JP2007305567A - 回路接続用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 さらなる高分解能化を可能とする回路接続用部材を提供すること。
【解決手段】 絶縁性接着剤層と、該絶縁性接着剤層上に設けられた、複数の孤立する導電層から構成される導電性パターンとを有する回路接続用部材。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回路接続用部材に関する。
近年、電子部品の小型化、薄型化、高性能化が進んでおり、それと共に経済的な高密度実装技術の開発が活発に行われている。これらに使用されている電子部品と微細回路電極との接続は、従来のハンダやゴムコネクターでは対応が困難であることから、分解能に優れた異方導電性の接着剤やその膜状物(以下、「フィルム」という。)などの回路接続用部材が多用される様になってきた(例えば、特許文献1及び2を参照)。この回路接続用部材は、導電性微粒子を所定量含有した接着剤からなるものであり、かかる部材を相対させた電極間に挟み、加圧または加圧手段を講じることによって、両者の電極同士が電気的に接続されると共に電極に隣接して形成されている電極同士には絶縁性を付与して、電子部品と回路とが接着固定されるものである。このような回路接続部材を用いることにより、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Cristal Display)のガラスとTAB(Tape Automated Bonding)またはFPC(Flexible Print Circuit)の基板との微細電極同士を接続することができる。
上記の回路接続用部材における高分解能化を図るための基本的な考え方は、導電粒子の粒径を隣接電極間の絶縁部分よりも小さくすることで、隣接電極間における絶縁性を確保し、合わせて導電粒子の含有量をこの粒子同士が接触しない程度とし、かつ電極上に確実に存在させることにより、接続部分における導通性を得ることである。
特開平08−124613号公報 特開平11−050032号公報
しかしながら、上記従来の回路接続用部材では、導電粒子の粒径を小さくしすぎると、粒子が二次凝集を起こして連結し、結果として大粒径となってしまうため隣接電極間の絶縁性が保持できなくなる場合がある。このような問題は導電粒子の粒子密度が大きいと生じやすくなるが、導電粒子の含有量を減らして二次凝集を防止する方法では、接続すべき電極上の導電粒子の数も減少することから接触点数が不足し、接続電極間での導通が十分に得られにくくなる。そのため、長期の接続信頼性を保ちながら回路接続用部材をさらに高分解能化することは困難であった。
さらに、近年の回路電極の著しい高分解能化、即ち電極面積や隣接電極間の距離の狭小化によって、電極上の導電粒子が接続時の加熱加圧により接着剤と共に隣接電極間に流出しやすくなり、このことも回路接続用部材のさらなる高分解能化の妨げとなっている。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、さらなる高分解能化を可能とする回路接続用部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の回路接続用部材は、絶縁性接着剤層と、該絶縁性接着剤層上に設けられた、複数の孤立する導電層から構成される導電性パターンとを有することを特徴とする。
本発明の回路接続用部材によれば、複数の孤立する導電層からなる導電性パターンが絶縁性接着剤層上に設けられていることにより、導電層の形状、その間隔及び密度を容易に制御することができるとともに導電性パターンの厚み方向のバラツキも十分小さくすることができるため、導電部材の凝集による絶縁不良を十分防止でき、さらなる高分解能化を達成できる。よって、本発明の回路接続用部材によれば、微細電極や微細回路を接続信頼性よく接続することが可能となる。
本発明の回路接続用部材において、上記導電層が導電性薄膜であることが好ましい。この場合、導電性粒子などにより導電性パターンを構成する場合に比べて、微細且つ均一な導電層からなる導電性パターンの形成が容易となり、厚み方向のバラツキも更に低減することができる。また、導電層が薄膜であることにより導電層の散在性が向上し、導電物質が加熱加圧により接着剤と共に隣接電極間に流出する問題をより有効に防止することができる。そして、これらの作用によって更に高水準の高分解能化を達成することが可能となる。また、導電性薄膜から構成される電性パターンは安価に製造できることから、コストパフォーマンスに優れた回路接続部材の実現が可能となる。
本発明によれば、さらなる高分解能化を可能とする回路接続用部材を提供することができる。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。なお、各図における寸法比は、説明のため誇張している部分があり、必ずしも実際の寸法比とは一致しない。
図1は、本発明の回路接続用部材の好適な一実施形態を示す斜視図であり、図2は、図1に示すII−II線矢視断面図である。図1及び2に示す回路接続用部材1は、支持基材10と、支持基材10上に設けられた絶縁性接着剤層20と、絶縁性接着剤層20上に設けられた導電性パターン30とを備えるフィルム状の回路接続用部材(回路接続用フィルム)である。また、導電性パターン30は、複数の孤立する導電層から構成されている。
絶縁性接着剤層20は絶縁性接着剤を含有してなる。絶縁性接着剤としては、絶縁シート等に用いられている熱可塑性材料や熱や光により硬化する硬化性材料が広く適用できるが、接続後の耐熱性や耐湿性に優れていることから、硬化性材料の適用が好ましい。中でもエポキシ系接着剤は短時間硬化が可能で、接続作業性がよく、また、分子構造上接着性に優れる等の特徴があることから、好ましく適用できる。
エポキシ系接着剤は、例えば高分子エポキシ、固形エポキシ、液状エポキシ、フェノキシ樹脂、ウレタンやポリエステル、NBR、ゴム等を混合したエポキシ樹脂を主成分とし、これに硬化剤、カップリング剤等の各種変成剤、触媒等の添加剤を添加した系からなるものが一般的である。
本発明に用いるエポキシ樹脂は、エピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、AD等から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂やナフタレン環を含んだ骨格を有するナフタレン系エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエステル、ビフェニル、脂環式等の1分子内に2個以上のグリシジル基を有する各種のエポキシ化合物等を単独にあるいは2種以上を混合して用いることが可能である。これらのエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na、C1等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることがエレクトロンマイグレーション防止のために好ましい。
硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ジアミノマレオニトリル、メラミンおよびその誘導体、ポリアミン塩、ジシアンジアミド等、及びこれらの変性物が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上の混合物として使用できる。これらはアニオンまたはカチオン重合性の触媒型硬化剤であり、即効性を得やすく、また化学当量的な考慮が少なくて良いことから好ましい。硬化剤としてその他に、ポリアミン類、ポリメルカプタン、ポリフェノール、酸無水物等の重付加型の適用や上記触媒型硬化剤との併用も可能である。
アニオン重合型の触媒型硬化剤としては、第2アミン類やイミダゾール類が主として用いられる。第2アミン類やイミダゾール類を配合したエポキシ樹脂は160℃〜200℃程度の中温で数10秒〜数時間程度の加熱により硬化するために可使時間(ポットライフ)が比較的長い。
カチオン重合型の触媒型硬化剤としては、エネルギー線照射により樹脂を硬化させる感光性オニウム塩、例えば芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩等が主として用いられる。またエネルギー線照射以外に加熱によっても活性化してエポキシ樹脂を硬化させるものとして、脂肪族スルホニウム塩等がある。この種の硬化剤は速硬化性という特徴を有することから好ましい。
これらの硬化剤をポリウレタン系、ポリエステル系等の高分子物質や、Ni、Cu等の金属薄膜およびケイ酸カルシウム等の無機物で被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長できるため好ましい。
絶縁性接着剤層1には、添加剤として、例えば、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃剤、誘電材料、チキソトロピック剤、カップリング剤およびフェノール樹脂やメラミン樹脂、イソシアネート類等の硬化剤を含有することもできる。
図1及び2に示されるように、本発明の回路接続用部材は取り扱い性の見地からフィルム状であることが好ましい。回路接続用部材1においては、絶縁性接着剤層1を構成する絶縁性接着剤がフィルム形成材を含むものであることが好ましい。
フィルム形成材としては、エポキシ樹脂やポリウレタン、ゴムなどが挙げられるが、回路接続用部材として高い信頼性を得る観点から、フェノキシ樹脂を好適に用いることができる。
フェノキシ樹脂は、高速液体クロマトグラフィー(HLC)から求められた重量平均分子量が10000以上の高分子量エポキシ樹脂に相当し、エポキシ樹脂と同様に他にビスフェノールA型、AD型、AF型等の種類がある。これらはエポキシ樹脂と構造が類似していることから相溶性がよく、また接着性も良好な特徴を有する。分子量の大きい程フィルム形成性が容易に得られ、また接続時の流動性に影響する溶融粘度を広範囲に設定できる。重量平均分子量としては10000〜80000のものが溶融粘度や他の樹脂との相溶性等の点からより好ましく、20000〜60000のフェノキシ樹脂がより好ましい。これらの樹脂は、水酸基やカルボキシル基等の極性基等を含有すると、エポキシ樹脂との相溶性が向上し、均一な外観や特性を有するフィルムが得られることや、硬化時の反応促進による短時間硬化を得る点からも好ましい。配合量としては、フィルム形成性や硬化反応の促進の点から樹脂成分全体に対して20〜80質量%とするのが好ましい。また溶融粘度調整等のために、スチレン系樹脂やアクリル樹脂等を適宜混合してもよい。
絶縁性接着剤層20は、上記構成成分を含有する絶縁性接着剤を溶液あるいはエマルジョンなどの分散液等に液状化して、これを支持基材10上に塗布し、硬化剤の活性温度以下で乾燥し、溶液又は分散液に含まれる溶剤を除去することにより形成することができる。また、別の方法として、不織布等に上記絶縁性接着剤の溶液又は分散液を含浸させて、これを支持基材10上に積層した後、硬化剤の活性温度以下で乾燥し、溶液又は分散液に含まれる溶剤を除去することにより絶縁性接着剤層20を形成することができる。
上記絶縁性接着剤の溶液又は分散液で用いる溶剤は、芳香族炭化水素系と含酸素系の混合溶剤が、材料の溶解性を向上させるため好ましい。更に、絶縁性接着剤が潜在性硬化剤を含む場合、含酸素系溶剤のSP値は8.1〜10.7の範囲とすることが潜在性硬化剤の保護上好ましく、酢酸エステル類がより好ましい。また、溶剤は、沸点が150℃以下のものであることが好ましい。沸点が150℃を超すと乾燥に高温を要し、潜在性硬化剤の活性温度に近いことから潜在性の低下を招き、低温では乾燥時の作業性が低下する。このため沸点が60〜150℃が好ましく、70〜130℃がより好ましい。
支持基材10としては、絶縁性接着剤層20から容易に剥離できるものであればよく、本実施形態においては、離形紙、シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム等の剥離性基材が好適に用いられる。
上述したように、導電性パターン30は複数の孤立する導電層から構成されている。すなわち、回路接続用部材1は、各導電層がそれぞれ隔離された状態の導電性パターン30を有している。ここで、「孤立する」又は「隔離された」とは各導電層同士が接触していないことを意味する。より具体的には、被導電性のガラス、セラミック或いはプラスチックのような高分子等に周囲を囲まれた状態などのように、隣接する導電層同士が電気的に絶縁されている状態をいう。また、各導電層を隔離する物質は、空気、窒素、酸素等の気体、又は、水、液状エポキシ等の液体であってもよい。
導電性パターン30を構成する導電層の材料としては、Au、Ag、Pt、Ni、Cu、W、Sb、Sn、半田等の金属や炭素等が挙げられる。
各導電層の形状としては、特に制限されないが、例えば、回路接続用部材1の厚み方向から見たときに円、矩形、三角、星形等のものが挙げられる。これらのうち、分解能の見地から円形が好ましい。各導電層の大きさは、円形状の場合、その直径が20μm以下、より好ましくは7μm以下である。また、直径の下限は、好ましくは0.005μm以上、より好ましくは1μm以上である。また、導電層が円形でない場合、回路接続用部材1の厚み方向における投影面積が400μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。
また、本実施形態においては、導電層が導電性薄膜であることが好ましい。導電性薄膜から構成される導電性パターン30は、例えば、上記した導電層の材料を用いて、蒸着、スパッタ、CVD、鍍金等の方法により絶縁性接着剤層20上に作製することができる。また、パターンニングの方法としては、マスキング、フォトリソ、エッチング等の各種の方法を選択できる。
上記以外の導電性パターン30の作製方法としては、例えば、膜面状シートに所定パターンの導電層(導電性パターン)を一時的に成膜し、次いで、ロールラミネータ等を用いて絶縁性接着剤層20上に導電性パターンを転写する方法が挙げられる。
導電性薄膜の厚さは、コスト及び導通効率向上の観点から、0.01μm〜7μmが好ましく、0.1μm〜1μmがより好ましい。
導電性パターン30は、形状、大きさ及び/又は材質が異なる導電層から構成されていてもよい。
また、本実施形態においては、絶縁性接着剤層20中に導電粒子や絶縁粒子が含まれてもよい。
本発明の回路接続用部材は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、絶縁性接着剤層20を多層化することもできる。また、本発明の回路接続用部材においては、絶縁性接着剤層が複数あってもよく、複数の導電性パターンが絶縁性接着剤層上に存在していてもよい。
例えば、図3(a)に示す回路接続用部材2のように、絶縁性接着剤層20の導電性パターン30が形成された側に絶縁性接着剤層40を更に備える構成としてもよい。この場合、回路部材との接着性を考慮して、接続すべき回路部材に対して接着性に優れる絶縁性接着剤層をそれぞれ設けることができる。回路接続用部材2は、回路接続用部材1の導電性パターン30側に、絶縁性接着剤層40を更にラミネートする、又は絶縁性接着剤溶液若しくは分散液を用いて塗工するなどの方法により製造できる。
また、図3(b)に示す回路接続用部材3のように、支持基材10/絶縁性接着剤層20/導電性パターン30/絶縁性接着剤層40/導電性パターン30/絶縁性接着剤層20/支持基材10の構成とすることができる。
これらの多層構成の回路接続用部材は、接続電極上に効率良く導電パターンを捕獲できるため、狭ピッチ接続に有利な異方導電性フィルムとして好適である。
また、上述のフィルム状の回路接続用部材は、液晶パネルや半導体チップを接着するためのフィルム状部材として特に有用である。
次に、回路接続用部材1を用いて回路を接続する方法について説明する。本実施形態においては、第一の基板及びその主面上に形成された第一の回路電極を有する第一の回路部材と、絶縁性接着剤層20が熱硬化性樹脂を含有する回路接続用部材1と、第二の基板及びその主面上に形成された第二の回路電極を有する第二の回路部材とを、第一の回路電極と第二の回路電極とが対峙するようにこの順に積層して加熱及び加圧することにより、第一の回路電極と第二の回路電極とが電気的に接続されるように第一の回路部材と第二の回路部材とを接続する。以下、本実施形態の回路接続方法について図面を参照しつつ詳述する。
図4は、本実施形態の回路接続用部材を用いる回路接続の工程を説明するための模式断面図である。
先ず、図4(a)に示されるように、第一の基板50a及びその主面上に形成された第一の回路電極60aを有する第一の回路部材70a上に、回路接続用部材1の導電性パターン30側が密着するようにラミネートする。
次に、図4(b)に示されるように、回路接続用部材1の支持基材10を剥離した後、第二の基板50b及びその主面上に形成された第二の回路電極60bを有する第二の回路部材70bを、第一の回路電極60aと第二の回路電極60bとが対峙するように積層する。
次に、上記の積層体を加熱及び加圧することにより、図4(c)に示される、対向配置された第一の回路電極60a及び第二の回路電極60bが導電性パターン30の導電層を介して電気的に接続されている回路接続構造体100が得られる。なお、回路接続構造体100では、絶縁性接着剤層20が硬化してなる硬化物層22によって、第一の回路部材70aと第二の回路部材70bとが接着されている。
本発明の回路接続用部材によって好適に接続される回路部材としては、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の電子部品、プリント基板、ポリイミドやポリエステルを基材としたフレキシル配線板やITOなどが回路形成されたガラス基板などが挙げられる。
上記半導体チップや基板の電極パッド上には、めっきで形成されるバンプや金ワイヤの先端をトーチ等により溶融させ、金ボールを形成し、このボールを電極パッド上に圧着した後、ワイヤを切断して得られるワイヤバンプなどの突起電極を設け、これを接続端子として用いることができる。
また、上記の回路部材には接続端子が通常は多数(場合によっては単数でも良い)設けられており、このような回路部材の少なくとも1組を、それらの回路部材に設けられた接続端子の少なくとも一部が対向するように配置し、対向配置した接続端子間に本発明の回路接続用部材を介在させ、加熱加圧して対向配置した接続端子どうしを電気的に接続して回路板(回路接続構造体)とすることができる。なお、この回路板において、対向配置した接続端子同士は直接接触により又は導電層を介して電気的に接続される。
また、図5は、本実施形態の別の回路接続用部材を用いて得られた回路接続構造体を示す模式断面図である。図5に示される回路接続構造体110は、図3(a)に示される回路接続用部材2を用い、図4に示される方法と同様にしてFPCとICチップとを接続して得られたものである。なお、回路接続用部材2は、絶縁性接着剤層20及び40が熱硬化性樹脂を含有するものである。回路接続構造体110では、対向配置したICチップ側電極82及びFPC側電極92が導電性パターン30の導電層を介して電気的に接続されており、ICチップ80及びFPC90並びにICチップ側電極82及びFPC側電極92が絶縁性接着剤層20及び40が硬化してなる硬化物層25によって接着されている。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[回路接続用部材の作製]
(実施例1)
フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト社製、商品名:PKHC)100gと、アクリルゴム(ブチルアクリレート40質量部、エチルアクリレート30質量部、アクリロニトリル30質量部及びグリシジルメタクリレート3質量部の共重合体、重量平均分子量:85万)75gとを、酢酸エチル400gに溶解し、固形分30質量%の樹脂溶液を得た。
次に、上記で得られた樹脂溶液に、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(旭化成エポキシ株式会社、商品名:ノバキュアHX−3941)300gを加え、これを撹拌することにより、絶縁性接着剤層形成用塗布液を得た。次に得られた塗布液を、セパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み40μm)上にロールコータで塗布し、90℃で10分間乾燥して、厚さ25μmの絶縁性接着剤層を形成した。
次に、絶縁性接着剤層上に、スパッタ法により膜厚が約0.2μmのAu薄膜からなる導電性パターンを形成して、実施例1の回路接続用フィルムを得た。なお、導電性パターンは、円形のAu薄膜が200個/mmとなるように配置され構成されている。
(実施例2)
Au薄膜の膜厚を約0.6μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の回路接続用フィルムを得た。
(実施例3)
Au薄膜の膜厚を約1.0μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の回路接続用フィルムを得た。
[回路の接続]
上記で得られた実施例の回路接続用フィルムを用いて、FPCとICチップとの接続を以下のようにして行った。なお、FPCとしては、ポリイミドフィルムを基材とする圧延銅箔張りフィルム(銅箔の厚み:8μm)をエッチングし、残った銅の上にNiおよびAuを被覆することにより作製された、幅30μm、密度16.7/mmの電極を有するFPCを用意した。また、ICチップとしては、Au電極(高さ15μm、面積40μm□)を複数設けたICチップを用意した。
先ず、FPC上に、回路接続用部材の導電性パターンが形成された側面を貼り付けた後、加熱加圧して仮接続し、その後、フィルムを剥離した。次いで、絶縁性接着剤層上に、FPCとICチップの電極が相対峙するようにICチップを配置し、180℃、1.0MPaで20秒間加熱加圧して、FPCとICチップとを接続した。
このようにして得られた回路接続構造体について、接続抵抗値を、初期、及び、85℃、85%RHの高温高湿槽中に1000時間保持する高温高湿試験後に測定した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2007305567

表1に示すように、実施例1〜3で得られた回路接続材料は、電極面積や隣接電極間の距離が狭小化された回路電極を接続する場合であっても、初期の接続抵抗が十分低く、高温高湿試験後の抵抗の上昇もわずかであり、高い接続信頼性を示した。
本発明の回路接続用部材の好適な一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すII−II線矢視断面図である 本発明の回路接続用部材の別の実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係る回路接続用部材を用いる回路接続工程を説明するための模式断面図である。 本発明に係る回路接続用部材を用いて得られる回路接続構造体の一実施形態を示す模式断面図である。
符号の説明
1,2,3…回路接続用部材、10…支持基材、20,40…絶縁性接着剤層、22,25…硬化物層、30…導電性パターン、50a…第一の基板、50b…第二の基板、60a…第一の回路電極、60b…第二の回路電極、70a…第一の回路部材、70b…第二の回路部材、80…ICチップ、82…ICチップ側電極、90…FPC、92…FPC側電極、100,110…回路接続構造体、

Claims (2)

  1. 絶縁性接着剤層と、該絶縁性接着剤層上に設けられた、複数の孤立する導電層から構成される導電性パターンと、を有する回路接続用部材。
  2. 前記導電層が、導電性薄膜である、請求項1記載の回路接続用部材。
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