JP2006050705A - 電動機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転子の磁石または固定子の磁極歯の位相をずらした場合でも、外乱の影響がなく、電流制御の応答性・安定性を向上させることができる電動機制御装置を提供する。
【解決手段】電動機の固定子もしくは回転子のいずれか一方が回転軸に直交する方向に分割され、分割された固定子間もしくは分割された回転子間に回転角位相差を与えるように、分割された固定子もしくは回転子を可動しうるよう構成された電動機において、その電流を制御する電動機制御装置150であって、分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差を得る手段5と、得られた回転角位相差に応じた電動機のインダクタンス値と誘起電圧値とを演算する手段1と、演算された電動機のインダクタンス値と誘起電圧値、及び、電動機の電気的回転角速度と電動機電流値から、前記電動機の印加電圧を演算する手段2、とを備える(第1発明)。
【選択図】図2
【解決手段】電動機の固定子もしくは回転子のいずれか一方が回転軸に直交する方向に分割され、分割された固定子間もしくは分割された回転子間に回転角位相差を与えるように、分割された固定子もしくは回転子を可動しうるよう構成された電動機において、その電流を制御する電動機制御装置150であって、分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差を得る手段5と、得られた回転角位相差に応じた電動機のインダクタンス値と誘起電圧値とを演算する手段1と、演算された電動機のインダクタンス値と誘起電圧値、及び、電動機の電気的回転角速度と電動機電流値から、前記電動機の印加電圧を演算する手段2、とを備える(第1発明)。
【選択図】図2
Description
本発明は、電動機の固定子もしくは回転子のいずれか一方が回転軸に直交する方向に分割され、分割された固定子間もしくは分割された回転子間に回転角位相差を与えるように、分割された固定子もしくは回転子を可動しうるよう構成された電動機において、その電流を制御する電動機制御装置に関するものである。
近年、低公害性と航続距離、および、エネルギ供給のインフラ等の要求から、エンジンとモータジェネレータ(MG)を組み合わせて搭載したハイブリッド車両(HEV)の実用化が進められている。このHEVに求められるMG特性は、高効率、比較的低出力でありながら、高回転かつ高トルクを発生することである。
高効率および高トルクという条件では、ロータに永久磁石を用いる磁石式同期モータ(以下、磁石モータとも記載する)が有望である。しかし、磁石モータでは、回転数の上昇とともに磁石による逆起電力が大きくなるため、高回転化が困難であった。また、高回転領域では弱め界磁が必要となり、効率の低下を招いていた。
これらの問題を解決する方式として、高回転時にロータの磁石の位相をずらすことにより、機械的な弱め界磁を行い、高回転化する方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−155262号公報
しかしながら、上述した方式では、回転子の磁石の位相をずらすと、固定子巻線と鎖交する磁束の位相がずれ、磁束の大きさも変化する。巻線には、磁束の時間微分が誘起電圧として発生し、永久磁石同期電動機の電流制御においては、この誘起電圧が外乱として作用する。このため、回転子の磁石の位相をずらした場合には、外乱が変化し、電流制御の応答性・安定性が低下するという問題があった。このことは、回転子の代わりに固定子の磁極歯の位相をずらして上記方式と同じ作用効果を得ようとした場合でも同じであった。
本発明の目的は上述した課題を解消して、回転子の磁石または固定子の磁極歯の位相をずらした場合でも、外乱の影響がなく、電流制御の応答性・安定性を向上させることができる電動機制御装置を提供しようとするものである。
本発明の電動機制御装置の第1発明は、電動機の固定子もしくは回転子のいずれか一方が回転軸に直交する方向に分割され、分割された固定子間もしくは分割された回転子間に回転角位相差を与えるように、分割された固定子もしくは回転子を可動しうるよう構成された電動機において、その電流を制御する電動機制御装置であって、分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差を得る手段と、得られた回転角位相差に応じた電動機のインダクタンス値と誘起電圧値とを演算する手段と、演算された電動機のインダクタンス値と誘起電圧値、及び、電動機の電気的回転角速度と電動機電流値から、前記電動機の印加電圧を演算する手段、とを備えることを特徴とするものである。
本発明の電動機制御装置の第2発明は、永久磁石同期電動機の固定子もしくは回転子のいずれか一方が回転軸に直交する方向に分割され、分割された固定子間もしくは分割された回転子間に回転角位相差を与えるように、分割された固定子もしくは回転子を可動しうる永久磁石同期電動機において、永久磁石同期電動機の磁束の回転に同期して回転するdq座標系で永久磁石同期電動機の電流を制御する電動機制御装置であって、分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差を得る手段と、回転角位相差0における回転子回転位相を検出する手段と、得られた回転角位相差と検出した回転子回転位相とから永久磁石磁束の回転位相を演算する手段と、永久磁石同期電動機のdq座標における、回転角位相差に応じたインダクタンス値と誘起電圧値とを演算する手段と、演算されたインダクタンス値と誘起電圧値、及び、永久磁石磁束の電気的回転角速度とdq軸電流値から、永久磁石同期電動機のdq座標における印加電圧を演算する手段と、検出された永久磁石磁束の回転位相に基づいて、永久磁石同期電動機の電流、もしくは、演算された印加電圧の3相交流とdq座標の座標変換を演算する手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明の電動機制御装置の第1発明では、分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差に応じたインダクタンス値と誘起電圧値を演算し、これらの値と電動機の電流値と電気的回転角速度から電動機の印加電圧を演算するため、電動機の分割された固定子もしくは回転子が可動し、磁石磁束の位相がずれる場合においても、誘起電圧の影響を抑圧し、電流制御の応答性・安定性を高め、電動機の高回転化を図ることが可能である。
本発明の電動機制御装置の第2発明では、dq座標における永久磁石同期電動機の分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差に応じたインダクタンス値と誘起電圧値を演算し、これらの値と永久磁石同期電動機の電流値と電気的回転角速度から、永久磁石同期電動機のdq座標における印加電圧を演算するとともに、永久磁石磁束の向きに同期した座標変換が可能になるため、永久磁石同期電動機の分割された固定子もしくは回転子が可動し、磁石磁束の位相がずれる場合においても、誘起電圧の影響を抑圧したdq軸電流制御を実現し、電流制御の応答性・安定性を高め、永久磁石同期電動機の高回転化を図ることが可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の電動機制御装置を電動機とともに説明するための図である。図1に示す例は、回転軸に直交する方向に2つに固定子を分割した永久磁石型同期電動機110(以下、モータ)と、モータ110に電圧を印加するインバータ119及びバッテリ120と、本発明による電動機制御装置150と、を示したものである。
図1は本発明の電動機制御装置を電動機とともに説明するための図である。図1に示す例は、回転軸に直交する方向に2つに固定子を分割した永久磁石型同期電動機110(以下、モータ)と、モータ110に電圧を印加するインバータ119及びバッテリ120と、本発明による電動機制御装置150と、を示したものである。
図1に示す例では、モータ110の固定子は、固定子121と固定子122の2つに分割されており、シャフト111に取り付けられた回転子は分割されていない。回転アクチュエータ117がアクチュエータ駆動軸118を介してウォームギア116を回転すると、固定子122が固定子121に対して回転し、固定子122と121とはモータ回転方向の電気角位相差θαを持つようになる。モータ110を駆動する際に、固定子122には反トルクが発生するため、電気角位相差θαを保持するためには、回転アクチュエータ117によって保持力を発生させる。ここで、ウォームギア116の特性により、反トルクは回転アクチュエータ117にはほとんど伝達しないため、回転アクチュエータ117に求められる保持力はごくわずかですむ。シャフト111には位置センサ200が取り付けられ、モータ回転子の回転角を検出する。また、回転アクチュエータ117にも電気角位相差センサとして作用する位置センサ201が取り付けられ、電気角位相差θαを検出する。
モータ110への電力供給は、バッテリ120から直流をインバータ119へ供給し、インバータ119で直流電力を交流電力へ変換する。モータ110とインバータ119は給電線142Aと給電部132Aを介して接続される。モータ110のU相とV相の電流値を電流センサ6a、6bによって検出し、前述の電気角位相差θαとモータ回転子の回転角らとともに、電動機制御装置150に送られる。
図2は本発明の電動機制御装置の一例の構成を示すブロック図である。図2に示す例において、電動機制御装置150は、電流制御器1、3相座標変換器2、非干渉制御器3、dq座標変換器4、位相速度演算器5、モータトルク制御器7、PWM生成器8から構成されている。図2に示す電動機制御装置150における動作は以下の通りである。
位相速度演算5では、まず、検出されたモータ回転子の回転角から、モータの電気角θeを演算する。このθeは、電気角位相差θα=0の際の、永久磁石によって作られる磁束の方向を基準とする。分割された固定子122を回転アクチュエータ117により可動させると、電気角位相差θαが生じ、モータU相・V相・W相のそれぞれにおいて、永久磁石による誘起電圧の振幅と位相がθαに応じて変化する。固定子121と固定子122が電気的に等分割された場合、すなわち永久磁石による誘起電圧の振幅が固定子121の巻線と固定子122の巻線で等しくなるように分割された場合には、モータU相・V相・W相に発生する永久磁石による誘起電圧の位相は、θeよりθαの半分だけ位相差を持つようになる。
このことを次のように図3を参照にして式を用いて説明する。
図3は電動機の分割された固定子121と122を駆動するための回路図の一例を示すである。図3の回路図が示す誘起電圧eu1とeu2は、それぞれ固定子121と122の巻線に発生する誘起電圧であり、以下の式(1)(2)で表される。
図3は電動機の分割された固定子121と122を駆動するための回路図の一例を示すである。図3の回路図が示す誘起電圧eu1とeu2は、それぞれ固定子121と122の巻線に発生する誘起電圧であり、以下の式(1)(2)で表される。
ここで、φ'はモータの永久磁石による誘起電圧定数であり、ωeはモータの電気角速度を示している。モータ給電端子部132AのU相から見た誘起電圧euは、eu1+eu2の和であるから、式(1)(2)より、以下の式(3)が導かれる。
この式(3)が示すように、誘起電圧ならびに磁束の位相はθαの1/2だけ位相がずれる。このように、固定子121と固定子122が電気的に等分割されている場合には、位相速度演算が出力するθe2は、以下の式(4)が示すような関係になる。
以下、図2において電動機制御装置150を構成する各部について詳細に説明する。
位相速度演算
位相速度演算器5では、回転位置センサ200及び電気角位相差センサ201の信号を受けて、θαの値に応じて、U相・V相・W相に発生する永久磁石による磁束の位相を補正して、θe2を出力する。なお固定子121と固定子122が電気角位相差が無い場合でも、同様にθe2を出力する。このθe2の演算は前述の(4)式に基づいて演算するが、演算が複雑になる場合には、事前に入力θα・出力θe2のマップを作成しておき、参照するようにしても良い。また、位相速度演算器5では前述のθe2を時間微分して電気角速度ωeを出力する。このため、ωeは電気角位相差θαの変化も考慮した値となり、回転アクチュエータ117によって固定子122を可動させた場合にも、精度良く電気角速度が求められる。
位相速度演算器5では、回転位置センサ200及び電気角位相差センサ201の信号を受けて、θαの値に応じて、U相・V相・W相に発生する永久磁石による磁束の位相を補正して、θe2を出力する。なお固定子121と固定子122が電気角位相差が無い場合でも、同様にθe2を出力する。このθe2の演算は前述の(4)式に基づいて演算するが、演算が複雑になる場合には、事前に入力θα・出力θe2のマップを作成しておき、参照するようにしても良い。また、位相速度演算器5では前述のθe2を時間微分して電気角速度ωeを出力する。このため、ωeは電気角位相差θαの変化も考慮した値となり、回転アクチュエータ117によって固定子122を可動させた場合にも、精度良く電気角速度が求められる。
dq座標変換
dq座標変換器4では、検出したモータ相電流iuとivを、位相θe2を用いてdq座標の電流値id、iqに変換する。ここで、座標軸d軸は、モータ固定子に鎖交する磁石磁束の向きに設定する。dq座標への変換は、以下の式(5)(6)に基づいて演算する。
つまり、ここでも現在のdq座標の電流値id、iqは電気角位相差θαの変化も考慮した値となる。
dq座標変換器4では、検出したモータ相電流iuとivを、位相θe2を用いてdq座標の電流値id、iqに変換する。ここで、座標軸d軸は、モータ固定子に鎖交する磁石磁束の向きに設定する。dq座標への変換は、以下の式(5)(6)に基づいて演算する。
つまり、ここでも現在のdq座標の電流値id、iqは電気角位相差θαの変化も考慮した値となる。
モータトルク制御
モータトルク制御器7ではモータトルク指令Te*とモータの角速度ωeとθαを受けて、トルク指令値Te*を実現するモータdq軸電流指令値id*、iq*を出力する。このid*、iq*は、モータの機械的な回転角速度ωeとモータトルク指令値Te*及びθα*から、用意されたマップを参照することで得られる。なお、一般的なモータにおいてはモータの特性は固定であるので、モータトルク指令Te*とモータの角速度ωeに基づきマップからモータdq軸電流指令値id*、iq*を求めることができるが、本願においては、固定子121、122を動かすことにより後述のようにモータ特性が変化しているので、マップを固定子の位相差毎に用意するか、マップを位相差に応じて補正する。
モータトルク制御器7ではモータトルク指令Te*とモータの角速度ωeとθαを受けて、トルク指令値Te*を実現するモータdq軸電流指令値id*、iq*を出力する。このid*、iq*は、モータの機械的な回転角速度ωeとモータトルク指令値Te*及びθα*から、用意されたマップを参照することで得られる。なお、一般的なモータにおいてはモータの特性は固定であるので、モータトルク指令Te*とモータの角速度ωeに基づきマップからモータdq軸電流指令値id*、iq*を求めることができるが、本願においては、固定子121、122を動かすことにより後述のようにモータ特性が変化しているので、マップを固定子の位相差毎に用意するか、マップを位相差に応じて補正する。
モータ電流制御
電流制御器1では、モータトルク制御器7が出力したid*、iq*を実現するため、電流のフィードバック制御とフィードフォワード制御を行ってインバータ119のスイッチをOn/Offさせるインバータ駆動信号を生成する。前述のモータトルク制御器7からのモータdq軸電流指令値id*、iq*と同じく前述のdq座標変換器4からのid、iqの電流制御偏差を減算器500a、500bで求め、これらを入力としてPI制御を用いたdq電流制御器1によって電流制御偏差が0になるように、d軸電流制御・q軸電流制御が行われvdとvqを出力する。モータの誘起電圧に対するフィードフォワード制御が非干渉制御器3であり、次の式(7)(8)から演算する。
vd_cmp = - Lq・ωe・iq* 式(7)
vq_cmp = ωe・(Ld・id* + φ) 式(8)
ここでLqはq軸インダクタンス、Ldはd軸インダクタンス、またφは、dq座標における磁石磁束による誘起電圧の定数である。
電流制御器1では、モータトルク制御器7が出力したid*、iq*を実現するため、電流のフィードバック制御とフィードフォワード制御を行ってインバータ119のスイッチをOn/Offさせるインバータ駆動信号を生成する。前述のモータトルク制御器7からのモータdq軸電流指令値id*、iq*と同じく前述のdq座標変換器4からのid、iqの電流制御偏差を減算器500a、500bで求め、これらを入力としてPI制御を用いたdq電流制御器1によって電流制御偏差が0になるように、d軸電流制御・q軸電流制御が行われvdとvqを出力する。モータの誘起電圧に対するフィードフォワード制御が非干渉制御器3であり、次の式(7)(8)から演算する。
vd_cmp = - Lq・ωe・iq* 式(7)
vq_cmp = ωe・(Ld・id* + φ) 式(8)
ここでLqはq軸インダクタンス、Ldはd軸インダクタンス、またφは、dq座標における磁石磁束による誘起電圧の定数である。
これらの値はθαに応じて変化するため、事前に入力θαに応じてマップを作成しておき、参照することによって値を得る。ωeは先に述べたように、固定子122が可動する際の位相変化も考慮しているため、固定子122が可動した際に発生する誘起電圧を補償する制御電圧を演算することが可能になる。dq電流制御器1の制御出力vd、vqとvd_cmp、vq_cmpをそれぞれ加算器501a、501bで加算することによって、d軸制御電圧vd*、q軸制御電圧vq*が得られる。得られたdq軸制御電圧を3相電圧に3相座標変換2を行ってvu*、vv*、vw*を求める。
3相座標変換
3相座標変換器2における3相座標変換は、以下の式(9)に基づいて演算される。
求められたvu*、vv*、Vw*をPWM生成器8に入力し、インバータ駆動信号を生成する。このインバータ駆動信号によって、インバータ119のスイッチがそれぞれOn/Off動作し、モータ端子に電圧が印加され、電流が流れる。これによって、モータトルクが発生し、モータが駆動される。
3相座標変換器2における3相座標変換は、以下の式(9)に基づいて演算される。
求められたvu*、vv*、Vw*をPWM生成器8に入力し、インバータ駆動信号を生成する。このインバータ駆動信号によって、インバータ119のスイッチがそれぞれOn/Off動作し、モータ端子に電圧が印加され、電流が流れる。これによって、モータトルクが発生し、モータが駆動される。
以上の説明から明らかなように、本発明の電動機制御装置では、モータの分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差に応じたインダクタンス値と誘起電圧値を演算し、これらの値とモータの電流値と電気的回転角速度から、モータのdq座標における印加電圧を演算することで、モータの誘起電圧を抑圧し、電流制御の応答性・安定性を高めることができる。また、座標変換に用いる位相を、回転角位相差を考慮した位相を用いる事で、常に永久磁石の磁束に同期した座標変換が可能になる。この結果、従来知られているdq軸電流制御の概念、すなわちq軸電流をトルク電流とする制御則を適用することができ、電流制御の制御設計が容易になる。これら本発明によって、インバータの電源電圧を高めることなく、モータの誘起電圧を機械的に弱め界磁を行って高回転化を図る際にも、高い安定性・応答性を持つ電流制御、トルク制御が可能になる。
なお、上述した実施例では、固定子を2分割して固定子121と122との間に位相差を発生させた例について説明したが、本発明は、回転子を2分割して位相差を発生させた例にも同様に適用することができる。
本発明の電動機制御装置は、分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差に応じたインダクタンス値と誘起電圧値を演算し、これらの値と電動機の電流値と電気的回転角速度から電動機の印加電圧を演算することで、電動機の分割された固定子もしくは回転子が可動し、磁石磁束の位相がずれる場合においても、誘起電圧の影響を抑圧し、電流制御の応答性・安定性を高め、電動機の高回転化を図ることが可能であり、そのような課題を解決する用途に好適に使用することができる。
1 電流制御器
2 3相座標変換器
3 非干渉制御器
4 dq座標変換器
5 位相速度演算器
6a、6b 電流センサ
7 モータトルク制御器
8 PWM生成器
150 電流制御装置
200、201 回転位置センサ
2 3相座標変換器
3 非干渉制御器
4 dq座標変換器
5 位相速度演算器
6a、6b 電流センサ
7 モータトルク制御器
8 PWM生成器
150 電流制御装置
200、201 回転位置センサ
Claims (2)
- 電動機の固定子もしくは回転子のいずれか一方が回転軸に直交する方向に分割され、分割された固定子間もしくは分割された回転子間に回転角位相差を与えるように、分割された固定子もしくは回転子を可動しうるよう構成された電動機において、その電流を制御する電動機制御装置であって、
分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差を得る手段と、得られた回転角位相差に応じた電動機のインダクタンス値と誘起電圧値とを演算する手段と、演算された電動機のインダクタンス値と誘起電圧値、及び、電動機の電気的回転角速度と電動機電流値から、前記電動機の印加電圧を演算する手段、とを備えることを特徴とする電動機制御装置。 - 永久磁石同期電動機の固定子もしくは回転子のいずれか一方が回転軸に直交する方向に分割され、分割された固定子間もしくは分割された回転子間に回転角位相差を与えるように、分割された固定子もしくは回転子を可動しうる永久磁石同期電動機において、永久磁石同期電動機の磁束の回転に同期して回転するdq座標系で永久磁石同期電動機の電流を制御する電動機制御装置であって、
分割された固定子間もしくは回転子間の回転角位相差を得る手段と、回転角位相差0における回転子回転位相を検出する手段と、得られた回転角位相差と検出した回転子回転位相とから永久磁石磁束の回転位相を演算する手段と、永久磁石同期電動機のdq座標における、回転角位相差に応じたインダクタンス値と誘起電圧値とを演算する手段と、演算されたインダクタンス値と誘起電圧値、及び、永久磁石磁束の電気的回転角速度とdq軸電流値から、永久磁石同期電動機のdq座標における印加電圧を演算する手段と、検出された永久磁石磁束の回転位相に基づいて、永久磁石同期電動機の電流、もしくは、演算された印加電圧の3相交流とdq座標の座標変換を演算する手段と、を備えることを特徴とする電動機制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004225466A JP2006050705A (ja) | 2004-08-02 | 2004-08-02 | 電動機制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004225466A JP2006050705A (ja) | 2004-08-02 | 2004-08-02 | 電動機制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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-
2004
- 2004-08-02 JP JP2004225466A patent/JP2006050705A/ja not_active Withdrawn
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