JP2008034616A - 回路接続用接着剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱硬化性樹脂(A)と潜在性硬化剤を含有する第一層と、熱硬化性樹脂(B)とカップリング剤を含有し潜在性硬化剤は含有しない第二層の、少なくとも前記2層から構成され、該第二層が最外層であり、第一層の厚みに対する第二層の厚みが、0.01以上0.25未満であることを特徴とする、加圧方向の電極間を電気的に接続するための回路接続用接着剤。
【選択図】なし
Description
この分野では、様々な使用環境における接続信頼性と製造工程における生産性の観点から熱硬化性樹脂と潜在性硬化剤を主成分とする接着剤と導電粒子を含む異方導電性接着フィルムが使用されている(特許文献4)。
1)熱硬化性樹脂(A)と潜在性硬化剤を含有する第一層と、熱硬化性樹脂(B)とカップリング剤を含有し潜在性硬化剤は含有しない第二層の、少なくとも前記2層から構成され、該第二層が最外層であり、第一層の厚みに対する第二層の厚みが、0.01以上0.25未満であることを特徴とする、加圧方向の電極間を電気的に接続するための回路接続用接着剤。
2)導電粒子を含有し、その含有量が、回路接続用接着剤に対して0.1体積%以上20体積%未満であることを特徴とする上記1)に記載の回路接続用接着剤。
3)第一層に含まれる熱硬化性樹脂(A)がエポキシ樹脂である上記1)あるいは2)に記載の回路接続用接着剤。
4)第二層に含まれる熱硬化性樹脂(B)が液状エポキシ樹脂であり、かつ、第二層がフィルム形成性高分子を更に含有する上記1)〜3)のいずれかに記載の回路接続用接着剤。
5)ICチップの電極と回路基板の電極を電気的に接続する回路接続方法であって、上記1)〜4)のいずれかに記載の回路接続用接着剤を第二層側が回路基板と接し、かつ、ICチップよりも大きい面積で、ICチップと回路基板間にはさみ、ICチップ側から熱を供給しながら加圧することを特徴とする回路接続方法。
6)上記5)に記載の方法により接続された接続構造体。
本発明は、熱硬化性樹脂(A)と潜在性硬化剤を含有する第一層と、熱硬化性樹脂(B)とカップリング剤を含有し潜在性硬化剤は含有しない第二層の、少なくとも前記2層から構成されている。
まず第一層について説明する。
第一層に用いられる、熱硬化性樹脂(A)としては、加熱により潜在性硬化剤と反応して架橋する樹脂が用いられる。この様な熱硬化性樹脂(A)としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリレート、ウレタン樹脂等が用いられる。それぞれの熱硬化性樹脂には、それに適した潜在性硬化剤が用いられ、例えば、分子末端に反応性二重結合を有するアクリレートであれば、潜在性硬化剤としては、加熱によってラジカルを発生する様な、過酸化物等の潜在性硬化剤が用いられる。
ここで用いられるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エーテル型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環族エポキサイド等があり、これらエポキシ樹脂はウレタン変性、ゴム変性、シリコーン変性等の変性されたエポキシ樹脂でも良い。グリシジルエーテル型エポキシ樹脂が好ましく、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が更に好ましい。
第一層には、接着性、硬化時の応力緩和製等を付与する目的で、ポリエステル樹脂、アクリルゴム、SBR、NBR、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、尿素樹脂、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、カルボキシル基、ヒドロシキシル基、ビニル基、アミノ基などの官能基を含有するゴム、エラストマー類等の高分子成分を含有することが好ましい。これら高分子成分は分子量が10,000〜3,000,000のものが好ましく、50,000〜1,500,000のものが更に好ましい。高分子成分の含有量は、熱硬化性樹脂に対して100質量%以下が好ましく、2〜80質量%が更に好ましい。
第一層には、さらに、絶縁粒子、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃化剤、チキソトロピック剤等を含有することができる。更に、接着性の観点からカップリング剤を含有することが好ましい。カップリング剤としてはケチミン基、ビニル基、アクリル基、アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含有するシランカップリング剤が、接着性の向上の観点から好ましい。
第一層の各成分を混合する場合、必要に応じ、溶剤を用いることができる。溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート等が挙げられる。複数の溶剤を併用することもできる。
本発明において第一層は、更に複数の層より構成されていても構わない。
第一層の厚みは5μm以上50μm未満が好ましい。
第二層に用いられる熱硬化性樹脂(B)としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリレート、ウレタン樹脂等が用いられる。
本発明においては、接続信頼性の高さから、熱硬化性樹脂(B)としてエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
ここで用いられるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エーテル型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環族エポキサイド等があり、これらエポキシ樹脂はウレタン変性、ゴム変性、シリコーン変性等の変性されたエポキシ樹脂でも良い。グリシジルエーテル型エポキシ樹脂が好ましく、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が更に好ましい。更に、基板への貼付き性を発現するために、液状エポキシ樹脂が好ましい。液状エポキシ樹脂とは25℃で流動性を有するエポキシ樹脂である。
本発明に用いられる第二層には、接着性を向上させる目的で、カップリング剤を含有する。カップリング剤としてはケチミン基、ビニル基、アクリル基、アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含有するシランカップリング剤が、接着性の向上の観点から好ましい。
第二層においてカップリング剤の使用量は、高い接着性を得るために、熱硬化性樹脂(B)100質量部に対して、0.1〜5質量部用いられるのが好ましい。更に好ましくは0.2〜4質量部、一層好ましくは0.3〜3質量部である。
第二層には、接着性、硬化時の応力緩和製等を付与する目的で、ポリエステル樹脂、アクリルゴム、SBR、NBR、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、尿素樹脂、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、カルボキシル基、ヒドロシキシル基、ビニル基、アミノ基などの官能基を含有するゴム、エラストマー類等の高分子成分を含有することが好ましい。これら高分子成分は分子量が10,000〜3,000,000のものが好ましく、50,000〜1,500,000のものが更に好ましい。高分子成分の含有量は、熱硬化性樹脂に対して100質量%以下が好ましく、2〜80質量%が更に好ましい。
第二層には、さらに、絶縁粒子、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃化剤、チキソトロピック剤等を含有することができる。
第二層の各成分を混合する場合、必要に応じ、溶剤を用いることができる。溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート等が挙げられる。複数の溶剤を併用することもできる。
本発明において第二層は、更に複数の層より構成されていても構わない。
本発明においては、第一層、第二層以外にもその他の層が更に形成していてもよい。その他の層の厚みは、第一層の厚みに対して0.25未満が好ましい。
その他の層が更に形成される場合、少なくとも第二層は最外層に形成されている必要があり、これによって、接続時に十分な熱が供給され難い部位であっても、高い絶縁信頼性が得られる。
第二層の厚みは、0.1μm以上5μm未満が好ましい。より好ましくは0.2μm以上4μm未満、更に好ましくは0.4μm以上3.5μm未満、一層好ましくは0.5μm以上3μm未満が好ましい。第二層の厚みを0.1μm以上5μm未満にすることで、高い接着性を有し、かつ、接続時に十分な熱が供給され難い部位であっても高い絶縁信頼性を得ることができる。
金属粒子としては、例えば、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、半田、インジウム、パラジウム等の単体や、2種以上のこれらの金属が層状あるいは傾斜状に組み合わされている粒子が例示される。
高分子核材に金属薄膜を被覆した粒子としては、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン架橋体、NBR、SBR等のポリマーの中から1種あるいは2種以上組み合わせた高分子核材に、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、半田、インジウム、パラジウム等の中から1種あるいは2種以上組み合わせてメッキ等により金属被覆した粒子が例示される。金属薄膜の厚さは0.005μm以上1μm以下、好ましくは0.01μm以上0.5μm以下の範囲が、接続安定性と粒子の凝集性の観点から好ましい。金属薄膜は均一に被覆されていることが接続安定性上好ましい。これら導電粒子の表面を更に絶縁被覆した粒子も使用することができる。
導電粒子の含有量は、本発明の回路接続用接着剤に対して0.1体積%以上20体積%未満が好ましい。より好ましくは0.13体積%以上15体積%未満、更に好ましくは0.15体積%以上10体積%未満、一層好ましくは0.2体積%以上5体積%未満、更に一層好ましくは0.25体積%以上3体積%未満である。導電粒子の含有量が0.1体積%以上20体積%未満の領域では、対向する電極間の導電性と隣接する電極間の絶縁性が両立し易い。更に、5体積%未満の含有量にすることで、接続時に十分な熱が供給され難い部位であっても高い絶縁信頼性が得やすくなる。
本発明の回路接続用接着剤は、剥離シート上に形成されていてもよい。該剥離シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、PET、PEN等のポリエステル、ナイロン、塩化ビニール、ポリビニルアルコール等のフィルムが例示される。好ましい剥離シート用の樹脂としては、ポリプロピレン、PETが挙げられる。該剥離シートはフッ素処理、シリコーン処理、アルキド処理等の表面処理を行っていることが好ましい。
本発明の回路接続用接着剤の製造方法としては、例えば、剥離シート上に、第一層の各成分を均一混合した溶液を塗工し、溶剤を乾燥して得た剥離シート上の第一層と、同様にして得た剥離シート上の第二層を、熱ロール等を用いて、ラミネートすることで得られる。
上記方法等によって得られた回路接続用接着剤は、所望の幅にスリットされ、リール状に巻き取られる。
本発明の回路接続方法としては、ITO配線や金属配線等によって回路と電極を形成したガラス基板等の回路基板と、回路基板の電極と対を成す位置に電極を形成したICチップとを準備し、ガラス基板上のICチップを配置する位置に、本発明の回路接続用接着剤を第二層側が回路基板側となる様に貼り付ける。ここで回路接続用接着剤の面積は、ICチップより一回り大きいことが好ましい。回路接続用接着剤の幅と長さが、それぞれ、ICチップの幅と長さの100.05%〜150%であることがより好ましい。更に好ましくは、100.1%〜120%である。一回り大きくすることで、回路接続用接着剤の貼付位置不良による欠陥を抑えることができる。次に、ガラス基板とICチップをそれぞれの電極が互いに対を成すように位置を合わせた後、熱圧着される。熱圧着は、80℃〜250℃の温度範囲で1秒〜30分間行うのが好ましい。加える圧力は、チップ面に対して、0.1MPa〜50MPaが好ましい。
熱圧着を行う場合の熱の供給は、ガラス基板の性能劣化を防ぐため、ICチップ側から行われる。ガラス基板からも熱を供給する場合は、ガラス基板の温度が80℃未満であることが好ましい。
上記方法によって、本発明の接続構造体が得られる。
[実施例1]
フェノキシ樹脂(InChem社製、商品名:PKHC,重量平均分子量43000、以下同じ)100質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名:AER2603、以下同じ)100質量部、マイクロカプセル型潜在性硬化剤と液状エポキシ樹脂の混合物(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名:ノバキュア3941、以下ノバキュアと称す)50質量部、シランカップリング剤(日本ユニカー社製、商品名A−187、以下同じ)1質量部、平均粒径4μmの導電粒子(積水化学社製、商品名:ミクロパールAU204)50質量部、酢酸エチル500質量部を混合し、ワニスAを得た。
このワニスAを離型処理した50μmのPETフィルム製剥離シート上にブレードコーターを用いて塗布、溶剤を70℃で乾燥除去して、樹脂フィルムAを得た。樹脂フィルムAの膜厚を光電式デジタル測長機(ニコン社製、商品名:デジマイクロMH−15M/TC−101、以下同じ)を用いて測定した結果、20μmであった。
次に、樹脂フィルムAと樹脂フィルムBを、熱ロールを用いて、ラミネートし、回路接続用接着剤Aを得た。回路接続用接着剤Aの第一層(樹脂フィルムA)の厚みに対する第二層(樹脂フィルムB)の厚みの比は0.025であり、導電粒子の含有率は、回路接続用接着剤Aに対して7.7体積%であった。
ICチップとITOガラス基板からは、32箇所の接合部を有するデイジーチェーン回路と、20対の櫛を有する櫛形電極が形成され、接続抵抗測定と絶縁抵抗測定を行い、デイジーチェーン回路は導通がとれすべての接続が行われていることを示した。一方、櫛形電極の絶縁抵抗は109Ω以上であり、隣接電極間でショートの発生はなかった。
更に絶縁抵抗測定部に30Vの電圧をかけて、60℃、相対湿度90%の環境下で500時間の接続信頼性試験を行った結果、絶縁抵抗、導通抵抗ともに異常はなく、更に、電極の腐蝕、金属の析出、ICチップの基板からの浮きや剥離の発生もなかった。更に、1000時間まで接続信頼性試験を行ったところ、ICチップの外側のITO配線部に僅かに金属の析出が観察されたが、絶縁抵抗、導通抵抗共に異常は発生しなかった。
フェノキシ樹脂100質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂100質量部、ノバキュアを50質量部、シランカップリング剤1質量部、酢酸エチル375質量部を混合し、ワニスCを得た。
このワニスCを離型処理した50μmのPETフィルム製剥離シート上にブレードコーターを用いて塗布、溶剤を70℃で乾燥除去して、膜厚24μmの樹脂フィルムCを得た。
フェノキシ樹脂100質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂30質量部、シランカップリング剤0.8質量部、平均粒径3μmの導電粒子(積水化学社製、商品名:ミクロパールAU203)30質量部、メチルエチルケトン240質量部を混合し、ワニスDを得た。このワニスDを離型処理した38μmのPETフィルム製剥離シート上にブレードコーターを用いて塗布、溶剤を70℃で乾燥除去して、膜厚3μmの樹脂フィルムDを得た。
次に、回路接続用接着剤Cを用いて、実施例1と同様にして、ICチップをITOガラス基板に接続し、接続抵抗測定と絶縁抵抗測定を行い、デイジーチェーン回路は導通がとれすべての接続が行われていることを示した。一方、櫛形電極の絶縁抵抗は109Ω以上であり、隣接電極間でショートの発生はなかった。
更に実施例1と同様にして、接続信頼性試験を行ったが、1000時間経過後も、絶縁、導通ともに異常はなく、更に、電極の腐蝕、金属の析出、ICチップの基板からの浮きや剥離の発生もなかった。
実施例1で作成した樹脂フィルムAをそのまま回路接続用接着剤とした。実施例1と同様にして接続信頼性試験を行った結果、350時間で絶縁抵抗が107Ω以下に低下してしまい、ICチップの外側のITO配線部に金属の析出が観察され、絶縁破壊の原因であることが判った。
比較例1で使用した回路接続用接着剤では、第二層を有さないために、接続時に十分な熱が供給され難い部位の絶縁信頼性が劣った。
樹脂フィルムDの膜厚を6.5μmに変更した以外は実施例2と同様にして回路接続用接着剤Eを作成した。回路接続用接着剤Eの第一層(樹脂フィルムC)の厚みに対する第二層(樹脂フィルムD+樹脂フィルムB)の厚みの比は0.29であった。次に、実施例1と同様にして接続信頼性試験を行った結果、20時間でデイジーチェーン回路の導通がとれなくなり、更に、ICチップの基板からの剥離が観察された。比較例2で使用した回路接続用接着剤では、第二層の膜厚が厚過ぎたために、接続信頼性が劣っていた。
Claims (6)
- 熱硬化性樹脂(A)と潜在性硬化剤を含有する第一層と、熱硬化性樹脂(B)とカップリング剤を含有し潜在性硬化剤は含有しない第二層の、少なくとも前記2層から構成され、該第二層が最外層であり、第一層の厚みに対する第二層の厚みが、0.01以上0.25未満であることを特徴とする、加圧方向の電極間を電気的に接続するための回路接続用接着剤。
- 導電粒子を含有し、その含有量が、回路接続用接着剤に対して0.1体積%以上20体積%未満であることを特徴とする請求項1に記載の回路接続用接着剤。
- 第一層に含まれる熱硬化性樹脂(A)がエポキシ樹脂である請求項1あるいは2に記載の回路接続用接着剤。
- 第二層に含まれる熱硬化性樹脂(B)が液状エポキシ樹脂であり、かつ、第二層がフィルム形成性高分子を更に含有する請求項1〜3のいずれかに記載の回路接続用接着剤。
- ICチップの電極と回路基板の電極を電気的に接続する回路接続方法であって、請求項1〜4のいずれかに記載の回路接続用接着剤を第二層側が回路基板と接し、かつ、ICチップよりも大きい面積で、ICチップと回路基板間にはさみ、ICチップ側から熱を供給しながら加圧することを特徴とする回路接続方法。
- 請求項5に記載の方法により接続された接続構造体。
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