JP4407481B2 - 中炭素鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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本発明は、垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて中炭素鋼の連続鋳造を行なう方法に関するものである。
連続鋳造は、4つの側面で構成される鋳型に上方から溶鋼を注入して冷却(いわゆる1次冷却)し、鋳型内で形成された凝固シェルを下方へ引き抜くことによって、鋳片を連続的に製造する技術である。鋳型の出側では凝固シェル内に未凝固の溶鋼が残存しているので、鋳型から引き抜いた凝固シェルに冷却水を吹き付けて冷却(いわゆる2次冷却)し、未凝固の溶鋼を凝固させて鋳片を製造する。
以下の説明で鋳片とは、鋳型から引き抜かれて外周面が凝固したものを指す。つまり、凝固シェルの内部に未凝固の溶鋼が残存する状態と凝固シェルが成長して溶鋼が全て凝固した状態とを併せて鋳片と記す。
連続鋳造設備は、鋳型から引き抜かれた鋳片に2次冷却を施す形態に応じて、垂直型連続鋳造設備,円弧湾曲型連続鋳造設備,垂直曲げ型連続鋳造設備等に分類される。
図1は、垂直曲げ型連続鋳造設備の要部を模式的に示す断面図である。鋳型1内に注入された溶鋼2は、鋳型1によって冷却されて鋳片5の外周面に凝固シェル3を形成する。凝固シェル3内には未凝固の溶鋼2が残存している。溶鋼2の静圧で凝固シェル3に膨らみ(いわゆるバルジング)が生じるのを防止するために、多数のサポートロール4を鋳片5に接触させて配設する。
図1に示すように垂直曲げ型連続鋳造設備では、鋳型1から引き抜かれた鋳片5は、垂直下方へ移動する。その領域RAを垂直部と記す。次いで、垂直板状の鋳片5は湾曲して円弧状に移動する。その領域RCを湾曲部と記す。垂直部RAと湾曲部RCの間の領域RBは、垂直板状の鋳片5が円弧状に曲げられる部位であり、曲げ部と記す。次に、円弧状の鋳片5は矯正されて再び板状の鋳片5となり、さらに所定の長さに切断されて後工程へ送給される。板状の鋳片5が水平方向へ移動する領域REを水平部と記す。湾曲部RCと水平部REの間の領域RDは、円弧状の鋳片5が水平板状に矯正される部位であり、矯正部と記す。
これらの垂直部RA,曲げ部RB,湾曲部RC,矯正部RD,水平部REでは、2次冷却を行なうための冷却水を鋳片5に吹き付ける。冷却水の噴射ノズルは、冷却水の吹き付けがサポートロールによって妨げられない位置に設置される。なお図1では、噴射ノズルは図示を省略する。
このような垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて中炭素鋼の連続鋳造を行なう場合は、垂直部RAの後段から曲げ部RBを経て湾曲部RCの前段の範囲で包晶反応が生じ、凝固シェル3が脆化する。特に鋳片の角部は、鋳片5の長辺側に設置された噴射ノズルと短辺側に設置された噴射ノズルから吹き付けられる冷却水によって、冷却速度が大きくなる。その結果、包晶反応による脆化に加えて、凝固シェル3の角部では冷却速度の増加による脆化が起こるので、鋳片5の角部は著しく脆くなる。
したがって垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて中炭素鋼の連続鋳造を行なう場合は、包晶反応と冷却速度の増加によって著しく脆化した角部を有する鋳片5が曲げ部RBを通過する。曲げ部RBでは、垂直板状の鋳片5を円弧状に曲げる方向に外力が作用して鋳片5が湾曲することによって、図5に示すように凝固シェル3の角部の内面に割れ9(いわゆるコーナーカギ割れ)が生じる。コーナーカギ割れ9が発生すると、鋳片5の品質に悪影響を及ぼし、歩留りが低下する。
そこでコーナーカギ割れを防止するために、種々の技術が検討されている。たとえば特許文献1には、鋳片の長辺側に設置される噴射ノズルのうち、長辺両端部の冷却水の吹き付けを停止して2次冷却を行なう技術が開示されている。この技術は、鋳片の角部の冷却水量を削減することによって、角部の冷却速度を低減し、脆化を抑制するものである。しかしながら特許文献1に開示された技術では、短辺側に設置される噴射ノズルから短辺両端部にも冷却水を吹き付けるので、角部の冷却速度低減の効果は十分ではなく、コーナーカギ割れが発生し易い。
特許文献1には円弧湾曲型連続鋳造設備が例示されているが、特許文献1に開示された技術を垂直曲げ型連続鋳造設備に適用する場合は、垂直部RA,曲げ部RB,湾曲部RC,矯正部RD,水平部REの全ての2次冷却において、長辺両端部の冷却水の吹き付けを停止することになる。その結果、凝固シェルの角部の厚さが局部的に薄くなり、短辺の厚さも冷却速度低減の影響を受けて薄くなるので、2次冷却中に鋳片が変形する。図5に示すように、鋳片の長辺面はサポートロールで支持されているので、鋳片が変形するときには短辺面が膨らむ。
また特許文献2には、垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて高炭素特殊鋼の連続鋳造を行なう際に冷却水の温度を38℃以上に維持するとともに、曲げ部と矯正部において鋳片の角部へ冷却水を吹き付けるのを停止する技術が開示されている。この技術は角部の冷却速度を低減して、鋳片の表面割れを防止するものである。しかしながら特許文献2に開示された技術を中炭素鋼に適用すると、包晶反応に起因する脆化は抑制できず、コーナーカギ割れが発生するのは避けられない。
特開2000-15412号公報 特開平10-137912 号公報
本発明は上記のような問題を解消し、垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて中炭素鋼の連続鋳造を行なうにあたって、鋳片のコーナーカギ割れを防止し、かつ鋳片短辺面の膨らみを防止することができる連続鋳造方法を提供することを目的とする。
中炭素鋼の連続鋳造を行なう場合は、Fe−C系平衡状態図から明らかなように、凝固過程で包晶反応が生じる。しかし包晶反応は凝固シェルを脆化する要因となるので、可能な限り抑制する必要がある。特に垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて中炭素鋼の連続鋳造を行なう際には、鋳型から垂直下方に形成した鋳片に外力を加えて湾曲させるので、脆化した凝固シェルに種々の欠陥(たとえば表面割れ,コーナーカギ割れ等)が発生する。
本発明者らは、垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて中炭素鋼の連続鋳造を行なうにあたって、凝固シェルの脆化を抑制する技術について鋭意研究した。その結果、包晶反応が生じる領域で冷却速度を低下させることによって、コーナーカギ割れを防止できることが分かった。さらに、包晶反応が生じる領域を通過した後で、冷却速度を増加させることによって凝固シェルの成長を促進し、鋳片の変形を防止できることを見出した。
本発明は上記のような知見に基づいてなされたものである。
すなわち本発明は、垂直曲げ型連続鋳造設備を用いた中炭素鋼の連続鋳造方法において、鋳型の下方の2次冷却を行なう垂直部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の長辺と短辺の全幅に吹き付け、曲げ部および湾曲部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の角部を除く長辺と短辺の中央部に吹き付け、矯正部および水平部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の長辺と短辺の全幅に吹き付けて鋳片を冷却する中炭素鋼の連続鋳造方法である。
また本発明は垂直曲げ型連続鋳造設備を用いた中炭素鋼の連続鋳造方法において、鋳型の下方の2次冷却を行なう垂直部の前段で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の長辺と短辺の全幅に吹き付け、垂直部の後段で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の角部を除く長辺と短辺の中央部に吹き付け、曲げ部および湾曲部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の角部を除く長辺と短辺の中央部に吹き付け、矯正部および水平部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の長辺と短辺の全幅に吹き付けて鋳片を冷却する中炭素鋼の連続鋳造方法である。垂直部の前段と後段を識別する指標として、鋳型の下端から垂直部の前段の下端までの距離L(m)が、 0.2m≦L≦1.5 mを満足することが好ましい。また鋳片角部の冷却水が吹き付けられない領域の幅W(mm)が、50mm≦W≦200mm を満足することが好ましい。
本発明の連続鋳造方法は、中炭素鋼すなわちCを0.07〜0.3 質量%含有する普通鋼または低合金鋼に適用するのが好ましい。
本発明によれば、垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて中炭素鋼の連続鋳造を行なうにあたって、鋳片のコーナーカギ割れを防止し、かつ鋳片短辺面の膨らみを防止できる。
本発明は、垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて中炭素鋼の連続鋳造を行なうにあたって、凝固シェルの脆化を抑制して、鋳片に外力を加えて曲げる際にコーナーカギ割れや膨らみが生じるのを防止するものである。
中炭素鋼とは、Fe−C系平衡状態図で包晶反応が生じる範囲のC含有量を有する普通鋼または低合金鋼を指す。ただし、C含有量が0.07〜0.3 質量%の普通鋼または低合金鋼に本発明を適用するのが好ましい。
以下に図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図1は、垂直曲げ型連続鋳造設備の要部を模式的に示す断面図である。図1では、冷却水の噴射ノズルは図示を省略する。
垂直部RA,曲げ部RB,湾曲部RC,矯正部RD,水平部REで鋳片に吹き付ける冷却水の温度はいずれも32〜40℃の範囲内に維持する。本発明では、後述するように鋳片5の角部の冷却水を停止して、角部の冷却速度を低減するが、冷却水の温度が32℃未満では、冷却速度が大きくなるので、角部の冷却水を停止しても、コーナーカギ割れを防止できない。一方、40℃を超える温度では、冷却水を加熱するための装置や燃料に多大な費用を要するばかりでなく、コーナーカギ割れの防止効果のさらなる向上は期待できない。したがって、冷却水の温度は32〜40℃の範囲を満足する必要がある。
垂直部RAでは、凝固シェル3の温度が高いので、包晶反応は起こり難い。そこで、凝固シェル3の成長を促進するために冷却速度を増速させる。つまり図2に示すように、鋳片の長辺と短辺の全幅に冷却水7を吹き付けて2次冷却を行ない、凝固シェル3の厚さを増加させる。
ただし曲げ部RBに近い側の垂直部RAでは、凝固シェル3の温度が低下し、包晶反応は起こり易くなる。したがって垂直部RAを鋳型1に近い側(以下、前段という)と曲げ部RBに近い側(以下、後段という)とに分けて、前段では、図2に示すように鋳片の長辺と短辺の全幅に冷却水7を吹き付け、後段では、図3に示すように、鋳片の角部の冷却水の吹き付けを停止して長辺と短辺の中央部に冷却水を吹き付けるのが好ましい。その際には、垂直部RAの後段では、鋳片の長辺および短辺の角部にて冷却水の吹き付けを停止する。
冷却水の吹き付けを停止するためには、図3に示すように、角部に位置する噴射ノズル6を撤去しても良いし、あるいはバルブを閉じて冷却水の送給を停止しても良い。
鋳片の角部において冷却水が吹き付けられない領域の幅Wが50mm未満では、角部の冷却速度が十分に低下しないので、コーナーカギ割れを防止できない。一方、 200mmを超えると、凝固シェル3の成長が阻害されて長辺と短辺の厚さが不足し、鋳片の変形(すなわち膨らみ)が生じる。したがって、角部の冷却水が吹き付けられない領域の幅Wは50mm≦W≦200mm を満足するのが好ましい。
鋳片の長辺のW値(以下、WL という)と短辺のW値(以下、WS という)は、必ずしも同一である必要はない。図3に示すように、WL 値とWS 値が異なる場合には、それぞれ、50mm≦WL ≦200mm ,50mm≦WS ≦200mm を満足すれば良い。
図4は、図1中の垂直部RAの前段RAF と後段RAR の配置を模式的に示す断面図である。図4では、サポートロールは図示を省略する。垂直部RAの前段RAF の長さをL(m)とすると、前段RAF の長さLは、鋳型1の下端から前段RAF の下端までの距離に相当する。前段RAF の長さLが 0.2m未満では、冷却速度を低減する領域(すなわち後段RAR )が長くなるので、凝固シェル3の成長が阻害されて長辺と短辺の厚さが不足し、鋳片の変形(すなわち膨らみ)が生じる。一方、 1.5mを超えると、冷却速度を増速する領域(すなわち後段RAF )内で包晶反応が生じるので、コーナーカギ割れが発生し易くなる。したがって鋳型1の下端から前段RAF の下端までの距離Lは、 0.2m≦L≦1.5 mを満足するのが好ましい。より好ましくは 0.3m≦L≦1.0 mとするのが良い。
図1に示す曲げ部RBおよび湾曲部RCは、包晶反応が生じた凝固シェル3が通過する。したがって、垂直部RAの後段RAR と同様に、鋳片の角部の冷却水の吹き付けを停止して長辺と短辺の中央部に冷却水を吹き付ける。その際には、垂直部RAの後段では、鋳片の長辺および短辺の角部にて冷却水の吹き付けを停止する。
冷却水の吹き付けを停止するためには、図3に示すように、角部に位置する噴射ノズル6を撤去しても良いし、あるいはバルブを閉じて冷却水の送給を停止しても良い。
鋳片の角部において冷却水が吹き付けられない領域の幅Wが50mm未満では、角部の冷却速度が十分に低下しないので、コーナーカギ割れを防止できない。一方、 200mmを超えると、凝固シェル3の成長が阻害されて長辺と短辺の厚さが不足し、鋳片の変形(すなわち膨らみ)が生じる。したがって、冷却水が吹き付けられない領域の幅Wは50mm≦W≦200mm を満足するのが好ましい。WL 値とWS 値が異なる場合には、それぞれ、50mm≦WL ≦200mm ,50mm≦WS ≦200mm を満足すれば良い。
このようにして曲げ部RBと湾曲部RCにて、冷却速度を低減することによって、凝固シェル3の脆化を抑制して、コーナーカギ割れを防止する。
図1に示す矯正部RDおよび水平部REでは、凝固シェル3が十分に冷却されており、包晶反応が生じる恐れはない。したがって、垂直部RAの前段RAF と同様に、鋳片の長辺と短辺の全幅に冷却水を吹き付けて、冷却速度を増速する。
このようにして矯正部RDと湾曲水平部REにて、冷却速度を増加することによって、凝固シェル3の成長を促進して、鋳片5の膨らみを防止する。
図1に示すような垂直曲げ型連続鋳造設備を用いて連続鋳造を行なった。溶鋼2は、C含有量0.08質量%,0.14質量%,0.25質量%の3種類を使用した。鋳型1は、短辺 200mm, 260mm,長辺 900〜1900mmのものを使用した。鋳造速度は 1.5〜2m/min とした。その他の設備仕様は表1に示す通りである。
これらの溶鋼2と鋳型1を種々組み合わせて、さらに2次冷却の設定を種々変化させて連続鋳造を行ない、鋼スラブを製造した。
垂直部RAと矯正部RDと水平部REでは、図2に示すように、鋳片の長辺と短辺の全幅に冷却水7を吹き付け、曲げ部RBと湾曲部RCでは、図3に示すように、角部の冷却水7の吹き付けを停止して長辺と短辺の中央部に冷却水7を吹き付けた。曲げ部RBと湾曲部RCのW値は、長辺のWL 値と短辺のWS 値を同一とし、W(すなわちWL =WS )= 100mmとした。冷却水7の温度は全て38℃に維持した。これを発明例とする。
一方、比較例1として、垂直部RA,曲げ部RB,湾曲部RC,矯正部RD,水平部REで、図3に示すように、角部の冷却水7の吹き付けを停止して長辺と短辺の中央部に冷却水7を吹き付けた。W値は、長辺のWL 値と短辺のWS 値を同一とし、W(すなわちWL =WS )= 100mmとした。冷却水7の温度は全て30℃に維持した。
また、比較例2として、垂直部RA,曲げ部RB,湾曲部RC,矯正部RD,水平部REで、図2に示すように、鋳片の長辺と短辺の全幅に冷却水7を吹き付けた。冷却水7の温度は全て38℃に維持した。
また、比較例3として、垂直部RA,曲げ部RB,湾曲部RC,矯正部RDでは、図3に示すように、角部の冷却水7の吹き付けを停止して長辺と短辺の中央部に冷却水7を吹き付け、水平部REでは、図2に示すように、鋳片の長辺と短辺の全幅に冷却水7を吹き付けた。垂直部RA,曲げ部RB,湾曲部RC,矯正部RDのW値は、長辺のWL 値と短辺のWS 値を同一とし、W(すなわちWL =WS )= 100mmとした。冷却水7の温度は全て38℃に維持した。
発明例と比較例1〜3で得られた鋳片5の外観を目視で観察し、短辺面の膨らみの有無を調査した。さらに鋳片5から試料を採取して、コーナーカギ割れの有無を調査した。その結果、発明例では、コーナーカギ割れおよび膨らみは皆無であった。
一方、比較例1では、膨らみが認められ、しかもコーナーカギ割れが発生(発生率:15%)した。比較例2では、膨らみは認められなかったが、コーナーカギ割れが発生(発生率:5%)した。比較例3では、膨らみが認められ、しかもコーナーカギ割れが発生(発生率:1%)した。
なお、コーナーカギ割れの発生率は、
発生率(%)= 100×SB /SA
A :調査した試料の個数
B :コーナーカギ割れが観察された試料の個数
で算出される値である。
垂直曲げ型連続鋳造設備の要部を模式的に示す断面図である。 鋳片の長辺と短辺の全幅に冷却水を吹き付ける例を模式的に示す断面図である。 鋳片の角部の冷却水の吹き付けを停止する例を模式的に示す断面図である。 図1中の垂直部の前段と後段の配置を模式的に示す断面図である。 鋳片に生じる膨らみとコーナーカギ割れの例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 鋳型
2 溶鋼
3 凝固シェル
4 サポートロール
5 鋳片
6 噴射ノズル
7 冷却水
8 膨らみ
9 コーナーカギ割れ
RA 垂直部
RB 曲げ部
RC 湾曲部
RD 矯正部
RE 水平部

Claims (5)

  1. 垂直曲げ型連続鋳造設備を用いた中炭素鋼の連続鋳造方法において、鋳型の下方の2次冷却を行なう垂直部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の長辺と短辺の全幅に吹き付け、曲げ部および湾曲部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の角部を除く長辺と短辺の中央部に吹き付け、矯正部および水平部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の長辺と短辺の全幅に吹き付けて前記鋳片を冷却することを特徴とする中炭素鋼の連続鋳造方法。
  2. 垂直曲げ型連続鋳造設備を用いた中炭素鋼の連続鋳造方法において、鋳型の下方の2次冷却を行なう垂直部の前段で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の長辺と短辺の全幅に吹き付け、前記垂直部の後段で前記冷却水を鋳片の角部を除く長辺と短辺の中央部に吹き付け、曲げ部および湾曲部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の角部を除く長辺と短辺の中央部に吹き付け、矯正部および水平部で水温32〜40℃の冷却水を鋳片の長辺と短辺の全幅に吹き付けて前記鋳片を冷却することを特徴とする中炭素鋼の連続鋳造方法。
  3. 前記鋳型の下端から前記垂直部の前段の下端までの距離L(m)が、 0.2m≦L≦1.5mを満足することを特徴とする請求項2に記載の中炭素鋼の連続鋳造方法。
  4. 前記鋳片の角部の前記冷却水が吹き付けられない領域の幅W(mm)が、50mm≦W≦200mm を満足することを特徴とする請求項1、2または3に記載の中炭素鋼の連続鋳造方法。
  5. 前記中炭素鋼が、Cを0.07〜0.3 質量%含有することを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の中炭素鋼の連続鋳造方法。
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