JP6395202B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、固体電解コンデンサおよびその製造方法に関する。

固体電解コンデンサとして、表面に酸化皮膜が形成された陽極箔と、陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子の陽極箔上に、導電性高分子層を形成したものが知られている。

電解コンデンサの陽極電極は一般的に、エッチングで表面積を増大させたアルミニウム、タンタル、ニオブ等の弁作用を有する金属箔上に酸化皮膜層を形成し、この酸化皮膜層上に導電性高分子層を形成させて、電極を引き出して構成される。この導電性高分子層は、電解コンデンサにおいて真の陰極としての役割を担っており、電解コンデンサの電気特性に大きな影響を及ぼす。

導電性高分子層とは、電子導電性である固体の電解質を含む層であって、ポリチオフェンの誘導体であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロールなどの導電性高分子を固体電解質として用いることが知られている(特許文献1)。

このような導電性高分子層を形成する方法として、予め酸化剤とモノマーとの混合液を調製し、この混合液にコンデンサ素子を浸漬して含浸する方法や、酸化剤とモノマーとを別々に順次コンデンサ素子に含浸する方法がある。例えば、特許文献2記載の固体電解コンデンサは、重合性モノマーと酸化剤とを混合した混合液にコンデンサ素子を浸漬し、コンデンサ素子内で導電性ポリマーの重合反応を発生させている。そして、固体電解質層を形成した後に、このコンデンサ素子を所定のイオン伝導性物質に浸漬して、コンデンサ素子内の空隙部にイオン伝導性物質を充填することによって、高温リフロー下における耐電圧特性の劣化を防止している。
上記の方法はいずれも、コンデンサ素子上で重合反応を進行させながら導電性高分子層を形成するものであるが、これらの方法には、重合の進行に伴う溶液粘度の変化や、酸化剤とモノマーとの混合が不十分になることなど工程管理上の困難があることも知られていた。

一方、特許文献3には、導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)との水分散体である商品名Baytron−P(BAYTRONは登録商標、ドイツ・スタルク社製)を、導電性高分子層の形成に用いることが記載されている。特許文献3には、PEDOTおよびPSSを含む水分散体と所定の化合物溶液とを混合した重合溶液を陽極体に塗布又は含浸し、乾燥することによって導電性高分子層を設けることが開示されている。

また特許文献4には、陽極箔と、チタン、ジルコニウム、ハフニウムの金属または化合物や炭素系材料の被覆層が形成された陰極箔とを、ポリエチレンテレフタレートを含有する不織布からなるセパレータを介して巻回した固体電解コンデンサが開示されている。この発明は、高周波領域のインピーダンス特性が低く、静電容量引き出し率の高い固体電解コンデンサを得ることを目的としており、上記の構成とすることで、陰極箔に形成された被覆層と重合溶液との濡れ性が良くなり、また、セパレータに重合溶液を多量に含浸させることが可能となるため、陰極箔と導電性高分子(固体電解質)との接触面積を向上させられることが開示されている。

特開平2−15611号 特許第4779277号 特開2008−311582号 特許第4560940号

ところで、固体電解コンデンサの用途が拡大するにつれて、より厳しい環境下でも問題なく使用できるコンデンサが求められている。具体的には85℃−85%R.H.という高温・高湿度下でも電気特性の変化が少ないコンデンサが求められている。ところが従来の固体電解コンデンサにおいては、高温・高湿度下に置かれても、静電容量の変化が少なく等価直列抵抗(ESR)の増加も生じにくい十分な耐湿性を有するものは知られていなかった。
そこで本発明はこのような状況に鑑みて、高温・高湿度下でも静電容量の変化が少なく、低いESRが維持される、耐湿性に優れた固体電解コンデンサを提供することを課題とする。

最初に、発明者らは、導電性高分子としてPEDOT/PSSを用いるコンデンサにおいて、セパレータとしてポリエチレンテレフタレートを用いると、高温高湿度雰囲気下でセパレータの加水分解が生じ、ESRの増大が避けられないという知見を得た。そして、この知見をもとに鋭意改良を重ね、85℃−85%R.H.の高温・高湿度下でも電気特性の変化が生じにくい固体電解コンデンサを開発した。

すなわち本発明は、誘電体酸化皮膜が形成された陽極箔と、陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子を有する固体電解コンデンサにおいて、前記誘電体酸化皮膜上に導電性高分子が溶解された溶液を含浸および乾燥させることで形成された導電性高分子層を有し、前記陰極箔がチタン又はチタンの化合物からなる陰極箔、或いは化成処理をした陰極箔であり、かつ、前記セパレータが加水分解性を有さないセパレータであり、前記コンデンサ素子に沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒が含浸されている、固体電解コンデンサに関する。

また本発明は、誘電体酸化皮膜が形成された陽極箔と、チタン又はチタンの化合物からなる陰極箔、或いは化成処理をした陰極箔である陰極箔とを、加水分解性を有さないセパレータを介して巻回しコンデンサ素子を形成する工程と、前記コンデンサ素子にポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸とを含む分散液を含浸及び乾燥させて、導電性高分子層を形成させる工程と、前記導電性高分子層が形成された前記コンデンサ素子に沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒を含浸する工程とを有することを特徴とする、固体電解コンデンサの製造方法に関する。

誘電体酸化皮膜上に導電性高分子が溶解された溶液を含浸および乾燥させることで形成された導電性高分子層を有する陽極箔と、上記の特定の陰極箔とを有する固体電解コンデンサにおいて、(i)セパレータとして加水分解性を有さないものを使用するとともに、(ii)コンデンサ素子に沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒を含浸することで、85℃−85%R.H.の高温高湿度環境に長時間曝されてもセパレータの劣化が抑制され、ESRの増大を防止するともに、当該セパレータを含むコンデンサ素子に沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒が含浸されていることで、高湿度雰囲気下における水分による電気特性への悪影響を極力回避することができる。すなわち、上記(i)および(ii)の構成を備えることで、特許文献4に記載される発明の課題を解決し、85℃−85%R.H.の高温・高湿度下における電気特性の変化が少ない固体電解コンデンサを提供することができる。

さらに、沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒を含浸することで以下の作用効果が得られる。すなわち、有機溶媒が非イオン伝導性有機溶媒であるため、有機溶媒がイオン伝導性有機溶媒である場合よりも、低温領域における静電容量の変化が小さい。また、含浸される有機溶媒の沸点が150℃以上であるので、リフロー時の製品膨張が抑制され、品質の安定した固体電解コンデンサを得ることができる。

本発明の固体電解コンデンサにおいて、コンデンサ素子のセパレータはポリアクリロニトリルを主体に形成されていることが好ましく、導電性高分子層はポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸からなる層を含むことが好ましい。また、沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒は、γ−ブチロラクトン、ポリエチレングリコール、スルホラン、ジメチルスルホキシド及びジメチルホルムアミドからなる群から選択される1又は複数の有機溶媒であることが好ましい。

加水分解性を有さないセパレータとして、ポリアクリロニトリルを主体に形成されているセパレータを用いることで、特に高温・高湿度域において、より耐久性に優れた固体電解コンデンサを得ることができる。導電性高分子層としてポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸からなる層を含むことで、導電性の高い固体電解コンデンサを得ることができる。また、非イオン伝導性有機溶媒として上記の物質を用いることで、効果的に水分の影響を抑制することができる。

本発明の固体電解コンデンサは、導電性高分子層が、陽極箔の酸化皮膜上に、第一の導電性高分子が溶解された溶液を含浸および乾燥させることで形成された第一の導電性高分子層と、前記第一の導電性高分子層上に、前記第一の導電性高分子層とは異なる、第二の導電性高分子を含む分散液を含浸および乾燥させることで形成された第二の導電性高分子層とからなり、前記第一の導電性高分子層は、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン又はその誘導体を含む層であり、前記第二の導電性高分子層は、第一の導電性高分子層上に形成されたポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸からなる層であることが好ましい。

導電性高分子層を上記の構成とすることで、非イオン伝導性有機溶媒の低温領域における静電容量に対する影響を低減できるとともに、コンデンサの電気特性を改善することができる。

本発明によれば、高温・高湿下でも特性変化が少なく低いESRが維持される、耐湿性に優れた固体電解コンデンサが得られる。

コンデンサ素子の概要を示す分解斜視図である。

図1はコンデンサ素子の概要を示す分解斜視図である。コンデンサ素子4内には、陽極箔1と陰極箔3がセパレータ2を介して巻回されて収納されており、陽極箔に接続された陽極リード線5及び陰極箔に接続された陰極リード線6が引き出されている。

本発明の固体電解コンデンサの陽極箔は、所定の幅の平板上の弁作用金属の表面をエッチング処理で粗面化した後に化成酸化処理を行って、表面上に誘電体酸化皮膜が形成されたものを用いる。弁作用金属としては、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタンから選択される少なくとも一つを含む金属が好ましく、中でもアルミニウムが好ましい。

エッチング処理および化成酸化処理は公知の方法で行うことが可能であり、固体電解コンデンサに通常用いられている公知の材料・条件で処理してもよいし、購入品を用いることもできる。例えば、化成酸化処理に用いる化成液は、カルボン酸基を有する有機酸塩類、リン酸等の無機酸塩類の溶質を有機溶媒又は無機溶媒に溶解した化成液が使用できる。

陽極箔は前述のとおりセパレータ及び陰極箔とともに巻回されるが、巻回後に、陽極箔の切り口や外部引き出し電極の取り付け時に欠損した誘電体酸化皮膜を修復するために、公知の条件・方法に従って修復化成を行う。修復化成のための化成液としては、カルボン酸基を有する有機酸塩類、リン酸等の無機酸塩類の溶質を有機溶媒又は無機溶媒に溶解した化成液が使用できる。

陰極箔としては、チタン又はチタンの化合物からなる陰極箔、或いは化成処理をした陰極箔を用いる。チタンの化合物としては、酸化チタン、窒化チタン等が使用されうる。化成処理をした陰極箔としては、アルミニウムに化成処理をした陰極箔等が使用されうる。化成処理をしていないアルミニウム箔やカーボン箔は、高湿度雰囲気下で製品内に侵入した水分によって箔表面が反応するため、好ましくない。化成処理は、コンデンサの電極箔で用いられる公知の処理方法によることができる。

セパレータとしては、加水分解性を有さないセパレータが用いられる。例えば、ポリアクリロニトリル、アラミドを主体に形成されているセパレータであることが好ましい。セパレータはスパンボンドタイプや抄紙タイプの不織布からなるが、安定性の観点から抄紙タイプであることが好ましい。これらのセパレータは、セルロース繊維や他の樹脂材料と混抄されていてもよい。

本発明の固体電解コンデンサでは、誘電体酸化皮膜上に導電性高分子層が形成されている。導電性高分子層は、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)とを含むポリマー分散液に、コンデンサ素子を浸漬・含浸させた後、乾燥によって水分を除去することによって形成されることが好ましい。PEDOT/PSS分散液としては、溶媒として、水を使用したものが好ましく、分散液中のPEDOT/PSSの濃度を0.5〜3.0wt%として作製したものを用いてもよい。導電性高分子層を形成する工程は公知の条件によることができ、含浸・浸漬を減圧下で行うことも好ましい。また、含浸及び乾燥は、一回又は二回以上繰り返して行うことができる。乾燥条件は、溶媒を除去可能かつコンデンサ素子に悪影響を及ぼさない限り制限されないが、例えば85〜150℃で30〜120分、乾燥させることができる。特に好ましくは、2.0wt%のPEDOT/PSSを含む分散体水溶液を用いて、10kPaの減圧下で15分間浸漬・含浸させ、100℃で60分乾燥を行う工程を3回繰り返すことによって、導電性高分子層を形成することができる。

本発明の固体電解コンデンサは、コンデンサ素子内に沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒が含浸されている。沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒としては、γ−ブチロラクトン、ポリエチレングリコール、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これらの非イオン伝導性有機溶媒は、導電性高分子形成後の空隙に対して30%〜100%の割合になるように含浸されることが好ましい。非イオン伝導性溶媒が30%未満になると、コンデンサ素子の水分吸収量が大きくなり、85℃−85%R.H.の耐湿性試験において、1000時間で特性が大きく変化するため好ましくない。

上記の導電性高分子層を有するコンデンサ素子内に上記の溶媒を含浸することによって、固体電解コンデンサが水分の影響を受け難くなり耐湿性が向上するとともに、リフロー時の製品膨張も抑えられるため、高い耐湿性と電気特性を両立し、さらに製品としての安定性にも優れた固体電解コンデンサが得られる。

導電性高分子層は、上記のPEDOT/PSSからなる層の他に、さらなる導電性高分子層を含んでもよい。すなわち、陽極箔の酸化皮膜上に形成された第一の導電性高分子層と、第一の導電性高分子層とは異なる第二の導電性高分子層とからなる、二層の導電高分子層を有することが好ましい。
第一の導電性高分子層は、溶液タイプの導電性高分子溶液を含浸・乾燥することによって形成されることが好ましい。第一の導電性高分子層は、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンまたはその誘導体を主体とする溶液を用いて形成されること、つまり、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン又はその誘導体を主体とする導電性高分子層であることが好ましい。溶液における導電性高分子の濃度は0.1〜2.0wt%、溶媒としてはアルコールやエーテル類、芳香族系を問わず、導電性高分子を溶解し且つ、250℃未満の乾燥温度にて蒸散可能な溶媒を用いることができる。乾燥条件は、溶媒を除去可能かつコンデンサ素子に悪影響を及ぼさない限り制限されないが、例えば100〜250℃で30〜120分、乾燥させることができる。第一の導電性高分子層を形成するための溶液として、特に好ましくは、0.5〜1.5wt%のポリアニリン/イソプロピルアルコール溶液を用い、150℃で30分乾燥させることにより形成できる。ポリアニリンのドーパントには、例えば、スルホコハク酸エステルを用いることができる。

本発明の固体電解コンデンサは、上述の構成のコンデンサ素子を作製後、ケースに収納し、開口部をカーリングした後、公知の条件でエージング処理を行って製造することができる。

以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されない。

[実施例1]
所定の幅に切断された陽極箔及び陰極箔に外部引き出し電極用のタブ端子を接続した。陽極箔は、弁金属としてアルミニウム箔を用い、弁金属の表面にエッチング処理及び化成処理を施すことによって、誘電体酸化皮膜が形成されたものを用いた。前記の陽極箔及び酸化チタンからなる陰極箔を、ポリアクリロニトリルを主体としたセパレータを介して巻回し、巻回素子を完成した。
続いて、陽極箔の切り口や外部引き出し電極取り付け時に欠損した誘電体酸化皮膜の修復、いわゆる化成処理を行った。アジピン酸アンモニウムを水溶媒に溶解させた0.5wt%〜3wt%の化成液を用いて、誘電体酸化皮膜の化成電圧値に近似した電圧を印加し、化成処理を行った。

次に、固体電解コンデンサの陰極層である導電性高分子層の形成を行った。
まず、巻回素子に1.0wt%ポリアニリン/イソプロピルアルコール溶液を含浸し、150℃で30分乾燥させることで第一の導電性高分子層を形成させた。
その後、2.0wt%のPEDOT/PSSを含む分散体水溶液を10kPaの減圧下で15分間浸漬・含浸させ、100℃で60分加熱することによって水分を除去した。この含浸及び乾燥を3回繰り返して、第二の導電性高分子層を形成させた。
さらに、ポリエチレングリコール(分子量600)を10kPa減圧下で30分含浸することによって、素子内に含浸させた。

上記方法で導電性高分子層が形成されたコンデンサ素子を金属ケースに収納し、金属ケースの開口部をカーリングした。続いて、150℃程度の温度条件にてコンデンサに定格電圧を印加してエージング処理を施し、固体電解コンデンサを完成した。

[実施例2]
陰極箔を、化成陰極箔へ変更したこと以外は実施例1と同様に、固体電解コンデンサを作製した。

[比較例1]
陰極箔をカーボン陰極箔へ変更したこと及びセパレータをPETからなるセパレータへ変更したこと以外は実施例1と同様に、固体電解コンデンサを作製した。

[比較例2]
陰極箔をカーボン陰極箔へ変更したこと、セパレータをPETからなるセパレータへ変更したこと、及び、ポリエチレングリコール(分子量600)の含浸を行わなかったこと以外は実施例1と同様に、固体電解コンデンサを作製した。

[実施例及び比較例の固体電解コンデンサの評価]
(耐久試験)
実施例1,2及び比較例1,2の固体電解コンデンサについて、試験前、及び、85℃−85%R.H.の雰囲気下で定格電圧16Vを2000時間印加後(試験後)のESRを測定し、試験前後のESRの変化率を算出した。結果を表1に示す。

上表に示されるとおり、実施例1,2は、比較例1,2と比較してESRの変化率が極めて小さい。特に、セパレータとしてポリアクリロニトリル、陰極箔として酸化チタンを用いた実施例1は、ESRの変化率が小さく、高温高湿下における耐久性に優れた固体電解コンデンサである。

1 陽極箔
2 セパレータ
3 陰極箔
4 コンデンサ素子
5 陽極リード線
6 陰極リード線

Claims (6)

  1. 誘電体酸化皮膜が形成された陽極箔と、陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子を有する固体電解コンデンサにおいて、前記誘電体酸化皮膜上に導電性高分子が溶解された溶液を含浸および乾燥させることで形成された導電性高分子層を有し、前記陰極箔がチタン又はチタンの化合物からなる陰極箔、或いは化成処理をした陰極箔であり、かつ、前記セパレータがポリアクリロニトリルを主体に形成されている加水分解性を有さないセパレータであり、前記コンデンサ素子に沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒が含浸され、前記非イオン伝導性有機溶媒が、前記導電性高分子層形成後の空隙に対して30%〜100%の割合で含まれる、固体電解コンデンサ。
  2. 前記導電性高分子層が、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸からなる層を含む、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒が、γ−ブチロラクトン、ポリエチレングリコール、スルホラン、ジメチルスルホキシド及びジメチルホルムアミドからなる群から選択される1又は複数の有機溶媒である、請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記導電性高分子層が、陽極箔の酸化皮膜上に、第一の導電性高分子が溶解された溶液を含浸および乾燥させることで形成された第一の導電性高分子層と、前記第一の導電性高分子層上に、前記第一の導電性高分子層とは異なる、第二の導電性高分子を含む分散液を含浸および乾燥させることで形成された第二の導電性高分子層とからなり、前記第一の導電性高分子層は、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン又はその誘導体を含む層であり、前記第二の導電性高分子は、第一の導電性高分子層上に形成されたポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸からなる層である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記導電性高分子層が、ポリアニリンを含む第一の導電性高分子層と、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸からなる第二の導電性高分子層とからなり、
    前記沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒がポリエチレングリコールである、
    請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 誘電体酸化皮膜が形成された陽極箔と、チタン又はチタンの化合物からなる陰極箔、或いは化成処理をした陰極箔である陰極箔とを、ポリアクリロニトリルを主体に形成されている加水分解性を有さないセパレータを介して巻回しコンデンサ素子を形成する工程と、前記コンデンサ素子にポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸とを含む分散液を含浸及び乾燥させて、導電性高分子層を形成させる工程と、前記導電性高分子層が形成された前記コンデンサ素子に、沸点が150℃以上の非イオン伝導性有機溶媒を前記導電性高分子層形成後の空隙に対して30%〜100%の割合になるよう含浸する工程とを有することを特徴とする、固体電解コンデンサの製造方法。
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