JP5370990B2 - 新規なスルフェンアミド化合物とその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)下記一般式(A)で表されるスルフェンアミド化合物。
また、本発明の前記一般式(A)または(C)で示されるスルフェンアミド化合物の製造方法は、2−メルカプトニコチン酸エステル化合物に対して、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸を用いて硫黄原子のアミノ化反応をさせたことから、収率よく分子内に多重結合を有するスルフェンアミド化合物を合成することができる。また、塩素ガスを用いる方法ではないから、製造過程における危険性もない。
また、置換基R4は、炭素数1〜8の鎖状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。R4が複数ある場合は、各R4は互いに同一であっても異なっていてもよく、mは0または1〜4の整数である。
前記R4のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル基等が挙げられる。
前記R4のアルコキシル基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシ、シクロヘキシロキシル基等が挙げられる。
前記R4のアルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、シクロプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル、シクロヘキシロキシルカルボニル基等が挙げられる。
前記R4のハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
下記一般式(B)で表されるチオサリチル酸エステル化合物に対し、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸を用いて硫黄原子のアミノ化反応を行う。
また、置換基R4は、炭素数1〜8の鎖状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェニル基、及びハロゲン原子から選ばれる基又は原子を表す。R4が複数ある場合は、各R4は互いに同一であっても異なっていてもよく、mは0または1〜4の整数である。
また、前記R4のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル基等が挙げられる。
前記R4のアルコキシル基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシ、シクロヘキシロキシル基等が挙げられる。
前記R4のアルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、シクロプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル、シクロヘキシロキシルカルボニル基等が挙げられる。
前記R4のハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
下記一般式(D)で表されるチオサリチル酸エステル化合物に対し、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸を用いて硫黄原子のアミノ化反応を行う。
この反応は、下記の反応機構により進行する。
反応時間は、反応温度の種類により左右され、一概に定めることはできないが、通常は0.2〜2時間である。
(B)、(D)の製法の一例を挙げれば、2,2’−ジチオジ安息香酸ジエステル化合物の還元反応による製造方法を挙げることができる。
以下に述べる実施例は本発明の理解を容易にするために代表的な化合物の一例をあげたものであり、本発明はこれに限定されるものではない。また、製造された化合物(1)〜(6)は、前記で示した化合物(1)〜(6)に対応するものである。
内容積100mLのガラス製容器中にチオサリチル酸アリル(435.9mg,2.24mmol)を水酸化カリウム水溶液(水酸化カリウム500mgを水12mLに溶解させたもの)に入れ攪拌した。一方、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸(以下、HOSA)(488.7mg,4.32mmol)を水酸化カリウム水溶液(水酸化カリウム300mgを水20mLに溶解させたもの)に溶解させ、先ほどの基質溶液に氷浴下で滴下、混合した。反応は20分で、その後塩化メチレンを加えて抽出、減圧乾燥した。これにより化合物(1)のスルフェンアミドを得た(収率:70%)。化合物(1)はヘキサンにより再結晶することで精製できた。
m.p. 48.0-48.5℃
1H NMR: δ 2.61 (2H, s), 4.82 (2H, d), 5.29 (1H, d), 5.42 (1H, d), 6.04 (1H, m), 7.16 (1H, t), 7.57 (1H, t), 7.57 (1H, t), 7.94 (1H, d), 8.05 (1H, d).
13C NMR: δ65.6, 118.4, 121.9, 123.4, 123.5, 131.0, 132.0, 132.6, 150.6, 166.0.
IR (KBr): νmax 3386, 3294, 2361, 1691, 1269, 1249, 1147, 916 cm-1.
元素分析:計算値C10H11NO2S C: 57.39%, H: 5.30%, N: 6.69%。実測値C: 57.63%, H: 5.25%, N: 6.65%。
実施例1においてチオサリチル酸アリルの代わりにチオサリチル酸メタリルを用いることにより、(2)のスルフェンアミドを得た(収率:90%)。化合物(2)はヘキサン−酢酸エチル混合溶媒により再結晶することで精製できた。
m.p. 45.5-46.3℃.
1H NMR: δ 1.84 (3H, s), 2.62 (2H, brs), 4.74 (2H, s), 4.99 (1H, s), 5.08 (1H, s), 7.16 (1H, t, J=7.9 Hz), 7.57 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.94 (1H, d, J=8.5 Hz), 8.06 (1H, d, J=7.3 Hz)
13C NMR: δ 19.6, 63.3, 113.3, 122.0, 123.5, 123.6, 130.9, 132.6, 139.8, 150.7, 166.0
IR (KBr): νmax 3367, 3293, 3270, 3062, 1692, 1655, 1273, 1148, 1063, 905, 735 cm-1.
元素分析:計算値C11H13NO2S C: 59.17%, H: 5.87%, N:6.27%。実測値C: 59.36%, H:5.83%, N:6.11%。
実施例1においてチオサリチル酸アリルの代わりにチオサリチル酸3-ブテンを用いて同様な反応を行い、化合物(3)のスルフェンアミドを得た(収率:91%)。化合物(3)はヘキサンにより再結晶することで精製できた。
m.p. 31.1-32.2℃.
1H NMR: δ 2.53 (2H, q, J=6.9 Hz), 2.61 (2H, s), 4.37 (2H, t, J=6.7 Hz), 5.11 (1H, d, J=11.0 Hz), 5.17 (1H, d, J=17.1 Hz), 5.83-5.91 (1H, m), 7.15 (1H, t, J=7.9 Hz), 7.56 (1H, t, J=6.7 Hz), 7.92 (1H, d, J=8.5 Hz), 8.01 (1H, d, J= 7.3 Hz).
13C NMR δ 33.1, 64.2, 117.4, 121.4, 123.4, 123.7, 130.9, 132.6, 134.0, 150.5, 166.4.
IR (KBr): νmax 3398, 3301, 3074, 2956, 1698,1644, 1458,1303,1269, 1251, 1145, 746 cm-1.
元素分析:計算値C11H13NO2S C: 59.17%, H:5.87%, N:6.27%。実測値C:59.45%, H:5.86%, N:6.21%。
実施例1においてチオサリチル酸アリルの代わりにチオサリチル酸シンナミルを用いて同様な反応を行い、化合物(4)のスルフェンアミドを得た(収率:95%)。化合物(4)はヘキサンにより再結晶することで精製できた。
m.p. 92.5-93.2℃.
1H NMR: δ 2.62 (2H, s), 4.98 (2H, d, J=7.3 Hz), 6.39-6.42 (1H, d, J=15.8 Hz), 6.74 (1H, d, J=15.8 Hz), 7.16 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.26 (2H, t, J=7.3 Hz), 7.33 (2H, t, J=7.3 Hz), 7.41 (2H, d, J=8.5 Hz), 7.57 (1H, t, J=7.9 Hz), 7.94 (1H, d, J=8.5 Hz), 8.07 (1H, d, J= 7.3 Hz).
13C NMR δ 65.6, 122.0, 123.1, 123.4, 123.6, 126.6, 128.5, 131.0, 132.6, 134.4, 136.1, 150.6, 166.2.
実施例1においてチオサリチル酸アリルの代わりに5-フルオロ-2-メルカプト安息香酸メタリルを用いて同様な反応を行い、化合物(5)のスルフェンアミドを得た(収率:62%)。
実施例1において、チオサリチル酸アリルの代わりにチオサリチル酸プロパルギルを用いることにより化合物(6)のスルフェンアミドを得た(収率:72%)。化合物(6)は塩化メチレン−ヘキサン混合溶媒により再結晶することで精製できた。
1H NMR: δ 2.52 (1H, t, J=2.4 Hz), 2.62 (2H, s), 4.92 (2H, d, J=2.4 Hz), 7.17 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.58 (1H, t, J=8.5 Hz), 7.95 (1H, d, J=8.5 Hz), 8.06 (1H, d, J=9.7 Hz).
Claims (4)
- 下記一般式(A)で表されるスルフェンアミド化合物を製造する方法において、下記一般式(B)で表されるチオサリチル酸エステル化合物に対してヒドロキシルアミン−O−スルホン酸を用いて硫黄原子のアミノ化反応をさせることを特徴とするスルフェンアミド化合物の製造方法。
- 下記一般式(C)で表されるスルフェンアミド化合物を製造する方法において、下記一般式(D)で表されるチオサリチル酸エステル化合物に対してヒドロキシルアミン−O−スルホン酸を用いて硫黄原子のアミノ化反応をさせることを特徴とするスルフェンアミド化合物の製造方法。
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