JPH11277061A - 病原性微生物の不活性化システム - Google Patents

病原性微生物の不活性化システム

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JPH11277061A
JPH11277061A JP8559498A JP8559498A JPH11277061A JP H11277061 A JPH11277061 A JP H11277061A JP 8559498 A JP8559498 A JP 8559498A JP 8559498 A JP8559498 A JP 8559498A JP H11277061 A JPH11277061 A JP H11277061A
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filter
water
filter unit
membrane
pathogenic microorganisms
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JP8559498A
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Fudeko Tsunoda
ふで子 角田
Satoshi Yo
敏 楊
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Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理水中に病原性微生物の死骸、或いは不活
性化された残骸を含まない飲料水用の小規模装置として
最適な病原性微生物の不活性化システムを提供する。 【解決手段】 病原性微生物の本不活性化システム30
は、フィルタ・ユニット32と、フィルタ・ユニットの
後段に設けられた膜濾過装置34とを備え、被処理水中
の病原性微生物を捕捉し、不活性化するシステムであ
る。フィルタ・ユニットは、被処理水中の病原性微生物
を捕捉するフィルタ36と、フィルタ面に捕捉した病原
性微生物に紫外線を照射する紫外線ランプ42とを有す
る。膜濾過装置は、フィルタ・ユニットのフィルタ径よ
り小さい孔径の濾過膜を有し、フィルタ・ユニットから
の濾過水及び逆洗排水を膜濾過し、病原性微生物及びそ
の死骸等を含まない安全性の高い処理水を流出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病原性微生物の不
活性化システムに関し、更に詳細には、従来のものに比
べて処理水の安全性が向上した病原性微生物の不活性化
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】飲料水は、種々の病原性微生物を殺菌な
いし不活性化して安全な水にするために、通常、塩素殺
菌処理が施されている。塩素殺菌処理は、大腸菌や一般
細菌などの細菌類の殺菌には、非常に有効で、低濃度の
塩素でほぼ完全に死滅させることができる。ところで、
近年、塩素殺菌処理では死滅しない病原性微生物、又は
感染性微生物、特に寄生虫卵の存在が注目を集めてい
る。例えば、クリプトスポリジウムのオーシスト(Cryp
tosporidium oocyst) 、ジアルジアのシスト(Giardia
cyst)、エキノコックスのシスト(Echinococcus cyst)
、サイクロスポーラのオーシスト(Cyclospora oocys
t)等が、集団感染症状を引き起す病原性微生物として認
識されている。これらは、飲料水から除去すべきものと
されているが、これらの寄生虫卵は、殻が強固であるた
めに、塩素殺菌処理に対して耐性を有し、しかも数カ月
にわたり感染力を保持したまま水中に存在するというよ
うな、飲料水の安全性にとり看過できない、しかも除去
し難い微生物である。
【0003】そこで、それら寄生虫卵を除去する手段と
して、水中の病原性微生物を捕捉するフィルタと、フィ
ルタ面に捕捉した病原性微生物に紫外線を照射する紫外
線ランプとを有する流体処理装置が、例えばPCT国際
公開番号、No.WO 96/05141公報により提
案されている。
【0004】ここで、図4を参照して、前掲公報により
公開された流体処理装置を説明する。図4は従来の流体
処理装置の構成を示す模式的断面図である。流体処理装
置1は、流路が直列に接続された同じ構成の2個の第1
のフィルタ・ユニット10及び第2のフィルタ・ユニッ
ト20を備えている。フィルタ・ユニット10は、孔径
が例えば1〜2μmのチタン製の平膜型メッシュフィル
タ12で上下に区画した2個の横に長い小室10a、1
0bを有する一つの細長い容器で構成され、各小室10
a、10bには、それぞれ、フィルタ12に紫外線を照
射する紫外線ランプ13a、13bが石英ガラス保護管
内に設けてある。また、小室10a、10bに流体を流
入出させるために、それぞれ、開閉弁18a、18bを
備えた流入管16a、16bが流体入口側に、及び、開
閉弁19a、19bを備えた流出管17a、17bが流
体出口側に設けてある。フィルタ・ユニット20も同じ
構成を備えている。そして、フィルタ・ユニット10の
流出管17a、17bを合流させた管は、フィルタ・ユ
ニット20の流入管26a、26bに接続されている。
【0005】以下に、図4を参照して、流体処理装置の
使用方法を説明する。先ず、紫外線ランプ13a、13
b、23a、及び23bを点灯する。次いで、濾過工程
に入る。濾過工程では、開閉弁18a、19bを開放し
て、第1のフィルタ・ユニット10の小室10aに水を
導入し、フィルタ12で濾過して病原性微生物を捕捉し
つつ小室10b及び流出管17bを経て濾過水を第1の
フィルタ・ユニット10から流出させる。続いて、開閉
弁28a、29bを開放して、第1のフィルタ・ユニッ
ト10から流出した濾過水を第2のフィルタ・ユニット
20の小室20aに導入し、フィルタ22で濾過して小
室20b及び流出管27bを経て濾過水を処理水として
第2のフィルタ・ユニット20から流出させる。水中の
病原性微生物のうち、前述したクリプトスポリジウムの
オーシスト等はその大きさが4〜6μmと言われてお
り、フィルタ12の孔径より大きいので、第1のフィル
タ・ユニット10のフィルタ12ですべて捕捉され、紫
外線ランプ13a、13bからの紫外線に所定時間露出
される。
【0006】所定時間が経過した後、第1のフィルタ・
ユニット10の逆洗工程(以下、第1の逆洗工程と言
う)に入る。第1の逆洗工程では、第2のフィルタ・ユ
ニットの開閉弁の開閉状態を濾過工程と同じ状態に維持
しながら、第1のフィルタ・ユニット10の開閉弁18
b、19aを開放すると共に開閉弁18a、19bを閉
止する。これにより、水は濾過工程とは逆向きに第1の
フィルタ・ユニット10内を小室10bから小室10a
に流れ、フィルタ12は、小室10a側のフィルタ面が
逆洗されつつ小室10b側の面で濾過し、病原性微生物
を捕捉する。フィルタ12の小室10a側のフィルタ面
に捕捉され、紫外線照射されて不活性化した病原性微生
物は、逆洗によりフィルタ面を離れて第2のフィルタ・
ユニット20に導入され、フィルタ22により捕捉さ
れ、更に紫外線照射される。
【0007】所定時間の経過後、第2のフィルタ・ユニ
ット20の逆洗工程(以下、第2の逆洗工程と言う)に
入る。第2の逆洗工程では、第1のフィルタ・ユニット
の開閉弁の開閉状態を第1の逆洗工程と同じ状態に維持
しながら、第2のフィルタ・ユニット20の開閉弁28
b、29aを開放すると共に開閉弁28a、29bを閉
止する。これにより、水は第1の逆洗工程とは逆向きに
第2のフィルタ・ユニット20内を小室20bから小室
20aに流れ、フィルタ22は、小室20a側のフィル
タ面が逆洗されつつ小室20b側の面で濾過し、病原性
微生物を捕捉する。フィルタ22の小室20a側のフィ
ルタ面に捕捉された病原性微生物は、逆洗によりフィル
タ面を離れ、流出管27aから処理水と共に流出する
が、該病原性微生物は、第1のフィルタ・ユニット10
及び第2のフィルタ・ユニット20での紫外線照射によ
り、既に死滅しているので、処理水を飲用に供しても何
ら問題はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の病原性微生物の不活性化システムには、以下のような
衛生上及び安全上の問題があった。すなわち、第1及び
第2のフィルタ・ユニットとも孔径が同じでかつ1〜2
μmと比較的孔径の大きいフィルタを使用しているの
で、万一、被処理水中に前述したクリプトスポリジウム
等の病原性微生物よりも径の小さな病原性微生物(例え
ば感染性細菌)が含まれていた場合は、これを第1のフ
ィルタ・ユニットでも第2のフィルタ・ユニットでも捕
捉することは難しく、したがって、第2のフィルタ・ユ
ニットの濾過水として得られる処理水中に病原性微生物
が存在する虞があるということである。そこで、本発明
の目的は、処理水中に病原性微生物が含まれる虞のない
病原性微生物の不活性化システムを提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る病原性微生物の不活性化システムは、
導入された被処理水を濾過して病原性微生物を捕捉しつ
つ濾過水を流出させるフィルタと、フィルタで捕捉した
病原性微生物に紫外線を照射する紫外線ランプとを有す
るフィルタ・ユニットを備え、被処理水中の病原性微生
物を捕捉して不活性化するシステムにおいて、フィルタ
・ユニットのフィルタ孔径より小さい孔径の濾過膜を有
する膜濾過装置をフィルタ・ユニットの後段に設け、フ
ィルタ・ユニットから流出した濾過水を膜濾過すること
を特徴としている。これにより、フィルタ・ユニットを
通過した微細な病原性微生物を膜濾過装置で捕捉するこ
とできる。好適には、膜濾過装置の濾過膜の孔径が0.
3〜0.8μm である。なお、前段のフィルタ・ユニッ
トのフィルタ孔径は後述のごとく1〜2μmとすること
が好ましい。また、フィルタ・ユニットが、フィルタを
逆洗して濾過性能を回復させる逆洗式フィルタ・ユニッ
トである場合に、好適な実施態様では、逆洗時にフィル
タ・ユニットから流出する逆洗排水を膜濾過装置で膜濾
過する。これにより、フィルタ・ユニットの逆洗排水と
共に排出される病原性微生物の死骸、不活性化された病
原性微生物を濾過膜で確実に捕捉し、処理水中に病原性
微生物の死骸、不活性化された病原性微生物等が混入し
ないようにすることができる。
【0010】本発明で使用するフィルタ・ユニットは、
被処理水中の病原性微生物を捕捉して不活性化すること
ができる限り、前掲公報のようなフィルタ・ユニットで
も、また実施形態例で説明するような別形式のフィルタ
・ユニットでも良い。好適には、紫外線照射に耐えるよ
うに、フィルタ・ユニットのフィルタを焼結金属、多孔
性セラミックス、発泡性ガラス等の多孔質無機膜で形成
する。膜濾過装置で使用する濾過膜は、平膜、筒状膜、
更には、プリーツ状膜、中空糸膜、スパイラル膜等の濾
過膜でも良く、フィルタの孔径より小さい孔径の濾過膜
である限り、膜の材質、形状を問わない。また、膜濾過
装置は、デンド・エンド・フロー式(全量濾過式)で
も、クロス・フロー式でも良く、クロス・フロー式を採
用したときに生じる濃縮水はフィルタ・ユニットに導入
される被処理水に合流させるのが好ましい。本発明に係
る病原性微生物の不活性化システムは、被処理水の種類
に係わらず適用できるが、好適には飲料水から病原性微
生物を除去するための小規模装置として最適である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に
説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る、病原性微生物の不活性
化システムの実施形態の例であって、図1は本実施形態
例の病原性微生物の不活性化システムの構成を示すフロ
ーシートである。本実施形態例の病原性微生物の不活性
化システム30(以下、簡単に不活性化システム30と
言う)は、飲料水用の原水中の病原性微生物を不活性化
し、かつ除去して、安全な飲料水を得るための小規模装
置であって、フィルタ・ユニット32と、フィルタ・ユ
ニット32の後段に設けられた膜濾過装置34とから構
成されている。
【0012】本不活性化システム30で使用するフィル
タ・ユニット32は、フィルタとして平膜を使用した前
述の従来型フィルタ・ユニット10又は20の改良型で
あって、フィルタとして筒状の多孔質膜筒体36を使用
し、収容容器単位体積当たりの濾過膜面積を大きくし
て、経済的なフィルタ・ユニットを構成するように改良
されている。フィルタ・ユニット32は、多孔質膜筒体
36を収容する円筒状の容器38と、多孔質膜筒体36
の長手方向中心線に沿って石英ガラス管等の保護管40
内に設けられた紫外線ランプ42とを備えている。容器
38は、多孔質膜筒体36により内室と外室とに区画さ
れ、内室は被処理水が導入される被処理水室44、外室
は濾過水が集水され、流出する濾過水室46となってい
る。被処理水室44には被処理水を導入する被処理水管
48が、濾過水室46には濾過水を流出させる濾過水管
50が接続され、更に、被処理水室44には逆洗排水を
流出させる逆洗排水管52が接続されている。多孔質膜
筒体36の逆洗時には、逆洗水管54を経て濾過水管5
0から逆洗水を導入し、濾過水室46、多孔質膜筒体3
6及び被処理水室44を経て逆洗排水管52から逆洗排
水を流出させる。
【0013】多孔質膜筒体36のポアサイズは1〜2μ
m の範囲にある。ポアサイズが1μm 未満では、濾過抵
抗が大きくなり、逆に2μm を超えると、大きさが4〜
6μm と言われているクリプトスポリジウムのオーシス
ト等の病原性微生物が通過するおそれがある。多孔質膜
筒体36の形状は、任意であって、例えば円筒形、三角
筒形、四角筒形等の多角筒形を使用できるが、通常は、
円筒形である。膜材質は紫外線照射により劣化しない無
機質膜が好ましいが、特に限定されるものではなく、例
えばステンレス鋼粉末等の金属粉末を焼結した焼結金
属、アルミナ粒子を固めたセラミックス等の無機質膜、
あるいはポリ4フッ化エチレン(ポリテトラフルオロエ
チレン、PTFE)等の有機質膜を挙げることができ
る。
【0014】紫外線ランプ42は、波長254nmの光
を発光する低圧水銀ランプを使用し、多孔質膜筒体36
の膜面全体を均一に照射するように設置されている。
【0015】膜濾過装置34は、クロス・フロー式の濾
過装置であって、限外濾過膜又は精密濾過膜を有する膜
濾過装置を使用する。膜材質及び膜の形状には制約はな
く平膜、筒状膜、更には、プリーツ状膜、中空糸膜、ス
パイラル膜等を使用できる。尚、本膜濾過装置34は、
前記多孔質膜筒体36のポアサイズより小さい、孔径が
0.5μm の多孔質膜を使用している。膜濾過装置34
で生じた濃縮水は、図1に示すように、濃縮水管56を
経てフィルタ・ユニット32の被処理水に合流して、再
びフィルタ・ユニット32で不活性化処理される。膜濾
過装置34は、通常の逆洗手段(図示せず)を備えてい
て、逆洗排水は、濃縮水管56及び膜濾過装置用の逆洗
排水管59を経て系外に排出される。なお、この逆洗排
水は、例えば塩素による殺菌処理を行った後に放出す
る。また、濃縮水管56を介して殺菌後の逆洗排水を被
処理水に合流させても良い。
【0016】本不活性化システム30では、被処理水
は、先ず、被処理水管48からフィルタ・ユニット32
の被処理水室44に導入され、多孔質膜筒体36及び濾
過水室46を経て濾過水として濾過水管50を通って膜
濾過装置34に流入する。被処理水中の病原性微生物
は、多孔質膜筒体36により捕捉され、捕捉された病原
性微生物は紫外線ランプ42により所定時間紫外線照射
されて不活性化する。膜濾過装置34で、濾過水は、フ
ィルタ・ユニット32の多孔質膜筒体36のフィルタ径
より小さい孔径の濾過膜により精密に濾過され、処理水
として処理水管62により送水される。これにより、フ
ィルタ・ユニット32から流出した濾過水中に、万一、
病原性微生物が残存していたとしても、膜濾過装置34
で完全に捕捉される。膜濾過装置34で生じた濃縮水
は、濃縮水管56を経て被処理水に合流する。
【0017】フィルタ・ユニット32の逆洗工程では、
逆洗水として処理水が処理水タンク(図示せず)から逆
洗水管54及び濾過水管50を経ててフィルタ・ユニッ
ト32の濾過水室46に導入され、多孔質膜筒体36及
び被処理水室44を経て逆洗排水管52から排出され
る。これにより、多孔質膜筒体36は逆洗され、濾過機
能が回復する。逆洗排水は、更に、膜濾過装置34に導
入され、そこで、膜濾過される。これにより、多孔質膜
筒体36により付着した病原性微生物の死骸、不活性化
された病原性微生物は、濾過膜に捕捉される。膜濾過装
置34で捕捉された病原性微生物の死骸、不活性化され
た病原性微生物及びフィルタ・ユニット32を通過した
不活性化されていない微細な病原性微生物は、最終的
に、膜濾過装置34の逆洗工程で、膜濾過装置34から
逆洗排水と共に排出され、逆洗排水管59を経て系外に
排出される。この逆洗排水中には、上述のごとく、フィ
ルタ・ユニット32を通過した、不活性化されていない
微細な病原性微生物が含まれている可能性があるので、
系外に排出する場合は、前述のごとく塩素等による殺菌
処理を施してから排出するのが好ましい。
【0018】本実施形態例の不活性化システム30は、
フィルタ・ユニット32の後段に、フィルタ・ユニット
32のフィルタ孔径より小さい孔径の濾過膜をフィルタ
とした膜濾過装置34を設けているので、フィルタ・ユ
ニット32の濾過工程中は、フィルタ・ユニット32を
通過した微細な病原性微生物、フィルタ・ユニット32
の逆洗工程中は、逆洗排水と共に排出された病原性微生
物の死骸、又は不活性化された病原性微生物を後段の膜
濾過装置34の膜濾過により確実に捕捉することができ
る。そして、捕捉した病原性微生物等は、膜濾過装置3
4の逆洗時に逆洗排水と共に系外に排出される。これに
より、本不活性化システム30から出た処理水は、病原
性微生物及び病原性微生物の死骸等を含まず、前述の従
来型流体処理装置1で処理された処理水に比べて遙に安
全な飲料水であると評価できる。
【0019】実施形態例2 本実施形態例の不活性化システム60は、実施形態例1
の不活性化システム30の変形例であって、図2に示す
ように、2個のフィルタ・ユニット32A、Bと、それ
ぞれ、その後段に膜濾過装置34A、Bを直列に接続し
てなる系列62A、Bを有し、更にそれらが並列に設け
られている。本実施形態例では、一方の系列62Aのフ
ィルタ・ユニット32Aを逆洗し、その逆洗排水を膜濾
過装置34Aで処理しているときには、他方の系列62
Bで不活性化処理及び膜濾過を行うようにして、連続的
に処理水を得ることができるようになっている。尚、フ
ィルタ・ユニット32Aの逆洗中、膜濾過装置34Aで
フィルタ・ユニット32Aの逆洗排水及びフィルタ・ユ
ニット32Bの濾過水の双方を膜濾過するようにすれ
ば、膜濾過装置34Bを省略して、一つの膜濾過装置3
4にすることもできる。
【0020】実施形態例3 本実施形態例の不活性化システム70は、実施形態例1
の不活性化システム30の変形例であって、図3に示す
ように、4個のフィルタ・ユニット32A〜Dと2個の
膜濾過装置34A、Bを有し、開閉弁74A〜Dを介し
て2個のフィルタ・ユニット32をそれぞれ直列に接続
し、更にその後段に膜濾過装置34A、Bを有する2系
列72A、Bを備えている。尚、図示しないが、フィル
タ・ユニット32A及びフィルタ・ユニット32Bの逆
洗排水は、それぞれ、直接、フィルタ・ユニット32C
及びフィルタ・ユニット32Dに導入されて、再度、紫
外線により不活性化処理されるように配管されている。
本実施形態例では、前述した従来型の流体処理装置1と
同様に、開閉弁74A〜Dのバルブ操作により、2段の
フィルタ・ユニット32で被処理水を2段階の不活性化
処理を行うと共に、更に、いずれかのフィルタ・ユニッ
ト32を逆洗しているときには、他方の系列のフィルタ
・ユニット32で不活性化処理を行うようにして、連続
的に被処理水の不活性化処理及び膜濾過を行うことがで
きる。尚、系列72Aのフィルタ・ユニット32の逆洗
中、膜濾過装置34Aで系列72Aのフィルタ・ユニッ
ト32の逆洗排水及び系列72Bのフィルタ・ユニット
32の濾過水の双方を膜濾過するようにすれば、膜濾過
装置34Bを省略して、一つの膜濾過装置34にするこ
ともできる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、病原性微生物を捕捉す
るフィルタと、フィルタ面に捕捉した病原性微生物に紫
外線を照射する紫外線ランプとを有するフィルタ・ユニ
ットを備え、被処理水中の病原性微生物を捕捉し、不活
性化するシステムにおいて、フィルタ・ユニットの後段
に、フィルタ・ユニットのフィルタ孔径より小さい孔径
の濾過膜を有する膜濾過装置を設けることにより、被処
理水からほぼ完全に病原性微生物を除去して、病原性微
生物が残存しない処理水を流出させ、しかもフィルタ・
ユニットの逆洗排水を膜濾過することにより、逆洗排水
を処理水として利用することができる。本発明の病原性
微生物の不活性化システムは、飲料水用の小規模な病原
性微生物の不活性化システムとして最適であり、従来に
比べて、安全性の高い飲料水を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の病原性微生物の不活性化システ
ムの構成を示すフローシートである。
【図2】実施形態例2の病原性微生物の不活性化システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態例3の病原性微生物の不活性化システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図4】従来の流体処理装置の構成を示す模式的断面図
である。
【符号の説明】
30 実施形態例1の病原性微生物の不活性化システム 32 フィルタ・ユニット 34 膜濾過装置 36 多孔質膜筒体 38 円筒状の容器 40 保護管 42 紫外線ランプ 44 被処理水室 46 濾過水室 48 被処理水管 50 濾過水管 52 逆洗排水管 54 逆洗水管 56 濃縮水管 59 膜濾過装置用の逆洗排水管 60 実施形態例2の不活性化システム 62 系列 70 実施形態例3の不活性化システム 72 系列 74A〜D 開閉弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導入された被処理水を濾過して病原性微
    生物を捕捉しつつ濾過水を流出させるフィルタと、フィ
    ルタで捕捉した病原性微生物に紫外線を照射する紫外線
    ランプとを有するフィルタ・ユニットを備え、被処理水
    中の病原性微生物を捕捉して不活性化するシステムにお
    いて、 フィルタ・ユニットのフィルタ孔径より小さい孔径の濾
    過膜を有する膜濾過装置をフィルタ・ユニットの後段に
    設け、フィルタ・ユニットから流出した濾過水を膜濾過
    することを特徴とする病原性微生物の不活性化システ
    ム。
  2. 【請求項2】 膜濾過装置の濾過膜の孔径が0.3〜
    0.8μm であることを特徴とする請求項1に記載の病
    原性微生物の不活性化システム。
  3. 【請求項3】 フィルタ・ユニットが、フィルタを逆洗
    して濾過性能を回復させる逆洗式フィルタ・ユニットで
    あって、 逆洗時にフィルタ・ユニットから流出する逆洗排水を膜
    濾過装置で膜濾過するようにしたことを特徴とする請求
    項1又は2に記載の病原性微生物の不活性化システム。
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JP (1) JPH11277061A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008025922A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Mitsubishi Heavy Ind Ltd タービン設備及びタービン設備からのヒータドレイン水の水処理方法
DE102018217696A1 (de) * 2018-10-16 2020-04-16 Technische Universität Dresden Membrantrennverfahren und Membranmodul zur Aufbereitung von Flüssigkeiten
JP2023059220A (ja) * 2021-10-14 2023-04-26 大日本印刷株式会社 内容物充填システム及び殺菌方法

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