JP2008053465A - 3次元立体回路基板の製造方法、および3次元立体回路基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 酸化層を形成する窒化アルミニウム基板において、酸化層の応力低減と、処理時間の低減とを実現する3次元立体回路基板の製造方法、および3次元立体回路基板を提供する。
【解決手段】 3次元立体回路基板Aの製造方法は、導電性薄膜3を形成するメタライズ処理工程(S3)の前に、窒化アルミニウム基板1の表面のうち、導電性薄膜3における回路部3aおよび回路部3a近傍に対応する領域のみを酸化処理して酸化層2を形成する酸化層形成工程(S2)を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、3次元立体回路基板の製造方法、および3次元立体回路基板に関するものである。
従来、窒化アルミニウム基板に導電回路を形成して3次元立体回路基板を製造する方法として、まず、窒化アルミニウム基板の表面に導電性薄膜を形成し、その導電性薄膜における回路部と非回路部の少なくとも境界を含む領域に高エネルギービームを照射して導電性薄膜を除去して回路パターンを形成し、回路部の導電性薄膜にめっき処理を施した後、非回路部の導電性薄膜を除去する方法があった。
しかし、高エネルギービーム(例えばレーザビーム)を照射した際に、高エネルギービームが窒化アルミニウム基板にまで到達すると、窒化アルミニウムが分解されて、導電物質である金属アルミが析出してしまう。そこで、高エネルギービーム照射時の金属アルミの析出を防ぐために、窒化アルミニウム基板の表面の全領域を酸化処理して酸化層を形成した後に、導電性薄膜を形成する方法が提案された。すなわち、高エネルギービームは、介在する酸化層を通過しなければ、基板材の窒化アルミニウム基板まで到達することがなく、高エネルギービームの酸化層通過を、高エネルギービームのパワーや処理時間、および酸化層の厚さの調整により阻止している。(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−19645号公報
しかし、上記特許文献1のように窒化アルミニウム基板の表面の全領域に酸化層を形成した場合、酸化層の応力が大きくなって、酸化層と窒化アルミニウム界面、あるいは酸化層の破壊によってピール強度が低下したり、基板の変形等による寸法的な問題が生じていた。また、酸化層の応力が大きくなると酸化層にクラックが発生しやすくなり、当該クラック内に導電性薄膜が成膜されることがある。酸化層のクラック内に成膜された導電性薄膜は、回路パターン形成時に高エネルギービームを照射しても除去されず、回路間の短絡の原因となることがある。
また、酸化の進行は酸素の拡散速度が律速であるため、酸化層の成長に伴い、酸化速度が急速に低下する。したがって、高エネルギービームの照射に対応するために十分な酸化層の厚みに達するまでの時間が増大し、3次元立体回路基板の製造に要する処理時間が大幅に増大していた。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、酸化層を形成する窒化アルミニウム基板において、酸化層の応力低減と、処理時間の低減とを実現する3次元立体回路基板の製造方法、および3次元立体回路基板を提供することにある。
請求項1の発明は、窒化アルミニウム基板の表面に導電性薄膜を形成し、その導電性薄膜における回路部と非回路部の少なくとも境界を含む領域に高エネルギービームを照射し導電性薄膜を除去して回路パターンを形成し、回路部の導電性薄膜にめっき処理を施した後、非回路部の導電性薄膜を除去する3次元立体回路基板の製造方法において、前記導電性薄膜を形成する工程の前に、窒化アルミニウム基板の表面のうち、前記回路部および回路部近傍に対応する領域のみを酸化処理して酸化層を形成する工程を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、従来のように窒化アルミニウム基板の表面の全領域に酸化層を形成した場合に比べて、酸化層が窒化アルミニウム基板の表面に密着している面積が減少するので、酸化層の応力が低減する。而して、ピール強度の低下や、基板の変形等による寸法的な問題の発生を抑制し、さらには酸化層のクラック発生を防止している。また、酸化層の形成面積が従来に比べて減少するので、成膜に時間のかかる酸化層形成工程の処理時間を短縮でき、3次元立体回路基板の製造に要する処理時間も短縮される。すなわち、酸化層を形成する窒化アルミニウム基板において、酸化層の応力低減と、処理時間の低減とを実現することができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記窒化アルミニウム基板の酸化層を形成しない領域では、マスクスパッタリング法によって回路を形成することを特徴とする。
この発明によれば、微細な加工が必要な部分のみに酸化層を形成して高エネルギービームを照射して回路を形成し、微細な加工の必要がないめっき給電回路等は、酸化層なしでマスクスパッタリング法を用いて形成している。したがって、不要な領域には酸化層を形成せず、さらに全ての回路を高エネルギービームの照射によって形成しないので、処理時間が短縮される。
請求項3の発明は、請求項1において、前記窒化アルミニウム基板の酸化層を形成しない領域では、コリメートスパッタリング法によって回路を形成することを特徴とする。
この発明によれば、テーパ状の部分や段差のある部分であってもスパッタ膜を形成して回路を形成することができる。
請求項4の発明は、請求項1において、前記酸化層は、原料ガスまたは微粒子をノズルから窒化アルミニウム基板の表面に吹き付けることで形成されることを特徴とする。
この発明によれば、レーザCVD法またはエアロゾルデポジション法(AD法)によって酸化層を形成でき、スパッタリング法や熱酸化法に比べて成膜レートを早くできる。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の3次元立体回路基板の製造方法を用いて形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、従来のように窒化アルミニウム基板の表面の全領域に酸化層を形成した場合に比べて、酸化層が窒化アルミニウム基板の表面に密着している面積が減少するので、酸化層の応力が低減する。而して、ピール強度の低下や、基板の変形等による寸法的な問題の発生を抑制し、さらには酸化層のクラック発生を防止している。また、酸化層の形成面積が従来に比べて減少するので、成膜に時間のかかる酸化層形成工程の処理時間を短縮でき、3次元立体回路基板の製造に要する処理時間も短縮される。すなわち、酸化層を形成する窒化アルミニウム基板において、酸化層の応力低減と、処理時間の低減とを実現することができる。
以上説明したように、本発明では、酸化層を形成する窒化アルミニウム基板において、酸化層の応力低減と、処理時間の低減とを実現することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
以下、本実施形態に係る3次元立体回路基板の製造方法及び該製造方法を用いて製造された3次元立体回路基板について、図面を参照して説明する。図1は3次元立体回路基板の製造方法の概要を示すフローである。3次元立体回路基板Aは、窒化アルミニウム粉体材料を成形して焼結する窒化アルミニウム基板1の準備工程(S1)、窒化アルミニウム基板1を加熱してその表面を酸化処理して酸化層2(絶縁層)を形成する酸化層形成工程(S2)、酸化層2の上にスパッタリング、蒸着、イオンプレーティングなどの物理蒸着法による導電性薄膜3の成膜を行うメタライズ処理工程(S3)、高エネルギービーム(本実施形態ではレーザビーム)による回路部/非回路部の分離を行うレーザ処理工程(S4)、回路部のめっきによる厚膜化を行ってめっき層4を形成するめっき処理工程(S5)、非回路部のエッチング処理工程(S6)の各工程を順次実施することで製造される。
図2(a)〜(d)、図3(a)(b)は、上記各工程における3次元立体回路基板Aの表面処理の様子を示している。まず、図2(a)は窒化アルミニウム基板1の準備工程(S1)であり、窒化アルミニウム基板1が粉末成形、焼結により形成される。窒化アルミニウム基板材の形成に用いる原料である窒化アルミニウム粉は、還元窒化法、直接窒化法,気相合成法などの方法を用いて製造される。本発明において基板材原料の製造方法は特に限定されない。また、窒化アルミニウムは難焼結材料であるため、イットリア(Y)やカルシア(CaO)などを焼結助剤として原料に添加してもよい。
そして、窒化アルミニウム粉を3次元形状に成形する方法は、通常セラミックスの成形で用いられる圧縮成形、押出成形、射出成形、テープ成形などの方法を適用することができる。特に三次元形状を得るためには、射出成形が好適に用いられる。また、成形方法によっては、原料に流動性や可塑性を付与するために、有機溶剤や樹脂などの有機物を添加することもできる。
上述により原材料を成形後、必要に応じて、成形品に含まれる有機物を除去するために脱脂が行われる。この脱脂工程では、室温から600℃程度まで徐々に温度を上げていき、成形品に含まれる有機物を溶出させる。脱脂時の雰囲気は、大気下でも窒素などの不活性ガス下でもよい。
その後、成形品を焼結することで緻密化された焼結体として3次元形状の窒化アルミニウム基板1が得られる。この焼結工程は、雰囲気を窒素などの不活性ガスに置換し、1800℃程度まで徐々に温度を上げて行われる。大気中などで焼結を行うと、窒化アルミニウムの粒界にアルミナが析出してしまう。そのため、焼結速度が低下するばかりではなく、窒化アルミニウム以外の成分が混入し、焼結体の熱伝導率も低下する。そこで、窒化アルミニウムの焼結は、窒素などの不活性雰囲気下で行う必要がある。
次に、図2(b)は酸化層形成工程(S2)であり、上記工程(S1)で得られた窒化アルミニウム基板1は、レーザ処理工程(S4)での高エネルギービーム照射後において高い絶縁性を維持するため、窒化アルミニウム基板1の表面を酸化処理して酸化層2が形成される。このとき、本発明では、後述する導電性薄膜3における回路部3aおよび回路部3a近傍に対応する領域、具体的には回路部3aに対向し且つ回路部3aより所定幅だけ大きい領域に酸化層2が形成される。したがって、従来のように窒化アルミニウム基板の表面の全領域に酸化層を形成した場合に比べて、酸化層2が窒化アルミニウム基板1の表面に密着している面積が減少するので、酸化層2の応力が低減する。
酸化層2を形成する酸化処理の方法として、例えば大気中での加熱処理が行われる。この方法では、窒化アルミニウム基板材は、室温から1000℃まで毎時100℃程度で昇温させた後、1000℃で数時間〜数十時間保持され、その表面に薄膜絶縁層をなす酸化層2が形成される。また、大気中ではなく加圧した水蒸気中で処理を行うことによって、大気中の場合と比較してより低温かつ短時間で酸化処理を行うこともできる。また、酸化層2の形成は、加熱による酸化処理に限定されず、他の成膜方法、例えば、化学蒸着法(CVD法)や、スパッタリング法で行ってもよい。そして、これらの方法を比較すると、膜厚管理が最も容易であるのは、大気中での加熱処理である。
次に、図2(c)はメタライズ処理工程(S3)であり、例えば銅をターゲットとするスパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティングなどの物理蒸着法(PVD法)によって、上述の窒化アルミニウム基板1および酸化層2の上に導電性薄膜3が形成される。しかし、物理蒸着法に限定されることなく化学蒸着法などの他の方法で行ってもよい。導電性薄膜3は、銅以外に、ニッケル、金、アルミニウム、チタン、モリブデン、クロム、タングステン、スズ、鉛などの単体金属、又は黄銅、NiCrなどの合金を用いてもよい。
次に、図2(d)はレーザ処理工程(S4)であり、導電性薄膜3における回路部3aと非回路部3bとの境界部分に高エネルギービーム、例えば電磁波ビームであるレーザビームが照射され、その部分の導電性薄膜3が蒸発除去されて、その除去部3cによって回路部3aと非回路部3bとが分離され、所定の回路パターンが形成される。このとき、酸化層2の幅は、回路部3aと除去部3cとを併せた幅より広く、導電性薄膜3を通過したレーザビームは必ず酸化層2に衝突して、窒化アルミニウム基板1の表面に直接衝突することはない。
次に、図3(a)はめっき処理工程(S5)であり、回路部3aに給電されて電流が流れ、回路部3aの部分が例えば電解銅めっきにより厚膜化されて、めっき層4が形成される。このとき、非回路部3bには電流が流れず、非回路部3bの部分はめっきされないので、その膜厚はもとのままの薄膜の状態にある。
次に、図3(b)はエッチング処理工程(S6)であり、回路パターン形成面全体をエッチングすることにより、下地の酸化層2が現れるように、非回路部3bが除去されて、回路パターンが形成された3次元回路基板Aが完成する。この後、この3次元回路基板Aの使用用途に応じて、厚膜化した回路部のニッケルめっき処理および金めっき処理などが行われて電子部品、例えば発光ダイオードなどの実装等が行われる。
このように、上記3次元立体回路基板の製造方法は、導電性薄膜3を形成するメタライズ処理工程(S3)の前に、窒化アルミニウム基板1の表面を酸化処理して、導電性薄膜3における回路部3aに対向し且つ回路部3aより所定幅だけ大きい領域(図2(b)では、窒化アルミニウム基板1上の2つの領域)に酸化層2を形成する工程(S2)を備えている。したがって、従来のように窒化アルミニウム基板の表面の全領域に酸化層を形成した場合に比べて、酸化層2が窒化アルミニウム基板1の表面に密着している面積が減少するので、酸化層2の応力が低減する。而して、ピール強度の低下や、基板の変形等による寸法的な問題の発生を抑制し、さらには酸化層2のクラック発生を防止している。
また、酸化層2の形成面積が従来に比べて減少するので、成膜に時間のかかる酸化層形成工程(S2)の処理時間を短縮でき、3次元立体回路基板Aの製造に要する処理時間も短縮される。
さらに、高エネルギービームが窒化アルミニウム基板1にまで到達することは、高エネルギービームのパワーや処理時間、及び酸化層2の厚さの調整によって阻止でき、本実施形態では、除去部3cにおいて高エネルギービームが導電性薄膜3を通過して酸化層2の表面の一部深さまで達するように調整されている。このように、酸化層2の一部が除去される探さまで高エネルギービームの照射を行うことで、高エネルギービームの照射部位に導電性薄膜3が残留して電気短絡が発生することを防止でき、また、酸化層2の下の窒化アルミニウム基板1までは除去深さが達していないので、高エネルギービーム照射による窒化アルミニウムの分解と金属アルミの析出を防止できる。
(実施形態2)
本実施形態の3次元立体回路基板Aは、図4(a)〜(c)に示すように、複数の3次元立体回路基板Aを1枚の窒化アルミニウム基板1に形成するシート単位で製造される。まず、6個の3次元立体回路基板Aを形成可能な1枚の窒化アルミニウム基板1を準備する。窒化アルミニウム基板1は、枠部1a内に3次元立体回路基板Aを形成する6個の回路基板部1bを配置し、各回路基板部1bは連結部1cを介して枠部1aに接続している(図4(a))。
そして、上記酸化層形成工程(S2)で酸化層2を各回路基板部1b上に形成するのであるが、この酸化層2は実施形態1と同様に、上記レーザ処理工程(S4)で高エネルギービームを照射する導電性薄膜3における回路部3aおよび回路部3a近傍に対応する領域、具体的には回路部3aに対向し且つ回路部3aより所定幅だけ大きい領域に形成される(図4(b))。なお図4(b)では、窒化アルミニウム基板1の側面の成膜を一部省略している。
次に、上記メタライズ処理工程(S3)において、回路基板部1b上の導電性薄膜3と、枠部1aおよび連結部1c上のめっき給電回路10を、不要部分をマスキングしてスパッタ成膜するマスクスパッタリング法で形成する。このめっき給電回路10は、窒化アルミニウム基板1の枠部1aおよび連結部1cに形成されて、各回路基板部1b上に形成した導電性薄膜3の回路部3aに接続している(図4(c))。なお図4(c)では、窒化アルミニウム基板1の側面の成膜を一部省略している。
そして、上記レーザ処理工程(S4)で、導電性薄膜3における回路部3aと非回路部3bとの境界部分に高エネルギービームを照射して、所定の回路パターンを形成した後、上記めっき処理工程(S5)ではめっき給電回路10を介して給電されて回路部3aにめっき処理が行われる。そして、上記エッチング処理工程(S6)の後、各3次元立体回路基板A毎に切断、分割される。
このように本実施形態では、全ての回路をレーザ処理工程(S4)で形成するのではなく、微細な加工が必要な部分のみに酸化層2を形成してレーザ処理を施し、微細な加工の必要がないめっき給電回路10等は、酸化層2なしでマスクスパッタリング法を用いて形成している。したがって、不要な領域には酸化層2を形成せず、さらに全ての回路をレーザ処理で形成しないので、処理時間が短縮される。
また、微細な加工の必要がないめっき給電回路10等の回路を立体回路で形成しなければならない場合は、コリメートスパッタリング法を用いる。コリメートスパッタリング法とは、図5に示すように、任意の方向に飛翔するスパッタ原子Sからコリメート電極等のコリメートマスク(コリメータ)Zを介して一定方向に飛翔するスパッタ原子Sのみを通過させることで、窒化アルミニウム基板1上にスパッタ膜Mを形成する方法で、テーパ状の部分や段差のある部分であってもスパッタ膜Mを形成することが可能となる。
(実施形態3)
実施形態1,2において、酸化層2の形成は図6に示すように、窒化アルミニウム基板1の表面にノズル20から原料ガスを吹き付け、さらに分解するためのエネルギーを与えるレーザを照射することで酸化膜を形成するレーザCVD法、またはノズル20から窒化アルミニウム基板1の表面に酸化物の微粒子を高速で吹き付けて酸化膜を堆積させるエアロゾルデポジション法(AD法)を用いてもよい。この場合、スパッタリング法や熱酸化法に比べて成膜レートが早いという利点がある。なお、レーザCVD法は、レーザの照射位置のみに成膜されるため、マスクが不要となる。また、AD法は、細かいパターンで成膜する場合にマスクが必要となるが、例えばある領域の全面に亘って成膜する場合にはマスクが不要となる。
そして、図7(a)(b)に示すように、酸化層2の上に導電性薄膜3の回路部3aが形成されるのであるが、酸化層2の幅は、回路部3aの幅方向の両端からW1=50μm以上(望ましくは100μm)大きく形成する。すなわち、酸化層2の幅は、回路部3aの幅より片側に50μm以上大きく形成するのである。これは、レーザ処理工程(S4)において、レーザを窒化アルミニウム基板1に照射しないようにするためであり、上記W1はレーザのスポット径以上に設定される。
実施形態1の3次元立体回路基板の製造方法の概要を示すフロー図である。 (a)〜(d)同上の各工程における表面処理の様子を示す斜視図である。 (a)(b)同上の各工程における表面処理の様子を示す斜視図である。 (a)〜(c)実施形態2の3次元立体回路基板の製造方法の概要を示す斜視図である。 同上のコリメートスパッタリング法を示す図である。 実施形態3の3次元立体回路基板の製造方法の概要を示す斜視図である。 (a)(b)同上の表面処理の様子を示す図である。
符号の説明
A 3次元立体回路基板
1 窒化アルミニウム基板
2 酸化層
3 導電性薄膜
3a 回路部
3b 非回路部
3c 除去部
4 めっき層

Claims (5)

  1. 窒化アルミニウム基板の表面に導電性薄膜を形成し、その導電性薄膜における回路部と非回路部の少なくとも境界を含む領域に高エネルギービームを照射し導電性薄膜を除去して回路パターンを形成し、回路部の導電性薄膜にめっき処理を施した後、非回路部の導電性薄膜を除去する3次元立体回路基板の製造方法において、
    前記導電性薄膜を形成する工程の前に、窒化アルミニウム基板の表面のうち、前記回路部および回路部近傍に対応する領域のみを酸化処理して酸化層を形成する工程を備えた
    ことを特徴とする3次元立体回路基板の製造方法。
  2. 前記窒化アルミニウム基板の酸化層を形成しない領域では、マスクスパッタリング法によって回路を形成することを特徴とする請求項1記載の3次元立体回路基板の製造方法。
  3. 前記窒化アルミニウム基板の酸化層を形成しない領域では、コリメートスパッタリング法によって回路を形成することを特徴とする請求項1記載の3次元立体回路基板の製造方法。
  4. 前記酸化層は、原料ガスまたは微粒子をノズルから窒化アルミニウム基板の表面に吹き付けることで形成されることを特徴とする請求項1記載の3次元立体回路基板の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の3次元立体回路基板の製造方法を用いて形成されたことを特徴とする3次元立体回路基板。
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