JP2008076332A - 電子装置の製造方法および接着フィルムの加工方法 - Google Patents

電子装置の製造方法および接着フィルムの加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一面に可動部を有するセンサチップと回路チップとをバンプを介して電気的に接続するとともに、可動部を接着フィルムの中空部で保護してなる角速度センサ装置の製造方法において、両チップのバンプ接合時におけるバンプ接合性の確保と中空部の形状確保とを両立する。
【解決手段】接着フィルム400として、第1の層401とこれよりも軟らかい第2の層402とが積層され、可動部10に対向する部位では第1の層401に形成された開口部を第2の層402が覆う形で中空部410が構成されるものを、一面にバンプ80が形成されたセンサチップ100の当該一面に対して、第1の層401側にて貼り付けるとともに、第1の層401にバンプ80を食い込ませるようにし、続いて、両チップ100、200を重ね合わせ、バンプ80が接着フィルム400における軟らかい第2の層402を突き抜けて回路チップ200側に当たるようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、一面に検出部を有する電子部品と基材とをバンプを介して電気的に接続するとともに、電子部品の検出部を接着フィルムで保護してなる電子装置の製造方法、および、この製造方法に用いる接着フィルムの加工方法に関し、たとえば、角速度や加速度などの力学量を検出するようなセンサ装置に適用できる。
従来より、この種の電子装置としては、たとえば、電子部品としてその一面に可動部を有するセンサチップを用い、基材として回路チップを用いたセンサ装置が知られている。具体的には、加速度、角速度あるいは圧力などの力学量により変位する検出部としての可動部を、半導体基板の一面側に形成してなるセンサチップを用いた加速度センサ、角速度センサ、圧力センサなどが提案されている。
ここで、本出願人は先に特願2005−277696において、このようなセンサ装置として、電子部品としてのセンサチップの可動部側を、基材としての回路チップに対向させた状態で、これら両チップを重ね合わせるとともに、離間する両チップ間にバンプを介在させ、このバンプを介して両チップを電気的に接続したものを提案している。
そして、このようなバンプによる電気的接続部を構成することにより、従来一般に行われていたワイヤによる電気的接続よりも、衝撃等による変形の範囲が狭くなり、衝撃等による両チップの電気的接続部の寄生容量の変化を極力抑制している。
さらに、上記先願においては、センサチップのうち回路チップに対向する面に、電気絶縁性を有するフィルム状の接着フィルムを貼り付けるとともに、この接着フィルムのうち可動部に対応する部位を、可動部とは空隙を有して離れさせることで中空部を構成したものとしている。
このような中空部は、たとえばプレス加工などにより接着フィルムに凹部を形成して可動部と離間させたものであり、それによって、可動部の動作を確保しつつ適切に可動部の保護を行えるようにしている。
この先願におけるセンサ装置は、次のようにして製造している。一面に可動部を有するセンサチップと回路チップとを用意し、まず、センサチップの一面のうち可動部以外の部位にバンプを設ける。次に、フィルム貼り付け工程では、可動部に対向する部分に中空部を有する接着フィルムを、センサチップの一面に対してバンプおよび可動部を覆うように貼り付ける。
その後、バンプ接合工程では、センサチップの一面を回路チップに対向させ、両チップを重ね合わせ、バンプが接着フィルムを越えて回路チップに当たるようにする。具体的には、熱などで軟化させた接着フィルムをバンプが突き破ることで、バンプと回路チップとを接触させる。その後、超音波接合や熱圧着などにより、上記両チップをバンプによって電気的に接続することでセンサ装置を完成させるようにしている。
しかしながら、本発明者の検討によれば、上記した先願では、センサチップに接着フィルムを貼り付けた後、バンプ接合工程において、上記のバンプ接合を行うときの加熱などによる接着フィルムの低粘度化や、超音波接合による振動などにより、中空部の形状がくずれてしまうという問題が生じることがわかった。
中空部の形状が崩れてしまうと、接着フィルムが可動部に接触する可能性が高くなり、その結果、可動部の動作特性に悪影響を及ぼすことになる。
そして、上記した問題は、上記先願におけるセンサ装置に限らず、一面に検出部を有する電子部品を、当該一面が基材に対向した状態でバンプを介して基材に重ね、これら両者をバンプによって離間させた状態で電気的に接続した電子装置であっても、同様に発生すると考えられる。
つまり、このような電子装置においても、電子部品の一面に上記接着フィルムを貼り付けるとともに、接着フィルムのうち検出部に対応する部位に、当該検出部とは空隙を有して離れた中空部を構成した場合には、上記した電子部品への接着フィルムの貼り付けた後において、バンプ接合時の熱や振動などによる中空部の形状くずれ、という問題が生じる可能性がある。
この対策として、接着フィルムとして粘度が高くて硬い材料を使用することが考えられるが、材料が硬いと電子部品と基材との接合時におけるバンプ接合が阻害されてしまう。つまり、接着フィルムが硬いと、バンプ接合時におけるバンプによる接着フィルムの突き破りが不十分となり、接着フィルムを構成する材料が、バンプと基材との間に残り、バンプ接合が不十分となる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、一面に検出部を有する電子部品と基材とをバンプを介して電気的に接続するとともに、電子部品の検出部を接着フィルムの中空部で保護してなる電子装置の製造方法において、電子部品と基材との接合時におけるバンプ接合性の確保と中空部の形状確保とを両立できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、接着フィルム(400)として、第1の層(401)と第1の層(401)よりも軟らかい第2の層(402)とが積層されてなり、検出部(10)に対向する部位では第1の層(401)に開口部が形成されるとともに当該開口部を第2の層(402)が覆う形で中空部(410)が構成される接着フィルム(400)を、第1の層(401)側にて電子部品(100)の一面に貼り付けるとともに、第1の層(401)にバンプ(80)を食い込ませるようにし、
続いて、電子部品(100)と基材(200)とを重ね合わせる工程では、バンプ(80)が接着フィルム(400)における第2の層(402)を突き抜けて基材(200)側に当たるようにすることを、第1の特徴とする。
それによれば、電子部品(100)と基材(200)との接合時に、バンプ(80)が接着フィルム(400)を越えることが容易になり、また、中空部(410)は比較的硬い第1の層(401)にて支持される形となるため、中空部(410)の形状を適切に保持できる。つまり、電子部品(100)と基材(200)との接合時におけるバンプ接合性の確保と中空部(410)の形状確保とを両立できる。
この場合、電子部品(100)の一面に貼り付ける接着フィルム(400)としては、第1層(401)のうちバンプ(80)に対応する部位にバンプ(80)が入り込むことの可能な大きさの貫通穴(403)を設けたものとし、この貫通穴(403)を介して第1の層(401)にバンプ(80)を食い込ませるようにすれば、フィルム貼り付けのときに、第1の層(401)にバンプ(80)を食い込ませやすくできる。
また、本発明は、フィルム貼り付け工程では、電子部品(100)の一面に設けられたバンプ(80)の高さ寸法を、接着フィルム(400)の厚さ寸法よりも大きくすることにより、電子部品(100)の一面に貼り付けられた接着フィルム(400)からバンプ(80)の先端部が突出するようにし、続いて、電子部品(100)と基材(200)とを重ね合わせる工程では、バンプ(80)の先端部を基材(200)側に当てるようにすることを、第2の特徴とする。
それによれば、電子部品(100)と基材(200)との接合時に、バンプ(80)の先端部が接着フィルム(400)から突出しているため、接着フィルム(400)を硬いものとしても、容易にバンプ(80)を基材(200)に当てることができるため、電子部品(100)と基材(200)との接合時におけるバンプ接合性の確保と中空部(410)の形状確保とを両立できる。
また、本発明は、接着フィルム(400)として、第1の層(401)と第2の層(402)とが積層されてなり、検出部(10)に対向する部位では第1の層(401)に開口部が形成されるとともに当該開口部を第2の層(402)が覆う形で中空部(410)が構成され、さらに、バンプ(80)に対向する部位では第2の層(402)にバンプ(80)が通り抜け可能な大きさの貫通穴(404)が形成された接着フィルム(400)を、第1の層(401)側にて電子部品(100)の一面に貼り付けるとともに、第1の層(401)にバンプ(80)を食い込ませるようにし、
続いて、電子部品(100)と基材(200)とを重ね合わせる工程では、バンプ(80)が接着フィルム(400)における第2の層(402)の貫通穴(404)を通り抜けて基材(200)側に当たるようにすることを、第3の特徴とする。
それによれば、電子部品(100)と基材(200)との接合時に、中空部(410)の形状を適切に保持するべく第1の層(401)と第2の層(402)とが硬いものであっても、バンプ(80)が接着フィルム(400)を容易に越えることができる。そのため、電子部品(100)と基材(200)との接合時におけるバンプ接合性の確保と中空部(410)の形状確保とが両立できる。
この場合、電子部品(100)の一面に貼り付ける接着フィルム(400)としては、第1層(401)のうち第2の層(402)の貫通穴(404)に対応する部位にもバンプ(80)が通り抜け可能な大きさの貫通穴(403)を設けたものとすれば、フィルム貼り付けのときに、第1の層(401)の貫通穴(403)を介して、第1の層(401)にバンプ(80)を食い込ませやすくできる。
また、本発明は、接着フィルム(400)として、第1の層(401)と第2の層(402)とが積層されてなるとともに、プレス加工によって第1および第2の層(401、402)が第1の層(401)側から第2の層(402)側に向かって凸となるドーム形状をなすように中空部(410)を作成したものを形成した後、この接着フィルム(400)を、第1の層(401)側にて電子部品(400)の一面に貼り付けることを、第4の特徴とする。
それによれば、中空部(410)と検出部(10)との距離を大きくとることができるため、接着フィルム(400)を硬いものとしなくても中空部(410)の形状を適切に保持できる。そのため、電子部品(100)と基材(200)との接合時におけるバンプ接合性の確保と中空部(410)の形状確保とを両立できる。
また、この第4の特徴を有する製造方法においては、接着フィルム(400)として、第1の層(401)よりも第2の層(402)の方が軟らかいものを用いてもよいし、バンプ(80)に対向する部位では第2の層(402)にバンプ(80)が通り抜け可能な大きさの貫通穴(404)が形成されたものを用いてもよい。さらには、第1の層(401)のうち第2の層(402)の貫通穴(404)に対応する部位にもバンプ(80)が通り抜け可能な大きさの貫通穴(403)を設けたものを用いてもよい。
ところで、上記した各電子装置の製造方法においては、電子装置の一面に貼り付けられる前の接着フィルム(400)は、打ち抜き加工やプレス加工などにより、加工された後、フィルム貼り付け工程に供される。
具体的には、上記した第1、第3、第4の特徴を有する電子装置の製造方法のうち、電子部品(100)の一面に貼り付ける接着フィルム(400)において、第1層(401)に対して中空部(410)を構成するための上記開口部を形成したり、第1層(401)や第2層(402)に上記貫通穴(403、404)を設けたり、さらには、上記凸となるドーム形状の中空部をプレス加工にて形成する場合である。
これらの場合には、電子装置の製造方法におけるフィルム貼り付け工程の前に、接着フィルム(400)は、加工用の治具(500)に接触させた状態で加工された後、当該治具(500)から取り外すという工程に供される。
ここで、そのような接着フィルムの加工方法では、加工後の接着フィルム(400)を治具(500)から取り外すときに、両者が貼り付いて剥がれにくくなるという問題が生じるおそれがある。本発明は、この問題に対処した接着フィルムの加工方法として、以下のような加工方法も提供している。
すなわち、本発明の接着フィルムの加工方法では、治具(500)として、接着フィルム(400)と接触する面が撥水性を有するものとなっているものを用いることを、第5の特徴とする。それによれば、接着フィルム(400)と治具(500)との濡れ性が小さくなるため、治具(500)の取り外しが容易となる。
また、本発明の接着フィルムの加工方法では、治具(500)として、接着フィルム(400)と接触する面が凹凸面となっているものを用いることを、第6の特徴とする。それによれば、接着フィルム(400)と治具(500)との密着面積が小さくなるため、治具(500)の取り外しが容易となる。
また、本発明の接着フィルムの加工方法では、治具(500)を接着フィルム(400)から取り外すときに、治具(500)側から接着フィルム(400)に対して空気を吹き付けて加圧することを、第7の特徴とする。それによれば、当該加圧の力によって治具(500)の取り外しが容易となる。
また、本発明の接着フィルムの加工方法では、治具(500)を接着フィルム(400)から取り外すときに、治具(500)のうち接着フィルム(400)を取り外すべき部位とは反対側から接着フィルム(400)を吸引するように接着フィルム(400)に負圧を加えることを、第8の特徴とする。それによれば、当該負圧の力によって治具(500)の取り外しが容易となる。
そして、上記した本発明の接着フィルムの加工方法は、上述したように、上記電子装置の製造方法におけるフィルム貼り付け工程の前工程として、適用できるものである。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子装置としての角速度センサ装置S1の全体概略断面構成を示す図である。また、図2は、図1に示される角速度センサ装置S1における回路チップ200のバンプ80側の面構成をセンサチップ100を透過した状態で示す概略平面図である。
[構成等]
本実施形態の角速度センサ装置S1は、大きくは、図1に示されるように、電子部品としての角速度センサチップ100と、基材としての回路チップ200とこれらを収納するパッケージ300とを備えて構成されている。
センサチップ100は、ここでは角速度検出素子として構成されるものである。一般的な半導体角速度センサにおけるものと同様に、半導体基板などの基板に対して周知のマイクロマシン加工を施すことにより、センサチップ100の一面には、検出部としての可動部10が形成されている。
センサチップ100の具体的構成について、簡単に述べておく。たとえば、センサチップ100を構成する基板としては、第1の半導体層としての第1シリコン層上に絶縁層としての酸化膜を介して第2の半導体層としての第2シリコン層を貼り合わせてなるSOI(シリコン−オン−インシュレータ)基板を採用することができる。
そして、この基板の表層、たとえばSOI基板における第2シリコン層に対して、トレンチエッチングおよびリリースエッチングなどを施すことにより、検出部としての可動部10を形成している。この可動部10は、バネ性を有する梁などによりセンサチップ100を構成する基板に連結されたものである。
そして、センサチップ100においては、可動部10は一方向に駆動振動するようになっており、この駆動振動のもと、角速度が印加されたときに、コリオリ力によって駆動振動の方向とは直交する方向へ、可動部10は検出振動するようになっている。そして、この検出振動による可動部10の変位状態を容量変化などとして検出することで、上記角速度の検出が可能となっている。
ここで、センサチップ100においては、可動部10が形成されている上記一面の適所に、上記可動部10や各種の図示しない電極などに電圧を印加したり、信号を取り出したりするためのパッド70が設けられている。
図1、図2に示される例では、可動部10はセンサチップ100の一面の中央部に形成されており、パッド70はセンサチップ100の一面の周辺部に設けられている。このようなパッド70は、たとえばアルミなどからなる。そして、このパッド70には、図1に示されるように、Au(金)バンプやはんだバンプなどからなる金属製のバンプ80が接続されるようになっている。
なお、このバンプ80は、一般的なスタッドバンプの形成方法やはんだバンプの形成方法、または、Auなどの導体ペーストを用いたスクリーン印刷、あるいは、Auなどのナノペーストを用いたインクジェット法による印刷など、各種の方法を採用することにより、形成することができる。
それにより、図1に示されるように、電子部品としてのセンサチップ100は、その一面すなわち検出部としての可動部10側の面を、基材としての回路チップ200に対向させた状態で、バンプ80を介して回路チップ200に重ねられた状態となっている。そして、これらセンサチップ100と回路チップ200とは、バンプ80によって電気的に接続されている。
ここでは、図1に示されるように、センサチップ100のパッド70と回路チップ200のパッド210とがバンプ80を介して接続されている。また、本角速度センサ装置S1では、バンプ80によってセンサチップ100の一面と回路チップ200との間の間隔(すなわち両チップ間の高さ)が確保されているため、可動部10と回路チップ200とは離間している。
この回路チップ200は、たとえばシリコン基板等に対してMOSトランジスタやバイポーラトランジスタ等が、周知の半導体プロセスを用いて形成されているものである。そして、回路チップ200は、バンプ80を介して、センサチップ100に対して可動部10を駆動させるための電圧などを送ったり、センサチップ100から送られてくる電気信号を、変換や増幅などの処理に供して外部へ出力する等の機能を有する。
図1に示されるように、この回路チップ200は、パッケージ300に対してバンプ80を介して電気的および機械的に接続されている。ここで、図1に示されるように、本実施形態のパッケージ300は、内部もしくは表面などに導体材料からなる配線310を有するものであり、この配線310は外部と電気的に接続されている。
このパッケージ300は、セラミックや樹脂などからなるものにできるが、ここではアルミナなどのセラミック層が複数積層されたセラミック積層配線基板として構成されている。このような積層配線基板は、各層の間に上記配線310が形成され、スルーホールなどにより各配線310が導通されているものである。
そして、図1に示されるように、回路チップ200のパッド210とパッケージ300の表面に位置する上記配線310とが、上記両チップ100、200を接続するバンプ80と同様のバンプ80により電気的・機械的に接続されている。
ここで、図1に示される例では、パッケージ300の内部に設けられた段差部に配線310が露出しており、センサチップ100よりも一回り大きい回路チップ200の周辺部が、当該段差部に支持された形となっている。そして、本例では、この段差部にて回路チップ200のパッド210とパッケージ300の配線310とがバンプ80を介して接続されている。
このようにして、センサチップ100および回路チップ200と外部とは、上記バンプ80やパッケージ300の配線310を介して電気的に接続されている。そして、たとえば、回路チップ200からの出力信号はバンプ80を介してパッケージ300の配線310から外部へ送られるようになっている。
また、図1に示されるように、パッケージ300の開口部には蓋部(リッド)320が取り付けられ固定されており、この蓋部320によってパッケージ300の内部が封止されている。
この蓋部320は、セラミック、樹脂、金属など材質を限定するものではなく、また、蓋部320とパッケージ300との接合は、接着や溶接など各種の接合方法が採用可能である。
さらに、図1、図2に示されるように、センサチップ100と回路チップ200との間においては、センサチップ100の一面に、電気絶縁性を有するフィルム状の接着フィルム400が貼り付けられている。
この接着フィルム400のうち可動部(検出部)10に対向する部位すなわち可動部10を被覆する部位は、可動部10とは空隙を有して離れることで中空部410を構成している。ここで、中空部410の周囲の接着フィルム400の部分がセンサチップ100の一面に貼り付いていることにより、当該中空部410内の空間は封止されたものとなっている。
ここでは、図1、図2に示されるように、接着フィルム400のうち可動部10に対向する部位に、可動部10から離れる方向へ凹んだ平面矩形状の凹部410が形成されている。そして、接着フィルム400のうち当該凹部410以外の部位がセンサチップ100に貼り付けられることで、凹部410が封止され、この封止された凹部410が中空部410として構成されている。
また、図1、図2に示されるように、センサチップ100と回路チップ200との間にて、接着フィルム400はバンプ80の周囲に設けられ、この接着フィルム400によってバンプ80が封止されている。
また、接着フィルム400において、可動部10に対向する部位に中空部410を形成し、接着フィルム400と可動部10とを離間させ、非接触状態とすることで、可動部10の適切な動作が確保されている。また、中空部410内部が上記のように封止されていることにより、可動部10が外部から保護されている。
ここで、このような接着フィルム400としては、電気絶縁性を有する樹脂よりなるフィルムを採用できる。より具体的には、接着フィルム400としては、たとえばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などからなるNCF(Non Contactive Film)、ACF(異方性導電性フィルム)などの樹脂フィルムを採用することができる。
また、接着フィルム400の材質としては、上述したような樹脂成分に、たとえば球状をなすシリカやアルミナよりなる微粒子すなわちフィラが含有されたものであってもよい。なお、この接着フィルム400は、後述するように複数層401、402が積層されたものである。
[製造方法等]
次に、本第1実施形態の角速度センサ装置S1の製造方法について、図3を参照して説明する。図3はその製造方法を示す工程図である。
本製造方法によって製造される角速度センサ装置S1では、図3に示されるように、接着フィルム400は、センサチップ100への貼り付き部分を構成する第1の層401と中空部410を構成する第2の層402とを貼り合わせてなる。
具体的には、図3(c)、(d)に示されるように、第2の層402は、第1の層401における回路チップ200側の面に貼り付けられたものである。そして、両層401、402が積層された状態では、可動部10に対向する部位にて第1の層401に開口部が形成されており、この開口部を第2の層402が覆うような形にて中空部410が構成されている。
ここで、これら第1、第2の層401、402は、上述した接着フィルム400の材質を用いたものであるが、第1の層401の方が硬く、第2の層402の方が軟らかいものである。これは、互いの層401、402の樹脂成分の粘度や含有されるフィラの量を変えることにより、容易に行える。
まず、本製造方法では、図3(a)に示されるバンプ形成工程を行う。この工程では、電子部品としてのセンサチップ100の一面のうち検出部としての可動部10を除く部位、具体的には当該可動部10の周囲に設けられたパッド70(図1参照)上に、上述した方法によりバンプ80を形成する。
次に、図3(b)、(c)に示されるように、接着フィルム400をセンサチップ100の一面に貼り付ける工程、すなわちフィルム貼り付け工程を行う。この工程では、センサチップ100の一面に対して、可動部10に対向する部分に中空部410を有する接着フィルム400を貼り付ける。それによって、接着フィルム400のうち中空部410の部分にて可動部10を覆うとともに、中空部410の周囲部にてバンプ80を覆うようにする。
このとき、本製造方法におけるフィルム貼り付け工程では、まず、図3(b)に示されるように、接着フィルム400を構成する第1の層401を圧着などにより、センサチップ100の一面のうち可動部10の周囲に貼り付ける。
ここで、第1の層401には、中空部410を形成するための上記開口部が設けられているが、この開口部は、治具を用いたパンチ加工などにより形成される。そして、第1の層401の貼り付けは、この開口部の位置と可動部10の位置とを一致させた状態で行う。また、このとき、第1の層401を加圧して貼り付けることにより、第1の層401にバンプ80を食い込ませる。
次に、図3(c)に示されるように、接着フィルム400を構成する第2の層402を、第1の層401の上に搭載し、圧着などにより第1の層401と第2の層402とを貼り付ける。このとき、第1の層401の上記開口部およびバンプ80を、第2の層402で覆うようにする。
この第2の層402の貼り付けにより、接着フィルム400の貼り付けが完了するとともに、第2の層402のうち可動部10に対向する部位にて、第1の層401の厚さ分だけ実質的に凹んだ凹部としての中空部410が形成される。
こうして、フィルム貼り付け工程が終了し、上記第1および第2の層401、402が積層されるとともに、可動部10に対向する部位では第1の層401に形成された開口部を第2の層402が覆う形で中空部410が構成されてなる接着フィルム400が、第1の層401側にてセンサチップ100の一面に貼り付けられるとともに、第1の層401にバンプ80が食い込んだ状態となる。
次に、本製造方法では、図3(d)に示される両チップ100、200を重ね合わせ、バンプ80を介して接合するバンプ接合工程を行う。この工程では、センサチップ100の一面を回路チップ200に対向させ、この状態で、これら両チップ100、200を、バンプ80および接着フィルム400を介して重ね合わせ、バンプ80によって両チップ100、200を電気的に接続する。
図3(d)では、両チップ100、200を対向させた状態を示しているが、この状態から、両チップ100、200を互いに近づけて行くことにより、上記の重ね合わせおよびバンプ接続を行う。なお、回路チップ200側へのバンプ80の形成方法については上述の通りである。
ここで、このバンプ接合工程における両チップ100、200の重ね合わせ、および、バンプ80による接続は、ヒータなどによって接着フィルム400を加熱して軟化させた状態で行うことが好ましい。
それにより、上記の先願と同様に、重ね合わされた両チップ100、200の間で、センサチップ100側のバンプ80が接着フィルム400における第2の層402を突き抜けて、回路チップ200側すなわち回路チップ200のバンプ80に当たる。こうして、両チップ100、200の対向し合うバンプ80同士が、接着フィルム400を突き破って互いに接触する。
そして、接触したバンプ80同士は、熱圧着や超音波接合などにより接続する。こうして、バンプ接合工程が終了し、それに伴い、センサチップ100と回路チップ200とがバンプ80によって電気的に接続される。また、それとともに、接着フィルム400の接着機能やバンプ接合時の加熱などによる接着フィルム400の軟化を利用して、両チップ100、200が接着フィルム400を介して機械的に接合される。
こうして、両チップ100、200を接合した後、回路チップ200におけるセンサチップ100の外側の周辺部に位置するバンプ80を介して、これら接合された両チップ100、200をパッケージ300に接合する。その後は、パッケージ300に対して蓋部320を取り付けパッケージ300の内部を封止する。こうして、上記図1に示される角速度センサ装置S1ができあがる。
[効果等]
ところで、上記製造方法では、接着フィルム400をセンサチップ100側から比較的硬い第1の層401、比較的軟らかい第2の層402を順次積層したものとしている。そして、バンプ接合時では、第1の層401にはバンプ80は、すでに食い込んでいるので、主として突き破られる部分は、第2の層402である。
ここで、この第2の層402を第1の層401よりも軟らかいものとしているので、センサチップ100側のバンプ80による接着フィルム400の突き破りが容易になり、当該バンプ80と回路チップ200との接合が十分に確保される。
また、可動部10を被覆する中空部410は、比較的硬い第1の層401に形成された上記開口部を、比較的軟らかい第2の層402にて覆う形で構成しており、中空部410は比較的硬い第1の層401にて支持される形になる。そのため、バンプ接合工程時に、両チップ100、200の重ね合わせやバンプ80の接続の際の熱や振動などが加わっても、中空部410の形状が適切に保持される。
こうして、本実施形態の角速度センサ装置S1の製造方法によれば、両チップ100、200のバンプ接合工程時におけるバンプ接合性の確保と中空部410の形状確保とを両立することができる。
ここで、図4は、本実施形態の製造方法の別の例を示す概略断面図である。図4では、本実施形態の製造方法において、フィルム貼り付け工程にて、接着フィルム400として、上記した構成に加えて第1層401のうちバンプ80に対応する部位にバンプ80が入り込むことの可能な大きさの貫通穴403を設けたものを、センサチップ100の一面に貼り付ける。
このような貫通穴403を有する第1の層401は、パンチなどによる穴あけ加工により容易に形成できる。そして、この場合、貫通穴403を有する第1の層401をセンサチップ100の一面に貼り付けるようにするが、このとき、図4に示されるように、貫通穴403を介して第1の層401にバンプ80を食い込ませる。
その後は、上記製造方法と同様に、第2の層402を貼り付けることにより、フィルム貼り付け工程が終了し、図4に示される状態となる。そして、この状態からは上記図3に示される製造方法と同様に、バンプ接合工程を行って両チップ100、200を接合し、これをパッケージ300に取り付けることにより、上記図1に示される角速度センサ装置S1ができあがる。
この図4に示される製造方法によっても、上記した本実施形態の製造方法の作用効果が発揮されることは言うまでもないが、さらに、この場合には、第1の層401に貫通穴403を形成することで、接着フィルム400を電子部品100の一面に貼り付けるときに、第1の層401にバンプ80を食い込ませやすくできる。
なお、上記図3および図4に示される製造方法では、接着フィルム400を構成する第1の層401と第2の層402とを、センサチップ100の一面に別々に順次貼り付けたが、あらかじめ、これら両層401、402を貼り付けて一体化させた後に、これをセンサチップ100の一面に貼り付けるようにしてもよい。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る角速度センサ装置の製造方法の要部を示す工程図であり、本製造方法においてセンサチップ100の一面に接着フィルム400を貼り付けた直後の状態を示す概略断面図である。
本実施形態の製造方法では、上記第1実施形態に示した製造方法において、バンプ形成工程およびフィルム貼り付け工程を、変更したものであり、上記第1実施形態の製造方法との相違点を中心に述べる。
本実施形態の製造方法においても、基本的には、上記第1実施形態と同様に、バンプ形成工程を行い、次に、2層401、402からなる接着フィルム400を、1層ずつセンサチップ100の一面に貼り付けるか、もしくは、2層一体化したものをセンサチップ100の一面に貼り付ける。
ここで、本製造方法では、バンプ形成工程において、センサチップ100の一面に形成するバンプ80の高さが、フィルム貼り付け工程で貼り付けられる接着フィルム400の厚さよりも大きくなるように、バンプ80を形成する。
それによって、本製造方法のフィルム貼り付け工程では、センサチップ100の一面に設けられたバンプ80の高さ寸法を、接着フィルム400の厚さ寸法よりも大きくした状態で、接着フィルム400が貼り付けられる。そのため、図5に示されるように、貼り付けられた接着フィルム400からバンプ80の先端部が突出する。
その後は、上記第1実施形態と同様にバンプ接合工程を行う。それにより、両チップ100、200を重ね合わせるときに、接着フィルム400から突出するバンプ80の先端部を、回路チップ200側のバンプに当てるようにする。
そして、上記第1実施形態と同様に、両チップ100、200を接合した後、これをパッケージ300に取り付けることにより、本実施形態においても、上記図1に示されるものと同様の角速度センサ装置S1ができあがる。
本実施形態の製造方法によれば、両チップ100、200のバンプ接合時に、図5に示されるように、バンプ80の先端部が接着フィルム400から突出しているため、接着フィルム400を硬いものとしても、容易にバンプ80を回路チップ200側に当てることができる。
そのため、本実施形態においては、中空部410の形状を確保するべく接着フィルム400の全体を硬いものとすることができる。したがって、本実施形態の製造方法によれば、バンプ接合工程時におけるバンプ接合性の確保と中空部410の形状確保とを両立することができる。
そして、本実施形態の製造方法においては、上記効果の通り、接着フィルム400が硬いものであってもかまわないため、接着フィルム400の第2の層402は第1の層401よりも軟らかいものである必要はなく、ともに同じ硬さのものであってもかまわない。さらには、第1の層401と第2の層401とは同じ材質より構成されたものであってもかまわない。
なお、本実施形態の製造方法においては、接着フィルム400は、上記図5に示されるような2層401、402よりなるものでなくてもよく、1層のみよりなるものであってもよい。この場合には、フィルム貼り付け工程において、センサチップ100の一面に設けられたバンプ80の高さ寸法を、この1層よりなる接着フィルムの厚さ寸法よりも大きくすればよい。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係る角速度センサ装置の製造方法の要部を示す工程図であり、本製造方法においてセンサチップ100の一面に接着フィルム400を貼り付けた直後の状態を示す概略断面図である。
本実施形態の製造方法では、上記第1実施形態に示した製造方法において、フィルム貼り付け工程を変更したものであり、上記第1実施形態の製造方法との相違点を中心に述べる。
本実施形態の製造方法においても、基本的には、上記第1実施形態と同様に、バンプ形成工程を行う。次に、フィルム貼り付け工程では、図6に示されるように、上記第1実施形態と同様に、接着フィルム400を構成する第1の層401を、センサチップ100の一面に貼り付ける。
次に、第1の層401の上に、第2の層402を貼り付けて中空部410を形成するが、本実施形態では、第2の層402として、パンチを用いた穴あけ加工などによりバンプ80に対向する部位に、バンプ80が通り抜け可能な大きさの貫通穴404が形成されたものを、貼り付ける。
こうして、本製造方法のフィルム貼り付け工程が終了し、図6に示されるように、積層された第1および第2の層401、402によって中空部410が形成されるとともに上記貫通穴404が形成されてなる接着フィルム400が、第1の層401側にてセンサチップ100の一面に貼り付けられるとともに、第1の層401にバンプ80が食い込んだ状態となる。
その後は、上記第1実施形態と同様にバンプ接合工程を行う。それにより、両チップ100、200を重ね合わせるときに、センサチップ100側のバンプ80が、接着フィルム400における第2の層402の貫通穴404を通り抜けて回路チップ200側のバンプに当たるようにする。つまり、本製造方法では、バンプ接合時にバンプ80が接着フィルム400を突き破ることが、実質的に不要となる。
そして、上記第1実施形態と同様に、両チップ100、200を接合した後、これをパッケージ300に取り付けることにより、本実施形態においても、上記図1に示されるものと同様の角速度センサ装置S1ができあがる。
本実施形態の製造方法によれば、両チップ100、200のバンプ接合時に、中空部410の形状を適切に保持するべく第1の層401と第2の層402とを硬いものとしても、第2の層402の貫通穴404を介して、バンプ80が接着フィルム400を容易に越えることができる。そのため、バンプ接合時におけるバンプ接合性の確保と中空部410の形状確保とを両立することができる。
そして、本実施形態の製造方法においては、上記効果の通り、接着フィルム400の2層401、402とも硬いものであってもかまわないため、第2の層402は第1の層401よりも軟らかいものである必要はなく、ともに同じ硬さであったり、同じ材質であったりしてもかまわない。
ここで、図7は、本実施形態の製造方法の別の例を示す概略断面図である。図7に示される製造方法では、フィルム貼り付け工程において、接着フィルム400として、第2の層402だけでなく、第1の層401のうち第2の層402の貫通穴404に対応する部位にもバンプ80が通り抜け可能な大きさの貫通穴403を設けたものを、センサチップ100の一面に貼り付ける。
このような貫通穴403を有する第1の層401は、パンチなどによる穴あけ加工により容易に形成できる。そして、この場合、貫通穴403を有する第1の層401をセンサチップ100の一面に貼り付けるが、このとき、図7に示されるように、貫通穴403を介して第1の層401にバンプ80を食い込ませる。
その後は、上記製造方法と同様に、第2の層402を貼り付けることにより、フィルム貼り付け工程が終了し、図7に示されるように、両層401、402の両貫通穴403、403が連通し、この連通した穴の内部にバンプ80が配置された状態となる。この後は、上記した本実施形態の製造方法と同様である。
この図7に示される例の場合でも、上記した本実施形態の製造方法の作用効果が発揮されることは言うまでもないが、さらに、第1の層401に形成された貫通穴403によって、第1の層401にバンプ80を食い込ませやすくできる。
また、両チップ100、200の重ね合わせ工程では、センサチップ100側のバンプ80は両貫通穴403、404を介して回路チップ200に臨んだ形となり、当該バンプ80と回路チップ200との間に、実質的に接着フィルム400が存在しない形となるので、バンプ接合性の更なる向上が期待できる。
なお、本実施形態においても、上記したように2層401、402からなる接着フィルム400を、1層ずつセンサチップ100の一面に貼り付けてもよいが、上記実施形態と同様に、予め2層一体化したものをセンサチップ100の一面に貼り付ける方法も採用することが可能である。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態に係る角速度センサ装置の製造方法の要部を示す工程図であり、本製造方法に用いる接着フィルム400の概略断面図である。
本実施形態の製造方法では、上記第1実施形態に示した製造方法において、フィルム貼り付け工程前の接着フィルム400の中空部410に加工を施したことが相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べる。
本実施形態の製造方法では、上記第1実施形態と同様に、まず、バンプ形成工程を行い、次に、フィルム貼り付け工程によって、2層401、402からなる接着フィルム400をセンサチップ100の一面に貼り付ける。
ここで、本製造方法では、図8に示されるように、接着フィルム400として、第1の層401と第2の層402とが積層されてなるとともに、プレス加工によって第1および第2の層401、402が第1の層401側から第2の層402側に向かって凸となるドーム形状をなすように中空部410を作成したものを形成する。
その後、フィルム貼り付け工程では、この図8に示される接着フィルム400を、第1の層401側にてセンサチップ100の一面に貼り付ける。その後は、上記第1実施形態と同様にバンプ接合工程を行う。
それにより、両チップ100、200を重ね合わせるときに、センサチップ100側のバンプ80が接着フィルム400を突き破って、回路チップ200側のバンプに当たるようにする。
そして、上記第1実施形態と同様に、両チップ100、200を接合した後、これをパッケージ300に取り付けることにより、本実施形態においても、上記図1に示されるものと同様の角速度センサ装置S1ができあがる。
本実施形態の製造方法によれば、図8に示されるように、フィルム貼り付け工程の前に予め、接着フィルム400の中空部410をドーム形状に加工しておくことにより、中空部410と可動部10との距離を、上記第1実施形態よりも大きくとることができる。そのため、接着フィルム400を硬いものとしなくても中空部410の形状を適切に保持できる。
そして、接着フィルム400を硬いものとしなくてもよいことから、バンプ接合時におけるバンプ80による接着フィルム400の突き破りを、従来通りのレベルで行うことができ、従来通りのバンプ接合性を実現できる。そのため、本実施形態の製造方法によれば、バンプ接合時におけるバンプ接合性の確保と中空部410の形状確保とを両立することができる。
そして、本製造方法は、このような効果を持つことから、接着フィルム400を構成する第1の層401と第2の層402との硬さを異ならせる必要はなく、同じものとしてもよい。ただし、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、第1の層401よりも第2の層402の方が軟らかい接着フィルム400を用いてもよく、それによる上記効果が期待できる。
また、図9、図10、および図11は、それぞれ、本実施形態の製造方法に用いる接着フィルム400の第1の変形例、第2の変形例、および第3の変形例を示す概略断面図である。
本実施形態の接着フィルム400としては、上記図8およびこれら図9〜図11に示されるように、フィルム貼り付け工程前の状態において、プレス加工によって第1および第2の層401、402が第1の層401側から第2の層402側に向かって凸となるドーム形状をなすように中空部410を作成されたものであればよい。
そして、図9に示される第1の変形例では、上記図7に示されるものと同様に、第1および第2の層401、402の両方に対してバンプ80が通り抜け可能な貫通穴403、404を形成している。
また、図10に示される第2の変形例のように、第2の層402のみに貫通穴404を設けたり、図11に示される第3の変形例のように、第1の層401のみに貫通穴403を設けてもよい。これら各変形例に設けたような貫通穴403、404の作成方法は、上述の通りである。
そして、これら変形例においても、上記したドーム状の中空部410による本実施形態の効果が発揮されることに加えて、上記実施形態において述べたような貫通穴403、404による効果が期待できる。
また、本実施形態の製造方法では、フィルム貼り付け工程前に、上記図8〜図11に示されるような接着フィルム400を形成するが、この形成方法としては、2層401、402を貼り付けた後に一括してプレス加工してドーム状の中空部410を形成してもよいし、1層ずつプレス加工してドーム形状を形成した後、各層401、402を貼り付けて2層としてもよい。
(第5実施形態)
ところで、上記各実施形態の製造方法では、当該製造工程の一部として接着フィルム400の加工が行われるが、この加工は、上述の通り、パンチを用いた穴あけ加工や、プレス型を用いたプレス加工などにより行われる。これらは、いずれも接着フィルム400を、型やガイドなどを有する治具に接触させた状態で行われ、加工後には当該治具から接着フィルム400を取り外すものである。
このような場合、加工後の接着フィルム400と治具とが貼り付いて離れにくくなる可能性があり、治具からの取り外し性の向上が要望されている。本実施形態は、そのような治具を用いた接着フィルム400の加工方法において、治具からの接着フィルム400の取り外しを、容易にするための方法を提供するものである。
図12は、本発明の第5実施形態に係る接着フィルム400の加工方法を説明するための図であり、パンチを用いた穴あけ加工を例にとって治具500の構成を模式的に示す図である。この穴あけ加工は、たとえば上記各実施形態における貫通穴403、404の形成に採用される。
この治具500の基本構造は、一般的なパンチ加工の治具と同様である。すなわち、治具500は、土台501と、この土台501の上に搭載されて支持されたダイ502と、ダイ502の上に支持されたレール503と、このレール503によってダイ502上を上下に移動可能なガイド504と、このガイド504に設けられた開口部504aを介して穴あけを行うパンチ505とを備えて構成されている。
ここで、加工される接着フィルム400は、ダイ502とガイド504との間に挟まれて固定されるようになっており、この状態で、パンチ505による接着フィルム400の穴あけを行った後、ガイド504を上方に上げて、接着フィルム400からガイド504を取り外すものである。
従来では、このガイド504を取り外すときに、ガイド504と接着フィルム400とが離れにくくなる。そこで、本実施形態では、治具500における接着フィルム400と接触する面、すなわち、ガイド504における接着フィルム400と接触する面を、接着フィルム400が離れやすい面に加工している。
具体的には、ガイド504における接着フィルム400と接触する面を、撥水性を有するものとして樹脂との濡れ性を小さくしたり、凹凸面として密着面積を小さくしたりすることにより、上記離れやすい面としている。撥水性を有するものとする場合には、ガイド504における接着フィルム400と接触する面にフッ素樹脂やシリコーン樹脂などよりなる薄膜を、塗布および硬化などの成膜方法により形成する。
また、ガイド504における接着フィルム400と接触する面を、凹凸面とする場合には、当該面に対してローレット加工を施したり、サンドブラスト処理やスパッタリングなどにより面を荒らしたりすることで、当該凹凸面を形成すればよい。
このように、本実施形態では、ガイド504における接着フィルム400と接触する面を、接着フィルム400が離れやすい面とすることにより、加工後における接着フィルム400の治具500からの取り外しが容易になる。
(第6実施形態)
図13は、本発明の第6実施形態に係る接着フィルム400の加工方法を説明するための図である。
本実施形態も、上記第5実施形態と同様に、パンチ加工において、接着フィルム400を治具500に接触させた状態で、接着フィルム400を加工した後、接着フィルム400を治具500から取り外す接着フィルムの加工方法を提供するものである。
本実施形態では、図13に示されるように、ガイド504に対して切削加工や型加工などを施すことにより、ガイド504の内部に、空気が流通することのできる空気通路504bを設けている。
この空気通路504bは、ガイド504の外部、たとえばガイド504の側面から、図示しないコンプレッサなどにより加圧空気が送り込まれるものである。そして、空気通路504bの出口は、ガイド504における接着フィルム400との接触面に設けられ、この出口から当該加圧空気が吹き出すようになっている。
それによって、加工後の接着フィルム400は、空気通路504bに送り込まれた加圧空気によって、ガイド504における接着フィルム400と接触する面から離れるように加圧される。
このように、本実施形態の加工方法によれば、治具500を接着フィルム400から取り外すときに、治具500側から接着フィルム400に対して空気を吹き付けて加圧することにより、加工後における接着フィルム400の治具500からの取り外しを容易にすることができる。
(第7実施形態)
図14は、本発明の第7実施形態に係る接着フィルム400の加工方法を説明するための図である。
本実施形態も、上記第5実施形態と同様に、パンチ加工において、接着フィルム400を治具500に接触させた状態で、接着フィルム400を加工した後、接着フィルム400を治具500から取り外す接着フィルムの加工方法を提供するものである。
本実施形態では、図14に示されるように、ダイ502に対して切削加工や型加工などを施すことにより、ダイ502の内部に負圧通路502aを設けている。この負圧通路502aは、ダイ502の外部、たとえばダイ502の側面から、図示しない真空ポンプなどにより吸引が行われるもので、負圧通路502aの出口は、ダイ502における接着フィルム400との接触面に設けられている。
それによって、加工後の接着フィルム400は、負圧通路502aからの吸引によってダイ502側へ引っ張られるように負圧が加えられることによって、ガイド504における接着フィルム400と接触する面から離れやすくなる。
このように、本実施形態の加工方法によれば、治具500を接着フィルム400から取り外すときに、治具500のうち接着フィルム400を取り外すべき部位であるガイド504とは反対側から接着フィルム400を吸引するように接着フィルム400に負圧を加えることにより、加工後における接着フィルム400の治具500からの取り外しを容易にすることができる。
(他の実施形態)
なお、上記第5〜第7実施形態に示した接着フィルム400の加工方法は、上記したパンチ加工だけでなく、図15に示されるような接着フィルム400のプレス加工の場合にも適用できる。このプレス加工は、たとえば上記ドーム形状の中空部410を形成する工程に採用される。
図15に示されるプレスの治具600では、土台601上にレール602を介して、第1のプレス型603と第2のプレス型604とが対向しており、これら両プレス型603、604の間に接着フィルム400を挟んでプレスを行うものである。
この場合、両プレス型603、604における接着フィルム400と接触する面が、プレス加工後において接着フィルム400から離れにくくなる。その対策として、図15においては、たとえば、両プレス型603、604における接着フィルム400と接触する面を、上記した撥水性を有するものとしたり、凹凸面とすればよい。
あるいは、第1のプレス型603あるいは第2のプレス型604に、上記した空気通路や負圧通路を形成し、上記同様の加圧や負圧を行うことで、プレス加工後の接着フィルム400を容易に、両プレス型603、604から取り外すことが可能となる。
また、上記第5〜第7実施形態に示した加工方法は、それぞれ独立して行ってもよいが、上記パンチ加工やプレス加工において、互いに組み合わせて行ってもよいことはもちろんである。たとえば、上記パンチ加工において、ガイド504に撥水加工を施すとともに上記空気通路504bを形成し、さらに、ダイ502に上記負圧通路502aを形成すれば、これらの各効果によって、より接着フィルム400の取り外しが容易になることが期待される。
また、上記実施形態に示した角速度センサ装置の製造方法では、センサチップ100側のバンプ80は、接着フィルム400を越えて、回路チップ200側のバンプ80を介して回路チップ200に当たったが、この回路チップ200側のバンプ80は無いものであってもよい。
つまり、センサチップ100側のバンプ80が回路チップ200側に当たることとは、接着フィルム400を越えて、直接、回路チップ200のパッド210に当たるものであってもよい。
また、上記各実施形態に示した接着フィルム400におけるバンプ80が通り抜け可能な大きさの貫通穴403、403については、その穴形状はバンプ80が通り抜けできるものであればよく、丸穴でも角穴でもよい。また、穴のサイズについては、バンプ80よりも多少大きいものでもよいが、バンプ80が穴を押し広げて通り抜けできるならば、バンプ80よりも小さいものであってもよい。
また、電子部品としてのセンサチップとしては、上記した角速度センサチップ以外にも、加速度センサチップであってもよい。加速度センサチップの場合は、検出部としての可動部は、加速度の印加時に一方向に変位し、その変位の度合を容量変化として検出することで、当該加速度を求めるものである。
また、その検出部としての可動部については、角速度センサや加速度センサにおける梁構造体などの可動部以外にも、圧力センサにおけるダイアフラムなどであってもよい。また、電子部品としては、上記したセンサチップ以外にも、一面に検出部を有するものであればよく、たとえばBGA(ボールグリッドアレイ)や、フリップチップなどであってもよい。
さらに、電子部品の検出部としては、角速度、加速度、圧力などの力学量により変位する可動部以外にも、湿度センサなどにおける湿度検出部、あるいは、なんらかの回路が形成されている回路部であってもよい。要するに、検出部は、電子部品の一面のうち接着フィルムが接触してはいけない部位である。
また、基材としては、上記した回路チップ以外にも、たとえばプリント基板やセラミック配線基板などの各種の回路基板や配線基板、さらにはリードフレーム、バスバーなどを採用できる。
本発明の第1実施形態に係る電子装置としての角速度センサ装置の全体概略断面図である。 図1に示される角速度センサ装置における回路チップのバンプ80側の面構成を示す概略平面図である。 第1実施形態の角速度センサ装置の製造方法を示す工程図である。 第1実施形態の製造方法の別の例を示す概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係る角速度センサ装置の製造方法の要部を示す工程図である。 本発明の第3実施形態に係る角速度センサ装置の製造方法の要部を示す工程図である。 第3実施形態の製造方法の別の例を示す概略断面図である。 本発明の第4実施形態に係る角速度センサ装置の製造方法の要部を示す工程図である。 第4実施形態の製造方法の第1の変形例を示す概略断面図である。 第4実施形態の製造方法の第2の変形例を示す概略断面図である。 第4実施形態の製造方法の第3の変形例を示す概略断面図である。 本発明の第5実施形態に係る接着フィルムの加工方法を説明するための図である。 本発明の第6実施形態に係る接着フィルムの加工方法を説明するための図である。 本発明の第7実施形態に係る接着フィルムの加工方法を説明するための図である。 他の実施形態に係る接着フィルムの加工方法を説明するための図である。
符号の説明
10…検出部としての可動部、80…バンプ、
100…電子部品としてのセンサチップ、200…基材としての回路チップ、
400…接着フィルム、401…第1の層、402…第2の層、
403、404…貫通穴、410…中空部、500…治具。

Claims (13)

  1. 一面に検出部(10)を有する電子部品(100)と基材(200)とを用意し、
    前記電子部品(100)の一面のうち前記検出部(10)以外の部位にバンプ(80)を設け、
    次に、前記電子部品(100)の一面に対して、前記検出部(10)に対向する部分に前記検出部(10)とは離れた中空部(410)を有するフィルム状の接着フィルム(400)を、前記バンプ(80)および前記検出部(10)を覆うように貼り付け、
    しかる後、前記電子部品(100)の一面を前記基材(200)に対向させ、前記電子部品(100)と前記基材(200)とを重ね合わせて、前記バンプ(80)が前記接着フィルム(400)を越えて前記基材(200)側に当たるようにすることにより、前記電子部品(100)と前記基材(200)とを前記バンプ(80)によって電気的に接続する電子装置の製造方法において、
    前記接着フィルム(400)を前記電子部品(100)の一面に貼り付ける工程では、前記接着フィルム(400)として、第1の層(401)と前記第1の層(401)よりも軟らかい第2の層(402)とが積層されてなり、前記検出部(10)に対向する部位では前記第1の層(401)に開口部が形成されるとともに当該開口部を前記第2の層(402)が覆う形で前記中空部(410)が構成されるものを、前記第1の層(401)側にて前記電子部品(100)の一面に貼り付けるとともに、前記第1の層(401)に前記バンプ(80)を食い込ませるようにし、
    前記電子部品(100)と前記基材(200)とを重ね合わせる工程では、前記バンプ(80)が前記接着フィルム(400)における前記第2の層(402)を突き抜けて前記基材(200)側に当たるようにすることを特徴とする電子装置の製造方法。
  2. 前記電子部品(100)の一面に貼り付ける前記接着フィルム(400)は、前記第1層(401)のうち前記バンプ(80)に対応する部位に前記バンプ(80)が入り込むことの可能な大きさの貫通穴(403)を設けたものとし、この貫通穴(403)を介して前記第1の層(401)に前記バンプ(80)を食い込ませることを特徴とする請求項1に記載の電子装置の製造方法。
  3. 一面に検出部(10)を有する電子部品(100)と基材(200)とを用意し、
    前記電子部品(100)の一面のうち前記検出部(10)以外の部位にバンプ(80)を設け、
    次に、前記電子部品(100)の一面に対して、前記検出部(10)に対向する部分に前記検出部(10)とは離れた中空部(410)を有するフィルム状の接着フィルム(400)を、前記バンプ(80)および前記検出部(10)を覆うように貼り付け、
    しかる後、前記電子部品(100)の一面を前記基材(200)に対向させ、前記電子部品(100)と前記基材(200)とを重ね合わせて、前記バンプ(80)が前記接着フィルム(400)を越えて前記基材(200)側に当たるようにすることにより、前記電子部品(100)と前記基材(200)とを前記バンプ(80)によって電気的に接続する電子装置の製造方法において、
    前記接着フィルム(400)を前記電子部品(100)の一面に貼り付ける工程では、前記電子部品(100)の一面に設けられた前記バンプ(80)の高さ寸法を、前記接着フィルム(400)の厚さ寸法よりも大きくすることにより、前記電子部品(100)の一面に貼り付けられた前記接着フィルム(400)から前記バンプ(80)の先端部が突出するようにし、
    前記電子部品(100)と前記基材(200)とを重ね合わせる工程では、前記バンプ(80)の先端部を前記基材(200)側に当てるようにすることを特徴とする電子部品の製造方法。
  4. 一面に検出部(10)を有する電子部品(100)と基材(200)とを用意し、
    前記電子部品(100)の一面のうち前記検出部(10)以外の部位にバンプ(80)を設け、
    次に、前記電子部品(100)の一面に対して、前記検出部(10)に対向する部分に前記検出部(10)とは離れた中空部(410)を有するフィルム状の接着フィルム(400)を、前記バンプ(80)および前記検出部(10)を覆うように貼り付け、
    しかる後、前記電子部品(100)の一面を前記基材(200)に対向させ、前記電子部品(100)と前記基材(200)とを重ね合わせて、前記バンプ(80)が前記接着フィルム(400)を越えて前記基材(200)側に当たるようにすることにより、前記電子部品(100)と前記基材(200)とを前記バンプ(80)によって電気的に接続する電子装置の製造方法において、
    前記接着フィルム(400)を前記電子部品(100)の一面に貼り付ける工程では、前記接着フィルム(400)として、第1の層(401)と第2の層(402)とが積層されてなり、前記検出部(10)に対向する部位では前記第1の層(401)に開口部が形成されるとともに当該開口部を前記第2の層(402)が覆う形で前記中空部(410)が構成され、さらに、前記バンプ(80)に対向する部位では前記第2の層(402)に前記バンプ(80)が通り抜け可能な大きさの貫通穴(404)が形成されるものを、前記第1の層(401)側にて前記電子部品(100)の一面に貼り付けるとともに、前記第1の層(401)に前記バンプ(80)を食い込ませるようにし、
    前記電子部品(100)と前記基材(200)とを重ね合わせる工程では、前記バンプ(80)が前記接着フィルム(400)における前記第2の層(402)の前記貫通穴(404)を通り抜けて前記基材(200)側に当たるようにすることを特徴とする電子装置の製造方法。
  5. 前記電子部品(100)の一面に貼り付ける前記接着フィルム(400)は、前記第1層(401)のうち前記第2の層(402)の貫通穴(404)に対応する部位にも前記バンプ(80)が通り抜け可能な大きさの貫通穴(403)を設けたものとし、この貫通穴(403)を介して前記第1の層(401)に前記バンプ(80)を食い込ませることを特徴とする請求項4に記載の電子装置の製造方法。
  6. 一面に検出部(10)を有する電子部品(100)と基材(200)とを用意し、
    前記電子部品(100)の一面のうち前記検出部(10)以外の部位にバンプ(80)を設け、
    次に、前記電子部品(100)の一面に対して、前記検出部(10)に対向する部分に前記検出部(10)とは離れた中空部(410)を有するフィルム状の接着フィルム(400)を、前記バンプ(80)および前記検出部(10)を覆うように貼り付け、
    しかる後、前記電子部品(100)の一面を前記基材(200)に対向させ、前記電子部品(100)と前記基材(200)とを重ね合わせて、前記バンプ(80)が前記接着フィルム(400)を越えて前記基材(200)側に当たるようにすることにより、前記電子部品(100)と前記基材(200)とを前記バンプ(80)によって電気的に接続する電子装置の製造方法において、
    前記接着フィルム(400)として、第1の層(401)と第2の層(402)とが積層されてなるとともに、プレス加工によって前記第1および第2の層(401、402)が前記第1の層(401)側から前記第2の層(402)側に向かって凸となるドーム形状をなすように前記中空部(410)を作成したものを形成した後、
    この接着フィルム(400)を、前記第1の層(401)側にて前記電子部品(400)の一面に貼り付けることを特徴とする電子装置の製造方法。
  7. 前記接着フィルム(400)として、前記第1の層(401)よりも前記第2の層(402)の方が軟らかいものを用いることを特徴とする請求項6に記載の電子装置の製造方法。
  8. 前記接着フィルム(400)として、前記バンプ(80)に対向する部位では前記第2の層(402)に前記バンプ(80)が通り抜け可能な大きさの貫通穴(404)が形成されたものを用いることを特徴とする請求項6または7に記載の電子装置の製造方法。
  9. 前記接着フィルム(400)として、前記第1の層(401)のうち前記第2の層(402)の貫通穴(404)に対応する部位にも前記バンプ(80)が通り抜け可能な大きさの貫通穴(403)を設けたものを用いることを特徴とする請求項8に記載の電子装置の製造方法。
  10. 電子部品(100)の一面に貼り付けられるフィルム状の接着フィルム(400)を治具(500)に接触させた状態で、前記接着フィルム(400)を加工した後、前記接着フィルム(400)を前記治具(500)から取り外す接着フィルムの加工方法において、
    前記治具(500)として、前記接着フィルム(400)と接触する面が撥水性を有するものとなっているものを用いることを特徴とする接着フィルムの加工方法。
  11. 電子部品(100)の一面に貼り付けられるフィルム状の接着フィルム(400)を治具(500)に接触させた状態で、前記接着フィルム(400)を加工した後、前記接着フィルム(400)を前記治具(500)から取り外す接着フィルムの加工方法において、
    前記治具(500)として、前記接着フィルム(400)と接触する面が凹凸面となっているものを用いることを特徴とする接着フィルムの加工方法。
  12. 電子部品(100)の一面に貼り付けられるフィルム状の接着フィルム(400)を治具(500)に接触させた状態で、前記接着フィルム(400)を加工した後、前記接着フィルム(400)を前記治具(500)から取り外す接着フィルムの加工方法において、
    前記治具(500)を前記接着フィルム(400)から取り外すときに、前記治具(500)側から前記接着フィルム(400)に対して空気を吹き付けて加圧することを特徴とする接着フィルムの加工方法。
  13. 電子部品(100)の一面に貼り付けられるフィルム状の接着フィルム(400)を治具(500)に接触させた状態で、前記接着フィルム(400)を加工した後、前記接着フィルム(400)を前記治具(500)から取り外す接着フィルムの加工方法において、
    前記治具(500)を前記接着フィルム(400)から取り外すときに、前記治具(500)のうち前記接着フィルム(400)を取り外すべき部位とは反対側から前記接着フィルム(400)を吸引するように前記接着フィルム(400)に負圧を加えることを特徴とする接着フィルムの加工方法。
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