JP2008046219A - ファイバホルダ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホルダ本体2に、ファイバ溝7の前端側と後端側とに光ファイバ32をクランプするクランプ部9,20を設け、蓋体3に、ファイバ溝7の後端側に収納されている光ファイバ32を押圧してホルダ本体2との間に挟み込む弾性押え部28を設け、蓋体3のクランプ部9に対応する部分にクランプ部9のクランプを解除する解除突部27を設け、さらに、蓋体3の閉状態においてファイバ溝7上となる位置に光ファイバ32が通過可能な開口部80を設け、前後のクランプ部9,20間にてファイバ溝7から浮き上がるように形成された光ファイバ32の撓み部が開口部80に収納されるようになっている。
【選択図】図1
Description
このファイバホルダは、光ファイバの位置決め用のファイバ溝が上面に形成されたプレート状のホルダ本体と、ホルダ本体の上面に対して開閉自在に設けられた二枚の蓋体とを備えた構造であり、これらホルダ本体と蓋体とによって光ファイバをその先端を所定長さ突出させた状態で挟持して接続作業に用いる(例えば、特許文献1参照)。
この場合、請求項9に記載した発明のように、前記弾性部材は、透光性の部材で形成されていてもよい。
この場合、請求項11に記載した発明のように、前記係合部が前記蓋体に突設された弾性爪であり、前記ホルダ本体に設けられた係止突起に係脱可能に係合してもよい。
請求項5に係る発明では、ファイバ溝後端側のクランプ部及び/又は蓋体の後端部(ファイバ溝後端部に収納されている光ファイバをホルダ本体との間に挟む部分)が前記ファイバ移動規制手段として機能する。
図1に示すように、この実施形態に係るファイバホルダ1は、単心の光ファイバ心線である光ファイバ32同士を突き合わせ接続するために用いられるものであって、プレート状のホルダ本体2と、ホルダ本体2の上面2a側に対して開閉自在に設けられた蓋体3とを備えている。
図1は、蓋体3が開いた状態を示す斜視図、図2は、蓋体3が閉じた状態を示す斜視図である。尚、図1〜図13において、上側を上、下側を下として説明する。
ホルダ本体2は、合成樹脂で平面視長方形に形成されている。ホルダ本体2の上面2aには、幅方向中央に長手方向に沿うV溝状のファイバ溝7が形成されている。このファイバ溝7は、光ファイバ32をホルダ本体2に対して位置決めして収納するためのものである。尚、ファイバ溝7は、例えばV溝であるが、U溝、丸溝(断面半円形の溝)などであってもよい。
このファイバ溝7の前端側(図1における右側)には凹部8がファイバ溝7と連通して形成されている。この凹部8には光ファイバ32をクランプするためのクランプ部9が設けられている。クランプ部9は一対の弾性片9a,9bで構成されている。
また、クランプ部20とクランプ部9との間であってファイバ溝7上には、ホルダ本体2を厚さ方向に貫通する角孔13がホルダ本体2の幅方向に沿って長辺となるように形成されている。図5に示すように、角孔13は、段付形状に形成されており、その横断面積が上面2a側の角孔13aと比較して下面側の角孔13bの短辺が短くなるように形成されている。
図1、図2に戻り、ホルダ本体2の後端側(図1における左側)には、後方に向かって延出する延出部4が設けられている。この延出部4は、ファイバホルダ1の把持部として構成されたものであって、断面略コの字状に形成されている。延出部4の上面には、V溝状のファイバ溝延長部22がファイバ溝7と連通して設けられている。延出部4の後端には、このファイバ溝延長部22の幅に対応して形成された面取り部19が設けられている。尚、このファイバ溝延長部22も前述したファイバ溝7と同様に、V溝形状に限らず、U溝、丸溝(断面半円形の溝)などであってもよい。また、延出部4は、不要の場合には省略してもよい。
蓋体3の他側には、ホルダ本体2の凹部17に対応する部分に凹部22が形成され、側面24a,24aと底面24bとを備えている。この凹部22には、ホルダ本体2の係止突起18に対応する部分に弾性爪23が突設されている。この弾性爪23は、蓋体3の閉状態においてホルダ本体2の係止突起18に係脱可能に係合するようになっており、これら係止突起18と弾性爪23とによって蓋体3の閉状態が確保できるようになっている。弾性爪23と凹部22の側面24aとの間には、両者に跨る軸25,25が設けられている。弾性爪23と凹部22は、これら軸25,25によって互いに連結した状態になっている。
また、図8に示すように、開口部80は、下面側に向かうに従って長手方向に広がるように湾曲部81,81が形成されている。この湾曲部81,81によって、光ファイバ32の撓み部への損傷を防止するようになっている。
図9に示すように、弾性部材82は板状に形成されたもので、開口部80に対応するように形成された閉塞部83と、この閉塞部83の後端側に設けられた係合部84とが一体成形されたものである。係合部84の略中央には孔85が形成されている。
蓋体3の上面には、この弾性部材82に対応する凹部86が形成されている。この凹部86には、弾性部材82の係合部84両側に対応する部分に一対の突条87,87が形成され、この突条87,87によって、弾性部材82の係合部84が蓋体3と係合するようになっている。すなわち、蓋体3に係合した弾性部材82の閉塞部83は、係合部84と閉塞部83の連結部分を基点に厚さ方向に弾性変形可能な状態になっている。
尚、この弾性部材82は、透光性の部材で形成されていることが望ましい。弾性部材82を透光性とすれば、外部から開口部80を覗きみることでホルダ本体2のファイバ溝7に収納された光ファイバ32の収納状態を視認することが可能になる。
次に、図11に示すように、二つのファイバホルダ1,1をファイバ接続工具90上にそれぞれ前端側が互いに対向するようにしてセットする。このファイバ接続工具90は、ファイバホルダ1を用いて光ファイバ32同士の突き合わせ接続を行う際に用いられる工具であって、光ファイバ接続器50を定位置に支持する支持台が略中央に設けられている。
図15に示す例では、クランプバネ56は、蓋体52,53の分割位置に合わせて形成されたスリット56aにより分割され、個々の蓋体52,53に対してクランプ力を独立して作用させることができるようになっている。尚、スリット56aによるクランプバネ56の分割は、特に必須の構成ではない。
また、例えば、二つのファイバホルダ1を用いて光ファイバ32同士を突き合わせ接続する場合において、一方のファイバホルダ1にセットされている光ファイバ32の撓み部32aを下方に向かって押圧させ、他方のファイバホルダ1にセットされている光ファイバ32の撓み部32aの状態変化(撓みの増大)を確認すれば、光ファイバ同士32同士の突き合わせ状態をより確実に確認することが可能になる。
そして、ファイバ溝7に、溝深さが徐々に浅くなるように形成された撓み形成用突部5が設けられているため、ファイバ溝7に収納された光ファイバ32に予め曲げ部分(初期撓み。但し、光ファイバ32の光特性に影響を与えない曲げ半径を確保する)を形成しておくことが可能になる。よって、この曲げ部分から撓み部32aが形成され易くなり、より確実にファイバホルダ1内でファイバ溝7から浮き上がるように湾曲する光ファイバ32の撓み部32aを形成させることが可能になる。
また、上述の実施形態では、ファイバホルダ1にセットされた光ファイバ32同士を、ファイバ接続工具90を用いることで光接続機器50内に突き合わせ接続した場合について説明したが、これに限らず、例えば、光コネクタ(現場付けコネクタ)への適用も可能である。
さらに、上述の実施形態では、ホルダ本体2の一方の側壁15aに係止突起18が設けられ、蓋体3の係止突起18に対応する部分に弾性爪23が突設されている場合について説明したが、蓋体3に係止突起18が設けられ、ホルダ本体2に、この係止突起18に対応する部分に弾性爪23が設けられた場合であってもよい。
また、上述の実施形態では、ファイバ移動規制手段として、ホルダ本体2のファイバ溝7後端にて光ファイバ32をホルダ本体2に押さえ込む弾性押え部28を例示したが、本発明において、ファイバ移動規制手段(請求項4の弾性押え部、請求項5の後クランプを含む)の設置位置は、蓋体3を閉じた状態において、蓋体3の撓み形成用の開口部80を介して、ファイバ可動押え部95と反対の側であれば良く、上述の実施形態の位置に限定されない。
Claims (11)
- 光ファイバ(32)を位置決めして収納するファイバ溝(7)が上面(2a)に形成されたプレート状のホルダ本体(2)と、該ホルダ本体の上面に対して開閉自在に設けられた蓋体(3)とを備えたファイバホルダ(1)において、
前記蓋体には、閉状態において前記ファイバ溝上となる位置に、前記光ファイバを前記ファイバ溝の長手方向への移動を許容して前記ホルダ本体に押さえ込むファイバ可動押え部(95)と、前記光ファイバが通過可能な開口部(80)とが設けられ、
前記ホルダ本体及び/又は蓋体には、前記光ファイバの前記ファイバ溝の長手方向に沿った方向への移動を規制するためのファイバ移動規制手段(20,28)が設けられ、
前記ファイバ移動規制手段と前記ファイバ可動押え部とは、前記蓋体を閉状態にしたときに、前記蓋体の開口部を介して両側となる位置に配置され、前記ファイバ移動規制手段と前記ファイバ可動押え部との間にて前記ファイバ溝から浮き上がるように形成された前記光ファイバの撓み部が前記開口部に収納されるようになっていることを特徴とするファイバホルダ。 - 前記ファイバ移動規制手段が、前記蓋体の前記ホルダ本体に閉じ合わされる合わせ面(3a)の側に突設された突部(28)であることを特徴とする請求項1に記載のファイバホルダ。
- 前記ファイバ移動規制手段が、前記ホルダ本体に設けられて前記光ファイバを着脱可能に保持するクランプ部(20)であることを特徴とする請求項1に記載のファイバホルダ。
- 光ファイバ(32)を位置決めして収納するファイバ溝(7)が上面(2a)に形成されたプレート状のホルダ本体(2)と、該ホルダ本体の上面に対して開閉自在に設けられた蓋体(3)とを備えたファイバホルダ(1)において、
前記ホルダ本体に、前記ファイバ溝の前端側と後端側とに前記光ファイバをクランプするクランプ部(9,20)を設け、
前記蓋体に、前記光ファイバを押圧して前記ホルダ本体との間に挟み込む弾性押え部(28)を設け、
前記蓋体の前記前端側のクランプ部に対応する部分に該前端側のクランプ部のクランプを解除する解除突部(27)を設け、さらに、前記蓋体の閉状態において前記ファイバ溝上となる位置に前記光ファイバが通過可能な開口部(80)を設け、
前後のクランプ部間にて前記ファイバ溝から浮き上がるように形成された前記光ファイバの撓み部が前記開口部に収納されるようになっていることを特徴とするファイバホルダ。 - 光ファイバ(32)を位置決めして収納するファイバ溝(7)が上面(2a)に形成されたプレート状のホルダ本体(2)と、該ホルダ本体の上面に対して開閉自在に設けられた蓋体(3)とを備えたファイバホルダ(1)において、
前記ホルダ本体に、前記ファイバ溝の前端側と後端側とに前記光ファイバをクランプするクランプ部(9,20)を設け、
前記蓋体の前記前端側のクランプ部に対応する部分に該前端側のクランプ部のクランプを解除する解除突部(27)を設け、さらに、前記蓋体の閉状態において前記ファイバ溝上となる位置に前記光ファイバが通過可能な開口部(80)を設け、
前後のクランプ部間にて前記ファイバ溝から浮き上がるように形成された前記光ファイバの撓み部が前記開口部に収納されるようになっていることを特徴とするファイバホルダ。 - 前記前端側のクランプ部は一対の弾性片(9a,9b)で構成され、前記解除突部が前記蓋体の閉状態において前記前端側のクランプ部を押し広げることによってクランプ解除することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のファイバホルダ。
- 前記ファイバ溝の前後両端の間に前記光ファイバを前記蓋体側に向かって撓ませる撓み形成用突部(5)を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載のファイバホルダ。
- 前記蓋体の前記ホルダ本体と反対側に前記開口部を塞ぐように弾性部材(82)を設け、前記弾性部材は、前記ファイバ溝から前記ホルダ本体の上面上に浮き上がるように撓んで閉状態の前記蓋体の前記開口部から前記蓋体上に突出する前記光ファイバによって押し上げられるように弾性変形することを特徴とする請求項1〜請求項7の何れかに記載のファイバホルダ。
- 前記弾性部材は、透光性の部材で形成されていることを特徴とする請求項8に記載のファイバホルダ。
- 前記蓋体に、前記蓋体の閉状態において前記ホルダ本体に係脱可能に係合する係合部(18,23)を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項9の何れかに記載のファイバホルダ。
- 前記係合部が前記蓋体に突設された弾性爪(23)であり、前記ホルダ本体に設けられた係止突起(18)に係脱可能に係合することを特徴とする請求項10に記載のファイバホルダ。
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