JP2008025922A - タービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法 - Google Patents

タービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008025922A
JP2008025922A JP2006199600A JP2006199600A JP2008025922A JP 2008025922 A JP2008025922 A JP 2008025922A JP 2006199600 A JP2006199600 A JP 2006199600A JP 2006199600 A JP2006199600 A JP 2006199600A JP 2008025922 A JP2008025922 A JP 2008025922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
heater drain
heater
drain water
iron concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006199600A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Motai
憲次 馬渡
Senichi Tsubakisaki
仙市 椿崎
Noriyuki Miyazawa
敬之 宮澤
Hiroyuki Asada
裕之 朝田
Takeshi Tsurumi
武 鶴見
Fumio Konagai
文雄 小長井
Toshiji Nakahara
敏次 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2006199600A priority Critical patent/JP2008025922A/ja
Publication of JP2008025922A publication Critical patent/JP2008025922A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

【課題】ボイラに送給する復水中の鉄濃度を短時間で基準値以下にすることができるタービン設備及びタービン設備の水処理方法を提供する。
【解決手段】タービン設備10は、ボイラ118と、蒸気タービン12と、復水器106と、給水107を前記ボイラ118側に送給する給水系統Aと、給水107を加熱する低圧給水ヒータ109とを有するタービン設備において、ヒータドレイン水117を貯蔵する低圧ヒータドレインタンク116と、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過するろ過装置15と、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値以上の場合には、前記ヒータドレイン水117を系外に排出し、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値以下の場合には、前記ろ過装置15に供給する流路切替え部16と、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度を測定する鉄濃度測定部17とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、給水ヒータから送給されるヒータドレイン水中の鉄分をろ過し、前記ヒータドレイン水を常時給水管に回収可能な水質とするタービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法に関する。
従来、火力及び原子力発電プラント等では、発生させた高温・高圧の蒸気をタービンに供給し、この蒸気によりタービンを駆動して発電を行っている。タービンを駆動した後の蒸気は、復水器により冷却されて水の状態に戻された後、再び加熱されてボイラ、原子炉、蒸気発生器に供給され、再使用される。
火力発電プラントにおけるタービン設備の一例としては、図9に示すような構成のものが知られている。図9に示すように、このタービン設備100は、高圧タービン101、中圧タービン102、低圧タービン103を有しており、前記低圧タービン103の下流側に配置された補給水タンク104からの補給水105を、復水器106からの復水と共に給水107として循環させるものである。
前記補給水105と前記復水とを混合して循環させる給水経路である給水系統Aは、エゼェクタ108、低圧給水ヒータ109、脱気器110、貯槽111、高圧給水ヒータ112を経てエコノマイザ(節炭器)113に給水する系によって構成されている。そして、前記エコノマイザ113に給水された後には、過熱器114を通って前記高圧タービン101に導入されるようになっている。また、前記高圧タービン101を出た流体は、再熱器115を通って前記中圧タービン102、前記低圧タービン103をこの順に流れるようになっている(特許文献1)。また、図中116は、前記低圧給水ヒータ109からのヒータドレイン水117を貯蔵する低圧ヒータドレインタンクである。
ところで、ボイラ118への前記給水107中には、酸化鉄を主体とする不純物が含まれており、この不純物が前記ボイラ118の伝熱管内面に徐々に付着し、この付着物によって前記ボイラ118の差圧力が上昇する場合があり、ひいては前記ボイラ118や配管等の破損を招く虞もある。そのため、給水系統の給水が流れる流路に防鉄濾過器を設置することにより、酸化鉄を主体とする不純物を除去することが行われている(特許文献2)。
その他、カートリッジ、中空糸、電磁フィルタなど各種のフィルタが鉄除去方法として提案されているが、鉄酸化物の粒子は極めて微細であるため、これらのフィルタによる不純物除去性能が不安定であり、実用には至っていない(特許文献3)。さらに、ボイラ118入口の給水中における鉄濃度は、10μg/l(ppb)以下とすることが、JIS規格に規定されている(非特許文献1)。
特開2002−349804号公報 特開2001−17983号公報 特開平11−57416号公報 JIS B8233(ボイラの給水及びボイラ水の水質)、平成11年11月20日発行
しかしながら、前記ボイラ入口の前記給水中における鉄濃度を10μg/l以下となるように水質管理を行ったとしても、長期間の運転により蒸発管等にスケールが付着する場合がある。このスケールに起因して、管部材等における温度上昇や破損事故を招く虞がある、という問題点がある。
また、タービン設備の運転の停止により管部材が腐食して鉄サビが発生する場合がある。そして、タービン設備の運転を再開することによって、蒸気と共に腐食した管部材等の鉄サビが一気に運ばれて、大量の鉄分等を含んだ蒸気が低圧給水ヒータにより冷却されて生成される前記ヒータドレイン水中に腐食した管部材等の鉄サビが大量に含まれる、という問題点がある。
更に、所定の基準値以上の多量の鉄分等を含有する前記ヒータドレイン水は系外に排出しなければならず、給水系統に戻して再利用することができない。そのため、前記ボイラに新たに前記給水を供給するために発電出力を80%程度で運転する結果、多量の水を必要とすると共に、タービン設備の発電出力を100%に上昇させるまでに3日も要する、という問題点がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ボイラに送給する給水中の鉄濃度を短時間で基準値以下にすることができるタービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、熱源からの熱によって蒸気を発生させるボイラと、該ボイラの蒸気により作動する蒸気タービンと、該蒸気タービンからの排気を復水する復水器と、該復水器で凝縮された復水を給水として前記ボイラ側に送給する給水系統と、前記給水系統の給水管に介装され、前記蒸気タービンから再熱器に送給する排気の一部を抽気として抜出し、これを用いて前記給水を加熱する給水ヒータとを有するタービン設備において、前記給水ヒータから排出されるヒータドレイン水を貯蔵するヒータドレインタンクと、前記ヒータドレイン水中の鉄分をろ過するろ過装置と、前記ヒータドレインタンクと前記ろ過装置との間に設けられ、前記ヒータドレインタンクから排出される前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以上の場合には、前記ヒータドレイン水を系外に排出し、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以下の場合には、前記ろ過装置に供給するために流路を切替える流路切替え部と、前記ヒータドレインタンクと前記流路切替え部との間に設けられ、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度を測定する鉄濃度測定部とを有することを特徴とするタービン設備にある。
第2の発明は、第1の発明において、フィルタの細孔径の異なるろ過装置を少なくとも二つ以上直列又は並列に配置して構成されていることを特徴とするタービン設備にある。
第3の発明は、第2の発明において、フィルタの細孔径の異なる二つの第一のろ過装置及び第二のろ過装置を直列に配置し、上流側に設けられる前記第一のろ過装置のフィルタの細孔径が5.0〜20.0μmであると共に、下流側に設けられる前記第二のろ過装置のフィルタの細孔径が0.1〜5.0μmであることを特徴とするタービン設備にある。
第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れか1つにおいて、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度の所定値が、500μg/lであることを特徴とするタービン設備にある。
第5の発明は、熱源からの熱によってボイラの給水を蒸発・過熱し、発生する蒸気により蒸気タービンを作動させ、該蒸気タービンから排出される排気を復水器で凝縮して給水とし、前記ボイラ側に前記給水を送給し、前記蒸気タービンから再熱器に送給する排気の一部を抜出した抽気を用いて給水ヒータにおいて前記給水を加熱するタービン設備の水処理方法において、前記給水ヒータにおいて前記抽気が冷却されて生成されるヒータドレイン水中の鉄濃度を測定し、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以上の場合には、前記ヒータドレイン水を系外に排出し、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以下の場合には、前記ヒータドレイン水中の鉄分をろ過することを特徴とするタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法にある。
第6の発明は、第5の発明において、前記ヒータドレイン水をろ過し、給水系統に回収することを特徴とするタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法にある。
第7の発明は、第5又は第6の発明において、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度の所定値が、500μg/lであることを特徴とするタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法にある。
本発明によれば、給水ヒータから送給されるヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以上の場合には、ヒータドレイン水を系外に排出し、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以下の場合には、前記ヒータドレイン水中の鉄分をろ過し、前記ヒータドレイン水を常時給水管に回収可能な水質とすることができる。また、給水系統に前記ヒータドレイン水を戻すことにより、起動時間を大幅に短縮することができると共に、系外に配出する給水量を低減し、補給水の水量を低減できるものとなる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明による実施例1に係るタービン設備について、図面を参照して説明する。
図1は、実施例1に係るタービン設備の概略図である。図中、前記図9に示した設備と同一構成には同一符号を付して重複した説明は省略する。
図1に示すように、本実施例にかかるタービン設備10は、熱源からの熱によって蒸気11を発生させるボイラ118と、該ボイラ118の蒸気11により作動する蒸気タービン12と、該蒸気タービン12からの排気を復水する復水器106と、該復水器106で凝縮された復水を給水107として前記ボイラ118側に送給する給水系統Aと、前記給水系統Aの給水管13に介装され、前記蒸気タービン12から再熱器115に送給する排気の一部を抽気14として抜出し、これを用いて前記給水107を加熱する低圧給水ヒータ109とを有するタービン設備において、前記低圧給水ヒータ109から排出されるヒータドレイン水117を貯蔵する低圧ヒータドレインタンク116と、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過するろ過装置15と、前記低圧ヒータドレインタンク116と前記ろ過装置15との間に設けられ、前記低圧ヒータドレインタンク116から排出される前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値以上の場合には、前記ヒータドレイン水117を系外に排出し、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値以下の場合には、前記ろ過装置15に供給するために流路を切替える流路切替え部16と、前記低圧ヒータドレインタンク116と前記流路切替え部16との間に設けられ、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度を測定する鉄濃度測定部17とを有するものである。
ここで、本実施例でのタービン設備10においては、前記蒸気タービン12の下流側に配置された前記復水器106で復水を得ると共に、外部に設けた補給水タンク104からの補給水105を必要に応じて前記復水と混合して給水107として循環系統Aに供給し、循環している。
なお、本実施例では、前記給水系統Aでは、前記復水器106と前記低圧給水ヒータ109との間においては、復水ポンプ18、電磁フィルタ19、純水装置20及び復水ブースタポンプ21が前記給水管13に介装されており、前記低圧給水ヒータ109と前記高圧給水ヒータ112との間においては、脱気器110、貯層111及びボイラ給水ポンプ22が前記給水管13に介装されている。
また、前記低圧給水ヒータ109において加熱された給水107は、高圧給水ヒータ112において図示しない高温・高圧の抽気を用いて更に加熱されている。そして、前記高圧給水ヒータ112を経て加熱された前記給水107は、前記ボイラ118に送給される。
ここで、本発明では、前記給水107を加熱する前記低圧給水ヒータ109から排出された前記ヒータドレイン水117は、前記低圧ヒータドレインタンク116で貯蔵され、低圧ヒータドレインポンプ23により該低圧ヒータドレインタンク116から排出された前記ヒータドレイン水117は、前記低圧ヒータドレインタンク116と前記流路切替え部16との間に設けられている前記鉄濃度測定部17により前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が測定されている。
そして、前記鉄濃度測定部17によって測定された前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の測定結果に基づいて、鉄濃度が所定濃度以上であるか否かが判断される。そして、判断の結果、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値以上である場合には、前記流路切替え部16により流路を切替え、前記ヒータドレイン水117を系外に排出し、所定値以下の場合には、前記ろ過装置15に供給して、前記ヒータドレイン水117中の鉄分を除去するようにしている。
また、本実施例では、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値以下の場合には、前記ヒータドレイン水117を前記復水器106に供給して給水系統A内を循環させるようにしてもよい。
ここで、本実施例では、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値以下の場合に前記ろ過装置15によって鉄分をろ過し、前記給水系統Aの前記給水管13側に送給して混合する前記ヒータドレイン水117をドレインろ過水117Aとし、前記復水器106側に再利用水として供給される前記ヒータドレイン水117をドレイン給水117Bとする。
また、本実施例では、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の所定値として、例えば500μg/l以下の場合に、前記復水器106に前記ドレイン給水117Bを供給して給水系統A内を循環させるようにしている。これは、例えば前記ドレイン給水117Bが前記復水器106に再利用水として供給される際に前記給水系統A内に設けている装置が前記ヒータドレイン水117中の鉄分等によって汚染されないようにするためである。
また、本実施例では、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の所定値を、例えば500μg/lとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。
次に、ヒータドレイン水中の鉄分をろ過するろ過装置の構成についてさらに詳細に説明する。
図2は、低圧ヒータドレインタンクに貯蔵されたヒータドレイン水中の鉄分をろ過するろ過装置の構成を示す概略図である。
図2に示すように、前記鉄濃度測定部17の下流側に図1に示す流路切替え手段として、第一の流路切替え部16が設けられている。この前記第一の流路切替え部16は、前記低圧ヒータドレインタンク116からの前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度を前記鉄濃度測定部17によって測定し、その測定結果に基づき、前記ヒータドレイン水117の流路を、系外、ろ過装置15又は前記復水器106の何れかの方向に切替えるようにしている。
また、本実施例では、制御装置(CPU)24を設けており、該制御装置24により、前記鉄濃度測定部17での前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の測定結果に応じて、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値以上の場合には、前記低圧ヒータドレインタンク116と前記ろ過装置15との間に設けられている第一の流路切替え部16により前記ヒータドレイン水117を系外に排出するようにしている。
また、図2に示すろ過装置15は、二つのろ過装置15A、15Bを並列に配置して構成されており、前記第一の流路切替え部16の切替えにより供給された前記ヒータドレイン水117を第二の流路切替え部25を用いて前記ろ過装置15A、15Bの何れかに送給するようにしている。
そして、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値以下の場合には、系外へ排出していた前記ヒータドレイン水117を前記第一の流路切替え部16及び前記第二の流路切替え部25の流路切替え部を用いて前記ヒータドレイン水117の流路を切替えることにより、前記ろ過装置15A側に送給し、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過し、前記ドレインろ過水117Aとして前記給水管13に送給するようにしている。
そして前記ろ過装置15Aに送給された前記ヒータドレイン水117は、前記ろ過装置15Aによって前記ヒータドレイン水117中の鉄分が除去され、前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度を50μg/l以下、好ましくは、10μg/l以下とすることができる。
よって、前記ろ過装置15を用いることにより、前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度を除去することができ、前記給水系統Aに回収可能な水質とすることができる。
また、本実施例で用いるろ過装置は、低圧給水ヒータ109の通常の運転時の水条件に使用可能なものである必要がある。本実施例で用いるろ過装置としては、例えば、ポリスルホン酸、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ケブラー(登録商標)、金属ポーラスフィルタ等からなるプリーツ型ろ過エレメントが用いられるが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、本実施例において、前記ろ過装置15が二つのろ過装置15A、15Bを並列に配置して構成しているのは、例えば、前記ろ過装置15Aのフィルタの細孔が詰まり使用できなくなった場合等には、前記第二の流路切替え部25により流路を切替えし、前記ろ過装置15Bに前記ヒータドレイン水117を送給し、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過できるようにするためである。また、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過しながら、前記ろ過装置15Aのフィルタを交換することができる。
また、本実施例では、前記ろ過装置15A及び前記ろ過装置15Bの両方を用いて前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過するようにしても良い。
また、本実施例では、前記ろ過装置15は、前記ヒータドレイン水117中の鉄分濃度を基準値以下とするためには、前記ろ過装置15のフィルタの細孔径は、0.1〜20μmであることが好ましい。
また、本実施例では、二つのろ過装置を並列に配置しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも二つ以上のフィルタの細孔径の異なるろ過装置を直列又は並列に配置してもよい。
ここで、本実施例のろ過装置を用いてろ過を行った試験例の結果について説明する。
まず、フィルタの細孔径が約0.1μmのろ過装置を用いて試験を行った結果について説明する。
図3は、ろ過開始からの経過時間(h)と鉄濃度(μg/l)との関係を示す図である。図3に示すように、フィルタの細孔径が約0.1μmのろ過装置を用いた試験例1−1の場合では、ろ過を開始する当初鉄濃度が10000μg/l以上であった前記ヒータドレイン水117が、ろ過を開始して約15分経過後の前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度の値は約50μg/lであった。そして、ろ過を開始してから3時間後には前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度の値は10μg/l以下となった。
一方、ろ過を行わなかった比較例1−1の場合には、運転開始から3時間経過した後でも前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度は10000μg/l以上のままであった。
よって、フィルタの細孔経が約0.1μmのろ過装置を用いれば、ろ過開始直後から直ちに前記ヒータドレイン水117を前記給水系統Aに回収可能な水質とすることができることが確認された。
次に、フィルタの細孔経が約10μmのろ過装置を用いて試験を行った結果について説明する。
図4は、ろ過開始からの経過時間(h)と鉄濃度(μg/l)との関係を示す図である。
図4に示すように、フィルタの細孔経が約10μmのろ過装置を用いた試験例1−2の場合では、ろ過を開始する当初鉄濃度が10000μg/l以上であった前記ヒータドレイン水117が、ろ過を開始して約20分経過後の前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度は約1500μg/lであった。ろ過を開始してから約0.5時間経過後の前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度は約500μg/lとなった。ろ過を開始から2時間経過後には、前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度は約20μg/l以下となった。そして、ろ過を開始から3時間には、前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度は10μg/l以下となった。
一方、ろ過を行わない比較例1−2の場合では、運転開始してから3時間経過した後でも前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度中の鉄濃度は10000μg/l以上のままであった。
よって、フィルタの細孔経が約10μmのろ過装置を用いれば、ろ過開始約0.5時間後には、前記ヒータドレイン水117を前記復水器106に循環させることが可能な水質とすることができることが確認された。そして、ろ過開始から2時間後には、前記ヒータドレイン水117を前記給水系統Aに回収可能な水質とすることができることが確認された。
また、フィルタの細孔経が約0.1μmのろ過装置を用いた場合のほうが、フィルタの細孔径が約10μmのろ過装置を用いた場合よりも早く前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度を10μg/l以下とすることができることが確認された。よって、フィルタの細孔経の小さいろ過装置を用いることにより、より早く前記ヒータドレイン水中の鉄濃度を10μg/l以下とすることができることが確認された。
次に、本実施例のろ過装置を用いた場合でのタービン設備の発電出力に与える効果について説明する。
図5は、本発明のろ過装置を用いた場合の時間に対するヒータドレイン水中の鉄濃度(μg/l)の関係(図5中上段の図)及び時間に対する発電出力との関係(図5中下段の図)を示した図である。
図5中上段の図の実線に示すように、本発明のろ過装置15を用いた実施例1−1は、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値(例えば、500μg/l)以上の間までは系外排出を行う。
また、図5中下段の図に示すように、系外排出を約2時間行った後、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度は所定値(例えば、500μg/l)となる。このときの発電出力は約80%である。
そして、鉄濃度が高い前記ヒータドレイン水117の系外への排出を続けて行い、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値(例えば、500μg/l)となった後、本発明のろ過装置15を使用して、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過し、給水系統Aに回収可能な鉄濃度の前記ドレインろ過水117Aとすることができる。これにより、前記ドレインろ過水117Aを給水系統Aに戻すことができるため、短時間で発電出力100%まで上昇することができる。
一方、従来のろ過装置を設置しない設備を用いた従来例1は、図5中上段の図の一点鎖線に示すように、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値(例えば、500μg/l)以上の間までは系外排出を行う。
また、図5中下段の図に示すように、系外排出を約2時間行った後、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度は所定値(例えば、500μg/l)となる。このときの発電出力は約80%である。
そして、前記ヒータドレイン水117の系外への排出を行い、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値(例えば、500μg/l)以下となった後、前記ヒータドレイン水117を前記復水器106側に前記ドレイン給水117Bとして送給する。
そして、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が前記ボイラ118に送給可能な濃度値(例えば、10μg/l)以下になったら、前記ヒータドレイン水117を前記給水系統Aに送給する。
このように、従来の装置では、前記ヒータドレイン水117の鉄濃度を希釈して、前記ヒータドレイン水117の鉄濃度を所定値(例えば、500μg/l)から基準値(例えば、50μg/l)以下にし、発電出力を100%に上昇させるためには、3日間も必要であった。
よって、本発明のろ過装置15を用いることにより、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の値を基準値(例えば、50μg/l)以下に短時間で到達させ、前記給水系統Aに前記ドレインろ過水117Aを戻すことができるため、発電出力をより短時間で100%まで上昇させることができる。
また、本実施例のろ過装置は、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の所定値として500μg/lの場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
次に、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値(例えば、500μg/l)以上のときにろ過を行った実施例1−2について説明する。
図6は、本発明のろ過装置を用いた場合の時間に対する前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度(μg/l)の関係(図6中上段の図)及び時間に対する発電出力との関係(図6中下段の図)を示した図である。
図6中下段の図に示すように、系外排出を起動開始から例えば約1時間行った段階では、発電出力は、例えば30%である。このとき図6中上段の図に示すように、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の値はまだ所定値(例えば、500μg/l)よりも高い。起動開始から例えば1時間経過した段階で本発明のろ過装置15を使用して、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過する。
前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度はまだ所定値(例えば、500μg/l)よりも高い段階で本発明のろ過装置15を使用した実施例1−2では、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度をより早く所定値(例えば、500μg/l)以下にすることができる。
よって、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が所定値(例えば、500μg/l)以上の段階でも、本発明のろ過装置15を用いることにより、前記ヒータドレイン水117の系外排出時間を短かくすることができ、前記給水系統Aに回収可能な水質とすることができると共に、系外に排出される前記ヒータドレイン水117の量を減らすことができる。
また、前記ヒータドレイン水117は系外に排出する際、水処理して排出可能な水質とする必要があるが、本発明のろ過装置15を用いることにより系外に排出される前記ヒータドレイン水117の量を減らすことができるため、系外排出に伴う前記ヒータドレイン水117の水処理を行う必要もなくなる。
また、前記ヒータドレイン水117の温度が高い(例えば、100℃)ため、系外に排出できるようにするために、前記ヒータドレイン水117を冷却(例えば、50℃)する必要がある。本発明のろ過装置15を用いることにより、系外に排出する前記ヒータドレイン水117の量を減らすことができるため、系外に排出する前記ヒータドレイン水117を冷却するために使用する水量を減らすことができる。
このように、本発明のろ過装置を用いることにより、従来の装置に比べてはるかに短時間で前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度を基準値以下とし、前記給水系統Aに回収可能な水質を常時満足することができるため、従来に比べて短時間で発電出力を100%まで上昇させることができ、発電出力を制限することにより生じていた損失を大幅に減らすことができる。また、前記補給水105として前記復水器106に供給する水量を大幅に減らすこともできる。
また、前記ボイラ118に送給される前記給水107中の鉄濃度は、10μg/l(ppb)以下にすることが上述のJIS規格に定められている。前記ボイラ118に送給される前に、前記給水107にアンモニア水または揮発性アミン等のアルカリからなるpH調整剤を添加する。これにより、前記給水107のpH値が8.5〜9.6となるように調整することが好ましい。
本発明による実施例2に係るタービン設備に用いられるろ過装置について、図7を参照して説明する。
図7は、実施例2に係るタービン設備に用いられるろ過装置の構成を示す概略図である。本実施例は、実施例1に係るタービン設備のろ過装置の構成を変更したものである。よって、本実施例では、本実施例で用いられるろ過装置の構成部分についてのみ説明する。尚、実施例1と同様の部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図7に示すように、ろ過装置15は、フィルタの細孔径の異なる二つの第一のろ過装置及び第二のろ過装置を直列に配置し、これを並列に2系統配置して構成されている。
上流側に設けられた前記第一のろ過装置15A−1、15B−1としては、フィルタの細孔径を5.0〜20.0μmのフィルタ径が大きいものを用いている。
また、下流側に設けられた前記第二のろ過装置15A−2、15B−2としては、フィルタの細孔径が0.1〜5.0μmのフィルタ径が細かいものを用いている。
また、本実施例では、前記低圧ヒータドレインタンク116から送給される前記ヒータドレイン水117の給水流路の流路を切替えるため、前記低圧ヒータドレインタンク116と給水管13との間に配置される前記第一のろ過装置15A−1、15B−1及び前記第二のろ過装置15A−2、15B−2の流路にはバルブV1〜V10を介装している。また、前記ヒータドレイン水117を系外に排出する配管の流路にはバルブV11を介装している。また、前記低圧ヒータドレインタンク116と前記復水器106に前記ドレイン給水117Bとして循環させる配管との間の流路にはバルブV12を介装している。
前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が、所定値(例えば、500μg/l)以上の場合には、前記ヒータドレイン水117を系外に排出している。このとき、バルブV1〜V10、V12を閉じ、バルブV11を開くようにする。
そして、系外への排出を行い、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が、所定値(例えば、500μg/l)以下となる場合には、前記ヒータドレイン水117は前記第一のろ過装置15A−1及び前記第二のろ過装置15A−2に順に送給するようにする。このとき、バルブV2、V3、V5、V7、V8、V10、V11、V12を閉じ、バルブV1、V4、V6、V9を開くようにする。
本実施例のように、フィルタの細孔径の大きい(例えば、5.0〜20.0μm)前記第一のろ過装置15A−1を上流側に配置して、まず前記第一のろ過装置15A−1により前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過して前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度を下げると共に鉄分以外にも含まれる大きいろ過物を除去する。
そして、フィルタの細孔径の小さい(例えば、0.1〜5.0μm)前記第二のろ過装置15A−2を下流側に配置して、前記第二のろ過装置15A−2により前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過して前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度を更に下げる。これにより、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が非常に高い場合でも、ろ過装置の目詰まりを防止し、長時間安定して運転することができる。
また、前記ろ過装置15A−1のフィルタが目詰まりした場合等、前記ろ過装置15A−1で前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過できない場合には、他に配置してあるろ過装置15B−1に前記ヒータドレイン水117を送給するようにしてもよい。
そして、例えば、前記ヒータドレイン水117は、前記第一のろ過装置15B−1、前記第二のろ過装置15A−2の順に送給して、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過するようにしてもよい。このとき、バルブV1、V2、V4、V7、V8、V10、V11、V12を閉じ、バルブV3、V5、V6、V9を開くようにする。
また、前記第一のろ過装置15A−1のみを用いてろ過するだけで前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が、基準値(例えば、50μg/l)以下となる場合には、前記ヒータドレイン水117は前記第一のろ過装置15A−1のみに送給し、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過するようにしてもよい。このとき、バルブV2、V3、V5、V6、V7、V9、V10、V11、V12を閉じ、バルブV1、V4、V8を開くようにする。
また、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度が、例えば20μg/l以下の場合には、前記ヒータドレイン水117は前記第二のろ過装置15A−2のみに送給し、ろ過するようにしてもよい。このとき、バルブV1、V3、V4、V5、V7、V8、V10、V11、V12を閉じ、バルブV2、V6、V9を開くようにする。
このように、前記ヒータドレイン水117の流路は、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度、ろ過装置の状況に応じて適時流路を切替えることができる。
従って、本実施例のろ過装置を用いれば、常時安定して前記ヒータドレイン水117をろ過することができるため、常時安定した水質を得ることができ、前記給水系統Aに送給することができる。
また、本実施例では、フィルタの細孔径の異なる二つのろ過装置を直列に配置し、並列に2つ配置しているが、本発明は、これに限定されるものではなく、フィルタの細孔径の異なるろ過装置を少なくとも二つ以上直列又は並列に配置しても良い。
次に、本実施例のろ過装置を用いて実際にろ過を行った試験例の結果について説明する。
図8は、ろ過開始からの経過時間(h)と鉄濃度(μg/l)との関係を示す図である。
図8に示すように、本実施例のろ過装置を用いた試験例2の場合では、鉄濃度が約300μg/lであった前記ヒータドレイン水117が、ろ過開始直後では前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度は約0.1μg/lであった。また、ろ過を開始した初日の間は、前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度の値は最高でも約1μg/l前後であった。試験開始して2日後は、前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度の値は常時1μg/l以下となった。そして、試験開始して5日後では、前記ドレインろ過水117A中の鉄濃度の値は常時0.1μg/l以下となった。
一方、ろ過を行わなかった比較例2の場合には、運転開始直後では前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度は約300μg/lであった。また、運転を開始した初日の間は、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の値は約700μg/l前後であった。運転開始して2日後では、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の値は約150μg/l前後であった。そして、運転開始して5日後では、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の値は常時約70μg/l前後であった。よって、運転開始から5日間では、前記ヒータドレイン水117中の鉄濃度の値は給水系統Aに回収可能な所定の基準値(例えば、50μg/l)以上であった。
よって、本試験例より、フィルタの細孔径の大きい(例えば、5.0〜20.0μm)前記第一のろ過装置を上流側に配置し、フィルタの細孔径の小さい(例えば、0.1〜5.0μm)前記第二のろ過装置を下流側に配置して前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過することにより、安定して前記ヒータドレイン水117をろ過することができ、ろ過開始直後から常時安定して給水系統Aに回収可能な鉄濃度の値以下にすることができることが確認された。
このように、本実施例のように細孔径の異なるろ過装置を組み合わせることにより、前記ヒータドレイン水117をろ過開始直後から常時安定して給水系統Aに回収可能な鉄濃度の値として常時安定した水質を給水系統Aに供給することができる。
以上のように、本発明に係るタービン設備及びタービン設備の水処理方法は、低圧給水ヒータから送給される前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以下の場合には、前記ヒータドレイン水117中の鉄分をろ過し、常時給水管に回収可能な水質とすることで、タービン設備の起動時間を大幅に短縮することができると共に、系外に配出する前記ヒータドレイン水の量を低減し、補給水の水量を低減させることに用いて適している。
本発明の実施例1に係るタービン設備の概略図である。 低圧ヒータドレインタンクに貯蔵されたヒータドレイン水中の鉄分をろ過するろ過装置の構成を示す概略図である。 ろ過開始からの経過時間(h)と鉄濃度(μg/l)との関係を示す図である。 ろ過開始からの経過時間(h)と鉄濃度(μg/l)との関係を示す図である。 本発明のろ過装置を用いた場合の時間に対する鉄濃度(μg/l)の関係(図5中上段の図)及び時間に対する発電出力との関係(図5中下段の図)を示した図である。 本発明のろ過装置を用いた場合の時間に対する鉄濃度(μg/l)の関係(図6中上段の図)及び時間に対する発電出力との関係(図6中下段の図)を示した図である。 本発明の実施例2に係るタービン設備に用いられるろ過装置の構成を示す概略図である。 ろ過開始からの経過時間(h)と鉄濃度(μg/l)との関係を示す図である。 従来の火力発電プラントにおけるタービン設備の構成を示す説明図である。
符号の説明
10 タービン設備
11 蒸気
12 蒸気タービン
13 給水管
14 抽気
15 ろ過装置
16 流路切替え部
16 第一の流路切替え部
17 鉄濃度測定部
24 制御装置(CPU)
25 第二の流路切替え部

Claims (7)

  1. 熱源からの熱によって蒸気を発生させるボイラと、該ボイラの蒸気により作動する蒸気タービンと、該蒸気タービンからの排気を復水する復水器と、該復水器で凝縮された復水を給水として前記ボイラ側に送給する給水系統と、前記給水系統の給水管に介装され、前記蒸気タービンから再熱器に送給する排気の一部を抽気として抜出し、これを用いて前記給水を加熱する給水ヒータとを有するタービン設備において、
    前記給水ヒータから排出されるヒータドレイン水を貯蔵するヒータドレインタンクと、
    前記ヒータドレイン水中の鉄分をろ過するろ過装置と、
    前記ヒータドレインタンクと前記ろ過装置との間に設けられ、前記ヒータドレインタンクから排出される前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以上の場合には、前記ヒータドレイン水を系外に排出し、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以下の場合には、前記ろ過装置に供給するために流路を切替える流路切替え部と、
    前記ヒータドレインタンクと前記流路切替え部との間に設けられ、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度を測定する鉄濃度測定部とを有することを特徴とするタービン設備。
  2. 請求項1において、
    フィルタの細孔径の異なるろ過装置を少なくとも二つ以上直列又は並列に配置して構成されていることを特徴とするタービン設備。
  3. 請求項2において、
    フィルタの細孔径の異なる二つの第一のろ過装置及び第二のろ過装置を直列に配置し、
    上流側に設けられる前記第一のろ過装置のフィルタの細孔径が5.0〜20.0μmであると共に、
    下流側に設けられる前記第二のろ過装置のフィルタの細孔径が0.1〜5.0μmであることを特徴とするタービン設備。
  4. 請求項1乃至3の何れか一つにおいて、
    前記ヒータドレイン水中の鉄濃度の所定値が、500μg/lであることを特徴とするタービン設備。
  5. 熱源からの熱によってボイラの給水を蒸発・過熱し、発生する蒸気により蒸気タービンを作動させ、該蒸気タービンから排出される排気を復水器で凝縮して給水とし、前記ボイラ側に前記給水を送給し、前記蒸気タービンから再熱器に送給する排気の一部を抜出した抽気を用いて給水ヒータにおいて前記給水を加熱するタービン設備の水処理方法において、
    前記給水ヒータにおいて前記抽気が冷却されて生成されるヒータドレイン水中の鉄濃度を測定し、
    前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以上の場合には、前記ヒータドレイン水を系外に排出し、前記ヒータドレイン水中の鉄濃度が所定値以下の場合には、前記ヒータドレイン水中の鉄分をろ過することを特徴とするタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法。
  6. 請求項5において、
    前記ヒータドレイン水をろ過し、給水系統に回収することを特徴とするタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法。
  7. 請求項5又は6において、
    前記ヒータドレイン水中の鉄濃度の所定値が、500μg/lであることを特徴とするタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法。
JP2006199600A 2006-07-21 2006-07-21 タービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法 Pending JP2008025922A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006199600A JP2008025922A (ja) 2006-07-21 2006-07-21 タービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006199600A JP2008025922A (ja) 2006-07-21 2006-07-21 タービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008025922A true JP2008025922A (ja) 2008-02-07

Family

ID=39116730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006199600A Pending JP2008025922A (ja) 2006-07-21 2006-07-21 タービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008025922A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101893231A (zh) * 2010-07-19 2010-11-24 李树生 锅炉定连排提压热能回收装置
CN102345855A (zh) * 2011-07-08 2012-02-08 贵州电力试验研究院 带炉水泵的直流锅炉储水槽的排污结构
JP2013076520A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法
JP2013169530A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 発電プラントの水処理システムおよび水処理方法
WO2013129172A1 (ja) * 2012-02-29 2013-09-06 栗田工業株式会社 タービン設備及びヒータドレイン水の水処理方法
WO2014102978A1 (ja) * 2012-12-27 2014-07-03 三菱重工業株式会社 発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法
WO2021131345A1 (ja) * 2019-12-26 2021-07-01 三菱パワー株式会社 水処理装置及び発電プラント並びに水処理方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6141807A (ja) * 1984-08-02 1986-02-28 株式会社日立製作所 給水加熱器ドレン系統
JPS63140204A (ja) * 1986-12-02 1988-06-11 株式会社東芝 給水加熱器ドレンサンプリング装置
JPH01156702A (ja) * 1987-12-15 1989-06-20 Sumitomo Electric Ind Ltd 定偏波光フアイバ用母材
JPH01222101A (ja) * 1988-02-29 1989-09-05 Toshiba Corp 給水ポンプ制御方法および装置
JPH11277061A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Japan Organo Co Ltd 病原性微生物の不活性化システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6141807A (ja) * 1984-08-02 1986-02-28 株式会社日立製作所 給水加熱器ドレン系統
JPS63140204A (ja) * 1986-12-02 1988-06-11 株式会社東芝 給水加熱器ドレンサンプリング装置
JPH01156702A (ja) * 1987-12-15 1989-06-20 Sumitomo Electric Ind Ltd 定偏波光フアイバ用母材
JPH01222101A (ja) * 1988-02-29 1989-09-05 Toshiba Corp 給水ポンプ制御方法および装置
JPH11277061A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Japan Organo Co Ltd 病原性微生物の不活性化システム

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101893231A (zh) * 2010-07-19 2010-11-24 李树生 锅炉定连排提压热能回收装置
CN102345855A (zh) * 2011-07-08 2012-02-08 贵州电力试验研究院 带炉水泵的直流锅炉储水槽的排污结构
JP2013076520A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法
JP2013169530A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 発電プラントの水処理システムおよび水処理方法
TWI586887B (zh) * 2012-02-29 2017-06-11 Kurita Water Ind Ltd Turbine equipment and heater drainage of water treatment methods
WO2013129172A1 (ja) * 2012-02-29 2013-09-06 栗田工業株式会社 タービン設備及びヒータドレイン水の水処理方法
JP2013181668A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Kurita Water Ind Ltd タービン設備及びヒータドレイン水の水処理方法
CN104145160A (zh) * 2012-02-29 2014-11-12 栗田工业株式会社 涡轮机设备和加热器排水的水处理方法
WO2014102978A1 (ja) * 2012-12-27 2014-07-03 三菱重工業株式会社 発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法
CN104520643B (zh) * 2012-12-27 2016-08-24 三菱日立电力系统株式会社 发电设备的加热器排出水中的铁成分的去除方法
CN104520643A (zh) * 2012-12-27 2015-04-15 三菱日立电力系统株式会社 发电设备的加热器排出水中的铁成分的去除方法
WO2021131345A1 (ja) * 2019-12-26 2021-07-01 三菱パワー株式会社 水処理装置及び発電プラント並びに水処理方法
JP2021104481A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 三菱パワー株式会社 水処理装置及び発電プラント並びに水処理方法
JP7286530B2 (ja) 2019-12-26 2023-06-05 三菱重工業株式会社 水処理装置及び発電プラント並びに水処理方法
TWI828950B (zh) * 2019-12-26 2024-01-11 日商三菱動力股份有限公司 水處理裝置及發電廠以及水處理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008025922A (ja) タービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法
JP2008522124A (ja) 蒸気原動設備、特に少なくとも電気エネルギを発生するための発電所の蒸気原動設備の運転方法とその蒸気原動設備
JP5082661B2 (ja) 水処理システム
JP6386338B2 (ja) アンモニア含有排水の処理装置および処理方法
US20120037097A1 (en) High efficiency feedwater heater
KR101915066B1 (ko) 열수 처리와 함께 증기 터빈 플랜트를 동작시키기 위한 방법 및 어레인지먼트
KR102095276B1 (ko) 증기 발전 설비의 공정 폐수 회수 방법
JP5150785B2 (ja) 純粋液体製造装置
KR101816340B1 (ko) 다중분리막에 의한 방사능물질 처리장치
KR20150060936A (ko) 급수-부분 유동 탈기기를 갖는 가스- 및 증기 터빈 시스템
JP2009162514A (ja) 加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システム
KR101825316B1 (ko) 플래시 탱크 구조
JP7263730B2 (ja) ボイラ水処理装置および処理方法
JP5357943B2 (ja) 発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法
JP2015212585A (ja) 給水脱気装置を持ったボイラ
JP2013245833A (ja) 発電プラント
WO2014102978A1 (ja) 発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法
JP6021739B2 (ja) ボイラ給水系統システム
KR20160047548A (ko) 화력 증기 발전소의 공정 폐수의 재획득을 위한 방법 및 화력 증기 발전소
JP2008151440A (ja) ボイラシステム
JP2014036937A (ja) 濾過装置の運転方法
JP2018094528A (ja) 水回収装置、水再利用システム及び水回収方法
KR20160051115A (ko) 복수 탈염 시스템 및 방법
JP2006138278A (ja) 蒸気タービンプラント
CN105626172A (zh) 一种蒸气轮机发电设备

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110308