JPS63145162A - 車両用ブレ−キ装置 - Google Patents

車両用ブレ−キ装置

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Publication number
JPS63145162A
JPS63145162A JP29128786A JP29128786A JPS63145162A JP S63145162 A JPS63145162 A JP S63145162A JP 29128786 A JP29128786 A JP 29128786A JP 29128786 A JP29128786 A JP 29128786A JP S63145162 A JPS63145162 A JP S63145162A
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JP
Japan
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pressure
vehicle speed
brake
control valve
brake pedal
Prior art date
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Application number
JP29128786A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Kurosawa
黒沢 隆一
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は車両用ブレーキ装置に関するものであり、特に
、車両をゆれ戻り少なく停止させることができる車両用
ブレーキ装置に関するものである。
従来の技術 走行している車両を停止させるとき、車両が停止するま
でブレーキペダルを操作し続けると停止時に所謂ゆれ戻
りが生じ、乗員に不快窓を与えることを避は得ない。こ
れは車両走行速度(以下、車速と言う)が零になって車
両が停止するとき、減速度が一定値から急に零になるか
らであり、運転者は停止時にできる限りゆれ戻りが生じ
ないように気を付けてブレーキ操作を行うことが必要で
ある。
このような車両停止時におけるゆれ戻りを緩和するため
に、実開昭56−129341号公報に記載された装置
においては、ブレーキペダルの踏込み時には、そのペダ
ルの踏力をマスタシリンダのピストンに伝達するロッド
がペダルと共に前進させられてマスタシリンダを作動さ
せる一方、車速か零になる直前に、ペダルが踏込み位置
にあるままでロッドの後退が許容されて、制動が自動的
に解除されるようにすることが行われている。ロッドは
ソレノイドを含むリンク機構によってブレーキペダルに
連結されており、通常はペダルと共に移動するのである
が、車速か雰になる直前にスピードメータのゼロスピー
ド端子から出力される信号に基づいてソレノイドに励磁
電流が供給され、リンク機構がロッドのペダルに対する
相対移動を許容する状態となってペダルが踏込み位置に
あるままでロッドが後退し、ブレーキが解除されるよう
になっているのである。このように車速だ零になる直前
にブレーキを解除すれば、運転者が意識的にブレーキペ
ダルの踏込みを緩めるのに近い状態となってゆれ戻りを
低減することができる。
発明が解決しようとする問題点 しかし、リンク機構がロッドの後退を許容する状態とな
るということはブレーキペダルの踏込み方向への移動を
も許容する状態となると1)うことであり、車両の停止
時にブレーキペダルが一定量急激に踏込み方向に移動す
ることとなって運転者の姿勢が崩れるという問題がある
また、ゆれ戻りを完全に防止するためにはマスタシリン
ダのブレーキ液圧が滑らかに減圧されることが望ましい
のであるが、上記装置においてはマスタシリンダの液圧
が急激に低下させられるため、ゆれ戻り防止効果の完全
を期し難いという問題もある。
さらに、ソレノイドはブレーキペダルからロッドに伝達
される力と同程度の大きさの力を発生し得るものである
ことが必要であるため、大形となることを避は得す、コ
ストおよび重量の増大を避は得ないという問題もある。
問題点を解決するための手段 本発明に係る車両用ブレーキ装置は、上記の問題を解決
するために、第1図に示されるように、(a)ブレーキ
ペダルの踏込みに応じて車輪の回転を抑制する流体圧ブ
レーキ系と、(bl車速を検出する車速検出手段と、(
C)車速検出手段によって検出された車速か基準車速ま
で低下した後、流体圧ブレーキ系の流体圧を予め設定さ
れた減圧パターンに従って指数関数的に低下させ、車速
か零になると同時に減速度も零となるようにする減圧制
御手段と、(d)その減圧制御手段による制御中にブレ
ーキペダルが更に踏み込まれた場合にその踏増しを検出
するブレーキペダル踏増し検出手段と、+8)その踏増
し検出手段による検出に基づいて上記減圧パターンを一
層急激な減圧パターンに変更する減圧パターン変更手段
とを含むように構成される。
流体圧ブレーキ系の流体圧を指数関数的に減少させるた
めには、例えばブレーキペダルとマスタシリンダとの間
に配設されるブレーキブースタの倍力率を指数関数的に
低下させればよく、また、アンチスキッド装置の動力液
圧源や電磁制御弁を利用してブレーキ操作力とは無関係
にホイールシリンダのブレーキ液圧を指数関数的に低下
させることも可能である。
作用および効果 以上のように構成された車両用ブレーキ装置においては
、車両の停止直前に流体圧ブレーキ系の流体圧が低下さ
せられるのであるが、その際、ブレーキペダルが前記公
報に記載された装置におけるように踏込み方向に一定量
急激に移動することはないのである。ブレーキブースタ
の倍力率が低減させられる場合には、ブレーキペダルの
踏込み力が一定に保たれていればブレーキペダルが一定
量押し戻されることにはなるが、これによって運転者の
姿勢が崩れることはない。また、アンチスキッド装置を
利用して流体圧が低下させられる場合には、アンチスキ
ッド装置の種類によってはブレーキペダルに多少の影響
が現れることもあるが、運転者の姿勢が崩れるほどの影
響はなく、また、ブレーキペダルに何の影響も現れない
アンチスキッド装置も既に開発されている。
また、流体圧ブレーキ系の流体圧は急激に低下させられ
るわけではなく、減圧制御手段により予め定められた減
圧パターンに従って指数関数的に低下させられるため、
車速および減速度が共に滑らかに零まで低下することと
なり1、ゆれ戻りが良好に防止される。
さらに、減圧制御手段による制御中にブレーキ力を増大
させる必要が生じ、ブレーキが踏み増されることがあり
、そのような場合には流体圧は減圧制御手段が従ってい
た減圧パターンから外れてしまうのであるが、減圧パタ
ーンが減圧パターン変更手段によって更に急激に流体圧
を低下させるパターン比変更されることにより、ブレー
キの流体圧はやはり指数関数的に低下させられることと
なり、ゆれ戻りが少なくて済む。ブレーキペダルが踏み
増された場合には、車両は減圧制御手段の減圧パターン
に基づ(制御開始から停止までに要する時間より短い時
間で停止させられることとなるのであるが、その場合に
許容される時間の範囲内でゆれ戻りができる限り小さく
なるようにされるのである。
さらに、前記装置におけるように大形のソレノイドを必
要としないため、車両の重量およびコストの上昇を低(
抑えながら上記効果を得ることができる。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
第2図は本発明の一実施例である車両用ブレーキ装置を
示す図である。図において10はブレーキ操作部材たる
ブレーキペダルであり、このペダル10はブースタ12
を介してマスタシリンダ14を作動させる。マスタシリ
ンダ14は互に独立した二つの加圧室を備えており、ブ
レーキペダル10の踏込み操作に基づいてそれぞれの加
圧室に同じ高さの液圧を発生させる。一方の加圧室に発
生した液圧は、左右の前輪16および18にそれぞれ設
けられたブレーキのフロントホイールシリンダ20およ
び22に供給される。もう一方の加圧室で発生しだ液圧
は、左右の後輪24および26にそれぞれ設けられたブ
レーキのりャホイールシリンダ28および30に供給さ
れるようになっており、本ブレーキ装置は前後二系統式
どなっている。
上記ブースタ12は第3図に示されるように気密なケー
シング34を備えており、ケーシング34の内部はダイ
ヤフラム式のパワーピストン36によって二分されてい
る。二分された一方の室は逆止弁付管継手38を経てエ
ンジンのインテークマニホールド、バキュームポンプ等
の真空源40に接続された定圧室42とされ、他方の室
は定圧室42または大気に選択的に連通させられて内圧
が変動させられる変圧室44とされている。パワーピス
トン36は、定圧室42内に配設されたリターンスプリ
ング46により第3図において右方へ付勢されており、
常にはケーシング34の内側面に当接した原位置に保持
されているが、定圧室42と変圧室44の圧力差が設定
値以上に達したときにはスプリング46の付勢力に抗し
て左方へ移動(前進)する。
上記パワーピストン36は、その外周縁をケーシング3
4により保持されたダイヤフラムゴム50と、そのダイ
ヤフラムゴム50を支持するダイヤフラムプレート52
と、ダイヤフラムプレート52に一体的に取り付けられ
たパワーピストン本体54とを備えている。パワーピス
トン本体54には、定圧室42と変圧室44とを連通さ
せる連通路60および変圧室44と大気とを連通させる
連通路62が形成されるとともに、変圧室44の定圧室
42と大気との連通を制御する制御弁64および中継機
構70が設けられている。
制御弁64は、パワーピストン本体54に形成された第
一弁座72と、パワーピストン本体54に摺動可能に嵌
合されたパルププランジャ74に形成された第二弁座7
6と、両弁座72.76に対して共通に配設された弾性
材製のバルブエレメント78とを備えている。パルプエ
レメント78は圧縮ばね80によって両弁座72.76
に向かつて付勢されている。また、バルブプランジャ7
4はブレーキペダル10に連結された人力ロット82に
連結されるとともに、ストッパキー84によって前進端
および後退端を規制されている。ストッパキー84は、
基端部がパワーピストン本体54に設けられた半径方向
の切欠孔に嵌合されるとともに、ダイヤフラムゴム50
の内周部に設けられた円環状のストッパプレート86に
よって抜は出しを阻止され、その先端部がバルブプラン
ジャ74に形成された環状溝に係合させられているので
ある。
一方、前記中mW構70は、前記バルブプランジャ74
と、パワーピストン本体54に嵌合された中継部材90
と、両者間に介在させられた軟質ゴム製のリアクション
ディスク92とを備えている。リアクションディスク9
2は、バルブプランジャ74とパワーピストン本体54
との微小な相対移動−を許容しつつ、両者から加えられ
る力の合力を中継部材90に伝達する作用を為すもので
ある。中継部材90は出力ロット94と一体的に嵌合さ
れており、ブレーキペダル10に加えられた踏込み力は
ブースタ12により倍力されて出力ロット94から出力
され、マスタシリンダ14を作動させる。
また、上記中継部材90内にはリミットスイ・ンチ96
が埋設されており、リミットスイッチ96の接触子9B
は、リアクションディスク92に設けられた貫通孔を通
ってパルププランジャ74側に突出させられている。こ
のリミットスイッチ96は、バルブエレメント78が第
一弁座72および第二弁座76の両方に着座する状態で
は接触子98がバルブプランジャ74から小距離離間し
た位置にあってONとなり、この状態から更にブレーキ
ペダル10が踏み込まれ、入力ロソド82が前進させら
れたとき、接触子98がバルブプランジャ74により押
されてOFFとなるようにされている。リミットスイッ
チ96がブレーキペダル踏増し検出手段を構成している
のである。
さらに、上記ブースタ12には、変圧室44から定圧室
42への空気の流入量を制御する流量制御弁100が設
けられている。流量制御弁100のハウジング102内
の空間は仕切機104によって二つに区切られており、
一方の室106は管路108によって定圧室42に連通
させられ、他方の室110は管路112および合成樹脂
製のブロック114に形成された通路116によって変
圧室44に連通させられている。仕切機104の中央に
は画室106.110を連通させる貫通孔118が形成
されて、管路108,112および通路116と共に定
圧室42と変圧室44とを連通させる連通路を構成して
いる。
変圧室44から定圧室42に流入する空気の流量は、室
110内に配設された磁性材料製の弁子120の貫通孔
118内への突入量を調節することにより変えることが
できる。弁子120の先端部には、先端側はど径が漸減
するテーパ部121が形成されており、このテーパ部1
21の貫通孔11B内への突入量を変えることにより、
流路面積が変えられるのである。
弁子120は、上記ブロック114により軸方向に摺動
可能に保持されて、スプリング122により貫通孔11
8の開口に着座する向きに付勢されており、そのまわり
にはソレノイド124が配設されている。ソレノイド1
24は常には消磁されており、その状態ではテーパ部1
21の基端部に形成されたシール面が貫通孔118の開
口に着座して室106と110との連通を遮断するよう
にされている。また、ソレノイド124が励磁されたと
きには、弁子120がソレノイド124により吸引され
て貫通孔118から離間させられ、室106と110、
延いては定圧室42と変圧室44とが連通させられる。
この際、ソレノイド124への電流の供給量を変えるこ
とにより弁子120の移動量、延いてはテーパ部121
の貫通孔118への突入量を所望の大きさにすることが
でき、それによって空気の流入量を調節することができ
る。
以上のように構成されたブレーキ装置は、第2図に示さ
れるコントローラ130によって制御される。コントロ
ーラ130は、第4図に示されるように、CPU (中
央処理装置)132.ROM(リードオンリメモリ>1
34.RAM (ランダムアクセスメモリ)136を備
えたコンピュータを主体とするものである。このコント
ローラ130には、前輪16.18の回転を検出する回
転センサ138,140 (第2図参照)、ブレーキペ
ダル10が踏み込まれたことを検出するブレーキスイッ
チ144および前記リミットスイッチ96が接続されて
いる。コントローラ130には、回転センサ138,1
40から送られて来る信号を処理して車速を算出する演
算部が設けられており、それら回転センサおよび演算部
によって車速検出手段が構成されている。CPUI 3
2にはタイマ145が設けられ、RAM136には第一
および第二の車速メモリ146,147と第一および第
二の減速度メモリ148,149.時定数メモリ150
、踏増しフラグ152.カウンタ154が設けられてい
る。また、ROM134には第5図のフローチャートで
示されるプログラムが記憶されており、CPU 132
はそのプログラムに従ってデータ処理を行い、ホイール
シリンダ液圧を制御する。
以下、上記のように構成されたブレーキ装置の作動を説
明する。
ブレーキペダル10が踏み込まれていない状態において
は、第1図に示されるように、第二弁座76がバルブエ
レメント78に接触し、第一弁座72から離れた状態に
あり、変圧室44は定圧室42に連通させられ、両室4
2.44は等しい負圧に保たれて圧力差はない状態にあ
る。そのため、パワーピストン本体54はリターンスプ
リング46の弾性力によって入力ロット82側に付勢さ
れ、ストッパプレート86がケーシング34の内側面に
当接させられている。
この状態からブレーキペダル10が踏み込まれ、人力ロ
ット82が前進させられると、第一弁座72がバルブエ
レメント78に接触した後、第二弁座76がバルブエレ
メント78から離れ、変圧室44は定圧室42から切り
離されて大気と連通させられる。その結果、大気が流入
する変圧室44と定圧室42との間に圧力差が生じ、こ
れに基づく力によってパワーピストン36が前進させら
れる。パワーピストン36の移動はリアクションディス
クCj2を介して出力ロット94に伝達され、推力が加
えられる。これによってマスタシリンダ14内の制動液
がホイールシリンダ20,22゜28.30に供給され
、車輪の回転が抑制される。
この際、入力ロット82は出力ロソド94に加えられる
ブレーキ反力の一部(その大きさはリアクションディス
ク92に対するバルブプランジャ74とパワーピストン
本体54との接触面の面積比率で決まる)を担うことに
なり、入力ロット82に加えられた踏込み力が倍力され
て出力ロッド94に伝達されることとなる。
上記のようにして車輪の回転が抑制されるとき、コント
ローラ130は第5図に示されるフローチャートに従っ
て各ホイールシリンダ20,22゜28.30のブレー
キ液圧を制御する。ステップSL(以下、単に81と記
載する。他のステ・7ブについても同じ)においてはブ
レーキペダルlOが踏み込まれたか否かの判定が行われ
る。ブレーキスイッチ144が発する信号によってブレ
ーキペダル10が踏み込まれたか否かが判定されるので
ある。ブレーキペダルlOが踏み込まれていない間はS
lが繰り返し行われ、踏み込まれた場合にはS2が実行
されてタイマ145が予め定められた一定短時間、例え
ば10m5の計時動作を終了したか否かが判定される。
当初はタイマ145が計時動作を終了した状態にあるた
め、この判定結果はYESとなり、S3においてタイマ
145が計時動作を開始させられる。
続いてS4において車速Vが取り込まれ、第一車速メモ
リ146に記憶される。そして、S5においてこの単連
取込みが第1回目であるか否かの判定が行われるが、当
初はこの判定の結果がYESとなり、再びS2ないしS
4が実行される。第1回目の単連取込みから一定短時間
後に第2回目の単連取込みが行われるのである。この際
、第一車速メモリ146に記憶されていた第1回目の車
速は第二記憶メモリ147に移され、新しく取り込まれ
た車速が第一車速メモリ146に記憶される。この第2
回目の単連取込みに続いて実行されるS5の判定の結果
はNOとなるためS6が実行され、第一および第二車速
メモリ146,147に記憶されている車速の差が前記
一定短時間(10ms)で割られることにより減速度α
が算出されて、第一減速度メモリ148に記憶される。
その後、S7において減速度の算出が第1回目であるか
否かの判定が行われるが、当初はこの判定の結果がYE
Sとなり、再びS2ないしS6が実行される。第一およ
び第二車速メモリ146,147に記憶されている第2
回目と第3回目とに取り込まれた車速に基づいて第2回
目の減速度の算出が行われるのであり、第一減速度メモ
リ148に記憶されていた第1回目の減速度αが第二減
速度メモリ149に移され、新しく算出された減速度α
が第一減速度メモリ148に記憶される。
第2回目の減速度算出後に行われるS7の判定の結果は
Noとなるため、S8において第一減速度メモリ148
に記憶されている最新の減速度αが予め設定された基準
減速度0.5g以下であるか否かの判定が行われる。判
定の結果がNOである場合には、車両が急ブレーキを掛
けられた状態にあることを意味し、31Bが実行されて
前記流量制御弁100は閉じられた状態に保たれ、マス
タシリンダ14はブースタ12により倍力された力によ
って作動させられる。この後、S19においてブレーキ
ペダル10の踏込みが解除されたか否かの判定が繰り返
し行われ、踏込みが解除されたときプログラムの実行は
Slに戻る。急ブレーキ時には89〜S17がバイパス
されてゆれ戻り防止制御は行われないのである。
一方、S8において減速度が0.5g以下であると判定
された場合には、S9において減速度αの変化(第一お
よび第二減速度メモリ148,149に記憶されている
α。とα7.1との差)が一定値以下、例えば0.01
g以下となったか否かの判定が行われる。そして、この
判定の結果がNOとなった場合には、減速度が未だ安定
しておらず、ゆれ戻り防止制御に入るには時期が早いこ
とを意味し、プログラムの実行はS2に戻る。また、判
定の結果がYESとなった場合には減速度が安定したこ
とを意味し、SIOが実行される。
SIOにおいては減速度αがOでないか否かの判定が行
われるのであるが、判定結果がNOとなった場合、すな
わち減速度αがOである場合には、停車中にブレーキペ
ダル10が踏み込まれたが、あるいは車両が減速状態か
ら定速走行状態に転じたことを意味し、311以下のプ
ログラムは実行されず、Slに戻る。これによって、停
車中にもかかわらず311以下のプログラムが実行され
て流量制御弁100が開かれることが防止されるのであ
り、また、一旦踏み込まれたブレーキペダル10が途中
で解除された場合にプログラムの実行が中止されること
となるのである。
S10の判定結果がYESとなった場合には、依然とし
てブレーキペダル1oが踏み込まれ、車両が停止態勢に
あることを意味し、S11が実行されて踏増しフラグ1
52がONであるか否かの判定が行われる。この踏増し
フラグ152は当初はOFFとされているため判定の結
果はNOとなり、S12が実行される。
S12においては、S4において取り込まれた最新の車
速Vが86において算出された最新の減速度αに予め定
められた時定数Tを掛けることにより求められる基準車
速以下であるか否かの判定が行われる。この時定数は時
定数メモリ150に記憶されているものであるが、時定
数メモリ150には電源投入と同時に初期値Tが記憶さ
れる。
時定数Tの値は、車速Vを第6図に示すように滑らかに
Oまで低下させ、かつ、その間における車両の走行距離
が比較的短くて済むように、例えば0<T≦3の範囲か
ら選定される。減速度αをα。
から零まで指数関数的に低減させる場合には、減速度α
は次式(1) %式%(1) で表され、この減速度αが零になると同時に車速も零に
なるようにするためには、減速度αの低減を次式(2)
で表される車速V、から開始することが必要であり、こ
の車速V、が基準車速なのである。
同様に減速度αがα2.α、である場合には車速かそれ
ぞれ第6図における基準車速v2+  vffまで低下
した後、第6図の実線に沿って低下させれば減速度αと
車速Vとが同時に零となり、ゆれ戻りを防止し得ること
となる。上記S12における判定は車速がα1.α2.
α3等の減速度で第6図の細線で示されているように直
線的に低下している場合にそれぞれ基準車速vI + 
 vZ +  v3まで低下したか否かの判定であり、
判定の結果がNOである場合にはプログラムはS2に戻
り、一定短時間毎に32ないしS12が繰り返し実行さ
れることとなる。
そして、車速Vが基準車速vI +  vZ +  7
3等以下になった場合にはS13が実行され、流量制御
弁100が開かれる。すなわち、ソレノイド124が励
磁され、弁子120が吸引されて貫通孔118の開口か
ら小距離離間させられ、ブースタ12の定圧室42と変
圧室44とが連通させられるのであり、それによってブ
ースタ12の倍力率が滑らかに低下させられる。この場
合、ソレノイド124に供給される電流は、流路面積S
が次式(3)を満足する大きさとなるように弁子120
を移動させる大きさとされる。
−T ただし、 ■。:変圧室44の容積 C:流量係数 この際の空気の流量が第一基準量であり、この流量で変
圧室44の空気が定圧室42に流入することにより、変
圧室44の圧力が指数関数的に低下させられて、ブース
タ12の倍力率が滑らかに低下させられるのであり、そ
れによってホイールシリンダ20,22,28.30の
液圧が指数関数的に低下させられ、車速Vが第6図の実
線で示される減圧パターンにしたがって低下させられる
こととなる。
また、この場合、運転者はブレーキペダルの操作力を一
定に保っているのが普通であるため、ブースタ12の倍
力率が低下するに従ってマスタシリンダ14側からの反
力によりブレーキペダル10が緩やかに押し戻される。
それによって運転者はホイールシリンダ液圧が低下させ
られ、ゆれ戻り防止制御が行われていることを確認する
ことができる。
なお、運転者がブレーキペダル10にi後まで一定の踏
力を加え続ければ、ブレーキブースタ12が倍力機能を
果たさなくてもマスタシリンダ液圧は0までは低下せず
、僅かなゆれ戻りが生ずることにはなるが、その程度は
極く僅かであり、実用上問題はない。
S13において制御弁100が開かれた後、S14にお
いてブレーキペダル10の踏込み量が増加したか、すな
わち車両が現在の制動力より更に大きい制動力を要する
状態となったか否がの判定が行われる。この判定はリミ
ットスイッチ96が発する信号に基づいて為され、踏増
しがないと判定された場合には、S15においてブレー
キペダル10の踏込みが解除されたか否かの判定が行わ
れる。この判定結果がYESであるということは制御弁
100が開かれた後にブレーキペダル1゜の踏込みが解
除されたということであり、318が実行されて制御弁
100が閉じられる。ソレノイド124が消磁されて弁
子120のシール面が貫通孔118の開口に着座させら
れ、変圧室44と定圧室42との連通が遮断されてブー
スタ12により倍力された作動力に応じたブレーキ液圧
が得られる状態に戻されるのである。
一方、S15の判定結果がNoの場合にはブレーキペダ
ル10が依然として踏み込まれ、車両が停止態勢にある
のであり、S16において車速Vが取り込まれた後、S
17においてその取り込まれた車速Vが零であるか否か
の判定が行われ、判定結果がNOの場合にはS14に戻
る。車速Vが零になるまでは314〜S17が繰り返し
行われ、車両が完全に停止するまでの間に大きな制動力
を要する事態が生ずるか、あるいは制動が解除されて定
速または加速走行状態となったときには制御弁100が
元の閉状態に戻されるようにされているのである。そし
て、車速Vが零になって318において制御弁100が
閉じられるとともに時定数が初期値Tに戻された(踏増
しが行われず、818に至るまで時定数がTのままの場
合にはそのままとされる)後、319が繰り返し実行さ
れてブレーキペダル10の操作が解除されたとき、プロ
グラムの実行はSlに戻る。
一方、ブレーキペダル10の踏込み量が増加した場合、
入力ロット82の前進に伴ってリミットスイッチ96が
OFFとなり、S14の判定結果がYESとなって32
0が実行され、流量制御弁100が閉じられる。次いで
、S21において踏増しフラグ152がONとされた後
、プログラムの実行はS2に戻り、82以下のプログラ
ムが実行される。以下、車速か減速度α、で減速されて
いる際にゆれ戻り制御が行われ、その制御中に踏増しが
行われた場合を例に取って説明する。
踏み増された状態ではSllの判定結果がYESとなる
ためS22が実行され、車速Vが減速度αと時定数Tと
の積に0.9を掛けることにより求められる設定車速以
下であるか否かの判定が行われる。このS22の判定結
果がNOである場合には、車速Vがそれほど低下してお
らず、車両をまだある程度の時間の余裕をもって停止さ
せることができる状態にあることを意味する。したがっ
て、S23において時定数メモリ150の記憶内容がT
から(3/4) Tに書き換えられる。
この後、S24が実行されて踏増しフラグがOFFとさ
れた後、Sl2が実行され、車速Vが減速度αにT(実
際には(3/4) T)を掛けた基準車速以下であるか
否かの判定が行われる。判定の結果がNOである場合に
はプログラムの実行はS2に戻り、82〜S12が繰り
返し実行される。一方、判定の結果がYESの場合には
S13が実行されて流量制御弁100が開かれるのであ
るが、S23において時定数が(3,/4) Tに変更
されているため、車速Vは第7図の(alで示される曲
線に沿って低下させられる。時定数をTから(3/4)
 Tに変更するということは、減速度αが低下させられ
始めてから零になるまでに要する時間を短くするという
ことであり、変圧室44から定圧室42への空気の流入
量を前記第一基準量より大きくすることが必要である。
そのため、ソレノイド124には、第一基準量を得るた
めに弁子120を移動させるのに要した供給電流より太
き(、かつ、流路面積が前記(3)式のTを(3/4)
 Tに置き換えることにより求められる値となる大きさ
の電流が供給され、車速Vは第7図に(alで示される
曲線に沿って指数関数的に低下させられる。
一方、S22の判定結果がYESであった場合には、車
速■が設定車速より小さく、時定数(3/4)Tで低下
させられたのでは減速度αが零になる前に車速Vが零に
なってしまう可能性があることを意味し、S25が実行
されて時定数メモリ150に記憶されたTが(3/4)
 Tに書き換えられる。次いでS26が実行され、カウ
ンタ154の内容がインクリメントされて1とされた後
、S27が実行されるが、この判定の結果はNoであり
、プログラムの実行はS2に戻る。そして、再び82以
下のプログラムが実行されるのであるが、この場合には
、フローチャート中に示されるTとは実際には(3/4
) Tである。そして、踏増しフラグ152がONとさ
れたままであるため、Sllの判定結果がYESとなり
、S22において(3/4) Tにαおよび0.8を掛
けた値と最新の車速Vとが比較され、車速Vの方が大き
い場合には、S23においてTが(3/4) Tに変更
(当初のTからすれば、(3/4)” Tに変更された
こととなる)された後、S24.S12が実行される。
流量制御弁100のソレノイド124には、流路面積S
が時定数(3/4) ” Tに対して求められる値とな
る大きさの電流が供給されるのであり、ホイールシリン
ダ液圧が時定数(3/4) ” Tの減圧パターンに従
って指数関数的に低下させられ、車速Vは第7図に(b
)で示される曲線に沿って指数関数的に低下させられる
こととなる。
一方、S22の判定結果がYESであった場合には、車
速Vを時定数(3/4) ” Tの曲線(blに沿って
低下させるには低過ぎることを意味し、325において
Tカ<(3/4) Tに、すなわち当初のTからすれば
(3/4)”Tに変えられた後、S26が実行されてカ
ウンタ154の内容が2とされ、S27がNOとなるこ
とによりプログラムの実行はSlに戻る。
以下、S27の判定結果がYESとなるまで、あるいは
それ以前に322の判定結果がNOとなるまで上記の各
プログラムが繰り返し実行される。
322の判定結果がNOとなれば、ホイールシリンダ液
圧はそのNoとなったときのTの値(3/4) ’T、
 (3/4)’T、 (3/4)’Tにそれぞれ応じて
設定される減圧パターンに従って減圧され、車速Vは第
7図の(C1,(d)、 (e)で示される曲線に沿っ
て指数関数的に低下させられる。しかし、Tが5回変更
されても5220判定結果がNoとならず、S27の判
定結果がYESとなったとき、328においてカウンタ
の内容が0に戻され、S29において踏増しフラグ15
2がOFFとされた後、518が実行され、流量制御弁
100が閉じられる。すなわち、ゆれ戻り制御は行われ
なくなるのである。
なお、Tを変更する係数は、Tが5回変更される間に3
22の判定結果がNoとなる値とすることが望ましく、
通常はいずれかの時点で322の判定結果がNoとなっ
てゆれ戻り制御が行われることとなる。
車速■が他の減速度で減速中にゆれ戻り制御が行われ、
その制御中に踏増しが為された場合についても上記の場
合と同様にして車速Vが指数関数的に低下させられ、ゆ
れ戻りの発生が少なくされるのであり、また、踏増しが
2回以上行われた場合についても同様の制御が行われ、
ゆれ戻りが少なくなるようにされる。さらに、踏増しの
度合によって踏増し後の減速度が異なるのであるが、そ
の場合にも上記のプログラムが繰り返し行われ、322
の判定結果がNOとなった時点で得られる減圧パターン
に従ってホイールシリンダ液圧が低下させられ、車速V
が指数関数的に低下させられることとなる。
以上の説明から明らかなように、本実施例においては、
ROM134の第5図に示されたフローチャートのうち
82〜S7を記憶する領域、CPu13i、第一および
第二の車速メモリ146゜147によって減速度検出手
段が構成されており、ROM134の上記フローチャー
トのうち88〜519を記憶する領域、CPU132.
第一および第二の減速度メモリ148.149によって
第一流量制御弁制御手段が構成され、ROM134のフ
ローチャートのうち320〜S29を記憶する領域、C
PU132.時定数メモリ150.踏増しフラグ152
.カウンタ154によって第二流量制御弁制御手段が構
成されているのである。
このように本実施例のブレーキ装置においては、減速度
αが予め定められた基準減速度(0,5g)より小さく
、かつ、安定するとともに、車速Vが減速度αに基づい
て設定される基準車速以下となったときにブースタ12
の倍力率が減少させられ、ホイールシリンダ液圧が指数
関数的に低下させられることにより減速度が指数関数的
に減少させられるのであり、車速Vが零になって車両が
停止させられるときの減速度の変化は零または極く僅か
となり、車両はゆれ戻りなく静かに停止させられること
となる。
また、第一流量制御弁制御手段によるブレーキ液圧の制
御中にブレーキペダル10が踏み込まれた場合にも、第
二流量制御弁制御手段によって減圧パターンが変更され
ることによりホイールシリンダ液圧が指数関数的に低下
させられ、ゆれ戻りが少なくて済む。踏増し後にゆれ戻
り制御が行われなければ、車速Vは第7図に細線で示さ
れる直線に沿って低下させられ、車速Vが零になるとき
に減速度αが急に零となってゆれ戻りが生ずるのに対し
、減速度が指数関数的に低下させられ、ゆれ戻りが少な
くて済むのである。
さらに、ゆれ戻り制御が開始される車速は、毎回の車両
停止時における減速度に基づいて決定されるため、車両
が如何なる減速度で停止させられる場合でも理想的なパ
ターンでホイールシリンダ液圧が低下させられることと
なり、ゆれ戻りが常に良好に防止される。
本発明の別の実施例を第8図および第9図に示す。本実
施例は、制動時に車輪がスキッド状態に陥ることを防止
するアンチスキッド装置を利用してブレーキ液圧を指数
関数的に低下させるようにしたものである。
第8図において170はブレーキペダルであり、ブレー
キペダル170に加えられた踏込み力はブースタ、17
2により倍力されてマスタシリンダ174を作動させる
。マスタシリシダ174は互に独立した二つの加圧室を
備えてブレーキペダル170の踏込み操作に基づいてそ
れぞれの加圧室に同じ高さの液圧を発生させる。一方の
加圧室に発生した液圧は左右の前輪176および178
にそれぞれ設けられたブレーキのフロントホイールシリ
ンダ180および182に供給される。もう一方の加圧
室に発生した液圧は左右の後輪184および186にそ
れぞれ設けられたブレーキのりャホイールシリンダ18
8および190に供給されろようになっている。
マスタシリンダ174とフロントホイールシリンダ18
0および182とを接続する主液通路の途中には電磁制
御弁192,194が設けられており、それによって主
液通路はマスタシリンダ側通路196およびホイールシ
リンダ側通路198゜199に分かれている。マスタシ
リンダ側通路196とホイールシリンダ側通路198.
199との間にはそれぞれ戻り通路200.202が接
続されており、この戻り通路200,202にはそれぞ
れ、ホイールシリンダ側通路198.199からマスタ
シリンダ側通路196へのブレーキ液の流れは許容する
が、逆向きの流れは阻止する逆止弁204,206が設
けられている。
前記電磁制御弁192.194にはリザーバ通路208
を経てリザーバ210が接続されており、電磁制御弁1
92,194が図中−香石側の状態に切り換えられるこ
とによりフロントホイールシリンダ180および182
から排出されたブレーキ液がリザーバ210に蓄えられ
るようになっている。そして、このリザーバ210に蓄
えられたブレーキ液は逆止弁212.214を備えたポ
ンプ216により央み上げられ、ポンプ通路218を経
てマスタシリンダ側通路196に供給されるようになっ
ている。
以上、フロント系統について説明したが、リヤ系統もフ
ロント系統と同様に、電磁制御弁224゜マスタシリン
ダ側通路226.ホイール側通路228、戻り通路23
2.逆止弁234.リザーバ236、逆止弁238.2
40およびポンプ242を備えている。ただし、リヤ側
においては電磁制御弁224は1個のみ設けられており
、ホイールシリンダ側通路228が二股に分けられて、
ブレーキ液は電磁制御弁224を経た後に二分され、そ
れぞれリヤホイールシリンダ188,190に供給され
るようになっている。
なお、フロント系統およびリヤ系統にそれぞれ設けられ
たポンプ216,242により汲み上げられたブレーキ
液は、電磁制御弁192,194゜224が図中一番左
側の状態に切り換えられたときフロントホイールシリン
ダ180,182.Uヤホイールシリンダ188,19
0に供給される。
本実施例においてはポンプ216,242がマスタシリ
ンダ174とは別個の動力液圧源を構成しているのであ
る。
また、左右の前輪176.178の回転速度がそれぞれ
センサ246,248によって検出され、後輪184.
186の回転速度がセンサ250により検出され、その
検出信号がコントローラ252に供給されるようになっ
ている。コントローラ252はこれら各センサからの検
出信号に基づいて各車輪のスリップ率を算出し、その結
果に基づいて電磁制御弁192,194,224を制御
するようになっている。コントローラ252は電磁制御
弁192,194,224.  リザーバ210゜23
6、ポンプ216.242等と共にアンチスキッド装置
を構成しているのである。なお、コントローラ252に
は更に、ブレーキペダル170の踏込みを検出するブレ
ーキスイッチ254が接続されている。また、ブースタ
172は、流量制御弁100が設けられていない点を除
いて前記ブースタ12と同じ構造のものであり、詳細な
説明は省略する。
以下、このアンチスキッド装置の作動を前輪174の系
統について代表的に説明する。通常は電磁制御弁192
が図に示されるように、フロントホイールシリンダ18
0の液圧の上昇を許容する昇圧許容状態となっており、
マスタシリンダ174とフロントホイールシリンダ18
0とは連通状態にある。したがって、ブレーキペダル1
72が踏みこまれれば、マスタシリンダ174から排出
されたブレーキ液がフロントホイールシリンダ180に
供給され、その結果、ブレーキが作動して前輪176が
制動されることとなる。
ブレーキペダル170の踏込み力が路面の摩擦係数との
関係において低い場合には、前輪176のスリップは低
く、そのためにコントローラ252は作動しない。しか
し、ブレーキペダル170の踏込み力が路面の摩擦係数
との関係において大きい場合には、前輪176のスリッ
プ率が適正範囲を超えて増大するためコントローラ25
2はセンサ246からの検出信号に基づいてその事実を
察知し、電磁制御弁192のソレノイドに電流を供給し
て電磁制御弁192を図において中央に示されている遮
断状態あるいは右側に示されている降圧許容状態(ホイ
ールシリンダの液圧が下降することを許容する状B)に
切り換えるとともに、ポンプ216の駆動モータを起動
させる。
電磁制御弁192が遮断状態に切り換えられた場合には
、フロントホイールシリンダ180がマスタシリンダ1
74からもリザーバ210からも遮断された状態となっ
てその液圧が一定に保たれ、前輪176に対する制動力
が一定に保たれる。また、ポンプ216は起動されても
リザーバ210にはブレーキ液が蓄えられていないため
、ブレーキ液は圧送されない。
一方、電磁制御弁192が降圧許容状態に切り換えられ
た場合にはフロントホイールシリンダ180がリザーバ
210に連通させられ、フロントホイールシリンダ18
0からブレーキ液が排出されてリザーバ210に蓄えら
れる。リザーバ210に蓄えられたブレーキ液はポンプ
216によって汲み上げられ、マスタシリンダ側通路1
96に戻される。
上記のようにしてフロントホイールシリンダ180の液
圧が低下させられた結果、前輪176のスリップ率が予
め定められた一定値まで低下すれば、その事実をコント
ローラ252が察知して電磁制御弁192を遮断状態あ
るいは昇圧許容状態に切り換える。遮断状態に切り換え
られればフロントホイールシリンダ180の液圧は一定
に保たれるが、昇圧許容状態に切り換えられた場合には
マスタシリンダ174からブレーキ液が供給されてフロ
ントホイールシリンダ180の液圧が上昇させられる。
上記のような制御が比較的短い時間で繰り返され、それ
によってフロントホイールシリンダ180の液圧が適正
範囲に制御され、前輪176のスリップ率が適正範囲に
保たれる。
本アンチスキッド装置による車両のスキッド防止は、ブ
レーキペダル10の踏込み力が比較的大きい場合に行わ
れるのであり、ブレーキペダル10が軽く踏み込まれて
、車両が緩やかに停止させられる場合にはアンチスキッ
ド装置は作動しない。
したがって、本実施例においてはこのアンチスキッド装
置にゆれ戻り防止制御をも行わせるようにされている。
上記コントローラ252は前記コントローラ130と同
様にCPU、ROM、RAMを備えたコンピュータを主
体とするものであり、RAMには前記RAM136と同
様に第一および第二の車速メモリ、第一および第二の減
速度メモリ、時定数メモリ、踏増しフラグ、カウンタが
設けられる一方、ROMには第9図のフローチャートで
示されるプログラム、ホイールシリンダ液圧を指数関数
的に減少させる基本の減圧パターンおよび5種類の変更
減圧パターンが記憶されている。これら変更減圧パター
ンは、3/4T力ごら(3/4)’ Tまで5段階に変
更される時定数のそれぞれに応じて、ホイールシリンダ
液圧を上記減圧パターンによるよりも急激に、かつ、指
数関数的に低下させるように設定されているのであり、
CPUは上記プログラムに従い、適宜の減圧パターンあ
るいは変更減圧パターンに従ってホイールシリンダ液圧
を制御する。
このフローチャートにおいて3101ないし5112ま
では前記実施例の場合と同様であり、詳細な説明は省略
する。5112の判定結果がYF。
Sとなった場合、5113において車速Vおよび目標車
速が取り込まれる。この目標車速は時定数Tの減圧パタ
ーンから得られるものであり、5112の判定結果がY
ESとなったときからの時間に対応する値が取り込まれ
る。そして、続<5114においてその取り込まれた車
速Vが目標車速と比較して大きいか否かの判定が行われ
る。5114の判定結果がYESとなった場合には、実
際の車速Vが設定車速より大きいのであるため5115
において増圧指示が出され、電磁制御弁192.194
.224のソレノイドへの電流の供給が断たれて昇圧許
容状態に切り換えられ、制動力が増大させられる。
また、5114の判定結果がNoの場合には5116に
おいて実際の車速Vが目標車速より小さいか否かの判定
が行われ、小さい場合には制動力が大き過ぎるのである
から、5117において減圧指示が出される。電磁制御
弁192,194゜224が降圧許容状態に切り換えら
れるのである。
さらに、5116の判定結果がNOであった場合には、
車速Vが基準車速と同じであることを意味し、5118
において保持指示が出され、電磁制御弁は遮断状態とさ
れてホイールシリンダ液圧は一定に保たれる。
3115.117,118のいずれが実行されても続い
て5119が実行され、ブレーキペダル170が踏み増
されたか否かの判定が行われる。
踏み増されていない場合には3120においてブレーキ
ペダル170の踏込みが解除されたか否かの判定が行わ
れる。ここでブレーキペダル170の操作が解除されて
いれば5123が実行され、電磁制御弁192,194
.224が昇圧許容状態に切り換えられるとともに、時
定数が初期値に戻されるのであり、また、依然としてブ
レーキペダル170が踏み込まれていれば5121にお
いて車速Vが取り込まれた後、5122においてその車
速v fJ< oであるか否かの判定が行われる。0で
ない場合にはプログラムの実行は3113に戻り、以下
、5122までが繰り返し行われ、0となったとき51
23.8124が実行される。実際の車速Vと予め定め
られた減速パターンから得られる目標車速とが比較され
、ホイールシリンダ液圧が適宜に上昇、保持、低下させ
られて全体として上記減速パターンに従って指数関数的
に低下するようにされるのである。
また、踏増しがあった場合には大きな制動力が必要とさ
れているのであるから5125が実行され、電磁制御弁
192,194,224が昇圧許容状態とされた後、3
126において踏増しフラグがONとされ、プログラム
の実行は5102に、[。そして、8102以下のプロ
グラムが実行されるのであるが、この際には5111の
判定結果がYESとなるため5127が実行される。5
127の判定結果がNOとなれば8128においてTが
(3/4) Tに変更された後、5129において踏増
しフラグがOFFとされ、5112が実行される。51
12の判定結果がNoとなった場合にはプログラムの実
行は5102に戻り、5l12の判定結果がYESとな
るまで5102〜5112が繰り返し実行される。一方
、5112の判定結果がYESとなった場合には511
3が実行され、車速Vおよび目標車速が取り込まれる。
この際、8128においてTが(3/4) Tに変更さ
れているため、5114において車速Vは(3/4) 
Tで設定される変更減圧パターンから得られる目標車速
と比較される。この目標Tri工は5112の判定結果
がYESとなったときからの時間に対応して得られるも
のである。そして、5113〜5122が繰り返し実行
され、増圧、減圧、保圧が適宜に繰り返されてホイール
シリンダ液圧は(3/4)Tで設定される変更減圧パタ
ーンに従って指数関数的に低下させられる。
一方、5127の判定結果がYESとなった場合には5
130〜5132が実行される。このステップは前記第
5図に示されたフローチャートにおけるS25〜327
と同じであるため詳細な説明は省略する。
以下、5132の判定結果がYESとなるまで、あるい
はそれ以前に3127の判定結果がNOとなるまで上記
のようなプログラムが繰り返し実行される。5127の
判定結果がNoとなれば、ホイールシリンダ液圧はその
NOとなったときに8128において得られるTの値(
3/4)”T、 (3/4)’T、 (3/4)’T、
 (3/4)’Tにそれぞれ応じて設定された変更減圧
パターンに従って減圧させられ、車速Vは指数関数的に
低下させられる。しかし、Tが5回変更されても512
7の判定結果がNoとならず、5132の判定結果がY
ESとなったとき、5133においてカウンタの内容が
Oに戻され、5134において踏増しフラグ152がO
FFとされた後、5123が実行され、電磁制御弁19
2.194,224が昇圧許容状態とされるとともに、
時定数が初期値(T)に戻される。すなわち、ゆれ戻り
制御は行われなくなるのである。
その後、5124においてブレーキペダル170の操作
が解除されたことが確認された後、プログラムの実行は
5IOIへ戻る。
以上の説明から明らかなように、本実施例においては、
ROMの第9図に示されるフローチャートのうち5L0
8〜5124を記憶している領域。
cpu、第一および第二の減速度メモリが第一電磁制御
弁制御手段を構成し、5125〜5134を記憶してい
る領域、CPU、時定数メモリ、踏増しフラグ、カウン
タが第二電磁制御弁制御手段を構成しているのである。
なお、本実施例においては、リザーバ210゜236か
ら汲み上げられたブレーキ液がマスタシリンダ174に
戻されるタイプのアンチスキ・ノド装置によってホイー
ルシリンダ液圧を指数関数的に減少させるようになって
いたが、アンチスキッド装置の作動中はマスタシリンダ
がホイールシリンダから切り離された状態となるアンチ
スキッド装置等、他のタイプのアンチスキッド装置によ
ってホイールシリンダ液圧を指数関数的に制御するよう
にすることもできる。
さらに、車両発進時における車輪のスリップを防止する
トラクションコントロール、ブレーキ摩擦材の摩擦係数
の変動にかかわらず常にブレーキペダルの踏込み力に対
応した制動効果が得られるようにする制動効果制御等、
他の制御を行うために設けられている動力液圧源や電磁
制御弁を利用してゆれ戻り防止制御を行うことも可能で
あり、ゆれ戻り防止専用の動力液圧源や電磁制御弁を設
けることも可能である。要するに、流体圧ブレーキ系が
、ブレーキペダルの踏込みに応じて液圧を発生させるマ
スタシリンダと、そのマスタシリンダの液圧で作動する
ブレーキシリンダとを含み、減圧制御手段が、マスタシ
リンダとは別個の動力液圧源と、リザーバと、ブレーキ
シリンダを上記動力液圧源とリザーバとに選択的に連通
させる電磁制御弁と、その電磁制御弁を制御することに
よりブレーキシリンダの液圧を予め定められた減圧パタ
ーンに従って指数関数的に低下させる第一電磁制御弁制
御手段とを含むものであり、かつ、減圧パターン変更手
段が、ブレーキシリンダの液圧を上記減圧パターンに従
う場合より急激に低下させる減圧パターンに従って電磁
制御弁を制御する第二電磁制御制御手段を含むものであ
ればよいのである。
また、毎回の制動時における減速度に応じて基準車速を
変えることは不可欠ではなく、基準車速は常に一定とし
、時定数Tを変えることによって常に減速度と車速とが
同時に零となるようにすることも可能である。
その他、いちいち例示することはしないが、当業者の知
識に基づいて種々の変形、改良を施した態様で本発明を
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る車両用ブレーキ装置の構成を示す
概念図である。第2図は本発明の一実施例である車両用
ブレーキ装置の系統図である。第3図は上記ブレーキ装
置のブースタを示す正面断面図である。第4図は上記ブ
レーキ装置のコントローラの主体を成すコンピュータを
示すブロック図であり、第5図は上記コントローラのR
OMに記憶されたプログラムのフローチャートである。 第6図は上記ブレーキ装置における車速制御の状態を示
すグラフであり、第7図はその車速制御中に踏増しが行
われた場合における車速制御の一例を示すグラフである
。第8図は本発明の別の実施例である車両用ブレーキ装
置の系統図であり、第9図はそのブレーキ装置のコント
ローラのROMに記憶されたプログラムのフローチャー
トである。 10ニブレーキペダル 12:ブースタ14:マスタシ
リンダ 20.22:フロントホイールシリンダ28.3(lリ
ヤホイールシリンダ 96:リミットスイッチ 100:流量制御弁108、
ill管路  116:通路 118:貫通孔     120:弁子121;テーパ
部    124;ソレノイド130:コントローラ 
170ニブレーキペダル174:マスタシリンダ 180.182=フロントホイールシリンダ188、i
9o:リヤホイールシリンダ192.194.224:
電磁制御弁 246.248,250:センサ 252:コントローラ (はかz名ン 第4図 第6図 時間t

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ブレーキペダルの踏込みに応じて車輪の回転を抑
    制する流体圧ブレーキ系と、車速を検出する車速検出手
    段と、前記車速検出手段によって検出された車速が基準
    車速まで低下した後、前記流体圧ブレーキ系の流体圧を
    予め設定された減圧パターンに従って指数関数的に低下
    させ、車速が零になると同時に減速度も零となるように
    する減圧制御手段と、その減圧制御手段による制御中に
    ブレーキペダルが更に踏み込まれた場合にその踏増しを
    検出するブレーキペダル踏増し検出手段と、その踏増し
    検出手段による踏増しの検出に基づいて前記減圧パター
    ンを一層急激な減圧パターンに変更する減圧パターン変
    更手段とを含む車両用ブレーキ装置。
  2. (2)前記流体圧ブレーキ系が、定圧室と変圧室との圧
    力差に基づいて作動するパワーピストンを備えて前記ブ
    レーキペダルの踏込み力を倍力するブースタを含むもの
    であり、前記減圧制御手段が、そのブースタの前記定圧
    室と変圧室とを連通させる連通路と、その連通路を流れ
    る流体の流量を制御し得る流量制御弁と、前記車速が前
    記基準車速まで低下した後はその流量制御弁の流量を第
    一基準量にする第一流量制御弁制御手段とを含むもので
    あり、かつ、前記減圧パターン変更手段が、前記踏増し
    検出手段による踏増し検出に基づいて前記流量制御弁の
    流量を前記第一基準量より大きい量に変更する第二流量
    制御弁制御手段を含むものである特許請求の範囲第1項
    記載の車両用ブレーキ装置。
  3. (3)前記流体圧ブレーキ系が、前記ブレーキペダルの
    踏込みに応じて液圧を発生させるマスタシリンダと、そ
    のマスタシリンダの液圧で作動するブレーキシリンダと
    を含むものであり、前記減圧制御手段が、前記マスタシ
    リンダとは別個の動力液圧源と、リザーバと、前記ブレ
    ーキシリンダを動力液圧源とリザーバとに選択的に連通
    させる電磁制御弁と、その電磁制御弁を制御することに
    より前記ブレーキシリンダの液圧を予め定められた減圧
    パターンに従って指数関数的に低下させる第一電磁制御
    弁制御手段とを含むものであり、かつ、前記減圧パター
    ン変更手段が、前記ブレーキシリンダの液圧を前記減圧
    パターンに従う場合より急激に低下させる減圧パターン
    に従って前記電磁制御弁を制御する第二電磁制御弁制御
    手段を含むものである特許請求の範囲第1項記載の車両
    用ブレーキ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02106460A (ja) * 1988-10-14 1990-04-18 Toyota Motor Corp 車両用ブレーキ装置
JP2008110619A (ja) * 2006-10-27 2008-05-15 Toyota Motor Corp 車両用制動制御装置
CN114228678A (zh) * 2021-11-19 2022-03-25 华南理工大学 一种基于制动压力控制的汽车制动舒适性控制方法

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