JP2008081421A - イソチアゾロピリジン−3−オン化合物の製造方法 - Google Patents

イソチアゾロピリジン−3−オン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イソチアゾロピリジン-3-オン化合物の新規製造方法と新規なイソチアゾロピリジン-3-オン化合物の提供。
【解決手段】下記一般式(A)で表されるイソチアゾロピリジン-3-オン化合物を製造する方法において、N−スルフェニルベンゾトリアゾール化合物に対しアミン化合物を反応させた後、塩基を反応させる。
Figure 2008081421

(式中、Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基などを表す。nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜8の鎖状アルキル基、炭素数6〜12の芳香族基などから選ばれる基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、イソチアゾロピリジン-3-オン化合物の効率的な製造方法に関するものである。
イソチアゾロピリジン-3-オン化合物の誘導体には種々の生理活性があることが報告されている。例えば、抗菌作用(特許文献1、非特許文献1、非特許文献2)、血小板凝集阻害作用(特許文献2)、抗座瘡作用(特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6)等を有していることが知られている。そのため、これらイソチアゾロピリジン-3-オン化合物の製造方法の研究が期待されている。
イソチアゾロピリジン-3-オン化合物を製造する方法には、塩化(2−クロロチオ)ニコチニル化合物とアミン類を反応させる方法(非特許文献3)、2−メルカプトニコチンアミド化合物をヨウ素やフェロシアン化カリウムにより酸化する方法(非特許文献2、非特許文献4)、N,N−ジメチル−2−メルカプトニコチンアミド化合物とオキサジリジン化合物を反応させる方法(非特許文献5)、2−メルカプトニコチノニトリルと硫酸を反応させる方法(非特許文献6),2−メルカプトニコチン酸とアジド化合物を反応させる方法(非特許文献7)等が一般的に知られている。
これらのうち塩化(2−クロロチオ)ニコチニル化合物を用いる方法では、原料の塩化(2−クロロチオ)ニコチニル化合物を合成する際に塩素ガスを用いなければならず、その製造工程では塩素ガスは使用するために、取り扱いに困難さを有しており、できれば使用したしたくない反応とされる。さらに、塩素ガスが高い反応性を有しているため、ピリジン環への塩素化反応が副反応として起こるため、最終目的物が塩素化物との混合物となり、これを防ぐ意味でもピリジン環に置換基が必要となってくる。又、酸化反応を利用する反応の場合には、硫黄原子など部位が酸化される可能性がある。又、オキサジリジン化合物を用いる反応においては、原料化合物であるオキサジリジンを製造することができないので、工業的な方法として確立することはできない。2−メルカプトニコチノニトリルと硫酸を反応させる方法では、濃硫酸中で100℃に加熱するという過酷な反応条件を克服する必要がある。2−メルカプトニコチン酸とアジド化合物を反応させる方法では、アジド化合物は爆発性を有するため、反応に際して危険を伴うことが指摘されている。
このようなことから、塩素ガスを用いることなく、イソチアゾロピリジン-3-オン化合物を安全で、確実な方法により製造する方法が切望されている。
アメリカ国特許3965107号明細書 ドイツ国特許2718707号明細書 ドイツ国特許3313778号明細書 ドイツ国特許3342538号明細書 フランス国特許2555450号明細書 特公平4−68318号公報 W. Malinka等,Farmaco, 53,504-512 (1998). M. Pregnolato等, Farmaco, 55, 669-679 (2000). V. Martinez-Merino等, Heterocycles, 38, 333 (1994). W. Schaper, Synthesis,1985, 861-867. S. Andreae, J. Prakt. Chem., 339, 152-158 (1997). T. Zawisza and W. Malinka, Farmaco Ed. Sc., 40,124-132 (1985). T. Chiyoda等, Synlett, 2000, 1427-1428.
本発明の課題は、イソチアゾロピリジン-3-オン化合物の新規な効率的な製造方法を提供することである。
本発明者らは、イソチアゾロピリジン-3-オン化合物の製造方法について鋭意研究を重ねた結果、N−スルフェニルベンゾトリアゾール化合物にアミン化合物を反応させ、生成するピリジンスルフェンアミド化合物を単離することなく、引き続き、塩基で処理して、効果的に環化反応を進行させてイソチアゾロピリジン-3-オン化合物を一段階で製造することができることを見いだして、本発明を完成させたものである。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
下記一般式(A)で表されるイソチアゾロピリジン-3-オン化合物を製造する方法において、下記一般式(B)で表されるN−スルフェニルベンゾトリアゾール化合物に対して下記一般式(C)で表されるアミン化合物を反応させた後、塩基で処理することを特徴とするイソチアゾロピリジン-3-オン化合物の製造方法。
Figure 2008081421
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、置換もしくは非置換の炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。)
Figure 2008081421
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは0又は1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、mは、0または1〜4の整数である。)
Figure 2008081421
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、置換もしくは非置換の炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。)
本発明の製法で得られるイソチアゾロピリジン-3-オン化合物は、除草剤や殺菌剤として用いることができる。イソチアゾロピリジン−3−オン化合物の誘導体からなる除草剤や殺菌剤を製造するための中間体として用いることができる。
本発明の方法によれば、N−スルフェニルベンゾトリアゾール化合物に、アミン化合物を反応させた後に、塩基により処理すると、収率よく、目的とするイソチアゾロピリジン−3−オン化合物を合成することができる。従来のイソチアゾロピリジン−3−オン化合物を製造する場合には、塩素ガスを使用して製造した塩化スルフェニル化合物を反応中間物質として用いる。本発明の方法は、従来の製法と対比すると、製造過程には塩素を用いていないので、塩素を用いることにより引き起こされる危険性がなく、副反応も無い。したがって、従来知られている製造方法として比較して優れた方法である。
本発明の方法の目的化合物は、以下の一般式(A)により示されるイソチアゾロピリジン-3-オン化合物である。
Figure 2008081421
前記式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。
また、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、置換もしくは非置換の芳香族基から選ばれる基を表す。
前記式中、Rの炭素数1〜8の鎖状のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル基等が挙げられる。
前記式中、Rの炭素数3〜8の環状のアルキル基の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基等が挙げられる。
前記式中、Rの炭素数1〜8のアルコキシル基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシ、シクロヘキシロキシル基等が挙げられる。
前記式中、Rの炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、シクロプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル、シクロヘキシロキシルカルボニル基等が挙げられる。
前記式中、Rのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
前記式中のRの鎖状アルキル基は炭素数1から8であり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、t−ヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル基等が挙げられる。
同じく、Rの環状のアルキル基は炭素数3〜8であり、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基を挙げることができる。
前記式中、Rのアラルキル基は炭素数7から12であり、具体的には、ベンジル、フェネチル基等が挙げられる。
前記式中、Rの芳香族基は炭素数6〜12であり、具体的には、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル、アニシル、クロロフェニル基を挙げることができる。
前記一般式(A)で表されるイソチアゾロピリジン-3-オン化合物を製造する方法は、以下の通りである。
下記一般式(B)で表されるN−スルフェニルベンゾトリアゾール化合物に対し、下記一般式(C)で表されるアミン化合物を反応させ,その後塩基を反応させる。
Figure 2008081421
式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、mは、0または1〜4の整数である。
Figure 2008081421
式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、置換もしくは非置換の炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。
前記式中、R、Rは、前記一般式(A)により示されるイソアゾロピリジン-3-オン化合物のR、Rの場合と同じである。
前記式中、Rの炭素数1〜6のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル基等が挙げられる。
前記式中、Rの炭素数1〜8の鎖状のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル基等が挙げられる。
前記式中、Rの炭素数3〜8の環状のアルキル基の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基等が挙げられる。
前記式中、Rの炭素数1〜8のアルコキシル基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシ、シクロヘキシロキシル基等が挙げられる。
前記式中、Rの炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、シクロプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル、シクロヘキシロキシルカルボニル基等が挙げられる。
前記式中、Rのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
前記の原料物質を用い、本発明の目的生成物を製造する新規な合成反応は以下の通りである。
Figure 2008081421
この反応に用いる塩基は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム t−ブトキシド、カリウム t−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれる塩基物質である。
この反応は、反応溶媒中行われる。溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が挙げられ、これらの混合溶媒の形で使用してもかまわない。
反応温度は、0℃〜150℃の範囲の温度で行うことができる。この温度範囲以下の低温の場合には反応時間が遅くなり、この範囲を超えて高すぎる場合には、異常な分解反応や副反応が多い結果となる。このようなことから、前記温度範囲は、20℃〜100℃の範囲であることが好ましい。
反応時間は、反応温度の種類により左右され、一概に定めることはできないが、通常は2〜12時間である。その後、塩基を加えてさらに2〜12時間の反応を行う。
前記反応の原料物質である(B)、(C)は公知物質である。
(B)の製法の一例を挙げれば、2−スルフェナモイルニコチン酸エステル化合物とベンゾトリアゾール化合物を反応させる製造方法を挙げることができる。
(C)は市販の化合物を用いることができる。
本発明で得られるイソチアゾロピリジン-3-オン化合物の具体例について例示すると以下の化学式(1)〜(3)で示される化合物である。しかしながら、これらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2008081421
本発明で得ることができるイソチアゾロピリジン-3-オン化合物は、除草剤、殺菌剤及びイソチアゾロピリジン-3-オン化合物誘導体を製造するための中間体として用いることができる。
次に、本発明を実施例により詳細に説明する。
以下に述べる実施例は本発明の理解を容易にするために代表的な化合物の一例をあげたものであり、本発明はこれに限定されるものではない。下記実施例に記載されているイソチアゾロピリジン-3-オン化合物は、構造決定に際しては、各種スペクトルと元素分析の結果により同定した。
また、製造された化合物(1)〜(3)は、前記で示した化合物(1)〜(3)に対応するもので、その物性値としては、融点、核磁気共鳴スペクトル(H−NMR,13C−NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の順にそれぞれ記した。
内容積30mlのガラス製容器中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(150mg,0.5mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、ベンジルアミン(107mg,1.0mmol)を加えた。環流下で5時間攪拌した後、ナトリウムメトキシドを0.05mmol加え、さらに環流を2時間続けた。室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:酢酸エチル=10:1)で精製して、目的生成物である化合物(1)のイソチアゾロピリジン-3-オンを得た(収率:82%)。生成物は酢酸エチル−ヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(1)のイソチアゾロピリジン-3-オン化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:89.7−90.8℃。
1H-NMR(CDCl3)δ5.03 (2H, s), 7.33-7.37 (6H, m), 8.30 (1H, dd, J=7.9, 1.5 Hz), 8.73 (1H, dd, J=4.9, 1.8 Hz); 13C-NMR (CDCl3)δ47.4, 119.2, 120.6, 128.4, 128.9, 134.8, 135.6, 153.6, 162.3, 163.6; IR (KBr)νmax 1659, 1585, 1397, 1321, 1190, 758, 702 cm-1.
C13H10N2OSとしての元素分析値(%)
測定値:C, 64.39; H, 4.08; N, 11.69.
計算値:C, 64.44; H, 4.16; N, 11.56.
実施例1において、ベンジルアミンの代わりにフェネチルアミンを用いて同様な反応を行い、目的生成物である化合物(2)のイソチアゾロピリジン-3-オンを得た(収率:87%)。生成物は酢酸エチル−ヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(2)のイソチアゾロピリジン-3-オン化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:94.6−95.3℃。
1H-NMR(CDCl3)δ3.09 (2H, t, J=7.5 Hz), 4.16 (2H, t, J=7.5 Hz), 7.23-7.32 (5H, m), 7.35 (1H, dd, J=7.9, 5.0 Hz), 8.27 (1H, dd, J=7.9, 1.7 Hz), 8.74 (1H, dd, J=5.0, 1.7 Hz); 13C-NMR (CDCl3)δ35.5, 45.2, 119.3, 120.6, 126.9, 128.7, 128.8, 134.7, 137.4, 153.5, 162.2, 163.5; IR (KBr)νmax 1656, 1585, 1396, 1188, 754, 700, 502 cm-1.
C14H12N2OSとしての元素分析値(%)
測定値:C, 65.65; H, 4.62; N, 10.93.
計算値:C, 65.60; H, 4.72; N, 10.93.
内容積20mlのガラス製封管中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、ブチルアミン(228mg,3.0mmol)を加えた。80℃で5時間加熱した後、反応溶液を内容積30mlのカラス製容器に移し、ナトリウムメトキシドを0.05mmol加え、2時間環流させた。室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:酢酸エチル=10:1)で精製して、目的生成物である化合物(3)のイソチアゾロピリジン-3-オンを得た(収率:75%)。生成物はヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(3)のイソチアゾロピリジン-3-オン化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:89.7−90.8℃(文献値68−69℃)。
1H-NMR(CDCl3)δ0.98 (3H, t, J=7.5 Hz), 1.43 (2H, sextet, J=7.5 Hz), 1.78 (2H, quintet, J=7.5 Hz), 3.93 (2H, t, J=7.5 Hz), 7.36 (1H, dd, J=7.8, 4.7 Hz), 8.28 (1H, dd, J=7.8, 1.8 Hz), 8.75 (1H, dd, J=4.7, 1.8 Hz); 13C-NMR (CDCl3)δ13.8, 20.0, 31.7, 43.8, 119.8, 120.9, 135.0, 153.7, 162.4, 163.9; IR (KBr)νmax 1651, 1560, 1393, 1348, 1303, 1238, 759, 542 cm-1.

Claims (3)

  1. 下記一般式(A)で表されるイソチアゾロピリジン-3-オン化合物を製造する方法において、下記一般式(B)で表されるN−スルフェニルベンゾトリアゾール化合物に下記一般式(C)で表されるアミン化合物を反応させた後、塩基で処理することを特徴とするイソチアゾロピリジン-3-オン化合物の製造方法。
    Figure 2008081421
    (式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、置換もしくは非置換の炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。)
    Figure 2008081421
    (式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、mは、0または1〜4の整数である。)
    Figure 2008081421
    (式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、置換もしくは非置換の炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。)
  2. 請求項1における反応をワンポットで行うことを特徴とするイソチアゾロピリジン-3-オン化合物の製造方法。
  3. 請求項1記載の塩基としてアルコールのアルカリ金属塩を用いることを特徴とするイソチアゾロピリジン-3-オン化合物の製造方法。
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