JP2008087055A - 連続鋳造の終了方法 - Google Patents

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【課題】連続的に鋳造される鋳片の最終部において、過冷却となったり表面疵が発生したりすることを防止する。
【解決手段】垂直曲げ型の連続鋳造機1を用いて連続鋳造を行う際に、鋳型2への溶鋼供給終了前から鋳造速度を減速し、その後、再び増速して連続鋳造の終了方法であって、最トップ部20が連続鋳造機1の曲げ部12開始位置〜矯正部14終了位置を通過するに際し、冷却帯18の曲げ内側における水量密度の平均値、最小値、最大値、曲げ外側と曲げ内側の水量密度の比を所定の範囲とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、連続鋳造機における連続鋳造の終了方法に関する。
従来、垂直曲げ型の連続鋳造機においては、鋳型に注入された溶鋼は、鋳型内で冷却されて表面部のみが凝固した状態となり(1次冷却)、それを鋳型下部から引き抜くことで鋳片が連続的に鋳造される。鋳片は鋳型から下方垂直に引き抜かれた後、連続鋳造機の曲げ部〜円弧部〜矯正部を経て水平方向に引き出されつつ、その移送方向に複数設けられた2次冷却帯から冷却水が吹き付けられ、凝固が鋳片内部へ進むようになっている(2次冷却)。
一方、鋳造される鋳片はシーケンスブロック等を用いることで数チャージ連続して行われるが、鋼種や鋳片サイズの変更等により一旦鋳造を終了する場合もある。かかる連続鋳造の終了時には、鋳片の最後端部(最トップ部)において、未凝固溶鋼があふれ出す漏鋼トラブルを防止するため、鋳造終了時に鋳造速度(引き抜き速度)を低下させ、最トップ部の溶鋼プールを小さくする方法が従来より行われている。このような技術は、特許文献1などに開示されている。
最トップ部は、タンディッシュからの溶鋼供給に伴う熱供給がないことに加え、鋳造速度の減少に起因する鋳型内滞留時間が長くなり、鋳片中途部すなわち定常部に比べ、その表面温度が低下しやすい状況(過冷却状況)となっている。加えて、連続鋳造機の円弧部であって水平に対して下方約45°の位置においては、垂直曲げ型の連続鋳造機の装置特性上、冷却水が滞留しやすく、この部位においても過冷却状況となることが現場の実績として挙がってきている。つまり、図4のAに示す如く、鋳片の最終端から約0〜0.5m下流側(最トップ部に対応)と、8〜9m下流の部位(曲げ45°位置に対応)で過冷却が発生していた。
図3に示す如く、鋳片において過冷却となった部位は、2次冷却帯を通過しガスカッターによりスラブ片に切断された後に、上反り状態となったり下反り状態となったりして、搬送ロールに引っ掛かるなどし、搬送不良の原因となる。
そこで、鋳片の過冷却を抑えるため、連続終了の終了時において鋳造速度を減じる際には、冷却水量は定常部に比べ少なくしたりほとんどゼロとする方法が現場では採用されてきた。特許文献2などには、異なる目的(最トップ部に直接冷却水が噴射され凹部が増大することを防ぐ)ではあるが、最トップ部やその近傍に対して冷却水をかけない技術が開示されている。
特開昭62−24848号公報 特開昭50−1924号公報
しかしながら、連続鋳造終了時に冷却水の供給を停止すると、最トップ部〜下流側8mの範囲の鋳片においては、逆にその表面温度が定常部より高温(700℃〜900℃)となることがあり、かかる高温状態で鋳片の矯正を行う(曲げる)と、鋳片の曲げ内側で表面に表面割れや表面疵が発生することが現場の実績として挙がってきている。これは、NbやV,Niなどの合金添加量が増加するほど顕著となる(例えば、鈴木洋夫,西村哲,山口重裕:鉄と鋼,65(1979),2038.を参照)。
鋳片に表面割れ、表面疵が発生した場合、スカーフィングやグラインダによる研削処置が必要となる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、連続鋳造される鋳片の最終部において、過冷却となったり表面割れ・表面疵が発生することを確実に防止できる連続鋳造の終了方法を提供する。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明にかかる連続鋳造の終了方法は、垂直曲げ型の連続鋳造機を用いて連続鋳造を行う際に、鋳型への溶鋼供給終了時の鋳造速度を0.5m/min以下に減速し、鋳片の最トップ部が前記鋳型内の定常メニスカス位置から下流側10mの位置を通過するまでに、再び鋳造速度を減速前の90%以上110%以下に増速して、前記連続鋳造を終了するものであって、
前記最トップ部から下流側9mの範囲にある鋳片が、前記連続鋳造機の曲げ部開始位置から矯正部終了位置を通過するに際し、
(i) 前記連続鋳造機の曲げ内側で且つ曲げ部から矯正部に亘り配置された冷却帯における水量密度の平均値を1.4m3/m2・hr以上、2.7m3/m2・hr以下とする、
(ii) 前記連続鋳造機の曲げ内側で且つ曲げ部から矯正部に亘り配置された冷却帯における水量密度の最小値を0.2m3/m2・hr以上、最大値を4.7m3/m2・hr以下とする、
(iii) 前記連続鋳造機の曲げ外側で且つ曲げ部から矯正部に亘り配置された冷却帯における水量密度を、前記曲げ内側の水量密度の1.1倍以上、1.9倍以下とする、
の全ての条件を満たすようにすることを特徴とする。
なお、水量密度とは、単位時間(hour)に鋳片表面の単位面積(m2)あたりに噴射される冷却水の量(m3)で定義される。
本発明に係る連続鋳造の終了方法を用いることで、鋳造された鋳片の最終部において、過冷却が発生したり、表面割れ・表面疵が生じたりすることを確実に防ぐことができるようになる。その結果、良好な鋳造製品を製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図を基に説明する。
図1に示すように、本実施形態の連続鋳造機1は垂直曲げ型であって、鋳型2と、溶鋼3を一時的に蓄えて鋳型2へ注入するタンディッシュ4と、鋳型2から鋳抜かれた鋳片5を支えつつ移送する複数のサポートロール6とを有している。
取鍋7により運ばれてきた溶鋼3はタンディッシュ4に注がれ、タンディッシュ4の底にある浸漬ノズル8によって鋳型2に注入される。鋳型2では溶鋼3が冷却(1次冷却)され、その表面部のみが凝固した状態の鋳片5となって、鋳型2の下部から垂直方向に引き抜かれるようになる。
なお、引き抜かれた鋳片5の移送方向に沿って、鋳型2に近い側を上流側、鋳型2から遠い側を下流側と呼ぶ。
鋳型2から引き抜かれた鋳片5は、その断面の長辺側及び/又は短辺側にそれぞれ配置された複数のサポートロール6で保持されつつ徐々に水平方向に湾曲され、水平になった鋳片5は下流側に備えられたガス切断機9により所定長さのスラブ片10に分割される。
詳しくは、鋳型2の直下には鋳片5を最初に支持するフットロール11が配置されており、その下流側には、鋳片5を円弧状に曲げるようにサポートロール6が配置されている。この部分を曲げ部12と呼ぶ。曲げ部12の下流側には、曲げ部12を通過して円弧状となった鋳片5を保持しつつ移送するサポートロール6が複数配置されており、この部分を円弧部13と呼ぶ。円弧部13の下流側には、円弧状となった鋳片5が水平方向を向くように矯正するためのサポートロール6が配置されていて、この部分を矯正部14と呼ぶ。矯正部14の下流側には、鋳片5を引き抜くピンチロール19や鋳片5を下流側に移送する移送ロール15、ガス切断機9で切断されたスラブ片10を搬送する搬送ロール16が配置されている。
加えて、各サポートロール6間には、鋳片5に冷却水を噴射して2次冷却を行うスプレーノズル17が複数配置されおり、これらスプレーノズル17から2次冷却帯が構成されている。
なお、本発明は、鋳造終了時に、曲げ部12〜矯正部14に亘って設けられたスプレーノズル17の水量密度を制御するものである。そこで、本明細書においては、曲げ部12〜矯正部14のスプレーノズル17で構成される冷却領域を「冷却帯18」と呼ぶこととする。当然ながら、かかる冷却帯18の上流側及び下流側にもスプレーノズル17が配置されており、それら全てで2次冷却帯が構成される。
ところで、連続鋳造機1により鋳造される鋳片5は、シーケンスブロック等を用いることで数チャージ連続して製造されることが多いが、鋼種や鋳片サイズの変更等により一旦鋳造を終了する場合もある。その際には、鋳片5の最後端部20(最トップ部)において、未凝固溶鋼があふれ出すトラブルを防止するため、鋳造終了時に、まず鋳造速度を低下させ最トップ部20の端面の凝固を促進させると共に、その後、再度鋳造速度を上げるようにして、鋳片最終部を鋳造・冷却し、連続鋳造を終了するようにしている。
詳しくは、図2に示すように、最トップ部20の鋳造を行うに際しては、タンディッシュ4から鋳型2への溶鋼供給が終了する時刻を予め予測し、その終了時刻において鋳造速度が0.5m/min以下となるように、取鍋7内の溶鋼3が所定量以下になった時点から鋳造速度を減速する。減速に要する時間は数分とすることが好ましい。
さらに、減速が完了して数秒〜数分後には再び増速を始め、鋳片5の最トップ部20が鋳型2内の定常メニスカス位置Lから下流側10mの位置を通過するまでに、鋳造速度を定常時の90%以上110%以下にする。この増速に要する時間も数分とすることが好ましい。なお、定常メニスカス位置とは、鋳片中途部を鋳造している際のメニスカス位置であって鋳型2上端より下方100mm程度であり、定常時の鋳造速度とは、鋳片中途部を鋳造する際の鋳造速度(引き抜き速度)である。
加えて、最トップ部20の鋳造においては、鋳造速度の低下に伴う鋳片5の過冷却を抑えると共に、鋳片5の曲げ内側において鋳片5表面に縦割れなどの表面割れや表面疵が発生することを防ぐために、鋳片最終部、特に鋳片5の最トップ部20から下流側9mの範囲が冷却帯18を通過する際の冷却条件をコントロールするようにしている。
本願発明者らは、冷却帯18の冷却水の水量密度と鋳造速度とを様々に変化させて実際に鋳造を終了し、得られた結果から最適な操業条件を明らかにした。
その結果として、溶鋼供給終了時の鋳造速度が0.5m/min以下であって、再増速後の鋳造速度(減速前の90〜110%)が0.8〜1.8m/minでは、冷却帯18からの平均水量密度を1.4m3/m2・hr以上とすることで表面割れ・表面疵が回避できることを知見するに至った。加えて、スラブ片10の上反り・下反りに関しては、平均水量密度を2.7m3/m2・hr以下とすることにより防止できることを知見するに至った。このことより、冷却帯18の水量密度の平均値は、1.4〜2.7m3/m2・hr、特に1.6〜2.0m3/m2・hrが最も望ましいことがわかった。
同様に、冷却帯18からの水量密度の最小値を0.2m3/m2・hr以上、最大値を4.7m3/m2・hr以下とすることで表面割れや反り発生を回避できることを知見するに至った。
また、図1に示す連続鋳造機1の円弧部13の内側(曲げ内側、IN側と呼ぶ)は、円弧部13の外側(曲げ外側、OUT側と呼ぶ)と比べて冷却水が滞留しやすく、冷却状況にバラツキが生じる。本願発明者らは、OUT側に配置された冷却帯18の水量密度をIN側の水量密度の1.1〜1.9倍とすることで、スラブ片10の上反り・下反りを完全に防止することができることを知見するに至った。
なお、以上の条件は、鋳造する鋳片5の鋼種には依存しないことを確認している。例えば、軟鋼や40K鋼,50K鋼などの一般鋼やCu,Niなどを添加した合金鋼を鋳造するときに適用可能である。
以上のことを基に、鋳片5の最トップ部20から下流側9mの範囲が、曲げ部12開始点〜矯正部14終了点を通過するに際し、以下の3つの条件を全て満たした上で連続鋳造を終了する方法、換言すれば、鋳片最終部の冷却方法を開発するに至った。
(i) 連続鋳造機1の曲げ内側に配置された冷却帯18の水量密度の平均値を1.4m3/m2・hr以上、2.7m3/m2・hr以下とする、言い換えれば、IN側であって曲げ部12〜矯正部14に亘って配置された複数のスプレーノズル17から噴出される冷却水の平均水量密度を考えた場合、1.4m3/m2・hr≦平均水量密度≦2.7m3/m2・hrの範囲とする。
(ii) 連続鋳造機1の曲げ内側に配置された冷却帯18の水量密度の最小値を0.2m3/m2・hr以上、最大値を4.7m3/m2・hr以下とする、言い換えるならば、IN側であって曲げ部12〜矯正部14に亘って配置されたスプレーノズル17のそれぞれについて、0.2m3/m2・hr≦水量密度≦4.7m3/m2・hrの範囲とする。
(iii) 前記連続鋳造機1の曲げ外側に配置された冷却帯18の水量密度を、曲げ内側の水量密度の1.1倍以上、1.9倍以下とする、換言すれば、OUT側であって曲げ部12〜矯正部14に亘って配置されたスプレーノズル17から噴出される冷却水の水量密度又は水量をIN側の1.1〜1.9倍とする。
なお、冷却帯18に含まれないスプレーノズル17、すなわち曲げ部12より上流側と矯正部14より下流側のスプレーノズル17の水量密度は、特に限定されない。
上述の条件による連続鋳造の終了方法を採用して鋳片5を製造することで、表面割れ・表面疵や反りなどを有さない良好なスラブ片10を製造することができる。
以下、本発明に係る連続鋳造の終了方法を用いて鋳造を行った場合の実施例について、比較例と比較しつつ以下説明する。
本実施例で用いた垂直曲げ型の連続鋳造機1は、機長40.6m、円弧部13の曲率10.7mである。鋳造終了後の鋳片5は幅2100mm、厚み280mmであって、この鋳片5が冷却帯18を通過する間の冷却条件を種々に変更して、鋳片5の表面割れ・表面疵の有無、反りの有無、最トップ部20からの湯漏れの有無を調べた。
表1には、冷却帯18の水量密度や鋳造条件が示されている。
Figure 2008087055
数々の鋳造を行った結果、本願発明を満たす条件1〜5,10,12,13,15〜17では、表面割れや表面疵、反り、最トップからの湯漏れのない良好な鋳片が得られた。
一方、条件6,7は、IN側に配置された冷却帯18のスプレーノズル17から噴出される冷却水の平均値が1.3及び2.8m3/m2・hrであって、1.4≦平均水量密度≦2.7m3/m2・hrの範囲を外れたものとなっている。そのため、条件6で鋳造した鋳片5では表面割れが発生しており、条件7で鋳造した鋳片5では、スラブ片10における下ぞりが発生している。そのため、総合評価は両者とも×となった。
なお、表面割れ・表面疵に関しては、鋳片5の表面を1.5mmを研削した後、磁粉探傷試験により評価した。磁粉探傷試験は、JIS規格G−0565に規定された極間法を用いて行った。探傷に必要な磁界の強さは同規格の「試験方法:連続法,試験体:鋳鍛造品及び機械部品」の規定に基づき2400〜3600(A/m)とした。かかる磁界を印加した後、磁粉の分布を目視し5〜15mm以上の割れや疵をチェックした。
また、スラブ片10の下ぞり又は上ぞりとは、冷却帯18で冷却された鋳片5がガス切断機9で切断されてスラブ片10となった際に、その上下面での温度差に起因して、搬送テーブル(搬送ロール16間距離:1800mm)上で上向き又は下向きに反り返ることである。
図3(a)に示すような「上反り状態」となった場合、鋳片5搬送テーブル上を反復揺動しながら不安定に搬送されることになる。また、図3(b)に示すような「下反り状態」となった場合、搬送ロール16にスラブ片10の端部が引っかかることとなり搬送ができなくなる可能性がある。このように上ぞり又は下ぞりの発生は、スラブ片10の搬送不良、滞留の原因となるため、避けなければならない。
一方、条件8では、IN側に配置されたスプレーノズル17の水量密度の最大値が4.8m3/m2・hrであって、4.7m3/m2・hr以下とする条件を満たしていない。つまり、0.2≦水量密度≦4.7m3/m2・hrの範囲を外れている。したがって、スラブ片10の下ぞりが発生し、総合評価が×となっている。
条件9では、IN側に配置されたスプレーノズル17の水量密度の最小値が0.1m3/m2・hrであって、0.2m3/m2・hr以上とする条件を満たしていない。つまり、0.2≦水量密度≦4.7m3/m2・hrの範囲を外れている。したがって、スラブ片10における表面割れが発生し、総合評価が×となっている。
条件11,14では、冷却水の水量密度に関し、OUT側/IN側の比が、1.0又は2.0と、本発明の操業範囲「1.1〜1.9倍」を外れるものとなっている。したがって、スラブ片10の下ぞり又は上ぞりが発生し、総合評価が両者とも×となっている。
条件18では、鋳型2への溶鋼供給終了時において、鋳造速度が0.6m/minであって、本発明の操業範囲「0.5m/min以下」を外れるものとなっている。したがって、鋳片5の最トップ部20から湯漏れが発生し、総合評価が×となった。
以上示した如く、垂直曲げ型の連続鋳造機1を用いて連続鋳造を行う際に、鋳型2への溶鋼供給終了時の鋳造速度を0.5m/min以下に減速すると共に、鋳片5の最トップ部20が前記鋳型2内の定常メニスカス位置Lから下流側10mの位置を通過するまでに、再び鋳造速度を減速前の90%以上110%以下に増速して、前記連続鋳造を終了する時に、
最トップ部20から下流側9mの範囲にある鋳片5が、連続鋳造機1の曲げ部12開始位置から矯正部14終了位置を通過するに際し、
(i) 連続鋳造機1の曲げ内側で且つ曲げ部12から矯正部14に亘り配置された冷却帯18の水量密度の平均値を1.4m3/m2・hr以上、2.7m3/m2・hr以下とする、
(ii) 連続鋳造機1の曲げ内側で且つ曲げ部12から矯正部14に亘り配置された冷却帯18の最小値を0.2m3/m2・hr以上、最大値を4.7m3/m2・hr以下とする、
(iii) 連続鋳造機1の曲げ外側で且つ曲げ部12から矯正部14に亘り配置された冷却帯18の水量密度を曲げ内側における水量密度の1.1倍以上、1.9倍以下とする、
の全ての条件を満たすようにし、鋳片最終部を鋳造した上で連続鋳造を終了することで表面割れ・表面疵や湯漏れがなく全体として良好な鋳片5を製造することが可能となる。
なお、本明細書に記載した実施形態は本発明の例示であって、これに限定するものではない。
連続鋳造装置の模式図である。 鋳造終了時における鋳造速度の遷移を示した図である。 スラブ片の上ぞり・下ぞりの状況を示した図である。 従来の連続鋳造における不良の発生状況を示した図である。
符号の説明
1 連続鋳造機
2 鋳型
3 溶鋼
4 タンディッシュ
5 鋳片
6 サポートロール
7 取鍋
8 浸漬ノズル
9 ガス切断機
12 曲げ部
13 円弧部
14 矯正部
16 搬送ロール
17 スプレーノズル
18 冷却帯
20 最トップ部

Claims (1)

  1. 垂直曲げ型の連続鋳造機を用いて連続鋳造を行う際に、鋳型への溶鋼供給終了時の鋳造速度を0.5m/min以下に減速し、鋳片の最トップ部が前記鋳型内の定常メニスカス位置から下流側10mの位置を通過するまでに、再び鋳造速度を減速前の90%以上110%以下に増速して、前記連続鋳造を終了する連続鋳造の終了方法であって、
    前記最トップ部から下流側9mの範囲にある鋳片が、前記連続鋳造機の曲げ部開始位置から矯正部終了位置を通過するに際し、
    (i) 前記連続鋳造機の曲げ内側で且つ曲げ部から矯正部に亘り配置された冷却帯における水量密度の平均値を1.4m3/m2・hr以上、2.7m3/m2・hr以下とする、
    (ii) 前記連続鋳造機の曲げ内側で且つ曲げ部から矯正部に亘り配置された冷却帯における水量密度の最小値を0.2m3/m2・hr以上、最大値を4.7m3/m2・hr以下とする、
    (iii) 前記連続鋳造機の曲げ外側で且つ曲げ部から矯正部に亘り配置された冷却帯における水量密度を、前記曲げ内側の水量密度の1.1倍以上、1.9倍以下とする、
    の全ての条件を満たすようにする連続鋳造の終了方法。
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