JP2008037704A - コンクリート水路補修工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コンクリート水路を補修するにあたり、エポキシ樹脂系接着剤を塗布する工程、ポリマーセメントモルタルで補修する工程を含み、エポキシ樹脂系接着剤を塗布した後、セメントを100質量部、平均粒径0.8mm〜2.5mmの細骨材を150〜600重量部、セメント混和用ポリマーを1〜20重量部、膨張材を1〜20質量部、収縮低減剤を0.5〜10質量部、長繊維を0.1〜3.0質量部及び微粉状繊維を0.1〜3.0質量部の割合で含有するポリマーセメントモルタルで補修する。
【選択図】なし
Description
また、水中に混在している土砂等の不純物や酸性成分等の有害な物質による劣化、および凍害や地盤沈下等によるコンクリート構造物の耐久性の低下、ひび割れによる水路から漏水等の問題が発生している。
また、一般に水路の劣化は、表面の摩耗だけでなく、コンクリート中からカルシウムが溶脱することによってもおこり、コンクリートの表面から数mm〜数cmの箇所まで強度の低下が認められる。
そのため、劣化したコンクリート水路を補修するにあたり、残存するコンクリートの脆弱層を強化しない場合には、補修材料とコンクリート構造物とが良好に接着したとしても、コンクリート脆弱層部で容易に剥離することとなり、その対策が必要とされる。
パネル貼付け工法は、鉄板やFRPパネルを、補修部分にボトル等で固定する工法である。
かかる工法は、残存する脆弱層部での剥離の心配がなく、補修面の平滑性が良いため粗度係数が低く、従って補修後の水路の通水性能が高い一方、パネルを取り付けるため水路断面積が縮小し、通水量が減少する。
また、予め貼り付けるパネルを適切な形状に成形しなければならず、パネルの水路の補修箇所への搬入、パネル連結部の施工やパネルを水路母体へ固着させるためのボルト定着が煩雑であり、これらの施工を行うために多くの機器類が必要であるという欠点がある。
更に、吹き付けた補修膜は、水路断面積を縮小することなく通水量の確保はできるものであるが、脆弱層部が残存していなくともコンクリート表面での接着強度が十分ではなく接着耐久性に劣り、絶えず水流に晒される場所では、コンクリート表面から剥がれやすいという問題がある。
しかし、汎用的なポリマーセメントモルタルを用いた従来の補修工法では、施工環境条件により下地コンクリートとの十分な接着強度が得られないという問題や、残存するコンクリートの脆弱層部での剥離や、補修面が大きい場合に、一度に厚く塗布することができないため施工性が悪いという問題がある。
また、硬化後の表面粗度を考慮していないため、補修後の通水量の確保が不十分である場合が多い。
かかる微細なひび割れは、ひび割れが目立ちやすく外観上好ましくないのみならず、更に水路においては水が濡れる要因となり、不透水性能に悪影響を及ぼすこととなる。
かかる工法は、多湿環境下の施工性等の向上を目的としているが、短期間に作業が完了するため、仕上げ作業を十分に行う時間を確保することが難しく、補修したモルタル表面の粗度係数が高くなり、通水抵抗が大きくなってしまうという問題は解決されていない。
この通水抵抗性を改善するためには、通水抵抗を低減させる上塗りの仕上げ塗装が更に必要となり、結局、煩雑な工法となっている。
かかる工法は、水路補修材料に必要な性能である耐衝撃性、耐摩耗性についてはある程度優れた性能を示すものである。
しかしながら、長期のコンクリート構造物の収縮による、ひび割れ抵抗性が劣り、モルタルにひび割れが発生し、それによる遮水性能の低下、透水抑止性能についての問題は解決されていない。また、通水量の確保についての問題も解決されていない。
すなわち本発明のコンクリート水路の補修工法は、コンクリート水路を補修するにあたり、エポキシ樹脂系接着剤を塗布する工程、ポリマーセメントモルタルで補修する工程を含み、エポキシ樹脂系接着剤を塗布した後、セメントを100質量部、平均粒径0.8mm〜2.5mmの細骨材を150〜600重量部、セメント混和用ポリマーを1〜20重量部、膨張材を1〜20質量部、収縮低減剤を0.5〜10質量部、長繊維を0.1〜3.0質量部及び微粉状繊維を0.1〜3.0質量部の割合で含有するポリマーセメントモルタルで補修することを特徴とする工法である。
また、更に好適には、本発明のコンクリート水路の補修工法において、該ポリマーセメントモルタルは、硬化後のテーバー摩耗試験おける摩耗減量が4g以下でかつ打設91日後の長さ変化率が0.05%以下であることを特徴とするものである。
更に、本発明のコンクリートのコンクリート水路の補修工法によれば、骨材粒度分布の調整を行い種々の打設厚への適応性を確保するとともに、材料の保水性を高めることで、ひび割れ抵抗性、躯体との一体化、耐摩耗性が向上し、耐久性の確保・向上が図られる。
更にまた、本発明のコンクリート水路補修工法によれば、補修面の平滑性が良いため、補修後のコンクリート水路の通水性能が高く、特に耐摩耗性に優れるため、長期にわたり補修効果を維持できるという効果も得られる。
本発明のコンクリート水路の補修工法は、コンクリート水路を補修するにあたり、エポキシ樹脂系接着剤を塗布する工程、ポリマーセメントモルタルで補修する工程を含み、エポキシ樹脂系接着剤を塗布した後、セメントを100質量部、平均粒径0.8mm〜2.5mmの細骨材を150〜600重量部、セメント混和用ポリマーを1〜20重量部、膨張材を1〜20質量部、収縮低減剤を0.5〜10質量部、長繊維を0.1〜3.0質量部及び微粉状繊維を0.1〜3.0質量部の割合で含有するポリマーセメントモルタルで補修する工法である。
このような工法を採用することで、上記効果が有効に発現でき、特に、耐摩耗性に優れたコンクリート水路が提供できる。
コンクリート水路、特に底版や側版は、長期間の使用により、水流の影響で表面摩耗や混在する砂利・砂等による摩耗・欠損が生じたり、その表面が脆弱化して粗となり、通水量も低下し、また水中に混在している土砂等の不純物や酸性成分等の有害な物質による酸劣化、および凍害や地盤沈下等によるコンクリート構造物の耐久性の低下、ひび割れによる水路からの漏水等の問題が発生していることから、望ましくは、補修をするにあたり、エポキシ樹脂系接着剤を塗布する前に、劣化コンクリートの脆弱化部分を予めはつりとることが望ましい。
コンクリート水路の劣化・脆弱化部分をはつりとるには、高圧水を利用したウォーター・ジェットによる方法や電動ピックを使用した方法等の、公知の任意の方法が用いられる。
本発明のコンクリート水路の補修工法は、コンクリート体の脆弱化部分での剥離の危険性を少なくすることができる工法である。
エポキシ樹脂系接着剤は、コンクリートの脆弱層部の強化、打ち継ぎモルタルとの一体化及び接着耐久性を併せ持つものである。
コンクリートの脆弱化部分を完全に除去できなくても、エポキシ樹脂系接着剤が脆弱層に浸透して固化することにより、補修モルタルとの接着性に優れ、かつ、長期間にわたり水流にさらされても、汎用の水系接着剤のように接着性能が低下することがない。
このようなエポキシ樹脂系接着剤としては、例えば、液状のエポキシ樹脂組成物を主成分とする主剤と、液状のアミン化合物や酸無水物などを主成分とする硬化剤を混合して得られるエポキシ樹脂系接着剤等が好適に用いられることができるが、市販されている少なくとも1種の任意のコンクリート打ち継ぎ用エポキシ樹脂系接着剤を用いることができる。
例えば、ビフェニル、ビスフェニルA、ビスフェニルF、ビスフェニルAD、ビスフェノールSなどとエピクロルヒドリンを反応させて得られるビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などやこれらを水添化あるいは臭素化したエポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ウレタン結合を有するウレタン変性エポキシ樹脂、メタキシレンジアミンやヒダントインなどをエポキシ化した含窒素エポキシ樹脂、ポリブタジエンあるいはNBRを含有するゴム変性エポキシ樹脂などを単独で又は混合して使用できる。
エポキシ樹脂系接着剤を塗布後直後から硬化前までの間に、好ましくは塗布直後にモルタル施工を行うため、塗布量が多すぎると壁面施工においては、上部に塗布するモルタルがズレ落ちる可能性があり、エポキシ樹脂系接着剤の塗布量としては、例えば200〜1000g/m2が好ましい。
かかるポリマーセメントモルタルは、エポキシ樹脂系接着剤を塗布したその直後から該エポキシ樹脂系接着剤が硬化する前までに、塗布した該エポキシ樹脂系接着剤の上に塗布して、補修するものである。
具体的に、本発明に用いるポリマーセメントモルタルに使用されるセメントとしては、現場の施工条件等を考慮して選定することができ、特に限定されず、例えば普通、早強、中庸熱及び超早強等の各種ポルトランドセメント、これらの各種ポルトランドセメントにフライアッシュや高炉スラグなどを混合した高炉セメント等の各種混合セメント、速硬セメント等を、単独または2種以上で用いることができる。
特に安価で早期強度を発現することから、早強セメントを用いることが好ましい。
その配合割合は、上記セメント100質量部に対して、好ましくは150〜600質量部、特に好ましくは、200〜450質量部とすることが望ましい。
これは、かかる配合比で細骨材を混合することより、本発明において、更に、作業性が良く、実用的な強度発現性を有し、実用上問題のない硬化収縮を有する補修材料となるからである。
細骨材がセメント100質量部に対して150質量部未満で、平均粒径が0.8mmより小さいと、水和熱によりひび割れが発生しやすくコテ仕上げ性も劣るものになり、600質量部を超え、平均粒径が0.8mm未満であると、セメントに対する混練水量が増加しモルタルの強度が低くなり、摩耗に対する抵抗性が小さくなってしまう場合があるからである。
M=(Σfi・mi)/100
ここで、miは相隣する篩目の大きさの平均値、fiはmiを求めるふるい間に残留する粒子の質量百分率である。
また、最大粒径とは、質量で骨材の90%以上が通るふるいのうち,最小寸法のふるいの呼び寸法で示される骨材の寸法をいう。
特に、耐水性等の耐久性が要求される部材に用いる場合には、ポリアクリル酸エステル系の使用が好ましく、施工現場での計量手間や計量ミスを少なくすることを考慮すると、再乳化型粉末樹脂の使用が好ましい。
再乳化形粉末樹脂の再乳化液としては、最低造膜温度が0℃以上であることが望ましい。
最低造膜温度が0℃以上であることにより、コンクリートとの付着性向上およびポリマーセメントモルタルの表面硬度が硬く、早期強度発現性に優れることとなる。
これは、かかる配合比で、セメント混和用ポリマー、好ましくは再乳化形粉末樹脂を混合することにより、ポリマーセメントモルタルとして使用した際に、コンクリートに対して、更に良好な接着性を有するものとなる。
該ポリマーがセメントに対して1質量部未満では、コンクリートとの付着性能が十分に発揮できず、モルタルの遮水性能が小さくなり、また、20質量部を超えると、ポリマーセメントモルタルの流動性や強度が低下し、コンクリート構造物の補修材料としての性能に支障が発生する恐れがあり、作業性が劣るものとなる場合があるからである。
かかる範囲とすることで、乾燥収縮によるひび割れを補償することが効果的に実施できる。上記範囲より少ないと、収縮によりひび割れが発生し、上記範囲より多いと膨張によるひび割れ、剥離が発生するおそれがある。
かかる乾燥収縮低減剤は、強アルカリ溶液中でその溶液の表面張力を大幅に低下する機能を有する。
乾燥収縮低減剤は、低級アルコールアルキレンオキシド付加物、グリコールエーテル・アミノアルコール誘導体、ポリエーテル、エーテル型非イオン表面活性剤、低分子量アルキレンオキシド共重合体などを主成分とするものを用いることができ、その組成および形状(液体もしくは粉体)に関わらず、強アルカリ溶液中でその表面張力を低下させることで、乾燥収縮を低減できるものであれば任意の1種以上の乾燥収縮低減剤を用いることができる。
乾燥収縮低減剤の混合量としては、セメント100質量部に対して、0.5〜10.0質量部、好ましくは1.0〜6.0質量部が好ましい。
0.5質量部未満では、乾燥収縮低減効果が小さくひび割れ抵抗性が劣る場合があり、また、10.0質量部を越えて混合しても、乾燥収縮低減効果がほとんど変わらず、経済的ではないからである。
このような繊維としては、耐アルカリガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アクリル繊維等が例示でき、更にこれらの少なくとも1種以上を用いることができる。
長繊維はとしては、その長さは、3〜12mmが好ましく、繊維の長さが短くなるとひび割れ抑止効果が低下し、逆に長くなると水との混練性および施工性が悪化する。
微粉状繊維は、チクソ性を付与できるものであれば、その長さ及び直径は特に限定されるものではない。
ポリマーセメントモルタルに、適度なチクソ性がないと、モルタルを側壁に施工した場合には、ダレを生じ、良好な施工が困難となる。
また、微粉状繊維を混和しない場合は、ひび割れ抵抗性が劣った材料になる。
当該水の量は、水/セメント質量比が、0.3〜0.6、好ましくは0.35〜0.55となるように添加調整することが、上記効果をより有効に発現させるために好ましい。
なお、上記ポリマーディスパージョンとして水を用いた場合には、かかる水も含めて、水/セメント質量比を考慮するものとする。
粉末成分を予め混合する装置としては、均一に混合できるものであれば特に限定されず、既存の任意の装置を使用でき、例えば、ヘンシェルミキサー、オムニミキサー、V型ミキサーやナウターミキサー等が挙げられる。
コテ均しは、セメントモルタルの表面を水や養生剤等を使用して行うことで、平滑性を更に良好にすることが可能となる。
但し、かかる表面粗度は、指触式3次元計測器(PICAZA PIX−30 ローランドディージー株式会社製)により測定した値である。
更に、本発明のコンクリート水路の補修工法を適用した補修後のコンクリート水路のポリマーセメント硬化物は、後述する、JIS K 7240に準ずるテーバー式耐摩耗性試験において、摩耗減量が4g以下で、下記試験例で記載したひび割れ促進試験によってもひび割れが発生しないものである。
従って、耐摩耗性にきわめて優れているものであり、補修後の長期維持が可能となる。
更にまた、本発明のコンクリート水路補修工法を適用した補修後のコンクリート水路のポリマーセメントモルタル硬化物の長さ変化率は、後述する、JIS A 1129に準ずる長さ変化測定方法試験において、打設91日後の長さ変化率が0.05%以下であり、ひび割れ抵抗性に優れ、補修後の長期維持が可能となる。
更にまた、本発明のコンクリート水路補修工法によれば、補修面の平滑性が良いため、補修後のコンクリート水路の通水性能が良好で、耐摩耗性に優れるため長期維持ができるという効果も得られる。
A.使用材料
以下の材料を使用して、実施例及び比較例を実施した。
1)接着剤
表1に示す接着剤を用いた。
表2に示す各材料を用い、コンシステンシーがほぼ同一になるように調整した表5に示す配合割合で混合して、JIS A 1171に準じて均一に攪拌・混練することにより、セメントモルタルを調製した。
但し、表2中の粒度調整砂(骨材)としては、表3に示す粒度分布(篩い残量分を表す)の細骨材を表4に示す割合で配合したものを用いた。
また、これらの珪砂は、すべて日瓢砿業社製のものを用いた。
得られた各粒度調整砂の平均粒径も表4に示す。
M=(Σfi・mi)/100
ここで、miは相隣する篩目の大きさの平均値、fiはmiを求めるふるい間に残留する粒子の質量百分率である。
接着性能試験には、上記表5に示す組み合わせ及び配合比で、コンクリート用接着剤及び各セメントモルタルを用いて、コンクリートの補修工法を実施した。
接着性能試験は、下地板として300×300×60mmのJIS A 5371普通平板を、0.1Nの塩酸に6時間浸漬して、当該平板の表面を脆弱化し、その後3ヶ月間、通水量0.1m3/分の水流下に静置し、表面を当該水流により摩耗させた。
その後20℃湿度60%にて7日以上乾燥させた当該平板に、表5に示す実施例1〜2、比較例1、3〜12の各接着剤を、刷毛を用いて塗布量200g/m2で薄く塗布し、塗布直後、すなわち接着剤が固化しないうちに、厚み1cmで各ポリマーセメントモルタルをコテで一様に塗付して、28日間20℃湿度60%で養生して、補修を実施し、各試験体を得た。
なお、比較例2においては、接着剤を塗布せずに、上記処理を施した平板に直接ポリマーセメントモルタルを塗布して試験体とした。
上記測定結果の評価として、1.5N/mm2以上を「○」、1.5N/mm2未満を「×」として評価し、その結果を表6に示す。
その結果を表6に示す。
ひび割れ抵抗性試験は、上記接着性能試験で用いた同様の上記各試験体(実施例1〜2、比較例3〜12)を作製後、直ちに風速3m/秒に調整した風洞内に入れ、試験体を気流に平行になるように設置し、6時間後に試験体を取り出し、ひび割れの発生の有無を目視によって評価した。
ひび割れが目視で確認できなかった試験体について、更にその後、50℃、湿度40%で28日間養生し、施工表面に散水を行い、ひび割れの発生の有無を評価した。
上記測定結果の評価として、6時間後にひび割れが確認されたものを「×」、50℃28日養生後にひび割れが確認されたものを「△」、ひび割れが確認されなかったものを「○」として、表6にその結果を示す。
上記実施例1〜2、比較例3〜12で用いた表5に示す各セメントモルタルを用いて、温度20℃の恒温室内において、40×40×160mmの形状に成形し、24時間後に脱型後、直ちに基長の測定を行い、更に温度20℃、湿度60%で91日間養生を行い、長さ変化率の試験を行った。
該試験は、JIS A 1129(モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法)のダイヤルゲージ法に準じて測定を行い、長さ変化率を評価した。
上記測定結果の評価として、長さ変化率が0.05%以下を「○」、0.05%よりも大きいものを「×」として評価し、表6にその結果を示す。
上記実施例1〜2、比較例3〜12で用いた表6に示す各セメントモルタルを用いて、φ100mm×200mmの円柱体をそれぞれ作成し、20℃湿度60%で28日間養生後、打設面(供試体上部面)より厚さ10mmで切り出したものを、各試験体とした。
前記切り出した厚さ10mmの試験体の打設面を、下記摩耗試験面として、耐摩耗性を評価した。
テーバー式摩耗試験機(ロータリーアブレージョンテスタ、株式会社東洋精機製作所製)を用いてJIS K 7204に準じて下記の条件で摩耗試験を行い、試験前後の試験体の重量を測定して摩耗減量を算出し、耐摩耗性を評価した。
摩耗輪 H−22
荷重 1000g
回転数 1000回転
上記測定結果の評価として、摩耗減量が4g以下を「○」、4gよりも大きいものを「×」として評価し、表6にその結果を示す。
上記実施例1〜2、比較例3〜12で用いた表6に示す各セメントモルタルを用いて、
200×100×30mmの平板をそれぞれ作成し、20℃湿度60%で28日間養生後ものを、各試験体とした。
前記各試験体の表面を、下記表面粗度試験面として、表面粗度の計測を行った。
但し、粗度は、得られた各試験体の表面を、触針式の3次元計測器(製品番号 PICAZA PIX−30 ローランドディージー株式会社製)を用いて、試験体の中央部(100×50mm)を0.5mm間隔で計測し、その算術平均粗さ(Ra)によって表した値である。
上記測定の評価として、400μm未満を「○」、400μm以上600μm未満を「△」、600μm以上を「×」として評価し、その結果を表6に示す。
Claims (3)
- コンクリート水路を補修するにあたり、エポキシ樹脂系接着剤を塗布する工程、ポリマーセメントモルタルで補修する工程を含み、エポキシ樹脂系接着剤を塗布した後、セメントを100質量部、平均粒径0.8mm〜2.5mmの細骨材を150〜600重量部、セメント混和用ポリマーを1〜20重量部、膨張材を1〜20質量部、収縮低減剤を0.5〜10質量部、長繊維を0.1〜3.0質量部及び微粉状繊維を0.1〜3.0質量部の割合で含有するポリマーセメントモルタルで補修することを特徴とする、コンクリート水路の補修工法。
- 請求項1記載のコンクリート水路の補修工法において、エポキシ樹脂系接着剤を塗布した後、該エポキシ樹脂系接着剤が硬化する前にポリマーセメントモルタルで補修することを特徴とする、コンクリート水路の補修工法。
- 請求項1または2記載のコンクリート水路の補修工法において、該ポリマーセメントモルタルは、硬化後のテーバー摩耗試験おける摩耗減量が4g以下でかつ打設91日後の長さ変化率が0.05%以下であることを特徴とする、コンクリート水路の補修工法。
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