JP2009162514A - 加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、かつ優れた浄化性能を有する加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システムを提供することを目的とする。
【解決手段】2次系系統水を蒸発させて水蒸気を発生させる蒸気発生器11、前記水蒸気により駆動して発電を行うタービン13、及びタービン13を駆動させた水蒸気を冷却して復水とする復水器14を有し、蒸気発生器11に前記復水が戻される2次系ラインと、原水を純水装置51により浄化して前記2次系ラインの復水器14に供給する補給水供給設備と、を備え、蒸気発生器11からのブローダウン水の一部又は全部を、純水装置51にて浄化した後に復水器14に戻す、加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システムに関する。
加圧水型原子力発電所は、原子炉を有する1次系ラインと、1次系ラインにおいて原子炉から取り出した熱を利用して水蒸気を発生させる蒸気発生器と、蒸気発生器において発生した水蒸気を用いてタービンを駆動することにより発電する2次系ラインとを備えており、前記1次系ラインと2次系ラインとが蒸気発生器を介して分離されている。蒸気発生器は、高温、高圧の1次系系統水が導入される伝熱管を有しており、伝熱管の外部に2次系系統水が導入されていることで、1次系系統水と2次系系統水とで熱交換させることにより2次系系統水を蒸発させて高圧の水蒸気を発生させる。
2次系ラインでは、蒸気発生器において発生した水蒸気によりタービン駆動することにより発電を行う。タービンを駆動した後の水蒸気は、復水器にて冷却されて復水とされ、蒸気発生器に戻される。このような2次系ラインにおける2次系系統水は、塩類等の不純物や、備えられた機器及び配管の腐食による腐食生成物が含まれると、蒸気発生器においてそれらが濃縮され、蒸気発生器の伝熱管への腐食生成物の付着や、蒸気発生器内での腐食が引き起こされる。伝熱管への腐食生成物の付着は伝熱性能を低下させるうえ、伝熱管に腐食損傷を生じさせることがある。そのため、2次系ラインにおける2次系系統水の腐食防止対策が重要となる。
2次系ラインにおける腐食を防止する方法としては、復水(2次系系統水)にアンモニアやエタノールアミン等のアミン類、ヒドラジンを添加して2次系ライン水のpHを高く(例えばpH9.2〜10)保つ方法、復水器の後段に復水中に含まれる塩類等を除去する復水脱塩装置を設ける方法等が用いられている。
具体的には、図2に示すように、伝熱管12を有する蒸気発生器11、タービン13、復水器14、脱気器17、及び給水加熱器18を備えた2次系ラインに、複数の脱塩塔16を有する復水脱塩装置15を設けた浄化設備が挙げられる。蒸気発生器11とタービン13の間には蒸気を供給する蒸気管21、復水器14と復水脱塩装置15との間には復水管22、復水脱塩装置15と脱気器17との間には復水母管24、脱気器17と給水加熱器18との間には復水管25、給水加熱器18と蒸気発生器11との間には復水管26が設けられ、復水管22と復水母管24の間には、復水を復水脱塩装置15で処理せずに蒸気発生器11に戻すためのバイパス管23が設けられている。
この浄化設備では、復水器14において水蒸気を冷却した復水を復水脱塩装置15で処理することにより復水中に含まれる塩類等の不純物を除去することができる。また、復水母管24において前記アミン類、ヒドラジンの添加が行われる。
また、蒸気発生器11と復水器14との間には、蒸気発生器11において濃縮された2次系系統水を一部ブローダウンして復水器14に流入させる処理水管27が設けられており、ブローダウン水を復水脱塩装置15にて処理して蒸気発生器11に戻すことが行われている。また、処理水管27に流出管28が設けられ、ブローダウン水を2次系ライン外に排出することも行われている。
しかし、このような浄化設備では、腐食を防ぐためにpHを高く保つと復水脱塩装置15への負荷が大きくなり、脱塩塔の再生処理を頻繁に行う必要がでてくるため、運転に必要な作業が煩雑になるほか、再生処理に伴う廃棄物が増加してしまう。
そのため、復水脱塩装置をバイパスし、さらに処理水管27に電気式脱塩装置を設けて、ブローダウン水を処理した後に復水器に導入させる浄化設備が示されている(特許文献1)。
特開平11−47560号公報
しかし、特許文献1のような浄化設備では、処理水管におけるブローダウン水は高温、高圧であるため、電気式脱塩装置で処理するにはその前段に大型の熱交換器を設置してブローダウン水の水温を下げる必要があり、該熱交換器の設置コストが膨大になる。また、仮に熱交換器を設置したとしても冷却後のブローダウン水が復水と比べて高温であることに変わりはなく、耐熱性及び耐圧力性に配慮した特殊な仕様の電気式脱塩装置を設置する必要がある。このような仕様の電気式脱塩装置を多数設置する必要があるため、当該熱交換器の設置コストと合わせると非常に高コストの設備となる。
そのため、従来の加圧水型原子力発電所に用いた場合であっても設備コストが低く抑えられ、かつ浄化性能の高い2次系系統水の浄化システムが望まれている。
そこで本発明は、低コストで、かつ優れた浄化性能を有する加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システムを目的とする。
本発明の加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システムは、2次系系統水を蒸発させて水蒸気を発生させる蒸気発生器、前記水蒸気により駆動して発電を行うタービン、及び前記タービンを駆動させた水蒸気を冷却して復水とする復水器を有し、前記蒸気発生器に前記復水が戻される2次系ラインと、原水を純水装置により浄化して前記2次系ラインの前記復水器に供給する補給水供給設備と、を備え、前記蒸気発生器からのブローダウン水の一部又は全部を、前記純水装置にて浄化した後に前記復水器に戻す浄化システムである。
また、本発明の2次系系統水浄化システムにおいては、前記2次系ラインは、前記復水器からの復水の一部又は全部を脱塩処理する、複数の脱塩塔を有する復水脱塩装置を有し、前記純水装置により処理したブローダウン水を、前記復水脱塩装置に復水を供給する母管に導入し、さらに前記復水脱塩装置にて処理した後に前記復水器に戻すことが好ましい。
また、前記純水装置は、逆浸透膜式純水装置、又は、イオン交換膜を用いた電気式脱塩装置であることが好ましい。
本発明の浄化システムによれば、低コストで、加圧水型原子力発電所の2次系系統水を高度に浄化することができる。
以下、本発明の加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システムの一実施形態例を、図1に基づいて詳細に説明する。
本発明における2次系系統水浄化システムは、原子炉を有する1次系ライン(図示せず)と、蒸気発生器により1次系ラインと分離されており、前記蒸気発生器より供給される水蒸気により発電を行う2次系ラインとを有する加圧水型原子力発電所の2次系ラインにおける2次系系統水を浄化するシステムである。
ここで、本発明において2次系ラインとは、蒸気発生器より発生した水蒸気を利用してタービンを駆動して発電を行い、タービン駆動後の水蒸気を冷却して復水とした後、その復水を加熱して給水として蒸気発生器に戻す循環ラインを意味する。また、2次系系統水とは、前記水蒸気、復水、給水を含めた2次系ラインを循環する水を意味する。
具体的には、本実施形態の2次系ラインとしては、図1に示すように、蒸気発生器11、タービン13、復水器14、脱気器17、及び給水加熱器18が備えられている。また、本発明の2次系系統水浄化システムは、この2次系ラインにおける復水を脱塩するための復水脱塩装置15を有している。
蒸気発生器11とタービン13とが蒸気管21で連結されており、復水器14と復水脱塩装置15とが復水管22で連結されており、復水脱塩装置15と脱気器17とが復水母管24で連結されており、脱気器17と給水加熱器18とが復水管25で連結されており、給水加熱器18と蒸気発生器11とが復水管26で連結されている。また、復水管22と復水母管24の間にはバイパス管23が設けられている。また、復水管22には復水ポンプ31が設置されており、復水管25には給水ポンプ33が設置されている。また、バイパス管23には弁32が設置されている。
また、本実施形態の浄化システムでは、蒸気発生器11と復水器14とが処理水管27で連結されており、処理水管27には流出管28が連結されている。
蒸気発生器11は、内部に伝熱管12を有しており、1次系ラインにおいて原子炉から熱を取り出すことにより高温、高圧とした1次系系統水が伝熱管12内部に導入され、伝熱管12外部に2次系系統水が導入されることにより、1次系系統水と2次系系統水との熱交換により2次系系統水が蒸発して水蒸気が発生する。
タービン13には発電機(図示せず)が連結されており、蒸気発生器11において発生した水蒸気によりタービン13が駆動することにより発電が行われる。
復水器14は、タービン13に連結されており、タービン13を駆動した後の水蒸気を冷却して復水とする装置である。
復水脱塩装置15は、1塔又は複数塔の脱塩塔16を有しており、これら脱塩塔16により復水の脱塩処理を行う。
復水脱塩装置15では、復水管22に母管29aが連結されており、母管29aに弁34が設置されている。母管29aは、復水管22から復水の一部又は全部を、枝管29cを通して各脱塩塔16に分配する配管である。母管29aと各脱塩塔16とは枝管29cで連結されており、各枝管29cには弁36が設置されている。
また、脱塩塔16と母管29bとが枝管29dで連結されており、各枝管29dに弁37が設置されている。また、母管29aと母管29bとが循環ライン29eにより連結されており、循環ライン29eに循環ポンプ74が設置されている。
脱塩塔16は、加圧水型原子力発電所において通常用いられるものを用いることができる。復水脱塩装置15としては、複数の脱塩塔16を備え、そのうち1塔もしくは2塔以上をH−OH形での運用に限定し、残りの脱塩塔16をアミン形で運用するようにすることもできる。これにより、定検後クリーンアップ開始からタービン起動後の一定時間経過するまでの間のイオン負荷が高い期間をH−OH形の脱塩塔16で運用し、それ以降をアミン形の脱塩塔16で運用することで、アミン形の脱塩塔16へのイオン負荷を低減することができ、脱塩塔16の再生頻度を抑制できる。
脱気器17は、復水器14からバイパス管23を通って送られてきた復水及び復水脱塩装置15により処理された復水を脱気する装置である。また、給水加熱器18は、脱気器17から送られてきた復水を加熱する装置である。
また、本発明の2次系系統水浄化システムにおいては、原水を浄化して2次系ラインの復水器に供給する補給水供給設備が設けられている。
補給水供給設備は、原水を浄化する純水装置51と、純水装置51にて浄化された純水を貯蔵する2次系純水タンク52を有する。また、純水装置51に原水管61が連結され、純水装置51と2次系純水タンク52とが純水管62で連結されており、2次系純水タンク52と復水器14とが純水管63で連結されている。また、純水管63には弁71が設置されている。また、原水管61の他端は通常、濾過水タンク(図示せず)に連結されている。これにより、2次系ラインの復水器に原水を浄化した純水が供給される。
具体的には、原水管61を通じて供給される原水が純水装置51にて浄化された後、得られた純水が純水管62を通じて2次系純水タンク52に貯蔵され、その純水が適宜2次系純水タンク52から純水管63を通じて復水器14に供給される。これにより、蒸気発生器11において2次系系統水が濃縮された濃縮水がブローダウン水として2次系ライン外に排出されるのと同量の純水が2次系ラインに補給され、2次系系統水の量が一定に保たれる。
原水としては、通常、海水等を濾過して濾過水タンクに貯蔵されている濾過水が用いられる。
また、純水管63は弁71よりも2次系純水タンク52側で純水管64に分岐しており、純水管64の他端は復水脱塩装置15の母管29aに連結されている。また、純水管63の弁71よりも復水器14側と母管29bとが純水管65で連結されている。純水管64には弁72が設置されており、純水管65には弁73が設置されている。
また、本発明の2次系系統水浄化システムでは、蒸気発生器11からのブローダウン水を2次系ライン外に排出する流出管28と、純水装置51の原水供給側にある原水管61とがブローダウン水循環ライン41(以下、循環ライン41という)で連結されている。
これにより、蒸気発生器11からのブローダウン水の一部又は全部を、純水装置の原水として用いることができ、復水器14へと戻すことで2次系系統水として再利用することが可能となる。
循環ライン41を原水管61に連結する位置は、濾過水タンクが設置されている場合には、濾過水タンクと純水装置51の間とすることが好ましい。
純水装置51は、ブローダウン水を浄化できるものであればよく、逆浸透膜式純水装置、又は、イオン交換膜を用いた電気式脱塩装置であることが好ましい。これにより、従来は復水脱塩装置の再生廃液として高濃度の酸やアルカリとともに排出していたアミンやヒドラジンを、比較的塩濃度の低い濃縮水として排出することができる。このため排水処理装置におけるアミンやヒドラジンの分解処理が容易になり、発電所から放出する排水の質を飛躍的に向上させることができる。
逆浸透膜式純水装置は、逆浸透膜を利用した純水装置であり、従来公知の装置を用いることができる。
また、イオン交換膜を用いた電気式脱塩装置も従来公知の装置を用いることができる。イオン交換膜を用いた電気式脱塩装置としては、例えば、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを交互に配し、これらのイオン交換膜間に脱塩室、その外側に濃縮室を形成し、これら脱塩室と濃縮室を交互に設けたものが挙げられる。また、前記脱塩室には、通常イオン交換樹脂やイオン交換繊維等のイオン交換体を充填する。これら脱塩室及び濃縮室を交互に配置したものに所定の直流高電圧を印加することにより、脱塩室に通水する原水からアニオン及びカチオンを濃縮室に移行させて浄化を行う。
以下、本発明の2次系系統水浄化システムの作用効果について説明する。
蒸気発生器11の伝熱管12内部には、1次系ラインにおいて原子炉から熱を取り出した高温、高圧の1次系系統水が導入される。また、蒸気発生器11内の伝熱管12外部に2次系系統水が導入されており、1次系系統水と2次系系統水との熱交換により2次系系統水が蒸発して水蒸気が発生する。
蒸気発生器11により発生した水蒸気は、蒸気管21を通じてタービン13へと送られ、タービン13を駆動する。タービン13には発電機が連結されており、タービン13が駆動することにより発電が行われる。
タービン13を駆動した水蒸気は、タービン13に連結された復水器14において冷却され、復水とされる。
復水器14からの復水は、その一部又は全部が復水ポンプ31により復水管22を通じて復水脱塩装置15へと送られる。復水脱塩装置15では、母管29aから枝管29cを通じて各脱塩塔16へと復水が送られて脱塩処理が行われる。脱塩塔16により脱塩処理された復水は、枝管29d、母管29bを通って復水母管24へと送られ、後段の脱気器17へと送られる。脱塩処理を行わない復水は、復水管22と復水母管24との間に設けられたバイパス管23を通り、復水母管24を通じて後段の脱気器17へと送られる。
復水脱塩装置15により脱塩処理する復水の量は、弁32、弁34、弁35の開度を調節することにより調整できる。また、処理に用いる脱塩塔16もそれぞれの脱塩塔16の枝管29c、29dに設置された弁36、37の開度を調節することにより決定できる。
バイパス管23から送られてくる復水、及び復水脱塩装置15により脱塩処理された復水には、復水母管24において腐食防止のためにアンモニアやエタノールアミン等のアミン類、ヒドラジンが添加され、2次系系統水のpHが9.2〜10に調整される。その後、復水は脱気器17により脱気された後、給水ポンプ33により給水加熱器18に送られ、加熱された給水が蒸気発生器11へと戻される。
また、蒸気発生器11内部においては2次系系統水が濃縮されており、その一部がブローダウンされて処理水管27に取り出され、復水器14へと送られた後、復水脱塩装置15により脱塩処理され、脱気器17、給水加熱器18を経て蒸気発生器11に戻される。
また、ブローダウン水は、その一部又は全部が流出管28より発電所外に排出される。また、2次系ラインからブローダウン水が排出される一方で、排出されたブローダウン水と同量の純水が補給水供給設備により復水器14に供給されて2次系系統水が一定量に保たれる。
原水は原水管61から純水装置51に供給され、浄化されて純水となり、純水管62を通じて2次系純水タンク52に貯蔵される。そして、その純水が2次系純水タンク52から純水管63を通じて復水器14に供給される。
本発明の浄化システムでは、流出管28と純水装置51の原水供給側の原水管61とが循環ライン41により連結されており、蒸気発生器11からのブローダウン水の一部又は全部を、2次系ラインの復水器14に純水を供給する補給水供給設備における純水装置51の原水として使用する。
このとき、純水装置51の原水は、ブローダウン水のみとしてもよく、ブローダウン水と従来の原水とを混合したものとしてもよい。また、発電所の運転期間中においてブローダウン水を原水として用いずに、従来の原水のみを用いる期間があっても構わない。
また、純水装置51に原水として供給されて浄化されたブローダウン水は、その後、復水脱塩装置15へと送られて脱塩処理が行われることが好ましい。これにより、ブローダウン水をさらに高度に浄化できる。また、純水装置51による処理水を2次系純水タンク52に貯蔵している際には、該処理水に炭酸やNa、CLなどの不純物が溶け込むことがあるが、前述のように復水脱塩装置により脱塩処理を行うことによりそれらの不純物を除去することもできる。
具体的には、2次系純水タンク52から純水管63を通じて送られてきた純水(ブローダウン水が浄化されたもの)は、弁71を閉じて、弁72を開くことで純水管64を通って、母管29aに導入される。また、弁73が開放され、脱塩塔16により脱塩処理された純水が、母管29bから純水管65を通って復水器14へと供給される。このとき、弁35を閉じておき、脱塩処理後の前記純水は全て復水器14に戻す。このときに通水する脱塩塔16はH−OH形とする。
純水装置51により浄化処理した純水を復水脱塩装置15に供給する方法としては、純水管64を枝管29cに連結することにより枝管29cに導入する方法であってもよいが、前述したように母管29aに導入することが好ましい。これは、枝管29cに導入するよりも母管29aに導入した方が、再生のために脱塩塔16を切り替える際の運転操作が容易になる。また、復水脱塩装置15内部の循環ポンプ74を作動させて装置内で循環運転を行うことで、純水の浄化効率を向上させることができる。
以上説明した本発明の2次系系統水浄化システムは、加圧水型原子力発電所の2次系系統水を高度に浄化することができる。
2次系系統水を浄化するのに逆浸透膜式純水装置や、イオン交換膜を用いた電気式脱塩装置のような純水装置を用いる場合においては、処理水管27に純水装置を設置してブローダウン水を浄化する方法があるが、この方法では純水装置に高温、高圧の大きな負荷がかかってしまう。そのため、この方法では純水装置自体の浄化性能に優れているものの、大きな負荷により膜の劣化が激しくなり、充分な浄化性能が得られないことがあり、充分な性能を得るには高頻度で膜の交換を行うか、大型の熱交換器を併設してブローダウン水を冷却する必要があった。
一方、本発明においては、ブローダウン水を2次系ライン外に排出する流出管28、循環ライン41におけるブローダウン水は常圧下にあり、また濾過水との直接混合による冷却や、復水と比べて低温の海水を用いた冷却器など低コストで効率のよい冷却手段を用いることもできる。そのため、補給水供給設備における純水装置の原水としてブローダウン水を供給しても浄化性能の低下が起こり難く、頻繁な膜交換や大型の熱交換器の併設を行うことなく高度な浄化性能が達成できる。
また、本発明の浄化システムは、従来の流出管28と純水装置51の原水管61とを連結することにより稼動できるため、設置コストが低い。
また、従来の加圧水型原子力発電所において廃棄されていたブローダウン水を再利用できるため、廃棄物が純水装置51の再生廃液のみとなり環境負荷を低減できる。
また、ブローダウン水は従来の原水よりも不純物の量が少なく、純水装置51への負荷も小さくすることができるため再生頻度を抑えられる。
また、純水装置51でブローダウン水を処理し、純水として回収することにより、発電所外へ排出する排水の量を大幅に削減することができ、発電所のクローズドシステム化が図れる。
また、本発明の浄化システムによれば、復水脱塩装置15を常に通水準備の状態で保持できるため、緊急で復水器14からの復水の全部を処理する必要が生じた場合であっても、脱塩塔16の再生処理を行わずに速やかに脱塩処理を行うことができる。
尚、本発明の2次系系統水浄化システムは、図1に例示したものには限定されない。例えば、復水脱塩装置15を設けない浄化システムであってもよく、蒸気発生器11から復水器14にブローダウン水を導入する処理水管27が設置されていない浄化システムであってもよい。
本発明の2次系系統水浄化システムは、低コストで、高度な2次系系統水の浄化が可能であることから、加圧水型原子力発電所の2次系系統水の浄化システムとして好適に用いることができる。
本発明の加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システムの一例を示した概略図である。 従来の加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システムの一例を示した概略図である。
符号の説明
11 蒸気発生器 13 タービン 14 復水器 15 復水脱塩装置 16 脱塩塔 41 ブローダウン水循環ライン 51 純水装置

Claims (3)

  1. 2次系系統水を蒸発させて水蒸気を発生させる蒸気発生器、前記水蒸気により駆動して発電を行うタービン、及び前記タービンを駆動させた水蒸気を冷却して復水とする復水器を有し、前記蒸気発生器に前記復水が戻される2次系ラインと、
    原水を純水装置により浄化して前記2次系ラインの前記復水器に供給する補給水供給設備と、
    を備え、
    前記蒸気発生器からのブローダウン水の一部又は全部を、前記純水装置にて浄化した後に前記復水器に戻す、加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システム。
  2. 前記2次系ラインは、前記復水器からの復水の一部又は全部を脱塩処理する脱塩塔を有する復水脱塩装置を有し、
    前記純水装置により処理したブローダウン水を、前記復水脱塩装置に復水を供給する母管に導入し、さらに前記復水脱塩装置にて処理した後に前記復水器に戻す、請求項1に記載の加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システム。
  3. 前記純水装置は、逆浸透膜式純水装置、又は、イオン交換膜を用いた電気式脱塩装置である、請求項1又は2に記載の加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システム。
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