JP2007109858A - 配線基板及びその作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的容易な方法で、セラミックス基板への密着性が高く、1A以上の電流を信頼性よく流すことが可能な配線基板及びその作製方法を提供する。
【解決手段】配線基板は、セラミックス基板1の表面に密着層2が形成され、その密着層2上に2層のCu層3が形成されたものであって、密着層2が乾式めっきによって形成されたTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層であり、Cu層3が、密着層2上に乾式めっきによって作製された層厚500nm以下の第1Cu層3aと、その第1Cu層3a上に湿式めっきによって作製された層厚3μm以上の第2Cu層3bからなるものである。
【選択図】図1
【解決手段】配線基板は、セラミックス基板1の表面に密着層2が形成され、その密着層2上に2層のCu層3が形成されたものであって、密着層2が乾式めっきによって形成されたTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層であり、Cu層3が、密着層2上に乾式めっきによって作製された層厚500nm以下の第1Cu層3aと、その第1Cu層3a上に湿式めっきによって作製された層厚3μm以上の第2Cu層3bからなるものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、配線基板及びその作製方法に係り、特に、消費電力の大きい半導体素子を実装する配線基板及びその作製方法に関するものである。
配線として金属膜を作製する技術としては、主として無電解めっきによるものと、スパッタを用いたものの2種類があり、多くの公知例がある。
例えば、スパッタを用いたものとしては特許文献1、特許文献2などが挙げられ、無電解めっきを用いたものとしては特許文献3、特許文献4などが挙げられる。
しかしながら、無電解めっきによってセラミックス基板上に密着層を作製する技術は、セラミックス基板への前処理工程が煩雑である。また、はんだ実装の際の高温によって金属膜の剥離が生じる可能性が高い。
また、従来の金属膜作製技術は、湿式のエッチングを伴うため、廃液処理の問題がある。
さらに、従来の金属膜作製技術に示された工程は、5μm以上の厚いCu膜をつける(作製する)技術として最適化された工程とは言えない。
そこで本発明の目的は、比較的容易な方法で、セラミックス基板への密着性が高く、1A以上の電流を信頼性よく流すことが可能な配線基板及びその作製方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、セラミックス基板の表面に密着層が形成され、その密着層上に2層のCu層が形成された配線基板であって、上記密着層が乾式めっきによって形成されたTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層であり、上記Cu層が、密着層上に乾式めっきによって作製された層厚500nm以下の第1Cu層と、その第1Cu層上に湿式めっきによって作製された層厚3μm以上の第2Cu層からなることを特徴とする配線基板である。
請求項2の発明は、上記第2Cu層上に、湿式めっきによって設けられた層厚0.3μm以上のAuあるいはSnからなる層を有する請求項1記載の配線基板である。
請求項3の発明は、上記セラミックス基板は、Na、Ca、又はSiO2のいずれか2つ以上を含む長距離秩序構造をもたない材料からなる請求項1又は2記載の配線基板である。
請求項4の発明は、セラミックス基板の表面に密着層が形成され、その密着層上に順に第1Cu層、第2Cu層が形成された配線基板の作製方法であって、上記密着層としてTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層を乾式めっきによって作製し、上記第1Cu層として層厚500nm以下の層を乾式めっきによって作製し、その第1Cu層をシード層とし、無電解めっきによって上記第2Cu層を作製することを特徴とする配線基板の作製方法である。
請求項5の発明は、セラミックス基板の表面に密着層が形成され、その密着層上に順に第1Cu層、第2Cu層が形成された配線基板の作製方法であって、上記密着層としてTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層を乾式めっきによって作製し、上記第1Cu層として層厚500nm以下の層を乾式めっきによって作製し、電解めっきによって上記第2Cu層を作製し、その第2Cu層の内の不要な部分を乾式エッチングによって切除し、配線パターンを作製することを特徴とする配線基板の作製方法である。
請求項6の発明は、上記第2Cu層上に、湿式めっきによって、層厚0.3μm以上のAuあるいはSnからなる層を作製する請求項4又は5記載の配線基板の作製方法である。
請求項7の発明は、上記乾式めっきとして、金属あるいは樹脂からなるマスク越しにスパッタを行う請求項4から6いずれかに記載の配線基板の作製方法である。
請求項8の発明は、TiあるいはTiを主体とする材料からなる上記密着層をスパッタにて上記セラミックス基板上に作製した後、その密着層を大気に触れさせることなく、上記第1Cu層をスパッタにて作製する請求項4から7いずれかに記載の配線基板の作製方法である。
請求項9の発明は、上記乾式エッチングとしてYAGレーザによるレーザエッチングを用いる請求項5記載の配線基板の作製方法である。
請求項10の発明は、上記密着層を成膜する際、上記セラミックス基板の表面温度を300℃以上とする請求項4から9いずれかに記載の配線基板の作製方法である。
請求項11の発明は、上記第1Cu層及び/又は上記第2Cu層を作製した後、300℃以上でアニールを行う請求項4から10いずれかに記載の配線基板の作製方法である。
請求項12の発明は、上記密着層を作製する前に、上記セラミックス基板の表面にプラズマを用いた前処理を施す請求項4から11いずれかに記載の配線基板の作製方法である。
本発明は、セラミックス基板への密着性が高く、1A以上の電流を流す上で信頼性の高い配線材料及び配線基板を、容易に作製することが可能となるという優れた効果を得ることができる。
以下本発明の実施の形態を添付図面により説明する。
基板上に薄い金属膜を形成し、電極あるいは配線とする技術は液晶パネルの分野では一般的であり、その金属膜の膜厚は100nm〜300nmである。ところが、例えば、幅1cmで、厚さ100nm程度のCu膜に1A以上の電流を流すと、電流密度が高くなりすぎ、短時間でエレクトロマイグレーションの問題が生じる。
そこで、本発明者らは、基板上に設けるCu層の厚みを3μm以上に設定し、電流密度を小さくすることで、1〜5A程度の電流を流すことに対する信頼性を向上させることに成功した。
具体的には、図1に示すように、本実施の形態に係る配線基板は、セラミックス基板1の表面に密着層2を設け、その密着層2上に2層構造のCu層3を設け、そのCu層3上にAuあるいはSnからなる層4を設けたものである。
密着層2は乾式めっきによって作製されたTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層である。また、Cu層3は、密着層2上に乾式めっきによって作製された層厚500nm以下の第1Cu層3aと、その第1Cu層3a上に湿式めっきによって作製された層厚3μm以上の第2Cu層3bからなる。さらに、層4は、湿式めっきによって作製された層厚0.3μm以上の層である。
密着層2の厚さは、コストを考えると薄い方が好ましく、200nm以下で充分とされる。また、第1Cu層3aの厚みは、コストを考えると薄い方が好ましく、500nm以下で充分とされる。さらに、Cuは表面に形成される酸化皮膜の影響で、実装時に使用するはんだに対する濡れ性が悪いため、第2Cu層3bの表面に層4を湿式めっき(無電解めっき、電解めっき)で作製することが好ましい。層4の厚みは0.5μm以上が望ましく、その上限ははんだ実装の方法によって決定される。
セラミックス基板1は、Na、Ca、又はSiO2のいずれか2つ以上を含む長距離秩序構造をもたない材料からなる。本実施の形態で言うセラミックスとは、非金属無機材料全般を指しており、ガラス、セメントなどを含んでいる。また、長距離秩序構造とは、長距離にわたって規則正しい原子配置を保った構造である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態に係る配線基板の作製方法は、セラミックス基板1の表面に、密着層2としてTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層を乾式めっきによって作製し、その密着層2の上に、第1Cu層3aとして層厚500nm以下の層を乾式めっきによって作製し、その第1Cu層3aの上に、湿式めっきによって第2Cu層3bを作製するものである。この第2Cu層3bの上に、湿式めっきによってAuあるいはSnからなる層4が作製される。この層4の作製によって、半導体素子などの各種素子の実装を容易にすることができる。
Cu層3を直接セラミックス基板1上に作製したのでは、Cu層3とセラミックス基板1との密着性が弱い。そこで、本実施の形態では、セラミックス基板1上に先ず密着層2を形成し、その密着層2の上にCu層3を作製している。密着層2の形成に無電解めっき(湿式めっき)を使用すると、セラミックス基板1に対する表面洗浄及び前処理工程を必要とするため、処理が煩雑となる。よって、本実施の形態では、密着層2の形成に、無電解めっきではなく、スパッタ(乾式めっき)を用いている。スパッタによる密着層2を作製する前のセラミックス基板1表面に対する前処理として、プラズマによるクリーニングを行う。このクリーニングの工程は、スパッタエッチングの類であってもよく、大気圧プラズマ処理であっても良い。このプラズマ処理によるセラミックス基板1の表面の清浄化と、粗化によって、セラミックス基板1と密着層2の密着性が向上することを確認している。しかし、前処理方法は、これらに限定するものではない。
Ti、及びTiを主体とする材料は、表面自由エネルギが高く、セラミックスとの反応性も高いため、強固な密着層2を形成する上で最適な材料といえる。しかし、Tiは大気に触れると表面に強力な酸化皮膜を形成し、Cu層3との密着性が低下する。そこで、TiあるいはTiを主体とする材料からなる密着層2をスパッタにてセラミックス基板1上へ作製した後、その密着層2を大気に触れさせることなく、第1Cu層3aをスパッタにて作製することが望ましい。
Ti以外で密着層2に適した金属としてNiがある。NiはCuと結晶構造が同一であり、格子定数も近い。そのため、Ni密着層は、密着層2と第1Cu層3aの間の歪みをTi密着層よりも少なくすることができる利点がある。一方、NiはTiとは異なり、強磁性元素であるため、スパッタリングターゲットとしての取り扱いがやや煩雑である。
一方、スパッタで作製される密着層2と第1Cu層3aの間の密着力は一般に弱い。そこで、本発明者らが鋭意研究した結果、密着層2と第1Cu層3aの密着性を高める2つの手法を見出した。
1つ目は、スパッタをする際のセラミックス基板1表面の温度を300℃以上にすることである。これによって、密着層2と第1Cu層3aの界面の拡散を促し、密着性を高めることができる。セラミックス基板1表面の温度を300℃以上にする手段は、ヒータによる加熱や、ターゲットからの輻射熱などが挙げられ、セラミックス基板1の表面温度が300℃に達していることがここでは重要である。
2つ目は、第1Cu層3aを形成した後、或いは第1Cu層3a上に第2Cu層3bを形成した後、300℃以上のアニールを施すことである。これによって、第1Cu層3aと密着層2の界面拡散が促され、密着性が高くなる。また、第2Cu層3bを形成した後、300℃以上のアニールを施すことによって、前述の密着性向上の効果以外にも、第1Cu層3aと第2Cu層3bの間の歪み、第2Cu層3bに残る歪みを取り去ることができ、導電率を向上させることが可能となる。
これらの密着性向上方法を採用し、密着層2と第1Cu層3aの密着性を高めることで、例えば、配線基板に消費電力の大きい半導体素子をはんだ実装する際に、はんだ実装の際の高温によってCu層3が剥離することはない。
他方、セラミックス基板上に配線パターンを形成する場合、レジストを貼り、湿式のエッチングを施す方法が一般的である。しかし、その工程が煩雑であるため、この工程を無くしたい。また、環境への配慮から、できるだけウェットプロセスは使用したくない。そこで、本実施の形態においては、以下に示す2つのパターン形成方法を用いている。
1つ目の方法は、予め完成パターンを切った(形成しておいた)マスク越しにセラミックス基板1に対してスパッタを行い、密着層2、続いて第1Cu層3aを作製する。その第1Cu層3aに無電解めっき(湿式めっき)を施し、第1Cu層3a上に第2Cu層3bを作製することで、配線パターンを完成させる方法である。マスクは金属あるいは樹脂などからなる。また、第1Cu層3aは、湿式めっきで作製する第2Cu層3bのシード層としての役割を果たす。Cu以外の材料からなる層をシード層とした場合、言い換えると、第1Cu層3a及びCu湿式めっき層(第2Cu層3b)の構成材の組み合わせが異種材料である場合、第1Cu層3aと第2Cu層3bの密着性が悪くなる。
2つ目の方法は、電解めっきを用いる方法で、完成パターンに給電ラインを付加したパターンを切った(形成した)マスクを作製し、そのマスク上からセラミックス基板1に対してスパッタを行い、密着層2、続いて第1Cu層3aを作製する。その後、電解めっき(湿式めっき)によって、第1Cu層3a上に第2Cu層3b、又は第2Cu層3bと層4を作製する。その後、ドライエッチングによって給電パターンの不要部を削除する。ドライエッチングはYAGレーザを用いたレーザエッチングが望ましい。レーザエッチングは、レジストを使用することなく、短時間で不要パターンの除去が可能であり、本発明者らは1秒以内で幅1mm、長さ2mmの領域にある厚さ10μmのCu層3を除去することができた。しかし、エッチング方法は、これに限定するものではない。
これらのパターン形成方法を用いることで、従来の金属膜作製技術のように湿式のエッチングを行う必要がないことから、廃液処理が不要で、かつ、簡単容易に配線パターンを形成することができる。
以上に述べた作製方法で得られた本実施の形態に係る配線基板は、セラミックス基板1に対する配線パターン(密着層2、Cu層3、及び層4)の密着性が高い。また、Cu層3の厚さが3μm以上と厚いことから、配線パターンに1A以上の電流を流したとしても、エレクトロマイグレーションが発生することはなく、信頼性よく電流を流すことができる。
次に、本発明の実施形態の一例を記す。下記の実施例は本発明の利用例の全てではなく、下記の実施例に制限されるものではない。
(実施例1)
厚さ1mmのステンレスの板に、配線パターンと、電解めっきのための給電用パターンを合わせたパターンを刳り抜き、マスクを作製する。
厚さ1mmのステンレスの板に、配線パターンと、電解めっきのための給電用パターンを合わせたパターンを刳り抜き、マスクを作製する。
石英ガラス基板に対して、プラズマエッチングを施した後に、治具を用いて、マスクの下に基板を取付け、スパッタによって密着層としてTi膜を厚さ200nmで成膜した。成膜条件は、スパッタガスがAr、スパッタ圧力が0.7Pa、スパッタ電力が8W/cm2であり、ガラス板をヒータを用いて300℃まで加熱して成膜を行った。
その後、同一の真空チャンバ内で、第1Cu層として厚さ200nmのCu膜を作製した。成膜条件は、スパッタガスがAr、スパッタ圧力が0.3Pa、スパッタ電力が6W/cm2であり、ガラス板をヒータを用いて300℃まで加熱して成膜を行った。
密着層及び第1Cu層が成膜された基板を真空チャンバから取り出した後、硫酸銅+硫酸+水をめっき液とする電解めっきによって、第1Cu層上に第2Cu層として厚さ8μmのCu膜を作製した。
その後、電解Snめっきによって、厚さ6μmのSn膜を第2Cu層上に作製した。
その後、レーザエッチングによって、電解めっきのための給電ラインとして作製されたパターン部を削除(除去)し、完成品(配線基板)を得た。
(実施例2)
厚さ1mmのAlの板に、配線の完成パターンを刳り抜いたマスクを作製する。
厚さ1mmのAlの板に、配線の完成パターンを刳り抜いたマスクを作製する。
治具を用いて、マスクの下に基板として青板ガラス板を取付け、窒素ガス中のTiのスパッタによって密着層としてTiN膜を厚さ190nmで成膜した。成膜条件は、スパッタ圧力が0.7Pa、スパッタ電力が8W/cm2であり、特にガラス板の加熱は行わない。
その後、大気に絶縁されたまま、連結されている真空チャンバ内で、第1Cu層として厚さ400nmのCu膜を作製した。成膜条件は、スパッタガスがAr、スパッタ圧力が0.3Pa、スパッタ電力が6W/cm2であり、特にガラス板の加熱は行わない。
密着層及び第1Cu層が成膜された基板を真空チャンバから取り出した後、無電解めっきによって、第1Cu層上に第2Cu層として厚さ8μmのCu膜を作製した。
その後、無電解Auめっきによって、厚さ1μmのAu膜を第2Cu層上に作製した。
その後、500℃で20秒間アニールを行い、密着層とCu層(第1及び第2Cu層)の界面拡散を促進させ、密着性を向上させ、完成品を得た。
(実施例3)
厚さ1mmのFeの板に、配線の完成パターンを刳り抜いたマスクを作製する。
厚さ1mmのFeの板に、配線の完成パターンを刳り抜いたマスクを作製する。
治具を用いて、マスクの下に基板としてアルミナ板を取付け、Tiのスパッタによって密着層としてTi膜を厚さ100nmで成膜した。成膜条件は、スパッタガスがAr、スパッタ圧力が0.7Pa、スパッタ電力が8W/cm2であり、特にガラス板の加熱は行わない。
その後、大気に絶縁されたまま、連結されている真空チャンバ内で、第1Cu層として厚さ350nmのCu膜を作製した。成膜条件は、スパッタガスがAr、スパッタ圧力が0.3Pa、スパッタ電力が6W/cm2であり、特にガラス板の加熱は行わない。
密着層及び第1Cu層が成膜された基板を真空チャンバから取り出した後、アニールを施し、密着層であるTi膜と第1Cu層の密着性を向上させた。その後、無電解めっきによって、第1Cu層上に第2Cu層として厚さ8μmのCu膜を作製した。
その後、無電解Auめっきによって、厚さ1μmのAu膜を第2Cu層上に作製した。その後、500℃で20秒間アニールを行い、密着層とCu層(第1及び第2Cu層)の界面拡散を促進させ、密着性を向上させ、完成品を得た。
(実施例4)
厚さ1mmのAlの板に、配線の完成パターンと電解めっきに必要な給電パターンを刳り抜いたマスクを作製する。
厚さ1mmのAlの板に、配線の完成パターンと電解めっきに必要な給電パターンを刳り抜いたマスクを作製する。
治具を用いて、マスクの下に基板として青板ガラス板を取付け、Tiのスパッタによって密着層としてTi膜を厚さ150nmで成膜した。成膜条件は、スパッタガスがAr、スパッタ圧力が0.7Pa、スパッタ電力が8W/cm2であり、特にガラス板の加熱は行わない。
その後、大気に絶縁されたまま、連結されている真空チャンバ内で、第1Cu層として厚さ380nmのCu膜を作製した。成膜条件は、スパッタガスがAr、スパッタ圧力が0.3Pa、スパッタ電力が6W/cm2であり、特にガラス板の加熱は行わない。
密着層及び第1Cu層が成膜された基板を真空チャンバから取り出した後、アニールを施し、密着層であるTi膜と第1Cu層の密着性を向上させた。その後、無電解めっきによって、第1Cu層上に第2Cu層として厚さ8μmのCu膜を作製した。
その後、電解Auめっきによって、厚さ1μmのAu膜を第2Cu層上に作製した。その後、500℃で20秒間アニールを行い、密着層とCu層(第1及び第2Cu層)の界面拡散を促進させ、密着性を向上させ、完成品を得た。
(実施例5)
厚さ1mmのステンレスの板に、配線の完成パターンと電解めっきに必要な給電パターンを刳り抜いたマスクを作製する。
厚さ1mmのステンレスの板に、配線の完成パターンと電解めっきに必要な給電パターンを刳り抜いたマスクを作製する。
治具を用いて、マスクの下に基板として青板ガラス板を取付け、Niのスパッタによって密着層としてNi膜を厚さ150nmで成膜した。成膜条件は、スパッタガスがAr、スパッタ圧力が0.7Pa、スパッタ電力が8W/cm2であり、特にガラス板の加熱は行わない。
その後、大気に絶縁されたまま、連結されている真空チャンバ内で、第1Cu層として厚さ380nmのCu膜を作製した。成膜条件は、スパッタガスがAr、スパッタ圧力が0.3Pa、スパッタ電力が6W/cm2であり、特にガラス板の加熱は行わない。
密着層及び第1Cu層が成膜された基板を真空チャンバから取り出した後、アニールを施し、密着層であるNi膜と第1Cu層の密着性を向上させた。その後、無電解めっきによって、第1Cu層上に第2Cu層として厚さ8μmのCu膜を作製した。
その後、電解Auめっきによって、厚さ1μmのAu膜を第2Cu層上に作製した。その後、500℃で20秒間アニールを行い、密着層とCu層(第1及び第2Cu層)の界面拡散を促進させ、密着性を向上させ、完成品を得た。
実施例1〜5の各配線基板における配線パターンに、1A以上(1〜5A程度)の電流を流してもエレクトロマイグレーションは発生せず、1A以上の電流を信頼性よく流すことができた。
1 セラミックス基板
2 密着層
3 Cu層
3a 第1Cu層
3b 第2Cu層
2 密着層
3 Cu層
3a 第1Cu層
3b 第2Cu層
Claims (12)
- セラミックス基板の表面に密着層が形成され、その密着層上に2層のCu層が形成された配線基板であって、上記密着層が乾式めっきによって形成されたTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層であり、上記Cu層が、密着層上に乾式めっきによって作製された層厚500nm以下の第1Cu層と、その第1Cu層上に湿式めっきによって作製された層厚3μm以上の第2Cu層からなることを特徴とする配線基板。
- 上記第2Cu層上に、湿式めっきによって設けられた層厚0.3μm以上のAuあるいはSnからなる層を有する請求項1記載の配線基板。
- 上記セラミックス基板は、Na、Ca、又はSiO2のいずれか2つ以上を含む長距離秩序構造をもたない材料からなる請求項1又は2記載の配線基板。
- セラミックス基板の表面に密着層が形成され、その密着層上に順に第1Cu層、第2Cu層が形成された配線基板の作製方法であって、上記密着層としてTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層を乾式めっきによって作製し、上記第1Cu層として層厚500nm以下の層を乾式めっきによって作製し、その第1Cu層をシード層とし、無電解めっきによって上記第2Cu層を作製することを特徴とする配線基板の作製方法。
- セラミックス基板の表面に密着層が形成され、その密着層上に順に第1Cu層、第2Cu層が形成された配線基板の作製方法であって、上記密着層としてTi、NiあるいはTiを主成分とする材料からなる層厚200nm以下の層を乾式めっきによって作製し、上記第1Cu層として層厚500nm以下の層を乾式めっきによって作製し、電解めっきによって上記第2Cu層を作製し、その第2Cu層の内の不要な部分を乾式エッチングによって切除し、配線パターンを作製することを特徴とする配線基板の作製方法。
- 上記第2Cu層上に、湿式めっきによって、層厚0.3μm以上のAuあるいはSnからなる層を作製する請求項4又は5記載の配線基板の作製方法。
- 上記乾式めっきとして、金属あるいは樹脂からなるマスク越しにスパッタを行う請求項4から6いずれかに記載の配線基板の作製方法。
- TiあるいはTiを主体とする材料からなる上記密着層をスパッタにて上記セラミックス基板上に作製した後、その密着層を大気に触れさせることなく、上記第1Cu層をスパッタにて作製する請求項4から7いずれかに記載の配線基板の作製方法。
- 上記乾式エッチングとしてYAGレーザによるレーザエッチングを用いる請求項5記載の配線基板の作製方法。
- 上記密着層を成膜する際、上記セラミックス基板の表面温度を300℃以上とする請求項4から9いずれかに記載の配線基板の作製方法。
- 上記第1Cu層及び/又は上記第2Cu層を作製した後、300℃以上でアニールを行う請求項4から10いずれかに記載の配線基板の作製方法。
- 上記密着層を作製する前に、上記セラミックス基板の表面にプラズマを用いた前処理を施す請求項4から11いずれかに記載の配線基板の作製方法。
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