JP4337552B2 - 加熱ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、液晶基板やプラズマディスプレイなどのガラス基板および、半導体ウエハの加熱処理に好適に利用される、加熱源として白熱ランプを用いた加熱ユニットに関するものである。
従来、半導体ウエハを加熱処理するための加熱装置を構成する加熱ユニットとしては、白熱ランプを加熱源とするものが用いられており、このような加熱ユニットには、等間隔で平行に配列された状態の複数の直管型の白熱ランプが備えられている(例えば、特許文献1参照。)。
近年、このような構成の加熱ユニットは、液晶基板やプラズマディスプレイなどのガラス基板の加熱処理にも用いられている。
しかしながら、直管型の白熱ランプが配列されてなる構成の加熱ユニットにおいては、被加熱処理物であるガラス基板が大型化して被加熱処理面が大きくなってきていることに対応するために、加熱源として、例えば全長2mと長尺な白熱ランプが用いられているが、このような長尺な白熱ランプは、それ自体に撓みが生じるため、当該白熱ランプの中央部分のみが被加熱処理物に接近し、これに起因して被加熱処理面の温度分布にばらつきが生じてしまい、被加熱処理物に対して所望の加熱処理を施すことができない、という問題がある。また、白熱ランプが長尺化することにより、当該白熱ランプに係るハンドリング性およびメンテナンス性が著しく低下する、という問題もある。
而して、加熱ユニットの加熱源として、発光管部の両端の各々に連続し、当該発光管部に垂直な方向に伸びる封止管部を有する略コ字状の白熱ランプ(以下、「コ字状白熱ランプ」ともいう。)が複数配列されてなる構成のものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
このような加熱ユニットを備えてなる加熱装置の或る種のものとしては、図14に示すように、上方(図14において上方)に開口を有する箱状体よりなるチャンバー81と、当該チャンバー81の開口を塞ぐよう、着脱自在に設けられた板状体よりなるチャンバー天板82と、チャンバー81およびチャンバー天板82によって形成される加熱処理空間S内に配置された、被加熱処理物Nを支持するための支持台84とを備えており、加熱ユニット85が加熱処理空間S内におけるチャンバー天板82の下方(図14において下方)に加熱ユニット固定用ネジ85Aによって固定された状態で設けられているものが用いられている。
図14において、83は、チャンバー天板82に固定されており、加熱ユニット固定用ネジ85Aに対応するネジ孔を有するスペーサーである。
加熱ユニット85は、コ字状白熱ランプ86の封止管部86Bの各々が挿入される複数(図14においては6個が図示されている)の貫通孔87Aが形成された反射構造体87と、当該反射構造体87におけるコ字状白熱ランプ86の発光管部86Aが配置される一面(図14において下面)87B側の反対面(図14において上面)87C側に設けられる、コ字状白熱ランプ86を保持するためのランプホルダー89と、反射構造体87の反対面87C側に配置される、コ字状白熱ランプ86に給電線88Aを介して給電をするための給電板88とを有する構成のものである。
このような加熱ユニット85においては、コ字状白熱ランプ86の各々に対する給電機構を発光管部86Aの延長線上に設ける必要がないことから、設計の自由度が大きくなるため、直管型の白熱ランプを備えてなる加熱ユニットのように当該白熱ランプを反射構造体の表面に沿って平行に配列する形態に限定されず、複数のコ字状白熱ランプ86を種々の状態に配列することができる。
このような加熱ユニットによれば、被加熱処理物が被加熱処理面の大きなものであっても、複数の白熱ランプの各々を大きな撓みが生じる程に長尺化することなく、その配列状態によって被加熱処理面の大きさに対応することができることから、被加熱処理面を均一な温度分布によって加熱し、被加熱処理物に対して所望の加熱処理を施すことができる。 この図の例において、加熱ユニット85を構成する複数のコ字状白熱ランプ86は、発光管部86Aが反射構造体87の一面87Bに沿うように等間隔で平行に配列された状態のコ字状白熱ランプ86よりなる白熱ランプ群の複数(図14においては3個)が、各白熱ランプ群を構成するコ字状白熱ランプ86の配列方向に垂直な方向において等間隔で平行に配列するよう配置されている。
しかしながら、このような構成の加熱ユニット85において、コ字状白熱ランプ86を交換する場合には、先ず、加熱ユニット85が固定されている状態のチャンバー天板82をチャンバー81から取り外し、次いで、加熱ユニット85を、チャンバー天板12から取り外し、その後、コ字状白熱ランプ86自体の交換作業を行う必要があることから、作業が大掛かりなものとなる、という問題がある。
また、加熱ユニットに、例えば反射構造体を冷却するための冷却用冷水配管などの部材が設けられている場合には、コ字状白熱ランプの交換作業が特に大掛かりなものとなる。
特開昭61−67115号公報 特開昭63−269515号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、大きな被加熱処理面に対しても高い均一性で加熱処理を施すことができると共に、優れたメンテナンス性が得られる加熱ユニットを提供することにある。
本発明の加熱ユニットは、発光管部の両端の各々に連続し、当該発光管部に垂直な方向に伸びる封止管部を有し、その両端の各々に給電端子が設けられている略コ字状の白熱ランプと、当該白熱ランプの封止管部が挿入される貫通孔が形成された反射構造体と、当該反射構造体における白熱ランプの発光管部が配置される一面側の反対面側に配置され、白熱ランプに給電端子を介して給電をするための給電板とを備えており、
反射構造体の貫通孔に封止管部が挿入されている状態の白熱ランプを給電端子を介して給電板に固定するためのランプ固定用部材が、当該貫通孔を臨むよう位置されており、
反射構造体における貫通孔が長孔状であり、貫通孔に封止管部が挿入された状態の白熱ランプが、反射構造体の一面に沿ってスライド可能な構造を有するものであることを特徴とする。
本発明の加熱ユニットは、白熱ランプの両端に設けられた給電端子の各々が切欠溝を有すると共に、ランプ固定用部材が給電端子の切欠溝に対応する突起を有しており、当該白熱ランプを給電端子における切欠溝の伸びる方向にスライドさせ、切欠溝にランプ固定用部材の突起を係合させることにより、給電端子とランプ固定用部材とを接触させる構造を有するものであることが好ましい。
本発明の加熱ユニットにおいては、ランプ固定用部材が給電端子を挟み込む機能を有するものであることが好ましい。
本発明の加熱ユニットは、ランプ固定用部材がネジよりなり、反射構造体の貫通孔に挿入され、当該貫通孔を介してネジの頭部に到達するドライバーによってネジを回すことのできる構造を有するものであることが好ましい。
本発明の加熱ユニットによれば、加熱源として、略コ字状の白熱ランプを用い、当該白熱ランプを固定するためのランプ固定用部材が反射構造体に形成されている貫通孔を臨むよう位置されているため、加熱ユニット自体を当該加熱ユニットが取り付けられている部材から取り外すことなく、反射構造体の貫通孔を介して白熱ランプを着脱することができることから、極めて容易に白熱ランプの交換作業を行うことができ、また、被加熱処理物が大きな被加熱処理面を有するものであっても、設計の自由度が大きいため、白熱ランプの配列状態によって被加熱処理面の大きさに対応し、被加熱処理面を均一な温度分布によって加熱することができる。
従って、本発明の加熱ユニットによれば、大きな被加熱処理面に対しても高い均一性で加熱処理を施すことができると共に、優れたメンテナンス性を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の加熱ユニットの構成の一例を、当該加熱ユニットが加熱装置に設けられた状態によって示す説明図であり、図2は、図1の加熱ユニットの要部を拡大して示す説明用断面図であり、図3は、図1の加熱ユニットを図2における矢印方向から見た状態を示す説明図であり、図4は、図1の加熱ユニットに備えられている白熱ランプの構成を給電端子と共に示す説明用斜視図である。
この加熱装置10は、被加熱処理物であるガラス基板Mを加熱処理するためのものであって、上方(図1において上方)に開口を有し、また側面(図1における左面および右面)に窓部11Aが形成された箱状体よりなるチャンバー11と、当該チャンバー11の開口を塞ぐよう、着脱自在に設けられた板状体よりなるチャンバー天板12と、チャンバー11およびチャンバー天板12によって形成される加熱処理空間S内に配置された、ガラス基板Mを支持するための支持台14とを備えており、加熱処理空間S内におけるチャンバー天板12の下方(図1において下方)には、加熱ユニット固定用ネジ29によってチャンバー天板12に固定された状態の加熱ユニット20が設けられている。
この例において、ガラス基板Mは、縦2.2m、横1.9mの大きさの被加熱処理面を有するものであり、また、加熱ユニット20は、チャンバー天板12との離間距離が60mmとなる位置に設けられている。
加熱ユニット20には、加熱源として、直管状の発光管部31と、当該発光管部31の両端の各々に連続し、この発光管部31に垂直な方向に伸びる封止管部32とを有する略コ字状の白熱ランプ(以下、「コ字状白熱ランプ」ともいう。)30が備えられている。 この加熱ユニット20は、複数(図1においては3個が図示されている)のコ字状白熱ランプ30と、これらのコ字状白熱ランプ30の両端に設けられた、各封止管部32から突出する外部リード棒(図示せず)と電気的に接続されているL字状の給電端子25と、コ字状白熱ランプ30の各々の封止管部32が挿入される複数の長孔状の貫通孔(以下、「貫通長孔」ともいう。)22が形成された反射構造体21と、当該反射構造体21におけるコ字状白熱ランプ30の発光管部31が配置される一面21A側(図1において下面側)の反対面21B側(図1において上面側)に配置される、コ字状白熱ランプ30に給電端子25を介して給電をするための給電板24と、給電端子25を介してコ字状白熱ランプ30を給電板24に固定するためのランプ固定用部材であるランプ固定用ネジ27とを有する構成のものである。
この例において、複数のコ字状白熱ランプ30は、反射構造体21の一面21Aに沿うように等間隔で平行に配列された複数(具体的には27個)のコ字状白熱ランプ30よりなる白熱ランプ群の複数(具体的には3個)が、各白熱ランプ群を構成するコ字状白熱ランプ30の配列方向に垂直な方向において等間隔で平行に配列するよう配置されている。 また、23はチャンバー天板12に固定され、加熱ユニット固定用ネジ29に対応するネジ孔を有するスペーサーであり、24Aは反射構造体21に固定された、給電板24を支持するための絶縁性支柱であり、24Bは給電板24に電流を供給するための電流導入用配線であり、28は反射構造体21を冷却するための冷却用冷水配管である。
加熱ユニット20において、コ字状白熱ランプ30の各々は、各封止管部32が反射構造体21における対応する貫通長孔22に挿入された状態において、給電端子25の先端部25Aの中央部分に形成されている貫通孔25Cに挿入された状態のランプ固定用ネジ27が、給電板24に形成されているネジ孔に螺合され、これにより、給電端子25が給電板24に接触することにより、給電端子25を介して給電板24と電気的に接続された状態で保持されている。
そして、コ字状白熱ランプ30を固定している状態のランプ固定用ネジ27の各々は、その頭部27Aが、当該コ字状白熱ランプ30の封止管部32が挿入されている貫通長孔22の各々を臨むよう位置されている。
この例においては、貫通長孔22は、長軸がコ字状白熱ランプ30の発光管部31に垂直な方向に伸び、短軸が封止管部32の外径に適合した大きさを有するものであって、当該貫通長孔22の一端22A側部分にはコ字状白熱ランプ30の封止管部32が挿入され、また、他端22B側部分の直上にはランプ固定用ネジ27の頭部27Aが位置されている。
加熱ユニット20を構成するコ字状白熱ランプ30は、発光管部31を構成する直管状の水平部34Aと、当該水平部34Aの両端の各々に連続し、この水平部34Aに垂直な方向に伸びる封止管部32を構成する垂直部34Bを有する略コ字状の石英ガラスよりなるバルブ34を備えており、当該バルブ34における水平部34A内に、当該水平部34Aに沿って伸び、垂直部34B内を伸びる内部リード棒37および外部リード棒を介して給電端子25と電気的に接続されているフィラメント36が配置されてなるものである。このコ字状白熱ランプ30を構成するバルブ34の封止された両端の各々には、給電端子25を基端部分25Bにおいて支持するセラミックベース26が装着されている。
このコ字状白熱ランプ30は、封止管部32の各々が発光管部31に垂直な平面に関して対称な構造を有しており、給電端子25の基端部25Bは、封止管部32に平行な方向に伸び、これに連続する先端部25Aは、封止管部32に垂直な方向であって発光管部31に垂直な方向に伸びている。
反射構造体21は、例えば厚み12mのアルミニウム製のブロックよりなるものである。
この反射構造体21は、その一面21Aが鏡面処理が施されてなるものであってもよいが、この例において示すように、一面21Aに、例えば厚み1mmの光輝性を有するアルミニウム製のタイル状体よりなる反射プレート16が取り付けられいていることが好ましい。
ここに、反射プレート16は、図2に示すように、反射構造体21に形成されている貫通長孔22におけるコ字状白熱ランプ30の封止管部32が挿入されていない部分を覆うよう設けられることが好ましい。これにより、コ字状白熱ランプ30から反射構造体21に向かう方向に放射された光がガラス基板Mに向かう方向に高い割合で反射されることとなり、コ字状白熱ランプ30からの放射光をガラス基板Mの加熱処理に高い効率で利用することができる。
加熱ユニット20を構成するコ字状白熱ランプ30の仕様の一例としては、発光管部31の全長が525mm、封止管部32の全長が95mmであって、バルブ34の管径が10mmであり、定格電圧が165V、定格消費電力が1840Wである。
このような形状のコ字状白熱ランプ30を用いる場合には、反射構造体21における貫通長孔22は、例えば、長軸の長さが20mmとされ、短軸の長さが12mmとされる。 また、給電端子25としては、ニッケルよりなるものであって、その厚さが0.2mmのものを用いることができ、給電板24としては、例えば銅よりなる基材にニッケルメッキが施されてなるものであって、その厚さが5mmのものを用いることができる。
このような構成の加熱ユニット20において、コ字状白熱ランプ30の交換作業に係る取り外し工程は、先ず、加熱ユニット20が固定されている状態のチャンバー天板12をチャンバー11から取り外した後、このチャンバー天板12に固定されている加熱ユニット20に対して、反射構造体21の一面21A側から当該反射構造体21の貫通長孔22を介してドライバーを、反射構造体21の反対面21B側(以下、「加熱ユニット空間」ともいう。)に挿入し、コ字状白熱ランプ30を固定しているランプ固定用ネジ27の頭部27Aに到達させ、このドライバーによってランプ固定用ネジ27を緩めて当該コ字状白熱ランプ30を給電板24から取り外し、このコ字状白熱ランプ30の封止管部31を貫通長孔22を介して加熱ユニット空間から取り出す手順によって行われる。
また、コ字状白熱ランプ30の交換作業に係る取り付け工程は、取り外し作業の手順と逆の手順により、新しいコ字状白熱ランプを給電端子25を介して給電板24に取り付け、この新しいコ字状白熱ランプ30が取り付けられた加熱ユニットが固定されている状態のチャンバー天板12をチャンバー11に取り付けることによって行われる。
このような構成の加熱ユニット20によれば、加熱源として、複数のコ字状白熱ランプが用いられ、各コ字状白熱ランプ30を固定するためのランプ固定用ネジ27の頭部27Aが、反射構造体21に形成されている、当該白熱ランプの封止管部32Bが挿入されている貫通長孔22を臨むよう位置されるため、加熱ユニット20自体をチャンバー天板12から取り外すことなく、反射構造体21の貫通長孔22を介してドライバーを挿入し、このドライバーによってコ字状白熱ランプ30を固定しているランプ固定用ネジ27を緩めたり、または締めたりすることができると共に、給電端子25が設けられているコ字状白熱ランプ30の封止管部32を、当該貫通長孔22を介して加熱ユニット空間内に出し入れすることができる。従って、反射構造体21の貫通長孔22を介してコ字状白熱ランプ30を着脱することができることから、コ字状白熱ランプ30の交換作業を容易に行うことができる。
また、加熱ユニット20を備えてなる加熱装置10によれば、複数のコ字状白熱ランプ30のすべてを一斉に点灯状態とすることにより、これらのコ字状白熱ランプ30によってガラス基板Mの被加熱処理面に対して放射光が照射され、当該ガラス基板Mの加熱処理が行われるが、加熱ユニット20の設計の自由度が大きく、複数のコ字状白熱ランプ30が、このガラス基板Mの大きな被加熱処理面に対応した状態に配列されているため、当該被加熱処理面を均一な温度分布によって加熱することができる。
以上のことから、本発明の加熱ユニット20によれば、大きな被加熱処理面に対しても高い均一性で加熱処理を施すことができると共に、優れたメンテナンス性を得ることができる。
また、加熱ユニット20においては、反射構造体21の一面21Aに設けられている反射プレート16によって当該反射構造体21の貫通長孔22におけるコ字状白熱ランプ30の封止管部32が挿入されていない部分が覆われているため、コ字状白熱ランプ30から反射構造体21に向かう方向に放射された光が高い割合でガラス基板Mに向かう方向に反射され、コ字状白熱ランプ30からの放射光をガラス基板Mに対する加熱処理に高い効率で利用することができることから、優れた加熱処理性能が得られる。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、加熱ユニットは、図5〜図8に示すように、給電端子として、その先端部分が屈曲した略L字状の形状を有し、先端部41Aに切欠溝42が形成されている給電端子41を備え、ランプ固定部材として、屈曲部44Cを介して連続すると共に対向し、挿入される給電端子41の先端部41Aに適合した形状の給電端子挿入用空間を区画する上板44Aおよび下板44Bにより構成される保持部を有する保持部材44を備えており、この保持部材44が、給電性能を有するネジ(以下、「給電ネジ」ともいう。)43によって給電板24に固定され、給電端子挿入用空間に突起が形成されている構成を有するものであってもよい。この加熱ユニットは、給電端子41、ランプ固定部材に係る構成以外は、図1の加熱ユニットと同様の構成を有するものである。
この図の例においては、1個のコ字状白熱ランプ30に係る給電端子41の各々には、互いに平行に伸びる切欠溝42が形成され、また、反射構造体46には、保持部材44における給電端子挿入方向(図8における左右方向)に伸びる長孔状の貫通孔(以下、「貫通長孔」ともいう。)47が形成されており、この貫通長孔47の他端47A側部分の直上に給電ネジ43の頭部43Aが配置されている。また、保持部材44を構成する上板44A、屈曲部44Cおよび下板44Bは、厚さ0.3mmのステンレス製の板状体により一体的に形成されるものである。
この加熱ユニットにおいては、コ字状白熱ランプ30の封止管部32の各々を、反射構造体46の対応する貫通長孔47の一端47B側部分に挿入し、この状態のコ字状白熱ランプ30を当該貫通長孔47の他端47Aに向かう長さ方向(図6における矢印方向)にスライドさせることによって保持部材44における給電端子挿入空間内に給電端子41の先端部41Aを挿入し、給電端子41の切欠溝42の谷部42Aに給電ネジ43のネジ本体43Bを係合させる手順により、コ字状白熱ランプ30は、所定の位置において、給電ネジ43および給電端子41を介して電気的に接続された状態で取り付けられる。一方、コ字状白熱ランプ30は、この手順とは逆の手順によって取り外される。
従って、この加熱ユニットにおいては、トライバーなどの工具を用いることなく、コ字状白熱ランプ30の交換作業を極めて容易に行うことができる。
また、加熱ユニットは、ランプ固定用部材として、給電板に適宜の方法によって固定された、給電端子を挟み込む作用を有する挟持部材を備え、両端に給電端子が設けられているコ字状白熱ランプの封止管部の各々を長孔状の貫通孔の一端側部分に挿入し、この状態のコ字状白熱ランプを、当該貫通孔の他端に向かう方向に反射構造体の一面に沿ってスライドさせることによって給電端子を挟持部材に挟持させる手順により、コ字状白熱ランプが、所定の位置において、挟持部材および給電端子を介して電気的に接続された状態で取り付けられ、そして固定される構成のものであってもよい。
このような加熱ユニットにおいては、トライバーなどの工具を用いることなく、コ字状白熱ランプの交換作業を極めて容易に行うことができる。
具体的には、例えば下記(1)〜(3)の構成を有するものが挙げられる。
(1)図9および図10に示すように、給電端子として、図1に係る加熱ユニット20を構成する給電端子25と同様の構成を有する給電端子51を備え、挟持部材として、屈曲部54Cを介して連続すると共に対向し、挟持すべき給電端子51の先端部51Aに適合した形状の給電端子挿通路を形成する上板54Aおよび下板54Bにより構成される挟持部を有し、当該給電端子挿通路上に、上板54Aの中央部分から下板54Bに向かう方向(図10において下方向)に突出する、給電端子51の貫通孔52に適合した形状を有する突起55が形成されている挟持部材54が備えられている構成。
このような構成を有する加熱ユニットにおいては、コ字状白熱ランプをスライドさせることによって挟持部材54における給電端子挿通路に給電端子51の先端部51Aが挿入され、これにより、給電端子51の貫通孔52が挟持部材54の突起55に係合し、給電端子51の先端部51Aが挟持部材54に挟持された状態が形成される。
(2)図11および図12に示すように、給電端子として、先端部61Aに貫通孔が形成されていないこと以外は図1に係る加熱ユニット20を構成する給電端子25と同様の構成を有する給電端子61を備え、挟持部材として、屈曲部64Cを介して連続すると共に対向し、挟持すべき給電端子61の先端部61Aに適合した形状の給電端子挿通路を形成する上板64Aおよび下板64Bにより構成される挟持部を有する挟持部材64が備えられている構成。
このような構成を有する加熱ユニットにおいては、コ字状白熱ランプをスライドさせることによって挟持部材64における給電端子挿通路に給電端子61の先端部61Aが挿入され、これにより、給電端子61の先端部61Aが挟持部材64に挟持された状態が形成される。
(3)図13に示すように、給電端子として、先端部71Aに貫通孔が形成されていないこと以外は図1に係る加熱ユニットを構成する給電端子25と同様の構成を有する給電端子71を備え、挟持部材として、挟持すべき給電端子71の先端部71Aに適合した大きさの平板状部分74Aと、この平板状部分74Aの両側面の各々に連続し、屈曲して伸びる屈曲部分74Bにより構成される挟持部を有する挟持部材74が備えられている構成。
このような構成を有する加熱ユニットにおいては、コ字状白熱ランプをスライドさせることにより、給電端子71の先端部71Aが挟持部材74に挟持された状態が形成される。
本発明の加熱ユニットの構成の一例を、当該加熱ユニットが加熱装置に設けられた状態によって示す説明図である。 図1の加熱ユニットの要部を拡大して示す説明用断面図である。 図1の加熱ユニットを図2における矢印方向から見た状態を示す説明図である。 図1の加熱ユニットに備えられている白熱ランプの構成を給電端子と共に示す説明用斜視図である。 本発明の加熱ユニットの構成の他の例を示す説明用拡大図である。 図5の加熱ユニットを図5における矢印方向から見た状態における白熱ランプの両端に設けられている給電端子、反射構造体に形成されている貫通孔および給電ネジの位置関係を示す説明図である。 図5の加熱ユニットに備えられている白熱ランプに設けられている給電端子の構成を示す説明用斜視図である。 図5の加熱ユニットを構成する給電端子と挟持部材との関係を示す説明図である。 本発明の加熱ユニットを構成する白熱ランプに設けられる給電端子の構成の他の例を示す説明用斜視図である。 図9の給電端子と、この給電端子に対応する保持部材との関係を示す説明図である。 本発明の加熱ユニットを構成する白熱ランプに設けられる給電端子の構成の更に他の例を示す説明用斜視図である。 図11の給電端子と、この給電端子に対応する挟持部材との関係を示す説明図である。 本発明の加熱ユニットを構成する白熱ランプに設けられる給電端子の構成のまた更に他の例を示す説明用斜視図である。 従来の加熱ユニットの構成の一例を、当該加熱ユニットが加熱装置に設けられた状態によって示す説明図である。
符号の説明
10 加熱装置
11 チャンバー
11A 窓部
12 チャンバー天板
14 支持台
16 反射プレート
20 加熱ユニット
21 反射構造体
21A 一面
21B 反対面
22 貫通孔
22A 一端
22B 他端
23 スペーサー
24 給電板
24A 絶縁性支柱
24B 電流導入用配線
25 給電端子
25A 先端部
25B 基端部
25C 貫通孔
26 セラミックベース
27 ランプ固定用ネジ
27A 頭部
28 冷却用冷水配管
29 加熱ユニット固定用ネジ
30 白熱ランプ
31 発光管部
32 封止管部
34 バルブ
34A 水平部
34B 垂直部
36 フィラメント
37 内部リード棒
41 給電端子
41A 先端部
42 切欠溝
42A 谷部
43 ネジ
43A 頭部
43B ネジ本体
44 保持部材
44A 上板
44B 下板
44C 屈曲部
46 反射構造体
47 貫通孔
47A 他端
47B 一端
51 給電端子
51A 先端部
52 貫通孔
54 挟持部材
54A 上板
54B 下板
54C 屈曲部
55 突起
61 給電端子
61A 先端部
64 挟持部材
64A 上板
64B 下板
64C 屈曲部
71 給電端子
71A 先端部
74 挟持部材
74A 平板状部分
74B 屈曲部分
81 チャンバー
82 チャンバー天板
83 スペーサー
84 支持台
85 加熱ユニット
85A 加熱ユニット固定用ネジ
86 白熱ランプ
86A 発光管部
86B 封止管部
87 反射構造体
87A 貫通孔
87B 一面
87C 反対面
88 給電板
88A 給電線
89 ランプホルダー

Claims (4)

  1. 発光管部の両端の各々に連続し、当該発光管部に垂直な方向に伸びる封止管部を有し、その両端の各々に給電端子が設けられている略コ字状の白熱ランプと、当該白熱ランプの封止管部が挿入される貫通孔が形成された反射構造体と、当該反射構造体における白熱ランプの発光管部が配置される一面側の反対面側に配置され、白熱ランプに給電端子を介して給電をするための給電板とを備えており、
    反射構造体の貫通孔に封止管部が挿入されている状態の白熱ランプを給電端子を介して給電板に固定するためのランプ固定用部材が、当該貫通孔を臨むよう位置されており、
    反射構造体における貫通孔が長孔状であり、貫通孔に封止管部が挿入された状態の白熱ランプが、反射構造体の一面に沿ってスライド可能な構造を有するものであることを特徴とする加熱ユニット。
  2. 白熱ランプの両端に設けられた給電端子の各々が切欠溝を有すると共に、ランプ固定用部材が給電端子の切欠溝に対応する突起を有しており、当該白熱ランプを給電端子における切欠溝の伸びる方向にスライドさせ、切欠溝にランプ固定用部材の突起を係合させることにより、給電端子とランプ固定用部材とを接触させる構造を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の加熱ユニット。
  3. ランプ固定用部材が給電端子を挟み込む機能を有するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加熱ユニット。
  4. ランプ固定用部材がネジよりなり、反射構造体の貫通孔に挿入され、当該貫通孔を介してネジの頭部に到達するドライバーによってネジを回すことのできる構造を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の加熱ユニット。
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