JP2008043030A - 電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2重ロータを有する電動機の誘起電圧定数を該電動機の運転状態に応じて適切に設定して、該電動機の制御可能範囲を拡大することができる電動機の制御装置を提供する。
【解決手段】直流電源の出力電圧Vdcと電動機1の回転数Nmとトルク指令Tr_cとに基いて、トルク指令Tr_cに応じたトルクを得るために供給する必要があるd軸電流とq軸電流のベクトル和の大きさが最小となるように、電動機1の誘起電圧定数の指令値Ke_cを算出するKe指令算出部90と、Ke_cに応じてロータ位相差の指令値θd_cを算出し、θd_cをアクチュエータ25に出力してロータ位相差を変更する位相差制御部80とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、永久磁石界磁型の回転電動機の界磁制御を、同心円状に配置された二つのロータ間の位相差を変更することによって行う電動機の制御装置に関する。
従来より、永久磁石界磁型の回転電動機の回転軸の周囲に同心円状に設けた第1ロータ及び第2ロータを備え、回転速度に応じて第1ロータと第2ロータの位相差を変更し、これにより電動機の誘起電圧定数を変更して界磁弱め制御を行うようにした電動機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる従来の電動機においては、第1ロータと第2ロータが、遠心力の作用により径方向に沿って変位する部材を介して接続されている。また、電動機が停止状態にあるときに、第1ロータに配置された永久磁石の磁極と第2ロータに配置された永久磁極の磁極の向きが同一となって界磁の磁束が最大(電動機の誘起電圧定数が最大)となり、電動機の回転速度が高くなるに従って遠心力により第1ロータと第2ロータの位相差が拡大して、界磁の磁束が減少(電動機の誘起電圧定数が減少)するように構成されている。
ここで、図15は縦軸を出力トルクTrとし横軸を回転数Nとして、電動機の界磁弱めが必要となる領域を示したものであり、図中uは電動機の直交ライン(界磁弱め制御を行わずに電動機を作動させたときに、回転数と出力トルクの組合わせにより電動機の相電圧が電源電圧と等しくなる点を結んだもの)である。図中Xは界磁弱めが不要な領域であり、Yは界磁弱めが必要な領域である。
図15に示したように、界磁弱めが必要となる領域Yは電動機の回転数Nと出力トルクTrにより決定されるため、従来の回転数のみによる界磁弱め制御では、電動機の誘起電圧定数の変更が、必要な界磁弱めの制御量に対して過大又は過小なものになるという不都合があった。
また、電動機の回転数に依らずに、誘起電圧定数を変更することができないため、電動機の出力トルクや供給可能な電流の制限等の回転数以外の運転状態に対して、適切な誘起電圧定数を設定することができず、電動機の制御可能範囲が狭くなるという不都合があった。
特開2002−204541号公報
本発明は上記背景を鑑みてなされたものであり、2重ロータを有する電動機の誘起電圧定数を該電動機の運転状態に応じて適切に設定して、該電動機の制御可能範囲を拡大することができる電動機の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、永久磁石による界磁を複数個有する第1ロータ及び第2ロータを、回転軸の周囲に同心円状に配置した永久磁石界磁型の回転電動機の作動を制御する電動機の制御装置であって、前記第1ロータと前記第2ロータとの位相差であるロータ位相差を変更するロータ位相差変更手段と、直流電源から供給される直流電圧を多相交流電圧に変換して前記電動機の電機子に印加するインバータと、所定のトルク指令に応じて、前記インバータを介して前記電動機の各相の電機子に流れる電流のベクトル和である相電流を制御する通電制御手段とを備えた電動機の制御装置の改良に関する。
そして、前記電動機の回転数を検出する回転数検出手段と、前記直流電源の出力電圧と、前記電動機の回転数と、前記トルク指令とに基いて、前記トルク指令に応じたトルクを得るために必要となる前記相電流の大きさが最小となるように、前記ロータ位相差変更手段により前記ロータ位相差を変更するロータ位相差制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項1に対応)。
かかる本発明によれば、前記電動機の作動状態に応じて、前記トルク指令に応じたトルクを得るために必要となる前記相電流の大きさが最小となるように、前記ロータ位相差制御手段により前記ロータ位相差が変更される。そのため、前記通電制御手段による前記相電流の通電能力の範囲内で、前記電動機の制御可能範囲を極力拡大することができる。
また、前記ロータ位相差制御手段は、予め設定された、前記インバータに供給される直流電圧と前記電動機の回転数と前記電動機のトルクとに対して、前記電動機の相電流が最小となる誘起電圧定数を決定する相関マップに、前記直流電源の出力電圧と前記回転数検出手段により検出された前記電動機の回転数と前記トルク指令とを適用して、対応する誘起電圧定数を取得し、該取得した誘起電圧定数に応じて前記電動機のロータ位相差を変更することを特徴とする(請求項2に対応)。
かかる本発明によれば、前記ロータ位相差制御手段は、前記相関マップ用いることによって、電動機の運転条件に応じた最適な誘起電圧定数を取得することができ、取得した誘起電圧定数に応じて電動機のロータ位相差を変更することで、前記電動機の運転条件に応じて前記相電流が最小となる前記ロータ位相差を設定することができる。
また、前記電動機を、界磁の磁束方向であるd軸上にあるd軸電機子とd軸と直交するq軸上にあるq軸電機子とを有する等価回路に変換して扱い、前記通電制御手段は、d軸電機子に流れる電流であるd軸電流の実際値と指令値との差を減少させ、また、q軸電機子に流れる電流であるq軸電流の実際値と指令値との差を減少させるように前記通電制御を行い、前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数に基いて、前記トルク指令に応じたトルクが得られるd軸電流とq軸電流の組み合わせのうち、d軸電流とq軸電流のベクトル和であるdq軸電流の大きさが最小となる組み合わせを、第1のdq電流設定として決定し、該第1のdq電流設定によるd軸電流とq軸電流を供給したときにd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧を、前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数と前記電動機の回転数に基いて推定して、該推定したd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq判定電圧が、前記直流電源の出力電圧に応じて設定された制限電圧以下となり、且つ、該第1のdq電流設定によるdq軸電流の大きさである第1のdq判定電流が所定の制限電流以下となるときに、該第1のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第1のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とする電流指令設定手段を備えたことを特徴とする(請求項3に対応)。
かかる発明によれば、前記電流指令設定手段は、前記電動機の作動条件が前記制限電圧と前記制限電流による制約を受けないものであるときには、前記トルク指令に対して前記dq電流の大きさが最小となる前記第1のdq電流設定により、d軸電流の指令値とq軸電流の指令値を設定する。そして、これにより、前記トルク指令に応じたトルクが得られる前記電動機の制御範囲を拡大することができる。
また、前記電流指令設定手段は、前記dq判定電圧が前記制限電圧以下となり、且つ、前記第1のdq判定電流が前記制限電流よりも大きくなるときは、dq軸電流の大きさが前記制限電流となり、且つ、前記電動機のトルクが最大となるd軸電流とq軸電流の組み合わせを第2のdq電流設定として決定し、該第2のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第2のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とすることを特徴とする(請求項4に対応)。
かかる本発明によれば、前記電流指令設定手段は、前記電動機の作動条件が前記制限電圧による制約は受けないが、前記制限電流による制約を受けるものであるときには、前記dq電流の大きさが前記制限電流となる範囲で、前記電動機の出力トルクが最大となる前記第2のdq電流設定によりd軸電流の指令値とq軸電流の指令値とを設定する。そして、これにより、前記制限電流の範囲内における前記電動機の制御可能範囲を拡大することができる。
また、前記電動機を、界磁の磁束方向であるd軸上にあるd軸電機子とd軸と直交するq軸上にあるq軸電機子とを有する等価回路に変換して扱い、前記通電制御手段は、d軸電機子に流れる電流であるd軸電流の実際値と指令値との差を減少させ、また、q軸電機子に流れる電流であるq軸電流の実際値と指令値との差を減少させるように前記通電制御を行い、前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数に基いて、前記トルク指令に応じたトルクが得られるd軸電流とq軸電流の組み合わせのうち、d軸電流とq軸電流のベクトル和であるdq軸電流の大きさが最小となる組み合わせを、第1のdq電流設定として決定し、該第1のdq電流設定によるd軸電流とq軸電流を供給したときにd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧を、前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数と前記電動機の回転数に基いて推定して、該推定したd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq判定電圧が、前記直流電源の出力電圧に応じて設定された制限電圧よりも高くなり、且つ、d軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq誘起電圧が前記制限電圧であるときに前記電動機のトルクが最大となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第3のdq電流設定の算出が可能であるときは、該第3のdq電流設定によるdq軸電流の大きさである第2のdq判定電流が所定の制限電流以下であるか否かを判断し、該第2のdq判定電流が該制限電流以下であったときは、該第3のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第3のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とする電流指令設定手段を備えたことを特徴とする(請求項5に対応)。
かかる本発明によれば、前記電流指令設定手段は、前記電動機の作動条件が、前記制限電圧による制約を受けるが、dq誘起電圧が前記制限電圧であるときにdq電流の大きさが前記制限電流以下となる前記第3のdq電流設定の算出が可能であるときには、前記第3のdq電流設定によりd軸電流の指令値とq軸電流の指令値とを設定する。そして、これにより、前記制限電圧の範囲内における前記電動機の制御可能範囲を拡大することができる。
また、前記電流指令設定手段は、前記第2のdq判定電流が前記制限電流以下であるか否かを判断したときに、前記第2のdq判定電流が前記制限電流よりも大きくなるときには、dq軸電流の大きさが前記制限電流となり、且つ、dq誘起電圧が前記制限電圧となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第4のdq電流設定の算出が可能であるか否かを判断し、該第4のdq電流設定の算出が可能であるときには、該第4のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第4のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とすることを特徴とする(請求項6に対応)。
かかる本発明によれば、前記電流指令設定手段は、前記電動機の作動条件が前記制限電圧による制約を受け、前記第2の判定電流が前記制限電流よりも大きくなるときに、前記第4のdq電流設定によりd軸電流の指令値とq軸電流の指令値を設定する。そして、これにより、前記制限電流と前記制限電流の下で、前記電動機の制御可能範囲を拡大することができる。
また、前記電動機を、界磁の磁束方向であるd軸上にあるd軸電機子とd軸と直交するq軸上にあるq軸電機子とを有する等価回路に変換して扱い、前記通電制御手段は、d軸電機子に流れる電流であるd軸電流の実際値と指令値との差を減少させ、また、q軸電機子に流れる電流であるq軸電流の実際値と指令値との差を減少させるように前記通電制御を行い、前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数に基いて、前記トルク指令に応じたトルクが得られるd軸電流とq軸電流の組み合わせのうち、d軸電流とq軸電流のベクトル和であるdq軸電流の大きさが最小となる組み合わせを、第1のdq電流設定として決定し、該第1のdq電流設定によるd軸電流とq軸電流を供給したときにd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧を、前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数と前記電動機の回転数に基いて推定して、該推定したd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq判定電圧が、前記直流電源の出力電圧に応じて設定された制限電圧よりも高くなり、且つ、d軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq誘起電圧が前記制限電圧であるときに前記電動機のトルクが最大となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第3のdq電流設定の算出が不能であるときは、前記電動機の誘起電圧定数に対して前記電動機のトルクが最大になり、且つ、前記dq誘起電圧が前記制限電圧となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第5のdq電流設定を算出し、該第5のdq電流設定によるdq軸電流の大きさである第3の判定電流が前記制限電流以下であるか否かを判断して、該第3の判定電流が前記制限電流以下であるときは、該第5のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第5のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とする電流指令設定手段を備えたことを特徴とする(請求項7に対応)。
かかる本発明によれば、前記電流指令設定手段は、前記電動機の作動条件が、前記制限電圧による制約を受け、dq誘起電圧が前記制限電圧であるときにdq電流の大きさが前記制限電流以下となる前記第3のdq電流設定の算出が不能であるときには、前記第3の判定電流が前記制限電流以下となる条件下で前記第5のdq電流設定によりd軸電流の指令値とq軸電流の指令値とを設定する。そして、これにより、前記電動機の誘起電圧定数に応じて、前記制限電圧による制約を受ける範囲内で前記電動機の制御可能範囲を拡大することができる。
また、前記電流指令設定手段は、前記第3のdq判定電流が前記制限電流以下であるか否かを判断したときに、前記第3のdq判定電流が前記制限電流よりも大きくなるときには、dq軸電流の大きさが前記制限電流となり、且つ、dq誘起電圧が前記制限電圧となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第4のdq電流設定の算出が可能であるか否かを判断し、該第4のdq電流設定の算出が可能であるときには、該第4のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第4のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とすることを特徴とする(請求項8に対応)。
かかる本発明によれば、前記電流指令設定手段は、前記電動機の作動条件が、前記制限電圧による制約を受け、dq誘起電圧が前記制限電圧であるときにdq電流の大きさが前記制限電流以下となる前記第3のdq電流設定の算出が不能であり、前記第3の判定電流が前記制限電流よりも大きくなるときには、前記第4のdq電流設定によりd軸電流の指令値とq軸電流の指令値とを設定する。そして、これにより、前記電動機の誘起電圧定数に応じて、前記制限電圧と前記制限電流による制約を受ける範囲内で前記電動機の制御可能範囲を拡大することができる。
本発明の実施の形態について、図1〜図21を参照して説明する。図1は本発明の電動機の制御装置の制御ブロック図、図2は図1に示した2重ロータを備えた電動機の構成図、図3及び図4は外側ロータと内側ロータの位相差を変更することによる効果の説明図、図5は電動機の制御装置の全体的な動作を示すフローチャート、図6〜図8はロータ位相差を変更することによる電動機の制御可能範囲の拡大効果の説明図、図9〜図11は最適な誘起電圧定数を決定するためのマップの作成手順の説明図、図12は最適な誘起電圧定数を算出する処理のフローチャート、図13は誘起電圧定数をロータ位相差に変換するマップの説明図、図14〜図18は最適な電流指令値を決定する方法の説明図、図19〜図21は最適な電流指令値を設定する処理のフローチャートである。
図1を参照して、本発明の電動機の制御装置(以下、電動機制御装置という)は、2重ロータを備えたDCブラシレスモータである電動機1の作動を制御するものである。先ず、図2〜図4を参照して、電動機1の構成について説明する。
図2に示したように、電動機1は、永久磁石11a,11bの界磁が周方向に沿って等間隔に配置された内側ロータ11と、永久磁石12a,12bの界磁が周方向に沿って等間隔に配置された外側ロータ12と、内側ロータ11及び外側ロータ13に対する回転磁界を発生させるための電機子10aを有するステータ10とを備えたDCブラシレスモータである。なお、内側ロータ11と外側ロータ12のうちの一方が本発明の第1ロータに相当し、他方が本発明の第2ロータに相当する。
内側ロータ11と外側ロータ12は、共に回転軸が電動機1の回転軸2と同軸となるように同心円状に配置されている。そして、内側ロータ11においては、S極を回転軸2側とする永久磁石11aとN極を回転軸2側とする永久磁石11bが交互に配置されている。同様に、外側ロータ12においても、S極を回転軸2側とする永久磁石12aとN極を回転軸2側とする永久磁石12bが交互に配置されている。
そして、電動機1は、外側ロータ12と内側ロータ11の位相差であるロータ位相差を変更するために、遊星歯車機構等の相対回転機構(図示しない)を備えており、該相対回転機構をアクチュエータ25(図1参照)により作動させることによって、ロータ位相差を変更することができる。なお、アクチュエータ25としては、例えば電動機や油圧によるものを用いることができる。また、相対回転機構とアクチュエータ25とにより、本発明のロータ位相差変更手段が構成される。
また、外側ロータ12と内側ロータ11の位相差は、少なくとも電気角で180度の範囲で進角側又は遅角側に変更可能に構成され、電動機1の状態は、外側ロータ12の永久磁石12a,12bと内側ロータ11の永久磁石11a,11bが同極同士を対向して配置された界磁弱め状態と、外側ロータ12の永久磁石12a,12bと内側ロータ11の永久磁石11a,11bが異極同士を対向して配置された界磁強め状態との間で、適宜設定可能となっている。
図3(a)は界磁強め状態を示しており、外側ロータ12の永久磁石12a,12bの磁束Q2と内側ロータ11の永久磁石11a,11bの磁束Q1の向きが同一であるため、合成された磁束Q3が大きくなる。一方、図3(b)は界磁弱め状態を示しており、外側ロータ12の永久磁石12a,12bの磁束Q2と内側ロータ11の永久磁石11a,11bの磁束Q1の向きが逆であるため、合成された磁束Q3が小さくなる。
図4は、図3(a)の状態と図3(b)の状態において、電動機1を所定回転数で作動させた場合にステータ10の電機子に生じる誘起電圧を比較したグラフであり、縦軸が誘起電圧(V)に設定され、横軸が電気角(度)に設定されている。図中aが図3(a)の状態(界磁強め状態)であり、bが図3(b)の状態(界磁弱め状態)である。図4から、外側ロータ12と内側ロータ11の位相差を変更することで、生じる誘起電圧のレベルが大幅に変化していることがわかる。
そして、このように、外側ロータ12と内側ロータ11の位相差を変更して、界磁の磁束を増減させることにより、電動機1の誘起電圧定数Keを変化させることができる。これにより、誘起電圧定数Keが一定である場合に比べて、電動機1の出力及び回転数に対する運転可能領域を拡大することができる。また、dq座標変換により、d軸(界磁軸)側の電機子に通電して界磁弱め制御を行う場合に比べて、電動機1の損失が減少するため、電動機の効率を高めることができる。
次に、図1を参照して、電動機制御装置の構成について説明する。電動機制御装置は、電動機1を界磁方向をd軸としd軸と直交する方向をq軸とした2相直流の回転座標系による等価回路に変換して扱い、外部から与えられるトルク指令Tr_cに応じたトルクが電動機1から出力されるように、電動機1に対する通電量を制御するものである。
電動機制御装置はCPU、メモリ等により構成される電子ユニットであり、トルク指令Tr_cと電動機1の回転数Nmと電動機1の誘起電圧定数の算出値Ke_sとに基いて、d軸側の電機子(以下、d軸電機子という)に流れる電流(以下、d軸電流という)の指令値Id_cとq軸側の電機子(以下、q軸電機子という)に流れる電流(以下、q軸電流という)の指令値Iq_cとを算出する電流指令算出部50(本発明の電流指令設定手段に相当する)、及び電流センサ60,61により検出されてBP(バンドパスフィルタ)57により不要成分が除去された電流検出信号と、レゾルバ70により検出される外側ロータ12のロータ角度θmとに基いて、3相/dq変換によりd軸電流の検出値Id_sとq軸電流の検出値Iq_sとを算出する3相/dq変換部56を備えている。
また、電動機制御装置は、d軸電流の指令値Id_cと検出値Id_sとの偏差ΔIdを算出する減算器51、q軸電流の指令値Iq_cと検出値Iq_sとの偏差ΔIqを算出する減算器52、ΔId及びΔIqに基いてd軸電機子に印加する電圧(以下、d軸電圧という)の指令値Vd_cとq軸電機子に印加する電圧(以下、q軸電圧という)の指令値Vq_cとを決定する電流FB(フィードバック)制御部53、Vd_cとVq_cを角度θと大きさrに変換するrθ変換部54、及び直流電圧Vdcからθとrに応じた3相交流電圧を生成して電動機1に出力するPWM演算部55(本発明のインバータの機能を含む)を備えている。
なお、減算器51、減算器52、電流FB制御部53、rθ変換部54、BPフィルタ57、及び3相/dq変換部56により本発明の通電制御手段が構成される。
さらに、電動機制御装置は、レゾルバ70により検出される電動機1のロータ角度θmを微分して電動機1の回転数Nmを出力する微分器63(本発明の回転数検出手段に相当する)、トルク指令Tr_cと直流電源(図示しない)の出力電圧Vdcと電動機の回転数Nmとに基いて最適な誘起電圧定数の指令値Ke_cを算出するKe指令値算出部90、位相差検出器26によるロータ位相差の検出値θd_sに応じた誘起電圧定数Ke_sを算出するKe算出部92、Ke_cとKe_sの偏差ΔKeを算出する減算器91、及びKe_sとΔKeからロータ位相差の指令値θd_cを算出してアクチュエータ25に出力する位相差制御部80を備えている。なお、Ke指令算出部90、減算器91、Ke算出部92、位相差制御部80、及び位相差検出器26により、本発明のロータ位相差制御手段が構成される。
次に、図5に示したフローチャートに従って、Ke指令算出部90による最適な誘起電圧定数の指令値Ke_cの算出処理と、電流指令算出部50によるd軸指令値Id_c及びq軸電流指令値Iq_cの算出処理について説明する。
図5のSTEP1〜STEP3はKe指令算出部90による処理であり、Ke算出部90は、STEP1で直流電源の出力電圧Vdc、トルク指令Tr_c、及び電動機1の回転数Nmを取得する。そして、続くSTEP2で、予めメモリ(図示しない)に記憶されたVdc,Tr_c,Nmに対して最適な誘起電圧定数を決定するための相関マップに、STEP1で取得した(Vdc,Tr_c,Nm)を適用して得られるKeを、誘起電圧定数の指令値Ke_cに決定する。
ここで、図6は電動機1のd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧のベクトル和であるdq誘起電圧Voが、制限電圧Vom(PWM演算部55から出力可能なdq電圧(d軸電圧とq軸電圧のベクトル和)の上限値付近に設定される)となる基底回転数以下の領域において、電動機1の出力トルクが一定である場合の効率、総損失、鉄損、銅損、及びd軸電流とq軸電流のベクトル和であるdq軸電流の変化を示したものであり、左側の縦軸が損失、右側の縦軸が効率、横軸がd軸電流とq軸電流間の位相βに設定されている。
そして、図中aが効率、bが総損失、cが鉄損、dが銅損、eがdq軸電流の大きさの変化を示している。図6において、P10は一定トルクを得るために必要なdq軸電流の大きさが最小となる(トルク/dq軸電流の大きさが最大となる)点であり、P11は一定トルクを得る際の損失が最小(効率が最高)となる点である。
図6に示したように、基底回転数以下の領域においては、一定トルクを得る際にdq軸電流の大きさを最小とする「最大トルク/電流制御」と、一定トルクを得る際に効率を最大とする「最大効率制御」とでは、選択されるd軸電流とq軸電流間の位相(電流位相)βが異なる。そして、一般に、「最大効率制御」では電流を進角させて鉄損を減少させるために電流が消費されるため、一定トルクを得る際に必要なdq軸電流の大きさは、「最大トルク/電流制御」よりも「最大効率制御」の方が多くなる。そのため、供給可能なdq軸電流に制約があるときには、「最大効率制御」ではなく「最大トルク/電流制御」を行うことによって、より大きなトルクを得ることができる。
そして、Ke指令算出部90により、トルク指令Tr_c、電動機1の回転数Nm、及び直流電源の出力電圧Vdcに応じて電動機1の誘起電圧定数Keを適切に変更することによって、「最大トルク/電流制御」が可能な範囲を拡大することができる。
ここで、図7(a)は誘起電圧定数Keを中間にした場合の電動機1のトルクと回転数との関係を示したものであり、縦軸がトルク(Tr)に設定され、横軸が回転数(Nm)に設定されている。また、図7(b)は誘起電圧定数Keを最大、中間、最小の三段階に切り換えた場合の電動機1のトルクと回転数との関係を示したものであり、図7(a)と同様に、縦軸がトルク(Tr)に設定され、横軸が回転数(Nm)に設定されている。
図7(a)において、A10+B10の範囲(Tr=Tr10の直線,y10の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は、「最大トルク/電流制御」による電動機1の制御可能範囲を示しており、A10(Tr=Tr10の直線,x10の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は電流制限によりトルクが制限される範囲、B10(x10の境界線,y10の境界線,Nm軸により囲まれた範囲)は電圧制限によりトルクが制限される範囲である。また、A10+B10+C10の範囲(Tr=Tr10の直線,z10の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は、「最大出力制御」(界磁弱め電流を加えて、電動機の動作範囲を拡大する制御)による制御可能範囲を示している。
図7(b)において、A20+B20の範囲(Tr=Tr22の直線,y20の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は、誘起電圧定数Keを最大としたときの「最大トルク/電流制御」による電動機1の制御可能範囲を示しており、A20(Tr=Tr22の直線,x20の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は電流制限によりトルクが制限される範囲、B20(x20の境界線,y20の境界線,Nm軸により囲まれた範囲)は電圧制限によりトルクが制限される範囲である。また、A20+B20+C20の範囲(Tr=Tr22の直線,z20の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は、誘起電圧定数Keを最大としたときの「最大出力制御」による制御可能範囲を示している。
また、A21+B21の範囲(Tr=Tr21の直線,y21の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は、誘起電圧定数Keを中間としたときの「最大トルク/電流制御」による電動機1の制御可能範囲を示しており、A21(Tr=Tr21の直線,x21の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は電流制限によりトルクが制限される範囲、B21(x21の境界線,y21の境界線,Nm軸により囲まれた範囲)は電圧制限によりトルクが制限される範囲である。また、A21+B21+C21の範囲(Tr=Tr21の直線,z21の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は、誘起電圧定数Keを中間としたときの「最大出力制御」による制御可能範囲を示している。
また、A22+B22の範囲(Tr=Tr20の直線,y22の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は、誘起電圧定数Keを最小としたときの「最大トルク/電流制御」による電動機1の制御可能範囲を示しており、A22(Tr=Tr20の直線,x22の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は電流制限によりトルクが制限される範囲、B22(x22の境界線,y22の境界線,Nm軸により囲まれた範囲)は電圧制限によりトルクが制限される範囲である。また、A22+B22+C22の範囲(Tr=Tr20の直線,z22の境界線,Tr軸,Nm軸により囲まれた範囲)は、誘起電圧定数Keを最小としたときの「最大出力制御」による制御可能範囲を示している。
図7(a)に示した誘起電圧定数Keが固定である場合に比べて、図7(b)では、誘起電圧定数Keを増大させることにより、電動機1の制御可能範囲を図中の矢印Ar2で示したように出力トルクTrを増加させる方向に拡大することができる。また、誘起電圧定数Keを減少させることにより、電動機1の制御可能範囲を図中の矢印Ar1で示したように回転数Nmを増加させる方向に拡大することができる。
図8(a)は、図7(b)のP20(誘起電圧定数Keが最大、中間、最小のいずれの場合でも、「最大トルク/電流制御」による制御可能範囲内にある点)において、一定のトルクを得る場合のd軸電流とq軸電流間の位相(以下、電流位相という)の変化を示したものであり、左側の縦軸がdq軸電流の大きさ及び電動機1の損失に設定され、右側の縦軸が電動機1の効率に設定され、横軸が電流位相に設定されている。
そして、図8(a)中、a11は誘起電圧定数Keを最大としたときの効率を示し、a12は誘起電圧定数Keを中間としたときの効率を示し、a13は誘起電圧定数Keを最小としたときの効率を示している。また、P31はa11において効率が最大となる点、P32はa12において効率が最大となる点、P33はa13において効率が最大となる点である。
また、b11は誘起電圧定数を最大としたときの損失を示し、b12は誘起電圧定数Keを中間としたときの損失を示し、b13は誘起電圧定数Keを最小としたときの損失を示している。そして、P34はb11において損失が最小となる点、P35はb12において損失が最小となる点、P36はb13において損失が最小となる点である。
また、c11は誘起電圧定数Keを最大としたときのdq軸電流の大きさを示し、c12は誘起電圧定数Keを中間としたときのdq軸電流の大きさを示し、c13は誘起電圧定数Keを最小としたときのdq軸電流の大きさを示している。そして、P37はc11においてdq軸電流の大きさが最小となる点、P38はc12においてdq軸電流の大きさが最小となる点、P39はc13においてdq軸電流が最小となる点である。
図8(a)のa11〜a13とc11〜c13から、「最大効率制御」によるdq軸電流の設定(P31,P32,P33)と「最大トルク/電流制御」によるdq軸電流の設定(P37,P38,P39)とでは、電流位相が異なり、「最大トルク/電流制御」の方が「最大効率制御」よりもdq軸電流の大きさが小さくなることが分かる。また、(P37,P38,P38)から、誘起電圧定数Keを変更することによって、一定トルクを得るために必要となるdq軸電流の大きさを減少させることができることが分かる。
また、図8(b)は、図7(b)のP21(誘起電圧定数が最大、中間、最小のいずれの場合でも、トルク/電流最大制御による制御可能範囲外にある点)において、一定の出力トルクを得る場合の電流位相の変化を示したものであり、図8(a)と同様に、左側の縦軸がdq軸電流の大きさ及び電動機1の損失に設定され、右側の縦軸が電動機1の効率に設定され、横軸が電流位相に設定されている。
そして、図8(b)中、a21は誘起電圧定数Keを最大としたときの効率を示し、a22は誘起電圧定数Keを中間としたときの効率を示し、a23は誘起電圧定数Keを最小としたときの効率を示している。また、P41はa21において効率が最大となる点、P42はa22において効率が最大となる点、P43はa23において効率が最大となる点である。
また、b21は誘起電圧定数Keを最大としたときの損失を示し、b22は誘起電圧定数Keを中間としたときの損失を示し、b23は誘起電圧定数Keを最小としたときの損失を示している。また、c21は誘起電圧定数Keを最大としたときのdq軸電流の大きさを示し、c22は誘起電圧定数Keを中間としたときのdq軸電流の大きさを示し、c23は誘起電圧定数Keを最小としたときのdq軸電流の大きさを示している。そして、P47はc21においてdq軸電流の大きさが最小となる点、P48はc22においてdq軸電流の大きさが最小となる点、P49はc23においてdq軸電流の大きさが最小となる点である。
図8(b)においても、a21〜a23とc21〜c23から、「最大効率制御」によるdq軸電流の設定(P41,P42,P43)と「最大トルク/電流制御」によるdq軸電流の設定(P47,P48,P49)とでは、電流位相が異なり、また、図8(a)の場合ほどではないが、「最大トルク/電流制御」の方が「最大効率制御」よりもdq軸電流の大きさが小さくなることが分かる。また、(P47,P48,P49)から、誘起電圧定数Keを変更することによって、一定トルクを得るために必要となるdq軸電流の大きさを減少させることができることが分かる。
次に、図9〜図11を参照して、図5のSTEP2で使用される相関マップの作成手順について説明する。図9は、直流電源の出力電圧Vdcの設定が3段階(Vdc=V1,V2,V3)に切換えられるときに、各出力電圧に対して最適な誘起電圧定数Keを決定する最適Keマップを作成する手順を示している。
図9のS1,S2は、出力電圧Vdc=V1に対する最適Keマップを作成する処理であり、S1では、各段階の誘起電圧定数Ke(Ke=Ke1,Ke2,Ke3,Ke4、Ke4<Ke3<Ke2<Ke1)について、電動機1のトルクTrと回転数Nmを可変した場合のdq軸電流をプロットしたdq電流マップを作成する。具体的には、図10(a)に示したように、(Vdc=V1,Ke=Ke1)の条件下で、回転数Nmと出力トルクTrを可変したときのdq軸電流をプロットして、dq電流マップM11を作成する。なお、このプロットの作業は実験やコンピュータシミュレーションにより行う。
また、同様にして、(Vdc=V1,Ke=Ke2)の条件下でのdq電流マップM12、(Vdc=V1,Ke=Ke3)の条件下でのdq電流マップM13、及び(Vdc=V1,Ke=Ke4)の条件下でのdq電流マップM14を作成する。そして、S2で、このようにして作成した4つのdq電流マップM11,M12,M13,M14を比較して、(トルクTr,回転数Nm)の各プロット点について、dq軸電流の大きさが最小となる誘起電圧定数Keを選択した最適KeマップKM1を作成する。
最適KeマップKM1は、図10(b)に示したように、トルクTrと回転数Nmに対して、dq軸電流が最小となる誘起電圧定数Keを決定するものであり、例えば、図中(Tr,Nm)=(Tr10,Nm10)の条件に対しては、誘起電圧定数Ke=Ke1が決定される。
また、S3,S4は出力電圧Vdc=V2に対する最適Keマップを作成する処理であり、上述したS1,S2の処理と同様にして、S3で(Vdc=V2,Ke=Ke1)の条件下でのdq電流マップM21、(Vdc=V2,Ke=Ke2)の条件下でのdq電流マップM22、(Vdc=V2,Ke=Ke3)の条件下でのdq電流マップM23、(Vdc=V2,Ke=Ke4)の条件下でのdq電流マップM24が作成され、S4でVdc=V2の条件下での最適KeマップKM2が作成される。
また、S5,S6は出力電圧Vdc=V3に対する最適Keマップを作成する処理であり、上述したS1,S2及びS3,S4の処理と同様にして、S5で(Vdc=V3,Ke=Ke1)の条件下でのdq電流マップM31、(Vdc=V3,Ke=Ke2)の条件下でのdq電流マップM32、(Vdc=V3,Ke=Ke3)の条件下でのdq電流マップM33、(Vdc=V3,Ke=Ke4)の条件下でのdq電流マップM34が作成され、S6でVdc=V3の条件下での最適KeマップKM3が作成される。
以上説明した図9のS1〜S6の処理により、図11(a)に示したように、Vdc=V1に対する最適KeマップKM1、Vdc=V2に対する最適KeマップKM2、及びVdc=V3に対する最適KeマップKM3からなる相関マップが作成される。図11(b)は、最適KeマップKM1,KM2,KM3における誘起電圧定数Keの設定例であり、縦軸がトルクTr(力行トルク及び回生トルク)に設定され、横軸が回転数Nmに設定されている。
そして、図11(b)中、D1が誘起電圧定数Ke1が選択される範囲、D2が誘起電圧定数Ke2が選択される範囲、D3が誘起電圧定数Ke3が選択される範囲、D4が誘起電圧定数K4が選択される範囲である。このように、電動機1の回転数が増加するに従って誘起電圧定数をKe1→Ke2→Ke3→Ke4と減少させることによって、電動機1の制御可能範囲を拡大することができる。
なお、相関マップではなく、各誘起電圧定数Ke(Ke=Ke1,Ke2,Ke3,Ke4)について、電源電圧Vdc、トルク指令Tr_c、及び回転数Nmの条件下で必要となるdq軸電流を算出し、該dq軸電流の大きさが最小となるKeを最適Keとして決定するようにしてもよい。図12はこのようにdq軸電流を算出して、最適Keを決定する処理のフローチャートである。
図12のフローチャートでは、先ずSTEP10で、直流電源の出力電圧Vdcと、トルク指令Tr_cと、回転数Nmとを取得する。そして、STEP11〜STEP15のループを、Ke(n)=Ke(1),Ke(2),Ke(3),Ke(4)について実行し、STEP12でVdc,Tr_c,Nm,K(n)に応じた電流指令値(Id_c(n),Iq_c(n))を、後述する電流指令算出部50による場合と同様にして算出する。また、続くSTEP13で、Ke(n),Id_c(n),Iq_c(n)での出力トルクTr(n)を算出し、STEP14でTr(n)とId_c(n)及びIq_c(n)をメモリ(図示しない)に記憶する。
そして、STEP16で、出力トルクTr(n)が最大となるKe(n)のうち、dq軸電流(Id_c(n)とIq_(n)のベクトル和)の大きさが最大となるものを、最適Keとして決定する。これにより、上述した最適Keマップの検索による場合と同様に、トルク指令Tr_cに対して、dq軸電流の大きさが最小となる誘起電圧定数Keを決定することができる。
次に、図5のSTEP3で、Ke指令算出部90は、STEP2で決定した最適Keを誘起電圧定数の指令値Ke_cとして位相差制御部80(図1参照)に出力する。続くSTEP4は位相差制御部80による処理であり、位相差制御部80は、図13に示したKe/θd変換マップにKe_cを適用して、対応するθdをロータ位相差の指令値θd_cとして決定する。なお、Ke/θdマップは実験やコンピュータシミュレーションにより作成され、Ke/θdマップのデータは予めメモリに記憶されている。
そして、位相差制御部80は、ロータ位相差の指令値θd_cをアクチュエータ25に出力し、これにより、アクチュエータ25が電動機1のロータ位相差をθd_cとし、電動機1の誘起電圧定数Keが最適Keに制御される。
続くSTEP5は電流指令算出部50(図1参照)により処理であり、電流指令算出部50は、基本的には「最大トルク/電流制御」によりd軸電流の指令値Id_c及びq軸電流の指令値Iq_cを算出して、減算器51,52(図1参照)に出力する。
先ず、図17〜図21を参照して、電流指令値算出部50によるd軸電流の指令値Id_c及びq軸電流の指令値Iq_cの算出処理の基本的な考え方について説明する。Ke指令算出部90により算出された最適Keに対応する鎖交磁束Ψaの下で、電動機1のトルクは以下の式(1)で表すことができる。
Figure 2008043030
但し、Pn:極対数、Ψa:最適Keのときの鎖交磁束、Id:d軸電流、Iq:q軸電流、Ld:d軸電機子のインダクタンス、Lq:q軸電機子のインダクタンス、β:電流位相、I:dq軸電流の大きさ(I=√(Id2+Iq2)、Id=Isinβ、Iq=Icosβ)。
上記式(1)を電流位相βで偏微分した式を0としてβについて解くことにより、dq軸電流Idqに対してトルクTrが最大となる電流位相βを以下の式(2)によって求めることができる。
Figure 2008043030
上記式(2)より、最適Keに対して最大トルクが得られるd軸電流Idとq軸電流Iqとの関係は、以下の式(3)で与えられる。
Figure 2008043030
図14(a)は、縦軸をq軸電流に設定し、横軸をd軸電流に設定したdq座標に、トルクTr=Tr10,Tr11,Tr12,Tr13となるIdとIqの組み合わせを示す定トルク曲線T10,T11,T12,T13と、上記式(3)の関係を満たす「最大トルク/電流制御」によるIdとIqの組み合わせを示す最大トルク/電流曲線Q10と、電流制限円AM(Id2+Iq2=Iam2の円、Iamは制限電流)と、以下の式(8)により算出される角速度ω=ω10,ω11,ω12(ω10<ω11<ω12)であるときにd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧のベクトル和であるdq誘起電圧Voが、制限電圧VomとなるIdとIqの組み合わせを示す定誘起電圧楕円N10,N11,N12を示したものである。
そして、電動機1の角速度ω応じた定誘起電圧楕円内であって、且つ電流制限円AM内の領域で上記式(3)によるd軸電流とq軸電流の組み合わせが算出できるとき、すなわち、制限電圧Vom電圧制限電流Iamによる制約を受けないときは、該d軸電流をd軸電流の指令値Id_cと設定し、また、該q軸電流をq軸電流の指令値Iq_cに設定することができる。図14(a)において、トルクがTr10→Tr11→Tr12→Tr13と増大すると、P51→P52→P53→P54というように、上記式(3)による最大トルク/電流曲線Q10上の点で、各トルクを得るために必要なdq軸電流の大きさが最小となるd軸電流とq軸電流の組み合わせを算出して、「最大トルク/電流制御」を実行することができる。
図14(b)は、図14(a)に示した関係を、縦軸をトルク(Tr)に設定し、横軸を角速度(ω)に設定して表したものであり、図中、B50の範囲(Tr=Tr13の直線、y50の境界線、Tr軸、ω軸により囲まれた範囲)は、「最大トルク/電流制御」による制御可能範囲を示している。また、図中C50の範囲(T=Tr13の直線、z50の境界線、Tr軸、ω軸により囲まれた範囲)は、界磁弱め制御による「最大出力制御」による制御可能範囲を示している。
図14(b)から、トルクTrがTr13以下で、角速度ωがω12以下である範囲内で、トルクTrの増加に従ってP51→P52→P53→P54というように、上記式(3)によるd軸電流Idとq軸電流Iqの組み合わせを算出することができる。
次に、図18(a)は、電動機1のd軸電機子側の等価回路を示し、図18(b)はq軸電機子側の等価回路を示している。この場合、電圧方程式は、以下の式(4)、式(5)で示すことができる。
Figure 2008043030
Figure 2008043030
但し、Ra,Rc:d軸電機子、q軸電機子の抵抗、Ld:d軸電機子のインダクタンス、Lq:q軸電機子のインダクタンス、ωΨa:q軸電機子に生じる逆起電圧。
そして、上記式(4)、式(5)から、以下の式(6)、式(7)が得られる。
Figure 2008043030
但し、Vo:dq誘起電圧(d軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧のベクトル和の大きさ)、Vod:d軸電機子に生じる誘起電圧、Voq:q軸電機子に生じる誘起電圧、、dq誘起電圧、ω:電動機の角速度。
Figure 2008043030
但し、Va:d軸電圧とq軸電圧のベクトル和の大きさ。
この場合、弱め界磁制御によってdq電圧Voを制限電圧Vom以下に抑えることで、電動機の制御可能範囲を拡大することができる。上記式(6)に、Vo=Vomを代入すると以下式(8)が得られる。
Figure 2008043030
上記式(8)はdq座標上では楕円(以下、定誘起電圧楕円という)となる。定誘起電圧楕円は電動機1の速度上昇に従って径が減少する。図15(c)は、dq座標上に、トルクTrが一定となるIdとIqの組み合わせを示す定トルク曲線T20(Tr=Tr20),T21(Tr=Tr21),T22(Tr=Tr22)と、定誘起電圧楕円N20(ω=ω20),N21(ω=ω21),N22(ω=ω22)と、最大トルク/磁束曲線R10を示したものである。
例えば、電動機1の角速度がω=ω20という一定値であるときは、負荷の増加に従ってdq軸電流のベクトル(Id,Iq)は定誘起電圧楕円N20(ω=ω20)上を、P60→P61→P62とを移動する。そして、上記式(8)により、d軸電流Idは角速度ωとq軸電流Iqが与えられば以下の式(9)、式(10)により算出することができる。
Figure 2008043030
Figure 2008043030
上記式(9)、式(10)により、1つのIqに対して2種類のIdを算出することができるが、dq軸電流の大きさがより小さいほうが好ましいので、図15(c)のP60,P61のような状態では上記式(9)によりIdを算出し、負荷が増加してId=−Ψa/Ldとなった後は上記式(10)によりIdを算出する。そして、dq軸電流のベクトル(Id,Iq)が最大トルク/磁束曲線R10との交点P62に達したときにトルクが最大となる。
次に、図16(a)は図14(a)に最大トルク/磁束曲線R10を加えたものであり、この場合は、電流制限円AMの範囲内で、最大トルク/電流制御(P50〜P54の範囲)と、界磁弱め制御(P54〜P57の範囲)が可能である。
以上説明した各種の条件の下で設定すべき電流指令値(Id_c,Iq_c)の算出方法は、以下のようにまとめられる。
[最大トルク/電流制御領域]dq誘起電圧Voが低い低速度運転領域では制限電圧Vomまでの電圧に余裕があるため、制限電流Iamのみを考慮すればよい。このとき、トルク/電流を最大とするdq軸電流を得るためには、上記式(3)の条件で電流指令値(Id_c,Iq_c)を算出すればよい。
「最大トルク/電流制御」におけるd軸電流Idとq軸電流Iqの関係は、図16(a)に示した最大トルク/電流曲線Q10となる。そして、dq軸電流の大きさI=Iamのときに発生トルクは最大となるが、そのときの動作点は最大トルク/電流曲線Q10と電流制限円AMとの交点P54となり、P54におけるd軸電流Idaとq軸電流Iqaは以下の式(11)、式(12)により算出することができる。
Figure 2008043030
Figure 2008043030
このときの電機子鎖交磁束Ψoaは以下の式(13)で算出することができ、dq誘起電圧Vo(=ωΨoa)が制限電圧Vomに達する電気角速度ωbaseは以下の式(14)で算出することができる。
Figure 2008043030
Figure 2008043030
図16(a)では、最大トルク/電流曲線Q10が電流制限円AMと交わる点P54で、定電圧制限楕円N10が交わっているため、ω10がωbaseとなり、ω10以上の角速度では電流ベクトル(Id,Iq)をP54に制御することができなくなる。この場合、最大の発生トルクで電動機1を運転できる角速度の上限値(基底速度)ωbaseまでが、「定トルク運転領域」となる。この「定トルク運転領域」では、dq軸電流の大きさI及びdq誘起電圧Voは、I=Iam、Vo<Vomとなっている。
図16(b)は図16(a)を縦軸をトルク(Tr)に設定し、横軸を角速度(ω)に設定して表したものであり、ω=0からω10の範囲が「定トルク運転領域」となる。
[第1の等価弱め界磁領域]角速度がωbeseを超える速度領域では、制限電流Iamに加えて制限電圧Vomも考慮する必要がある。このとき、制限電圧Vomのみを考慮してトルクが最大となるのが、「最大トルク/磁束制御」である。「最大トルク/磁束制御」では制限電流Iamによる制限を考慮していないため、制限電流Iamによる制限を考慮すると適用範囲が限定される。すなわち、図16(a)に示した最大トルク/磁束曲線R10が電流制限円AMの内側に存在しない範囲では、「最大トルク/磁束制御」の適用は不可能である。
ここで、点P54での運転(Idq=Iamでの「最大トルク/電流制御」)及び「最大トルク/磁束制御」ができない速度領域において、発生トルクが最大となるのは電流ベクトルを電流制限円AMと定電圧制限楕円の交点P55(ω=ω11の場合)やP56(ω=ω12の場合)に制御したときであり、このときのd軸電流Idbとq軸電流Iqbは以下の式(15)、式(16)により算出することができる。
Figure 2008043030
Figure 2008043030
この制御モードは、等価弱め界磁制御において、Idqを制限電流Iamとした場合に相当し、dq軸電流の大きさIとdq誘起電圧Voは常にI=Iam、Vo=Vomとなっている。
ここで、図17(a)は、dq座標に、最大トルク/電流曲線Q20、最大トルク/磁束曲線R20、電流制限円AM、定誘起電圧楕円N20(ω=ω20),N21(ω=ω21),N22(ω=ω22)を示したものである。また、図17(b)は図17(a)を縦軸をトルク(Tr)に設定し横軸を角速度(ω)に設定して表したものである。
Ψdmin=Ψa−LdIam≧0の場合、図17(a)に示したように、最大トルク/磁束曲線R20が電流制限円AMの外側に存在するため、「最大トルク/磁束制御」を適用することができない。したがって、定電圧制限楕円N22が電流制限円AMと接する角速度ω22で、電流ベクトル(Id,Iq)は点Pc(Id=−Iam,Iq=0)に到達して電動機1の出力トルクが0となる(出力限界)。出力限界となる角速度ωc(図17(a)ではω22は以下の式(17)、式(18)で算出することができる。
Figure 2008043030
Figure 2008043030
[第2の等価弱め界磁制御]次に、図18(a)は図17(a)と同様に、dq座標に、最大トルク/電流曲線Q30、最大トルク/磁束曲線R30、電流制限円AM、定誘起電圧楕円N30(ω=ω30),N31(ω=ω31)を示したものである。また、図18(b)は図18(a)を縦軸をトルク(Tr)に設定し横軸を角速度(ω)に設定して表したものである。
Ψdmin=Ψa−LdIam<0の場合、図18(a)に示したように、最大トルク/磁束曲線R30が電流制限円AMの内側に存在するため、高速領域で「最大トルク/磁束制御」に移行することができる。ここで、制限電流Iamによる制限がなく制限電圧Vomによる制限のみを考慮して最大のトルク出力を得るには、「最大トルク/磁束制御」を適用すればよい。このときの電流ベクトル(Id,Iq)は、最大トルク/磁束曲線R30と定誘起電圧楕円N31の交点として、以下の式(19)〜式(21)による角速度ωの関数により算出することができる。
Figure 2008043030
Figure 2008043030
Figure 2008043030
この場合、算出される電流ベクトル(Id,Iq)=(Idc,Iqc)は、図18(a)の最大トルク/磁束曲線R30上を速度の上昇に従って点Mに向かって移動する。Ψdmin=Ψa−LdIam<0の場合には図21(a)に示したように、点Mが電流制限円AMの内側にあるため、定電圧制限楕円N31が最大トルク/磁束曲線Rと電流制限円AMとの交点Pdに交わる速度ωd(=ω31)以上の高速領域で、最大トルク/磁極曲線と電圧制限楕円N31の交点に電流ベクトルを制御することで最大出力を得ることができる。この制御モードでは、IdqとVdqは、Idq<Iam、Vo=Vomとなっている。
図18(b)は図18(a)を縦軸をトルク(Tr)に設定し横軸を角速度(ω)に設定して表したものであり、図17(b)に対して算出可能な電流ベクトル(Id,Iq)の範囲が拡大されている。
以上の説明に基き、図5のSTEP5における電流指令算出部50による電流指令値(d軸電流の指令値Id_c_及びq軸電流の指令値Iq_c)の設定処理について、図19〜図21に示したフローチャートに従って説明する。
電流指令算出部50は、図19のSTEP20で、直流電源の出力電圧Vdcから制限電圧Vomを算出し、微分器71(図1参照)により算出される電動機1の回転数Nmから電動機1の角速度ωを算出し、Ke指令算出部90により算出された最適Keであるときの鎖交磁束Ψaを算出する。
そして、続くSTEP21で、上記式(1)〜式(3)にトルク指令Tr_cとSTEP20で算出した鎖交磁束Ψaを代入して、第1のdq電流設定(Id1,Iq1)を算出する。また、STEP22で上記式(6)の(Id,Iq)=(Id1,Iq1)として、dq誘起電圧Vo(本発明のdq判定電圧に相当する)を算出する。
次のSTEP23で、電流指令算出部50は、dq誘起電圧Voが制限電圧Vom以下であるか否かを判断し、dq誘起電圧Voが制限電圧Vom以下であるときはSTEP24に進み、dq誘起電圧Voが制限電圧Vomよりも高いときは図20のSTEP40に分岐する。また、続くSTEP24で第1のdq電流設定によるdq軸電流の大きさ(√(Id12+Iq12)が制限電流Iam以下であるか否かを判断し、該dq軸電流の大きさが制限電流Iam以下であるときはSTEP25に進み、該dq軸電流の大きさが制限電流Iamよりも大きいときにはSTEP30に分岐する。
STEP25に進んだ場合は、制限電圧Vom及び制限電流Iamによる制約を受けない作動条件であるので、「最大トルク/電流制御」の実行が可能である。そのため、STEP25で、電流指令算出部50は、STEP21で算出した第1のdq電流設定(Id1,Iq1)をd軸電流及びq軸電流の指令値(Id_c,Iq_c)とする。そして、STEP26に進み、電流指令算出部50は電流指令値の算出処理を終了する。
また、STEP30に分岐した場合は、制限電流Vomの制約は受けないが制限電流Iamによる制約を受ける作動条件である。そこで、STEP30で、電流政令算出部50は、上記式(11)及び式(12)により、「最大トルク/電流制御」により制限電流Iamで出力トルクが最大となる第2のdq電流設定(Id2,Iq2)を算出する。そして、STEP31で、電流指令算出部50は、STEP30で算出した第2のdq電流設定(Id2,Iq2)をd軸電流の指令値(Id_c,Iq_c)に設定し、STEP26に進んで電流指令値の算出処理を終了する。
次に、図20のSTEP40で、電流指令算出部50は、上記式(9),式(10)による第3のdq電流設定(Id3,Iq3)の算出が可能か否かを、以下の式(22)が成立するか否かにより判断する。
Figure 2008043030
そして、上記式(22)の条件が成立するときはSTEP41に進み、上記式(22)の条件が成立しないときには図21のSTEP70に分岐する。
STEP41で、電流指令算出部50は、上記式(9)又は式(10)により制限電圧Vomの下で出力トルクが最大となる第3のdq電流設定(Id3,Iq2)を算出し、続くSTEP42で、第3のdq電流設定によるdq軸電流の大きさ(√(Id32+Iq32)、本発明の第2のdq判定電流に相当する)が制限電流Iam以下であるか否かを判断する。
そして、第3のdq電流設定によるdq軸電流の大きさ(√(Id32+Iq32))が制限電流Iam以下であったときは、STEP43に進み、第3のdq電流設定(Id3,Iq3)を電流指令値(Id_c,Iq_c)に設定して、図19のSTEP26に進み、電流指令値の設定処理を終了する。
一方、STEP42で第3のdq電流設定によるdq軸電流の大きさ(√(Id32+Iq32))が制限電流Iamよりも大きかったときにはSTEP50に分岐する。この場合は、制限電圧Vomと制限電流Iamの制約を受ける作動条件となる。STEP50で、電流指令算出部50は、上記式(15),式(16)による第4のdq電流設定の算出が可能か否かを、以下の式(23)の条件が成立するかによって判断する。
Figure 2008043030
そして、上記式(23)の条件が成立するときはSTEP51に進み、上記式(23)の条件が成立しないときにはSTEP60に分岐する。
STEP51で、電流指令算出部50は、上記式(15)及び式(16)により電流制限円と定誘起電圧楕円の交点である第4のdq電流設定(Id4,Iq4)を算出する。そして、続くSTEP52で、該第4のdq電流設定(Id4,Iq4)を電流指令値(Id_c,Iq_c)に設定して図19のSTEP26に進み、電流指令値の設定処理を終了する。
また、STEP60で、電流指令算出部50は、以下の式(24),式(25)により電流指令値(Id_c,Iq_c)に設定して図19のSTEP26に進み、電流指令値の設定処理を終了する。
Figure 2008043030
Figure 2008043030
また、図21のSTEP70に分岐した場合は、dq誘起電圧Voが制限電圧Vomよりも高く、且つ、上記式(9),式(10)による第3のdq電流設定(Id3,Iq3)の算出が不能な作動条件となっている。この場合、電流指令算出部50は、最大トルク/磁束曲線と定誘起電圧楕円の交点のd軸電流及びq軸電流である第5のdq電流設定(Id5,Iq5)を、上記式(19)〜式(21)によって算出する。
続くSTEP71で、電流指令算出部50は、第5のdq電流設定(Id5,Iq5)におけるdq軸電流の大きさ(√(Id52+Iq52))が制限電流Iam以下であるか否かを判断する。そして、第5のdq電流設定(Id5,Iq5)におけるdq軸電流の大きさ(√(Id52+Iq52))が制限電流Iam以下であったときは、STEP72進む。そして、電流指令算出部50は第5のdq電流設定(Id5,Iq5)を電流指令値(Id_c,Iq_c)に設定して図19のSTEP26に進み、電流指令値の設定処理を終了する。
一方、STEP71で第5のdq電流設定によるdq軸電流の大きさ(√(Id52+Iq52))が制限電流Iamよりも大きかったときには、図20のSTEP50に分岐し、電流指令算出部50は、上述したSTEP50〜STEP52又はSTEP50,STEP60〜STEP61の処理により電流指令値(Id_c,Iq_c)を設定する。
なお、本実施の形態では、図5のフローチャートにより、STEP1〜STEP4によって最適Keに応じたロータ位相差の制御を行った後に、STEP5で最適Keに基いて電流指令値(Id_c,Iq_c)を設定したが、STEP5の処理を行わない場合にも本発明の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、図19〜図21のフローチャートにより、第1のdq電流設定、第2のdq電流設定、第3のdq電流設定、第4のdq電流設定、及び第5のdq電流設定により、電流指令値(Id_c,Iq_c)を算出したが、第1のdq電流設定のみ、第1のdq電流設定と第2の電流設定のみ、第3のdq電流設定のみ、第3のdq電流設定と第4の電流設定のみ、第4のdq電流設定のみ、第4のdq電流設定と第5の電流設定のみのうちのいずれかによって、電流指令値(Id_c,Iq_c)を算出する場合にも本発明の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、図1に示したように、位相検出器26によりロータ位相差を検出し、ロータ位相差の検出値θd_sから誘起電圧定数の検出値Ke_sを算出したが、d軸電圧の指令値Vd_c、q軸電圧の指令値Vq_c、d軸電流の検出値Id_s、及びq軸電流の検出値Iq_sから、誘起電圧定数Keを推定する構成としてもよい。
本発明の電動機の制御装置の制御ブロック図。 図1に示した2重ロータを備えた電動機の構成図。 外側ロータと内側ロータの位相差を変更することによる効果の説明図。 外側ロータと内側ロータの位相差を変更することによる効果の説明図。 電動機の制御装置の全体的な動作を示すフローチャート。 ロータ位相差を変更することによる電動機の制御可能範囲の拡大効果の説明図。 ロータ位相差を変更することによる電動機の制御可能範囲の拡大効果の説明図。 ロータ位相差を変更することによる電動機の制御可能範囲の拡大効果の説明図。 最適な誘起電圧定数を決定するためのマップの作成手順の説明図。 最適な誘起電圧定数を決定するためのマップの作成手順の説明図。 最適な誘起電圧定数を決定するためのマップの作成手順の説明図。 最適な誘起電圧定数を算出する処理のフローチャート。 誘起電圧定数をロータ位相差に変換するマップの説明図。 最適な電流指令値を決定する方法の説明図。 最適な電流指令値を決定する方法の説明図。 最適な電流指令値を決定する方法の説明図。 最適な電流指令値を決定する方法の説明図。 最適な電流指令値を決定する方法の説明図。 最適な電流指令値を設定する処理のフローチャート。 最適な電流指令値を設定する処理のフローチャート。 最適な電流指令値を設定する処理のフローチャート。 駆動側と回生側における界磁弱め制御の必要性の説明図。
符号の説明
1…電動機、2…電動機の回転軸、10…ステータ、11…内側ロータ、11a,11b…永久磁石、12…外側ロータ、12a,12b…永久磁石、25…アクチュエータ、50…電流指令算出部、80…位相差制御部、90…Ke指令算出部、92…Ke算出部

Claims (8)

  1. 永久磁石による界磁を複数個有する第1ロータ及び第2ロータを、回転軸の周囲に同心円状に配置した永久磁石界磁型の回転電動機の作動を制御する電動機の制御装置であって、
    前記第1ロータと前記第2ロータとの位相差であるロータ位相差を変更するロータ位相差変更手段と、
    直流電源から供給される直流電圧を多相交流電圧に変換して前記電動機の電機子に印加するインバータと、
    所定のトルク指令に応じて、前記インバータを介して前記電動機の各相の電機子に流れる電流のベクトル和である相電流を制御する通電制御手段とを備えた電動機の制御装置において、
    前記電動機の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記直流電源の出力電圧と、前記電動機の回転数と、前記トルク指令とに基いて、前記トルク指令に応じたトルクを得るために必要となる前記相電流の大きさが最小となるように、前記ロータ位相差変更手段により前記ロータ位相差を変更するロータ位相差制御手段とを備えたことを特徴とする電動機の制御装置。
  2. 前記ロータ位相差制御手段は、予め設定された、前記インバータに供給される直流電圧と前記電動機の回転数と前記電動機のトルクとに対して、前記電動機の相電流が最小となる誘起電圧定数を決定する相関マップに、前記直流電源の出力電圧と前記回転数検出手段により検出された前記電動機の回転数と前記トルク指令とを適用して、対応する誘起電圧定数を取得し、該取得した誘起電圧定数に応じて前記電動機のロータ位相差を変更することを特徴とする請求項1記載の電動機の制御装置。
  3. 前記電動機を、界磁の磁束方向であるd軸上にあるd軸電機子とd軸と直交するq軸上にあるq軸電機子とを有する等価回路に変換して扱い、
    前記通電制御手段は、d軸電機子に流れる電流であるd軸電流の実際値と指令値との差を減少させ、また、q軸電機子に流れる電流であるq軸電流の実際値と指令値との差を減少させるように前記通電制御を行い、
    前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数に基いて、前記トルク指令に応じたトルクが得られるd軸電流とq軸電流の組み合わせのうち、d軸電流とq軸電流のベクトル和であるdq軸電流の大きさが最小となる組み合わせを、第1のdq電流設定として決定し、該第1のdq電流設定によるd軸電流とq軸電流を供給したときにd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧を、前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数と前記電動機の回転数に基いて推定して、
    該推定したd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq判定電圧が、前記直流電源の出力電圧に応じて設定された制限電圧以下となり、且つ、該第1のdq電流設定によるdq軸電流の大きさである第1のdq判定電流が所定の制限電流以下となるときに、該第1のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第1のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とする電流指令設定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動機の制御装置。
  4. 前記電流指令設定手段は、前記dq判定電圧が前記制限電圧以下となり、且つ、前記第1のdq判定電流が前記制限電流よりも大きくなるときは、dq軸電流の大きさが前記制限電流となり、且つ、前記電動機のトルクが最大となるd軸電流とq軸電流の組み合わせを第2のdq電流設定として決定し、該第2のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第2のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とすることを特徴とする請求項3記載の電動機の制御装置。
  5. 前記電動機を、界磁の磁束方向であるd軸上にあるd軸電機子とd軸と直交するq軸上にあるq軸電機子とを有する等価回路に変換して扱い、
    前記通電制御手段は、d軸電機子に流れる電流であるd軸電流の実際値と指令値との差を減少させ、また、q軸電機子に流れる電流であるq軸電流の実際値と指令値との差を減少させるように前記通電制御を行い、
    前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数に基いて、前記トルク指令に応じたトルクが得られるd軸電流とq軸電流の組み合わせのうち、d軸電流とq軸電流のベクトル和であるdq軸電流の大きさが最小となる組み合わせを、第1のdq電流設定として決定し、該第1のdq電流設定によるd軸電流とq軸電流を供給したときにd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧を、前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数と前記電動機の回転数に基いて推定して、
    該推定したd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq判定電圧が、前記直流電源の出力電圧に応じて設定された制限電圧よりも高くなり、且つ、d軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq誘起電圧が前記制限電圧であるときに前記電動機のトルクが最大となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第3のdq電流設定の算出が可能であるときは、該第3のdq電流設定によるdq軸電流の大きさである第2のdq判定電流が所定の制限電流以下であるか否かを判断し、該第2のdq判定電流が該制限電流以下であったときは、該第3のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第3のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とする電流指令設定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動機の制御装置。
  6. 前記電流指令設定手段は、前記第2のdq判定電流が前記制限電流以下であるか否かを判断したときに、前記第2のdq判定電流が前記制限電流よりも大きくなるときには、dq軸電流の大きさが前記制限電流となり、且つ、dq誘起電圧が前記制限電圧となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第4のdq電流設定の算出が可能であるか否かを判断し、該第4のdq電流設定の算出が可能であるときには、該第4のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第4のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とすることを特徴とする請求項5記載の電動機の制御装置。
  7. 前記電動機を、界磁の磁束方向であるd軸上にあるd軸電機子とd軸と直交するq軸上にあるq軸電機子とを有する等価回路に変換して扱い、
    前記通電制御手段は、d軸電機子に流れる電流であるd軸電流の実際値と指令値との差を減少させ、また、q軸電機子に流れる電流であるq軸電流の実際値と指令値との差を減少させるように前記通電制御を行い、
    前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数に基いて、前記トルク指令に応じたトルクが得られるd軸電流とq軸電流の組み合わせのうち、d軸電流とq軸電流のベクトル和であるdq軸電流の大きさが最小となる組み合わせを、第1のdq電流設定として決定し、該第1のdq電流設定によるd軸電流とq軸電流を供給したときにd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧を、前記ロータ位相差に応じた前記電動機の誘起電圧定数と前記電動機の回転数に基いて推定して、
    該推定したd軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq判定電圧が、前記直流電源の出力電圧に応じて設定された制限電圧よりも高くなり、且つ、d軸電機子に生じる誘起電圧とq軸電機子に生じる誘起電圧とのベクトル和であるdq誘起電圧が前記制限電圧であるときに前記電動機のトルクが最大となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第3のdq電流設定の算出が不能であるときは、前記電動機の誘起電圧定数に対して前記電動機のトルクが最大になり、且つ、前記dq誘起電圧が前記制限電圧となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第5のdq電流設定を算出し、
    該第5のdq電流設定によるdq軸電流の大きさである第3の判定電流が前記制限電流以下であるか否かを判断して、該第3の判定電流が前記制限電流以下であるときは、該第5のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第5のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とする電流指令設定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動機の制御装置。
  8. 前記電流指令設定手段は、前記第3のdq判定電流が前記制限電流以下であるか否かを判断したときに、前記第3のdq判定電流が前記制限電流よりも大きくなるときには、dq軸電流の大きさが前記制限電流となり、且つ、dq誘起電圧が前記制限電圧となるd軸電流とq軸電流の組み合わせである第4のdq電流設定の算出が可能であるか否かを判断し、該第4のdq電流設定の算出が可能であるときには、該第4のdq電流設定によるd軸電流をd軸電流の指令値とすると共に該第4のdq電流設定によるq軸電流をq軸電流の指令値とすることを特徴とする請求項7記載の電動機の制御装置。
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