不揮発性メモリは、パーソナルコンピュータシステム及び電子機器の内部で広く使用されてきているタイプのメモリである。不揮発性メモリは、何回でもデータを格納し、データを読み出し、又はデータを消去することができ、デバイスに対する電源が遮断された後であってもあらゆる格納されたデータが保持される。
一般に、不揮発性メモリセルは、ドープポリシリコンから作製される浮遊ゲート及び制御ゲートを含む積層ゲートから構成される。浮遊ゲートは、制御ゲートと基板との間に、いかなる回路とも電気的に接続されない浮遊状態で配置される。制御ゲートは、ワード線に電気的に接続される。さらに、基板と浮遊ゲートとの間にトンネル酸化物層が配置され、浮遊ゲートと制御ゲートとの間にゲート間誘電体層が位置する。
一方、製造業で使用されることが多いフラッシュメモリアレイには、NOR(Not−OR)タイプのアレイとNAND(Not−AND)タイプのアレイとがある。NANDタイプのアレイの不揮発性メモリ構造では、NORタイプのアレイの不揮発性メモリに比較して優れた集積密度及び面積利用を提供するように、さまざまなメモリセルが直列に接続されており、それは、さまざまな電子製品において広く使用されてきている。
従来のNANDタイプ不揮発性メモリでは、基板にセルウェルが配置される。セルウェルの抵抗が高いため、デバイスのチャネル領域は導電性が低く、そのため、デバイスの動作速度及びデバイスの性能が影響を受ける。したがって、従来のNANDタイプの不揮発性メモリでは、ウェルの抵抗を低下させるために、通常、十分なウェルピックアップ構造が形成される。たとえば、NAND不揮発性メモリの読出し動作が行われる時、ウェルピックアップ構造は、メモリ閾値電圧分布が広くならないように、セルウェルを微細基底状態で維持することができる。NANDタイプの不揮発性メモリに対する消去動作が行われる時、ウェルピックアップ構造を使用して、消去速度を上昇させるように、セルウェルを消去電圧(約20V)まで急速に充電することができる。
現在、ウェルピックアップ構造を形成する2つの方法がある。1つの方法は、活性領域を画定するとき、メモリアレイの活性領域の延在方向に沿った一部の領域が、ウェルピックアップ構造のための領域であるように維持することである。このウェルピックアップ構造がメモリアレイに位置するため、ワード線の一部の領域が占有される。さらに、ウェルピックアップ構造の領域の幅はワード線の幅とは異なる。活性領域を画定するとき、光近接効果により線の幅は均一でない。ワード線、ビット線プラグ及びビット線を形成するマスクは、正確に調整されるべきであり、そのためプロセスウィンドウが縮小される。他の方法は、2つのメモリアレイの間のビット線に沿った一部の領域が、ウェルピックアップ構造のための領域であるように維持される、というものである。同様に、このウェルピックアップ構造もまた、ビット線の一部の領域を占有し、光近接効果により線の幅は均一でなく、そのためプロセスウィンドウが縮小される。
本発明の1つの目的は、デバイス集積密度を上昇させるために、ワード線又はビット線の面積を占有しないことが可能な不揮発性メモリのウェルピックアップ構造を製造する方法を提供することである。
本発明の別の目的は、不揮発性メモリのウェルピックアップ構造を製造する方法であって、単純であり、光近接効果により線の幅が不均一になる問題を回避することができ、それにより正確なマスクを製造するコストを削減することができ、プロセスウィンドウが拡大される、方法を提供することである。
本発明は、以下のステップを含む、不揮発性メモリのウェルピックアップ構造を製造する方法を提供する。第1の導電型のウェルを有する基板が提供される。基板に複数のデバイス分離構造が形成され、基板の上に複数のダミーメモリ列が形成される。ダミーメモリ列の各々は第2の導電型のソース領域及び第2の導電型のドレイン領域を備える。基板の上に第1の層間絶縁層を形成した後に、この第1の層間絶縁層に開口が形成される。開口は、ダミーメモリ列の第2の導電型のドレイン領域と、第2の導電型のソース領域間のデバイス分離構造とを露出させる。開口によって露出されたデバイス分離構造の一部が除去され、その後、開口によって露出された基板に第1の導電型のウェル延長ドープ領域が形成される。開口にウェルピックアップ導電層が形成され、ウェルピックアップ導電層は、第1の導電型のウェル延長ドープ領域を通って第1の導電型のウェルに電気的に接続される。その後、及び基板の上に複数のダミービット線が形成され、このダミービット線はウェルピックアップ導電層に電気的に接続される。
本発明の一実施の形態によれば、ウェルピックアップ導電層は、基板の上に第1の導電材料層を形成し、それにより開口を充填し、その後第1の層間絶縁層の上の第1の導電材料層を除去し、それにより開口にウェルピックアップ導電層を形成することによって形成される。
本発明の一実施の形態によれば、第1の導電材料層の材料は、タングステン、銅又はアルミニウムを含む。
本発明の一実施の形態によれば、第1の層間絶縁層の上の第1の導電材料層は、化学機械研磨プロセスによって除去される。
本発明の一実施の形態によれば、方法は、層間絶縁層に開口を形成した後、且つ開口にウェルピックアップ導電層を形成する前に、接着層/障壁層を形成することをさらに含む。
本発明の一実施の形態によれば、接着層/障壁層の材料は、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン及びそれらの組合せから構成されるグループから選択される。
本発明の一実施の形態によれば、方法は、第1の導電型のウェル延長ドープ領域を形成した後、急速熱アニーリングプロセスを実施することをさらに含む。
本発明の一実施の形態によれば、方法は、ダミービット線とウェルピックアップ導電層とを電気的に接続するために基板の上に複数のプラグを形成することをさらに含む。
本発明の一実施の形態によれば、プラグは、基板の上に第2の層間絶縁層を形成すること、第2の層間絶縁層及び第1の層間絶縁層をパターニングすることであって、それによりウェルピックアップ導電層を露出させる複数のプラグ開口を形成する、パターニングすること、第2の層間絶縁層の上に第2の導電材料層を形成することであって、それによりプラグ開口を充填する、第2の導電材料層を形成すること、及び第2の層間絶縁層の上の第2の導電材料層の一部を除去することによって形成される。
本発明の一実施の形態によれば、第2の導電材料層の材料は、タングステン、銅、アルミニウム又はドープポリシリコンを含む。
本発明の一実施の形態によれば、第1の層間絶縁層の開口は、第1の層間絶縁層の上にパターニングされたマスク層を形成すること、マスク層をマスクとして使用することにより第1の層間絶縁層の一部を除去することであって、それにより開口を形成する、第1の層間絶縁層の一部を除去すること、及びマスク層を除去することによって形成される。
本発明は、以下のステップを含む、不揮発性メモリのウェルピックアップ構造を製造する方法を提供する。第1の導電型のウェルを有する基板が提供される。次に、この基板に複数のデバイス分離構造が形成され、このデバイス分離構造は第1の方向に向かって延在する。基板の上に複数のメモリ列が形成される。メモリ列の各々は、第2の導電型のソース領域及び第2の導電型のドレイン領域を備える。その後、基板の上に第1の層間絶縁層が形成され、この第1の層間絶縁層に開口及びトレンチが形成される。開口は、メモリ列の2つの隣接する第2の導電型のドレイン領域と2つの隣接する第2の導電型のドレイン領域間のデバイス分離構造とを露出させる。トレンチは、第2の方向に向かって延在するとともに第2の導電型のソース領域を露出させ、第2の方向は第1の方向と交差(interlace)する。開口によって露出されたデバイス分離構造の一部が除去され、その後開口によって露出された基板に第1の導電型のウェル延長ドープ領域が形成される。開口にウェルピックアップ導電層が形成されるとともに、トレンチにソース線が形成される。ウェルピックアップ導電層は、第1の導電型のウェル延長ドープ領域を通って第1の導電型のウェルに電気的に接続される。その後、基板の上に複数のビット線及び複数のダミービット線が形成され、ビット線は第2の導電型のソース領域に電気的に接続され、ダミービット線はウェルピックアップ導電層及びソース線にそれぞれ電気的に接続され、ウェルピックアップ導電層とソース線との間のダミービット線は開放している。
本発明の一実施の形態によれば、ウェルピックアップ導電層及びソース線は、基板の上に第1の導電材料層を形成することであって、それにより開口及びトレンチを充填する、第1の導電材料層を形成すること、及び第1の層間絶縁層の上の第1の導電材料層を除去することであって、それにより開口にウェルピックアップ導電層を形成するとともにトレンチにソース線を形成することによって形成される。
本発明の一実施の形態によれば、第1の層間絶縁層の上の第1の導電材料層は、化学機械研磨プロセスによって除去される。
本発明の一実施の形態によれば、第1の導電材料層の材料は、タングステン、銅又はアルミニウムを含む。
本発明の一実施の形態によれば、方法は、トレンチを覆うマスク層を形成するとともに、開口のデバイス分離構造の一部を除去する前に第1の層間絶縁層の上の開口を露出させること、及び基板に第1の導電型のウェル延長ドープ領域を形成した後にマスク層を除去することをさらに含む。
本発明の一実施の形態によれば、方法は、第1の導電型のウェル延長ドープ領域を形成した後に急速熱アニーリングプロセスを実施することをさらに含む。
本発明の一実施の形態によれば、方法は、ビット線と第2の導電型のドレイン領域とを電気的に接続する複数の第1のプラグと、ダミービット線とウェルピックアップ導電層とを電気的に接続する複数の第2のプラグと、ダミービット線とソース線とを電気的に接続する複数の第3のプラグとを形成することをさらに含む。
本発明の一実施の形態によれば、第1のプラグ、第2のプラグ及び第3のプラグは、基板の上に第2の層間絶縁層を形成すること、第2の層間絶縁層及び第1の層間絶縁層をパターニングすることであって、それにより、第2の導電型のドレイン領域を露出させる複数の第1のプラグ開口と、ウェルピックアップ導電層を露出させる複数の第2のプラグ開口と、ソース線を露出させる複数の第3のプラグ開口とを形成する、パターニングすること、第2の層間絶縁層の上に第2の導電材料層を形成することであって、それにより第1のプラグ開口、第2のプラグ開口及び第3のプラグ開口を充填する、第2の導電材料層を形成すること、及び第2の層間絶縁層の上の第2の導電材料層の一部を除去することによって形成される。
本発明の一実施の形態によれば、ビット線及びダミービット線は、第2の層間絶縁層の上に第3の導電材料層を形成すること、及び第3の導電材料層をパターニングすることであって、それによりビット線及びダミービット線を形成し、第2のプラグに形成されるダミービット線と第3のプラグに形成されるダミービット線とは開放している、パターニングすることによって形成される。
本発明では、第1の導電型のウェル延長ドープ領域は、メモリアレイの2つの隣接する第2の導電型のドレイン領域の間に第1の導電型のウェルの延長であるように形成される。そして、第1の導電型のウェル延長ドープ領域は、ウェルピックアップ導電層及びウェルピックアッププラグを通してビット線に電気的に接続される。したがって、第1の導電型のウェルの抵抗を低減することができ、それによりチャネル領域の電気伝導率が上昇する。その結果、デバイス動作速度が上昇し、デバイス性能が向上する。
さらに、ウェルピックアップ構造及びソース線プラグが同じ2つのメモリ列に位置するため、ウェルピックアップ構造は、メモリアレイの面積又はワード線及びビット線のための領域を付加的に占有することはなく、線の幅が不均一であるという問題が存在しない。このため、光近接効果を回避することができ、プロセスウィンドウが拡大される。近接効果を回避することができ、プロセスウィンドウを拡大することができる。
さらに、ウェルピックアップ構造及びソース線プラグは同時に形成され、そのため、プロセスが簡略化し、プロセスウィンドウをさらに拡大することができる。
本発明の上述した、及びそれ以外の目的、特徴及び利点が理解されるために、図面を添付した好ましい実施形態を以下詳細に説明する。
添付図面は、本発明がさらに理解されるように含まれており、本明細書に組み込まれるとともにその一部を構成する。図面は、本発明の実施形態を例示し、記述とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
ここで、本発明の現在の好ましい実施形態を詳細に参照する。その例を添付図面に示す。可能な場合はいつでも、図面及び説明において同じか又は同様の部分を参照するために同じ参照符号を使用する。
図1A〜図1Fは、本発明の一実施形態による不揮発性メモリのウェルピックアップ構造を製造するプロセスを示す平面図である。図2A〜図2Fは、図1A〜図1Fの線A−A'に沿った断面図である。図3A〜図3Fは、図1A〜図1Fの線B−B'に沿った断面図である。図4A〜図4Fは、図1A〜図1Fの線C−C'に沿った断面図である。
図1A、図2A、図3A及び図4Aに示すように、シリコン基板等の基板100が提供される。基板100は第1の導電型のウェル102を有する。そして、複数のデバイス分離構造104が、隣接するデバイス分離構造104間に活性領域106を画定するように基板100に形成される。デバイス分離構造104は、たとえば、浅いトレンチ分離(shallow trench isolation)構造か又はフィールド酸化層である。浅いトレンチ分離構造又はフィールド酸化層を、任意の既知の方法によって形成することができる。デバイス分離構造104は、X方向(列方向)に沿って並列に配置される。
基板100上には複数のメモリ列108が形成される。メモリ列108の各々は、たとえば、2つの選択トランジスタ110a、110bと、複数のメモリセル112と、第2の導電型のドレイン領域114と、第2の導電型のソース領域116とを備える。複数のメモリセル112は、第2の導電型のソース領域116と第2の導電型のドレイン領域114との間に直列に接続される。選択トランジスタ110bは、メモリセル112と第2の導電型のソース領域116との間に形成され、選択トランジスタ110aは、メモリセル112と第2の導電型のドレイン領域114との間に形成される。メモリセル112のうちの隣接する2つは、それらの間のドープ領域118を介して互いに接続され、メモリセル112及び選択トランジスタ110aは、それらの間のドープ領域118を通して互いに接続され、メモリセル112及び選択トランジスタ110bもまた、それらの間のドープ領域118を通して互いに接続される。
メモリセル112の各々は、基板100上に、トンネル誘電体層120a、浮遊ゲート120b、ゲート間誘電体層120c及び制御ゲート120dを備える。Y方向(行方向)では、各行のメモリセル112の制御ゲート120dは、1つのワード線122に接続され、ワード線122は、Y方向(行方向)に沿って並列に配置される。
選択トランジスタ110a、110bは、それぞれ、基板100上に選択ゲート誘電体層124a及び選択ゲート120bを備える。Y方向(行方向)において、各行における選択トランジスタ110a、110bの選択制御ゲート124dは、1つの選択ゲート線126に接続され、選択ゲート線126は、Y方向(行方向)に沿って並列に配置される。メモリ列108を、任意の既知の方法によって形成することができ、そのため本明細書では説明しない。メモリ列108では、メモリ列108のうちの少なくとも2つの上にソース線プラグ及びウェルピックアップ構造が形成され、この2つのメモリ列108はデータを格納するためには使用されない。このため、これら2つのメモリ列108は、以下の説明におけるいわゆるダミーメモリ列108aである。
図1B、図2B、図3B及び図4Bを参照すると、基板100の上に層間絶縁層128が形成されている。層間絶縁層128の材料は、たとえば酸化シリコン、リンケイ酸塩ガラス、ホウ素リンケイ酸塩ガラス又は他の適当な誘電体材料であり、層間絶縁層128は、たとえば化学気相成長によって形成される。次に、層間絶縁層128の上にマスク層130が形成される。マスク層130の材料は、たとえば、窒化シリコン又は他の適当な材料であり、マスク層130はたとえば化学気相成長によって形成される。
そして、マスク層130の上に、パターニングフォトレジスト層(図示せず)が形成され、そのパターニングフォトレジスト層は、第2の導電型のドレイン領域114に対応するブロック領域と、ダミーメモリ列108aの第2の導電型のソース領域116に対応するストリップ領域とを露出させる。パターニングフォトレジスト層は、たとえば、スピンオンコーティングによってフォトレジスト層を形成した後、フォトリソグラフィプロセスとともにパターニングプロセスを実施することによって形成される。その後、パターニングフォトレジスト層をマスクとして使用することによって、露出したマスク層130が除去されるが、この除去方法は、たとえばエッチングプロセスである。次に、パターニングフォトレジスト層が除去されるが、この除去方法は、たとえば、灰化プロセスによってフォトレジスト層の大部分を除去し、その後、洗浄プロセスによってフォトレジスト残留物を除去するというものである。次に、パターニングされたマスク層130をマスクとして使用することにより、露出した層間絶縁層128が除去され、開口132及びトレンチ134が形成される。露出した層間絶縁層128は、たとえばエッチングプロセスによって除去される。特に、開口132は、2つの隣接する第2の導電型のドレイン領域114と、これら2つの隣接する第2の導電型のドレイン領域114の間のデバイス分離構造104とを露出させる。さらに、トレンチ134は、Y方向における第2の導電型のソース領域116のすべてを露出させる。第1の導電型はたとえばP型であり、第2の導電型はたとえばN型である。また、第1の導電型はN型であってもよく、第2の導電型はP型であってもよい。
図1C、図2C、図3C及び図4Cを参照する。マスク層130の上にマスク層136が形成され、このマスク層136は、トレンチ134全体を覆い、開口138を有する。開口138及び開口132は、ともに、第2の導電型のドレイン領域114を露出させる。マスク層136の材料は、たとえばフォトレジストであり、マスク層136は、たとえばスピンオンコーティングによってフォトレジスト層(図示せず)を形成した後、フォトリソグラフィプロセスによってフォトレジスト層をパターニングすることによって形成される。その後、開口138及び開口132によって露出されるデバイス分離構造104は、デバイス分離構造104aを形成するように除去される。デバイス分離構造104aの上面は、基板100の表面より低い。開口132、138においてデバイス分離構造104の一部を除去する方法は、たとえば、マスク層136及びマスク層130をマスクとして使用したエッチングプロセスによるものである。
次に、開口138及び開口132によって露出された基板100に、第1の導電型のウェル延長ドープ領域140が形成される。第1の導電型のウェル延長ドープ領域140は、たとえば、開口132、138によって露出される基板100に第1の導電型のウェル延長ドープ領域140を形成するように、マスク層136及びマスク層130をマスクとして使用してイオン注入プロセスを実施することによって形成される。特に、デバイス分離構造104の一部が除去されたため、イオンを深く注入することができ、それにより、ドープ深さがより深く且つドープ面積がより広い第1の導電型のウェル延長ドープ領域140が形成される。
次に、図1D、図2D、図3D及び図4Dを参照すると、マスク層136が除去されてトレンチ134が露出されている。マスク層136は、たとえば、灰化プロセスを行ってフォトレジスト層の大部分を除去し、その後、洗浄プロセスによってフォトレジスト残留物を除去することによって除去される。一実施形態によれば、マスク層136を除去した後、急速熱アニーリングプロセスをさらに実施することにより、エッチングプロセスによって損傷された基板100の露出面を修復する。
その後、開口132にウェルピックアップ導電層142が形成され、トレンチ134にソース線144が形成される。ウェルピックアップ導電層142は、第1の導電型のウェル延長ドープ領域140を通って第1の導電型のウェル102に電気的に接続される。ウェルピックアップ導電層142及びソース線144は、たとえば以下のステップによって形成される。開口132及びトレンチ134を充填するように基板100の上に導電材料層が形成され、その後、マスク層130を研磨停止層として使用することにより化学機械研磨プロセスが実行されて、導電材料層の一部が除去される。一実施形態では、ウェルピックアップ導電層142は、たとえば、接着層/障壁層142a及び導電層142bから構成され、ソース線144は、たとえば、接着層/障壁層144a及び導電層144bから構成される。接着層/障壁層142a及び接着層/障壁層144aは、スパイク効果を防止するために金属材料の接着又は金属材料のブロック拡散を向上させることができる。接着層/障壁層142a及び接着層/障壁層144aは、たとえば、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン及びそれらの組合せから作製され、物理気相成長又は化学気相成長によって形成される。導電層142b及び導電層144bの材料は、たとえば、アルミニウム、タングステン又は銅であり、それらの形成方法は、物理気相成長又は化学気相成長である。
図1E、図2E、図3E及び図4Eを参照すると、マスク層130が除去されている。そして、層間絶縁層128上に層間絶縁層146が形成されている。層間絶縁層146及び層間絶縁層128は、プラグ開口148、150、152を形成するようにパターニングされる。プラグ開口148は、ウェルピックアップ導電層142の上に位置し、ウェルピックアップ導電層142を露出させ、プラグ開口150は、第2の導電型のドレイン領域114を露出させ、プラグ開口152はソース線144を露出させる。プラグ開口148及びプラグ開口152は、同じ2つの隣接するダミーメモリ列108aの上に配置される。層間絶縁層146、128をパターニングする方法は、たとえばフォトリソグラフィプロセス及びエッチングプロセスである。
図1F、図2F、図3F及び図4Fを参照すると、プラグ開口148、150、152を充填するように、層間絶縁層146の上に導電材料層(図示せず)が形成される。導電材料層の材料は、たとえば、タングステン、銅、アルミニウム又はドープポリシリコンである。一実施形態では、ドープポリシリコンが導電材料層の材料として使用される場合、それは、化学気相成長によってポリシリコン材料を形成した後、イオン注入プロセスを実施するか又はインサイチュドーピングとともに化学気相成長プロセスを実施することによって形成される。別の実施形態では、導電材料層がタングステン、銅又はアルミニウムである場合、それを、物理気相成長又は化学気相成長によって形成することができる。また、接着層/障壁層(図示せず)を選択的に形成することができる。その後、化学機械研磨プロセスが行われることにより、層間絶縁層146の上の導電材料層が除去され、したがって、プラグ開口148にウェルピックアッププラグ154が形成され、プラグ開口150にビット線プラグ156が形成され、プラグ開口152にソース線プラグ158が形成される。ビット線プラグ156は、第2の導電型のドレイン領域114に電気的に接続され、ウェルピックアッププラグ154は、ウェルピックアップ導電層142に電気的に接続され、ソース線プラグ158は、ソース線144に電気的に接続される。特に、ソース線プラグ158及びウェルピックアッププラグ154は、同じ2つの隣接するメモリ列108aの上に位置する。
次に、層間絶縁層146の上に導電材料層(図示せず)が形成される。導電材料層の材料は、たとえば、タングステン、銅、アルミニウム又はドープポリシリコンである。一実施形態では、ドープポリシリコンが導電材料層の材料として使用される場合、それは、化学気相成長によってポリシリコン材料を形成した後、イオン注入プロセスを実施するか又はインサイチュドーピングとともに化学気相成長プロセスを実施することによって形成される。別の実施形態では、導電材料層がタングステン、銅又はアルミニウムである場合、それを、物理気相成長又は化学気相成長によって形成することができる。また、接着層/障壁層(図示せず)を選択的に形成することができる。そして、複数のビット線162及びダミービット線160a、160bを形成するように、導電材料層がパターニングされる。ダミービット線160a、160bは、それぞれ、ウェルピックアッププラグ154及びソース線プラグ158の上に配置され、ウェルピックアッププラグ154とソース線プラグ158との間のダミービット線160a、160bは開放している(互いに電気的に接続されていない)。
第1の導電型のウェル延長ドープ領域140、ウェルピックアップ導電層142、ウェルピックアッププラグ154及びダミービット線160aは、互いに電気的に接続されることによりウェルピックアップ構造を形成することが留意されるべきである。したがって、第1の導電型のウェル102のための電気的延長経路としてウェルピックアップ構造を使用することにより、チャネル領域の導電性を向上させるように第1の導電型のウェル102の抵抗を低減することができる。その結果、不揮発性メモリの動作速度を上昇させることができ、デバイス性能を向上させることができる。
従来のプロセスでは、各ソース線プラグ158は、2つのメモリ列(ダミーメモリ列108a)の空間を占有する。しかしながら、本発明では、ウェルピックアップ構造及びソース線プラグ158は同じ2つの隣接するメモリ列の上に位置する。したがって、ウェルピックアップ構造は、メモリアレイの面積又はワード線及びビット線のための領域を付加的に占有せず、線の幅が不均一である問題が存在しない。このため、光近接効果を回避することができ、プロセスウィンドウが拡大される。近接効果を回避することができ、プロセスウィンドウを拡大させることができる。さらに、本発明では、ウェルピックアップ構造の数は、ソース線プラグの数によって決まる。
さらに、本発明のウェルピックアップ構造を形成する方法に、ソース線プラグを形成する前にいくつかの簡単なプロセスが追加されることにより、ウェルピックアップ構造及びソース線プラグを同時に形成することができる。したがって、本発明のウェルピックアップ構造を形成する方法は単純であり、広いプロセスウィンドウを有する。
当業者には、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく本発明の構造に対してさまざまな変更及び変形を行うことができる、ということが明らかとなろう。上述したことに鑑みて、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内にある本発明の変更及び変形を包含するように意図されている。