JP2008015059A - 蛍光顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】生きた細胞などを精度良く観察することができる蛍光顕微鏡を提供する。
【解決手段】ダイクロイックミラーDMを挟んで光源側には、マイクロレンズアレイ板、観察側には共焦点ピンホールアレイ板が設けられており、両者は接続部を介して同期して回転する。レーザ光(P偏光光)は、1つのマイクロレンズによって集光され、ダイクロイックミラーDMを透過し、集光位置にあるピンホールを通過して対物レンズを介して試料の限定された領域にのみ照射される。2次元CCD固体撮像素子により、マイクロレンズとピンホールとのセットによって測定された蛍光に基づく2次元受光検出を行うことができる。レーザ光が試料に照射されると、蛍光タンパク質を含む試料から、蛍光が発せられる。試料に対して励起波長を複数波長にすることで、ダイクロイックミラーDMを切り替えることなしに、例えば3種類の異なる波長における蛍光観察を同時に行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、蛍光顕微鏡に関し、特に、ダイクロイックミラーを利用した励起光透過型蛍光顕微鏡に関する。
ダイクロイックミラーを利用した蛍光顕微鏡においては、一般的に、励起光反射光路方式が用いられている。図8は、励起光反射光路方式の蛍光顕微鏡の簡単な構造を示す図である。図8に示すように、励起光反射光路方式の蛍光顕微鏡は、観察対象となる試料に対してその近くから順番に設けられた対物レンズと、ダイクロイックミラー(DM)と、観察用のカメラと、を有している。ダイクロイックミラーは、試料とカメラとを結ぶ光路に対して一般的に45度の傾きを有して配置されている。ダイクロイックミラーの設けられた位置を起点として上記光路に対して垂直な方向に、励起光源が配置されている。
従来、多色の染色試料を観察する場合には、試料に対して励起波長とその波長に対する特性DMを切り替えることにより、蛍光観察を行っている。このような場合において、図8に示す装置を用いると、DMの切り替え時に角度(45度)が多少動いたとしても、蛍光を透過させて観察させるため観察位置における各蛍光画像の平面内におけるずれは無視できる程度である。
特開2004−258547号公報
しかしながら、上記励起光反射光路方式の蛍光顕微鏡において、生きた細胞などを観察しようとすると、DMを切り替える作業の間にも生きた細胞が動くことにより、同時観測性が失われるという問題がある。各色素同時観察性を確保する為に、図9は、マルチダイクロイックミラーを利用した場合の透過率特性(波長依存性)を示す図である。図9に示すように、それぞれのピークP101、P102、P103の半価幅が大きくなり、また、ピーク間の波長領域においても、透過率の低い平坦な波長領域が狭いという問題がある。このようなダイクロイックミラーを用いると、明るく、良好な蛍光観察が難しいという問題がある。尚、後述する励起光透過光路方式の蛍光顕微鏡を用いると、DMを切り替える時に観察画像の位置ずれを起こしやすいため、一般的な用途には使用できないという問題がある。
本発明は、生きた細胞などを精度良く観察することができる蛍光顕微鏡を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、光源から出射されダイクロイックミラー(DM)を透過した励起光が測定試料内の蛍光色素に対して照射される際に発生する蛍光を受光して前記測定対象を観測する前記ダイクロイックミラーに対して励起光透過光路方式の蛍光顕微鏡において、前記ダイクロイックミラーに対してP偏光を励起光として用いることを特徴とする励起光透過光路方式の蛍光顕微鏡が提供される。前記光源と前記試料との間の光路に対して前記ダイクロイックミラーをブリュースター角に近い角度で傾斜させることにより、P偏光の割合を高めることが好ましい。
尚、ブリュースター角に近い角度は、45度程度でも良い。このようにすることで、反
射率を極めて低くすることができ、背景光の影響等を低減できる。但し、一般的な場合よりもP偏光光を多くするということで、励起光の全てが必ずしもP偏光光でなくても良い。
前記ダイクロイックミラーに設けられ、屈折率の異なる誘電体膜を含む誘電体多層膜からなり多波長領域に高い透過率と狭い波長半値幅を持つ透過帯域を形成する波長フィルタを備えることが好ましい。これにより、目的とする複数の波長に関する蛍光像を同時に観察することができる。前記多波長領域に対応する波長は、観測対象となる蛍光たんぱくの蛍光スペクトルのピーク波長の近くに合わせられている。
また、前記励起光の光源と測定対象との間の光路であって前記ダイクロイックミラーを挟んで前記光源側に設けられ多数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと、前記試料側に設けられ多数のピンホールを有し前記マイクロレンズアレイと同期して移動するピンホールアレイとを有するようにすることもできる。このようにすれば、2次元的に試料のボケの少ない蛍光測定を行うことができる。励起された蛍光光を例えばCCD個体撮像装置により撮像すれば、ある領域の試料を連続的に測定することができる。
前記P偏光光の割合を多くする手段、例えば、偏光板を設けることで、背景光をさらに低減することができる。また、レーザ光源では一般に直線偏光光であるから、ダイクロイックミラーに対してP偏光方向に導入すればよい。また、前記ダイクロイックミラーの傾斜角度を調整する手段を設けることで、ダイクロイックミラーの透過率をより増大できる角度に調整することができる。
本発明によれば、多色蛍光観察の測定精度を向上させることができるという利点がある。
図1(a)は、図8に示す励起光反射光路方式の蛍光顕微鏡と異なる方式の励起光透過光路方式の蛍光顕微鏡の一構成例を示す図である。
多色の染色試料を観察する場合には、試料に対して励起波長とその波長に対する特性DMを切り替えることにより、蛍光観察を行おうとすると、フィルタなどに工夫をしない場合の図1(a)に示す構造の装置を用いると、DMの切り替え時に角度(45度)が少し動いただけでも、蛍光を反射させて観察させるため、観察位置における各蛍光画像の平面内におけるずれが無視できない程度に大きくなる。
そこで、生きた細胞などの動きのある測定対象を観測するためには、各色を同時に観測できるように、上記のようなフィルタの工夫を行うことが必要となる。図3は、多波長同時励起用ダイクロイックミラーの理想的な特性を示す図である。主として、可視光及び蛍光発光帯域におけるダイクロイックミラーの特性を示す図である。図3に示すように、フィルタを工夫することにより、例えば、波長λ、λ、λを中心とする透過半値幅が極めて狭い領域に3つの透過ピークP、P、Pが得られる。理想的な透過率のピークを含む特性は、半価幅が狭く(半値幅10〜15nm)、かつ、ピークにおける透過率が100%に近く、かつ、透過帯域以外の波長透過帯域(蛍光観察帯域)における透過率が可能な限り小さく(0%に近い)ものである。
次に、生きた細胞、組織等を観察する場合に用いられる蛍光タンパクについて説明する。図2A及び図2Bは、ある蛍光タンパク質(くらげの蛋白)において観察される励起光と蛍光とのスペクトル特性(光強度の波長依存性)の測定例をそれぞれ示す図である。一
般に、これら蛍光タンパク質の蛍光発光波長帯域は、50〜100nmのものが多い。そこで、可視光領域で同時多色染色をする場合、各蛍光波長が重ならないように染色するためには、一蛍光色100nm程度の波長幅にすれば、各色が重ならないので、観察が可能である。すなわち、多色染色を行う場合、可視光域(約400nmから700nm)に数色(3色程度)染色し、同時に観測できる。
上記の図1(a)は、本実施の形態による蛍光顕微鏡の一構成例を示す図である。図1(a)に示す励起光透過光路方式の蛍光顕微鏡は、観察対象となる試料Sに対してその近くから順番に設けられた対物レンズ1と、ダイクロイックミラー(DM)3と、励起光源5と、を有している。ダイクロイックミラーは、試料Sと励起光源5とを結ぶ光路に対して一般的に45度の傾きを有して配置されている。ダイクロイックミラーの設けられた位置を起点として上記光路に対して垂直な方向に、観察用のカメラ7等が配置されている。ダイクロイックミラー3を透過したレーザ光L12は、試料Sに照射され、試料Sから発生した蛍光L13は、ダイクロイックミラー3により反射されてカメラ7に入射する(L14)。
図1(b)は、DM3の構成をより詳細に示すものであり、DM3の光反射面側に波長フィルタ11が設けられている。図1(c)に示すように、波長フィルタ(光の透過率が観測対象となる色素の励起に対応する波長群において非常に高く、それ以外、蛍光の波長領域においては非常に低いようにする。この様子については後述する。)11は、例えば、スパッタリング法により光学ガラス基板に屈折率の小さな誘電体(例えばSiO2、屈折率n=1.5)と屈折率の大きな誘電体(例えばTa5、屈折率n=2.2)などか
らなる薄膜の多層膜により形成されており、任意の波長特性の光学フィルタを構成することができる。
多波長同時励起用ダイクロイックミラーの特性は、図3に示す特性に近づけることが重要である。尚、理想的誘電体膜で作成した多層膜フィルタにおいては、光の吸収は無視できるため、レーザ励起波長帯域は97%近い透過率・蛍光観察帯域は100%近い反射率特性をもたせることが可能である。
ここで、本発明に関する発明者の考察について図面を参照しながら説明を行う。図4は、誘電体への光の透過・反射に関する基本原理を示す図である。図4に示すように、屈折率nの誘電体と屈折率nの誘電体とが、隣接して配置されている場合には、屈折率nの誘電体中の光は両誘電体の界面の法線との成す角度がθで反射するか、或いは、界面の法線との成す角度がθ2で屈折率nの誘電体中へ抜ける。反射するか透過するかは
、入射角θと屈折率n、nにより決まる。
Figure 2008015059
Figure 2008015059
数1は、入射光がS偏光の場合の反射率と透過率とを求める式を示し、数2は、入射光がP偏光の場合の反射率と透過率とを求める式を示すものである。これらの式に基づいて、入射光がS偏光の場合とP偏光の場合のエネルギーの反射率(透過率)の入射角依存性を示す図が図5であり、誘電体のフレネルの公式に基づくS偏光・P偏光の反射率、透過率を示す図である。図5に示すように、S偏光のみが入射すると、反射率Rは入射角に対してほぼ単調に増加するのに対して、P偏光のみが入射すると、反射率Rは入射角に対して一旦減少し、ある入射角(この場合には、n=1、n=1.5)50〜60度の入射角で反射率Rが一旦“0”に近づき(ブリュースター角で0になる)、その後は、ほぼ単調に増加するという特性を示す。発明者は図5に示す特性、特にブリュースター角の近く(鉛直方向(光源から試料に向かう方向)に対して45度の傾きをもつダイクロイックミラーに対してP偏光が入射する場合のP偏光の反射特性、特に、P偏光の透過率がほぼ100%になる点に着目した。このようにすると、図3に示すような特性に近いものが得られる。
レーザ光源は一般に直線偏光している。従って、P偏光の割合を多くするには、導入角度調整すれば良い。一方、光源として水銀ランプ・キセノンランプなどを利用する場合は、これらの光源がランダム偏光であるため、光源とダイクロイックミラーとの間に偏光板などを入れて、偏光方向をそろえ、ダイクロイックミラーに対してP偏光で導入するようにすれば良い。尚、P偏光の割合を多くするためには、ダイクロイックミラーと光路との成す角度をブルスター角度に近つけるように調整する方法と、光源の偏波面角度を調整する方法との両方が含まれる。
以上の考察に基づいて、以下に、本発明の実施例による蛍光顕微鏡について詳細に説明を行う。
以下に、本発明の一実施例による蛍光顕微鏡について図面を参照しながら説明を行う。図10は、図1(a)に示される基本的な構成と同じ原理を利用した、より具体的な蛍光顕微鏡の一構成例を示す図である。図1(a)と同様な構造に関しては説明を省略する。図10に示すように、ダイクロイックミラーDM3を挟んで光源5側には、レーザ光の進行方向を法線とする円盤状で、多数のマイクロレンズ21aが配置されているマイクロレンズアレイ板21が設けられ、これと接続されるとともに、ダイクロイックミラーDM3を挟んで対向するように配置され多数の共焦点ピンホール31aが形成された円盤状のピンホールアレイ板31が設けられている。マイクロレンズアレイ板21とピンホールアレイ板31とは接続部35を介して同期して回転するようになっている。
上記の構成において、レーザ光(ダイクロイクミラーに対してP偏光光)は、1つのマイクロレンズ21bによって集光され、DM3を高い透過率で透過し、上記マイクロレンズ21bによるレーザ光の集光位置と対応する位置に設けられているピンホール31bを通過して対物レンズ1を介して試料Sの限定された領域にのみ照射されるようになっている。マイクロレンズ21aとピンホール31aとを複数設けることにより、CCDカメラ
7に設けられ2次元平面に多数の図示しないCCD固体撮像素子が配置された固体撮像素子のそれぞれに対して、マイクロレンズ21bとピンホール31bとのセットによって測定された蛍光に基づく2次元受光検出を行うことができる。
レーザ光5が試料Sに照射されると、蛍光タンパク質を含む試料から、対応する蛍光が発せられる。試料Sに対して励起波長を図3のように複数波長にすることで、ダイクロイックミラーDM3を切り替えることなしに、例えば3波長(λ1、λ2、λ3)の3種類の異なる波長における蛍光観察を同時に行うことができる。さらに、フィルタの構造を設計することにより、任意の複数波長の励起光を試料に照射することができる。
図6は、上記の多波長同時励起用ダイクロイックミラーを用い、かつ、P偏光とS偏光を同等特性にして作成した場合の励起光透過光路方式に蛍光顕微鏡における反射率の波長依存性例を示す図である。図6に示すように、(P+S)/2の励起光とした場合の透過率T(%)の波長依存性は、405nm付近、473nm付近、560nm付近のそれぞれにおいて、高い透過率のピークを示す。但し、P11,P12、P13のそれぞれの透過率Tのピークは、半価幅がやや広がっており、ピーク間の波長領域における透過率もやや大きくなっている。
これに対して、図7に示すように、45度に配置されたダイクロイックミラーに入射する光をP偏光に絞った場合には、図6に比較しても、それぞれのピークP1p、P2p、P3pにおける透過率が100%に近く、かつ、ピーク間の領域における透過率を極めて低くすることができる。図3に示す特性に近い理想的な特性と言える。例えば、レーザ等により単一波長に近い励起光源を用いると、ダイクロイックミラーの励起波長帯域は狭くできる。例えば、ダイクロイックミラーの励起帯域範値幅を10nmにできれば、3波長(λ、λ、λ)各々で例えば30nmの帯域が必要になり、可視光400〜700nmの波長範囲内で、蛍光観察帯域として270nm(300nmマイナス(−)30nm)の広い帯域を使えることになり、良好な蛍光観察が可能となる。
図7は、本実施例による蛍光顕微鏡において、上記のようにP偏光に着目して構成したダイクロイックミラーの波長特性図である。一例としての3波長ダイクロイックミラーは、405nm・473nm・561nmのレーザ光をP偏光で入射角45になるように装置を構成した構成による特性を示す図である。図7に示すように、この装置において、それぞれ励起光の約97%が透過するという優れた特性が得られた。尚、S偏光の透過率は低いがP偏光のピークと同様の波長域内に収まっている。励起光はP偏光のみが使われるので、励起光の特性には影響を与えない。蛍光観察光は観察試料からランダム偏光としてあらゆる方向の光が発光している。そこで蛍光観察波長領域(透過率0に近い波長域)ではP偏光・S偏光とも透過率0に近く(反射率100%に近く)蛍光観察光のロスがほとんど無く、明るい像の顕微鏡観察ができることになる。
すなわち、ダイクロイックミラーとして理想的な特性が得られていることがわかる。
このように、図7に示す特性が得られることから、励起光・蛍光観察光ともロスの非常に少ない蛍光顕微鏡システムを実現することが可能となる。
[比較例1]
図9は、P偏光とS偏光を同等にした場合の3波長ダイクロイックミラーを利用した場合の透過率の波長依存性を示す図である。図9に示すように、P偏光とS偏光との透過率のピークがほぼ同等になっており、本願実施例1による特性と比較すると、ピーク領域以外の波長領域においても有意の透過率を持っており、図7と比較すると、蛍光顕微鏡に利用する場合には、不利であることがわかる。
以上に説明したように、本実施の形態による蛍光顕微鏡によれば、透過率のピーク値が大きい上に半価幅が小さく、かつ、ピーク領域以外の波長領域における透過率が小さいという特性を有している。従って、背景光を低減することができ、多色染色された蛍光タンパクなどの観察に適している。
尚、上記の実施の形態では、ダイクロイックミラーの傾斜角度に関しては固定されていることを前提として説明したが、ダイクロイックミラーの傾斜角度を調整する手段を設け、図5のP偏光光の透過率を高める角度に可能な限り近づけるように調整するミラー回動機構を設けておいても良い。例えば、を両側から挟んで回転させる機構を設けることも可能であり、或いは、光路の角度の方を変更する機構を設けても良い。このようにすれば、測定状況に応じてダイクロイックミラーの傾斜角度を適した角度に調整して使用することが可能になるという利点がある。
本発明は、蛍光顕微鏡に利用可能である。
図1(a)は、本発明の一実施の形態による蛍光顕微鏡の一構成例を示す図である。図1(b)は、DMの構成をより詳細に示すものであり、DMの光反射面側に波長フィルタが設けられている。図1(c)は、波長フィルタ(光の透過率が観測対象となる色に対応する波長群において非常に高く波長フィルタの構成例を示す図である。 図2(a)及び図2(b)は、ある蛍光タンパク質(くらげの蛋白)おいて観察される励起光と蛍光との蛍光スペクトル特性(光強度の波長依存性)の測定例をそれぞれ示す図である。 多波長同時励起用ダイクロイックミラーの理想的な特性を示す図である。R1・R2・R3:蛍光観察帯域、λ・λ・λ:励起帯域 誘電体への光の透過・反射に関する基本原理を示す図である。 入射光がS偏光の場合とP偏光の場合のエネルギーの反射率(透過率)の入射角依存性を示す図である。 多波長同時励起用ダイクロイックミラーを用い、かつ、P偏光とS偏光を同等特性にして作成した場合の励起光透過光路方式に蛍光顕微鏡における反射率の波長依存性例を示す図である。 45度に配置されたダイクロイックミラーDMに入射する光をP偏光に絞った場合の透過率の波長依存性を示す図である。 励起光反射光路方式の蛍光顕微鏡の簡単な構造を示す図である。 マルチダイクロイックミラーを利用した場合の透過率特性(波長依存性)を示す図である。 図1(a)に対応する本発明の一実施の形態による蛍光顕微鏡の一構成例を示す図である。
符号の説明
S…試料、L…光路、1…レンズ、3…ダイクロイックミラー、5…光源、7…CCDカメラ。

Claims (7)

  1. 光源から出射されダイクロイックミラー(DM)を透過した励起光が測定試料内の蛍光色素に対して照射される際に発生する蛍光を受光して前記測定対象を観測する前記ダイクロイックミラーに対して励起光透過光路方式の蛍光顕微鏡において、
    前記ダイクロイックミラーに対してP偏光を励起光として用いることを特徴とする励起光透過光路方式の蛍光顕微鏡。
  2. 前記光源と前記試料との間の光路に対して前記ダイクロイックミラーをブリュースター角に近い角度で傾斜させることにより、P偏光の割合を高めることを特徴とする請求項1に記載の蛍光顕微鏡。
  3. 前記ダイクロイックミラーに設けられ、屈折率の異なる誘電体膜を含む誘電体多層膜からなり多波長領域に高い透過率と狭い波長半値幅を持つ透過帯域を形成する波長フィルタを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光顕微鏡。
  4. 前記多波長領域に対応する波長は、観測対象となる蛍光たんぱくの蛍光スペクトルのピーク波長に合わせられていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の蛍光顕微鏡。
  5. 前記励起光の光源と測定対象との間の光路であって前記ダイクロイックミラーを挟んで前記光源側に設けられ多数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと、前記試料側に設けられ多数のピンホールであって前記マイクロレンズアレイと同期して移動するピンホールアレイと、を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の蛍光顕微鏡。
  6. さらに、前記P偏光の割合を多くする手段を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の蛍光顕微鏡。
  7. 前記ダイクロイックミラーの傾斜角度を調整する手段を有することを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の蛍光顕微鏡。
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