JP3871082B2 - フィルム状接着剤及び回路板の製造法 - Google Patents

フィルム状接着剤及び回路板の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば液晶パネル等において、2つの回路基板同士の電極間に形成し、両電極を接続するのに良好なフィルム状接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2つの回路基板同士を接着すると共に、これらの電極間に電気的導通を得る回路接続部材として、スチレン系やポリエステル系等の熱可塑性物質や、エポキシ系やシリコーン系等の熱硬化性物質と導電粒子からなるフィルム状接着剤が一般に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このフィルム状接着剤を用いて接合する時に、接合する電子部品を高温にさらさないためできるだけ低温で接合する必要がある。また、生産性を向上するため短時間での接合の要求がある。このような接合の低温化、短時間化をするためには、より反応性の高い熱硬化性樹脂、硬化剤を適用しなくてはならない。しかし、硬化性物質と硬化剤は同一の系に含まれているため、反応性が高くなるほど硬化性物質と硬化剤は反応しやすくなり、可使時間が短くなるので反応性を高めるには限度がある。このためマイクロカプセル等で潜在性を付与した硬化剤を用いることで可使時間を延ばす等の工夫が必要であるが、マイクロカプセル等で潜在性を付与した硬化剤を用いた場合でもエポキシの反応性が非常に高い場合は可使時間が短くなるため反応性を高めるにはやはり限度がある。
本発明は、従来より高い反応性を持ち、かつ従来と同等の可使時間をもつフィルム状接着剤を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のフィルム状接着剤は、エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂硬化剤を含む第1の接着剤層と、エポキシ樹脂(B)を含む第2の接着剤層と、第1の接着剤層と第2の接着剤層との間に形成されたエポキシ樹脂硬化剤を含まない第3の接着剤層の3層を備え、エポキシ樹脂(A)はエポキシ樹脂(B)よりゲルタイムが長いもので、第2の接着剤層にはエポキシ樹脂硬化剤が混入されていないか第1の接着剤層より混入量が少ないことを特徴とするものである。
接着剤層の少なくとも1層に導電性粒子を混入し異方導電性を示すようにすることができる。
導電性粒子としては、平均粒径が2〜18μmのものが使用でき、導電性粒子の含有量は接着剤樹脂組成物100部(体積)に対して、0.1から20部(体積)が好ましい。
本発明の回路板の製造法は、第一の接続端子を有する第一の回路部材と、第二の接続端子を有する第二の回路部材とを、第一の接続端子と第二の接続端子を対向して配置し、前記対向配置した第一の接続端子と第二の接続端子の間に本発明のフィルム状接着剤を介在させ、加熱加圧して前記対向配置した第一の接続端子と第二の接続端子を電気的に接続させるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるエポキシ樹脂について説明する。エポキシ樹脂は、エピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、AD等から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂やナフタレン環を含んだ骨格を有するナフタレン系エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエーテル、ビフェニル、脂環式等の1分子内に2個以上のグリシジル基を有する各種のエポキシ化合物等を単独にあるいは2種以上を混合して用いることが可能である。これらのエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na+、Cl−等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることがエレクトロンマイグレーション防止のために好ましい。
【0006】
エポキシ樹脂硬化剤としてはポリアミン類、ポリメルカプタン、ポリフェノール、酸無水物等の重付加型硬化剤、また、触媒型硬化剤としてはイミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ジアミノマレオニトリル、メラミン及びその誘導体、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等、及びこれらの変性物があり、これらは単独あるいは2種以上の混合体として使用できる。触媒型硬化剤はアニオン又はカチオン重合性のものがあり、速硬化性を得やすく、また化学等量的な考慮が少なくてよいことから好ましい。アニオン重合型の触媒型硬化剤としては、第3アミン類やイミダゾール類が主として用いられる。第3アミン類やイミダゾール類を配合したエポキシ樹脂は160〜200℃程度の中温で、数10秒〜数時間程度の加熱により硬化するために可使時間が比較的長い。
カチオン重合型の触媒型硬化剤としては、エネルギー線照射により樹脂を硬化させる感光性オニウム塩、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩等が主として用いられる。またエネルギー線照射以外に、加熱によっても活性化してエポキシ樹脂を硬化させるものとして、脂肪族スルホニウム塩等がある。この種の硬化剤は速硬化性という特徴を有することから好ましい。
これらの硬化剤をポリウレタン系、ポリエステル系等の高分子物質や、Ni、Cu等の金属薄膜及びケイ酸カルシウム等の無機物で被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長されるために好ましい。
【0007】
ゲルタイムは硬化性樹脂がある硬化条件でゲル化するまでの時間であり、硬化性樹脂と硬化剤の反応性が高ければゲルタイムが短くなるので、硬化性樹脂と硬化剤の反応性の目安となる。硬化性樹脂と硬化剤の量、測定温度等でかなり値が変化するが、同一の測定条件でゲルタイムを測定するかぎりでは、硬化性樹脂と硬化剤の反応性の比較が可能である。ここではゲルタイムの測定の一例を示す。エポキシ樹脂100重量部に対して触媒型硬化剤を5重量部配合し、これを140℃に温度調節された熱板に100mg滴下してゲル化するまでの時間をゲルタイムとする。
【0008】
導電性粒子としては、Au、Ag、Ni、Cu、はんだ等の金属粒子やカーボン等があり、これら及び非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等に前記した導通層を被覆等により形成したものでも良い。プラスチックを核とした場合や熱溶融金属粒子の場合、加熱加圧により変形性を有するので接続時に電極との接触面積が増加し信頼性が向上するので好ましい。導電性粒子は、接着剤樹脂成分100部(体積)に対して0.1〜30部(体積)の広範囲で用途により使い分ける。過剰な導電性粒子による回路の短絡等を防止するためには0.1〜20部(体積)がより好ましい。
【0009】
本発明で得た接続材料(フィルム状接着剤)を用いた電極の接続について説明する。この方法は、接着剤組成物(フィルム状接着剤)を、基板上の相対峙する電極間に形成し、加熱加圧により両電極の接触と基板間の接着を得る電極の接続方法である。電極を形成する基板としては、半導体、ガラス、セラミック等の無機質、ポリイミド、ポリカーボネート等の有機物、ガラス/エポキシ等のこれら複合の各組み合わせが適用できる。
【0010】
また本発明の接続材料(フィルム状接着剤)は、例えばフェイスダウン方式により半導体チップを基板と接着フィルムで接着固定すると共に両者の電極どうしを電気的に接続する場合にも使用できる。
すなわち、第一の接続端子を有する第一の回路部材と、第二の接続端子を有する第二の回路部材とを、第一の接続端子と第二の接続端子を対向して配置し、前記対向配置した第一の接続端子と第二の接続端子の間に本発明の接続材料(フィルム状接着剤)を介在させ、加熱加圧して前記対向配置した第一の接続端子と第二の接続端子を電気的に接続させ回路板を製造することができる。
【0011】
このような回路部材としては半導体チップ、抵抗体チップ、コンデンサチップ等のチップ部品、プリント基板等の基板等が用いられる。
これらの回路部材には接続端子が通常は多数(場合によっては単数でも良い)設けられており、前記回路部材の少なくとも1組をそれらの回路部材に設けられた接続端子の少なくとも一部を対向配置し、対向配置した接続端子間に接着剤を介在させ、加熱加圧して対向配置した接続端子どうしを電気的に接続して回路板とする。
回路部材の少なくとも1組を加熱加圧することにより、対向配置した接続端子どうしは、直接接触により又は異方導電性接着剤の導電粒子を介して電気的に接続することができる。
【0012】
本発明においては、反応性の高いエポキシ樹脂(B)を含む接着剤層のエポキシ樹脂硬化剤の量を、系の反応性を考慮せずに必要な可使時間に応じて適宜調節できる。
また、エポキシ樹脂硬化剤を含まない接着剤層がエポキシ樹脂(B)を含む接着剤層とエポキシ樹脂硬化剤を多量に含むエポキシ樹脂(A)を含む接着剤層の間に存在するため、エポキシ樹脂(B)をエポキシ樹脂硬化剤と完全に分離することができる。このため、反応性の高いエポキシ樹脂を用いているにもかかわらず安定した可使時間を得ることができる。
このフィルム状接着剤を用いて電子部品を接合する際に加熱加圧をするため、エポキシ樹脂(B)を含む接着剤層とエポキシ樹脂硬化剤を含まない接着剤層、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂硬化剤を含む接着剤層は溶融し、互いに混合する。エポキシ樹脂(A)を含む層がエポキシ樹脂硬化剤を含まない接着剤層、エポキシ樹脂(B)を含む層と混合することを考えて、あらかじめエポキシ樹脂硬化剤の量を増量しておけば、エポキシ樹脂(B)が反応するに充分なエポキシ樹脂硬化剤量が供給されるため、高い反応性を得ることができる。
【0013】
【実施例】
実施例1
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名エピコート828)50部(重量部、以下同じ)、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂50部、及びカチオン性熱重合開始剤(三新化学株式会社製、商品名サンエイドSI60を用いた)10部を配合し、さらに、導電性粒子を3部(体積、接着剤樹脂組成物100部(体積)に対して)配合分散させ、厚み80μmのフッ素樹脂フィルムに塗工装置を用いて塗布し、75℃、10分の熱風乾燥により接着剤層の厚みが8μmの導電性接着剤層1を得た。
エポキシ化ポリブタジエン樹脂(ダイセル化学工業株式会社製、商品名エポリードPB4700−)50部、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂50部を配合し、さらに、導電性粒子を3部(体積、接着剤樹脂組成物100部(体積)に対して)配合分散させ、厚み80μmのフッ素樹脂フィルムに塗工装置を用いて塗布し、75℃、10分の熱風乾燥により接着剤層の厚みが8μmの導電性接着剤層2を得た。
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名エピコート828)50部、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂50部を配合し、さらに、導電性粒子を3(体積、接着剤樹脂組成物100部(体積)に対して)配合分散させ、厚み80μmのフッ素樹脂フィルムに塗工装置を用いて塗布し、75℃、10分の熱風乾燥により接着剤層の厚みが2μmの導電性接着剤層3を得た。
導電性接着剤層1と導電性接着剤層3を40℃に加熱しながらロールラミネーターでラミネートすることで接着剤層の厚みが10μmの導電性接着剤層接着剤層4を得た。
導電性接着剤層4の導電性接着剤層3の面に導電性接着剤層2を40℃に加熱しながらロールラミネーターでラミネートすることで接着剤層の厚みが18μmのフィルム状接着剤を得た。
【0014】
実施例2
導電性接着剤層1の厚みが14μmで導電性接着剤層2の厚みが2μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0015】
実施例3
導電性接着剤層1に配合するカチオン熱重合開始剤の量を20部、厚みを2μmとし、導電性接着剤層2の厚みが14μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0016】
実施例4
導電性接着剤層1の厚みが10μmで導電性接着剤層2の厚みが2μm、接着剤層3の厚みが6μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0017】
実施例5
導電性接着剤層1に配合するカチオン熱重合開始剤の量を20部、厚みを2μmとし、導電性接着剤層2の厚みが10μm、接着剤層3の厚みが6μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0018】
実施例6
導電性接着剤層1の厚みが31μmで導電性接着剤層2の厚みが2μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0019】
実施例7
導電性接着剤層1に配合するカチオン熱重合開始剤の量を20部、厚みを2μmとし、導電性接着剤層2の厚みが31μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0020】
実施例8
導電性接着剤層1の厚みが22μmで導電性接着剤層2の厚みが2μm、接着剤層3の厚みが11μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0021】
実施例9
導電性接着剤層1に配合するカチオン熱重合開始剤の量を20部、厚みを2μmとし、導電性接着剤層2の厚みが22μm、接着剤層3の厚みが11μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0022】
実施例10
導電性接着剤層1の厚みが7μmで導電性接着剤層2の厚みが7μm、接着剤層3の厚みが4μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0023】
実施例11
導電性接着剤層3に配合される樹脂をビスフェノールA型フェノキシ樹脂100部とした他は実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0024】
実施例12
導電性接着剤層2にカチオン性熱重合開始剤を2.5部配合した以外は実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0025】
実施例13
導電性接着剤層2に含まれるエポキシ化ポリブタジエン樹脂に代えてナフタレン系エポキシ樹脂(ナフタレンジオール系エポキシ樹脂、大日本インキ化学工業株式会社製、商品名HP−4032)とした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
以上、実施例1で用いたエポキシ樹脂とカチオン性熱重合開始剤のゲルタイムを表1に示す。
【0026】
Figure 0003871082
【0027】
比較例1
エポキシ化ポリブタジエン樹脂(ダイセル化学工業株式会社製、商品名エポリードPB4700)25部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名エピコート828)25部及び、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂50部及び、カチオン性熱重合開始剤(三新化学株式会社製、商品名サンエイドSI60を用いた)5部を配合しさらに、導電性粒子を3体積%配合分散させ、厚み80μmのフッ素樹脂フィルムに塗工装置を用いて塗布し、75℃、10分の熱風乾燥により接着剤層の厚みが18μmのフィルム状接着剤を得た。
【0028】
比較例2
導電性接着剤層1に含まれるカチオン性熱重合開始剤を2.5部とした以外は実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0029】
比較例3
導電性接着剤層2にカチオン性熱重合開始剤を5部配合した以外は実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0030】
比較例4
導電性接着剤層1の厚みが4μmで導電性接着剤層2の厚みが4μm、接着剤層3の厚みが10μmとした他は、実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。
【0031】
回路の接続
上述のフィルム状接着剤を用いて、ライン幅50μm、ピッチ100μm、厚み18μmの銅回路を500本有するフレキシブル回路板(FPC)同士を150℃、3MPaで20秒間加熱加圧して、幅2mmにわたり接続した。この時、予め一方のFPC上に、フィルム状接着剤の接着面を貼付けた後、70℃、0.5MPaで5秒間加熱加圧して仮接続し、その後、フッ素樹脂フィルムを剥離してもう一方のFPCと接続した。
また、前述のFPCと酸化インジウム(ITO)の薄層を形成したガラス(表面抵抗20Ω/口)とを170℃、3MPaで20秒間加熱加圧して、幅2mmにわたり接続した。この時、上記と同様にITOガラスに仮接続を行った。
【0032】
接続抵抗の測定
回路の接続後、上記接続部を含むFPCの隣接回路間の抵抗値を、初期と、85℃、85%RHの恒温恒湿槽中に500時間保持した後に、マルチメータで測定した。抵抗値は隣接回路間の抵抗150点の平均(x+3σ)で示した。
【0033】
接続部の接着力の測定
FPCに用いられている接着剤と各接着剤組成物との接着性は1cm当りの接着力をJIS−z0237に準じて90度剥離法で測定し評価した。使用したFPCは#7100(東レ株式会社性、商品名)を接着剤として用いて作成した。そしてこのFPCを用いて、それぞれ回路接続隊を作製して測定を行なった。測定装置は東洋ボールドウィン株式会社製テンシロンUTM−4(剥離速度50mm/min、25℃)を使用した。これらの結果を表2に示した。
【0034】
ビスフェノール−A型エポキシ樹脂に比べてゲルタイムの短いエポキシ樹脂であるナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエンがエポキシ樹脂硬化剤が含まれない層にある実施例1から11及び、13では良好な可使時間を得られた。また、ナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエンが含まれる層にエポキシ樹脂硬化剤があってもその量が少なければ、若干可使時間は短くなるが、実用にたえうる可使時間が得られた。しかし、ナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエンが含まれる層にエポキシ樹脂硬化剤が含まれる量が2.5部より多いと比較例1、3のように可使時間が極端に短くなる。
【0034】
Figure 0003871082
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、高反応で且つ可使時間の長いフィルム状接着剤を提供することが可能となった。
また本発明により、信頼性に優れる回路板の製造が可能になった。

Claims (5)

  1. エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂硬化剤を含む第1の接着剤層と、エポキシ樹脂(B)を含む第2の接着剤層と、第1の接着剤層と第2の接着剤層との間に形成されたエポキシ樹脂硬化剤を含まない第3の接着剤層の3層を備え、エポキシ樹脂(A)はエポキシ樹脂(B)よりゲルタイムが長いもので、第2の接着剤層にはエポキシ樹脂硬化剤が混入されていないか第1の接着剤層より混入量が少ないことを特徴とするフィルム状接着剤。
  2. 接着剤層の少なくとも1層に導電性粒子が混入され異方導電性を示す請求項1記載のフィルム状接着剤。
  3. 導電性粒子の平均粒径が2〜18μmである請求項2記載のフィルム状接着剤。
  4. 導電性粒子の含有量が接着剤樹脂組成物100部(体積)に対して、0.1から20部(体積)である請求項1〜3各項記載のフィルム状接着剤。
  5. 第一の接続端子を有する第一の回路部材と、第二の接続端子を有する第二の回路部材とを、第一の接続端子と第二の接続端子を対向して配置し、前記対向配置した第一の接続端子と第二の接続端子の間に請求項1〜4各項記載のフィルム状接着剤を介在させ、加熱加圧して前記対向配置した第一の接続端子と第二の接続端子を電気的に接続させる回路板の製造法。
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