JP2011187335A - 放電ランプおよび光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】照明の光量低下や照明の不均一性を改善した放電ランプを提供する。
【解決手段】放電ランプ50は、放電作用により発光するガラス管51と、ガラス管51の両側に設けられた一対の口金部52,53とを備え、一対の電極部52,53における陰極側の電極部53に、放電を行うための電力を供給する電力供給部材54が連結されており、この電力供給部材54は、導電材料を用いて中空部56a等を有する管状に形成され、中空部56a等に冷却風を通して陰極側の電極部53に導く冷却用通風部材として機能する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放電ランプおよび、この放電ランプを備えた光源装置に関する。
半導体製造工程において半導体ウェハの表面検査を行う表面検査装置として、ウェハの表面に照明光を照射して当該ウェハの表面に形成された繰返しパターンからの回折光による像を撮像し、撮像面内における輝度変化からパターンの良否判断を行う表面検査装置が知られている。このような表面検査装置においては、従来から水銀ランプ等の放電ランプを用いた照明用の光源装置が使用されている。
例えば、図7に示すように、このような光源装置500は、ランプハウス501の内部に、放電ランプ511や、楕円鏡521および平面鏡522等が取り付けられ、放電ランプ511から発生した光を楕円鏡521および平面鏡522で反射させてランプハウス501の窓部502から外部へ射出するようになっている。放電ランプ511を点灯させるためには、両側の口金部(電極部)512,513に電圧を負荷させる必要があり、陽極側の口金部512を上方へ向けてランプハウス501に設けられた保持部材503の金属部にネジ固定し、陰極側の口金部513をケーブル515等と繋げて電力を供給する方法が一般的である。
放電ランプ511の口金部512,513は点灯時に高温となるため、口金部512,513を一定温度以下に保たなければ、放電ランプ511が破損するおそれがある。保持部材503の金属部に固定された陽極側の口金部512は、口金部512で生じた熱が金属部へ熱伝導されるとともに当該金属部で放熱が生じるため、特別な対策を施さなくても一定温度以下になる。一方、ケーブル515と電気的に接続された陰極側の口金部513は、金属部材への熱放出が起こらないため、冷却ノズル505等を配置してエアによる強制冷却を行う必要がある(また例えば、特許文献1を参照)。
特開平9−213129号公報
しかしながら、陰極側の口金部513は、構造上、ランプハウス501内で光が通過する領域に配置されるため、この口金部513を冷却するノズル505や電力供給用のケーブル515も必然的に光の通過領域内に位置することから、これらの部材により放電ランプ511からの光が遮光されて照明の光量低下や照明の不均一性が生じるおそれがあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、照明の光量低下や照明の不均一性を改善した放電ランプおよび光源装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る放電ランプは、放電作用により発光する発光部と、前記発光部の両側に設けられた一対の電極部とを備え、前記一対の電極部における少なくとも一方の側の前記電極部に、前記放電を行うための電力を供給する電力供給部材と、前記電力供給部材と一体的に構成されて前記一方の側の前記電極部を冷却するための冷却風を前記一方の側の前記電極部に導く冷却用通風部材とが連結されている。
なお、上述の放電ランプにおいて、前記電力供給部材および前記冷却用通風部材が曲げ変形可能な部材であることが好ましい。
また、上述の放電ランプにおいて、前記放電ランプが水銀ランプもしくは水銀キセノンランプであることが好ましい。
また、上述の放電ランプにおいて、前記冷却用通風部材は、絶縁材料を用いて中空部を有する管状に形成され、前記中空部に前記冷却風を通して前記一方の側の前記電極部に導くとともに、前記中空部に前記電力供給部材が配設されていることが好ましい。
また、上述の放電ランプにおいて、前記電力供給部材は、導電材料を用いて中空部を有する管状に形成され、前記中空部に前記冷却風を通して前記一方の側の前記電極部に導く前記冷却用通風部材となるようにしてもよい。
また、本発明に係る光源装置は、放電作用により発光する発光部および前記発光部の両側に設けられた一対の電極部を有する放電ランプと、前記放電ランプから発光した光を反射させる凹面鏡と、前記発光部および前記一方の側の前記電極部が前記凹面鏡の反射面側に位置するように前記凹面鏡に対して前記放電ランプを保持する保持部材とを備えた光源装置であって、前記放電ランプが本発明に係る放電ランプであることを特徴とする。
本発明によれば、電力供給部材および冷却用通風部材のスペースを小さくすることができるため、放電ランプによる照明の光量低下や照明の不均一性を改善することができる。
第1実施形態の放電ランプを示す図である。 第1実施形態の光源装置を示す図である。 第2実施形態の放電ランプを示す図である。 第3実施形態の放電ランプを示す図である。 第4実施形態の放電ランプを示す図である。 電力供給部材の変形例を示す図である。 従来の光源装置を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。第1実施形態の放電ランプを備えた光源装置を図2に示しており、この装置は例えば、半導体ウェハの表面検査を行う表面検査装置(図示せず)に照明用の光源装置として使用される。光源装置1は、放電ランプ50と、この放電ランプ50が収容されるランプハウス10とを主体に構成される。また、ランプハウス10は、放電ランプ50が収容されるランプハウス本体11と、ランプハウス本体11を略水平に支持するランプハウス支持部材12とを有して構成される。
ランプハウス本体11は、ランプハウス支持部材12に支持されて放電ランプ50等が取り付けられる筐体部20と、筐体部20を上方から覆う箱状のカバー部材15とを有して構成される。筐体部20は、ランプハウス支持部材12に略水平に支持された板状のベースプレート21と、ベースプレート21上に取り付けられたブラケット部材23とを有して構成される。ランプハウス本体11の底板となるベースプレート21には、冷却風導入孔22が形成されており、外部から冷却風導入孔22を通じてランプハウス本体11の内部に放電ランプ50等を冷却するための冷却風(ドライ窒素や高純度窒素または高純度の不活性ガスが好ましい)を導入するようになっている。
鋳造等により図示の形状に成型されたブラケット部材23には、楕円鏡31が取り付けられる楕円鏡取付部24と、平面鏡34が取り付けられる平面鏡取付部25と、ランプハウス口金16の基端部が取り付けられる口金取付部26とが形成される。楕円鏡取付部24は、ブラケット部材23の上部に開口を有する溝状に形成され、この楕円鏡取付部24に、開口を有する板状の楕円鏡支持部材32を用いて楕円鏡31が略水平に取り付けられて支持される。平面鏡取付部25は、楕円鏡取付部24の下方に約45度だけ傾斜するように形成され、この平面鏡取付部25に、平面鏡保持部材35を用いて平面鏡34が水平に対し約45度だけ傾斜するように取り付けられて保持される。口金取付部26は、ブラケット部材23の側部(図2における右側部)で平面鏡取付部25と対向する位置に、開口を有する溝状に形成され、筒状に形成されたランプハウス口金(窓部)16の基端部が略水平に取り付けられる。
ブラケット部材23の楕円鏡取付部24に取り付けられた楕円鏡31の上方には、放電ランプ50の発光部(バルブ部51a)および陰極側の口金部53が楕円鏡31の下側(反射面側)に位置するように放電ランプ50を保持するランプ保持機構37が配設される。ランプ保持機構37は、放電ランプ50が取り付けられるランプ保持部材40と、楕円鏡31の第1焦点位置と放電ランプ50の発光点とが一致するようにランプ保持部材40および放電ランプ50の位置を調整する調整機構38とを有して構成される。なお、ランプ保持機構37は、ブラケット部材23の上部に取り付けられた保持機構支持部材39により楕円鏡31の上方で支持される。
カバー部材15の図2における右下側部には、ランプハウス口金16の先端側が略水平に取り付けられる。このようにして、放電ランプ50から発生した光は、楕円鏡31で集光されつつ下方へ反射するとともに平面鏡34で略水平方向へ(図2における右方へ)反射し、ランプハウス口金16の射出孔17を通過して、外部へ射出されるように構成される。また、カバー部材15の他の側部には、排気ダクト5が連結されており、送風装置6を用いてランプハウス本体11(カバー部材15)の内部の冷却風を外部へ排気するようになっている。これにより、送風装置6を作動させて、外部から冷却風導入孔22を通じてランプハウス本体11の内部に冷却風を導入するとともに、排気ダクト5を通じてランプハウス本体11の内部から冷却風を外部へ排気することで、ランプハウス本体11の内部における放電ランプ50等の各部に冷却風を送風することができる。
放電ランプ50は、水銀キセノンランプ(もしくは、水銀ランプ)であり、図1に示すように、バルブ部51aおよび当該バルブ部51aを挟むように形成された略対称で円筒状の一対の棒状部51b,51cからなるガラス管51と、各棒状部51b,51cの端部にそれぞれ連結された一対の口金部52,53と、陰極側の口金部53に連結された電力供給部材54とを有して構成される。ガラス管51の内部には水銀およびキセノンガス(水銀ランプの場合、水銀のみ)が混合封入されており、バルブ部51aの内部に、発光部を形成するための陽極EL1および陰極EL2が互いに対向して配設される。
陽極側の口金部52は、電気伝導率および熱伝導率の良好なステンレス等の金属材料を用いて円柱状に形成され、陽極EL1と電気的に接続された状態で、陽極側の棒状部51bの端部に連結されている。陽極側の口金部52の先端部には、ネジ部52aが形成されており、このネジ部52aをランプ保持部材40の金属部41に螺合させることにより、陽極側の口金部52が上方を向いた状態で、放電ランプ50がランプ保持部材40に取り付けられて保持される。
なお、ランプ保持部材40は、陽極側の口金部52とネジ部52aを介して螺合される金属部41と、金属部41の周囲を囲んで結合された絶縁部42とから構成される。金属部41は、電気伝導率および熱伝導率の良好な金属材料を用いて上下に延びる円柱状に形成され、金属部41の上端部には、陽極側の口金部52を介して金属部41と電気的に接続された放電ランプ50に電力を供給するための陽極側の電力ケーブル18が電気的に接続される。また、金属部41の上端部に冷却風が送風されるように構成されており、陽極側の口金部52で生じた熱が金属部41を介して効果的に放熱されるようになっている。絶縁部42は、セラミック等の絶縁材料を用いて金属部41の周囲を囲む円筒状に形成され、調整機構38に構成される位置調整用のネジが複数螺合されるようになっている。
陰極側の口金部53は、電気伝導率および熱伝導率の良好なステンレス等の金属材料を用いて円柱状に形成され、陰極EL2と電気的に接続された状態で、陰極側の棒状部51cの端部に連結されている。陰極側の口金部53の先端部には、ネジ部53aが形成されており、このネジ部53aを電力供給部材54の端子部55に螺合させることにより、電力供給部材54が陰極側の口金部53と連結される。
電力供給部材54は、金属等の導電材料を用いて中空部を有する管状に形成され、先端側が陰極側の口金部53と連結された端子部55と、端子部55の基端部と結合した管状部56と、管状部56の基端部と結合した中継部57と、中継部57の基端部と結合して電力ケーブル19および配管部29と接続されるエルボジョイント部58とを有して構成される。陰極側の口金部53と連結された端子部55の内部には、先端部が陰極側の口金部53と対向するように開口した放出孔55aが形成され、放出孔55aを通じて放出された冷却風(ドライ窒素や高純度窒素または高純度の不活性ガスが好ましい)が陰極側の口金部53に送風されて、陰極側の口金部53が冷却されるようになっている。これにより、陰極側の口金部53で生じた熱を効果的に放熱させることができる。
管状部56は、例えば金属製のフレキシブルチューブ等、導電性を有しながら曲げ変形可能な管状の部材から構成されており、嵌合等により先端部が端子部55と結合されるとともに、基端部が中継部57(およびエルボジョイント部58)と結合される。これにより、陽極側の口金部52をランプ保持部材40に螺合させて取り付けたときに、エルボジョイント部58の位置が電力ケーブル19および配管部29の接続部に対してずれたとしても、管状部56、すなわち電力供給部材54を曲げ変形させてエルボジョイント部58を電力ケーブル19および配管部29の接続部と位置整合させることで、電力供給部材54を電力ケーブル19および配管部29と確実に接続させることができる。また、管状部56の内部には中空部56aが形成され、端子部55の放出孔55aと連通している。
中継部57は、短筒状に形成され、嵌合等により先端部が管状部56と結合されるとともに、基端部がエルボジョイント部58と結合される。また、中継部57の内部には中継孔57aが形成され、管状部56の中空部56aと連通している。エルボジョイント部58は、L字型の管状に形成され、先端部が中継部57と結合されるとともに、基端部がランプハウス本体11に設けられた冷却風の配管部29と接続される。また、エルボジョイント部58の内部には導入孔58aが形成され、配管部29および中継部57の中継孔57aと連通している。これにより、導入孔58a、中継孔57a、中空部56a、および放出孔55aが互いに連通し、配管部29からの冷却風は、電力供給部材54の導入孔58a、中継孔57a、中空部56a、および放出孔55aを順に通過して陰極側の口金部53に導かれる。
さらに、エルボジョイント部58の胴部には、放電ランプ50に電力を供給するための陰極側の電力ケーブル19が電気的に接続される。これにより、電力供給部材54は、陰極側の口金部53および電力ケーブル19と電気的に接続されて、ガラス管51のバルブ部51aに電力を供給することが可能になる。このように、電力供給部材54は、中空部56a等に冷却風を通して陰極側の口金部53に導く冷却用通風部材としても機能するため、電力供給部材54および冷却用通風部材を一体的でよりコンパクトな構成とすることができる。なお、陰極側の電力ケーブル19および陽極側の電力ケーブル18は、電源装置3と電気的に接続される。
以上のように構成される光源装置1において、電源装置3から放電ランプ50に電力が供給されると、放電ランプ50のバルブ部51aは、陽極EL1と陰極EL2との間の放電作用により発光する。そして、放電ランプ50のバルブ部51aから発生した光は、楕円鏡31で集光されつつ下方へ反射するとともに平面鏡34で略水平方向へ(図2における右方へ)反射し、ランプハウス口金16の射出孔17を通過して外部へ射出される。
またこのとき、送風装置6が作動して、外部から冷却風導入孔22を通じてランプハウス本体11の内部に冷却風が導入される。また、排気ダクト5を通じてランプハウス本体11の内部から冷却風が外部へ排気されることにより、ランプハウス本体11の内部に配設された配管部29等を通じて放電ランプ50等の各部に冷却風が送風される。ここで、例えば、ランプ保持部材40の金属部41の上端部に冷却風が送風されて、金属部41が冷却されることで、放電ランプ50における陽極側の口金部52で生じた熱が金属部41を介して効果的に放熱される。また例えば、配管部29からの冷却風が、放電ランプ50における電力供給部材54の導入孔58a、中継孔57a、中空部56a、および放出孔55aを順に通過して陰極側の口金部53に導かれ、放出孔55aを通じて放出された冷却風が陰極側の口金部53に送風されて、陰極側の口金部53が冷却される。これにより、陰極側の口金部53で生じた熱が効果的に放熱される。
本実施形態においては、陰極側の口金部53と連結された電力供給部材54および冷却用通風部材が一体的に構成されている。これにより、電力供給部材54および冷却用通風部材のスペースを従来より小さくすることができるため、放電ランプ50から発生した光を遮光する部分の面積が従来と比較して小さくなることから、放電ランプ50による照明の光量低下や照明の不均一性を改善することができる。特に、一対の口金部52,53を有した水銀キセノンランプ(もしくは、水銀ランプ)を用いる場合に効果的である。
また、第1実施形態においては、電力供給部材54が中空部56a等に冷却風を通して陰極側の口金部53に導く冷却用通風部材としても機能するため、電力供給部材54および冷却用通風部材を一体的でよりコンパクトな構成とすることができる。また、電力供給部材54が曲げ変形可能に構成されるため、電力供給部材54を電力ケーブル19および配管部29と確実に接続させることができる。
次に、放電ランプの第2実施形態について説明する。第2実施形態の放電ランプ60は、電力供給部材54および冷却用通風部材の構成を除いて、第1実施形態の放電ランプ50と同様の構成であり、各部に第1実施形態の場合と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。第2実施形態の放電ランプ60は、水銀キセノンランプ(もしくは、水銀ランプ)であり、図3に示すように、バルブ部51aおよび一対の棒状部51b,51cからなるガラス管51と、各棒状部51b,51cの端部にそれぞれ連結された一対の口金部52,53と、陰極側の口金部53に連結された電力供給部材64および冷却用通風部材69とを有して構成される。
電力供給部材64は、先端側が陰極側の口金部53と連結された端子部65と、冷却用通風部材69を介して端子部65の基端部と連結された中継部66と、中継部66の基端部と結合して電力ケーブル19および配管部29と接続されるエルボジョイント部67と、端子部65と中継部66とを電気的に接続させる導線部材68とを有して構成され、各構成部材が金属等の導電材料を用いて形成される。陰極側の口金部53と連結された端子部65の内部には、先端部が陰極側の口金部53と対向するように開口した放出孔65aが形成され、放出孔65aを通じて放出された冷却風が陰極側の口金部53に送風されて、陰極側の口金部53が冷却されるようになっている。これにより、陰極側の口金部53で生じた熱を効果的に放熱させることができる。
中継部66は、短筒状に形成され、嵌合等により先端部が冷却用通風部材69と結合されるとともに、基端部がエルボジョイント部67と結合される。また、中継部66の内部には中継孔66aが形成され、冷却用通風部材69の中空部69aと連通している。導線部材68は、冷却用通風部材69の中空部69aに配設されて、端子部65と中継部66とを電気的に接続させる。また、導線部材68は、曲げ変形可能な部材となっている。
エルボジョイント部67は、L字型の管状に形成され、先端部が中継部66と結合されるとともに、基端部がランプハウス本体11に設けられた冷却風の配管部29と接続される。また、エルボジョイント部67の内部には導入孔67aが形成され、配管部29および中継部66の中継孔66aと連通している。さらに、エルボジョイント部67の胴部には、放電ランプ60に電力を供給するための陰極側の電力ケーブル19が電気的に接続される。これにより、電力供給部材64は、陰極側の口金部53および電力ケーブル19と電気的に接続されて、ガラス管51のバルブ部51aに電力を供給することが可能になる。なお、陰極側の電力ケーブル19および陽極側の電力ケーブル18は、電源装置3と電気的に接続される。
冷却用通風部材69は、例えば樹脂製のフレキシブルチューブ等、絶縁性を有しながら曲げ変形可能な管状の部材から構成されており、嵌合等により先端部が端子部65と結合されるとともに、基端部が中継部66(およびエルボジョイント部67)と結合される。また、冷却用通風部材69の内部には中空部69aが形成され、端子部65の放出孔65aおよび中継部66の中継孔66aと連通している。これにより、電力供給部材64の導入孔67a、中継孔66a、冷却用通風部材69の中空部69a、および電力供給部材64の放出孔65aが互いに連通し、配管部29からの冷却風は、導入孔67a、中継孔66a、中空部69a、および放出孔65aを順に通過して陰極側の口金部53に導かれる。また、冷却用通風部材69および導線部材68が曲げ変形可能な部材となっているため、陽極側の口金部52をランプ保持部材40に螺合させて取り付けたときに、エルボジョイント部67の位置が電力ケーブル19および配管部29の接続部に対してずれたとしても、冷却用通風部材69および導線部材68(すなわち、電力供給部材64)を曲げ変形させてエルボジョイント部67を電力ケーブル19および配管部29の接続部と位置整合させることで、電力供給部材64および冷却用通風部材69を電力ケーブル19および配管部29と確実に接続させることができる。
第2実施形態の放電ランプ60において、電源装置3から放電ランプ60に電力が供給されると、放電ランプ60のバルブ部51aは、陽極EL1と陰極EL2との間の放電作用により発光する。そして、放電ランプ60のバルブ部51aから発生した光は、楕円鏡31で集光されつつ下方へ反射するとともに平面鏡34で略水平方向へ(図2における右方へ)反射し、ランプハウス口金16の射出孔17を通過して外部へ射出される。
またこのとき、送風装置6が作動して、外部から冷却風導入孔22を通じてランプハウス本体11の内部に冷却風が導入されるとともに、排気ダクト5を通じてランプハウス本体11の内部から冷却風が外部へ排気されることにより、ランプハウス本体11の内部に配設された配管部29等を通じて放電ランプ60等の各部に冷却風が送風される。ここで、例えば、ランプ保持部材40の金属部41の上端部に冷却風が送風されて、金属部41が冷却されることで、放電ランプ60における陽極側の口金部52で生じた熱が金属部41を介して効果的に放熱される。また例えば、配管部29からの冷却風が、放電ランプ60における電力供給部材64の導入孔67a、中継孔66a、冷却用通風部材69の中空部69a、および電力供給部材64の放出孔65aを順に通過して陰極側の口金部53に導かれ、放出孔65aを通じて放出された冷却風が陰極側の口金部53に送風されて、陰極側の口金部53が冷却される。これにより、陰極側の口金部53で生じた熱が効果的に放熱される。
このように、第2実施形態によれば、陰極側の口金部53と連結された電力供給部材64および冷却用通風部材69が一体的に構成されているため、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。なお、第2実施形態においては、絶縁性を有する材料を用いて管状に形成された冷却用通風部材69の中空部69aに、電力供給部材64の導線部材68が配設されているため、放電ランプ60の点灯時に電力供給部材64から他の部材へ放電が生じることを防止することができる。また、冷却用通風部材69および導線部材68が曲げ変形可能な部材となっているため、電力供給部材64および冷却用通風部材69を電力ケーブル19および配管部29と確実に接続させることができる。
次に、放電ランプの第3実施形態について説明する。第3実施形態の放電ランプ70は、電力供給部材54および冷却用通風部材の構成を除いて、第1実施形態の放電ランプ50と同様の構成であり、各部に第1実施形態の場合と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。第3実施形態の放電ランプ70は、水銀キセノンランプ(もしくは、水銀ランプ)であり、図4に示すように、バルブ部51aおよび一対の棒状部51b,51cからなるガラス管51と、各棒状部51b,51cの端部にそれぞれ連結された一対の口金部52,53と、陰極側の口金部53に連結された電力供給部材74および冷却用通風部材79とを有して構成される。
電力供給部材74は、先端側が陰極側の口金部53と連結された端子部75と、冷却用通風部材79を介して端子部75の基端部と連結された中継部76と、中継部76の基端部と結合して電力ケーブル19および配管部29と接続されるエルボジョイント部77と、端子部75と中継部76とを電気的に接続させる導電部材78とを有して構成され、各構成部材が金属等の導電材料を用いて形成される。なお、第3実施形態の端子部75、中継部76、およびエルボジョイント部77はそれぞれ、第2実施形態の端子部65、中継部66、およびエルボジョイント部67と同様の構成であり、詳細な説明を省略する。
導電部材78は、例えば金属製のフレキシブルチューブ等、導電性を有しながら曲げ変形可能な管状の部材から構成されており、冷却用通風部材79の内側に重なるように配設されて、端子部75と中継部76とを電気的に接続させる。また、エルボジョイント部77の胴部には、放電ランプ70に電力を供給するための陰極側の電力ケーブル19が電気的に接続されるため、第2実施形態の場合と同様に、電力供給部材74は、陰極側の口金部53および電力ケーブル19と電気的に接続されて、ガラス管51のバルブ部51aに電力を供給することが可能になる。なお、導電部材78および冷却用通風部材79の形状が一定の(変形しない)場合、導電部材78として金属製のパイプを用いるようにしてもよい。
冷却用通風部材79は、例えば樹脂製のフレキシブルチューブ等、絶縁性を有しながら曲げ変形可能な管状の部材から構成されており、嵌合等により先端部が端子部75と結合されるとともに、基端部が中継部76(およびエルボジョイント部77)と結合される。また、冷却用通風部材79の内部には中空部79aが形成され、端子部75の放出孔75aおよび中継部76の中継孔76a(並びに、エルボジョイント部77の導入孔77a)と連通している。これにより、電力供給部材74の導入孔77a、中継孔76a、冷却用通風部材79の中空部79a、および電力供給部材74の放出孔75aが互いに連通し、配管部29からの冷却風は、導入孔77a、中継孔76a、中空部79a、および放出孔75aを順に通過して陰極側の口金部53に導かれる。
また、冷却用通風部材79および導電部材78が曲げ変形可能な部材となっているため、陽極側の口金部52をランプ保持部材40に螺合させて取り付けたときに、エルボジョイント部77の位置が電力ケーブル19および配管部29の接続部に対してずれたとしても、冷却用通風部材79および導電部材78(すなわち、電力供給部材74)を曲げ変形させてエルボジョイント部77を電力ケーブル19および配管部29の接続部と位置整合させることで、電力供給部材74および冷却用通風部材79を電力ケーブル19および配管部29と確実に接続させることができる。また、管状の導電部材78が冷却用通風部材79の内側に重なるように配設されているため、中空部79aの断面積を広くすることができる。
第3実施形態の放電ランプ70において、電源装置3から放電ランプ70に電力が供給されると、放電ランプ70のバルブ部51aは、陽極EL1と陰極EL2との間の放電作用により発光する。そして、放電ランプ70のバルブ部51aから発生した光は、楕円鏡31で集光されつつ下方へ反射するとともに平面鏡34で略水平方向へ(図2における右方へ)反射し、ランプハウス口金16の射出孔17を通過して外部へ射出される。
またこのとき、送風装置6が作動して、外部から冷却風導入孔22を通じてランプハウス本体11の内部に冷却風が導入されるとともに、排気ダクト5を通じてランプハウス本体11の内部から冷却風が外部へ排気されることにより、ランプハウス本体11の内部に配設された配管部29等を通じて放電ランプ70等の各部に冷却風が送風される。ここで、例えば、ランプ保持部材40の金属部41の上端部に冷却風が送風されて、金属部41が冷却されることで、放電ランプ70における陽極側の口金部52で生じた熱が金属部41を介して効果的に放熱される。また例えば、配管部29からの冷却風が、放電ランプ70における電力供給部材74の導入孔77a、中継孔76a、冷却用通風部材79の中空部79a、および電力供給部材74の放出孔75aを順に通過して陰極側の口金部53に導かれ、放出孔75aを通じて放出された冷却風が陰極側の口金部53に送風されて、陰極側の口金部53が冷却される。これにより、陰極側の口金部53で生じた熱が効果的に放熱される。
このように、第3実施形態によれば、陰極側の口金部53と連結された電力供給部材74および冷却用通風部材79が一体的に構成されているため、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。なお、第3実施形態においては、絶縁性を有する材料を用いて管状に形成された冷却用通風部材79の中空部79aに、電力供給部材74の導電部材78が配設されているため、放電ランプ70の点灯時に電力供給部材74から他の部材へ放電が生じることを防止することができる。また、冷却用通風部材79および導電部材78が曲げ変形可能な部材となっているため、電力供給部材74および冷却用通風部材79を電力ケーブル19および配管部29と確実に接続させることができる。
次に、放電ランプの第4実施形態について説明する。第4実施形態の放電ランプ80は、電力供給部材54および冷却用通風部材の構成を除いて、第1実施形態の放電ランプ50と同様の構成であり、各部に第1実施形態の場合と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。第4実施形態の放電ランプ80は、水銀キセノンランプ(もしくは、水銀ランプ)であり、図5に示すように、バルブ部51aおよび一対の棒状部51b,51cからなるガラス管51と、各棒状部51b,51cの端部にそれぞれ連結された一対の口金部52,53と、陰極側の口金部53に連結された電力供給部材84および冷却用通風部材89とを有して構成される。
電力供給部材84は、先端側が陰極側の口金部53と連結された端子部85と、冷却用通風部材89を介して端子部85の基端部と連結された中継部86と、中継部86の基端部と結合して電力ケーブル19および配管部29と接続されるエルボジョイント部87と、端子部85と中継部86とを電気的に接続させる導電部材88とを有して構成され、各構成部材が金属等の導電材料を用いて形成される。なお、第4実施形態の中継部86およびエルボジョイント部87はそれぞれ、第2実施形態の中継部66およびエルボジョイント部67と同様の構成であり、詳細な説明を省略する。また、第4実施形態の導電部材88は、第3実施形態の導電部材78と同様の構成であり、詳細な説明を省略する。
第4実施形態の端子部85は、第3実施形態の端子部75と同様の構成であるが、陰極側の口金部53と一体的に形成されている点で第3実施形態の構成と異なる。このようにしても、電力供給部材84は、第3実施形態の場合と同様に、陰極側の口金部53および電力ケーブル19と電気的に接続されて、ガラス管51のバルブ部51aに電力を供給することができる。
冷却用通風部材89は、第3実施形態の冷却用通風部材79と同様の構成である。これにより、電力供給部材84の導入孔87a、中継孔86a、冷却用通風部材89の中空部89a、および電力供給部材84の放出孔85aが互いに連通し、配管部29からの冷却風は、導入孔87a、中継孔86a、中空部89a、および放出孔85aを順に通過して陰極側の口金部53に導かれる。
そして、このような第4実施形態によっても、第3実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。なお、第1実施形態の端子部55および第2実施形態の端子部65についても、陰極側の口金部53と一体的に形成することは可能である。
なお、上述の各実施形態において、電力供給部材および冷却用通風部材が陰極側の口金部53の側方に延びているが、これに限られるものではなく、電力供給部材および冷却用通風部材の先端側が陰極側の口金部53の下方(すなわち、一対の口金部52,53を結ぶ直線の延びる方向)に延びるようにしてもよい。例えば、図6に示すように、放出孔95aを有する端子部95が陰極側の口金部53の下側に連結されるとともに、中空部96aを有する冷却用通風部材(もしくは、電力供給部材の管状部)96の先端部が端子部95の下側に結合されるようにしてもよい。このようにすれば、陽極側の口金部52をランプ保持部材40に螺合させて取り付けたときに、取り付け時の回転方向に拘わらず、電力供給部材および冷却用通風部材の曲げ方向を略一定にすることができるため、放電ランプのロットの違いによる照明の不均一性をより確実に改善することができる。
また、上述の各実施形態において、放電ランプとして水銀キセノンランプ(もしくは、水銀ランプ)を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、メタルハライドランプや、キセノンランプ、ナトリウムランプ等であってもよい。
また、上述の各実施形態において、光源装置1に楕円鏡31が設けられているが、これに限られるものではなく、楕円鏡31に代えて、放物面鏡や、球面鏡等の凹面鏡を使用するようにしてもよい。
また、上述の各実施形態において、陰極側の口金部53に電力供給部材および冷却用通風部材が連結されているが、これに限られるものではなく、例えば、楕円鏡31やランプ保持機構37が放電ランプの下側に設けられる場合には、陰極側の口金部53をランプ保持機構に取り付けて、陽極側の口金部52に電力供給部材および冷却用通風部材を連結するようにしてもよい。
また、上述の各実施形態において、電力供給部材および冷却用通風部材が曲げ変形可能な部材となっているが、これに限られるものではなく、形状が一定の(変形しない)部材を用いるようにしてもよい。また、電力供給部材および冷却用通風部材として紫外線透過特性の優れた樹脂材料を用いることもでき、照明均一性を向上させることができる。なお、電力供給部材および冷却用通風部材として紫外線透過特性の優れた樹脂材料を用いる場合、当該樹脂材料の(紫外線に対する)耐光性は、ランプの交換時間程度の耐久性を有することが望ましい。
また、上述の各実施形態において、電力供給部材(および、冷却用通風部材)の両端に端子部およびエルボジョイント部が構成されているが、これに限られるものではない。例えば、電力供給部材(および、冷却用通風部材)を端子部から中継部までの構成として、中継部を配管部29に設けたエルボジョイント部材に接続させるようにしてもよい。また例えば、電力供給部材(および、冷却用通風部材)を端子部のみの構成として、端子部を配管部29に設けた管状部材に接続させるようにしてもよい。また、端子部の放出孔を陰極側の口金部53の周囲に複数配置するようにすれば、高出力の放電ランプの口金部(陰極側の口金部53)を効率的に冷却することができる。
1 光源装置
10 ランプハウス
31 楕円鏡 34 平面鏡
37 ランプ保持機構 40 ランプ保持部材
50 放電ランプ(第1実施形態)
51 ガラス管(発光部)
52 陽極側の口金部(電極部) 53 陰極側の口金部(電極部)
54 電力供給部材
60 放電ランプ(第2実施形態)
64 電力供給部材 69 冷却用通風部材(69a 中空部)
70 放電ランプ(第3実施形態)
74 電力供給部材 79 冷却用通風部材(79a 中空部)
80 放電ランプ(第4実施形態)
84 電力供給部材 89 冷却用通風部材(89a 中空部)

Claims (6)

  1. 放電作用により発光する発光部と、
    前記発光部の両側に設けられた一対の電極部とを備え、
    前記一対の電極部における少なくとも一方の側の前記電極部に、前記放電を行うための電力を供給する電力供給部材と、前記電力供給部材と一体的に構成されて前記一方の側の前記電極部を冷却するための冷却風を前記一方の側の前記電極部に導く冷却用通風部材とが連結されていることを特徴とする放電ランプ。
  2. 前記電力供給部材および前記冷却用通風部材が曲げ変形可能な部材であることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 前記放電ランプが水銀ランプもしくは水銀キセノンランプであることを特徴とする請求項1または2に記載の放電ランプ。
  4. 前記冷却用通風部材は、絶縁材料を用いて中空部を有する管状に形成され、前記中空部に前記冷却風を通して前記一方の側の前記電極部に導くとともに、前記中空部に前記電力供給部材が配設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の放電ランプ。
  5. 前記電力供給部材は、導電材料を用いて中空部を有する管状に形成され、前記中空部に前記冷却風を通して前記一方の側の前記電極部に導く前記冷却用通風部材となることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の放電ランプ。
  6. 放電作用により発光する発光部および前記発光部の両側に設けられた一対の電極部を有する放電ランプと、前記放電ランプから発光した光を反射させる凹面鏡と、前記発光部および前記一方の側の前記電極部が前記凹面鏡の反射面側に位置するように前記凹面鏡に対して前記放電ランプを保持する保持部材とを備えた光源装置であって、
    前記放電ランプが請求項1から5のいずれか一項に記載の放電ランプであることを特徴とする光源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016167024A (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 キヤノン株式会社 照明光学系、露光装置、及び物品の製造方法

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