JP2008071680A - 紫外線照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空冷制御方式の紫外線照射装置において、光源収納室外の空気だけを利用した空冷とヒーターを利用した加熱とによって紫外線ランプのランプベースの温度を効率的に制御する。
【解決手段】 ランプベースの温度調整を行う温調機構は、光源収納室内でランプベースに接触する熱伝達部と、光源収納室を構成する外壁を貫通し光源収納室外に突き出して形成された突出部とを有する金属製温調ブロックと、光源収納室外に配置され該温調ブロックの突出部に光源収納室外の空気を吹き付ける冷却ファンと、該温調ブロック内部に設置されその部位の温度を検出する温度センサと、温度センサの検出温度に基づいて冷却ファンを駆動させる温度制御回路とから構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、温度調整機構に改良が加えられた紫外線ランプを搭載した紫外線照射装置に関する。
従来から紫外線照射装置は、レンズ等の光学部品やプラスチック製電気部品等の表面に付着してコーティング膜との密着性を阻害する有機物質を取り除く為の洗浄・改質用途や、波長254nmの紫外線による殺菌効果を用いた殺菌用途、もしくは紫外線硬化物質を用いて作られた塗料を硬化させる為の硬化用途などに用いられている。
紫外線照射装置においては、紫外線ランプを収納する光源収納室と、試料を配置しその表面を洗浄・改質したり殺菌したりする処理槽とが必須の構成要素であるが、この光源収納室と処理槽は、波長185nmの紫外線により生成させたオゾンを利用して処理を行なう場合などでは、両者が一体化して構成され、そうでない場合には両者が分離して構成され、使い分けられている。
ところで、これらの紫外線照射装置内に用いられている紫外線ランプは、その紫外線発光量がランプ発光管の管壁温度によって変化する性質があり、その管壁温度が適正温度よりも低いか、もしくは高いと、発光量が低下するという特性を持っている。
そこで従来の紫外線照射装置では、紫外線ランプ発光管の管壁温度を適正温度に保つ方法として、冷却ファンを用いた空冷制御や、冷却水を用いた水冷制御が行なわれてきた。中でも空冷制御を行なう際は、その送風方法として、直接発熱源(ランプ発光管)に空気を当てる方法、発熱源の端部(ランプ発光管端部に連接して成るランプベース)に空気を当てる方法、もしくは、発熱源に近接または接触した部材(ランプ発光管に近接したリフレクター)に空気を当てる方法などが用いられてきた。そうした空冷制御の例は特許文献1、2に開示されている。
特開平6−260147号公報 特開2002−191965号公報
上記従来の空冷による冷却方法では、冷却ファンを紫外線ランプと同じ光源収納室に配置していた為、冷却ファンにより紫外線ランプの発光管管壁に送風される空気は、室外から空気を取り入れる場合でも、最終的には発光管管壁近傍の空気が管壁表面に触れる結果になっていた。しかし光源収納室内の空気は、紫外線ランプ自身から発せられる熱によって収納室外の空気よりも高温になっているため、発光管管壁の冷却効率が悪かった。
一方、紫外線照射装置が洗浄・改質用途に用いられる場合、密閉された処理槽内に紫外線ランプが配置されるが、処理効果にムラが出ないようにするためには、紫外線ランプにより生成された処理槽内部のオゾンの濃度が均一になっていることが望ましい。しかし処理槽と同じ室内に冷却ファンが配置されているため、空冷時のファンの稼動によって処理槽内のオゾン雰囲気が撹乱され、オゾン濃度を処理槽内のどの場所でも均一に保つことが難しいという問題があった。
また、従来のランプ発光管管壁温度の制御方法では、温度を下げる方向への制御(以下、「降温制御」という)はランプ管壁の空冷等により積極的に行われていたが、温度を上げる方向への制御(以下、「昇温制御」という)については熱源は点灯中のランプ自身の発熱だけに頼っていたため、温度制御は十分でなく、また場所によりランプ管壁温度にムラがあり、ランプ点灯開始後、ランプ管壁が適正温度に達するまでの間は、ランプが性能通りの光量の光を照射することが出来ない状況に置かれていた。
本装置はかかる課題を解決する為になされたものであって、空冷制御方式の紫外線照射装置において、光源収納室外の空気だけを利用して紫外線ランプの管壁を効率的に冷却できる紫外線照射装置を提供することを目的とする。
また本発明は、ランプ発光管の管壁温度が適正温度に対し高温の場合は、処理槽内部よりも低い温度にある槽外部の空気を送風に利用して空冷を行い、適正温度よりも低温の場合には、ヒーターを用いて加熱を行う事によって、発光管管壁温度を従来よりも速やかに均一な適正温度に保ち、ランプの性能通りの光量を得ることができる紫外線照射装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は、処理槽内では、空冷によって処理ガス雰囲気が乱されることがなく、オゾン等の処理ガス濃度が高濃度でかつ均一に保たれ、従って一定の処理効果を発揮できる紫外線照射装置を提供することを目的とする。
なお、ランプ発光管管壁温度の制御方法としては、ランプ発光管端部のランプベースに接触させた冷却ブロックに水を通し水冷制御する方法も考えられる。しかしながらこの方法では、絶縁不良や結露等の問題を引き起こす懸念があり、該冷却ブロックの配置には制約が生じる。加えて、ユーティリティーに水を使用する為に利便性・ランニングコストの面でも問題があり、さらに冷却水の流し忘れ等の操作ミスにより装置を損傷してしまう可能性も考えられる。従って、絶縁不良や結露等による不具合を嫌う場所に該冷却ブロックを配置することを想定し、かつ安価で利便性の高さが求められる装置には、水冷制御の手法は適していない。
上記課題を解決する為、本発明では次の手段を用いる。すなわち、請求項1に記載の発明においては、紫外線照射装置は、金属製ランプベースを有する紫外線ランプと、この紫外線ランプを収納する密閉された光源収納室と、ランプベースの温度調整を行う温調機構とを備えると共に、この温調機構は、光源収納室内でランプベースに接触する熱伝達部と、光源収納室を構成する外壁を貫通し光源収納室外に突き出して形成された突出部とを有する金属製温調ブロックと、光源収納室外に配置され該温調ブロックの突出部に光源収納室外の空気を吹き付ける冷却ファンと、該温調ブロック内部に設置されその部位の温度を検出する温度センサと、温度センサの検出温度に基づいて冷却ファンを駆動させる温度制御回路とから構成する。
請求項2に記載の発明においては、温調ブロックはその内部にヒーターを備えると共に、ランプベースの温度調整は冷却ファンによる温調ブロックの冷却とヒーターによる温調ブロックの加熱とを併用した温度調整が可能なように構成する。
請求項3に記載の発明においては、紫外線照射装置は密閉されたバッチ式処理槽を具備すると共に、この処理槽は被処理物を配置する密閉された試料室と前記光源収納室の内部が一体化して構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明においては、1つの前記温調ブロックをその熱伝達部が前記光源収納室内で複数の前記ランプベースに接触するように配置し、それら複数のランプベースの温度調整を同時に行なうことが可能な構成とする。
請求項1に記載の発明においては、金属製温調ブロックが、光源収納室内に臨む端部で金属製ランプベースと接触する一方、光源収納室を構成する外壁を貫通し光源収納室外に突き出して形成された突出部を有して配置されているので、この突出部に光源収納室内とは隔離された外気を当てて空冷を行なうことができ、光源収納室内部の雰囲気の影響を受けずに効率的にランプベースの冷却を行なうことができ、従って、ランプベースに連接させたランプ発光管を効率的に冷却できる効果がある。また、この温調ブロックには温度センサーを取り付けてあるので、光源収納室内にあるランプベースの温度を検知することができ、ランプベース温度に基づいてランプ管壁の温度を制御することが可能である。
請求項2に記載の発明においては、温調ブロックに対してヒーターを用いた昇温制御を加えることによって、ランプ点灯初期にランプベースの急速な加熱が可能になり、ランプ管壁温度がランプ点灯初期の状態から適正温度に達するまでの時間を短縮することができる。また温調ブロックに対して降温制御のみでなく昇温制御を併用することで、より精密な温調ブロックの温度制御が可能になり、管壁温度を正確に適正温度に保つことができる効果がある。
請求項3に記載の発明は、紫外線により発生させたオゾンを用いたバッチ式紫外線照射装置に適しており、光源収納室と一体化させて構成したオゾン処理槽の外部に温調ブロックを突出させて配置し、この温調ブロックに処理槽外部に配置した冷却ファンから送風するため、処理槽内のオゾン雰囲気を乱すことがなく、処理物に対して均一で安定した処理を行うことができる効果がある。
請求項4に記載の発明は、多灯式紫外線照射装置に適しており、1つの温調ブロックに複数のランプベースを接触させることによって、複数のランプベースを同時に均一温度に制御することができる為、ランプ毎にムラのない紫外線発光分布を得ることが可能であり、所定の紫外線照度を有する領域を広げることができるという効果がある。さらに、温調機構や冷却ファン等の装置部品点数を削減することができる効果もある。
本発明の実施形態として、試料室と光源収納室の間には隔壁がなく両者は内部が一体化して処理槽を構成すると共に、加熱による温度調整が可能なヒーターを内蔵する温調ブロックが、冷却ファンからの送風を受けることができるように、この処理槽の外部に突出して配置された構成を有する紫外線照射装置を例に取り上げて説明する。
図1から図3は上記例の装置に関する一連の図面である。このうち、図1は装置の各構成要素の位置関係を示す概要図であり、図2は同装置で特にランプベース、温調ブロック、ヒートシンク、及び冷却ファンを取り上げ、それらの位置関係を示した図であり、更に、図3は隔壁を介した温調ブロックの配置、ヒーターの位置などを示した図である。
本発明の一つの実施形態の紫外線照射装置1においては、紫外線処理を行なう処理槽16は、光源収納室2に相当する部分と試料室15に相当する部分の内部が一体化して形成されており、外壁17が内部にこの一体化した密閉空間を形成し外部と隔離する役割を果たしている。図1中の破線は、光源収納室2と試料室15とを隔てる仮想隔壁を示している。そしてこの密閉空間内に、紫外線を照射する紫外線ランプ3と、紫外線ランプ3の端部に接続して成るランプベース4と、紫外線ランプ3を部分的に囲繞し紫外線照射方向を制御する反射板5と、紫外線照射方向に配置した被処理物18と、被処理物18を支持する支持機19とを備えている。紫外線ランプ3は、例えば直管を同一平面内で複数回屈曲させて形成した発光管形状を有し、主に185nm及び254nmの波長の紫外線を発生する低圧水銀ランプであり、反射板5によって反射される紫外線を下向きに照射する。ランプベース4は、例えばアルミニウムで構成してあり、後述する温調ブロック7に連接している。被処理物18は紫外線ランプ3の直下に配置される。被処理物18を装着後、紫外線ランプ3を点灯させると、処理槽16の内部には、185nmの紫外線による空気中の酸素分子の分解で生成したオゾン、254nmの紫外線によりオゾンから生成した活性酸素等の気体物質が充満し、これら気体物質により被処理物18の表面処理が行なわれる。被処理物18の出し入れのための扉や、処理槽内雰囲気の排気設備等は図1では省略してある。なお、外壁17及び筐体25は、例えば金属製部材等により構成され、実際には厚みを持っているが、図1では、厚みのないような描き方で簡素化して示してある。図2〜図5においても同様である。
温調ブロック7は、光源収納室2の内部で概略長方形のランプベース4の長手方向の一つの側面全体に接触して連接する熱伝達部8と、外壁17を貫通して外部に突き出している突出部9とを有して構成してあり、材質的には全体を例えば熱伝導性に優れたアルミニウムで構成してある。本発明の最も好ましい形態においては、突出部9は、その付け根の部分にあたる基底部10と、先端部にあたる部位であって、基底部10に接触して連接し、先端面に多数の冷却フィンを備えて成るヒートシンク11とに分けて構成してもよい。外壁17への貫通のさせ方は、例えば図3に示すように、温調ブロック7の基底部10を外壁17に設けた貫通孔23に隙間なく嵌合させて構成すればよい。冷却ファン12は、処理槽16の外部でヒートシンク11の冷却フィンの部分に空気を吹き付けることができる適当な位置、例えばヒートシンク11の直下で2cm程度離れた場所に、例えば2台並列配置される(図2)。これにより、処理槽16内部の気体雰囲気に影響を及ぼすことなく冷却ファン12から送風することができる。温調ブロック7の突出部9には、図2に示すように、側面に設けた差込孔24に温度センサー13が差し込まれており、処理槽16内部にあるランプベース4の温度を温調ブロック7を介して検知している。これにより、ランプベース温度に基づいたランプ管壁の温度制御を実現している。
本発明の最も好ましい実施形態の紫外線照射装置1においては、温調ブロック7の内部または外側面に接触させて加熱機構、すなわちヒーター20を装備している。ヒーター20は、例えば図3に示すように、温調ブロック7のヒートシンク11との接触部に切欠部を設けその中に温調ブロック7とヒートシンク11の両者に挟まれるような形で配置する。これにより、温調ブロックに対して、空冷による降温制御のみでなくヒーターによる昇温制御を加えることが可能になり、より精密なランプベース温度制御やランプ特性立上り時間の短縮を実現することができる。なお、精密なランプベース温度制御が要求されない場合などにおいては、ヒーター20は装備しないかまたは機能しないようにする。
低圧水銀ランプの一種である、発光管が複数回屈曲した面照射型ランプ1灯を搭載した卓上オゾン洗浄装置について図1〜図3を参照して説明する。このランプ(紫外線ランプ3)は、岩崎電気製QGL180G−1で、ランプ電力185W、発光管は天然石英ガラス製、管径23mm、250mm×243mmの大きさの平面内で10回屈曲して構成され、そのうち中央寄りの200mm×200mmの大きさの領域が有効処理範囲となる仕様のものを用いた。図2、図3では図示の都合上、紫外線ランプ3の発光管の屈曲回数は実際よりも少なく簡略化した描き方で示してある(後述する図4についても同様)。
紫外線照射装置1は、処理槽16を光源収納室2と試料室15の内部が一体化された構造とすると共に、処理槽16の外部の冷却ファン12からの送風による空冷と、処理槽16の外部に突出して配置された温調ブロック7に内蔵されたヒーター20による加熱とによって、温調ブロック7の温度調整が可能な構成とした。紫外線照射装置1の筐体25の外形寸法は、突起部を除き、幅450mm×奥行370mm×高さ530mmである。処理槽16の外形寸法は概略、幅337mm×奥行370mm×高さ290mmであり、このうち光源収納室2に相当する部分の外形寸法は概略、幅450mm×奥行370mm×高さ70mmである。処理可能な試料の最大寸法は、長さ200mm×幅200mm×高さ150mmである。装置1には単相100V、50/60Hz、0.4kVAの電源を供給した。
この装置の前記有効処理範囲内での254nmにおける初期の平均紫外線照度(照射距離30mm;紫外線照度計UVPF−A1による)は40mW/cm以上であり、紫外線照度の均斉度は70%以上であった。
上記紫外線ランプの場合、ランプ点灯時の光源収納室内の雰囲気温度は、最高で90℃近い高温になる。またランプから10cm程度離れ、しかもランプからの熱対流を直接受けない場所でも56℃程度あるのに対し、光源収納室外あるいは装置外の空気は10〜30℃程度の温度である。このため、冷却ファンを用いて、ランプベース温度を最適のランプ特性が得られる温度(以下、「最適温度」という。本実施例のランプの場合は38℃)に保つには、光源収納室内の空気を利用していた従来の方法では不可能、もしくは長時間の冷却ファンによる送風が必要であり、最適温度にランプベースをコントロールする事が事実上困難であった。この種の紫外線ランプでは、最適温度を5℃上回ると、紫外線光量が低下するという悪影響が生じる。これに対して、上記実施例の装置の場合、送風温度は光源収納室内の雰囲気温度に左右されない為、冷却効率がよく、ランプベースが最適温度に到達した後、すぐにその温度に追従させる事ができ、温度変動幅を±1℃程度以内に抑えることができた。
図6は、上記実施例の装置において、ランプ点灯後のランプベース温度の経時変化を、温度調整の様式の違いにより比較して示したものである。本装置は短時間点灯を繰り返して使用する方法が一般的である為、点灯試験はできるだけ実使用に近い状態で実施すべく、5分間点灯・3分間消灯のサイクルを数回繰り返して実施し、その時のランプベース温度を測定した。温度調整の様式としては、温度調整なし、温調ブロックに対する冷却ファンによる空冷のみ、温調ブロックに対する冷却ファンによる空冷と内蔵ヒーターによる加熱の併用、の3者で比較した。
図6から分かるように、まず何も温調を行なわない場合は、ランプ点灯開始後間もなく、約0.4℃/分のほぼ一定した速度で温度が上昇し続けた。また、冷却ファンの送風時に温調ブロックの内蔵ヒーターを作動させない場合も、点灯開始直後からほぼ同じような速度で温度上昇が起こり、約38分要して最適温度(38℃)に到達し、その後はこの温度を維持した。これに対して、ヒーターを作動させて空冷した場合は、約4分程度と極めて迅速に38℃の最適温度に到達し、その後もこの温度近辺で30分以上温度が維持され、温調ブロックに対するランプ点灯直後の空冷と加熱の併用が効果を発揮することが示された。
なお、本発明の紫外線照射装置においては、温調ブロックに内蔵するヒーターは必須要件ではない。温調ブロックにヒーターを内蔵していなくとも、例えば、温調ブロックの外周を適当な構造の加熱機構で覆うなどの代替手段によれば、内蔵ヒーターと類似の作用を果たさせることができるし、あるいは、ヒーターを全く使用しない場合は、装置設計を工夫して、例えばランプからの熱が温調ブロックに伝わり易くし、空冷時も温調ブロックが最適温度に保持されるようにしてもよい。
本発明の紫外線照射装置では、1つの温調ブロックが、光源収納室内の複数のランプベースに接触させていてもよい。このような構成を有する装置は、例えば前記実施例1に記載の紫外線ランプを4本装備し、大面積の試料を処理できる大型装置に適しており、ランプ点灯時に4本のランプのランプベース温度をほぼ同じにすることにより、広範囲で紫外線照度分布を均一にすることができる。図4に実施例2の紫外線照射装置の要部概略斜視図を示す。紫外線照射装置1は、温調ブロック7の上部側面が4本の紫外線ランプ3の各ランプベース4の下面すべてに接触するように構成した。
上記説明では、紫外線処理を行なう処理槽はいずれも、光源収納室に相当する部分を包含して一体化している場合について説明したが、本発明の紫外線照射装置では、試料室を兼ねる処理槽と光源収納室とが分離していてもよい。この種の装置は、処理の際にオゾンの存在を必要としない紫外線処理、例えば殺菌、脱臭、硬化などの処理に用いることができる。図5に実施例3の紫外線照射装置の概略透視側面図を示す。紫外線照射装置1は、試料室15を兼ねる処理槽16と光源収納室2とが隔壁26を隔てて分離された構造を有し、紫外線ランプ3からの紫外線が、合成石英ガラス等の紫外線透過性材料からなる照射窓27を介して被処理物18に照射されるように構成した。
本発明の装置は、試料表面の洗浄・改質や殺菌などの用途に用いることができる。
本発明の第一の実施例に係る紫外線照射装置の概略透視側面図である。 本発明の第一の実施例に係る紫外線照射装置の、温調機構に関係する部分の構成を示す概略斜視図である。 本発明の第一の実施例に係る紫外線照射装置の、温調機構に関係する部分の概略分解斜視図である。 本発明の第二の実施例に係る紫外線照射装置の要部概略斜視図である。 本発明の第三の実施例に係る紫外線照射装置の概略透視側面図である。 温調ブロックの温調方法の違いによるランプ点灯後のランプベース温度の経時変化の比較を示すグラフである。
符号の説明
1…紫外線照射装置
2…光源収納室
3…紫外線ランプ
4…ランプベース
5…反射板
6…温調機構
7…温調ブロック
8…熱伝達部
9…突出部
10…基底部
11…ヒートシンク
12…冷却ファン
13…温度センサー
14…温度制御回路
15…試料室
16…処理槽
17…外壁
18…被処理物
19…被処理物支持機
20…ヒーター
21…リード線
22…端子
23…貫通孔
24…差込孔
25…筐体
26…隔壁
27…照射窓

Claims (4)

  1. 金属製ランプベースを有する紫外線ランプと、該紫外線ランプを収納する密閉された光源収納室と、前記ランプベースの温度調整を行なう温調機構とを備える紫外線照射装置において、前記温調機構は、前記光源収納室内で前記ランプベースに接触する熱伝達部と、前記光源収納室を構成する外壁を貫通し前記光源収納室外に突き出して形成された突出部とを有する金属製温調ブロックと、前記光源収納室外に配置され前記温調ブロックの前記突出部に前記光源収納室外の空気を吹き付ける冷却ファンと、前記温調ブロックの内部に設置されその部位の温度を検出する温度センサと、該温度センサの検出温度に基づいて前記冷却ファンを駆動させる温度制御回路とから構成したことを特徴とする紫外線照射装置。
  2. 前記温調ブロックはその内部にヒーターを備えると共に、前記ランプベースの温度調整は前記冷却ファンによる前記温調ブロックの冷却と前記ヒーターによる前記温調ブロックの加熱とを併用した温度調整が可能なように構成したことを特徴とする請求項1記載の紫外線照射装置。
  3. 密閉されたバッチ式処理槽を具備すると共に、該処理槽は被処理物を配置する密閉された試料室と前記光源収納室の内部が一体化して構成されていることを特徴とする、請求項1もしくは請求項2記載の紫外線照射装置。
  4. 1つの前記温調ブロックは、その熱伝達部が前記光源収納室内で複数の前記ランプベースに接触させて配置され、それら複数のランプベースの温度調整を同時に行なうことが可能なように構成したことを特徴とする、請求項1、2もしくは3記載の紫外線照射装置。
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