JP2005133671A - アクセル制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】補助ブレーキの操作スイッチをオン状態に設定して、アクセル・ペダルを繰り返し激しく操作するいわゆる「波状運転」を実効的に禁止するための装置を提供する。走行距離あたりの燃料消費量が異常に大きくなるような運転操作を機構上から実質的に禁止させる。
【解決手段】アクセル・ペダルが短い時間内に繰り返し操作される異常な操作を検出すると、エンジンに燃料を供給するためのアクセル制御をファジー制御に転換する。ファジー制御では、アクセル・ペダルの踏み込み量に対して燃料供給量か緩やかに追従するように構成して、異常な運転操作の実行を機構的に不可能にする。
【選択図】図1

Description

本発明は自動車のエンジンに対する燃料供給制御系に利用する。本発明は、アクセル・ペダルの踏み込み量にしたがって燃料流量を変更制御するための制御論理の改良に関する。本発明は、走行距離あたりの燃料消費量の経済化に関する。とくにアクセル・ペダルの操作に対して燃料供給量をファジー制御する技術に関する。
多数の車両を運用する運送会社やバス会社にとり、車両の運行経費を小さくするために、車両の走行距離あたりの燃料消費量を小さくすることは、絶えることのない重要な課題である。車両の購入にあたっては、長距離運行用、市街地運行用その他、車両の用途別に最適な仕様を追及し、車両を供給する者との間にさまざまな議論が行われ、目的にかなう適正な車両の選択が実施されている。大量の発注に対しては、走行目的に対応して燃料消費量が経済化されるように特別仕様の車両も提供されている。しかし実際に購入され運行された車両について、その燃料消費量を評価すると、かならずしも予定された経済的な数値に達していないことがある。その一つの原因として、車両を運転する運転者の運転操作に大きく依存することが、車両の運行を行う者にも、車両の設計および製造を行う者にも認識されるようになった。
車両を運行する運送会社等では、どのような運転操作が燃料消費量を経済化することができるか、どのような運転操作が燃料消費量を悪化させるか、などについて詳しい調査研究が行われている。その中から、走行距離あたりの燃料消費量がきわだって大きい運転操作として指摘されたものは、定常的にリターダや排気ブレーキなどの補助ブレーキ装置を動作状態に設定したまま、アクセル・ペダルを調節して車速制御を行う運転形態であった。
これをさらに詳しく説明すると、リターダは大型車両などに利用されている電気制動装置である。広く知られた形態では、車軸を駆動するためのプロペラ軸に連結されて回転する発電機を設け、この発電機の電気出力に抵抗器を接続する構造のものである。運転席に設けたスイッチ操作によりリターダを制動状態に操作すると、この発電機の出力電流は抵抗器に流れ、プロペラ軸の機械的な負荷が大きくなり車両は制動状態となる。
排気ブレーキは、エンジンの排気通路に開閉弁を設ける構造のものが広く知られている。運転者がアクセル・ペダルを解放すると、エンジンに供給される燃料流量は、エンジンの回転をアイドリング速度で維持するために必要な最小量になる。走行ギヤが選択され相応の速度で走行中に、アクセル・ペダルを解放するとエンジンはいわゆるエンジン・ブレーキの状態になる。このとき運転者が排気ブレーキ・スイッチを操作することにより、エンジンの排気通路に設けられた排気ブレーキ弁が閉じて、エンジンは回転速度をさらに減速させようとして車両に対しては実質的にブレーキとして作用する。
リターダも排気ブレーキも、運転者のスイッチ操作によりブレーキが有効な状態に設定されているときに、運転者がアクセル・ペダルを踏み込むと、いずれも自動的にそのブレーキ状態を一時的に解除し、車両を加速することができるように切り替わる。そしてこの状態のまま運転者が再びアクセル・ペダルを解放すると、自動的にブレーキ状態に復帰するように制御される。
したがって路面を走行中に先行車両にきわめて接近させて、車間距離を短く維持して走行させている状態で、リターダあるいは排気ブレーキなどの補助ブレーキのスイッチをブレーキ状態に設定したまま、アクセル・ペダルの踏み込み量のみを調節することにより、小さい車間距離を維持して走行する状況を作り出すことができる。このような運転操作は、先を急ぐ、あせる気持ちから先行車両にきわめて接近させて追従しようとする異常なものであり、長距離運行でも短距離運行でも実質的に意味のないものである。このような運転操作では、車両は加速および制動を小刻みに繰り返すことになり、走行距離あたりの燃料消費量はきわめて大きくなる。この明細書ではこのような運転を便宜上「波状運転」ということにする。
波状運転が行われている期間には、燃料消費量が通常の運転状態にくらべてどの程度増大しているか、については、波状運転が行われているときの車速、設定されている変速ギヤの減速比、アクセル・ペダルを操作する周期、アクセル・ペダルの踏み込み量、その他に依存するものであり定量的な表現は困難である。きわめて大略的に評価すると、波状運転が行われている期間には、定常的な走行が行われている期間に消費する燃料に比較して、走行距離あたりの燃料消費量が数倍ない十数倍になるものと推定される。
多くの業務用貨物車両あるいは大型バスなどには、タコメータと言われる運行記録装置が装備されている。運行管理者は、この記録装置の記録結果を調べることにより、燃料消費量が大きくなる運転操作を行う習慣のある運転者に対して、個別に指導する、あるいはそのような運転者を個別に排除することも考えられる。しかし、実用的にはタコメータの記録は、長時間の記録を行うものであって、時間軸がきわめて短く設定されているから、上記のような波状運転がかりに数分間にわたり行われたとしても、これをタコメータの記録からは適正に認識することができない。
下記[特許文献1]には、エンジンのファジー制御についての発明か開示されている。この発明は走行環境と運転操作とを調和させるためにファジー制御が設けられた、と説明されている。
特開平11−294205号公報(出願人、ホンダ)
上記のようにリターダあるいは排気ブレーキなどの補助ブレーキのスイッチを動作状態に操作設定したまま、アクセル・ペダルを使って急な加速および急な減速を繰り返す「波状運転」は、異常であり意味のない運転操作である。波状運転が行われることにより、走行距離あたりの燃料消費量が一時的にきわめて大きくなる、またこのような運転操作は運転者に対する教育や注意だけでは排除できない、という調査結果が得られた。
このような波状運転が行われると、全体の走行距離あたりの燃料消費量を釣り上げることになり、車両の運用現場における燃料消費量が、設計値から予定された数値にならないことがある問題も解決できるものと考えられる。これは自動車を設計製造する者にとっても、燃料消費量を実際に経済化するために一つの重要な課題として認識されることになり、この問題について装置を改良することにより対応する方策を取り組むことになった。
このような波状運転を抑制するような装置を開発するにあたり、燃料消費量の増大を制限するための装置が、通常の車両走行性能を阻害することがあってはならない。すなわち異常な波状運転を禁止する装置は、正常な運転操作を行うかぎり、車両の加速性能や走行性能を阻害することがないように設計しなければならない。
本発明はこのような背景に行われたものであって、アクセル・ペダルを使って急加速および急減速を繰り返す異常な運転操作について、実質的にこれを禁止することができる装置を提供することを目的とする。とくに、上記のように補助ブレーキの操作スイッチを動作状態に操作設定したまま、アクセル・ペダルを使って急加速および急減速を繰り返す波状運転を禁止することができる装置を提供することを目的とする。本発明は、本来の加速性能や走行性能を阻害することなく、上述のような運転操作を機構的に不可能にする装置を提供することを目的とする。本発明は、設計値として提供される走行距離あたりの燃料消費量が、実際の車両運行現場で実現されるような装置を提供することを目的とする。本発明は車両運用に際して、走行距離あたりの燃料消費量を現実に小さく抑えることができる装置を提供することを目的とする。本発明は、商用車両の需要者に受け入れやすい形態の装置を提供することを目的とする。
本発明は、異常な運転が行われていることがある条件で検出されると、以降のエンジンに供給される燃料流量制御をファジー制御に切換えることを最大の特徴とする。
ファジー制御とは、数量的に厳密な制御を実行することに代えて、あいまいな基準および論理による制御を実行するものである。グランプリ自動車用語辞典(GP企画センター編、グランプリ出版発行、2001年4月)から「ファジー制御」の記載を引用すると、「ファジー論理は暖かいと暑いとの境目や、少しとかゆっくりとかいった数値であらわしにくい、あいまいな(ファジー)物理現象をファジールールという判断基準とメンバーシップ関数と名付けられた演算式によって数値化する手法を体系化したもので、この論理を系のコントロールに用いるものをファジー制御という。」とある。しかしこの明細書でいうファジー制御は、かならずしも特定の学問的に体系化された関数を利用するものではないから、上記用語辞典の定義よりさらに広義である。
すなわち本来の燃料流量制御は、入力情報としてアクセル・ペダルの操作量、車速、燃料流量、および変速機位置を含む情報を取込み、設定された演算式(または論理演算)にしたがって、アクセル開度を変更する制御出力を送出することにより実行される。これに対して、制御がファジー制御に切り替わると、その入力情報に対して設定された演算式(または論理演算)について厳密に演算を実行するのではなく、あいまいな演算出力を制御出力として送出するものである。どのようにどの程度にあいまいに設定するかは、上記説明の意味のない波状運転を禁止するという目的に対応して設定すべきものである。傾向としてはその演算式で得られる方向に制御が実行されるものの、すなわちアクセル・ペダルに「加速」が入力されたら、装置としては「加速」が出力応答されるものの、その応答特性は時間的に遅延されその制御出力はあいまいに設定される。
これを例示すると、アクセル・ペダルが踏み込まれると、燃料流量制御はこのアクセル・ペダルの踏み込み量に対して厳密に応答する制御出力を送出するのではなく、燃料流量を増大させる方向に制御をするものの、その制御出力の送出を遅らせる、あるいは時間の経過に対する増大割合を小さく変更して制御出力を送出する。アクセル・ペダルの解放方向についても同様である。しかしアクセル・ペダルの解放方向の制御については、燃料流量を小さくする方向であるから、燃料消費量を経済化するためにそのまま応答するように構成することもできる。ただし、燃料流量が急に減少すると、アクセル・ペダルを操作する気持ちの焦る運転者は、その減少に応答して直ちにアクセル・ペダルを踏み込む操作を行うことを促すことにもなるから、解放側についてもこれを回避させるようにある遅れを設定するなどが適当である。
すなわち本発明は、アクセル・ペダルの操作が所定条件を越えたことを検出する検出手段と、この検出手段の出力によりそれ以降のアクセル・ペダルの操作に対する燃料流量制御をファジー制御に切換える制御手段とを備えたことを特徴とする。
前記検出手段は、アクセル・ペダルが所定振幅を越えて所定時間内に所定回数を越えて繰り返し操作されたことを検出する手段を含む構成とすることができる。また前記検出手段は、アクセル・ペダルの踏み込み量(x)の時間微分値(dx/dt)を演算する手段と、この時間微分値が正負の方向に繰り返され所定時間内のその繰り返し回数が所定値(n)を越えたことを検出する手段とを含む構成とすることができる。そして、前記検出手段は、補助ブレーキの操作スイッチがオン状態に操作されていることを検出出力を送出する条件とすることが望ましい。すなわち、補助ブレーキ(リターダまたは排気ブレーキなど)が動作状態に操作されているままで、アクセル・ペダルの異常操作を検出する構成とすることが望ましい。
前記ファジー制御は、アクセル・ペダルに入力される踏み込み量(x)の時間微分値(dx/dt)が正(アクセル踏み込み方向)であるとき、この時間微分値に対して係数(a、ただし0<a<1)を乗算して(緩やかな上昇勾配に変換して)出力する手段を含む構成とすることができる。
アクセル・ペダルが解放され(x=0)その解放状態が所定時間(t)にわたり経過したときに前記ファジー制御の状態を解除する手段を含む構成とすることができる。
車速が零になったときに前記ファジー制御の状態を解除する手段を含む構成とすることができる。
前記ファジー制御は、補助ブレーキの操作スイッチがオン状態にありこの補助ブレーキが有効になる状態(ブレーキ状態の)でリターダ電流を断続または減少するように制御する手段を含む構成とすることができる。
前記ファジー制御は、アクセル・ペダルの踏み込みに対応して実効的な燃料流量の増大量を小さく制御する手段と、アクセル・ペダルの踏み込み量が実質的に最大値に達したときに実効的な燃料流量の増大量をやや大きく制御する手段と、アクセル・ペダルの踏み込み量が最大値に維持されても実効的な燃料流量を小さく制御する手段と、アクセル・ペダルが解放されたとき燃料流量をアクセル・ペダルに追従するように制御する手段とを含む構成とすることができる。
本発明のアクセル制御装置により、運転者がアクセル・ペダルを繰り返し激しく操作して、先行車両に短い車間距離で追従走行するような運転操作を実行すると、ファジー制御が自動的に起動し、アクセル・ペダルに対する反応が鈍くなる。すなわち上記のように無意味な運転操作を行うことが実質的に不可能になる。一方、アクセル・ペダルあるいは補助ブレーキの操作を適正に行う場合には、本発明の禁止制御は作動しないから、正常な運転操作を阻害することはない。これにより運転者は波状運転を含む異常な運転操作を行うことができなくなり、そのような操作を行う習慣のある運転者が運転する車両について、走行距離あたりの実効的な燃料消費量はいちじるしく改善される。
なお上述のような波状運転を行う習慣のある運転者が、たとえば一つの営業所にどの割合でいるか、そのような波状運転を行う習慣のある運転者について、走行時間のどの位の割合で実際に波状運転を行うか、などは、人間的な要素がからむことから統計的な数値として表すことは現段階では困難である。したがって本発明の効果として、燃料消費量の改善率に相当する数値的な表示は得られていない。
(実施例1)
図1は本発明実施例装置の機能を説明するためのブロック構成図である。このアクセル制御装置は、具体的には半導体装置にソフトウエアが実装されたプログラム制御回路により構成されるが、ここではこの装置の構成および動作を定性的に理解することができるように、ブロック構成図を利用して説明する。
この装置の入力情報は、アクセル・ペダルの操作量Am、補助ブレーキ・スイッチSの状態情報、車速V、燃料流量Fおよび変速機位置情報Tmである。起動手段1は変速機位置がいずれかのギヤに設定され、アクセル・ペダルが踏まれ、燃料が供給され、車速が発生したときに起動する。これにより初期車速の情報V0を仮想目標車速演算手段4に送出し、アクセル・ペダルの初期開度の情報A0をオートクルーズ制御手段6に送出する。オートクルーズ制御手段6はアクセル開度の目標値Acを送出する。このオートクルーズ制御手段6の出力目標値Acとその時点のアクセル・ペダルの操作量Amとの差分Δはアクセル開度差検出手段2から目標加速度演算手段3に与えられ、目標加速度αtが演算される。この目標加速度αtは仮想目標車速演算手段4により仮想目標車速に演算され、現在の平均化された車速との差分がオートクルーズ制御手段にフィードバックされる。
補助ブレーキ・スイッチSは、この車両に装備されているリターダまたは排気ブレーキの動作指令スイッチである。この補助ブレーキ・スイッチSは運転者の操作によりオン・オフされる。いったんオンに操作されるとあらためてオフに操作されるまでオン状態に保持される。またこの補助ブレーキ・スイッチSの出力信号は、論理回路8によりアクセル・ペダルが踏まれている間は自動的にオフ状態に転換する。車速(V)は、プロペラ軸に設けられた回転パターン検出回路からの回転速度検出信号を受け、これを短い時間(この例では1秒)ごとに平均化した信号である。これらの入力情報は、それぞれ表示を省略するインターフエイスを介して、このプログラム制御回路の入力情報となる。
この装置はこれらの入力情報から目標アクセル開度Acを演算し、差分演算回路7によりアクセル開度の差分
Δ=Am−Ac
を演算し、これが零に近づくように制御出力を送出する装置である。差分演算回路7の出力はアクセル開度制御出力となる。
ここでこの実施例装置では、運転者により補助ブレーキ・スイッチSが動作状態に操作され、アクセル開度差検出手段2に検出される運転者が操作するアクセル開度の変動が所定条件を越えて変化するときに、これを異常操作検出手段10が検出して、差分演算回路7の出力信号送出を遅延させるように制御するところに特徴がある。出力信号送出を遅延させるように制御することはファジー制御の一つの形態である。
ファジー制御では、この実施例装置では、差分演算回路7が演算する
Am−Ac → 0
なる制御出力を送出する動作を時間をかけてゆっくり実行させるように構成する。すなわち、オートクルーズ制御手段6の制御出力Acをアクセル・ペダルの踏み込み量Amに近づけるように制御するアクセル制御出力を、緩やかに変化させながら出力することになる。この差分演算回路7の出力動作を遅延させるとは、運転者がアクセル・ペダルを踏み込んでもその反応を遅らせるように制御を変更することを意味する。アクセル・ペダルを急に解放したときにも同様である。
この実施例装置では、アクセル・ペダルの操作についての所定条件は、現時点のアクセル開度から開度α%までの間をt秒間にn回にわたり開閉制御を繰り返す操作が行われると、アクセル・ペダルの踏み込み操作に対する反応遅延時定数がt0秒に切り替わるように構成した。これはアクセル・ペダルをバタバタさせる操作である。このような運転操作は正常な運転操作ではない。開度αは例えば80〜100%に、nは1〜5回程度に、遅延時定数t0は1〜10秒程度に設定することが適当である。さらに具体的に例示すると、現時点のアクセル開度から開度100%までの間を20秒間に少なくとも2回にわたり開閉制御を繰り返す操作が行われると、ファジー制御が起動することになる。この起動後は、アクセル・ペダルの踏み込み量に対するアクセル開度の反応が時定数の値として約5秒遅れることになる。
このような構成により、波状運転を試みようとした運転者は、アクセル・ペダルの繰り返し操作に対して装置が反応しないことにより、このような運転操作を行うことをあきらめることになる。一方、正常な加速を行うための運転操作に対しては、原則としてアクセル・ペダルの踏み込みは緩やかに行われるとともに、アクセル・ペダルがバタバタと繰り返し操作されることはないから、ファジー制御が起動することはない。つまり正常な運転操作に対して加速性能が阻害されるようなことはない。
さらにこの実施例装置では、ファジー制御が起動すると、アクセル・ペダルの踏み込み量に対する反応を遅らせるだけでなく、アクセル・ペダルが解放されたときに、リターダまたは排気ブレーキなどの補助ブレーキが間欠的に作動するように構成した。すなわちアクセル・ペダルの踏み込みに対する反応がにぶくなると、アクセル・ペダルを解放したときに補助ブレーキが作動しても、短い時間の後に補助ブレーキは解除され、また時間を経過すると補助ブレーキか作動するように構成した。
図2は本発明実施例装置がアクセル・ペダルの踏み込みパターンから、運転者の異常操作を検出するための動作を説明する図である。横軸は時間の経過であり、一目盛りは10秒である。太い実線で示すように、アクセル・ペダルが2回にわたり、踏み込み量最小と最大との間で繰り返し操作されると、図の中で「検出」と表示する時点で、アクセル・ペダルの操作が異常であるとして検出する。異常検出後はアクセル制御はファジー制御に転換する。アクセル・ペダルが解放され、所定時間(この例では10秒)を経過したときにこのファジー制御は解除される。
図3はファジー制御の一例を示す特性図である。横軸は時間の経過であり、縦軸はアクセル・ペダル開度である。実線で示すようにアクセル・ペダルが操作されても、ファジー制御されたアクセル開度はこの操作に送れて追従する。アクセル・ペダルが解放されたときには、追従してただちに解放される。
図4はリターダの動作を説明する図である。すなわちリターダ・スイッチをオン状態に操作したまま、アクセル・ペダルを繰り返し踏み込む運転操作が行われると、上記のようにファジー制御が起動する。リターダは、リターダ・スイッチがオン状態であっても、アクセル・ペダルが大きく踏み込まれるとリターダは連動して作動を一時的に停止する。そしてアクセル・ペダルが解放されると、リターダはただちに制動状態に作動するに復帰する。しかしこの実施例装置では、ファジー制御が起動した状態でアクセル・ペダルが解放されると、短い時間だけリターダが作動し、短い時間(例、数秒)を経過した後に自動的にリターダの電流は遮断されて、リターダによる制動作用はいったん消滅する。そしてしばらく時間を経過した後に(例、十数秒経過後に)、さらにアクセル・ペダルが解放状態にあると、再びリターダが作動するように構成した。これもファジー制御の一つの形態である。さらにアクセル・ペダルが踏み込まれると、このときには自動的に連動してリターダは非動作状態になる。
(実施例2)
図5はファジー制御の別の一例を示す特性図である。これは本発明装置の試験の過程で考えられた一つの実用的な優れたファジー制御の形態である。横軸は時間の経過であり、縦軸はアクセル開度である。実線で示すようにアクセル・ペダルが操作されても、ファジー制御されたアクセル開度は、破線で示すように遅れて追従する。すなわちファジー制御が起動した状態では、アクセル・ペダルの急な踏み込みに対して、実効的なアクセル開度は緩やかな上昇勾配係数で遅れて追従する。そしてアクセル・ペダル操作量が100%に達した時点で、その実効的なアクセル開度の上昇勾配係数をさらに急勾配にするように変更する。追従したアクセル開度(破線)が100%に達すると、アクセル・ペダルの開度は100%を維持していても、実効的なアクセル開度を図示するように約40%まで小さく制御する。アクセル・ペダルが解放に操作されれば、実効的なアクセル開度はそれに追従する。
このようなファジー制御を実行することにより、運転者は車両がアクセル・ペダルの急な操作に反応しないことを悟り、波状運転のような不適切な運転操作の実行をあきらめることになる。
本発明は、アクセル制御装置のソフトウエアを追加することにより実現することができる。すなわち本発明は、ハードウエアを改造することなく実施することができる。したがって、商用車両の需要者に受け入れやすい形態であり、実用的な効果が得られる構成であると考えられる。
本発明実施例装置の構成を説明するブロック構成図。(実施例1) 本発明実施例装置の検出動作説明図。 ファジー制御の一例を示す動作説明図。 ファジー制御の一例を示す動作説明図。 ファジー制御の一例を示す動作説明図。(実施例2)
符号の説明
1 起動手段
2 アクセル開度差検出手段
3 目標加速度演算手段
4 仮想目標車速演算手段
5 差分演算手段
6 オートクルーズ制御手段
7 差分演算回路
8 論理回路
10 異常操作検出手段

Claims (9)

  1. アクセル・ペダルの操作が所定条件を越えたことを検出する検出手段と、この検出手段の出力によりそれ以降のアクセル・ペダルの操作に対する燃料流量制御をファジー制御に切換える制御手段とを備えたことを特徴とするアクセル制御装置。
  2. 前記検出手段は、アクセル・ペダルが所定振幅を越えて所定時間内に所定回数を越えて繰り返し操作されたことを検出する手段を含む請求項1記載のアクセル制御装置。
  3. 前記検出手段は、アクセル・ペダルの踏み込み量(x)の時間微分値(dx/dt)を演算する手段と、この時間微分値が正負の方向に繰り返され所定時間内のその繰り返し回数が所定値を越えたことを検出する手段とを含む請求項1記載のアクセル制御装置。
  4. 前記検出手段は、補助ブレーキの操作スイッチがオン状態に操作されていることを検出出力を送出する条件とする請求項2または3記載のアクセル制御装置。
  5. 前記ファジー制御は、アクセル・ペダルに入力される踏み込み量(x)の時間微分値(dx/dt)が正(アクセル踏み込み方向)であるとき、この時間微分値に対して係数(a、ただし0<a<1)を乗算して(緩やかな上昇勾配に変換して)出力する手段を含む請求項1記載のアクセル制御装置。
  6. アクセル・ペダルが解放され(x=0)その解放状態が所定時間(t)にわたり経過したときに前記ファジー制御の状態を解除する手段を含む請求項1記載のアクセル制御装置。
  7. 車速が零になったときに前記ファジー制御の状態を解除する手段を含む請求項1記載のアクセル制御装置。
  8. 前記ファジー制御は、補助ブレーキの操作スイッチがオン状態にありこの補助ブレーキが有効になる状態でリターダ電流を断続または減少するように制御する手段を含む請求項1記載のアクセル制御装置。
  9. 前記ファジー制御は、アクセル・ペダルの踏み込みに対応して実効的な燃料流量の増大量を小さく制御する手段と、アクセル・ペダルの踏み込み量が実質的に最大値に達したときに実効的な燃料流量の増大量をやや大きく制御する手段と、アクセル・ペダルの踏み込み量が最大値に維持されても実効的な燃料流量を小さく制御する手段と、アクセル・ペダルが解放されたとき燃料流量をアクセル・ペダルに追従するように制御する手段とを含む請求項1記載のアクセル制御装置。
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