JP2009213266A - 電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動機が有する2つの回転子の相対変位角を調整する手段の稼動時間の影響を受けずに、要求されたトルクを電動機が出力可能な電動機の制御装置を提供すること。
【解決手段】永久磁石界磁型の電動機の回転軸の周囲に同心円状に設けられた第1回転子及び第2回転子の相対変位角を制御する電動機の制御装置は、第1回転子の単位時間当たりの回転数を検出する回転数検出部と、要求されたトルク値及び回転数検出部によって検出された回転数に基づいて、相対変位角又は当該相対変位角に相関する変数の指令値を決定する指令値決定部と、指令値決定部によって決定された指令値に応じて相対変位角を制御する制御部とを備える。指令値決定部は、電動機のトルクと回転数との関係を示すグラフ上の、電動機に対して界磁弱め制御が不要な直交領域では、回転数における電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角又は当該相対変位角に関係する変数を指令値として決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石界磁型の電動機の界磁弱め制御を、回転軸の周囲に同心円状に設けられた2つの回転子の相対変位角を変更することによって行う電動機の制御装置に関する。
永久磁石界磁型の回転電動機の回転軸の周囲に同心円状に設けた第1ロータ及び第2ロータを備え、回転速度に応じて第1ロータと第2ロータの位相差を変更することで界磁弱め制御を行う電動機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図12は、2重ロータを備えた電動機の断面図である。図12に示す電動機1は、永久磁石11a,11bの界磁が周方向に沿って等間隔に配設された内側ロータ11と、永久磁石12a,12bの界磁が周方向に沿って等間隔に配設された外側ロータ12と、内側ロータ11及び外側ロータ12に対する回転磁界を発生させるための電機子10aを有するステータ10とを備える。
内側ロータ11と外側ロータ12は、共に回転軸が電動機1の回転軸2と同軸となるように同心円状に配置されている。そして、内側ロータ11においては、N極を回転軸2側とする永久磁石11aとS極を回転軸2側とする永久磁石11bが交互に配設されている。同様に、外側ロータ12においても、N極を回転軸2側とする永久磁石12aとS極を回転軸2側とする永久磁石12bが交互に配設されている。
外側ロータ12と内側ロータ11の位相差(以下「ロータ位相差」という。)は、少なくとも電気角で180度の範囲で進角側又は遅角側に変更することができる。このため、電動機1の状態は、外側ロータ12の永久磁石12a,12bと内側ロータ11の永久磁石11a,11bが異極同士を対向して配置された界磁強め状態と、外側ロータ12の永久磁石12a,12bと内側ロータ11の永久磁石11a,11bが同極同士を対向して配置された界磁弱め状態との間で、適宜設定可能である。
ロータ位相差は、電動機1の内部に設けられたロータ位相差変更部によって変更される。図13は、電動機1が有するロータ位相差変更部の内部構造を示す図である。図13に示すように、ロータ位相差変更部30は、内側ロータ11の内周側の中空部に配置されたシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、外側ロータ12と同軸且つ一体に形成された第1リングギアR1、内側ロータ11と同軸且つ一体に形成された第2リングギアR2、第1リングギアR1と噛合する第1プラネタリギア31、第2リングギアR2に噛合する第2プラネタリギア32、第1プラネタリギア31及び第2プラネタリギア32と噛合するアイドルギアであるサンギアS、第1プラネタリギア31を回転自在に支持すると共に回転軸2に回転可能に軸支された第1プラネタリキャリアC1、及び第2プラネタリギア32を回転自在に支持すると共にステータ10に固定された第2プラネタリキャリアC2を備える。
第1リングギアR1及び第2リングギアR2は略同等のギア形状であり、第1プラネタリギア31及び第2プラネタリギア32も略同等のギア形状である。また、サンギアSの回転軸33は電動機1の回転軸2と同軸に配置されると共に、軸受け34により回転可能に軸支されている。このため、第1プラネタリギア31及び第2プラネタリギア32がサンギアSと噛合し、外側ロータ12と内側ロータ11が同期して回転する。さらに、第1プラネタリキャリアC1の回転軸35は、電動機1の回転軸2と同軸に配置されると共にアクチュエータ25に接続されており、第2プラネタリキャリアC2はステータ10に固定されている。
アクチュエータ25は、制御装置の位相差制御系から入力される制御信号に応じて、油圧により第1プラネタリキャリアC1を正転方向又は逆転方向に回転させ、或いは回転軸2回りの第1プラネタリキャリアC1の回転を規制する。アクチュエータ25によって第1プラネタリキャリアC1が回転すると、外側ロータ12と内側ロータ11間の相対的な位置関係(位相差)が変化する。
図14は、電動機1の界磁強め状態(a)及び界磁弱め状態(b)を示す図である。図14(a)に示す界磁強め状態では、外側ロータ12の永久磁石12a,12bの磁束Q2と内側ロータ11の永久磁石11a,11bの磁束Q1の向きが同一であるため、合成された磁束Q3は大きい。一方、図14(b)に示す界磁弱め状態では、外側ロータ12の永久磁石12a,12bの磁束Q2と内側ロータ11の永久磁石11a,11bの磁束Q1の向きが逆であるため、合成された磁束Q3は小さい。
このように、2重ロータを備えた電動機1では、ロータ位相差を変更して界磁の磁束を増減させることにより、誘起電圧定数Keを変化させることができる。図15は、誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機1の回転数及びトルクに応じた運転可能領域を示す図である。図15に示すように、ロータ位相差が小さく誘起電圧定数Keが大きいとき(界磁強め状態)、電動機1の運転可能な回転数は低下するが、大きなトルクを出力可能である。一方、ロータ位相差が大きく誘起電圧定数Keが小さいとき(界磁弱め状態)、電動機1の出力可能なトルクは低下するが、高い回転数まで運転可能となる。このように、回転数及びトルクに対する電動機1の運転可能領域は、誘起電圧定数Keに応じて変化する。
以上説明したように、ロータ位相差を変更すると電動機1の誘起電圧定数Keが変化し、電動機1の運転可能領域が図15に示したように変化する。このため、電動機1の運転可能領域及び電動機1の運転効率が最適となるロータ位相差は、図16のように表すことができる。従来、電動機1の制御装置が有する位相差制御系は、図16に示したグラフに基づいて、電動機1の運転効率が最大となるようロータ位相差を制御する。
特開2002−204541号公報 特開2007−159219号公報 特開2007−259549号公報
図16に示されたグラフを用いる電動機1の制御装置は、要求されたトルク値及び電動機1の回転数に応じて、電動機1の運転効率が最大となるようロータ位相差を制御する。上述したように、ロータ位相差は、制御装置からの制御信号によってアクチュエータ25が機械的に動作し、電動機1の内部に設けられたロータ位相差変更部30が機能することによって変化する。したがって、例えばロータ位相差が100°かつ低トルク状態のときに最大トルク値が要求されると、制御装置は、ロータ位相差を100°から0°に変えるよう制御する。但し、アクチュエータ25及びロータ位相差変更部30は油圧等によって機械的に動作するため、ロータ位相差が100°遅角するまでには例えば1秒程度の時間を要する。
電動機1が車両の駆動源として用いられている場合、車両が回生制動されている状態であれば、ロータ位相差の進角又は遅角に要する時間が秒単位であっても特に問題はない。しかし、ドライバによって急激な加速操作等が行われた際にロータ位相差の調整に1秒かかると、車両の走行性能としては満足な結果が得られない場合がある。
本発明の目的は、電動機が有する2つの回転子の相対変位角を調整する手段の稼動時間の影響を受けずに、要求されたトルクを電動機が出力可能な電動機の制御装置を提供することである。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の発明の電動機の制御装置は、永久磁石界磁型の電動機(例えば、実施の形態での電動機1)の回転軸(例えば、実施の形態での回転軸2)の周囲に同心円状に設けられた第1回転子(例えば、実施の形態での外側ロータ12)及び第2回転子(例えば、実施の形態での内側ロータ11)の相対変位角(例えば、実施の形態でのロータ位相差)を制御する電動機の制御装置であって、前記第1回転子又は前記第2回転子の単位時間当たりの回転数を検出する回転数検出部(例えば、実施の形態でのレゾルバ101及び回転数算出部103)と、要求されたトルク値(例えば、実施の形態でのトルク指令値T)及び前記回転数検出部によって検出された回転数(例えば、実施の形態での回転数Nm)に基づいて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角(例えば、実施の形態でのロータ位相差の指令値θc)又は当該相対変位角に相関する変数(例えば、実施の形態での誘起電圧定数Ke_cの指令値θc)の指令値を決定する指令値決定部(例えば、実施の形態での指令値決定部121,321)と、前記指令値決定部によって決定された指令値に応じて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角を制御する制御部(例えば、実施の形態でのロータ位相差制御部123,323)と、を備え、前記指令値決定部は、前記電動機のトルクと回転数との関係を示すグラフ上の、前記電動機に対して界磁弱め制御が不要な直交領域(例えば、実施の形態での直交領域X)では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角又は当該相対変位角に関係する変数を前記指令値として決定することを特徴としている。
さらに、請求項2に記載の発明の電動機の制御装置では、前記指令値決定部は、前記直交領域内の、前記相対変位角を前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角よりも進角させた方が前記電動機の運転効率が良い領域では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角と前記電動機の運転効率が最も良い相対変位角の中間の値を前記指令値として決定することを特徴としている。
さらに、請求項3に記載の発明の電動機の制御装置では、前記指令値決定部は、前記直交領域内の、前記相対変位角を前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角よりも進角させた方が前記電動機の運転効率が良い領域では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角に相関する変数と前記電動機の運転効率が最も良い相対変位角に相関する変数の中間の値を前記指令値として決定することを特徴としている。
さらに、請求項4に記載の発明の電動機の制御装置では、永久磁石界磁型の電動機(例えば、実施の形態での電動機1)の回転軸(例えば、実施の形態での回転軸2)の周囲に同心円状に設けられた第1回転子(例えば、実施の形態での外側ロータ12)及び第2回転子(例えば、実施の形態での内側ロータ11)の相対変位角(例えば、実施の形態でのロータ位相差)を制御する電動機の制御装置であって、前記第1回転子又は第2回転子の単位時間当たりの回転数を検出する回転数検出部(例えば、実施の形態でのレゾルバ101及び回転数算出部103)と、要求されたトルク値(例えば、実施の形態でのトルク指令値T)及び前記回転数検出部によって検出された回転数(例えば、実施の形態での回転数Nm)に基づいて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角(例えば、実施の形態でのロータ位相差の指令値θc)又は当該相対変位角に相関する変数(例えば、実施の形態での誘起電圧定数Ke_cの指令値θc)の指令値を決定する指令値決定部(例えば、実施の形態での指令値決定部221,321)と、前記指令値決定部によって決定された指令値に応じて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角を制御する制御部(例えば、実施の形態でのロータ位相差制御部223,323)と、を備え、前記指令値決定部は、前記電動機のトルクと回転数との関係を示すグラフ上の、前記電動機に対して界磁弱め制御が不要な直交領域(例えば、実施の形態での直交領域X)と、前記電動機に対して界磁弱め制御が必要な領域内の、前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角に固定した状態で前記電動機を駆動した際に発生する誘起電圧が、前記電動機又は前記電動機に関係する電子部品の耐圧を超える回転数よりも低い所定回転数以下の特定領域(例えば、実施の形態での領域Z)とでは、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角又は当該相対変位角に関係する変数を前記指令値として決定することを特徴としている。
さらに、請求項5に記載の発明の電動機の制御装置では、前記指令値決定部は、前記直交領域及び前記特別領域内の、前記相対変位角を前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角よりも進角させた方が前記電動機の運転効率が良い領域では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角と前記電動機の運転効率が最も良い相対変位角の中間の値を前記指令値として決定することを特徴としている。
さらに、請求項6に記載の発明の電動機の制御装置では、前記指令値決定部は、前記直交領域及び前記特別領域内の、前記相対変位角を前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角よりも進角させた方が前記電動機の運転効率が良い領域では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角に相関する変数と前記電動機の運転効率が最も良い相対変位角に相関する変数の中間の値を前記指令値として決定することを特徴としている。
さらに、請求項7に記載の発明の電動機の制御装置では、永久磁石界磁型の電動機(例えば、実施の形態での電動機1)の回転軸(例えば、実施の形態での回転軸2)の周囲に同心円状に設けられた第1回転子(例えば、実施の形態での外側ロータ12)及び第2回転子(例えば、実施の形態での内側ロータ11)の相対変位角(例えば、実施の形態でのロータ位相差)を制御する電動機の制御装置であって、前記第1回転子又は第2回転子の単位時間当たりの回転数を検出する回転数検出部(例えば、実施の形態でのレゾルバ101及び回転数算出部103)と、要求されたトルク値(例えば、実施の形態でのトルク指令値T)及び前記回転数検出部によって検出された回転数(例えば、実施の形態での回転数Nm)に基づいて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角(例えば、実施の形態でのロータ位相差の指令値θc)又は当該相対変位角に相関する変数(例えば、実施の形態での誘起電圧定数Ke_cの指令値θc)の指令値を決定する指令値決定部(例えば、実施の形態での指令値決定部121,221,321)と、前記指令値決定部によって決定された指令値に応じて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角を制御する制御部(例えば、実施の形態でのロータ位相差制御部123,223,323)と、を備え、前記指令値決定部は、前記電動機のトルクと回転数との関係を示すグラフ上の、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角又は当該相対変位角に関係する変数を前記指令値として決定する領域を、前記電動機の運転状態に応じて、前記電動機に対して界磁弱め制御が不要な直交領域(例えば、実施の形態での直交領域X)、又は、前記電動機に対して界磁弱め制御が必要な領域内の、前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角に固定した状態で前記電動機を駆動した際に発生する誘起電圧が、前記電動機又は前記電動機に関係する電子部品の耐圧を超える回転数よりも低い所定回転数以下の特定領域(例えば、実施の形態での領域Z)及び前記直交領域に設定することを特徴としている。
請求項1〜7に記載の発明の電動機の制御装置によれば、運転効率は多少犠牲になるが、急に最高トルクが要求された場合であってもロータ位相差は変更されない。その結果、電動機は、2つの回転子の相対変位角を調整する手段の稼動時間の影響を受けずに、要求されたトルクを出力することができる。
また、請求項2、3、5又は6に記載の発明の電動機の制御装置によれば、運転効率をより良い状態に保ちつつ、急に最高トルクが要求された場合であっても、2つの回転子の相対変位角を調整する手段の稼動時間の影響をあまり受けずに、要求されたトルクを出力することができる。
また、請求項7に記載の発明の電動機の制御装置によれば、最適な運転効率及び急な最高トルク要求に応じたトルク出力の特性を、電動機の運転状態に応じて変更することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
以下説明する実施形態で用いられる電動機は、図12及び図13に示した永久磁石界磁型の電動機1と同様であり、回転軸2の周囲に同心円状に設けた内側ロータ11及び外側ロータ12と、電機子10aを有するステータ10と、ロータ位相差変更部30とを備える。当該電動機は、例えばハイブリッド車両や電動車両の駆動源として使用され、ハイブリッド車両に搭載されたときは、電動機及び発電機として動作する。また、電動機1の制御装置(以下、単に「制御装置」という。)は、トルク指令値等に基づいて電動機1に供給する電流を制御する電流制御系と、トルク指令値及び回転数等に応じて電動機1の2重ロータの位相差を制御する位相差制御系とから構成される。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る第1の実施形態の電動機1の制御装置を示すブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態の制御装置は、レゾルバ101と、回転数算出部103と、電流制御系に含まれる電流指令算出部105、バンドパスフィルタ(BPF)107、3相−dp変換部109、電流FB制御部111、rθ変換部113及びPWM演算部115と、上記説明したアクチュエータ25と、Ke算出部119と、位相差制御系に含まれる指令値決定部121及びロータ位相差制御部123とを備える。
レゾルバ101は、外側ロータ12の機械角度を検出し、検出した機械角度に応じた電気角度θmを出力する。レゾルバ101から出力された電気角度θmは、3相−dq変換部109及び回転数算出部103に送られる。回転数算出部103は、レゾルバ101から入力された電気角度θmから、外側ロータ12の角速度ω及び外側ロータ12の単位時間当たりの回転数Nmを算出する。回転数算出部103によって算出された回転数Nmは、電流指令算出部105及び指令値決定部121に送られる。また、回転数算出部103によって算出された角速度ωは、Ke算出部119に送られる。
電流指令算出部105は、外部から入力されたトルク指令値Tと、回転数算出部103によって算出された電動機1の回転数Nmと、Ke算出部119によって算出された誘起電圧定数Keとに基づいて、d軸側の電機子(以下「d軸電機子」という。)に流す電流(以下「d軸電流」という。)の指令値Id_c及びq軸側の電機子(以下「q軸電機子」という。)に流す電流(以下「q軸電流」という。)の指令値Iq_cを決定する。
3相−dq変換部109は、電流センサ131,133により検出されBPF107により不要成分が除去された電流検出信号Iu,Iwと、レゾルバ73によって検出された外側ロータ12の電気角度θmとに基づいて3相−dq変換を行って、d軸電流の検出値Id_s及びq軸電流の検出値Iq_sを算出する。
電流FB制御部111は、d軸電流の指令値Id_cと検出値Id_sの偏差ΔId及びq軸電流の指令値Iq_cと検出値Iq_sの偏差ΔIqが減少するよう、d軸電機子の端子間電圧(以下「d軸電圧」という。)の指令値Vd_c及びq軸電機子の端子間電圧(以下「q軸電圧」という。)の指令値Vq_cを決定する。なお、偏差ΔIdは、界磁制御部141によって制御される。また、偏差ΔIqは、電力制御部143によって制御される。
rθ変換部113は、d軸電圧の指令値Vd_c及びq軸電圧の指令値Vq_cを大きさV1と角度θの成分に変換する。PWM演算部115は、大きさV1と角度θの成分をPWM制御により3相(U,V,W)の交流電圧に変換する。
Ke算出部119は、以下の式(1)から誘起電圧定数Keを算出する。
Ke=(Vq−ω・Ld・Id−R・Iq)/ω …(1)
(ω:電動機1の角速度、R:q軸電機子及びd軸電機子の抵抗、Iq:q軸電流、Vq:q軸電機子の端子間電圧、Ld:d軸電機子のインダクタンス、Id:d軸電流)
指令値決定部121は、外部から入力されたトルク指令値Tと、回転数算出部103によって算出された電動機1の回転数Nmと、外部から入力された図示しない蓄電器のバッテリ電圧Vdcとに基づいて、誘起電圧定数の指令値Ke_cを決定する。指令値決定部121は、誘起電圧定数の指令値Ke_cを決定する際に、図示しないメモリに格納された図2に示す第1Keマップを利用する。第1Keマップは、図3に示すグラフに基づき予め作成され、メモリに格納される。図3は、電動機1の回転数Nmとトルクとの関係及び第1の実施形態で設定される誘起電圧定数を示すグラフである。
図4は、電動機1の界磁弱め制御が必要な領域を示すグラフである。図3と同様に、当該グラフの縦軸はトルク、横軸は回転数Nmを示す。また、図中の符号uは、電動機1の直交ライン(界磁弱め制御を行わずに電動機1を作動させたとき、回転数Nmとトルクの組合わせにより電動機1の相電圧が電源電圧と等しくなる点を結んだ線)を示す。また、符号Xは、界磁弱め制御が不要な領域(直交領域)を示し、符号Yは界磁弱め制御が必要な領域(非直交領域)を示す。
本実施形態では、指令値決定部121によって、直交領域Xでは誘起電圧定数が最大に設定され、非直交領域Yでは回転数Nmとトルクとの関係に応じて誘起電圧定数が適宜設定される。図3に示した例では、誘起電圧定数がKe1>Ke2>Ke3>Ke4>Ke5の関係を有するとき、直交領域Xでは誘起電圧定数Ke1に設定され、非直交領域Yではトルクとの関係に応じて適した誘起電圧定数(Ke1〜Ke5)が適宜設定される。
なお、電動機1の回転数とトルクの関係は、蓄電器のバッテリ電圧Vdcに応じて変化する。このため、第1Keマップには、バッテリ電圧Vdcに応じて異なる複数のテーブルが設けられている。例えば、図2に示すように、バッテリ電圧VdcがV1程度のときに用いられるテーブル、V2程度のときに用いられるテーブルといった複数のテーブルが第1Keマップに設けられている。
指令値決定部121は、図5に示すように、外部から入力されたバッテリ電圧Vdcに対応するテーブルの第1Keマップを用いて、トルク指令値T及び回転数Nmに応じた誘起電圧定数Keを決定し、誘起電圧定数の指令値ke_cを出力する。
ロータ位相差制御部123は、指令値決定部121から出力された誘起電圧定数の指令値Ke_cとKe算出部119によって算出された誘起電圧定数Keの偏差ΔKeが減少するよう制御信号を出力し、アクチュエータ25を制御する。なお、アクチュエータ25によってロータ位相差が変わると界磁の磁束が変化するため、電動機1の誘起電圧定数Keも変化する。
以上説明したように、本実施形態の制御装置によれば、直交領域Xでは、要求されたトルク値T及び回転数Nmにかかわらず誘起電圧定数が最大に設定されるため、電動機1のロータ位相差は一定に保たれ、非直交領域Yでは、従来と同様に、電動機1の運転効率が最大となるよう要求されたトルク値T及び回転数Nmに応じてロータ位相差が調整される。したがって、直交領域Xでは、運転効率は多少犠牲になるが、ドライバによって急激な加速操作等が行われた場合であってもロータ位相差は変更されない。その結果、電動機1は、ロータ位相差の進角又は遅角時におけるアクチュエータ25及びロータ位相差変更部30の稼動時間の影響を受けることなく、要求されたトルクを出力することができる。
なお、指令値決定部121は、誘起電圧定数を直交領域XでKe1以上Ke2の半分程度以下の値に設定しても良い。すなわち、図16のグラフに示したように、直交領域Xには、ロータ位相差を100°〜120°進角させた方が電動機1の運転効率が良い領域がある。上記説明では、この領域でもロータ位相差を進角させない、すなわち誘起電圧定数を一定に保つと説明したが、ロータ位相差を50°〜60°程度進角させても良い。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の指令値決定部221は、第1の指令値決定部121と同様に、外部から入力されたトルク指令値Tと、回転数算出部103によって算出された電動機1の回転数Nmと、外部から入力された図示しない蓄電器のバッテリ電圧Vdcとに基づいて、誘起電圧定数の指令値Ke_cを決定する。但し、指令値決定部221は、誘起電圧定数の指令値Ke_cを決定する際に、図示しないメモリに格納された図6に示す第2Keマップを利用する。第2Keマップは、図7に示すグラフに基づき予め作成され、メモリに格納される。図7は、電動機1の回転数Nmとトルクとの関係及び第2の実施形態で設定される誘起電圧定数を示すグラフである。
本実施形態では、指令値決定部221によって、直交領域X及び非直交領域Y内の図7中の点線vが示す回転数以下の領域Zでは、誘起電圧定数が最大に設定され、非直交領域Yの領域Z以外の領域では回転数Nmとトルクとの関係に応じて誘起電圧定数が適宜設定される。図7に示した例では、誘起電圧定数がKe1>>Ke4>Ke5の関係を有するとき、直交領域X及び領域Zでは、誘起電圧定数Ke1に設定され、非直交領域Yの領域Z以外の領域では、トルクとの関係に応じて適した誘起電圧定数(Ke4又はKe5)が適宜設定される。
図7中の点線vが示す回転数は、最大の誘起電圧定数Ke1に設定した状態、すなわちロータ位相差を0°に固定した状態で電動機1を駆動した際に、電動機1で発生する誘起電圧(=誘起電圧定数×回転数)が、電動機1に接続されたインバータのスイッチング素子等の耐圧を超えるときの回転数よりも低い回転数である。
なお、第2Keマップにも、第1の実施形態で説明した第1Keマップと同様に、バッテリ電圧Vdcに応じて異なる複数のテーブルが設けられている。例えば、図6に示すように、バッテリ電圧VdcがV1程度のときに用いられるテーブル、V2程度のときに用いられるテーブルといった複数のテーブルが第2Keマップに設けられている。
指令値決定部221は、外部から入力されたバッテリ電圧Vdcに対応するテーブルの第2Keマップを用いて、トルク指令値T及び回転数Nmに応じた誘起電圧定数Keを決定し、誘起電圧定数の指令値ke_cを出力する。
このように、本実施形態では、界磁弱め制御が必要な非直交領域Yの一部の領域Zでも、誘起電圧定数が最大に設定される。しかし、領域Zで誘起電圧定数を最大に設定する、すなわちロータ位相差を0°に固定すると、電動機1の運転効率が低下する。したがって、本実施形態の制御装置では、領域Zで、位相差制御系は誘起電圧定数を最大に設定するが、電動機1に供給する電流を制御する電流制御系は界磁弱め電流を電動機1に通電する。
なお、指令値決定部221は、誘起電圧定数を直交領域X及び領域ZでKe1以上Ke2、Ke3又はKe4の半分程度以下の値に設定しても良い。すなわち、図16のグラフに示したように、直交領域Xには、ロータ位相差を100°〜120°進角させた方が電動機1の運転効率が良い領域があり、領域Zには、100°〜150°進角させた方が電動機1の運転効率が良い領域がある。上記説明では、この領域でもロータ位相差を進角させない、すなわち誘起電圧定数を一定に保つと説明したが、ロータ位相差を50°〜75°程度進角させても良い。
本実施形態の制御装置は、以上説明した指令値決定部221及び電流制御系による界磁弱め電流の通電を除いて、第1の実施形態の制御装置と同様であるため、他の構成要素の説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態の制御装置によれば、直交領域X及び非直交領域Yの一部の領域Zでは、要求されたトルク値T及び回転数Nmにかかわらず誘起電圧定数が最大に設定されるため、電動機1のロータ位相差は一定に保たれ、非直交領域Yの領域Zを除く領域では、従来と同様に、電動機1の運転効率が最大となるよう要求されたトルク値T及び回転数Nmに応じてロータ位相差が調整される。したがって、直交領域X及び領域Zでは、運転効率は犠牲になるが、ドライバによって急激な加速操作等が行われた場合であってもロータ位相差は変更されない。その結果、電動機1は、ロータ位相差の進角又は遅角時におけるアクチュエータ25及びロータ位相差変更部30の稼動時間の影響を受けることなく、要求されたトルクを出力することができる。
なお、上記実施形態では、指令値決定部121が第1Keマップを利用し,指令値決定部221が第2Keマップを利用すると説明したが、指令値決定部121,221は、電動機1の運転状態に応じて、図16に示したグラフに基づくKeマップ、第1Keマップ及び第2Keマップのいずれかを選択し、選択したKeマップを利用しても良い。
また、以上説明した第1の実施形態及び第2の実施形態では、指令値決定部121,221が、要求されたトルク値T及び回転数Nmに応じて誘起電圧定数を決定し、ロータ位相差制御部123は、指令値決定部121,221から出力された誘起電圧定数の指令値Ke_cとKe算出部119によって算出された誘起電圧定数Keの偏差ΔKeが減少するようアクチュエータ25に制御信号を出力している。他の実施形態として、図8に示すように、指令値決定部121,221の代わりに指令値決定部321を設け、ロータ位相差制御部123の代わりにロータ位相差制御部323を設けても良い。
指令値決定部321は、外部から入力されたトルク指令値Tと、回転数算出部103によって算出された電動機1の回転数Nmと、外部から入力された図示しない蓄電器のバッテリ電圧Vdcとに基づいて、ロータ位相差の指令値θcを決定する。指令値決定部321は、ロータ位相差の指令値θcを決定する際に、図示しないメモリに格納された図9に示すθマップを利用する。θマップは、図3又は図7に示すグラフに基づき予め作成され、メモリに格納される。なお、θマップには、図3及び図7中の各誘起電圧定数Keに括弧書きで付された角度がロータ位相差として設定される。
ロータ位相差制御部323は、指令値決定部321から出力されたロータ位相差の指令値θcとロータ位相差検出部117によって検出された実際のロータ位相差θsの偏差Δθが減少するよう制御信号を出力し、アクチュエータ25を制御する。
また、第1の実施形態で説明した式(1)に基づいて誘起電圧定数Keを算出するKe算出部119の代わりに、ロータ位相差検出部117によって得られた実際のロータ位相差θsから誘起電圧定位数Keを算出するKe算出部319を備えても良い。
さらに、上記実施形態では、要求されたトルク指令値Tが力行トルクの場合について説明したが、回生トルクの場合についても同様に適用できる。図10に、電動機1の回転数Nmと力行トルク又は回生トルクとの関係及び設定される誘起電圧定数を示すグラフの変形例を示す。また、図11に、力行トルク及び回生トルクの双方に適用可能な第1Keマップの変形例を示す。
本発明に係る第1の実施形態又は第2の実施形態の電動機1の制御装置を示すブロック図 第1の実施形態の制御装置で用いられる第1Keマップを示す図 電動機1の回転数Nmとトルクとの関係及び第1の実施形態で設定される誘起電圧定数を示すグラフ 電動機1の界磁弱め制御が必要な領域を示すグラフ 第1の実施形態の制御装置が備える指令値決定部121の動作を示すフローチャート 第2の実施形態の制御装置で用いられる第2Keマップを示す図 電動機1の回転数Nmとトルクとの関係及び第2の実施形態で設定される誘起電圧定数を示すグラフ 本発明に係る他の実施形態の電動機1の制御装置を示すブロック図 他の実施形態の制御装置で用いられるθマップを示す図 電動機1の回転数Nmと力行トルク又は回生トルクとの関係及び設定される誘起電圧定数を示すグラフ 力行トルク及び回生トルクの双方に適用可能な第1Keマップの変形例を示す図 2重ロータを備えた電動機の断面図 電動機1が有するロータ位相差変更部の内部構造を示す図 電動機1の界磁強め状態(a)及び界磁弱め状態(b)を示す図 誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機1の回転数及びトルクに応じた運転可能領域を示す図 電動機1の回転数Nmとトルクとの関係及び従来設定される誘起電圧定数を示すグラフ
符号の説明
1 電動機
2 回転軸
11 内側ロータ
12 外側ロータ
10a 電機子
10 ステータ
30 ロータ位相差変更部
R1 第1リングギア
R2 第2リングギア
31 第1プラネタリギア
32 第2プラネタリギア
33,35 回転軸
34 軸受け
S サンギア
C1 第1プラネタリキャリア
C2 第2プラネタリキャリア
101 レゾルバ
103 回転数算出部
105 電流指令算出部
107 バンドパスフィルタ(BPF)
109 3相−dp変換部
111 電流FB制御部
113 rθ変換部
115 PWM演算部
25 アクチュエータ
117 ロータ位相差検出部
119,319 Ke算出部
121,221,321 指令値決定部
123,323 ロータ位相差制御部

Claims (7)

  1. 永久磁石界磁型の電動機の回転軸の周囲に同心円状に設けられた第1回転子及び第2回転子の相対変位角を制御する電動機の制御装置であって、
    前記第1回転子又は前記第2回転子の単位時間当たりの回転数を検出する回転数検出部と、
    要求されたトルク値及び前記回転数検出部によって検出された回転数に基づいて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角又は当該相対変位角に相関する変数の指令値を決定する指令値決定部と、
    前記指令値決定部によって決定された指令値に応じて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角を制御する制御部と、を備え、
    前記指令値決定部は、
    前記電動機のトルクと回転数との関係を示すグラフ上の、前記電動機に対して界磁弱め制御が不要な直交領域では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角又は当該相対変位角に関係する変数を前記指令値として決定することを特徴とする電動機の制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動機の制御装置であって、
    前記指令値決定部は、
    前記直交領域内の、前記相対変位角を前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角よりも進角させた方が前記電動機の運転効率が良い領域では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角と前記電動機の運転効率が最も良い相対変位角の中間の値を前記指令値として決定することを特徴とする電動機の制御装置。
  3. 請求項1に記載の電動機の制御装置であって、
    前記指令値決定部は、
    前記直交領域内の、前記相対変位角を前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角よりも進角させた方が前記電動機の運転効率が良い領域では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角に相関する変数と前記電動機の運転効率が最も良い相対変位角に相関する変数の中間の値を前記指令値として決定することを特徴とする電動機の制御装置。
  4. 永久磁石界磁型の電動機の回転軸の周囲に同心円状に設けられた第1回転子及び第2回転子の相対変位角を制御する電動機の制御装置であって、
    前記第1回転子又は第2回転子の単位時間当たりの回転数を検出する回転数検出部と、
    要求されたトルク値及び前記回転数検出部によって検出された回転数に基づいて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角又は当該相対変位角に相関する変数の指令値を決定する指令値決定部と、
    前記指令値決定部によって決定された指令値に応じて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角を制御する制御部と、を備え、
    前記指令値決定部は、
    前記電動機のトルクと回転数との関係を示すグラフ上の、前記電動機に対して界磁弱め制御が不要な直交領域と、前記電動機に対して界磁弱め制御が必要な領域内の、前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角に固定した状態で前記電動機を駆動した際に発生する誘起電圧が、前記電動機又は前記電動機に関係する電子部品の耐圧を超える回転数よりも低い所定回転数以下の特定領域とでは、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角又は当該相対変位角に関係する変数を前記指令値として決定することを特徴とする電動機の制御装置。
  5. 請求項4に記載の電動機の制御装置であって、
    前記指令値決定部は、
    前記直交領域及び前記特別領域内の、前記相対変位角を前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角よりも進角させた方が前記電動機の運転効率が良い領域では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角と前記電動機の運転効率が最も良い相対変位角の中間の値を前記指令値として決定することを特徴とする電動機の制御装置。
  6. 請求項4に記載の電動機の制御装置であって、
    前記指令値決定部は、
    前記直交領域及び前記特別領域内の、前記相対変位角を前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角よりも進角させた方が前記電動機の運転効率が良い領域では、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角に相関する変数と前記電動機の運転効率が最も良い相対変位角に相関する変数の中間の値を前記指令値として決定することを特徴とする電動機の制御装置。
  7. 永久磁石界磁型の電動機の回転軸の周囲に同心円状に設けられた第1回転子及び第2回転子の相対変位角を制御する電動機の制御装置であって、
    前記第1回転子又は第2回転子の単位時間当たりの回転数を検出する回転数検出部と、
    要求されたトルク値及び前記回転数検出部によって検出された回転数に基づいて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角又は当該相対変位角に相関する変数の指令値を決定する指令値決定部と、
    前記指令値決定部によって決定された指令値に応じて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角を制御する制御部と、を備え、
    前記指令値決定部は、
    前記電動機のトルクと回転数との関係を示すグラフ上の、前記回転数における前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角又は当該相対変位角に関係する変数を前記指令値として決定する領域を、前記電動機の運転状態に応じて、前記電動機に対して界磁弱め制御が不要な直交領域、又は、前記電動機に対して界磁弱め制御が必要な領域内の、前記電動機の誘起電圧が最大となる相対変位角に固定した状態で前記電動機を駆動した際に発生する誘起電圧が、前記電動機又は前記電動機に関係する電子部品の耐圧を超える回転数よりも低い所定回転数以下の特定領域及び前記直交領域に設定することを特徴とする電動機の制御装置。
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