JP2005047772A - モルタル組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 セメント、膨張材、及びポゾラン微粉末を含有してなる結合材、細骨材、及び減水剤を配合してなり、細骨材が、粒径0.15mm以下のものを10〜20%含み、比重3.0以上で粒径2.5mm以下であり、結合材100部に対して、200〜300部であるモルタル組成物、減水剤が、セメント100部に対して、0.2〜2部である該モルタル組成物を構成とする。
【選択図】 なし
Description
なかでも比重の大きな重量骨材を用いたモルタル組成物は、原子力発電所の放射線遮蔽壁、耐震壁、遮音壁、及び機械装置の基礎構造物等の注入に使用されている(特許文献1参照)。
しかしながらこれらの注入工事において、充填容積が大きな場合、発熱による温度応力ひび割れが発生しやすいという課題があった。
しかしながらこの方法では工期がかかり、できる限りひび割れの発生を抑えて一度の打設量を増やさなければならないといった課題があった。
なお、本発明で使用する部や%は特に規定のない限り質量基準である。
膨張材の粉末度はブレーン比表面積値(以下、ブレーン値という)で、2,500〜6,500cm2/gが好ましく、4,000〜6,000cm2/gがより好ましい。2,500cm2/g未満では膨張量が大きくブリーディングもでやすく、6,500cm2/gを超えると良好な流動性を保持する時間が短くなる場合がある。
膨張材の使用量は、セメント、膨張材、及びポゾラン微粉末からなる結合材100部中、6〜12部が好ましい。6部未満ではモルタルの収縮量が大きくなる場合があり、12部を超えると膨張量が大きくなりすぎる場合がある。
ポゾランの使用量はその種類によって一義的に決定することはできないが、通常、結合材100部中、2〜30部が好ましい。
また、シリカフュームの使用量は、結合材100部中、2〜5部が好ましい。2部未満ではブリーディングがでやすく、5部を超えても効果の向上が期待できない。
減水剤の使用量は、固形分換算で、結合材100部に対して、0.2〜2部が好ましい。0.2部未満では減水効果が低く、2部を超えると初期強度が低くなる場合がある。
重量骨材としては、鉄粒、磁鉄鉱、赤鉄鉱、褐鉄鉱、砂鉄、転炉風砕スラグ、橄欖岩、及び輝緑岩等が使用可能であり特に限定されるものではない。
重量骨材の最大粒径が2.5mmを超えると小さな空洞への充填性が低下する場合がある。
また、粒径0.15mm以下の骨材を10〜20%含むもので、10%未満ではモルタルにブリーディングがでやすく、20%を超えると練り混ぜ水量が多くなる場合がある。
さらに、重量骨材の粒度分布は、粗粒率(F.M)で2.6〜3.0が好ましい。
重量骨材の使用量は、結合材100部に対して、200〜300部であり、200〜250が好ましい。200部未満では相対的にモルタル中のセメントを含む結合材量が多くなるため発熱が大きくなり温度応力ひび割れの発生する可能性が高くなり、300部を超えると流動性が悪くなり分離しやすくなる場合がある。
金属粉末としては、アルミニウム粉末が代表的であるが特に限定されるものではない。
金属粉末の使用量は、結合材100部に対して、0.001〜0.004部が好ましい。0.001部未満では重量モルタルの膨張量が少なすぎる場合があり、0.004部を超えると膨張量が大きすぎ強度発現が低下する場合がある。
また、各材料を混合せず個々にミキサに投入し水と混合して使用することも可能である。
また、本発明のモルタル組成物に水を加えて練り混ぜた重量モルタルの硬化後の乾燥単位容積質量は、2.2以上が好ましい。
20℃の恒温室で、容量18リットルのペール缶を練り容器として回転数1,000rpm、羽根型が円盤型でφ15cmのハンドミキサを使用し、1バッチ当たりのモルタル組成物を20kgとして練り混ぜを行った。
練り混ぜは、容器内に所定の水を入れ、ミキサで撹拌しながら、セメントA90部、膨張材8部、ポゾラン2部、減水剤a1部、減水剤b0.6部、及び金属粉末0.003部、並びに、結合材100部に対して、重量骨材200部と水42部を投入し、投入完了から90秒間練り混ぜ、重量モルタルを調製した。
調製した重量モルタルの流動性とブリーディング量の測定を行った。その結果を表1に示す。
セメントA:中庸熱ポルトランドセメント、市販品
膨張材 :CSA系膨張材、ブレーン値6,000cm2/g、市販品
ポゾラン :シリカフューム、市販品
減水剤a :βーナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物系高性能減水剤、市販品
減水剤b :メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物系高性能減水剤、市販品
金属粉末 :アルミニウム粉末、市販品
重量骨材 :橄欖岩、比重3.20、2.5mm下品
水 :飲料水
流動性 :土木学会コンクリート標準示方書基準編JSCE-F541-1999,「充填モルタルの流動性試験方法」に準じて、J14ロートの流下時間を測定
ブリーディング率:JIS A 1123、「コンクリートのブリーディング試験方法」に準じて測定
重量骨材は、粒径0.15mm以下20%含むものを使用した。
セメントB:低熱ポルトランドセメント、市販品
セメントC:普通ポルトランドセメント、市販品
減水剤c :ポリカルボン酸塩系高性能減水剤、市販品
圧縮強度 :JIS A 1108「コンクリートの圧縮試験方法」に準じて、測定
断熱温度 :簡易断熱温度上昇、ステンレス製デュワー瓶にモルタルを約1.8リットル詰めて熱電対にて、最高温度(最高)と温度上昇量(上昇量)測定
長さ変化率:JIS A 6202「コンクリート用膨張材」附属書1(規定)「膨張材のモルタルによる膨張性試験方法」に準じて測定、養生は20℃水中とした。
Claims (2)
- セメント、膨張材、及びポゾラン微粉末を含有してなる結合材、細骨材、並びに、減水剤を配合してなり、細骨材が、粒径0.15mm以下のものを10〜20%含み、比重3.0以上で粒径2.5mm以下であり、結合材100部に対して、200〜300部であることを特徴とするモルタル組成物。
- 減水剤が、結合材100部に対して、0.2〜2部であることを特徴とする請求項1記載のモルタル組成物。
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