JP5082661B2 - 水処理システム - Google Patents
水処理システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5082661B2 JP5082661B2 JP2007204386A JP2007204386A JP5082661B2 JP 5082661 B2 JP5082661 B2 JP 5082661B2 JP 2007204386 A JP2007204386 A JP 2007204386A JP 2007204386 A JP2007204386 A JP 2007204386A JP 5082661 B2 JP5082661 B2 JP 5082661B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- grade
- low
- concentrated
- grade water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Description
一方、RO膜装置により脱塩を行う場合は、このような再生廃液の処理の問題はないが、原水の濃縮で塩濃度が2〜10倍に濃縮された濃縮排水が排出される。従来、この濃縮水は再利用されず、排水として捨てられているため、排水処理の負荷増大、原水である工業用水の使用量増大の原因となっていた。
即ち、RO膜装置を運転する際、RO膜は水温により水の粘性の影響を受け、水温が低い場合には、RO膜の透過水量が低下する。図3に示すように、工業用水を原水とする場合、冬期は、原水の水温が相当に低下するため、RO膜装置20の入口側に電気ヒーター19を設け、RO膜装置20に供給される原水(RO給水)を25℃程度に加温することが行われる。
一方、低品位水使用系列としても特に制限はないが、最も代表的なものとして冷却水系(循環冷却水系)が挙げられる。即ち、通常、冷却塔における冷却水は濃縮倍率3〜4倍で運転されるため、例えば、原水を低品位水としている場合において、RO膜装置において、冷却水の濃縮倍率よりも低い濃縮倍率、例えば2倍程度で処理を行えば、RO濃縮水を原水と共に冷却水系の補給水として十分に使用することができる。この場合においても、RO濃縮水は予め原水(低品位水)と混合して冷却水系に供給しても良く、原水とは別々に供給しても良い。また、原水はRO濃縮水のみでは賄えない分のみを補給する程度に供給し、殆どをRO濃縮水で賄うことも可能である。
即ち、このように、RO濃縮水を、原水等のRO濃縮水よりも水質が良好な低品位水で希釈することにより、RO濃縮水の無処理での有効利用を可能とするものである。従って、このようなRO濃縮水の有効利用効率の向上と、RO濃縮水を有効利用することでの低品位水使用系列における水質低下の防止の観点から、低品位水使用系列における原水等の低品位水とRO濃縮水との使用割合は、当該低品位水使用系列の要求水質やRO濃縮水の水質によっても異なるが、容量比で、原水等の低品位水:RO濃縮水=1:0.2〜0.5の範囲とすることが好ましい。
これにより、この水処理システムでは、RO膜装置20の濃縮水を系外に排出することなく、その全量を施設内で利用することが可能となる。
例えば、図1ではRO給水の加温に工場内蒸気使用先15からの復水を用いているが、RO給水の加温に利用する施設内の余熱源には特に制限はなく、その他、発電ボイラ12のボイラブロー排水を熱交換器21に送給して余熱を回収しても良い。また、施設内に冷却塔があれば、冷却塔への戻り水などの高温の水を用いることもできる。
運転例Iにおいて用いた原水(工業用水)の水質は次の通りである。
<原水水質>
電気導電率:35mS/m
シリカ濃度:25mg/L
水温:10〜15℃
また、工場内原水使用先18における許容水質は次の通りである。
<許容水質>
電気導電率:50mS/m以下
シリカ濃度:40mg/L以下
図3に示す水処理システムにおいて、RO膜装置20を水回収率75%で運転した。このときのRO濃縮水量は1.2m3/hrであり、その全量が系外へ排水として排出された。また、RO給水を電気ヒーター19で25℃に加温したため、常時48kwの電力量が必要となった。
図1に示す水処理システムにおいて、RO膜装置20を水回収率50%一定で運転し、原水である工業用水と、原水:RO濃縮水=2:1(容量比)で混合するようにRO濃縮水の流量を設定した。ただし、RO膜装置20の入口側の熱交換器21の熱源には工場内蒸気使用先15からの復水ではなく、発電ボイラ12のボイラブロー排水を用いた。
<RO濃縮水の水質>
電気導電率:70mS/m
シリカ濃度:50mg/L
<原水/RO濃縮水混合水の水質>
電気導電率:46.7mS/m
シリカ濃度:33.3mg/L
また、熱交換器21にて、ボイラブロー排水でRO給水を加温することにより、RO給水の加温のための電力を必要とすることなく、RO給水を25℃に保つことができた。
実施例1において、工場内原水使用先18の原水導入口側に水質計22として電気導電率計を設け、原水とRO濃縮水との混合水の電気導電率を測定し、この結果に基いて、RO膜装置20の水回収率を、RO濃縮水排出路の流量制御弁のインバーター制御により可変しながら運転を行った。ただし、RO膜装置の水回収率は80%を超えないように、水回収率の上限値を設定した。
運転例IIにおける原水は工業用水であり、その硝酸性窒素濃度は0.7mg/Lであった。排水の硝酸性窒素放流規制値は8mg/Lである。
図2に示す水処理システムでは、原水をイオン交換式脱塩装置5で処理することにより、このイオン交換式脱塩装置5の定体積採水終了後の再生廃液として、硝酸性窒素濃度12mg/Lの廃液が発生したため、これはそのまま放流することはできず、排水処理した後放流されていた。
図1に示す水処理システムにおいて、RO膜装置20の水回収率を50%に固定し、原水である工業用水と、原水:RO濃縮水=2:1(容量比)で混合して工場内原水使用先18で利用するように、RO濃縮水の流量を設定した。
このときのRO濃縮水の硝酸性窒素濃度は1.5mg/L、原水/RO濃縮水混合水の硝酸性窒素濃度は1.0mg/Lであり、この混合水を使用した工場内原水使用先18から排出される排水の硝酸性窒素濃度も1.0mg/Lで放流規制値以下であったため、これはそのまま排水処理することなく、放流することができた。
運転例IIIは、工場内原水使用先18に冷却塔を備えるものであり、用いた原水(工業用水)の水質は次の通りである。
<原水水質>
電気導電率:35mS/m
シリカ濃度:25mg/L
また、冷却塔の運転条件は次の通りである。
<冷却塔の運転条件>
補給水:原水(上記水質の工業用水)
濃縮倍率:3倍
目標管理水質:電気導電率=120mS/m
シリカ濃度=80mg/L
運転ブロー水量(=補給水量):2.4m3/hr
図1において、RO膜装置20の水回収率を50%に固定し、透過水量1.2m3/hr、濃縮水量1.2m3/hrで運転し、このRO濃縮水を原水である工業用水と原水:RO濃縮水=2:1(容量比)で混合して工場内原水使用先18の冷却塔の補給水として送給するようにRO濃縮水の流量を設定した。
<RO濃縮水の水質>
電気導電率:70mS/m
シリカ濃度:50mg/L
<原水/RO濃縮水混合水の水質>
電気導電率:46.7mS/m
シリカ濃度:33.3mg/L
2 純水装置原水槽
3 濾過装置
4 濾過水槽
5 イオン交換式脱塩装置
6 低純水槽
7 ポリッシャー
8 高純水槽
9 加熱器
10 脱気器
11 コンデンサー
12 発電ボイラ
13 タービン
14 減圧減温器
15 工場蒸気使用先
16 オイルセパレーター
17 プレコートフィルター
18 工場内原水使用先
19 電気ヒーター
20 RO膜装置
21 熱交換器
Claims (4)
- 原水を処理して高品位水を製造する高品位水製造設備と、該高品位水を使用する高品位水使用系列と、
該高品位水よりも水質が劣る低品位水を使用する低品位水使用系列と、
高圧ボイラ設備又は冷却塔とを有する施設における水処理システムであって、
該高品位水製造設備が、原水を、前記低品位水よりも水質が劣る濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜装置と、該逆浸透膜装置に供給される原水を加温するための熱交換器とを有し、
該熱交換器は、前記高圧ボイラ設備のボイラブロー排水、前記高圧ボイラ設備の復水循環系、又は前記冷却塔の循環系の放熱系の余熱を熱源とするものであり、
該濃縮水の少なくとも一部を前記低品位水と共に前記低品位水使用系列で使用し、低品位水使用系列への給水系路に水質計を設け、該水質計の計測結果に基いて、低品位水使用系列に導入される水の水質が、該低品位水使用系列における許容水質を満たすように、低品位水使用系列における低品位水と濃縮水との使用割合及び/又は逆浸透膜装置における水回収率(濃縮倍率)を調整するようにしたことを特徴とする水処理システム。 - 請求項1において、前記原水を前記低品位水とすることを特徴とする水処理システム。
- 請求項1又は2において、前記濃縮水の全量を前記低品位水使用系列に供給することを特徴とする水処理システム。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記濃縮水を排水処理することなく前記低品位水使用系列で使用することを特徴とする水処理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007204386A JP5082661B2 (ja) | 2007-08-06 | 2007-08-06 | 水処理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007204386A JP5082661B2 (ja) | 2007-08-06 | 2007-08-06 | 水処理システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009039599A JP2009039599A (ja) | 2009-02-26 |
JP5082661B2 true JP5082661B2 (ja) | 2012-11-28 |
Family
ID=40440954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007204386A Active JP5082661B2 (ja) | 2007-08-06 | 2007-08-06 | 水処理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5082661B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011011261A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Disco Abrasive Syst Ltd | 加工装置の冷却システム |
JP5562670B2 (ja) * | 2010-02-01 | 2014-07-30 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 水回収システム |
JP2011218311A (ja) * | 2010-04-12 | 2011-11-04 | Toshiba Corp | イオン交換装置の水供給装置及びこれを備える蒸気タービンプラント、並びにイオン交換装置の水供給方法 |
JP5799711B2 (ja) * | 2011-09-28 | 2015-10-28 | Jfeスチール株式会社 | 膜ろ過モジュールの透過流量増加方法 |
JP2013169530A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 発電プラントの水処理システムおよび水処理方法 |
US9856154B2 (en) * | 2012-03-27 | 2018-01-02 | Toray Industries, Inc. | Fresh water generation method |
CN104909492A (zh) * | 2015-05-25 | 2015-09-16 | 陕西华电瑶池发电有限公司 | 一种提高电厂原水利用率的方法 |
JP6590016B2 (ja) * | 2018-03-20 | 2019-10-16 | 栗田工業株式会社 | 逆浸透処理方法及び装置 |
CN114945423A (zh) * | 2019-11-08 | 2022-08-26 | 日东电工株式会社 | 水处理系统及水处理方法 |
JP7050840B2 (ja) * | 2020-03-12 | 2022-04-08 | 栗田工業株式会社 | ボイラにおける蒸発管の腐食疲労の抑制方法 |
JP7497650B2 (ja) | 2020-08-26 | 2024-06-11 | 栗田工業株式会社 | ボイラ水処理装置および処理方法 |
CN113501588A (zh) * | 2021-07-29 | 2021-10-15 | 上海缘脉环境科技有限公司 | 一种污水处理双系统一体式全自动设备 |
CN115594337A (zh) * | 2022-09-30 | 2023-01-13 | 乌海宝化万辰煤化工有限责任公司(Cn) | 一种污水回用处理系统 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH057873A (ja) * | 1991-06-28 | 1993-01-19 | Asahi Eng Co Ltd | 井戸水・地下水の処理方式 |
JP3275409B2 (ja) * | 1992-12-22 | 2002-04-15 | 栗田工業株式会社 | 浄水処理装置 |
JP2002310595A (ja) * | 2001-04-12 | 2002-10-23 | Ebara Corp | 冷却装置 |
JP2003080246A (ja) * | 2001-09-10 | 2003-03-18 | Toray Ind Inc | 水処理装置および水処理方法 |
JP2007038052A (ja) * | 2005-08-01 | 2007-02-15 | Shinichi Wazawa | 地下水等の水処理装置 |
-
2007
- 2007-08-06 JP JP2007204386A patent/JP5082661B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009039599A (ja) | 2009-02-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5082661B2 (ja) | 水処理システム | |
JP3180348B2 (ja) | 純水の製造方法 | |
KR20130114616A (ko) | 초순수 제조장치 | |
KR102107925B1 (ko) | 초순수 제조 장치 | |
KR102107924B1 (ko) | 초순수 제조 장치 | |
JP6350719B2 (ja) | 超純水製造装置 | |
JP5562670B2 (ja) | 水回収システム | |
Hamed et al. | Performance analysis of a trihybrid NF/RO/MSF desalination plant | |
CN113413767B (zh) | 旧膜修复方法 | |
JP5953726B2 (ja) | 超純水製造方法及び装置 | |
JP6469400B2 (ja) | 超純水製造装置 | |
WO2017066534A1 (en) | Hybrid cooling and desalination system | |
JP5962135B2 (ja) | 超純水製造装置 | |
CN110818168A (zh) | 一种洗烟废水零排放技术处理系统及方法 | |
JP2009162514A (ja) | 加圧水型原子力発電所の2次系系統水浄化システム | |
JP6657720B2 (ja) | 汽力発電所排水の回収利用方法及び装置 | |
WO2021161569A1 (ja) | 超純水製造装置及び超純水製造方法 | |
JP7200014B2 (ja) | 純水製造装置および純水の製造方法 | |
JP5039569B2 (ja) | 加圧水型原子力発電所の補給水供給設備 | |
JP2013245833A (ja) | 発電プラント | |
JP6447663B2 (ja) | ボイラ水処理装置および処理方法 | |
JP6801731B2 (ja) | 純水製造装置及び純水製造方法 | |
JP2020070952A (ja) | ボイラ水処理装置および処理方法 | |
CN115485245A (zh) | 排水处理方法、超纯水制造方法及排水处理装置 | |
KR20210044187A (ko) | 순수 제조 시스템 및 순수 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100723 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110615 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110802 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110930 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120515 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120713 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120807 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120820 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5082661 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914 Year of fee payment: 3 |