JP2008019836A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者自らがアクセルペダルを操作して、前走車両に追従するように自車両を走行させる場合に、自車両の前後方向における運動状態の急変を防止すること。
【解決手段】アクセルペダルの踏込量の微分値が所定値以上の場合、アクセルペダルの踏込量に基づいて定められるトランスミッション出力の基本指令値に、前走車両との車間距離に応じた補正量を加え、当該補正後の最終指令値に従って、自車両の駆動力を制御する。これにより、アクセルペダルの操作がラフである場合に、アクセルペダルの踏込量に基づいて定められるトランスミッション出力指令値の変化を抑制することができ、その結果、自車両の前後方向における運動状態の急変を防止することができる。
【選択図】図14

Description

本発明は、自車両の前方を走行する前走車両が存在する場合に、その前走車両に対して円滑に追従走行することが可能な車両の駆動力制御装置に関するものである。
自車両を前走車両に追従するように走行させることが可能な装置として、例えば特許文献1に記載の装置が知られている。この特許文献1に記載の装置では、自車両と前走車両との車間距離を検出する車間距離センサを備え、この車間距離センサによって検出された車間距離とその変化状況とに基づいて、自車両の目標加速度を決定する。そして、その目標加速度と、車両前後方向の加速度センサによって検出した前後方向の加速度との差に基づいて、自車両を加減速させる加減速装置を制御する。
このような装置は、一般的にACC(アダプティブクルーズコントロール)と呼ばれ、自車両がこのような装置を備えていると、自車両が前走車両に追従走行する際、運転者はアクセル操作やブレーキ操作を行うことが不要となるため、運転者の操作負担を軽減することができる。
特開閉3−295000号公報
一方、車両が、上述したような装置を備えていない場合や、備えていても装置を起動していない場合には、運転者自らが、アクセルペダルやブレーキペダルを操作して、車両の前後方向の加速度を調節する。
例えば、運転者が自らの運転操作によって、前方を走行する前走車両に追従して、自車両を走行させる場合を想定する。この場合、自車両の運転者は、前走車両との離間・接近状態に応じて、前走車両と適切な車間距離を保つように、まず、アクセルペダルの踏込量を調整する。従って、前走車両に追従走行するときには、自車両の前後方向の運動状態(の多く)は、前走車両との離間・接近状態によってほぼ定まると言える。
例えば、前走車両が遠ざかって行き、自車両の運転者が前走車両に追いつこうとした場合、運転者はアクセルペダルの踏み増し操作を行って、自車両の速度を増加させる。一方、前走車両が接近してくると、自車両の運転者は、アクセルペダルの戻し操作を行って、自車両の速度を低下させる。
ここで、運転操作に習熟した運転者であれば、このようなアクセルペダルの踏み増し操作や戻し操作をきめ細かく行うことが可能である。従って、このような運転者が自車両の運転を行っている場合には、運転者が、アクセルペダルの踏み増し操作によって前走車両への急な接近感を感じたり、アクセルペダルの戻し操作によって急なエンジンブレーキがかかって、意図せざる前方車両からの遠ざかりを感じたりすることはない。
一方、運転操作に習熟しておらず、アクセルペダルの踏み増し操作や戻し操作がラフな運転者は、車両の前後方向の運動状態を急変させ易い。このため、アクセルペダルの踏み増し操作によって前後方向の加速度を急増させてしまい、意図に反して前走車両に対する急激な接近感を感じたり、アクセルペダルの戻し操作によって急なエンジンブレーキがかかり、意図せずに前走車両からの遠ざかりを感じてしまったりする問題がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、運転者自らがアクセルペダルを操作して、前走車両に追従するように自車両を走行させる場合に、自車両の前後方向における運動状態の急変を防止して、前走車両に対して円滑に追従走行することが可能な車両の駆動力制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の車両の駆動力制御装置は、
前走車両と自車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、
自車両の運転者によるアクセルペダルの踏込量を検出する踏込量検出手段と、
少なくとも運転者によるアクセルペダルの踏込量に基づいて目標駆動力を算出する目標駆動力算出手段と、
自車両の前方に前走車両が存在し、かつアクセルペダルの踏込量の微分値が所定値以上である場合に、前走車両との車間距離に応じた補正量を目標駆動力に加え、当該補正後の目標駆動力に従って、自車両の駆動力を制御する駆動力制御手段とを備えることを特徴とする。
自車両が前走車両に追従走行している場合に、運転者によるアクセルペダルの踏込量の微分値が所定値以上であると、そのアクセルペダル操作がラフであって、そのままでは、自車両に過剰な加減速が発生する可能性が高い。このため、請求項1に記載の車両の駆動力制御装置においては、アクセルペダルの踏込量に基づいて定めされる目標駆動力に、前走車両との車間距離に応じた補正量を加え、当該補正後の目標駆動力に従って、自車両の駆動力を制御する。
これにより、アクセルペダルの踏込量に基づいて定められる目標駆動力の変化を抑制することができ、その結果、自車両の前後方向における運動状態の急変を防止することができる。そして、運動状態の急変を防止することにより、運転者が、アクセルペダル操作の修正操作を行う頻度を減少することができるとともに、前方車両に対して自車両を円滑に追従走行させることができるようになる。なお、補正量を前走車両との車間距離に応じて定めることにより、前走車両への急な接近感や、前走車両からの遠ざかり感を極力感じさせないように、補正量の最適化を図ることができる。
請求項2に記載したように、駆動力制御手段は、自車両が前走車両から離間しつつある状態においては、車間距離に応じた補正量として負の補正量を目標駆動力に加えることによって、目標駆動力を減少補正することが好ましい。自車両が前走車両から離間しつつある状態においては、通常、運転者はアクセルペダルの踏増操作を行って、前方車両に自車両を接近させようとする。このとき、運転操作に習熟していない運転者は、アクセルペダルを大きく踏み増すことがある。このため、アクセルペダルの踏込量に基づいて定められる目標駆動力を負の補正量を用いて減少補正する。これにより、自車両は前方車両に穏やかに接近することができ、運転者が前方車両に対して急な接近感を感じることを抑制することができる。
請求項3に記載したように、負の補正量は、車間距離にゲインを乗じることによって算出され、当該ゲインは、車間距離が短いほど、負の補正量の絶対値が大きくなるように設定されることが好ましい。このように、車間距離にゲインを乗じることによって負の補正量を算出すれば、その補正量は、車間距離に応じたものとすることができる。そして、車間距離が短いほど、負の補正量の絶対値が大きくなるようにゲインを設定することにより、車間距離が短いときほど、目標駆動力が大きく減少補正されるので、より効果的に、自車両の運転者が前方車両への急な接近感を感じることを抑制できる。
請求項4に記載したように、駆動力制御手段は、自車両が前走車両に接近しつつある状態においては、車間距離に応じた補正量として正の補正量を目標駆動力に加えることによって、目標駆動力を増加補正することが好ましい。自車両が前走車両に接近しつつある状態においては、通常、運転者はアクセルペダルの戻し操作を行って、前方車両に対する接近の程度を抑えて、前方車両との車間距離を維持しようとする。このとき、運転操作に習熟していない運転者は、アクセルペダルを大きく戻してしまうことがある。そこで、アクセルペダルの踏込量に基づいて定められる目標駆動力を正の補正量を用いて増加補正する。これにより、自車両が、逆に前方車両から離れるまで、目標駆動力を低下させてしまうことを防止でき、運転者が前方車両からの遠ざかり感を感じることを抑制することができる。
請求項5に記載したように、正の補正量は、車間距離にゲインを乗じることによって算出され、当該ゲインは、車間距離が短いほど、正の補正量の絶対値が小さくなるように設定されることが好ましい。このように、車間距離にゲインを乗じることによって正の補正量を算出すれば、その補正量は、車間距離に応じたものとすることができる。そして、車間距離が短いほど、正の補正量の絶対値が小さくなるようにゲインを設定することにより、車間距離が短いときほど、目標駆動力の低下の抑制度合を小さくできるので、自車両と前方車両との適切な車間距離を維持しやすくなる。
請求項6に記載したように、自車両の運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段を備え、駆動力制御手段は、運転者の視線方向が、前走車両に向いていない場合、正の補正量を目標駆動力に加えることを中止することが好ましい。運転者の視線方向が、前走車両に向いていない場合、自車両の運転者が前方車両に気づいていない可能性がある。このような場合、自車両の安全性を高めるためには、極力、自車両を減速するように目標駆動力を設定することが有効だからである。
請求項7に記載の車両の駆動力制御装置は、
自車両の前方に前走車両が存在しているとき、当該自車両の運転者の視野において、その前走車両が占める視野角度を検出する視野角度検出手段と、
自車両において、運転者によるアクセルペダルの踏込量を検出する踏込量検出手段と、
少なくとも運転者によるアクセルペダルの踏込量に基づいて目標駆動力を算出する目標駆動力算出手段と、
自車両の前方に前走車両が存在し、かつアクセルペダルの踏込量の微分値が所定値以上である場合に、前走車両が占める視野角度の微分値に応じた補正量を目標駆動力に加え、当該補正後の目標駆動力に従って、自車両の駆動力を制御する駆動力制御手段とを備えることを特徴とする。
自車両の運転者は、前走車両への接近感や前走車両からの遠ざかり感を、その前走車両が占める視野角度の変化によって感ずるものと考えられる。そのため、請求項7に記載の車両の駆動力制御手段は、前走車両が、運転者の視野において占める視野角度を検出し、その視野角度の微分値に応じて、目標駆動力に対する補正量を設定することとした。このようにしても、運転者によるアクセルペダルの操作がラフである場合に、そのアクセルペダルの踏込量に基づいて定められる目標駆動力の変化を抑制することができる。その結果、自車両の前後方向における運動状態の急変を防止することができる。
なお、運転者の視野において、前走車両が占める視野角度は、請求項8に記載したように、前走車両の車幅を車間距離で除算することによって近似的に検出することができる。
請求項9に記載したように、駆動力制御手段は、視野角度の微分値に、当該視野角度の微分値に応じて定まるゲインを乗じることによって、視野角度の微分値に応じた補正量を算出することが好ましい。このようにすれば、視野角度が小さくなる、つまり自車両が前走車両から離間しつつある状態においては、視野角度の微分値は負の値となるため、それにゲインを乗じることで、負の補正量を得ることができる。従って、運転者がアクセルペダルの踏み増し操作を行う際に、自車両を穏やかに前走車両に接近させることができる。一方、視野角度が大きくなる、つまり自車両が前走車両に接近しつつある状態においては、視野角度の微分値は正の値となるため、それにゲインを乗じることで、正の補正量を得ることができる。従って、運転者がアクセルペダルの戻し操作を行う際に、自車両と前走車両との車間距離を適切に維持しやすくなる。
請求項10に記載したように、駆動力制御手段は、視野角度の微分値が負である場合には一定のゲインを用い、視野角度の微分値が正である場合には、当該視野角度の微分値の増加に伴って減少するゲインを用いて、視野角度の微分値に応じた補正量を算出するようにしても良い。
視野角度の微分値が負である場合に一定のゲインを用いると、前走車両の自車両からの離間が急激に進行するほど、負の補正量を大きくすることができる。視野角度の微分値が負でありかつ絶対値が大きいことは、ほとんどの場合、車間距離が短い状態での離間に対応する。ゲインが一定である結果として、車間距離が短いほど、アクセルペダルの踏み増し操作を行う際の、目標駆動力の急激な増加を抑えることができる。
逆に、視野角度の微分値が正である場合には、当該視野角度の微分値の増加に伴って減少するゲインを用いると、視野角度の微分値が大きいほど、正の補正量の変化を小さくすることができる。正の補正量は、運転者がアクセルペダルの戻し操作を行った際に、車両の駆動力を高める方向に作用するものであるが、視野角度の微分値が正でありかつ値が大きいことは、ほとんどの場合、車間距離が短い状態での接近であることに対応する。したがって、ゲインを視野角度の微分値の増加に伴って小さくすることは、車間距離が短いほど、安全上適切な車間距離での運転をしやすくする。
請求項11に記載した発明の作用効果は、請求項6に記載の発明の作用効果と同様であるため、説明を省略する。
請求項12に記載したように、自車両の運転者が、運転を開始してからの経過時間を計測する計測手段と、その経過時間に応じて、ゲインを変化させるゲイン変化手段とを備えるようにしても良い。運転者が長時間の運転を行って疲労すると、アクセルペダルの操作がよりラフになると考えられる。そのため、そのアクセルペダル操作に基づく目標駆動力を補正するための補正量も変化させることが好ましいためである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による車両の駆動力制御装置について、図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態における車両の駆動力制御装置の構成を示す構成図である。
図1に示すように、駆動力制御装置は、エンジン制御装置6と、自動変速制御装置(トランスミッション)7とに対して、トランスミッション出力指令値を出力する制御装置5とを備えている。
エンジン制御装置6は、制御装置5から与えられたトランスミッション出力指令値に基づいて、図示しないエンジンの運転状態を制御する。具体的には、燃料噴射量、点火時期、エンジンの吸気管に設けられたスロットルバルブの開度などを制御する。自動変速制御装置7は、図示しないオートマチックトランスミッションの変速状態を制御するもので、上述したエンジン制御装置6と協働して動作することにより、制御装置5から与えられたトランスミッション出力指令値に応じた出力を、トランスミッションの出力軸から出力できるようにする。トランスミッションの出力軸は、車両の駆動輪に連結されており、車両には、制御装置5によって指示された出力指令値に応じた駆動力が発生する。
制御装置5は、自車両の前方に前走車両が存在し、自車両の運転者がその前走車両に追従するように、自車両を運転する場合に、ラフなアクセル操作が行われた場合であっても、自車両の運転者が、前走車両に対して急な接近感や、遠ざかり感を感ずることがないように、適切なトランスミッション出力指令値を算出して、エンジン制御装置6及び自動変速制御装置7に出力するものである。
上述した前走車両との接近・離間状態や、自車両の運転者の運転操作状態、及び自車両の走行状態などを検出するために、制御装置5には各種のセンサの検出信号が入力される。具体的には、自車両の走行速度を検出する車速センサ1、前走車両との車間距離を検出する車間距離センサ2、自車両の運転者によるアクセルペダルの踏込量を検出するアクセルセンサ3、及び自車両の運転者の視線方向を検出する視線検出センサ4などからの検出信号が制御装置5に入力される。制御装置5は、これらの検出信号に基づいて、適切なトランスミッション出力指令値を算出する。
以下、制御装置5にて実行される、トランスミッション出力指令値の算出方法について詳細に説明する。まず、トランスミッション出力指令値の算出に際して、制御装置5は、トランスミッション出力の基本指令値を算出する。この基本指令値は、原則として、アクセルペダルの踏込量と車速とに基づいて、例えば図2に示すマップから算出される。
図2は、アクセルペダル踏込量と車速とトランスミッション出力の基本指令値との関係を表すマップである。図2に示すように、車速が同一であるならば、アクセルペダルの踏込量が大きいほど大きな基本指令値が算出され、また、アクセルペダルの踏込量が同一であるならば、車速が大きいほど、小さい基本指令値が算出されるようにマップが設定されている。
自車両が前走車両に追従して走行していない場合、すなわち、前走車両が存在しないときには、この図2に示すマップによって算出されるトランスミッション出力の基本指令値が、そのまま、トランスミッション出力指令値としてエンジン制御装置6及び自動変速制御装置7に出力される。
しかしながら、自車両が前走車両に追従して走行している場合には、必要に応じて、そのトランスミッション出力の基本指令値を補正して出力する。運転操作に習熟しておらず、アクセルペダルの踏み増し操作や戻し操作がラフな運転者は、前走車両に追従して走行しようとするとき、自車両の前後方向の運動状態を急変させ易いためである。具体的には、アクセルペダルの踏み増し操作によって自車両の前後方向の加速度を急増させてしまい、意図に反して前走車両に対する急激な接近感を感じたり、アクセルペダルの戻し操作によって急なエンジンブレーキがかかり、意図せずに前走車両からの遠ざかりを感じてしまったりする。
ここで、自車両を前走車両に追従走行させようとした場合における、運転操作に習熟した熟練運転者と、運転操作に不慣れな非熟練運転者との運転操作の相違、及び、その結果として生じる自車両の走行状態等の相違について説明する。
図3(a)は、自車両の運転者が熟練運転者であって、その熟練運転者が一般道や高速道路で前走車両に追従走行している時、前走車両が加速して遠ざかったため、それに追いつこうとしてアクセルペダルを踏込操作したとき、および追いつきが終了してアクセルペダルを戻し操作したときの、アクセルペダルの踏込量、前走車両の車速、自車両の車速、自車両の前後方向の加速度、自車両と前走車両との車間距離の変化を示すグラフである。また、図3(b)は、このときの熟練運転者の視野において、前走車両が占める視野角度及びその時間微分波形を示している。
図4(a)、(b)は、自車両の運転者が、非熟練運転者である場合の、図3(a),(b)と同様の各種パラメータの変化を示すグラフである。
なお、運転者の視野において、前走車両が占める視野角度は、前走車両の車幅を、前走車両までの車間距離で除算することにより、近似的に算出することができる。この視野角度の近似値の、車間距離に対する関係は図5に示すようになる。なお、図5では、前走車両の車幅を1.8mとして、視野角度を算出した。図5に示されるように、前走車両までの車間距離が長くなればなるほど、自車両の運転者の視野において、その前走車両が占める視野角度は小さくなる。
また、図6に、前走車両までの車間距離と視野角度の微分の近似値との関係を、前走車両と自車両との相対速度をパラメータとして示す。視野角度の微分の近似値は、(−1)×前走車両の車幅/(車間距離の2乗)×相対速度によって求めた。なお、前走車両の車幅は1.8mとした。
図6には、計6本の曲線があるが、上から順に相対速度30,20,10,-10,-20,-30km/hの場合の曲線である。相対速度の符号は、前走車両が遠ざかる時を正とする。また視野角の微分の符号は、前走車両が占める視野角度が徐々に小さくなる時が負である。図6に示されるように、相対速度が一定の場合、車間距離が大きいほど視野角の微分値の絶対値は小さくなる。また、車間距離が一定の場合、相対速度が大きいほど視野角の微分値の絶対値は大きくなる。
再び、図3(a)を参照すると、まず、熟練運転者のアクセルペダル操作は、その変化が滑らかであることが判る。また、アクセルペダルの修正操作も滑らかに行っている。その結果、自車両の前後方向の加速度の変化も滑らかとなり、顕著な変曲点は存在しない。これは熟練運転者が、自車両の前後運動を意図した通りとなるように、きめ細かく精密にアクセルペダルを操作できるためである。このため、図3(b)に示すように、運転者の視野において、前走車両が占める視野角度も緩やかに変化しており、急な接近感などを感じていないことが予想される。
一方、図4(a)を参照すると、非熟練運転者のアクセルペダル操作は、熟練運転者のものと比較してラフであることが判る。そのため、アクセルペダルの修正操作も大きくなり易い傾向がある。その結果、自車両の前後加速度の変化は、図3(a)に示す場合に比較して急であり、明らかな変曲点も存在している。このため、図4(b)に示す視野角度の変化勾配は、図3(b)の視野角度の変化勾配よりも急峻となり、自車両の運転者は前走車両への接近感や、前走車両からの遠ざかり感を感じやすくなっている。これは、視野角度の微分値が、図3(b)の場合よりも図4(b)の場合の方が、大きく変化していることからも裏付けられる。
さらに、図7(a)に、図3(a)で示した熟練運転者が自車両を運転している間の、前走車両との車間距離と、自車両の前後加速度をXYグラフ化した結果を示す。また、図7(b)に、図3(b)に示した熟練運転者の視野角度と自車両の前後加速度をXYグラフ化した結果を示す。熟練運転者の運転は、車間距離と前後加速度の相関係数および視野角度と前後加速度の相関係数が、いずれも0.8を超えており高い。この相関係数が高くなる理由は、熟練運転者は、きめ細かくアクセルペダルを操作することができるので、自車両の前後加速度の変化が滑らかでありかつ変曲点が存在しないからである。
図8(a)に、図4(a)で示した非熟練運転者が自車両を運転している間の、前走車両との車間距離と、自車両の前後加速度をXYグラフ化した結果を示す。また、図8(b)に、図4(b)で示した非熟練運転者の視野角度と自車両の前後加速度をXYグラフ化した結果を示す。非熟練運転者は、車間距離と前後加速度との相関係数及び視野角度と前後加速度の相関係数とも、熟練運転者ほど高くない。その理由は、非熟練運転者の場合、アクセルペダルを踏み込み操作が急激で、それによる前後加速度の立ち上がりが急峻であったり、アクセルペダルを戻し操作も急減になされるため、エンジンブレーキなどによる前後加速度の立ち下りが急峻であったり、さらにはアクセルペダルの修正操作をした時に前後加速度の変動がある、からである。
このように、非熟練運転者が、前走車両に追従走行しようとしても、アクセルペダル操作がラフであることに起因して、前後方向加速度が大きく変動しやすいため、前走車両への急な接近感や、前走車両からの遠ざかり感などを感じやすいのである。
そこで、本実施形態による駆動力制御装置においては、自車両の前方に前走車両が存在し、かつアクセルペダルの踏込量の微分値が所定値以上である場合に、前走車両との車間距離に応じた補正量を算出して、上述したトランスミッション出力の基本指令値に加えて、自車両の前後方向における加減速の変動を抑制する。
以下、トランスミッション出力の基本指令値に加える補正量の算出方法を中心として、制御装置5における制御処理について説明する。
図9に、制御装置5によって実行される各種の機能の関係をブロックによって表した機能ブロック図を示す。
まず、トランスミッション出力指令値算出部10は、アクセルセンサ3によって検出されたアクセルペダル踏込量と、車速センサ1によって検出された車速とに基づいて、図2に示すようなマップを用いて、トランスミッション出力の基本指令値を算出する。
アクセルペダル踏込量は、微分演算処理部11にも与えられ、アクセルペダル踏込量の微分値が算出される。このアクセルペダル踏込量の微分値は、判定部12に与えられ、この判定部12において、予め定めた所定値と比較される。この所定値は、アクセルペダル踏込量の微分値が大きいかどうか、つまり、運転者のアクセルペダル操作がラフであるかどうかを判定するためのものである。判定部12において、アクセルペダル踏込量の微分値の絶対値が所定値以上と判定された場合、判定部12は、補正量算出部16に対して許可信号を与える。この許可信号が与えられると、補正量算出部16は、補正量を演算して、加算部17に出力することが可能になる。
これにより、運転者のアクセルペダル操作がラフであるときのみ、トランスミッション出力の基本指令値が、補正量算出部16からの補正量によって補正されることになる。このため、熟練運転者が自車両を運転する際には、基本的に、トランスミッション出力の基本指令値が補正されることはなく、熟練運転者が意図した通りの駆動力を発生させることができる。
視野角演算部13は、上述したように、前走車両の車幅(約1.8m)と、その前走車両との車間距離とに基づいて、運転者の視野において、前走車両の占める視野角度の近似値を演算する。この視野角度の近似値は、微分演算処理部14に与えられる。微分演算処理部14は、視野角度の微分値を演算する。なお、この微分演算処理部14は、上述した式に従って、視野角度の微分の近似値を求めても良いことはもちろんである。この場合、相対速度は、車間距離の変化から算出することができる。
視野角度の微分値(あるいは近似値)は、制御ゲイン算出部15に与えられる。制御ゲイン算出部15は、この視野角度の微分値に基づき、図10に示すゲインマップを用いて、視野角度の微分値に応じた制御ゲインを算出する。
ここで、図10の制御ゲインマップについて説明する。図10の横軸は、視野角度の微分値φdであり、制御ゲインは、視野角度の微分値φdに応じて定まる。ただし、視野角度の微分値φdが負の場合と正の場合とで、定められる制御ゲインの傾向は異なる。
まず、視野角度の微分値φdが負の場合、すなわち、前走車両が占める視野角度が徐々に小さくなる場合は、ゲインは一定値(500)としている。本実施形態による駆動力制御が作動する運転領域で、視野角度の微分値φdが負になる時は、前走車両が加速して自車両から遠ざかりつつある時である。そして、視野角度の微分値φdは、相対速度が小さいほど、また車間距離が長いほど小さくなる。
前走車両が加速して自車両から遠ざかりつつある状況がある時間継続すると、運転者は前走車両に追いつこうとしてアクセルペダルを踏み込み操作する。このとき、視野角度の微分値φdの符号は負、制御ゲインの符号は正である。そして、補正量は、補正量算出部16において、視野角度の微分値φdに制御ゲインを乗じることによって算出されるので、補正量の符号は負となる。この結果、加算部17において、トランスミッション出力の基本指令値に補正量を加算すると、その基本指令値は、補正量(制御ゲイン×視野角度の微分値φd)の分だけ減少させられることになる。この補正量の絶対値は、制御ゲインが一定であるため、視野角度の微分値φdの絶対値が小さいほど、小さいくなる。すなわち、相対速度が小さいほど、また車間距離が長いほど、駆動輪の駆動トルク減少量の絶対値は小さくなる。
換言すれば、視野角度の微分値が負でありかつ絶対値が大きいことは、ほとんどの場合、車間距離が短い状態での離間に対応するので、視野角度の微分値が負である場合に一定のゲインを用いることにより、車間距離が短いほど、負の補正量を大きくすることができる。従って、車間距離が短いほどトランスミッション出力指令値の急激な増加を効果的に抑えることができる。
一方、視野角度の微分値φdが正の場合は、視野角度の微分値φdが大きくなればなるほど、制御ゲインは小さい値として定められるようにしている。本実施形態による駆動力制御が作動する運転領域で、視野角度の微分値φdが正になる時は、前走車両が自車両に接近しつつある時である。これは、前走車両の加速が終了し、かつ自車両が前走車両に追いつこうとする状態が継続している時に起こる。そして、視野角度の微分値φdは、前走車両に接近する相対速度が大きいほど、また車間距離が短いほど大きくなる。
視野角度の微分値φdの符号が正である場合、制御ゲインの符号は正であるため、補正量算出部16にて算出される補正量の符号も正となる。このため、トランスミッション出力の基本指令値は、加算部17にて、補正量(制御ゲイン×視野角度の微分値φd)だけ増加させられる。この補正量の絶対値は、視野角度の微分値φdの絶対値が大きいほど、小さくなるように、制御ゲインが設定されている。図10中の点線は、補正量(視野角度の微分値φd×制御ゲイン)が一定値(100Nm)となる制御ゲインを示す曲線である。視野角度の微分値φdの絶対値が小さい領域では、制御ゲインは曲線の上側に位置し、視野角度の微分値φdの絶対値が大きい領域では、制御ゲインは曲線の下側に位置する。すなわち、本マップにより、前走車両に接近する相対速度が大きいほど、また車間距離が短いほど、駆動輪の駆動トルク増加量の絶対値は小さくなり、トランスミッション出力の基本指令値の増加の度合を小さくできるので、自車両と前方車両との適切な車間距離を維持しやすくなる。
このようにして定められた制御ゲインは、補正量算出部16に与えられ、視野角度の微分値φdと乗算することによって、補正量が算出される。そして、この補正量は、加算部17において、トランスミッション出力の基本指令値に加算されて、その基本指令値が補正されることにより、加算部17から最終指令値が出力される。
次に、図11(a),(b)のフローチャートに基づいて、制御装置5における演算処理の流れについて説明する。
図11(a)のフローチャートに示すルーチンは、第1の周期で実行される。このルーチンにおいては、まずステップS100において、アクセルペダルの踏込量、車速、車間距離など、各種のセンサからの検出信号の読み込みを行う。そして、ステップS110では、車間距離等に基づいて、前走車両が占める視野角度及び視野角度の微分値の近似値を計算する。
図11(b)のフローチャートに示すルーチンは、第1の周期よりも短い周期で実行される。このルーチンにおいては、まず、ステップS120において、トランスミッション出力の基本指令値を計算する。
次に、ステップS130において、アクセルペダルの踏込量の微分値を計算する。そして、ステップS140において、この微分値の絶対値が所定値以上であるか否かを判定する。この判定処理において所定値以下と判定された場合には、ステップS170に進み、一方、所定値以上と判定された場合には、ステップS150に進む。
ステップS150では、視野角度の微分値に基づいて制御ゲインを定めるとともに、この制御ゲインと視野角度の微分値とを乗算することによって補正量を計算する。そして、ステップS160にて、この補正量を基本指令値に加算して最終指令値を算出する。
ステップS170では、ステップS120にて計算された基本指令値もしくはステップS160にて計算された最終指令値のいずれかを、トランスミッション出力指令値として出力する。
上述したフローチャートに示す制御処理を実行することにより、奏し得る効果について、説明する。ラフなアクセルペダル操作をする運転者が運転する自車両が、一般道や高速道路で前走車両に追従して走行している状況において、前走車両が加速して遠ざかった時、運転者が前走車両に追いつこうとしてアクセルペダルを踏み込む操作をしたとする。この時の視野角度の微分値は負であるので、トランスミッション出力の基本指令値に対する補正量の符号は負となる。その結果、トランスミッション出力の最終指令値は、基本指令値に比べて、小さい値となる。このため、意図に反して前走車両に急な接近感を感じてしまうようなラフなアクセルペダル操作を行うことが多い運転者でも、車両の前後方向の運動状態の急変を抑えることができるので、そのような感覚を感じることなく前走車に接近できる。
次に、追いつきが終了してアクセルペダルの戻し操作をした時、視野角の微分値は正であるので、トランスミッション出力の基本指令値に対する補正量の符号は正となる。その結果、トランスミッション出力の最終指令値は、基本指令値に比べて、大きい値となる。このため、意図に反して急なエンジンブレーキをかけて、前走車からの遠ざかりを感じてしまうようなラフなアクセルペダル操作を行うことが多い運転者であっても、そのような前走車両からの遠ざかりを感じることがない。
さらに、本実施形態の駆動力制御装置によれば、この一連の追いつき運転中に、自車両の前後方向の車両運動を、運転者の前走車両への追いつき意図に合致する運動にすることができるので、運転者がアクセルペダルの修正操作を行わなければならない頻度を減少することができる。その結果、その修正操作によって煩わしさを感ずる頻度も低下させることができる。
図12(a)は、上述した駆動力制御を行いつつ、非熟練運転者が運転する自車両が前走車両に追従走行した時の、前走車両の車速、自車両の車速、自車両の前後加速度、車間距離の変化を示すグラフであり、図12(b)は、その時の視野角度、及び視野角度の微分値の変化を示すグラフである。また、図12(c)は、図12(a),(b)における視野角度と前後加速度との相関関係を示すグラフである。本実施形態における駆動力制御により、非熟練運転者の運転でも、自車両の前後加速度の変化は熟練運転者並みに滑らかとなり、かつ変曲点は存在しないことが判る。また、視野角度と前後加速度との相関関係が強くなっており、実際のところ、相関係数が−0.89まで向上していることが判る。
上述した本実施形態における駆動力制御は、熟練運転者と非熟練運転者とにおける、視野角度と前後加速度の相関係数の相違に着目したものである。この点について、図13を用いて説明する。
図13の実線は、非熟練運転者が運転した場合の視野角度と前後加速度との関係を表す。また点線は、視野角度と前後加速度との相関係数が−1(完全相関状態)であった時の関係を表す。グラフ上に示したA部分では、視野角が減少しつつあり、かつ自車両の前後加速度が増加しつつある。このA部分は、前走車両が加速して自車両から遠ざかりつつあり、かつ運転者がそれに追いつこうと、アクセルペダルを踏み込んで自車両を加速させている運転状況に対応する。A部分が、点線よりも上に膨らむ度合が大きいほど、視野角度と前後加速度の相関係数が低くなる傾向がある。
そこで、視野角度と前後加速度との相関係数を高めるため、この膨らみの度合を小さくすること、いいかえると前後加速度の発生量を減少することが効果的と考えた。ゆえに本実施形態における駆動力制御は、視野角度が減少しつつ、かつアクセルペダルが踏み込まれつつある時は、前後加速度の発生量を減少させるべく、トランスミッション出力指令値を減少する。
続いて、図13のグラフ上に示したB部分では、視野角度が増加しつつ、かつ自車両の前後加速度が減少しつつある。このB部分は、前走車両が減速して自車に接近しつつあるため、自車両の運転者は、前走車両への追いつきを終了または接近のしすぎを回避しようと、アクセルペダルを戻して自車の加速を終了させようとする運転状況に対応する。B部分が、点線よりも下に膨らむ度合が大きいほど、視野角度と前後加速度の相関係数が低くなる傾向がある。そこで、相関係数を高めるため、この膨らみの度合を小さくすること、いいかえると前後加速度の減少量を抑制することが効果的と考えた。ゆえに本実施形態における駆動力制御は、視野角度が増加しつつあり、かつアクセルペダルが戻されつつある時は、前後加速度の減少量を抑制させるべく、トランスミッション出力指令値を増加するものとした。
上述した第1実施形態における駆動力制御装置において、視線検出センサ4によって検出される運転者の視線方向が、前走車両に向いていない場合には、正の補正量をトランスミッション出力の基本指令値に加えることを中止することが好ましい。運転者の視線方向が、前走車両に向いていない場合、自車両の運転者が前走車両に気づいていない可能性がある。このような場合、自車両の安全性を高めるためには、極力、自車両を減速するようにトランスミッション出力指令値を減少することが好ましいためである。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による車両の駆動力制御装置について説明する。上述した第1実施形態においては、自車両の運転者の視野において前走車両が占める視野角度と前後加速度との相関関係に基づいて、トランスミッション出力の基本指令値を増減補正するものであった。
しかしながら、図7(a)及び図8(a)を用いて説明したように、前走車両までの車間距離と前後加速度との相関関係によっても、自車両が前走車両に追従走行する際の運転状況を評価し、必要に応じて、トランスミッション出力の基本指令値を増減補正することができる。そこで、本実施形態では、車間距離に基づいて、トランスミッション出力の基本指令値に対する補正量を算出する例について説明する。
なお、本実施形態における駆動力制御装置の構成は、第1実施形態の駆動力制御装置と同様であるため、説明を省略する。さらに、本実施形態における駆動力制御装置は、補正量の算出方法のみが第1実施形態の駆動力制御装置と異なるため、以下、その相違部分について詳しく説明し、その他の部分については簡略もしくは省略する。
図14は、本実施形態における制御装置5によって実行される各種の機能の関係をブロックによって表した機能ブロック図である。
図14に示すように、補正量を算出するための構成が、第1実施形態の場合と異なる。補正量を算出するために、本実施形態では、車間距離センサ2によって検出された車間距離を相対速度演算部18に与える。この相対速度演算部18は、車間距離の変化から、自車両と前走車両との相対速度を算出する。このとき、前走車両が自車両から遠ざかりつつある状況においては、相対速度は正の符号によって表され、自車両が前走車両に接近しつつある状況においては、相対速度は負の符号によって表される。この算出された相対速度は、制御ゲイン算出部19に与えられる。
制御ゲイン算出部19は、この相対速度と車間距離に基づいて、図15(a)、(b)に示すゲインマップを用いて、車間距離に応じた制御ゲインを算出する。
ここで、図15(a)、(b)の制御ゲインマップについて説明する。なお、図15(a)は、相対速度の符号が正である場合に用いられる制御ゲインマップを示し、図15(b)は、相対速度の符号が負である場合に用いられる制御ゲインマップを示す。
まず、図15(a)の制御ゲインマップについて説明する。図15(a)の横軸は、車間距離であり、制御ゲインは車間距離に応じて定まる。相対速度の符号が正である場合には、図15(a)に示すように、制御ゲインの符号は負となる。
本実施形態による駆動力制御が作動する運転領域で、相対速度の符号が正になる時は、前走車両が加速して自車から遠ざかりつつある時である。前走車両が加速して自車両から遠ざかりつつある状況がある時間継続すると、運転者は前走車両に追いつこうとしてアクセルペダルを踏み込み操作する。このとき、相対速度の符号は正であるのに対し、制御ゲインの符号は負となる。
ここで、補正量は、第1実施形態と同様に、補正量算出部20において、車間距離と制御ゲインとを乗算することによって算出されるので、補正量の符号は負となる。この結果、加算部17において、トランスミッション出力の基本指令値に補正量を加算すると、その基本指令値は、補正量(制御ゲイン×車間距離)の分だけ減少させられることになる。この補正量の絶対値は、車間距離が大きいほど、小さい。すなわち、車間距離が大きいほど、駆動輪の駆動トルク減少量の絶対値は小さくなる。
換言すれば、車間距離が短いほど、負の補正量の絶対値が大きくなるので、車間距離が短いときほど、トランスミッション出力の基本指令値が大きく減少補正される。これにより、より効果的に、自車両の運転者が前方車両への急な接近感を感じることを抑制できる。
一方、相対速度の符号が負の場合は、車間距離が大きくなればなるほど、制御ゲインは小さい値として定められるようにしている。本実施形態による駆動力制御が作動する運転領域で、相対速度の符号が正になる時は、前走車両が自車両に接近しつつある時である。これは、前走車両の加速が終了し、かつ自車両が前走車両に追いつこうとする状態が継続している時に起こる。
相対速度の符号が負である場合には、図15(b)に示すように、制御ゲインの符号は正となる。このため、車間距離と制御ゲインとを乗じることによって算出される補正量の符号も正となる。従って、トランスミッション出力の基本指令値は、加算部17にて、補正量(制御ゲイン×車間距離)だけ増加させられる。この補正量の絶対値は、車間距離が短いほど、小さくなるように、制御ゲインが設定されている。このため、車間距離が短いときほど、トランスミッション出力の基本指令値の増加の度合を小さくできるので、自車両と前方車両との適切な車間距離を維持しやすくなる。
従って、本実施形態によっても、上述した第1実施形態と実質的に同じ作用効果を得ることができる。
上述した第2実施形態における駆動力制御は、熟練運転者と非熟練運転者とにおける、車間距離と前後加速度の相関係数の相違に着目したものである。この点について、図16を用いて説明する。
図16の実線は、非熟練運転者が運転した場合の車間距離と前後加速度との関係を表す。また点線は、車間距離と前後加速度との相関係数が1(完全相関状態)であった時の関係を表す。グラフ上に示したC部分では、車間距離が長くなりつつあり、かつ自車両の前後加速度も増加しつつある。従って、このC部分は、前走車両が加速して自車両から遠ざかりつつあり、かつ運転者がそれに追いつこうと、アクセルペダルを踏み込んで自車両を加速させている運転状況に対応する。このC部分が、点線よりも上に膨らむ度合が大きいほど、車間距離と前後加速度の相関係数が低くなる傾向がある。
そこで、熟練運転者による運転のように、車間距離と前後加速度との相関係数を高めるため、この膨らみの度合を小さくすること、いいかえると前後加速度の発生量を減少させる。ゆえに本実施形態における駆動力制御は、車間距離が長くなりつつ、かつアクセルペダルが踏み込まれつつある時は、前後加速度の発生量を減少させるべく、トランスミッション出力指令値を減少する。
続いて、図16のグラフ上に示したD部分では、車間距離が短くなりつつ、かつ自車両の前後加速度が減少しつつある。従って、このD部分は、前走車両が減速して自車に接近しつつあるため、自車両の運転者は、前走車両への追いつきを終了し、または接近のしすぎを回避しようと、アクセルペダルを戻して自車の加速を終了させようとする運転状況に対応する。このD部分が、点線よりも下に膨らむ度合が大きいほど、車間距離と前後加速度の相関係数が低くなる傾向がある。そこで、相関係数を高めるため、この膨らみの度合を小さく、つまり前後加速度の減少量を抑制する。ゆえに、本実施形態における駆動力制御は、車間距離が短くなりつつあり、かつアクセルペダルが戻されつつある時は、前後加速度の減少量を抑制させるべく、トランスミッション出力指令値を増加するものとしたのである。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、自車両の運転者が、IGスイッチをオンして、運転を開始してからの経過時間を制御装置において計測し、その経過時間に応じて、制御ゲインを変化させるようにしても良い。具体的には、経過時間が長くなるにつれて制御ゲインを増加すると良い。これは、運転者が長時間の運転を行って疲労すると、アクセルペダルの操作がよりラフになると考えられるためである。
また、上述した実施形態においては、自車両が自動変速制御装置を備えている場合について説明したが、本発明は、手動変速機を備える車両に適用することも可能である。この場合、運転者によって選択されたギア比において、狙いとする駆動トルクが出力されるようにエンジンの運転状態が制御される。
第1実施形態における車両の駆動力制御装置の構成を示す構成図である。 アクセルペダル踏込量と車速とトランスミッション出力の基本指令値との関係を表すマップである。 (a)は、自車両の運転者が熟練運転者であって、その熟練運転者が一般道や高速道路で前走車両に追従走行している時、前走車両が加速して遠ざかったため、それに追いつこうとしてアクセルペダルを踏込操作したとき、および追いつきが終了してアクセルペダルを戻し操作したときの、アクセルペダルの踏込量、前走車両の車速、自車両の車速、自車両の前後方向の加速度、自車両と前走車両との車間距離の変化を示すグラフであり、(b)は、このときの熟練運転者の視野において、前走車両が占める視野角度及びその時間微分波形を示すグラフである。 (a)は、自車両の運転者が非熟練運転者であって、その非熟練運転者が一般道や高速道路で前走車両に追従走行している時、前走車両が加速して遠ざかったため、それに追いつこうとしてアクセルペダルを踏込操作したとき、および追いつきが終了してアクセルペダルを戻し操作したときの、アクセルペダルの踏込量、前走車両の車速、自車両の車速、自車両の前後方向の加速度、自車両と前走車両との車間距離の変化を示すグラフであり、(b)は、このときの非熟練運転者の視野において、前走車両が占める視野角度及びその時間微分波形を示すグラフである。 運転者の視野において、前走車両が占める視野角度と、車間距離との関係を示すグラフである。 前走車両までの車間距離と視野角度の微分値との関係を、前走車両と自車両との相対速度をパラメータとして示すグラフである。 (a)は、図3(a)で示した熟練運転者が自車両を運転している間の、前走車両との車間距離と、自車両の前後加速度との関係を示すグラフであり、(b)は、図3(b)に示した熟練運転者の視野角度と自車両の前後加速度との関係を示すグラフである。 (a)は、図4(a)で示した非熟練運転者が自車両を運転している間の、前走車両との車間距離と、自車両の前後加速度との関係を示すグラフであり、(b)は、図4(b)に示した非熟練運転者の視野角度と自車両の前後加速度との関係を示すグラフである。 第1実施形態の制御装置5によって実行される各種の機能の関係をブロックによって表した機能ブロック図である。 視野角度の微分値に基づいて制御ゲインを算出するための制御ゲインマップである。 (a),(b)は、制御装置5において駆動力制御を実行するための演算処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は、駆動力制御を行いつつ、非熟練運転者が運転する自車両が前走車両に追従走行した時の、前走車両の車速、自車両の車速、自車両の前後加速度、車間距離の変化を示すグラフであり、(b)は、その時の視野角度、及び視野角度の微分値の変化を示すグラフであり、(c)は、(a),(b)における視野角度と前後加速度との相関関係を示すグラフである。 第1実施形態における駆動力制御装置の原理について説明するための説明図である。 第2実施形態の制御装置5によって実行される各種の機能の関係をブロックによって表した機能ブロック図である。 (a),(b)は、車間距離及び相対速度に基づいて制御ゲインを算出するための制御ゲインマップである。 第2実施形態における駆動力制御装置の原理について説明するための説明図である。
符号の説明
1 車速センサ
2 車間距離センサ
3 アクセルセンサ
4 視線検出センサ
5 制御装置
6 エンジン制御装置
7 自動変速制御装置

Claims (12)

  1. 前走車両と自車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、
    前記自車両の運転者によるアクセルペダルの踏込量を検出する踏込量検出手段と、
    少なくとも運転者によるアクセルペダルの踏込量に基づいて目標駆動力を算出する目標駆動力算出手段と、
    前記自車両の前方に前走車両が存在し、かつ前記アクセルペダルの踏込量の微分値が所定値以上である場合に、前記前走車両との車間距離に応じた補正量を前記目標駆動力に加え、当該補正後の目標駆動力に従って、前記自車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と
    を備えることを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. 前記駆動力制御手段は、前記自車両が前記前走車両から離間しつつある状態においては、前記車間距離に応じた補正量として負の補正量を前記目標駆動力に加えることによって、前記目標駆動力を減少補正することを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  3. 前記負の補正量は、前記車間距離にゲインを乗じることによって算出され、当該ゲインは、前記車間距離が短いほど、前記負の補正量の絶対値が大きくなるように設定されることを特徴とする請求項2に記載の駆動力制御装置。
  4. 前記駆動力制御手段は、前記自車両が前記前走車両に接近しつつある状態においては、前記車間距離に応じた補正量として正の補正量を前記目標駆動力に加えることによって、前記目標駆動力を増加補正することを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  5. 前記正の補正量は、前記車間距離にゲインを乗じることによって算出され、当該ゲインは、前記車間距離が短いほど、前記正の補正量の絶対値が小さくなるように設定されることを特徴とする請求項4に記載の車両の駆動力制御装置。
  6. 前記自車両の運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段を備え、
    前記駆動力制御手段は、前記運転者の視線方向が、前記前走車両に向いていない場合、前記正の補正量を前記目標駆動力に加えることを中止することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の車両の駆動力制御装置。
  7. 自車両の前方に前走車両が存在しているとき、当該自車両の運転者の視野において、その前走車両が占める視野角度を検出する視野角度検出手段と、
    前記自車両において、運転者によるアクセルペダルの踏込量を検出する踏込量検出手段と、
    少なくとも運転者によるアクセルペダルの踏込量に基づいて目標駆動力を算出する目標駆動力算出手段と、
    前記自車両の前方に前走車両が存在し、かつ前記アクセルペダルの踏込量の微分値が所定値以上である場合に、前記視野角度の微分値に応じた補正量を前記目標駆動力に加え、当該補正後の目標駆動力に従って、前記自車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と
    を備えることを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  8. 前記視野角度検出手段は、前走車両と自車両との車間距離を検出する車間距離検出手段を備え、前記前走車両の車幅を車間距離で除算することによって、前記視野角度を検出することを特徴とする請求項7に記載の車両の駆動力制御装置。
  9. 前記駆動力制御手段は、前記視野角度の微分値に、当該視野角度の微分値に応じて定まるゲインを乗じることによって、前記視野角度の微分値に応じた補正量を算出することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の車両の駆動力制御装置。
  10. 前記駆動力制御手段は、前記視野角度の微分値が負である場合には一定のゲインを用い、前記視野角度の微分値が正である場合には、当該視野角度の微分値の増加に伴って減少するゲインを用いて、前記視野角度の微分値に応じた補正量を算出することを特徴とする請求項9に記載の車両の駆動力制御装置。
  11. 前記自車両の運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段を備え、
    前記駆動力制御手段は、前記運転者の視線方向が、前記前走車両に向いていない場合であって、前記視野角度の微分値に応じた補正量が正の補正量である場合、当該補正量を前記目標駆動力に加えることを中止することを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれかに記載の車両の駆動力制御装置。
  12. 前記自車両の運転者が、運転を開始してからの経過時間を計測する計測手段と、
    前記経過時間に応じて、前記ゲインを変化させるゲイン変化手段とを備えることを特徴とする請求項3、請求項5、請求項9又は請求項10に記載の車両の駆動力制御装置。
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