JP2008106650A - 内燃機関の動弁機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、ラッシュアジャスタ(HLA)を備える動弁機構に関し、十分に大きなリフト量を弁体に与えると同時に、ロッカーアームの軸受け部がラッシュアジャスタのピボットから浮き上がるのを確実に防止することを目的とする。
【解決手段】軸受け部12とロッカーローラ20を備えるロッカーアーム10を設ける。軸受け部12に挿入されるピボット16を備え、ロッカーアーム20の一端を支持するHLA14を設ける。ピボット16を球曲面で形成し、軸受け部12を砲弾状の窪みで形成する。揺動アーム22は、カムシャフトの回転と同期して動作し、ロッカーローラ20にローラ押圧力を伝える。揺動アーム22がロッカーローラ20押圧する方向は、弁体18のリフトが増すに連れてHLA14側に移行する。軸受け部12の軸線をHLA14の軸線に対してα°だけ傾斜させ、接触円44に傾斜を与える。
【選択図】図3

Description

この発明は、内燃機関の動弁機構に係り、特に、ロッカーアームが有するロッカーローラに加えられる力の向きが、弁体のリフト量に応じて変化する構造を有する動弁機構に関する。
従来、例えば特開2003−239712号公報に開示されるように、ロッカーローラを備えるロッカーアームによって弁体を駆動する動弁機構が知られている。上記従来の動弁機構において、ロッカーアームは、その一端に軸受け部を有し、その他端において弁体に接触している。ロッカーローラは、それら両端の間に配置されている。
ラッシュアジャスタは、先端部にピボットを備えている。ピボットは、ロッカーアームの軸受けにより回動可能に保持される。このような構成によれば、ロッカーローラが押圧されると、ロッカーアームはピボットを支点として回動し、弁体を開弁方向に押し下げる。従って、ロッカーローラを周期的に揺動させることにより、弁体を周期的に開閉させることができる。
上記従来の動弁機構において、ロッカーローラの上には、可変動弁機構が配置されている。可変動弁機構は、ロッカーローラと接する揺動アームと、揺動アームとカムシャフトの間に配置される変換機構とを有している。変換機構は、カムシャフトの回転を揺動アームの揺動に変換する機能を有すると共に、外部からの指示に応えて揺動アームの基本姿勢を変化させる機能を有している。
揺動アームの基本姿勢が変化すると、揺動アームが動作し始めてからロッカーローラを押圧し始めるまでの揺動角に変化が生ずる。この揺動角が変化すると、ロッカーローラに生ずる最大変位量が変化し、その結果、弁体の最大リフト量が変化する。このようにして、上記従来の動弁機構によれば、弁体の最大リフト量を変化させることができる。
特開2003−239712号公報
内燃機関においては、弁体に大きなリフト量を与えることが求められる場合がある。特に、可変動弁機構を備える内燃機関では、リフト量を自由に変化させることができるため、小リフトの要求に制約されることなく十分に大きな大リフトを発生させることが可能である。このため、このような内燃機関に対しては、特に大きな最大リフトが設定される可能性がある。
上記従来の動弁機構において、ロッカーローラが揺動アームと接する位置は、常に一定ではなく、揺動アームの揺動角に応じて変化する。例えば、ロッカーローラが、常に回転中心の直上で揺動アームに接しているとすれば、揺動アームからロッカーローラに入力される力は、常にロッカーアームを下方へ向けて押圧する。これに対して、ロッカーローラが揺動アームと接する位置が、回転中心の直上から横方向へずれると、揺動アームからロッカーローラに入力される力には、ロッカーアームを下方に押圧する成分の他、ロッカーアームを横方向に押圧する成分(横方向成分)が含まれることになる。
弁体に要求されるリフト量が大きいほど、ロッカーローラが揺動アームと接する位置は、ロッカーローラの直上から横方向へ大きくずれ易い。従って、リフト量が大きいほど、ロッカーローラには、大きな横方向成分が入力され易い。
ロッカーローラに入力される力は、ロッカーアームの軸受け部をラッシュアジャスタのピボットに押し付ける力として伝達される。ロッカーローラに入力される力に含まれる横方向成分は、軸受け部を、横方向からピボットに向けて押圧する。ピボットは球曲面で構成されている。このため、軸受け部に強大な横方向力が作用すると、軸受け部が、ピボットの球曲面に沿って変位し、ピボットから浮き上がる事態、更には、ピボットから外れる事態が生じ得る。
従来の動弁機構においては、このような事態の発生が想定されていない。すなわち、従来の動弁機構においては、更なるリフト量の拡大が図られた場合に、軸受け部の浮きや外れを防ぐための措置は、何ら講じられていない。このため、従来の動弁機構によっては、リフト量に対する更なる拡大要求に応えることが困難である。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、十分に大きなリフト量を弁体に与えることができると同時に、ロッカーアームの軸受け部がラッシュアジャスタのピボットから浮き上がるのを確実に防止することのできる内燃機関の動弁機構を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の動弁機構であって、
一端に軸受け部を備え、中央部にロッカーローラを備えるロッカーアームと、
前記軸受け部に挿入されるピボットを備え、前記ロッカーアームの一端を支持するラッシュアジャスタと、
前記ロッカーアームの他端と当接する弁体と、
カムシャフトの回転と同期した周期的動作によって前記ロッカーローラを周期的に押圧する伝達部材とを備え、
前記伝達部材から前記ロッカーローラに加えられるローラ押圧力の方向は、前記弁体のリフト量に応じて変化し、
前記軸受け部と前記ピボットは、両者の接触部が接触円を形成するように互いに異なる曲率を有し、
ゼロリフト時における前記接触円の軸線が、前記ラッシュアジャスタの軸線に対して、最大リフト時における前記接触円上の点のうち最も大きな力を伝達する最大力伝達点側に傾斜していることを特徴とする。
また、第2の発明は、内燃機関の動弁機構であって、
一端に軸受け部を備え、中央部にロッカーローラを備えるロッカーアームと、
前記軸受け部に挿入されるピボットを備え、前記ロッカーアームの一端を支持するラッシュアジャスタと、
前記ロッカーアームの他端と当接する弁体と、
カムシャフトの回転と同期した周期的動作によって前記ロッカーローラを周期的に押圧する伝達部材とを備え、
前記伝達部材から前記ロッカーローラに加えられるローラ押圧力の方向は、前記弁体のリフト量に応じて変化し、
前記軸受け部と前記ピボットは、両者の接触部が接触円を形成するように互いに異なる曲率を有し、
ゼロリフト時における前記接触円の軸線が、ゼロリフト時における前記ローラ押圧力の方向に対して、最大リフト時における前記接触円上の点のうち最も大きな力を伝達する最大力伝達点側に傾斜していることを特徴とする。
また、第3の発明は、内燃機関の動弁機構であって、
一端に軸受け部を備え、中央部にロッカーローラを備えるロッカーアームと、
前記軸受け部に挿入されるピボットを備え、前記ロッカーアームの一端を支持するラッシュアジャスタと、
前記ロッカーアームの他端と当接する弁体と、
カムシャフトの回転と同期した周期的動作によって前記ロッカーローラを周期的に押圧する伝達部材とを備え、
前記伝達部材から前記ロッカーローラに加えられるローラ押圧力の方向は、前記弁体のリフト量に応じて変化し、
前記軸受け部と前記ピボットは、両者の接触部が接触円を形成するように互いに異なる曲率を有し、
ゼロリフト時における前記接触円の軸線が、前記弁体の軸線に対して、最大リフト時における前記接触円上の点のうち最も大きな力を伝達する最大力伝達点側に傾斜していることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、前記ラッシュアジャスタの軸線と、ゼロリフト時における前記ローラ押圧力の方向とが平行であることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れかにおいて、前記ラッシュアジャスタの軸線と、前記弁体の軸線とが平行であることを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、
前記ピボットは、前記軸受け部と接する部分に球曲面を有し、
前記軸受け部は、前記ピボットと接する部分に前記球曲面の曲率半径に比して大きな曲率半径を有する曲面を備える砲弾状の窪みであり、当該軸受け部の軸線が、前記接触円の軸線が満たすべき傾斜を有するように形成されていることを特徴とする。
また、第7の発明は、第6の発明において、
前記伝達部材は、当該伝達部材と前記ロッカーローラとの接触位置が、前記弁体のリフト量が増すに連れて、前記ロッカーローラ上で前記ラッシュアジャスタ側に変化するように構成されており、
前記接触円の傾斜は、最大リフト時に前記最大力伝達点で前記軸受け部から前記ピボットに伝達される力の向きが、前記球曲面の中心に対して前記ラッシュアジャスタの本体側に向かうように設定されていることを特徴とする。
また、第8の発明は、第6の発明において、
前記伝達部材は、当該伝達部材と前記ロッカーローラとの接触位置が、前記弁体のリフト量が増すに連れて、前記ロッカーローラ上で前記弁体側に変化するように構成されており、
前記接触円の傾斜は、ゼロリフト時における前記接触円上の点のうち最も大きな力を伝達する点に、ゼロリフト時に作用する力の向きが、前記球曲面の中心に対して前記ラッシュアジャスタの本体側に向かうように設定されていることを特徴とする。
また、第9の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、
前記軸受け部は、前記ピボットと接する部分に球曲面を備える窪みであり、
前記ピボットは、前記軸受け部に挿入される部分に、前記軸受け部の球曲面に比して曲率半径の小さな球曲面の一部を円形にカットすることで得られる形状を有し、当該円形な部分の軸線が、前記接触円の軸線が満たすべき傾斜を有するように形成されていることを特徴とする。
また、第10の発明は、第9の発明において、前記円形な部分の傾斜は、最大リフト時に前記最大力伝達点で前記軸受け部から前記ピボットに伝達される力の向きが、前記球曲面の中心に対して前記ラッシュアジャスタの本体側に向かうように設定されていることを特徴とする。
また、第11の発明は、第1乃至第10の発明の何れかにおいて、
前記伝達部材の回転中心軸として機能する制御軸と、
前記伝達部材がゼロリフト時に取る基準回転位置を、前記制御軸の位置に応じて変化させる基準回転位置可変機構と、
前記カムシャフトが備えるカムの動きを、前記基準回転位置を始点とする前記伝達部材の揺動に変換するカム動作変換機構と、を備え、
前記制御軸の中心と前記ロッカーローラの中心とを結ぶ方向と、前記ラッシュアジャスタの軸線とが平行であることを特徴とする
第1の発明によれば、ロッカーアームの軸受け部と、ラッシュアジャスタのピボットとは、接触円において接触する。従って、伝達部材からロッカーローラに入力される力は、接触円を介して、軸受け部からピボットに伝達される。本発明に係る動弁機構は、ゼロリフト時の接触円の軸線が、ラッシュアジャスタの軸線に対して、最大力伝達点側に傾斜している。最大力伝達点は、接触円上の点のうち、最大リフト時に最も大きな力を伝達する点である。接触円の軸線が、その最大力伝達点の側に傾斜しているほど、最大力伝達点に作用する力の向きと接触円の軸線とは平行に近づく。また、軸受け部は、最大力伝達点に作用する力の向きと接触円の軸線とが平行に近づくほど、ピボットから浮き上がり難くなる。このため、本発明によれば、十分に大きな最大リフト量を発生させる場合においても、ロッカーアームの軸受け部がラッシュアジャスタのピボットから浮き上がるのを有効に防ぐことができる。
第2の発明によれば、ゼロリフト時の接触円の軸線が、ゼロリフト時におけるローラ押圧力の方向に対して、最大力伝達点側に傾斜している。接触円の軸線が、最大力伝達点の側に傾斜していると、軸受け部がピボットから浮き上がり難くなる。このため、本発明によれば、十分に大きな最大リフト量を発生させる場合においても、ロッカーアームの軸受け部がラッシュアジャスタのピボットから浮き上がるのを有効に防ぐことができる。
第3の発明によれば、ゼロリフト時の接触円の軸線が、前記弁体の軸線に対して、最大力伝達点側に傾斜している。接触円の軸線が、最大力伝達点の側に傾斜していると、軸受け部がピボットから浮き上がり難くなる。このため、本発明によれば、十分に大きな最大リフト量を発生させる場合においても、ロッカーアームの軸受け部がラッシュアジャスタのピボットから浮き上がるのを有効に防ぐことができる。
第4の発明によれば、ラッシュアジャスタの軸線と、ゼロリフト時におけるローラ押圧力の方向とが平行とされている。ラッシュアジャスタは、伸縮することにより、ロッカーアーム周辺の隙間を調整する。本発明の構成によれば、ラッシュアジャスタが、ゼロリフト時のローラ押圧力と同じ方向に伸縮するため、その伸縮に起因するロッカーアームの姿勢変化を十分に小さくすることができる。このため、本発明によれば、経時変化による開弁特性の変化、及び開弁特性の気筒間バラツキを十分に小さく抑制することができる。
第5の発明によれば、ラッシュアジャスタの軸線と、弁体の軸線とが平行とされている。シリンダヘッドには、弁軸を挿入する開口部分と、ラッシュアジャスタを挿入する開口部分を形成する必要がある。本発明の構成によれば、それらの開口加工を、同じ方向から行うことができる。このため、本発明によれば、内燃機関の製造工程を簡素化することができる。
第6の発明によれば、球曲面を有するピボットと、砲弾状の軸受け部とによって、ラッシュアジャスタによるロッカーアームの支持構造が実現される。砲弾状の空間と、その中に挿入された球曲面とは、砲弾状の空間の中心軸を軸線とする円で接触する。従って、本発明によれば、軸受け部と同軸の接触円が形成される。本発明では、軸受け部の軸線に、接触円の軸線が満たすべき傾斜が与えられている。このため、本発明によれば、必然的に所望の傾斜を有する接触円を形成することができる。
第7の発明によれば、伝達部材は、大リフト時に、ラッシュアジャスタ側からロッカーローラを押圧する。従って、ロッカーアームの軸受け部には、大リフト時において、ラッシュアジャスタ側からピボットを押圧する横方向力が作用する。本発明において、接触円の軸線方向は、軸受け部の軸線が変化することにより、つまり、ロッカーアームの姿勢が変化することにより変化する。ロッカーアームの姿勢は、リフト量が増すに連れて、弁体側の端部が下がるように変化する。従って、接触円の軸線は、リフト量が増すに連れて、ゼロリフト時の傾斜方向を打ち消す方向に変化する。このため、本発明の構成によれば、最大リフト時に、最も軸受け部がピボットから浮き上がり易い状態が形成される。このような前提の下、本発明では、最大リフト時にピボットに伝達される力が、ピボットの球曲面の中心に対してラッシュアジャスタの本体側に向かうことが保証されている。このため、本発明によれば、ゼロリフトから最大リフトに至る全ての状況の下で、軸受け部がピボットから浮き上がるのを防ぐことができる。
第8の発明によれば、伝達部材は、大リフト時に、弁体側からロッカーローラを押圧する。従って、ロッカーアームの軸受け部には、大リフト時において、弁体側からピボットを押圧する横方向力が作用する。他方、本発明においては、リフトの増加に伴ってロッカーアームの姿勢が変化することにより、接触円の軸線は、ゼロリフト時の傾斜を強める方向に変化する。従って、本発明の構成によれば、ゼロリフト時に軸受け部がピボットから浮き上がらなければ、その後、リフト量が増す過程で、軸受け部が浮き上がる条件は成立しない。このような前提の下、本発明では、ゼロリフト時にピボットに伝達される力の向きが、ピボットの球曲面の中心に対してラッシュアジャスタの本体側に向かうことが保証されている。このため、本発明によれば、ゼロリフトから最大リフトに至る全ての状況の下で、軸受け部がピボットから浮き上がるのを防ぐことができる。
第9の発明によれば、一部が円形面とされた球曲面状のピボットと、球曲面の内壁を持つ軸受け部とでラッシュアジャスタによるロッカーアームの支持構造が実現される。この構造によれば、ピボットは、円形部分の外周において軸受け部と接触し、その外周が接触円を形成する。この場合、接触円の軸線は、ロッカーアームの姿勢に関わらず、常に一定に保たれる。本発明では、ピボットの円形部分の軸線に、接触円の軸線が満たすべき傾斜が与えられている。このため、本発明によれば、必然的に所望の傾斜を有する接触円を形成することができる。
第10の発明によれば、ピボットの円形部分の外周が接触円を形成するため、接触円の軸線は、ロッカーアームの姿勢に関わらず、常に一定に保たれる。この場合、伝達部材がラッシュアジャスタ側からロッカーローラを押圧するにしろ、弁体側からロッカーローラを押圧するにしろ、その押圧力に大きな横方向力が発生し易い最大リフト時に、軸受け部は、最もピボットから浮き上がり易くなる。このような前提の下、本発明では、最大リフト時にピボットに伝達される力が、ピボットの球曲面の中心に対してラッシュアジャスタの本体側に向かうことが保証されている。このため、本発明によれば、ゼロリフトから最大リフトに至る全ての状況の下で、軸受け部がピボットから浮き上がるのを防ぐことができる。
第11の発明によれば、制御軸の位置に応じてリフト量を可変とする可変動弁機構を、第1乃至第10の発明の何れかに組み合わせることができる。また、本発明によれば、制御軸の中心とロッカーローラの中心とを結ぶ方向を、ラッシュアジャスタの軸線と平行にすることで、ゼロリフト時にロッカーローラが受ける力の向きを、ラッシュアジャスタの伸縮方向に合わせることができる。このため、本発明によれば、可変動弁機構の機能を実現しつつ、開弁特性の経時変化や気筒間バラツキを十分に小さくすることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1の動弁機構の構成を説明するための図である。本実施形態の動弁機構は、内燃機関のシリンダヘッドに組み込まれ、内燃機関の吸気弁或いは排気弁を駆動する機構として用いられる。図1に示すように、この機構は、ロッカーアーム10を備えている。
ロッカーアーム10は、一端に軸受け部12を備えている。軸受け部12には、ハイドロリックラッシュアジャスタ(HLA)14のピボット16が挿入されている。内燃機関のシリンダヘッドには、HLA14を保持するための孔が設けられている。HLA14は、その孔の中に挿入された状態で、シリンダヘッドに固定される。HLA14は、油圧によりピボット16の位置を軸線方向に調整することで、ロッカーアーム10の近傍における隙間を適当に調整する。
ロッカーアーム10の他端は、弁体18の上端と当接している。シリンダヘッドには、弁体18を保持するための孔が設けられている。弁体18は、その孔の中に、摺動可能な状態で保持されており、図示しないバルブスプリングによってロッカーアーム10方向に押されている。図1は、ロッカーアーム10がゼロリフトの状態にあり、その結果、弁体18が全閉位置に保持されている状態を示す。
ロッカーアーム10の中央部には、ロッカーローラ20が設けられている。ロッカーローラ20は、ロッカーアームに固定された中心軸の回りを自由に回転することができる。ロッカーローラ20の上には、カムの押圧力をロッカーローラ20に伝達するための揺動アーム22が配置されている。
揺動アーム22には、制御軸24が挿入されている。揺動アーム22は、制御軸24を回転軸として揺動することができる。揺動アーム22は、ロッカーローラ20と接する部位に、円弧領域26と、押圧領域28を備えている。円弧領域26は、制御軸24の中心からの距離が均一な円弧を描くように形成されている。押圧領域28は、先端部分(図1における左下部分)に向かうほど、制御軸24の中心からの距離が長くなるように形成されている。
揺動アーム22を挟んで、ロッカーアーム20の反対側には、スライドローラ30が配置されている。図1において揺動アーム22の後ろ側には、センターアーム32が配置されている。スライドローラ30は、そのセンターアーム32の先端に回転可能な状態で保持されており、揺動アーム22とカム34との間に位置するように配置されている。
センターアーム32は、リンク機構36を介して制御軸24に連結されている。リンク機構36は、制御軸24の回動を、スライドローラ30の位置に反映させるための機能である。すなわち、図1に示す構成において、スライドローラ30の位置は、カム34と、揺動アーム22と、リンク機構32とによって規制されている。制御軸24が回転することでリンク機構36の状態が変化すると、スライドローラ30は、カム34と揺動アーム22に挟まれた状態で、図1中上方または下方に、その位置を変化させる。
[動弁機構の動作]
図1は、カム34の基準面がスライドローラ30に接している状態を示す。この場合、揺動アーム22が円弧領域26においてロッカーローラ20に接し、その結果、ゼロリフトの状態が実現される。カム34が回転すると、スライドローラ30は、カムノーズによって押圧される。スライドローラ30が押圧されると、揺動アーム22は、制御軸24を中心として、ロッカーローラ20の方向に回転する。
上記の回転が生じた後、揺動アーム22が円弧領域26でロッカーローラ20に接している間は、ロッカーアーム10の姿勢は変化せず、ゼロリフトの状態が維持される。以下、この位置を揺動アーム22の「基準位置」と称す。揺動アーム22が基準位置にある間、ロッカーローラ20と揺動アーム22の接触点は、ロッカーローラ20の中心と制御軸24の中心とを結ぶ直線上に位置している。以下、この接触点を「基準接触点」と称す。
図2は、カムノーズに押されることにより、揺動アーム22が更に回転した状態を示す。揺動アーム22は、回転角が増すと、押圧領域28によりロッカーローラ20を押し始める。その結果、ロッカーアーム10が、HLA14のピボット12を支点として動作し、弁体18を開弁方向にリフトさせる。揺動アーム22が押圧領域28でロッカーローラ20に接する状況下では、揺動アーム22の回転角が増すに連れて、つまり、弁体18のリフト量が増すに連れて、ロッカーローラ20が揺動アーム22に接する点の位置は、上述した基準接触点(図1参照)から、HLA14の方向に変化する。
図1に示す動弁機構では、制御軸24を回転させることにより、スライドローラ30の位置を変化させることができる。スライドローラ30が、図1に示す位置から上方或いは下方に移動すると、揺動アーム22の基準位置が変化する。揺動アーム22の基準位置が、図1に示す位置から、時計回り方向に回転した位置に変化すると、カム34に押圧されて揺動アーム22が回転し始めた後、ロッカーローラ20に円弧領域26が接している期間が伸張される。その結果、ロッカーローラ20が押圧領域28によって押圧される量が減り、弁体18の最大リフト量が小さくなる。反対に、揺動アーム22の基準位置が、図1に示す位置から反時計回り方向に回転した位置になると、弁体18の最大リフト量が大きくなる。このように、図1に示す動弁機構においては、制御軸24を回転させることにより、弁体18の生ずる最大リフト量を変化させることができる。
上述した通り、ロッカーローラ20が揺動アーム22と接する接触点の位置は、弁体18のリフト量が大きくなるに連れて、基準接触点からHLA14の方向に変化する。接触点がHLA14の方向に変化するほど、ロッカーローラ20には、図1中横方向に向かって大きな力が作用する。従って、図1に示す動弁機構においては、特に大リフト運転の設定下で、最大リフト量が発生する場合に、ロッカーローラ20に、大きな横方向力が作用する。
[実施の形態1の特徴]
ロッカーローラ20に作用する横方向力は、ロッカーアーム10の軸受け部12とHLA14のピボット16の間に作用する。横方向力の大きさや、ロッカーアーム10の姿勢によっては、その横方向力により、軸受け部12がピボット16から浮き上がる事態が生じ得る。本実施形態の動弁機構は、そのような浮き上がりを確実に防止できる点に特徴を有している。
図3(A)は、上記の特徴的機能を実現するために、本実施形態において採用している構成を説明するための図である。図3(A)に示すように、HLA14のピボット16は、軸受け部12に挿入される部分が球曲面で構成されている。他方、軸受け部12は、砲弾状の窪み、より具体的には、先端に頂点を有し、側面がピボット16の球曲面に比して曲率半径の大きな曲面で構成された回転体状の窪みによって構成されている。更に、砲弾状の軸受け部12は、その軸線が、HLA14の軸線に対して、ロッカーローラ20の逆側に傾斜するように形成されている。
図3(B)は、ピボット16と軸受け部12の接触状態を説明するための概念図である。図3(B)において、球40は、ピボット16の球曲面を表している。また、2本の接線42は、軸受け部12の内壁を表している。軸受け部12の内壁は、ピボット16の球曲面より曲率半径が大きいため、ピボット16と軸受け部12の接触状態は、図3(B)に示すように表すことができる。ピボット16も軸受け部42も回転体であるため、両者は円44で接触する。以下、この円を「接触円44」と称す。
[比較例の構成及び動作]
図4(A)は、本実施形態の動弁機構と対比するための比較例の構成を示す。図4(A)に示す比較例は、ロッカーアーム50の軸受け52が、HLA16と同軸となるように形成されている点を除いて、本実施形態の動弁機構と同様の構成を有している。
図4(A)は、ゼロリフト時の状態を示している。この状態では、ロッカーローラ20は、基準接触点で揺動アーム22と接触する。この場合、ロッカーローラ20には、制御軸24の中心とロッカーローラ20の中心とを結ぶ線分と同じ方向を持つローラ押圧力が作用する。ローラ押圧力は、ロッカーアーム50によって軸受け部52に伝達される。その結果、軸受け部52とピボット16の間には、ローラ押圧力と平行な向きを有する力が作用する。
図4(B)は、比較例におけるピボット16と軸受け部52の接触状態、並びにゼロリフト時に作用する力の向きを説明するための図である。図4(B)において、球40及び接線54は、それぞれ、ピボット16の球曲面及び軸受け部52の壁面を表している。比較例においては、上述した通り、軸受け部52の軸線が、HLA14の軸線と同じである。
HLA14の軸線は、制御軸24の中心とロッカーローラ20の中心とを結ぶ直線の向き、すなわち、ゼロリフト時のローラ押圧力の向きと平行である。このため、ゼロリフト時には、図4(B)に示すように、軸受け部52とピボット16の間(接触円44)に、HLA14の軸線と平行な力56が作用する。この力56は、軸受け部52をピボット16に押し付ける力として作用する。この場合、軸受け部52がピボット16から浮き上がることはない。
図5(A)は、比較例の動弁機構において、弁体18に最大リフトが与えられた場合の状態を示す。弁体18のリフト量が大きくなる過程で、ロッカーアーム50の姿勢は、弁体50側の端部が下がるように変化する。軸受け部52とピボット16の間の接触円44の傾斜は、ロッカーアーム50の姿勢に応じて変化する。このため、比較例の構成によれば、最大リフト時には、接触円44は、弁体18側が低く、HLA側が高くなるように傾斜する。
また、最大リフトを発生させる状態では、ロッカーローラ20が揺動アーム22と接触する点が、基準接触点から大きくHLA14側に移行している。その結果、ロッカーローラ20には、横方向成分を含むローラ押圧力58が作用する。また、軸受け部52とピボット16の間にも、横方向成分を含む押圧力60が作用する。
図5(B)は、最大リフト時に比較例のピボット16周辺に作用する力の向きを説明するための図である。軸受け部52に伝えられた力60は、接触円44上の全点を介してピボット16に伝達される。接触円44を介して伝達される力は、接触円44上の点のうち最もHLA14側の点62において最大となる(以下、この点を「最大力伝達点62」と称す)。
最大力伝達点62に加わる力60は、ピボット16の中心に向かう径方向成分64と、これに垂直な接線方向成分66とに分解することができる。径方向成分64は、軸受け部52をピボット16に押し付ける力であり、その大小に関わらず、両者間に相対的な移動を発生させることがない。従って、軸受け部52の浮き上がりを考える場合、径方向成分64は無視することができる。
他方、接線方向成分66は、軸受け部52を、ピボット16に対してスライドさせる方向の力である。軸受け部52は、ピボット16の挿入を深める方向には移動することができない。このため、接線方向成分66が、ピボット16の挿入を深める方向、つまり、図5(B)における左下方向に向かっていれば、軸受け部52の浮き上がりは生じない。他方、接線方向成分66が、図5(B)に示すようにピボット16の挿入を浅くする方向に向かっている場合は、軸受け部52がピボット16から浮き上がる事態が生じ得る。このため、比較例の動弁機構においては、弁体18に大きなリフトが与えられる状況下では、軸受け部52の浮き上がりが発生することがある。
[実施の形態1の動作]
図6及び図7は、本発明の実施の形態1の動弁機構の動作を説明するための図である。具体的には、図6(A)及び図6(B)は、ゼロリフト時の状態を表した図である。また、図7(A)及び図7(B)は、最大リフト時の状態を表した図である。
図6(B)に示すように、本実施形態の動弁機構では、ゼロリフト時の接触円44の軸線が、HLA14の軸線に対してα°だけ傾斜している。つまり、ゼロリフト時には、接触円44の軸線が、軸受け部12に作用する力56に対してα°だけ傾斜している。この場合、軸受け部12からピボット16に伝達される力は、接触円44上の点のうち、最も弁体18側の点68において最大となる。そして、この点68に作用する力56は、ピボット16の中心に向かう径方向成分70と、これに垂直な接線方向成分72に分解して考えることができる。この場合、接線方向成分72は、ピボット16の挿入を深める方向に向いている。このため、本実施形態の動弁機構によれば、ゼロリフトの状態で軸受け部12に浮き上がりが生ずることはない。
図7(B)に示すように、最大リフト時において、接触円44の軸線は、HLA14の軸線に対して、まだ最大力作用点62側に傾斜している。すなわち、本実施形態の動弁機構では、弁体18にリフトを与えるようにロッカーアーム18の姿勢が変化するに連れて、HLA14の軸線に対する接触円44の軸線の傾斜が小さくなる。この傾斜が小さくなりすぎると、比較例を用いて説明した通り、軸受け部12を浮き上がらせる方向の接線方向成分66が発生する。
これに対して、本実施形態では、最大リフト時に、図7(B)に示すような傾斜が残るように、ゼロリフト時の接触円の軸線を、最大力伝達点62の方向にα°だけ傾斜させている。換言すると、最大リフト時に最大力伝達点62に作用する力が、ピボット16の中心より下方を向くように、つまり、HLA14の本体側に向くように、上記の傾斜角α°が設定されている。
上記の条件の下では、図7(B)に示すように、最大リフト時に最大力伝達点62に作用する力は、ピボット16の挿入を深める方向に向かう接線方向成分66を有する力となる。このため、本実施形態の動弁機構によれば、最大リフト時においても、軸受け部12の浮き上がりを確実に防ぐことができる。
本実施形態の動弁機構は、弁体18のリフト量が増すに連れて、ゼロリフト時に確保されていた接触円44の傾斜が打ち消され、かつ、軸受け部12に作用する力60に含まれる横方向成分が大きくなるような特性を有している。つまり、本実施形態の動弁機構は、弁体18のリフトが大きくなるに連れて、上向きの接線方向成分66を発生させ易い状態に変化するという特性を有している。このため、最大リフト時にそのような接線方向成分66が発生しなければ、全てのリフト領域で、軸受け部12の浮き上がりを回避することができる。以上説明した理由により、本実施形態の動弁機構によれば、十分に大きな最大リフト量を発生させる場合においても、軸受け部12がピボット16から浮き上がるのを、確実に防ぐことができる。
実施の形態1の動弁機構は、上述した通り、HLA14の軸線が、制御軸24の中心とロッカーローラ20の中心とを結ぶ直線の向き、つまり、ゼロリフト時のローラ押圧力と平行になるように構成されている(従って、接触円44の傾斜角α°は、HLA14の軸線に対する傾斜角であると同時に、ゼロリフト時のローラ押圧力の方向に対する傾斜角でもある)。HLA14は、揺動アーム22とロッカーローラ20とが適切に当接する状態を維持するためのものである。この調整は、ピボット16の位置が上下に変動することで達成される。
HLA14の軸線が、ゼロリフト時のローラ押圧力と平行であれば、ピボット16の上下動に伴うロッカーアーム10の姿勢変化を最小限に抑えることができる。ゼロリフト時のロッカーアーム10の姿勢は、弁体18の開弁特性に影響を与える因子である。このため、その姿勢の変化を最小限に抑えることができれば、経時変化に伴う開弁特性の変化や、気筒間の開弁特性のバラツキを十分に小さくすることができる。本実施形態の動弁機構は、この点において、内燃機関の運転状態を長期に渡り安定に維持し得るという特性を有している。
但し、軸受け部18の浮き上がりを防止する意味では、ゼロリフト時におけるローラ押圧力と、HLA14の軸線とは、必ずしも平行である必要はない。従って、HLA14による調整に伴うロッカーアーム10の姿勢変化が無視できる場合には、HLA14は、その軸線がゼロリフト時のローラ押圧力に対して傾斜するように配置してもよい。
また、上述した実施の形態1では、動弁機構が、制御軸24や揺動アーム22を用いて弁体18のリフト量を変化させることとしているが、本発明の構成はこれに限定されるものではない。すなわち、ロッカーローラ20に対するローラ押圧力の入力点が、リフト量に応じて変化する構成であれば、動弁機構は、制御軸24や揺動アーム22を含まないものであってもよい。この点は、以下に説明する他の実施の形態においても同様である。
尚、上述した実施の形態1においては、揺動アーム22が、前記第1又は第2の発明における「伝達部材」に相当している。また、上述した実施の形態1においては、センターアーム32及びリンク機構36が前記第11の発明における「基準回転位置可変機構」に、スライドローラ30が前記第11の発明における「カム動作変換機構」に、それぞれ相当している。
実施の形態2.
[実施の形態2の構成]
次に、図8乃至図11を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。図8は、本実施形態の動弁機構の構成を説明するための図である。上述した実施の形態1の動弁機構は、揺動アーム22の押圧領域28が、HLA14側からロッカーローラ20を押圧する構造を有している。これに対して、本実施形態の動弁機構は、揺動アーム22の押圧領域28が、弁体18側からロッカーローラ20を押圧するように構成されている。
本実施形態の動弁機構は、上述した構造上の相違点、及びロッカーアーム80に設けられた軸受け部82の傾斜方向が異なる点を除いて、実質的に実施の形態1の動弁機構と同様である。以下、両者に共通する部材については、共通する符号を付してその説明を省略又は簡略する。
図8は、ゼロリフト時の状態を示す。本実施形態の動弁機構においても、この状態では、ロッカーローラ20は、制御軸24の中心とロッカーローラ20の中心とを結ぶ線分上の基準接触点で揺動アーム22に接触する。また、本実施形態では、ロッカーアーム80の軸受け部82は、その軸線が、HLA14の軸線に対して、ロッカーローラ20側にβ°だけ傾斜するように形成されている。
図9は、最大リフト時の状態を示す。図9に示すように、最大リフト時には、ロッカーローラ20が揺動アーム22に接触する点が、基準接触点より弁体18側に移行する。その結果、ロッカーローラ20に加わるローラ押圧力に含まれる横方向成分は、リフト量が増すに連れて大きくなる。他方、本実施形態の構成では、リフト量が増すに連れて、HLA14の軸線に対する接触円44の傾斜角は大きくなる。
[実施の形態2の動作]
図10及び図11は、本発明の実施の形態2の動弁機構の動作を説明するための図である。具体的には、図10(A)及び図10(B)は、ゼロリフト時の状態を表した図である。また、図11(A)及び図11(B)は、最大リフト時の状態を表した図である。
図10(B)において、球40及び接線84は、それぞれ、ピボット16の球曲面及び軸受け部82の壁面を表している。本実施形態の動弁機構では、ゼロリフト時の接触円44の軸線が、HLA14の軸線に対してβ°だけ弁体18の方向、つまり、リフトの増加に伴ってロッカーアーム80の姿勢が変化する方向に傾斜している。この場合、軸受け部82からピボット16に伝達される力86は、接触円44上の点のうち、最もHLA14側の点88において最大となる。そして、この点88に作用する力86は、ピボット16の中心に向かう径方向成分90と、これに垂直な接線方向成分92に分解して考えることができる。この場合、接線方向成分92は、ピボット16の挿入を深める方向に向いている。このため、本実施形態の動弁機構によれば、ゼロリフトの状態で軸受け部12に浮き上がりが生ずることはない。
図11(B)に示すように、最大リフト時において、接触円44の軸線は、HLA14の軸線に対して弁体18の方向に傾斜している。本実施形態では、リフト量が増すに連れて、ロッカーアーム80の姿勢が、弁体18側の端部が下がるように変化する。このため、最大リフト時に接触円44に生ずる傾斜角γ°は、ゼロリフト時の生ずる傾斜角β°に比して大きなものとなる。
揺動アーム22が、弁体18側からロッカーローラ20にローラ押圧力を加える場合、接触円44の軸線が、弁体18側に傾斜しているほど、軸受け部82に浮き上がりを生じさせる力は生じ難い。このため、本実施形態の動弁機構では、リフト量が増すに連れて、接触円44の傾斜角が、軸受け部82の浮き上がりを防ぐうえで有利な方向に増加することになる。従って、本実施形態の動弁機構においては、ゼロリフト時に軸受け部82を浮き上がらせる力が発生していなければ、全リフト領域において、軸受け部82を浮き上がらせる力は発生し難い。
図11(B)に示すように、最大リフト時に軸受け部82からピボット16に伝達される力94は、接触円44上の点のうち、最も弁体18側に位置する点(最大力伝達点)96において最大となる。そして、最大力伝達点96に作用する力94は、ピボット16の中心に向かう径方向成分98と、これに垂直な接線方向成分100に分解して考えることができる。図11(B)において、接線方向成分100は、ピボット16の挿入を深める方向に向いている。このため、本実施形態の動弁機構によれば、最大リフトの状態で軸受け部12に浮き上がりが生ずることはない。
以上説明した通り、本実施形態の動弁機構は、ゼロリフト時の接触円44の軸線を、弁体18の方向(最大力作用点96の方向)に、β°だけ傾斜させることにより、全リフト領域で、軸受け部12の浮き上がりを回避することとしている。換言すると、本実施形態における傾斜角β°は、ゼロリフト時に最も大きな力を伝達する点88に作用する力がピボット16の中心より下方(HLA14の本体側)を向き、かつ、最大リフト時に最大力伝達点96に作用する力がピボット16の中心より下方(HLA14の本体側)を向くように設定されている。このため、本実施形態の機構によっても、実施の形態1の場合と同様に、十分に大きな最大リフト量を確保しつつ、軸受け部12の浮き上がりを確実に防ぐことができる。
ところで、本実施形態の動弁機構においては、弁体18の軸線と、HLA14の軸線とが平行とされている(従って、接触円44の傾斜角γ°は、HLA14の軸線に対する傾斜角であると同時に、弁体18の軸線に対する傾斜角でもある)。上述した通り、シリンダヘッドには、弁体18を保持するための孔と、HLA14を保持するための孔を設ける必要がある。両者の軸線が平行であると、それらの孔を設ける加工を、同一の方向から同一の角度で行うことができる。この点、本実施形態の動弁機構は、シリンダヘッドの加工を容易化できるという特性を有している。
但し、軸受け部18の浮き上がりを防止する意味では、弁体18の軸線と、HLA14の軸線とは、必ずしも平行である必要はない。従って、加工の容易化の要求が小さい場合には、HLA14は、その軸線が弁体18の軸線に対して傾斜するように配置してもよい。
尚、上述した実施の形態2においては、揺動アーム22が、前記第3の発明における「伝達部材」に相当している。また、上述した実施の形態2においては、センターアーム32及びリンク機構36が前記第11の発明における「基準回転位置可変機構」に、スライドローラ30が前記第11の発明における「カム動作変換機構」に、それぞれ相当している。
実施の形態3.
[実施の形態3の構成]
次に、図12乃至図14を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。図12は、本発明の実施の形態3において用いられるHLA110及びロッカーアーム112の拡大図である。本実施形態の動弁機構は、HLA110のピボット114の形状、及びロッカーアーム112の軸受け部116の形状が異なる点を除いて、上述した実施の形態1の動弁機構と同様である。
図12に示すように、本実施形態において用いられるピボット114は、軸受け部116に挿入される部分に、一部が円形にカットされた球曲面を有している。軸受け部116は、ピボット114の球曲面に比して曲率半径の大きな球状の窪みで形成されている。このような構成によれば、ピボット114は、円形にカットされた面118の外周で軸受け部116の内壁に接する。その結果、本実施形態においても、ピボット114と軸受け面116との間には接触円が形成される。
カット面118は、その軸線が、HLA114の軸線に対してα°だけ傾斜するように形成されている。また、HLA110は、α°の傾斜が、HLA110の軸線に対して、ロッカーローラ20の反対側に生ずるように組み付けられる。このため、本実施形態における接触円は、実施の形態1においてゼロリフト時に形成される接触円44と同じ傾斜を有するものとなる。
[実施の形態3の動作]
図13及び図14は、本発明の実施の形態3の動弁機構の動作を説明するための図である。具体的には、図13(A)及び図13(B)は、ゼロリフト時の状態を表した図である。また、図14(A)及び図14(B)は、最大リフト時の状態を表した図である。
図13(B)において、球120及び接線122は、それぞれ、ピボット114の球曲面及び軸受け部116の壁面を表している。また、接触円124は、円形のカット面118の外周を表している。本実施形態の動弁機構では、ゼロリフト時に、接触円124の軸線が、HLA14の軸線に対してα°だけHLA110の方向に傾斜している。この場合、軸受け部116からピボット114に伝達される力56は、接触円124上の点のうち、最も弁体18側の点126において最大となる。そして、この点126に作用する力56は、実施の形態1の場合と同様に、ピボット114の挿入を深める方向に向かう接線方向成分72を有している。このため、本実施形態の動弁機構では、ゼロリフトの状態で軸受け部116に浮き上がりが生ずることはない。
本実施形態の動弁機構では、接触円124が、ピボット110のカット面118の外周により形成される。カット面118の傾斜角は、ロッカーアーム112の姿勢に関わらず一定に保たれる。従って、本実施形態では、図14(B)に示すように、HLA110の軸線に対する接触円124の傾斜角が、最大リフト時においてもα°に維持されている。
最大リフト時には、接触円124上の点のうち、最もHLA110側の点128が最も大きな力を伝達する点、つまり、最大力伝達点128となる。最大リフト時に、軸受け部116を浮き上がらせる方向の力を発生させないためには、接触円124の、最大力伝達点128側に向かう傾斜が大きいほど有利である。このため、本実施形態の動弁機構は、実施の形態1の機構(リフト増に伴って接触円44の傾斜角が減少する)に比して、軸受け部116の浮き上がりを防ぐうえで有利である。
具体的には、本実施形態の動弁機構において、最大リフト時に最大力伝達点128に作用する力の成分は、図14(B)に示すように表すことができる。ここに示す通り、最大力伝達点128に作用する力は、ピボット114の中心に向かう径方向成分130と、ピボット114の挿入を深める方向に向かう接線方向成分132に分解して考えることができる。このため、本実施形態の動弁機構では、最大リフト時にも軸受け部116に浮き上がりが生ずることはない。
以上説明した通り、本実施形態の動弁機構は、HLA110の軸線に対して、α°だけ最大力伝達点128側に傾斜したカット面116をピボット114に設けることにより、全リフト領域で、軸受け部116の浮き上がりを回避することができる。このため、本実施形態の動弁機構によっても、実施の形態1の場合と同様に、十分に大きな最大リフト量を確保しつつ、軸受け部116の浮き上がりを確実に防ぐことができる。
ところで、実施の形態3の動弁機構は、実施の形態1の場合と同様に、HLA110の軸線が、制御軸24の中心とロッカーローラ20の中心とを結ぶ直線の向き、つまり、ゼロリフト時のローラ押圧力と平行になるように構成されている(従って、接触円124の傾斜角α°は、HLA110の軸線に対する傾斜角であると同時に、ゼロリフト時のローラ押圧力の方向に対する傾斜角でもある)。このような構成によれば、実施の形態1の場合と同様に、経時変化に伴う開弁特性の変化や、気筒間の開弁特性のバラツキを十分に小さくすることができる。
しかしながら、軸受け部116の浮き上がりを防止する意味では、ゼロリフト時におけるローラ押圧力と、HLA110の軸線とは、必ずしも平行である必要はない。従って、HLA110による調整に伴うロッカーアーム112の姿勢変化が無視できる場合には、HLA110は、その軸線がゼロリフト時のローラ押圧力に対して傾斜するように配置してもよい。
実施の形態4.
[実施の形態4の構成]
次に、図15乃至図17を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。図15は、本発明の実施の形態4において用いられるHLA140及びロッカーアーム142の拡大図である。本実施形態の動弁機構は、HLA140のピボット144の形状、及びロッカーアーム142の軸受け部146の形状が異なる点を除いて、上述した実施の形態2の動弁機構と同様である。
本実施形態において用いられるピボット144及び軸受け部146は、実施の形態3で用いられるピボット114及び軸受け部116と同様の構成を有している。すなわち、ピボット144は、円形のカット面148を備える球曲面で構成されている。また、軸受け部146は、ピボット144の球曲面に比して曲率半径が大きい球面状の窪みで構成されている。
ピボット144のカット面148は、その軸線が、HLA140の軸線に対してδ°の傾斜を有するように構成されている。また、本実施形態において、HLA140は、カット面148の軸線が、HLA140の軸線に対して、弁体18側に傾斜するように組み付けられる。その結果、ピボット144と軸受け面146との間には、HLA140の軸線に対して、弁体18側にδ°だけ軸線が傾いた接触円が形成される。
[実施の形態4の動作]
図16及び図17は、本発明の実施の形態4の動弁機構の動作を説明するための図である。具体的には、図16(A)及び図16(B)は、ゼロリフト時の状態を表した図である。また、図17(A)及び図17(B)は、最大リフト時の状態を表した図である。
図16(B)において、球150及び接線152は、それぞれ、ピボット144の球曲面及び軸受け部146の壁面を表している。また、接触円154は、円形のカット面148の外周を表している。本実施形態の動弁機構では、ゼロリフト時に、接触円154の軸線が、HLA14の軸線に対してδ°だけ弁体18側に傾斜している。この場合、軸受け部146からピボット144に伝達される力156は、接触円154上の点のうち、最もHLA140側の点158において最大となる。そして、この点158に作用する力156は、ピボット144の中心に向かう径方向成分160と、ピボット144の挿入を深める方向に向かう接線方向成分162を有している。このため、本実施形態の動弁機構では、ゼロリフトの状態で軸受け部146に浮き上がりが生ずることはない。
本実施形態の動弁機構では、実施の形態3の場合と同様に、接触円154の傾斜角が、ロッカーアーム142の姿勢に関わらず一定に保たれる。このため、図17(B)に示すように、HLA140の軸線に対する接触円154の傾斜角は、最大リフト時においてもδ°に維持されている。
本実施形態の弁体機構では、実施の形態2の場合と同様に、弁体18のリフトが増すに連れて、ロッカーローラ30が揺動アーム22と接触する点が、基準接触点から弁体18側に移行する。このため、最大リフト時には、接触円154上の点のうち、最も弁体18側に位置する点164が最も大きな力を伝達する点、つまり、最大力伝達点164となる。
図17(B)に示すように、本実施形態の動弁機構において、最大力伝達点164に作用する力166は、ピボット144の中心に向かう径方向成分168と、ピボット144の挿入を深める方向に向かう接線方向成分170に分解して考えることができる。このため、本実施形態の動弁機構では、最大リフト時においても、軸受け部146に浮き上がりが生ずることはない。
HLA140の軸線に対する接触円148の傾斜角が一定であるとすれば、軸受け部146に入力される力に含まれる横方向成分が大きくなるほど、軸受け部146の浮き上がりが発生し易くなる。そして、軸受け部146に入力される横方向成分は、弁体18のリフトが大きくなるに連れて大きくなる。このため、本実施形態の動弁機構では、軸受け部146の浮き上がりを回避するうえで、最大リフト時が最も厳しい状態となる。
上述した通り、本実施形態の構成によれば、最大リフト時にも、接線方向成分170は、ピボット144を、軸受け部146の中に深く挿入させる向きに発生する。このため、本実施形態の構成によれば、全リフト領域において、軸受け部146の浮き上がりを確実に回避することができる。
ところで、実施の形態4の動弁機構は、実施の形態2の場合と同様に、弁体18の軸線と、HLA140の軸線とが平行になるように構成されている(従って、接触円148の傾斜角δ°は、HLA140の軸線に対する傾斜角であると同時に、弁体18の軸線に対する傾斜角でもある)。このような構成によれば、実施の形態2の場合と同様に、シリンダヘッドの加工を容易化することが可能できる。
しかしながら、軸受け部146の浮き上がりを防止する意味では、弁体18の軸線と、HLA140の軸線とは、必ずしも平行である必要はない。従って、加工の容易化の要求が小さい場合には、HLA14を、その軸線が弁体18の軸線に対して傾斜するように配置してもよい。
本発明の実施の形態1の動弁機構の構成を説明するための図である。 図1に示す構成においてカムノーズに押されることにより揺動アームが回動した状態を示す。 本発明の実施の形態1の動弁機構の特徴的な構造を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の動弁機構と対比される比較例におけるゼロリフト時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態1の動弁機構と対比される比較例における最大リフト時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態1の動弁機構におけるゼロリフト時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態1の動弁機構における最大リフト時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態2の動弁機構の構成を説明するための図である。 図8に示す構成においてカムノーズに押されることにより揺動アームが回動した状態を示す。 本発明の実施の形態2の動弁機構におけるゼロリフト時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態2の動弁機構における最大リフト時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態3の動弁機構の特徴的な構造を説明するための図である。 本発明の実施の形態3の動弁機構におけるゼロリフト時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態3の動弁機構における最大リフト時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態4の動弁機構の特徴的な構造を説明するための図である。 本発明の実施の形態5の動弁機構におけるゼロリフト時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態6の動弁機構における最大リフト時の状態を示す図である。
符号の説明
10;80;112;142 ロッカーアーム
12;82;116;146 軸受け部
14;110;140 ラッシュアジャスタ(HLA)
16;114;144 ピボット
18 弁体
20 ロッカーローラ
22 揺動アーム
24 制御軸
30 スライドローラ
32 センターアーム
34 カム
36 リンク機構
44;124;154 接触円
62;96;128;164 最大力作用点
66,72;92,100;132;162,170 接線方向成分
118;148 カット面

Claims (11)

  1. 一端に軸受け部を備え、中央部にロッカーローラを備えるロッカーアームと、
    前記軸受け部に挿入されるピボットを備え、前記ロッカーアームの一端を支持するラッシュアジャスタと、
    前記ロッカーアームの他端と当接する弁体と、
    カムシャフトの回転と同期した周期的動作によって前記ロッカーローラを周期的に押圧する伝達部材とを備え、
    前記伝達部材から前記ロッカーローラに加えられるローラ押圧力の方向は、前記弁体のリフト量に応じて変化し、
    前記軸受け部と前記ピボットは、両者の接触部が接触円を形成するように互いに異なる曲率を有し、
    ゼロリフト時における前記接触円の軸線が、前記ラッシュアジャスタの軸線に対して、最大リフト時における前記接触円上の点のうち最も大きな力を伝達する最大力伝達点側に傾斜していることを特徴とする内燃機関の動弁機構。
  2. 一端に軸受け部を備え、中央部にロッカーローラを備えるロッカーアームと、
    前記軸受け部に挿入されるピボットを備え、前記ロッカーアームの一端を支持するラッシュアジャスタと、
    前記ロッカーアームの他端と当接する弁体と、
    カムシャフトの回転と同期した周期的動作によって前記ロッカーローラを周期的に押圧する伝達部材とを備え、
    前記伝達部材から前記ロッカーローラに加えられるローラ押圧力の方向は、前記弁体のリフト量に応じて変化し、
    前記軸受け部と前記ピボットは、両者の接触部が接触円を形成するように互いに異なる曲率を有し、
    ゼロリフト時における前記接触円の軸線が、ゼロリフト時における前記ローラ押圧力の方向に対して、最大リフト時における前記接触円上の点のうち最も大きな力を伝達する最大力伝達点側に傾斜していることを特徴とする内燃機関の動弁機構。
  3. 一端に軸受け部を備え、中央部にロッカーローラを備えるロッカーアームと、
    前記軸受け部に挿入されるピボットを備え、前記ロッカーアームの一端を支持するラッシュアジャスタと、
    前記ロッカーアームの他端と当接する弁体と、
    カムシャフトの回転と同期した周期的動作によって前記ロッカーローラを周期的に押圧する伝達部材とを備え、
    前記伝達部材から前記ロッカーローラに加えられるローラ押圧力の方向は、前記弁体のリフト量に応じて変化し、
    前記軸受け部と前記ピボットは、両者の接触部が接触円を形成するように互いに異なる曲率を有し、
    ゼロリフト時における前記接触円の軸線が、前記弁体の軸線に対して、最大リフト時における前記接触円上の点のうち最も大きな力を伝達する最大力伝達点側に傾斜していることを特徴とする内燃機関の動弁機構。
  4. 前記ラッシュアジャスタの軸線と、ゼロリフト時における前記ローラ押圧力の方向とが平行であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の動弁機構。
  5. 前記ラッシュアジャスタの軸線と、前記弁体の軸線とが平行であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の内燃機関の動弁機構。
  6. 前記ピボットは、前記軸受け部と接する部分に球曲面を有し、
    前記軸受け部は、前記ピボットと接する部分に前記球曲面の曲率半径に比して大きな曲率半径を有する曲面を備える砲弾状の窪みであり、当該軸受け部の軸線が、前記接触円の軸線が満たすべき傾斜を有するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の内燃機関の動弁機構。
  7. 前記伝達部材は、当該伝達部材と前記ロッカーローラとの接触位置が、前記弁体のリフト量が増すに連れて、前記ロッカーローラ上で前記ラッシュアジャスタ側に変化するように構成されており、
    前記接触円の傾斜は、最大リフト時に前記最大力伝達点で前記軸受け部から前記ピボットに伝達される力の向きが、前記球曲面の中心に対して前記ラッシュアジャスタの本体側に向かうように設定されていることを特徴とする請求項6記載の内燃機関の動弁機構。
  8. 前記伝達部材は、当該伝達部材と前記ロッカーローラとの接触位置が、前記弁体のリフト量が増すに連れて、前記ロッカーローラ上で前記弁体側に変化するように構成されており、
    前記接触円の傾斜は、ゼロリフト時における前記接触円上の点のうち最も大きな力を伝達する点に、ゼロリフト時に作用する力の向きが、前記球曲面の中心に対して前記ラッシュアジャスタの本体側に向かうように設定されていることを特徴とする請求項6記載の内燃機関の動弁機構。
  9. 前記軸受け部は、前記ピボットと接する部分に球曲面を備える窪みであり、
    前記ピボットは、前記軸受け部に挿入される部分に、前記軸受け部の球曲面に比して曲率半径の小さな球曲面の一部を円形にカットすることで得られる形状を有し、当該円形な部分の軸線が、前記接触円の軸線が満たすべき傾斜を有するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の内燃機関の動弁機構。
  10. 前記円形な部分の傾斜は、最大リフト時に前記最大力伝達点で前記軸受け部から前記ピボットに伝達される力の向きが、前記球曲面の中心に対して前記ラッシュアジャスタの本体側に向かうように設定されていることを特徴とする請求項9記載の内燃機関の動弁機構。
  11. 前記伝達部材の回転中心軸として機能する制御軸と、
    前記伝達部材がゼロリフト時に取る基準回転位置を、前記制御軸の位置に応じて変化させる基準回転位置可変機構と、
    前記カムシャフトが備えるカムの動きを、前記基準回転位置を始点とする前記伝達部材の揺動に変換するカム動作変換機構と、を備え、
    前記制御軸の中心と前記ロッカーローラの中心とを結ぶ方向と、前記ラッシュアジャスタの軸線とが平行であることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載の内燃機関の動弁機構。
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