JP2010278025A - 異方性導電フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電粒子含有層であるACF層11、第1の絶縁性樹脂層であるNCF層12、及び第2の絶縁性樹脂層である押流し層13の3層構造で構成する。硬化剤を含有しない押流し層13により、圧着時に速やかに熱溶融してバンプ間に詰まった導電性粒子を押流し、ショートの発生を抑制する。
【選択図】図1
Description
1.異方性導電フィルム
2.異方性導電フィルムの製造方法
3.接続方法
4.実施例
本発明の具体例として示す異方性導電フィルムは、膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、導電性粒子とを含有する導電性粒子含有層と、膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂と、硬化剤とを含有する第1の絶縁性樹脂層と、膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂とを含有し、硬化剤を含有しない第2の絶縁性樹脂層とを有するものである。
ACF層11は、膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、導電性粒子とを含有する。
NCF層12は、膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂と、硬化剤とを含有する。膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、及び硬化剤は、ACF層11と同様なものを用いることができる。また、その他の添加組成物として、ACF層と同様に、シランカップリング剤を添加することが好ましい。シランカップリング剤としては、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系などを用いることができる。これらの中でも、本実施の形態では、エポキシ系シランカップリング剤が好ましく用いられる。これにより、有機材料と無機材料の界面における接着性を向上させることができる。また、無機フィラーを添加させてもよい。無機フィラーとしては、シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム等を用いることができ、無機フィラーの種類は特に限定されるものではない。無機フィラーの含有量により、流動性を制御し、粒子捕捉率を向上させることができる。また、ゴム成分なども接合体の応力を緩和させる目的で、適宜使用することができる。
押流し層13は、膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂とを含有する。膜形成樹脂、及び熱硬化性樹脂は、ACF層11と同様なものを用いることができる。また、その他の添加組成物として、ACF層と同様に、シランカップリング剤を添加することが好ましい。シランカップリング剤としては、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系などを用いることができる。これらの中でも、本実施の形態では、エポキシ系シランカップリング剤が好ましく用いられる。これにより、有機材料と無機材料の界面における接着性を向上させることができる。また、無機フィラーを添加させてもよい。無機フィラーとしては、シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム等を用いることができ、無機フィラーの種類は特に限定されるものではない。無機フィラーの含有量により、流動性を制御し、粒子捕捉率を向上させることができる。また、ゴム成分なども接合体の応力を緩和させる目的で、適宜使用することができる。
PET層14は、例えば、シリコーンなどの剥離剤をPET(Poly Ethylene Terephthalate)、OPP(Oriented Polypropylene)、PMP(Poly-4-methylpentene−1)、PTFE(Polytetrafluoroethylene)などに塗布した積層構造からなり、ACF層11、NCF層12、及び押流し層13の乾燥を防ぐとともに、これらの形状を維持する。
次に、上述した異方性導電フィルムの製造方法について説明する。なお、上述した異方性導電フィルムに対応する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、上述した異方性導電フィルムを用いた電子部品の接続方法について説明する。本実施の形態における電子部品の接続方法は、第1の電子部品の端子上に上述したACF層11と、NCF層12と、押流し層13とを有する異方性導電フィルムを貼付け、この異方性導電フィルム上に第2の電子部品を仮配置させ、第2の電子部品上から加熱押圧装置により押圧し、第1の電子部品の端子と、第2の電子部品の端子とを接続させるものである。これにより、異方性導電フィルムに分散された導電性粒子を介して第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子とが接続された接続体が得られる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
膜形成樹脂としてフェノキシ樹脂(商品名:YP−50、新日鐵化学(株))を20質量部、熱硬化性樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:YD−019、新日鐵化学(株))を20質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(EP828、ジャパンエポキシレジン(株))を40質量部、エポキシ系シランカップリング剤(商品名:A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株))を2質量部、カチオン重合開始剤として、スルホニウム塩カチオン硬化剤(商品名:SI−60L、三新化学工業(株))を5質量部、樹脂粒子にNi/Auメッキが施された平均粒径3μmの導電性粒子(AU203A、積水化学工業(株))を30質量部配合し、ACF層の樹脂組成物を調製した。これを、剥離処理されたPETにバーコーターを用いて塗布し、70℃のオーブンで5分乾燥させ、所定厚さのACF層を作製した。
導電性粒子を配合しないこと以外は、ACF層と同様にして所定厚さのNCF層を作製した。
膜形成樹脂としてフェノキシ樹脂(商品名:YP−50、新日鐵化学(株))を40質量部、熱硬化性樹脂として、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(EP828、ジャパンエポキシレジン(株))を40質量部、エポキシ系シランカップリング剤(商品名:A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株))を2質量部配合し、押流し層Aの樹脂組成物を調製した。これを、剥離処理されたPETにバーコーターを用いて塗布し、70℃のオーブンで乾燥させ、所定厚さの押流し層Aを作製した。
膜形成樹脂としてフェノキシ樹脂(商品名:YP−50、新日鐵化学(株))を20質量部、熱硬化性樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:YD−019、新日鐵化学(株))を20質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(EP828、ジャパンエポキシレジン(株))を40質量部、エポキシ系シランカップリング剤(商品名:A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株))を2質量部配合し、押流し層Bの樹脂組成物を調製した。これを、剥離処理されたPETにバーコーターを用いて塗布し、80℃のオーブンで乾燥させ、所定厚さの押流し層Bを作製した。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:YD−019、新日鐵化学(株))を40質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(EP828、ジャパンエポキシレジン(株))を40質量部、エポキシ系シランカップリング剤(商品名:A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株))を2質量部配合し、押流し層Cの樹脂組成物を調製した。これを、剥離処理されたPETにバーコーターを用いて塗布し、80℃のオーブンで乾燥させ、所定厚さの押流し層Cを作製した。
回転式レオメータ(TA Instrument社)を用い、所定の測定条件(昇温速度10℃/分、測定圧力5g一定、測定プレート直径8mm)でACF層、NCF層、及び押流し層A〜Cの溶融粘度を測定し、NCF層の最低溶融粘度到達温度T0(℃)での溶融粘度を求めた。表1に、T0℃でのACF層、NCF層、及び押流し層A〜Cの溶融粘度を示す。
図1に示す構成(i)のように、PET層から順に厚さ10μmの押流し層Cと、厚さ10μmのNCF層と、厚さ10μmのACF層とを張り合わせて積層させ、実施例1の異方性導電フィルムを作製した。
図1に示す構成(ii)のように、PET層から順に厚さ10μmのNCF層と、厚さ5μmの押流し層Cと、厚さ10μmのACF層とを張り合わせて積層させ、実施例2の異方性導電フィルムを作製した。
図1に示す構成(ii)のように、PET層から順に厚さ10μmのNCF層と、厚さ10μmの押流し層Aと、厚さ10μmのACF層とを張り合わせて積層させ、実施例3の異方性導電フィルムを作製した。
図1に示す構成(ii)のように、PET層から順に厚さ10μmのNCF層と、厚さ10μmの押流し層Bと、厚さ10μmのACF層とを張り合わせて積層させ、実施例4の異方性導電フィルムを作製した。
図1に示す構成(ii)のように、PET層から順に厚さ10μmのNCF層と、厚さ10μmの押流し層Cと、厚さ10μmのACF層とを張り合わせて積層させ、実施例5の異方性導電フィルムを作製した。
図1に示す構成(ii)のように、PET層から順に厚さ10μmのNCF層と、厚さ20μmの押流し層Cと、厚さ10μmのACF層とを張り合わせて積層させ、実施例6の異方性導電フィルムを作製した。
図1に示す構成(ii)のように、PET層から順に厚さ10μmのNCF層と、厚さ40μmの押流し層Cと、厚さ10μmのACF層とを張り合わせて積層させ、実施例7の異方性導電フィルムを作製した。
図1に示す構成(ii)のように、PET層から順に厚さ10μmのNCF層と、厚さ60μmの押流し層Cと、厚さ10μmのACF層とを張り合わせて積層させ、実施例8の異方性導電フィルムを作製した。
図1に示す構成(iii)のように、PET層から順に厚さ10μmのNCF層と、厚さ10μmのACF層と、厚さ10μmの押流し層Cとを張り合わせて積層させ、実施例9の異方性導電フィルムを作製した。
図1に示す構成(iv)のように、PET層から順に厚さ10μmのNCF層と、厚さ10μmのACF層とを張り合わせて積層させ、比較例1の異方性導電フィルムを作製した。
実施例1〜9及び比較例1の各異方性導電フィルムをガラス基板上にPET層と反対側の面を接触させて配置し、PET層を剥がしてIC(バンプ高さ:15μm、バンプ間スペース:7.5μm)を170℃−50MPa−5secの圧着条件で熱圧着し、接続体を得た。
各接続体について、16chの端子間の抵抗値(Ω)を2端子法によって測定し、ショート数(個)を評価した。
各接合体について、16chの端子間の抵抗値(Ω)を4端子法によって測定し、最大値及び平均値を求めた。
各接合体について、接合後にバンプ上にある導電性粒子の数(接合後粒子数)を、金属顕微鏡にてカウントすることにより粒子捕捉数を測定した。
Claims (7)
- 膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、導電性粒子とを含有する導電性粒子含有層と、
膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂と、硬化剤とを含有する第1の絶縁性樹脂層と、
膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂とを含有し、硬化剤を含有しない第2の絶縁性樹脂層とを有する異方性導電フィルム。 - 前記第2の絶縁性樹脂層は、前記第1の絶縁性樹脂層及び前記導電性粒子含有層に挟持される請求項1記載の異方性導電フィルム。
- 前記第2の絶縁性樹脂層の溶融粘度は、前記第1の絶縁性樹脂層が最低溶融粘度を示す温度において、前記第1の絶縁性樹脂層及び前記導電性粒子含有層の溶融粘度よりも低い請求項1又は請求項2記載の異方性導電フィルム。
- 前記第2の絶縁性樹脂層の溶融粘度は、1.0×102〜2.5×103Pa・sである請求項1〜3のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
- 膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、導電性粒子とを含有する導電性粒子含有層と、
膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂と、硬化剤とを含有する第1の絶縁性樹脂層と、
膜形成樹脂と、熱硬化性樹脂とを含有し、硬化剤を含有しない第2の絶縁性樹脂層と
を積層させる異方性導電フィルムの製造方法。 - 第1の電子部品の端子上に請求項1乃至4のいずれかに記載の異方性導電フィルムを貼付け、
前記異方性導電フィルム上に第2の電子部品を仮配置させ、
前記第2の電子部品上から加熱押圧装置により押圧し、
前記第1の電子部品の端子と、前記第2の電子部品の端子とを接続させる接続方法。 - 請求項6記載の接続方法により製造される接続体。
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