JP2008066720A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008066720A JP2008066720A JP2007210385A JP2007210385A JP2008066720A JP 2008066720 A JP2008066720 A JP 2008066720A JP 2007210385 A JP2007210385 A JP 2007210385A JP 2007210385 A JP2007210385 A JP 2007210385A JP 2008066720 A JP2008066720 A JP 2008066720A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- capacitor
- electrolytic capacitor
- oxidant
- monomer
- capacitor element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Abstract
【解決手段】ポリチオフェンの誘導体(ポリエチレンジオキシチオフェン)を用いた固体電解コンデンサを製造する場合、コンデンサ素子の陽極箔2の切り口および酸化皮膜2aの修復を行った後(S4)、溶媒により希釈した酸化剤溶液に室温で30秒間浸漬し、コンデンサ素子に酸化剤を含浸させる(S5、酸化剤含浸工程)。その後、全排気槽内において、希釈溶媒の沸点以上で、かつ希釈溶媒の沸点よりも50℃高い温度以下の所定の温度で10分間乾燥させる(S6、乾燥工程)。その後、モノマーとメタノールとを調合した液に浸漬させ、コンデンサ素子にモノマーを含浸させる(S7、モノマー含浸工程)。その後、室温の全排気槽内に30分間放置し、さらに全排気槽内において250℃で5分間加熱してモノマーを化学重合させる(S8、化学重合工程)。
【選択図】図3
Description
また、固体電解質として、ポリチオフェンの誘導体であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロールの導電性高分子が一般的に用いられている。
しかしながら、特許文献1、2に記載の方法では、固体電解コンデンサの低ESR化を実現することができない。
前記コンデンサ素子を溶媒により希釈した酸化剤溶液に浸漬し、前記コンデンサ素子に前記酸化剤を含浸させる酸化剤含浸工程と、
前記コンデンサ素子に含浸させた前記酸化剤を乾燥させる乾燥工程と、
前記乾燥工程の後、前記コンデンサ素子をモノマー溶液に浸漬し、前記コンデンサ素子に前記モノマーを含浸させるモノマー含浸工程と、
前記コンデンサ素子に含浸させた前記モノマーを化学重合させる化学重合工程とを備えている。
そして、前記乾燥工程の加熱温度が、前記溶媒の沸点以上で、かつ、前記溶媒の沸点よりも50℃高い温度以下で、酸化剤を乾燥させることを特徴とする。
なお、本明細書中で「全排気槽」とは、槽内での反応気体の滞留を防ぐために積極的に排気を行い、常に新鮮な空気を吸気して、槽内に配置された物質の化学反応を速やかに進行させることができる槽を意味する。
また、「循環槽」とは、吸排気を全く行わないか、または最低限の吸排気のみを行い、槽内に配置された物質の化学反応により生じた反応気体を槽内に滞留させたまま、槽内の気体を循環(攪拌)させる槽を意味する。
また、「全排気炉」とは、積極的に熱処理を行うための炉を備えた「全排気槽」を意味する。
また、酸化剤としては、p−トルエンスルホン酸第二鉄、ドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄、アルキルナフタレンスルホン酸第二鉄等、スルホン酸基を有し、遷移金属多価酸塩であることが好ましい。
図2に示すように、この陽極箔2の表面はエッチング処理により粗面化されるとともに、陽極酸化による酸化皮膜2aが形成されている。
また、陰極箔3も陽極箔2と同様にアルミニウム等で形成されており、その表面は粗面化されるとともに酸化皮膜3aが形成されている。
そして、セパレータ4の両面には、導電性高分子からなる固体電解質(ポリチオフェンまたはその誘導体)が保持されている。つまり、陽極箔2および陰極箔3とセパレータ4との間にこれらの固体電解質が挟持されている。
また、陽極箔2および陰極箔3からはそれぞれ陽極リード線6および陰極リード線7が引き出されている。
図3は、ポリチオフェンまたはその誘導体からなる固体電解質を保持させる固体電解コンデンサの製造方法を示す工程フロー図である。
固体電解コンデンサ1を製造するには、まず、陽極箔2および陰極箔3となるアルミニウム箔の表面にエッチング処理を施し、アルミニウム箔の表面を粗面化する(ステップS1、以下では、単にS1等と表す)。
次に、陽極箔2に化成処理を行い、粗面化されたアルミニウム箔の表面に酸化皮膜を形成する(S2)。
p−トルエンスルホン酸第二鉄/エタノール溶液使用
表1には、酸化剤の液として40重量%のp−トルエンスルホン酸第二鉄/エタノール溶液を用い、全排気槽内において、上記加熱温度を53℃、78℃、103℃、128℃および153℃とし、10分間加熱した場合の固体電解コンデンサ1の電気的特性を示している。
なお、上記実施例で使用した固体電解質は、実施例A-1〜A-3、比較例A-1、A-2ではPEDOT、実施例B-1〜B-3、比較例B-1、B-2ではポリチオフェンである。
また、表1には、これらの電気的特性と比較するために、酸化剤溶液として40重量%のp−トルエンスルホン酸第二鉄/エタノール溶液を用い、全排気槽内において所定の温度で10分間加熱して酸化剤を乾燥させる代わりに、循環槽内において103℃、200℃で5分間加熱して酸化剤を乾燥させた場合の固体電解コンデンサ1の電気的特性をそれぞれ従来例A-1、A-2、B-1、B-2として示している。
また、上記従来例で使用した固体電解質は、従来例A-1、A-2ではPEDOT、従来例B-1、B-2ではポリチオフェンである。
なお、酸化剤の溶媒であるエタノールの沸点は78℃である。
また、実施例A-1〜A-3、B-1〜B-3の場合、従来例A-2、B-2と同程度の静電容量が得られている。
p−トルエンスルホン酸第二鉄/ブタノール溶液使用
表2には、酸化剤溶液として40重量%のp−トルエンスルホン酸第二鉄/ブタノール溶液を用い、全排気槽内において、上記加熱温度を93℃、118℃、143℃、168℃および193℃とし、10分間加熱した場合の固体電解コンデンサ1の電気的特性を示している。
なお、上記実施例で使用した固体電解質は、実施例a-1〜a-3、比較例a-1、a-2ではPEDOT、実施例b-1〜b-3、比較例b-1、b-2ではポリチオフェンである。
また、表2には、これらの電気的特性と比較するために、酸化剤溶液として40重量%のp−トルエンスルホン酸第二鉄/ブタノール溶液を用い、全排気槽内において所定の温度で10分間加熱して酸化剤を乾燥させる代わりに、循環槽内において143℃、200℃で5分間加熱して酸化剤を乾燥させた場合の固体電解コンデンサ1の電気的特性をそれぞれ従来例a-1、a-2、b-1、b-2として示している。
また、上記実施例で使用した固体電解質は、従来例a-1、a-2ではPEDOT、従来例b-1、b-2ではポリチオフェンである。
なお、酸化剤の溶媒であるブタノールの沸点は118℃である。
また、実施例a-1〜a-3、b-1〜b-3の場合、従来例a-2、b-2と同程度の静電容量が得られている。
また、本実施形態では、固体電解質にポリチオフェン、PEDOTを使用したが、その他、チオフェン骨格を有する導電性高分子を用いても、本実施例と同様の効果が得られる。
2 陽極箔
2a 酸化皮膜
3 陰極箔
3a 酸化皮膜
4 セパレータ
5 固体電解質
6 陽極リード線
7 陰極リード線
Claims (3)
- 表面に酸化皮膜が形成された陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子の前記セパレータに、チオフェンまたはその誘導体からなる固体電解質を保持させる固体電解コンデンサの製造方法であって、
前記コンデンサ素子を溶媒により希釈した酸化剤溶液に浸漬し、前記コンデンサ素子に前記酸化剤を含浸させる酸化剤含浸工程と、
前記コンデンサ素子に含浸させた前記酸化剤を乾燥させる乾燥工程と、
前記乾燥工程の後、前記コンデンサ素子をモノマー溶液に浸漬し、前記コンデンサ素子に前記モノマーを含浸させるモノマー含浸工程と、
前記コンデンサ素子に含浸させた前記モノマーを化学重合させる化学重合工程とを備え、
前記乾燥工程の加熱温度が、前記溶媒の沸点以上で、かつ、前記溶媒の沸点よりも50℃高い温度以下で、前記酸化剤を乾燥させることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。 - 前記チオフェンの誘導体がポリエチレンジオキシチオフェンであることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 前記乾燥工程において、全排気槽および/または全排気槽に相当する処理槽内で、前記酸化剤の乾燥を行うことを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007210385A JP2008066720A (ja) | 2006-08-11 | 2007-08-10 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006220530 | 2006-08-11 | ||
JP2007210385A JP2008066720A (ja) | 2006-08-11 | 2007-08-10 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008066720A true JP2008066720A (ja) | 2008-03-21 |
Family
ID=39289101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007210385A Pending JP2008066720A (ja) | 2006-08-11 | 2007-08-10 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008066720A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09283123A (ja) * | 1996-04-16 | 1997-10-31 | Sony Corp | 電池用電極の製造方法及び電池 |
JPH11307396A (ja) * | 1998-04-17 | 1999-11-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体電解コンデンサの製造方法 |
JP2001110684A (ja) * | 1999-08-05 | 2001-04-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体電解コンデンサの製造方法 |
JP2003173933A (ja) * | 2001-12-07 | 2003-06-20 | Japan Carlit Co Ltd:The | 固体電解コンデンサとその製造方法 |
-
2007
- 2007-08-10 JP JP2007210385A patent/JP2008066720A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09283123A (ja) * | 1996-04-16 | 1997-10-31 | Sony Corp | 電池用電極の製造方法及び電池 |
JPH11307396A (ja) * | 1998-04-17 | 1999-11-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体電解コンデンサの製造方法 |
JP2001110684A (ja) * | 1999-08-05 | 2001-04-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体電解コンデンサの製造方法 |
JP2003173933A (ja) * | 2001-12-07 | 2003-06-20 | Japan Carlit Co Ltd:The | 固体電解コンデンサとその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6384896B2 (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
US7497879B2 (en) | Method of manufacturing electrolytic capacitor and electrolytic capacitor | |
KR20110056231A (ko) | 고체 전해 콘덴서의 제조 방법 | |
JPWO2009113285A1 (ja) | 固体電解コンデンサとその製造方法 | |
JP2001102255A (ja) | タンタル固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP2009246288A (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP2000269070A (ja) | コンデンサの製造方法 | |
JP3975161B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP4486636B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP4475669B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP2008034440A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP4909246B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP2008066720A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP3974706B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP2007103406A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP4668140B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP4494377B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP6395202B2 (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP2010087344A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ | |
JP4799797B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP2009252913A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP2008042009A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP4795331B2 (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP2008004860A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP2007048947A (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20110906 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20111227 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120605 |