐車支援システ
ムの異常等が挙げられる。ステップS2では、システム
異常が検出されたか否かを判定する。システムが正常な
場合には、ステップS3へと移行して、設定手段52や
他のシステムによる緩速走行モードの設定状態を検出す
る。つまり設定されているXsetの値を読み込む。
【0017】次のステップS4では、Xsetの値をチ
ェックする。値が1の場合、つまり、運転者か他のシス
テムにより緩速走行モードが設定された後、運転者か他
のシステムにより緩速走行モードの解除が行われていな
い場合には、ステップS5へと移行して通常の車速ガー
ド制御処理を実行する。一方、ステップS2でシステム
異常と判定された場合、および、ステップS4でXse
tの値が1以外の0つまり運転者か他のシステムにより
緩速走行モードの解除が行われた場合にはステップS6
へと移行して解除モードの制御を行う。これにより、緩
速走行モードの解除操作後、あるいはシステムの異常検
出時には解除モードを経て緩速走行モードを解除するた
め、車両の走行状態が急変することがなく、スムースか
つ適切な移行が可能となり、運転者に不安感を与えるこ
とがなく、安全性がさらに向上する。
【0018】次に、ステップS5の車速ガード制御処理
の詳細を図3を参照して説明する。まず、ステップS1
1では、車輪速センサ32の出力信号から車輪速wFR
RLを読み込む。そして、続くステップS12で読み込
んだ車輪速wFR〜wRLから車速Vを演算する。ステップ
S14では、車速Vを設定された上限車速Vrefと比
較する。車速Vが設定上限車速Vrefを越えている場
合には、ステップS15へと移行して、VとVrefと
の偏差dev1を求め、続く、ステップS16でdev
1を基に、このdev1を0とするために必要とされる
ホイルシリンダ22に付与すべき油圧Pt1を算出して
ステップS18へと移行する。一方、車速Vが設定上限
車速Vref以下の場合にはステップS17へと移行し
てPt1に0をセットしてステップS18へと移行す
る。
【0019】ステップS18では、ブレーキペダル踏力
から運転者の要求しているホイルシリンダ22へ付与す
べき油圧Pt2を算出する。ステップS19ではPt1
とPt2のうち高い方の油圧を目標油圧Ptにセット
し、ステップS20では、アクチュエータ20を制御す
ることにより油圧センサ21で測定されるホイルシリン
ダ22へ付与されるブレーキ油圧が目標油圧Ptとなる
よう制御して終了する。
【0020】このように車速Vが設定上限車速Vref
を越えた場合に、車速Vと設定上限車速Vrefとの偏
差dev1が0となるようなブレーキ油圧をホイルシリ
ンダ38に付与することで車速が設定上限車速Vref
以下に維持されるよう制御を行う。そして、運転者がブ
レーキペダル25を踏み込んでいる場合には、踏力に応
じたブレーキ油圧を付与することで、ブレーキペダル2
5により車速を調整することができる。
【0021】次に、ステップS6の解除モード制御処理
の詳細を図4を参照して説明する。最初のステップS3
1では、ブレーキペダル踏力から運転者の要求している
ホイルシリンダ22へ付与すべき油圧Pt2を算出す
る。次のステップS34では、Pt2とPt1とを比較
する。ステップS5の車速ガード制御からステップS6
に移行した直後のタイムステップにおいては、Pt1に
は、直前のタイムステップでステップS16またはS1
7で設定された値が格納されている。Pt1がPt2を
上回っていた場合には、ステップS35へと移行してP
t1を所定量ΔPだけ減少させる。ステップS36で
は、さらにPt1と制動力が0の場合のホイルシリンダ
22への付与油圧P0とを比較し、高い方の油圧をPt
1に格納し、Pt1を目標油圧Ptに設定してステップ
S38へと移行する。一方、Pt2がPt1以上であっ
た場合にはステップS37へと移行し、フラグXgvに
制御完了を表す−1をセットして、Pt2を目標油圧P
tに設定してステップS38へと移行する。
【0022】ステップS38では、アクチュエータ20
を制御することにより油圧センサ21で測定されるホイ
ルシリンダ22へ付与されるブレーキ油圧が目標油圧P
tとなるよう制御して終了する。
【0023】図5は本制御の制御結果による車速Vと目
標ブレーキ油圧Ptとを示すグラフである。ここでは、
時刻t1でシステムの異常が検出されるまでブレーキ油
圧P 1を付与することで車速をVrefに保持していた
場合を例に説明する。時刻t1でシステム異常が検出さ
れ、解除モード制御に突入すると、ECU1は、ブレー
キ油圧Ptを所定の勾配で減少させる(実際にはステッ
プ状に減少させる制御を行う)。この結果、制動力が減
少するため、車両に加速度が付与されるので、車両は加
速していく。運転者がブレーキペダル25を操作しない
ケースAの場合には、ブレーキ油圧Ptは時刻t4で最
小値P0まで減少し、解除モードはこの時点で解除され
るが、ブレーキ油圧Ptは時刻t4以後もそのまま維持
される。この場合、この結果、車速は時刻t4後にV1
で増大する。
【0024】一方、途中で運転者によるブレーキペダル
25の操作が行われたケースB、ケースCの場合には、
運転者の要求するブレーキ油圧Pt2が、Pt1異常と
なった時点から運転者の要求するブレーキ油圧Pt2が
付与されるので、ペダル踏み込み量が小さく、ブレーキ
油圧Pt2がP1を下回るケースBの場合には、時刻t3
から運転者の要求通りのブレーキ油圧が付与されるがブ
レーキ踏み込み後に車速上昇を抑制するに留まり、Vr
efより高く、ケースAの場合のV1より低い車速に達
することになる。一方、ペダル踏み込み量がこれより大
きいケースCの場合には、ブレーキ油圧Ptが時刻t4
近傍で上限車速Vrefを維持するのに必要なP1より
大きくなるため、車速は増加から低下に転じ、車速増加
を抑制することができる。これらの場合には、Pt2が
Pt1以上となった時点で解除モードが解除され、通常
のブレーキ制御へと移行する。
【0025】いずれの場合でも、解除モードの制御中、
解除時に報知手段51によって車速制御モードが解除さ
れた旨を通知することが好ましい。この結果、運転者は
適切な操作をすることが可能となる。
【0026】この解除モードの制御は上述した制御に限
られるものではなく、解除時の速度上昇を抑制するため
の各種の制御が可能である。以下、解除モードの他の制
御形態のいくつかを具体的に説明する。上述した制御に
ついては以下、第1の制御形態と呼ぶ。
【0027】第2の制御形態は、第1の制御形態の一部
を変形したものであり、図6はこの変形部分を説明する
フローチャートである。この制御形態では、図4に示さ
れる第1の制御形態のステップS31とS33の間にス
テップS32を設けている点が相違する。このステップ
S32では、Pt2がP0でないか、つまり、運転者に
よるブレーキペダル25の操作の有無が判定される。ペ
ダル操作が行われている場合には、ステップS34へと
移行し、ペダル操作が行われていない場合には、ステッ
プS33へと移行して図3に示される通常の車速ガード
制御を継続する。
【0028】図7は本制御の制御例を説明するグラフで
ある。時刻t1でシステム異常が検出された場合でも、
運転者がブレーキペダル25を踏み込んでおらず、Pt
1が最小値P0のまま維持されている時刻t2までの間
は、車速ガード制御が継続されるため、車速はVref
に維持されている。運転者が時刻t2からゆっくりとブ
レーキペダルを踏み込むと、解除モード制御へと突入
し、Pt1を減少させるため、付与されるブレーキ油圧
は一旦減少し、車両は加速するが、さらに運転者がブレ
ーキペダル25を踏み込み、運転者の要求ブレーキ油圧
Pt2が車速ガード制御の計算油圧Pt1以上となった
時点t3で解除モードは解除され、運転者の要求通りの
ブレーキ油圧が付与される。この結果、車両は減速し、
運転者の意図通りの車両コントロールが可能となる。
【0029】次に、第3の制御形態について説明する。
この第3の制御形態も第1の制御形態の変形であり、図
8に示されるようにステップS31とステップS34の
間にステップS32aが配置されている点が相違する。
このステップS32aでは、第2の制御形態のステップ
S32と同様に、Pt2がP0でないか、つまり、運転
者によるブレーキペダル25の操作の有無が判定され
る。ペダル操作が行われている場合には、ステップS3
4へと移行する点は第2の制御形態と同一であるが、ペ
ダル操作が行われていない場合には、ステップS36へ
と移行することで、前回のタイムステップの油圧Pt1
を維持する点が第2の制御形態と相違する。
【0030】本制御形態の制御例は、エンジン41のト
ルク変動や路面の変動がない場合には、図7に示される
第2の制御形態の場合とほぼ同様の結果になる。しか
し、第2の制御形態では、運転者がブレーキペダルを操
作するまでは、トルク変動や路面の傾斜、摩擦係数の変
動があった場合には、車速を維持するために制御油圧を
変動させる制御が行われるのに対し、本制御形態によれ
ば、運転者がブレーキペダルを操作するまではその前の
制御油圧が維持されるため、トルク変動や路面の傾斜、
摩擦係数の変動に応じて車速は上限車速より変動するこ
とがある。この制御は、油圧を保持すれば足りるため、
制御が簡単であり、車輪速センサの異常を検出した場合
等車速ガード制御を継続することが好ましくない場合に
有効である。
【0031】次に、第4の制御形態について説明する。
図9はこの第4の制御形態の処理を示すフローチャート
である。この制御は、図3に示される車速ガード制御と
図4に示される第1の制御形態とを組み合わせている。
【0032】車輪速センサ32の出力信号から車輪速w
FR〜wRLを読み込み(ステップS11)、読み込んだ車
輪速wFR〜wRLから車速Vを演算する(ステップS1
2)分は図3に示される車速ガード制御と同一である。
図3の車速ガード制御と異なるのは、車速Vと上限車速
Vrefと比較する(ステップS14)前のステップS
13で、Vrefを前回のタイムステップから所定量Δ
Vだけ減速させている点である。車速Vと上限車速Vr
efと比較し、比較結果に応じてPt1を算出し、ブレ
ーキペダル踏力から運転者の要求ブレーキ油圧Pt2を
算出するまでの工程(ステップS14〜S18)は図3
の車速ガード制御と同一である。
【0033】Pt2算出後は、ステップS34に移行し
て、Pt1とPt2とを比較する。Pt2がPt1を下
回っていれば、目標油圧PtにPt1がセットされ(ス
テップS36a)、Pt2がPt1以上ならば、目標油
圧PtにPt2がセットされてフラグXgvに−1が設
定される(ステップS37)。続く、ステップS38で
は、アクチュエータ20を制御することにより油圧セン
サ21で測定されるホイルシリンダ22へ付与されるブ
レーキ油圧が目標油圧Ptとなるよう制御して終了す
る。
【0034】図10は本制御の制御結果を示すグラフで
ある。システム異常あるいは解除操作が検出された時刻
1以降、車速Vrefは所定の減速度で減少させられ
る。運転者がブレーキペダル25を踏み込んでいないケ
ースAの場合には、そのまま車速Vは低下していき、時
刻t3の時点で停車してしまう。この場合、停車に必要
な制動力P2を越える制動力を生み出すだけのブレーキ
操作が行われない限り、解除モードが継続されるため車
両が不意に動きだすことはなく、安全性を重視した制御
が可能である。
【0035】解除モード制御中の車速が低下している最
中に運転者がブレーキペダル25を踏み込んだケースB
の場合、運転者の要求ブレーキ油圧Pt2がPt1を下
回っている時刻t2までの間は、ケースAと同じ車速低
下制御が継続するが、Pt2がPt1以上となった時刻
t2の時点で解除モードは解除され、以降は運転者の要
求通りのブレーキ油圧Pt2が付与される。この後は運
転者のブレーキ操作量に合わせた制動力のみが付与され
るので、ブレーキペダル25を緩めた場合には、当初の
設定上限車速を越える速度での走行も可能となる。
【0036】次に、第5の制御形態について説明する。
図11はこの第5の制御形態の処理を示すフローチャー
トである。この制御形態は、第4の制御形態における上
限車速によるPt1設定ルーチン(ステップS11〜S
17)部分を加速度によるPt1設定ルーチン(ステッ
プS41〜S43)に置き換えたものである。
【0037】この加速度によるPt1の設定ルーチンを
具体的に説明すると、まずステップS41では加速度a
を読み込む。これは図示していない加速度センサの出力
を用いても、車輪速センサの出力から車速Vを求め、そ
の微分値を用いてもよい。ステップS42では、この加
速度aと目標加速度atとの偏差dev2を求める。ス
テップS43では、このdev2を基にしてdev2が
0となるブレーキ油圧Pt1を求める。ステップS18
以降は図9に示される第4の制御形態と同一であるた
め、説明を省略する。
【0038】この制御の制御例は、加速度を減速側に設
定すると、ほぼ図10に示される制御例と同一になる。
加速度を加速側に設定した場合には、Pt1を減少させ
る際の減圧勾配を加速度が所定の加速度以下になるよう
制限することになるので、急加速を抑制することができ
る。
【0039】以上の説明では、解除設定時とシステム異
常時とで同一の制御を行う例を説明してきたが、解除設
定時とシステム異常時とで別々の制御を行ってもよい。
例えばシステム異常時には、安全のため設定上限車速を
低下させる制御を行い、解除操作時には運転者の意図を
優先して所定の加速度で上限車速を増加させる解除モー
ドを採用してもよい。この場合の制御例を図12に示
す。
【0040】車速ガード制御により上限車速Vrefで
走行中の時刻t1にシステム異常が検出されると、車速
を低下させる制御が実施される。この段階で運転者がブ
レーキペダル25を操作しないと、Vrefが0になっ
た時刻t2以降も制御が継続される。ここで運転者が設
定手段52により緩速走行モードを解除すると、上限車
速が設定加速度で増加するので車両が加速し始める。こ
こで運転者がブレーキペダル25を操作し、その要求ブ
レーキ油圧がPt1を越えると、その時点から要求ブレ
ーキ油圧Pt2が付与され、解除モードが完全に解除さ
れる。
【0041】このようにすると、システム異常後の緩速
走行モード解除による急加速を抑制しつつ、運転者の意
図に即した車両コントロールを行うことが可能となる。
【0042】以上説明した各解除モードを必要に応じて
組み合わせたり、変形することが可能であり、それらの
変形も本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、制
動力を付与して車速を上限車速以下となるよう維持する
車速制限制御中に、システム異常やモード解除の設定な
どの解除条件が成立した場合でも車速の上昇を抑制する
解除モードを経て通常の制御に移行するので緩速走行モ
ード制御の解除に伴う急加速を抑制して適切かつスムー
スな移行を可能とし、運転者が不安感を感ずることがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる走行制御装置の概略構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1の装置における車速制御のメイン処理を示
すフローチャートである。
【図3】図2の処理中の車速ガード制御処理を詳細に示
すフローチャートである。
【図4】図2の処理中の解除モード制御処理を詳細に示
すフローチャートである。
【図5】図4の処理による制御結果の例を示すグラフで
ある。
【図6】解除モード処理の第2の制御形態における第1
の制御形態との変形部分を示すフローチャートである。
【図7】図6の処理による制御結果の例を示すグラフで
ある。
【図8】解除モード処理の第3の制御形態を示すフロー
チャートである。
【図9】解除モード処理の第4の制御形態を示すフロー
チャートである。
【図10】図9の処理による制御結果の例を示すグラフ
である。
【図11】解除モード処理の第5の制御形態を示すフロ
ーチャートである。
【図12】解除設定時とシステム異常時とで別々の解除
モード制御を行った場合の制御結果の例を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1…ECU、2…制動装置、3…車輪速センサ、20…
アクチュエータ、21、24…油圧センサ、22…ホイ
ルシリンダ、23…マスタシリンダ、25…ブレーキペ
ダル、40…エンジンECU、41…エンジン、51…
報知手段、52…設定手段、100…走行制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/02 301 F02D 29/02 301C (72)発明者 森田 光彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 里中 久志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 遠藤 知彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 河上 清治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 片岡 寛暁 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 田中 優 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 岩田 良文 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA31 AB01 AC01 AC26 AD41 AD51 AE02 AE41 AF01 3D044 AA04 AA11 AB01 AC24 AC26 AD02 AD21 AE01 AE03 AE21 3D046 BB17 CC02 GG02 HH02 HH16 HH23 HH36 JJ11 JJ16 3G093 BA23 CB12 DB05 DB15 EA01 EB04 FA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制動系により制動力を付与して上限車速
    を越えないよう制御する車速制御モードを備える走行制
    御装置において、 前記車速制御モード中にその解除条件が成立した場合、
    車両の速度上昇を抑制しながら運転者の操作に応じた通
    常の走行モードへと移行する解除モードをさらに備えて
    いることを特徴とする走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記解除モードでは、制動力を所定の条
    件で減少させることを特徴とする請求項1記載の走行制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記解除モードでは、運転者が制動操作
    を行うまでは前記車速制御モードの制御を継続すること
    を特徴とする請求項1に記載の走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記解除モードでは、運転者が制動操作
    を行うまでは解除条件成立時の制動力を保持することを
    特徴とする請求項1に記載の走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記解除モードでは、所定の加速度が得
    られるよう制動力を調整することを特徴とする請求項1
    記載の走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記解除モードでは、前記上限車速を所
    定の減速度で減速させることを特徴とする請求項1記載
    の走行制御装置。
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