JP2007210940A - ピリジンスルフェンアミド化合物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピリジンスルフェンアミド化合物及び新規な製造方法の提供。
【解決手段】下記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物を製造する方法において、N−(ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール化合物又はN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾイソチアゾリノン化合物に対しアミン化合物を反応させる。
Figure 2007210940

(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基などから選ばれる基又は原子を表す。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なピリジンスルフェンアミド化合物及びその製造方法に関するものである。
スルフェンアミド化合物の誘導体には種々の生理活性があることが報告されている。特に、ピリジンスルフェンアミドの窒素上に置換基を有する誘導体には、抗菌作用(特許文献1)や抗ガン作用(非特許文献1)があること知られている。これらの誘導体を製造するためには、ピリジンスルフェンアミド化合物を製造してから、この誘導体を製造しており、ピリジンスルフェンアミド化合物はこれらの生理作用を有するピリジンスルフェンアミド化合物誘導体の出発原料となる。したがって、出発原料となるピリジンスルフェンアミド化合物の合成方法を開発することは技術的に重要なことである。
従来、スルフェンアミド基を有する化合物において、新たな窒素含有化合物との反応により硫黄原子上でアミン交換反応が起こり、新たなスルフェンアミド化合物を形成することができることが知られている。新しい合成方法を開発するに際してはこの方法を適用することが考えられる。
ところで、従来から知られているピリジンスルフェンアミド化合物である2−(N−無置換スルフェナモイル)ニコチン酸エステル化合物を製造する方法では、2−メルカプトニコチン酸エステル化合物に塩素ガスを反応させて得られる塩化スルフェニル化合物とアンモニアやアミン類を反応させる方法(特許文献1、非特許文献1、非特許文献2)、2−メルカプトニコチン酸エステル化合物にオキサジリジン化合物を反応させる方法(非特許文献3)等がある。これらの方法のうち塩素ガスを用いる方法では、製造に際し塩素ガスを用いるので、取り扱いに注意を必要とする点で問題点がある。又、塩素ガスを使用しない方法であるオキサジリジン化合物を用いる反応では、オキサジリジンを効果的に合成することが困難であるという点で問題がある。
この外に2−(N−置換スルフェナモイル)ニコチン酸エステル化合物を製造する方法では、2−(N−無置換スルフェナモイル)ニコチン酸エステル化合物をアシル化する方法も知られている(非特許文献1)。この場合には、原料を製造する点で上記の困難さを伴うことは同様であり、本質的な解決策となっていない。
いずれにしても、従来から存在するピリジンスルフェンアミド化合物はその原料に関与する物質の製造反応工程で塩素ガスを使用したり、又塩素ガスを用いない製造原料物質を用いる場合には得られる目的物質の収率が期待通りのものが得にくいという問題点がある。
このようなことから、ピリジンスルフェンアミド化合物及びその製造方法の開発は技術的必要とされる課題であり、製造工程が安全であり、しかも目的物質の収率が期待されるものであり、簡便な方法で製造する方法が切望さされている。
アメリカ特許 第3821216号. M. J. Giol等,Bioorg.Med. Chem. Lett., 9, 2321-2324(1999). G. Tong等, J. Org. Chem., 58, 2223-2231(1993). S. Andreae, J. Prakt. Chem., 339, 152-158 (1997).
本発明の課題は、新規なピリジンスルフェンアミド化合物及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、ピリジンスルフェンアミド化合物の製造方法について鋭意研究を重ねた結果、N−(ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール化合物及びN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾイソチアゾリノン化合物が有する窒素−硫黄結合では、アミン化合物と反応して硫黄原子上でアミン交換反応が起こり、新たなピリジンスルフェンアミド化合物を製造することができることを見いだして、本発明を完成させたものである。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)下記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物。
Figure 2007210940
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。nは、0又は1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。又、R、Rが連結して環を形成していてもよい。)
前記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物の製造方法において、以下の2方法がある。
(1)下記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物を製造する方法において、下記一般式(B)で表されるN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール化合物に対して下記一般式(C)で表されるアミン化合物を反応させることを特徴とするピリジンスルフェンアミド化合物の製造方法。
Figure 2007210940
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。nは、0又は1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状又は炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。又、R、Rが連結して環を形成していてもよい。)
Figure 2007210940
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、mは、0または1〜4の整数である。)
Figure 2007210940
(式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。またR、Rが連結して環を形成していてもよい。)
(2)下記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物を製造する方法において、下記一般式(D)で表されるN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾイソチアゾリノン化合物に対して下記一般式(C)で表されるアミン化合物を反応させることを特徴とするピリジンスルフェンアミド化合物の製造方法。
Figure 2007210940
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。nは、0又は1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状又は炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。又、R、Rが連結して環を形成していてもよい。)
Figure 2007210940
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8環状のアルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、pは、0または1〜4の整数である。)
Figure 2007210940
(式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。またR、Rが連結して環を形成していてもよい。)
本発明で得られる新規なピリジンスルフェンアミド化合物は、除草剤や殺菌剤の原料となる。
本発明では前記新規なピリジンスルフェンアミド化合物を製造する方法において、N−(ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール化合物又はN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾイソチアゾリノン化合物を原料物質として、アミン化合物を反応させる方法により、スルフェンアミド基の硫黄原子上でアミン交換反応を起こさせ、目的とする新たなピリジンスルフェンアミド化合物を製造する。
この方法は、従来のピリジンスルフェンアミド化合物の方法である塩素ガスを使った塩化スルフェニル化合物を反応中間物質として用いる製造方法に比べ、製造工程で塩素を使用しないので、塩素を用いることによる危険性がない。又、塩素を用いない従来のピリジンスルフェンアミド化合物の製造方法は、目的物質を得るのに収率の点で問題があり、本発明の方法ではこの点が克服されているものである。本発明のピリジンスルフェンアミド化合物の製造方法は従来の方法が有していた問題点を解決したものである。
本発明の目的化合物は、以下の一般式(A)により示されるピリジンスルフェンアミド化合物である。
Figure 2007210940
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。nは、0又は1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状又は炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。又、R、Rが連結して環を形成していてもよい。)
前記式中、Rの鎖状アルキル基は炭素数1から8であり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、t−ヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル基等が挙げられる。
同じく、Rの環状のアルキル基は炭素数3〜8であり、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基を挙げることができる。
前記式中、Rの鎖状アルコキシ基は炭素数1〜8であり、具体的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチロキシ基を挙げることができる。
同じく、Rの環状アルコキシ基は炭素数3〜8であり、シクロプロピロキシ、シクロブトキシ、シクロペンチロキシ、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基を挙げることができる。
前記式中、Rの鎖状アルコキシカルボニル基は炭素数2〜12であり、具体的には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル基を挙げることができる。
同じく、Rの環状アルキロキシカルボニル基は炭素数4〜9であり、具体的には、シクロプロポキシカルボニル、シクロブチロキシカルボニル、シクロペンチロキシカルボニル、シクロヘキシロキシカリボニル、メチルシクロヘキシロキシカルボニル、シクロヘプチロキシ、シクロオクチロキシ基を挙げることができる。
前記式中、Rのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
前記式中、Rの鎖状アルキル基は炭素数1〜6であり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、t−ヘキシル基を挙げることができる。
前記式中、R、Rの鎖状アルキル基は炭素数1〜12であり、具体的には、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、t−ヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル、n−ノニル、イソノニル、t−ノニル、n−デシル、イソデシル、t−デシル基が挙げることができる。
同じく、R、Rの環状アルキル基は炭素数3〜8であり、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基が挙げることができる。
前記式中、R、Rの芳香族基は炭素数6〜12であり、具体的には、フェニル、トリル(o−、m−、p−の異性体がある)、アニシル(o−、m−、p−の異性体がある)、ジメチルアミノフェニル(o−、m−、p−の異性体がある)、クロロフェニル(o−、m−、p−の異性体がある)、フルオロフェニル(o−、m−、p−の異性体がある)、キシリル、ジクロロフェニル、クロロメチルフェニル、トリクロロフェニル、ナフチル(α−、β−の異性体がある)基を挙げることができる。
前記式中、R、Rが連結して環を形成している具体例としては、ピペリジル、ピペリジル、モルフォリル、ピペラジル、N−メチルピペラジル基をあげることができる。
前記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物を製造する方法は、以下の2通りの方法がある。
(1)下記一般式(B)で表されるN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール化合物と下記一般式(C)で表されるアミン化合物を反応させる方法。
Figure 2007210940
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数3〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、mは、0または1〜4の整数である。)
Figure 2007210940
式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。またR、Rが連結して環を形成していてもよい。
前記一般式(B)で表されるN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール化合物のR、R、R、Rは、前記一般式(A)により示されるピリジンスルフェンアミド化合物のR、R、R、Rの場合と同じである。
前記式中、Rの鎖状アルキル基は炭素数1〜8であり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、t−ヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル基を挙げることができる。
同じく前記式中、Rの環状のアルキル基は炭素数3〜8であり、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基を挙げることができる。
前記式中、Rの鎖状アルコキシル基は炭素数1〜8であり、具体的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシ、オクチロキシ基をあげることができる。
同じく前記式中、Rの環状のアルコキシル基は炭素数3〜8であり、具体的には、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基を挙げることができる。
前記式中、Rの鎖状アルコキシカルボニル基は炭素数2〜12のであり、具体的には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル基を挙げることができる。
前記式中、Rの環状アルコキシカルボニル基は炭素数4〜9であり、具体的にはシクロプロポキシカルボニル、シクロブトキシカルボニル、シクロペンチロキシカルボニル、シクロヘキシロキシカルボニル、メチルシクロヘキシロキシカルボニル、シクロヘプチロキシカルボニル、シクロオクチロキシカルボニル基をあげることができる。
前記式中、Rのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
(2)下記一般式(D)で表されるN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾイソチアゾリノン化合物と下記一般式(C)で表されるアミン化合物を反応させる方法。
Figure 2007210940
(式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8環状のアルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、pは、0または1〜4の整数である。)
Figure 2007210940
式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。またR、Rが連結して環を形成していてもよい。
前記N−(ピリジンスルフェニル)ベンゾイソチアゾリノン化合物の式中、R、R、R、Rは、前記一般式(A)により示されるピリジンスルフェンアミド化合物のR、R、R、Rの場合と同じである。
前記式中、Rの鎖状アルキル基は炭素数1〜8であり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、t−ヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル基を挙げることができる。
同じく前記式中、Rの環状のアルキル基は炭素数3〜8であり、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基を挙げることができる。
前記式中、Rの鎖状アルコキシル基は炭素数1〜8であり、具体的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシ、オクチロキシ基をあげることができる。
同じく前記式中、Rの環状のアルコキシル基は炭素数3〜8であり、具体的には、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基を挙げることができる。
前記式中、Rの鎖状アルコキシカルボニル基は炭素数2〜12のであり、具体的には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル基を挙げることができる。
前記式中、Rの環状アルコキシカルボニル基は炭素数4〜9であり、具体的にはシクロプロポキシカルボニル、シクロブトキシカルボニル、シクロペンチロキシカルボニル、シクロヘキシロキシカルボニル、メチルシクロヘキシロキシカルボニル、シクロヘプチロキシカルボニル、シクロオクチロキシカルボニル基をあげることができる。
前記式中、Rのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
前記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物を製造する(1)及び(2)の化学反応は以下の通りである。
Figure 2007210940
これらの反応は、反応溶媒中行われる。溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が挙げられ、これらの混合溶媒の形で使用してもかまわない。
反応温度は、0℃〜150℃の範囲の温度で行うことができる。この温度範囲以下の低温の場合には反応時間が遅くなり、この範囲を超えて高すぎる場合には、異常な分解反応や副反応が多い結果となる。このようなことから、前記温度範囲は、20℃〜100℃の範囲であることが好ましい。
反応時間は、反応温度の種類により左右され、一概に定めることはできないが、通常は2〜12時間である。
前記反応の原料物質である(B)、(C)、(D)は公知物質である。
(B)の製法の一例を挙げれば、2−スルフェナモイルニコチン酸エステル化合物とベンゾトリアゾール化合物を反応させる製造方法を挙げることができる。
(C)は市販の化合物を用いることができる。
(D)の製法の一例を挙げれば、2−スルフェナモイルニコチン酸エステル化合物とベンゾイソチアゾリン化合物を反応させる製造方法を挙げることができる。
本発明で得られるピリジンスルフェンアミド化合物の具体例について例示すると以下の化学式(1)〜(9)で示される化合物である。しかしながら、これらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2007210940
これら本発明の化合物は、除草剤、殺菌剤およびその原料として用いられる。
次に、本発明を実施例により詳細に説明する。
以下に述べる実施例は本発明の理解を容易にするために代表的な化合物の一例をあげたものであり、本発明はこれに限定されるものではない。下記実施例に記載されているピリジンスルフェンアミド化合物は、すべて新規化合物である。構造決定に際しては、各種スペクトルと元素分析の結果により同定した。
また、製造された化合物(1)〜(9)は、前記で示した化合物(1)〜(9)に対応するもので、その物性値としては、融点、核磁気共鳴スペクトル(H−NMR,13C−NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の順にそれぞれ記した。
内容積30mlのガラス製容器中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、p−トルイジン(129mg,1.2mmol)を加えた。環流下で5時間攪拌した後、室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:アセトン:メタノール=100:10:2)で精製して、目的生成物である化合物(1)のスルフェンアミドを得た(収率:56%)。生成物は酢酸エチル−ヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(1)のスルフェンアミド化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:79.0−79.7℃。
1H-NMR(CDCl3)δ1.42 (3H, t, J=7.2 Hz),2.23 (3H, s), 4.43(2H, q, J=7.2 Hz), 5.52 (1H, s), 6.93-7.03 (3H, m), 8.18 (1H, dd, J=7.9, 1.8 Hz), 8.31 (1H, dd, J=4.7, 1.7 Hz);13C-NMR (CDCl3)δ14.2, 20.5, 61.7, 116.2, 118.9, 121.7, 129.3, 129.7, 138.5, 145.5, 152.4, 165.4, 166.4;IR (KBr)νmax 3287, 3083, 2987, 1702, 1558, 1401, 1287, 1230, 1144, 1066, 901, 815, 768 cm-1.
C15H16N2O2Sとしての元素分析値(%)
測定値:C, 62.72; H, 5.61; N, 9.67.
計算値:C, 62.48; H, 5.59; N, 9.71.
実施例1において、N−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾールの代わりにN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを用いて同様な反応を行い、目的生成物である化合物(1)のスルフェンアミドを得た(収率:22%)。
内容積30mlのガラス製容器中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、p−アニシジン(148mg,1.2mmol)を加えた。環流下で5時間攪拌した後、室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:酢酸エチル=20:1)で精製して、目的生成物である化合物(2)のスルフェンアミドを得た(収率:82%)。生成物は酢酸エチル−ヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(2)のスルフェンアミド化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:138.2−138.7℃。
1H-NMR(CDCl3)δ1.43 (3H, t, J=7.2 Hz), 3.73 (3H, s), 4.43(2H, q, J=7.2 Hz), 5.42 (1H, s), 6.74 (2H, dd, J=6.7, 2.1 Hz), 7.03-7.06 (3H, m), 8.20 (1H, dd, J=7.9, 1.8 Hz), 8.53 (1H, dd, J=4.9, 1.8 Hz);13C-NMR (CDCl3)δ14.4, 55.6, 61.8, 114.2, 117.9, 119.1, 121.9, 138.7, 141.7, 152.5, 154.2, 165.5, 166.6;IR (KBr)νmax 3341, 3084, 2983, 1698, 1506, 1389, 1300, 1226, 826, 765 cm-1.
C15H16N2O3Sとしての元素分析値(%)
測定値:C, 59.34; H, 5.28; N, 9.12.
計算値:C, 59.19; H, 5.30; N, 9.20.
内容積30mlのガラス製容器中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、1−フェニルエチルアミン(145mg,1.2mmol)を加えた。環流下で4時間攪拌した後、室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:アセトン:メタノール=100:10:2)で精製して、目的生成物である化合物(3)のスルフェンアミドを得た(収率:97%)。生成物は酢酸エチル−ヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(3)のスルフェンアミド化合物であることを以下の結果から確認した。
1H-NMR(CDCl3)δ1.36 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.48 (3H, d, J=6.7 Hz), 4.03 (1H, q, J=6.7 Hz), 4.07 (1H, s), 4.35 (1H, q, J=7.2 Hz), 7.06 (1H, dd, J=7.8, 4.9 Hz), 7.24 (1H, t, J=7.6 Hz), 7.32 (2H, t, J=7.6 Hz), 7.41 (2H, d, J=7.6 Hz), 8.20 (1H, dd, J=7.6, 1.8 Hz), 8.62 (1H, dd, J=4.9, 1.8 Hz);13C-NMR (CDCl3)δ14.1, 22.8, 59.3, 61.4, 118.4, 121.7, 127.0, 128.2, 138.6, 144.9, 131.9, 163.0, 167.0.
内容積15mlのガラス製封管中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、t−ブチルアミン(220mg,3.0mmol)を加えた。80℃で4時間攪拌した後、室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:アセトン:メタノール=100:10:2)で精製して、目的生成物である化合物(4)のスルフェンアミドを得た(収率:81%)。生成物は酢酸エチル−ヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(4)のスルフェンアミド化合物であることを以下の結果から確認した。
1H-NMR(CDCl3)δ1.07 (9H, s), 1.33 (3H, t, J=7.2 Hz), 4.33 (2H, q, J=7.2 Hz), 6.96 (1H, dd, J=7.8, 4.7 Hz), 8.12 (1H, dd, J=7.9, 1.8 Hz), 8.12 (1H, dd, J=7.9, 1.8 Hz), 8.50 (1H, dd, J=4.7, 1.7 Hz);13C-NMR (CDCl3)δ14.1, 28.7, 52.0, 54.8, 61.2, 61.7, 118.1, 120.9, 138.4, 151.3, 151.4, 165.0, 167.4.
内容積30mlのガラス製容器中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をトルエン(10ml)に溶解させ、クミルアミン(163mg,1.2mmol)を加えた。100℃で4時間攪拌した後、室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:酢酸エチル=10:1)で精製して、目的生成物である化合物(5)のスルフェンアミドを得た(収率:71%)。生成物はヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(5)のスルフェンアミド化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:70.6−71.4℃。
1H-NMR(CDCl3)δ1.38 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.50 (6H, s), 4.36 (1H, s), 4.38 (1H, q, J=7.2 Hz), 7.02 (1H, dd, J=7.8, 4.7 Hz), 7.20 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.30 (2H, dd, J=8.5, 7.3 Hz), 7.60 (2H, dd, J=8.5, 1.2 Hz), 8.17 (1H, dd, J=7.8, 1.7 Hz), 8.54 (1H, dd, J=4.7, 1.7 Hz);13C-NMR (CDCl3)δ14.3, 28.4, 59.9, 61.5, 118.4, 121.2, 126.1, 126.6, 128.1, 138.7, 148.1, 151.6, 165.3, 167.5 ;IR (KBr)νmax 3286, 3048, 2978, 1700, 1553, 1391, 1290, 1150, 1067, 767, 704 cm-1.
C15H16N2O3Sとしての元素分析値(%)
測定値:C, 64.68; H, 6.43; N, 8.89.
計算値:C, 64.68; H, 6.37; N, 8.85.
内容積15mlのガラス製封管中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、ピロリジン(214mg,3.0mmol)を加えた。80℃で5時間攪拌した後、室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:酢酸エチル=10:1)で精製して、目的生成物である化合物(6)のスルフェンアミドを得た(収率:86%)。生成物はヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(6)のスルフェンアミド化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:70.5−71.7℃。
1H-NMR(CDCl3)δ1.40 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.98 (4H, br s), 3.38 (4H, br s), 4.38 (1H, q, J=7.2 Hz), 7.04 (1H, dd, J=7.8, 4.9 Hz), 8.19 (1H, dd, J=7.9, 1.8 Hz), 8.56 (1H, dd, J=4.9, 1.8 Hz);13C-NMR (CDCl3)δ14.3, 26.9, 61.4, 118.2, 121.7, 138.8, 151.4, 151.5, 165.4, 169.3;IR (KBr)νmax 3043, 2973, 1709, 1549, 1393, 1288, 1138, 1061, 764, 539 cm-1.
C12H16N2O2Sとしての元素分析値(%)
測定値:C, 57.27; H, 6.37; N, 10.98.
計算値:C, 57.12; H, 6.39; N, 11.10.
内容積30mlのガラス製容器中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、ピペリジン(103mg,1.2mmol)を加えた。環流下で5時間攪拌した後、室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:酢酸エチル=10:1)で精製して、目的生成物である化合物(7)のスルフェンアミドを得た(収率:73%)。生成物はヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(7)のスルフェンアミド化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:84.2−85.3℃。
1H-NMR(CDCl3)δ1.39 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.48-1.51 (2H, m), 1.62 (4H, quint, J=5.5 Hz), 3.57 (4H, br), 4.37 (1H, q, J=7.2 Hz), 7.02 (1H, dd, J=7.9, 4.9 Hz), 8.16 (1H, dd, J=7.9, 1.8 Hz), 8.56 (1H, dd, J=4.9, 1.8 Hz);13C-NMR (CDCl3)δ14.3, 23.4, 27.5, 55.4, 61.4, 118.2, 120.9, 138.5, 151.2, 165.4, 171.3;IR (KBr)νmax 3039, 2937, 1698, 1549, 1389, 1285, 1133, 1070, 934, 763 cm-1.
内容積30mlのガラス製容器中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、モルホリン(105mg,1.2mmol)を加えた。環流下4時間攪拌した後、室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:アセトン:メタノール=100:5:1)で精製して、目的生成物である化合物(8)のスルフェンアミドを得た(収率:99%)。生成物はヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(8)のスルフェンアミド化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:124.6−125.6℃。
1H-NMR(CDCl3)δ1.40 (3H, t, J=7.2 Hz), 3.44 (4H, br), 3.73 (4H, br s), 4.38 (2H, q, J=7.2 Hz), 7.06 (1H, dd, J=7.9, 4.7 Hz), 8.18 (1H, dd, J=7.9, 1.8 Hz), 8.57 (1H, dd, J=4.7, 1.8 Hz);13C-NMR (CDCl3)δ14.3, 54.0, 61.5, 68.1, 118.6, 120.9, 138.6, 151.3, 165.3, 170.3;IR (KBr)νmax 3116, 3059, 2963, 1708, 1393, 1284, 1150, 1105, 1069, 943, 760 cm-1.
内容積30mlのガラス製容器中にN−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール(300mg,1.0mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、N−メチルピペラジン(120mg,1.2mmol)を加えた。環流下で4時間攪拌した後、室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 塩化メチレン:アセトン:メタノール=100:10:2)で精製して、目的生成物である化合物(9)のスルフェンアミドを得た(収率:96%)。生成物は酢酸エチル−ヘキサンから再結晶をすることによりさらに精製することができた。
目的生成物の構造式は、化合物(9)のスルフェンアミド化合物であることを以下の結果から確認した。
融点:111.6−112.2℃。
1H-NMR(CDCl3)δ1.38 (3H, t, J=7.2 Hz), 2.15 (3H, s), 2.51(8H, br s), 4.34 (2H, q, J=7.2 Hz), 7.16 (1H, dd, J=7.8, 4.7 Hz), 8.21 (1H, dd, J=7.9, 1.8 Hz), 8.57 (1H, dd, J=4.9, 1.8 Hz);13C-NMR (CDCl3)δ14.2, 46.2, 53.5, 56.3, 61.4, 118.3, 120.8, 138.4, 151.3, 165.2, 170.5;IR (neat)νmax 2970, 2933, 2859, 2799, 1710, 1573, 1551, 1452, 1392, 1286, 1240, 1143, 1067, 762, 593 cm-1.

Claims (3)

  1. 下記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物。
    Figure 2007210940
    (式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4から9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。nは、0又は1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状又は炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。又、R、Rが連結して環を形成していてもよい。)
  2. 下記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物を製造する方法において、下記一般式(B)で表されるN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾトリアゾール化合物と下記一般式(C)で表されるアミン化合物を反応させることを特徴とするピリジンスルフェンアミド化合物の製造方法。
    Figure 2007210940
    (式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。nは、0又は1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状又は炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。又、R、Rが連結して環を形成していてもよい。)
    Figure 2007210940
    (式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数3〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、mは、0または1〜4の整数である。)
    Figure 2007210940
    (式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただし、R、Rは同時に水素原子ではない。又、R、Rが連結して環を形成していてもよい。)
  3. 下記一般式(A)で表されるピリジンスルフェンアミド化合物を製造する方法において、下記一般式(D)で表されるN−(ピリジンスルフェニル)ベンゾイソチアゾリノン化合物と下記一般式(C)で表されるアミン化合物を反応させることを特徴とするピリジンスルフェンアミド化合物の製造方法。
    Figure 2007210940
    (式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただし、R、Rは同時に水素原子ではない。またR、Rが連結して環を形成していてもよい。)
    Figure 2007210940
    (式中、置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8環状のアルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示す。置換基Rは、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数1〜8の鎖状又は炭素数3〜8の環状アルコキシル基、炭素数2〜12の鎖状又は炭素数4〜9の環状アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、pは、0または1〜4の整数である。)
    Figure 2007210940
    (式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜12の鎖状あるいは炭素数3〜8の環状アルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれる基を表す。ただしR、Rは同時に水素原子ではない。またR、Rが連結して環を形成していてもよい。)
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