JP2005326522A - 偏光ビームスプリッタ、光分離装置、露光装置、レーザ装置、マスク検査装置、及び高分子結晶の加工装置 - Google Patents

偏光ビームスプリッタ、光分離装置、露光装置、レーザ装置、マスク検査装置、及び高分子結晶の加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高出力のレーザ光、特に深紫外光を照射しても破損することがない、新規な偏光ビームスプリッタを提供する。
【解決手段】 KAB結晶1の光学軸と光線の入射方向とはξ=28.6°ずれている。そのため、S偏光は直進するが、P偏光はθ=4.414°傾いた方向に進行し、P偏光とS偏光が分離される。KAB結晶1の第1の面1aと第2の面1bとは、φs=34.5°の傾きをなしているので、S偏光は第2の面1bにφs=34.5°の角度で入射することになり、第2の面1bで全反射される。一方、P偏光は第2の面1bにφp=31.5°で入射することになり、この角度がブリュースタ角になるので、第2の面1bで反射されることなく第2の面1bを透過し、屈折を受けてχp=58.5°の角度で出射する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、KAl(KAB)結晶からなる偏光ビームスプリッタ、それを利用した光分離装置、露光装置、レーザ装置、マスク検査装置、及び高分子結晶の加工装置に関するものである。
レーザー光は近年種々の用途に用いられる。そのなかで深紫外の波長域(波長210nm以下の光)のレーザ光は、フォトリソグラフィー装置、検査用機器や分光器基準などの半導体関連機器、及び角膜治療などの医療用光源として重要である。これらのレーザ光を使用する上で、偏光ビームスプリッタ(PBS)は、重要な光学部品である。
再公表公報WO00/08524号 国際公開公報WO02/071143号
従来のPBSは、主として誘電体多層膜で構成されているが、高出力のレーザ光を照射すると、誘電体多層膜が損傷し使えなくなるという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、高出力のレーザ光、特に深紫外光を照射しても対しても高効率で損傷に強い、新規な偏光ビームスプリッタ、これを使用した光分離装置、露光装置、レーザ装置、マスク検査装置、及び高分子結晶の加工装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、KAl(KAB)結晶からなる偏光ビームスプリッタであって、光線が入射する第1の面と、入射して前記KAB結晶中を進行した光が到達する第2の面のなす角度、及び前記KAB結晶の光学軸方向の関係が、前記第1の面に入射した光線のうち、前記第2の面に対するP偏光とS偏光のいずれか一方が前記第2の面で全反射し、他方が前記第2の面を透過するように選定されていることを特徴とする偏光ビームスプリッタ(請求項1)である。
KAB結晶とその製造方法は、再公表公報WO00/08524号に記載され公知のものとなっている。KAB結晶の吸収端は185nm以下であり、210nm以下の波長の光に対して透明である。又、複屈折率は0.07と大きいため、波長変換素子として使用することが提案されている。
本手段においては、KAB結晶の複屈折率が大きいことを利用して偏光ビームスプリッタを構成している。則ち、光線が入射する第1の面と、入射して前記KAB結晶中を進行した光が到達する第2の面のなす角度、及びKAB結晶の光学軸方向の関係が、第1の面に入射した光線のうち、第2の面に対するP偏光とS偏光のいずれか一方が第2の面で全反射し、他方が前記第2の面を透過するように選定されているので、第1の面に入射した光のうち、P偏光とS偏光とは、KAB結晶内で進行方向を異にし、一方は第2の面を透過するが、他方は第2の面で全反射される。
よって、P偏光とS偏光を分離することができ、かつ、全反射を利用しているので高い消光比が得られる。更に、従来の多層膜を使用した偏光ビームスプリッタと異なり、高出力のレーザ光、特に深紫外光を照射しても、損傷しにくく、耐性が高い。
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記第2の面を透過する光がP偏光であり、かつ、前記第2の面にブリュースター角で入射するように、前記第1の面と第2の面のなす角度、及び前記KAB結晶の光学軸方向の関係が選定されていることを特徴とするもの(請求項2)である。
本手段においては、P偏光が第2の面にブリュースター角で入射するので、S偏光は第2の面で全反射され、P偏光は反射されずに第2の面を透過する。よって、第2の面で反射されたP偏光が迷光となって消光比を低下させる可能性を少なくすることができる。
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記第2の面で全反射した光が、前記KAB結晶の第3の面を透過して外部に射出するように、第3の面が設けられていることを特徴とするもの(請求項3)である。
本手段においては、第2の面で全反射した光を、第3の面から取り出すことができる。第3の面に入射する光は、第3の面に垂直に出射するような角度、又はP偏光の場合ブリュースター角で第3の面に入射するようにしておくことが好ましい。
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかのKAB結晶(第1のKAB結晶という)を有すると共に、別のKAB結晶(第2のKAB結晶という)を有し、前記第1の結晶の前記第1の面と、前記第2の結晶の第1の面、及び前記第1の結晶の前記第2の面と、前記第2の結晶の第2の面がそれぞれ平行とされ、かつ、前記第1の結晶の光学軸の方向と前記第2の結晶の光学軸の方向が一致し、更に、前記第1の結晶の前記第2の面と、前記第2の結晶の第2の面は、間隔を開けて対面しており、当該間隔の空間は、KAB結晶より小さい屈折率の媒質で満たされていることを特徴とするもの(請求項4)である。
本手段においては、第1の結晶の第2の面を透過した光は、第2の結晶の第2の面に入射し、第2の結晶の第1の面から放出されるが、その際、その放出方向が、第1の結晶に入射した方向と同一になる。
前記課題を解決するための第5の手段は、波長変換器によって波長変換された後の光束を、その波長に応じて分離する光分離装置であって、前記第1の手段から第4の手段のいずれかである偏光ビームスプリッタからなることを特徴とするもの(請求項5)である。
波長変換器は、2種類の周波数の光が入射した場合、その和の周波数を持った光を放出するものであるが、変換されなかった原周波数の光も含まれる。なお、一つの光のみが入射した場合には、その周波数の倍の周波数の光を放出するが、原周波数の光も含まれる。よって、波長変換光学系においては、変換後の光と元となった光を分離する必要がしばしば生じる。その際、元となった光と変換後の光は、一方がP偏光であれば他方がS偏光となることが多いので、本手段により分離することが可能となる。本手段は、入射する光の波長のうち最短の波長が、210nm以下である場合でも、従来の多層膜を使用した偏光ビームスプリッタよりも耐性が高い。
本発明によれば、高出力のレーザ光、特に深紫外光に対しても高効率で損傷に強い、新規な偏光ビームスプリッタ、これを使用した光分離装置、露光装置、レーザ装置、マスク検査装置、及び高分子結晶の加工装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。以下の図においては、光分離面に対するP偏光を実線で、S偏光を破線で表すことにする。図1は、本発明の第1の実施の形態である偏光ビームスプリッタ(PBS)を示す図であり、(a)は全体図、(b)は(a)におけるA部拡大図である。このPBSは、2つの三角柱状のKAB結晶1、2を図のように組み合わせてできている。KAB結晶1とKAB結晶2との間には、空気層3が設けられている。
入射する光(この場合、波長193nm)は、KAB結晶1の第1の面1aに垂直に入射する。この波長の光に対するKAB結晶の常方向の屈折率nは1.765であり、異常方向の屈折率は1.634である。KAB結晶1の光学軸と光線の入射方向とはξ=28.6°ずれている。そのため、S偏光は直進するが、P偏光はθ=4.414°傾いた方向に進行し、P偏光とS偏光が分離される。
KAB結晶1の第1の面1aと第2の面1bとは、φs=34.5°の傾きをなしているので、S偏光は第2の面1bにφs=34.5°の角度で入射することになり、第2の面1bで全反射される。
一方、P偏光は第2の面1bにφp=31.5°で入射することになり、この角度がブリュースタ角になるので、第2の面1bで反射されることなく第2の面1bを透過し、屈折を受けてχp=58.5°の角度で出射する。
KAB結晶2は、KAB結晶1を紙面内で180°回転させた形状と光学軸方向を有しており、その第2の面2bはKAB結晶1の第2の面1bと平行とされている。よって、KAB結晶1を出射したP偏光は、ブリュースタ角で第2の面2bを透過し、第2の面2bで屈折されてφp=31.5°でKAB結晶2内に入射する。KAB結晶1の第1の面1aとKAB結晶2の第1の面2aは平行とされているので、この光は第1の面2aで屈折を受けて、KAB結晶1に入射した方向と平行な方向に出射する。一方、KAB結晶1の第1の面1aで全反射されたS偏光は、KAB結晶1の第3の面1cを透過するが、第3の面1cは、このS偏光の進行方向に対して垂直な面とされている。
この実施の形態においては、S偏光を全反射を利用して反射させる一方、P偏光はブリュースタ角で入射させることにより反射を防止しているので、高い消光比のPBSとすることができる。
なお、KAB結晶2は、P偏光の進行方向を、KAB結晶1への入射方向に一致させるための役割を果たしているものであり、PBSとして使用するためには、KAB結晶1のみでもその役割を果たすことができる。又、KAB結晶1とKAB結晶2との間に、空気層3を介在させているが、特に空気である必要はなく、窒素やその他KABより屈折率が低く、S偏光を全反射させるものであればよい。又、P偏光はKAB結晶1の第1の面1aに対してブリュースタ角で入射させることが好ましいが、第1の面1aで反射された光が迷光となってS偏光に交じることがなければ、必ずしもブリュースタ角で入射させる必要はない。
なお、この実施の形態においては、S偏光を全反射させ、P偏光を透過させるようにKAB結晶1の形状と光学軸の方向を選んでいるが、逆にP偏光を全反射させ、S偏光を透過させるような設計も考えられる。しかし、このような設計は、ブリュースタ角を利用して無反射で界面を透過させることができないので、その分だけ好ましいものではない。
図2は、本発明の第2の実施の形態である光分離装置を示す図である。図2において、4は波長変換結晶であり、入射するP偏光の基本波6をその2倍波7に変換するものである。5は、図1に示したPBSからなる光分離装置である。
P偏光の基本波6が波長変換結晶4に入射するとその一部が2倍波7に変換され、残りが基本波6のまま通過する。このとき、2倍波7はS偏光に変換され基本波6はP偏光のままであるので、PBSによる光分離が可能である。則ち、光分離装置5に入射した光のうち基本波6は光分離装置5を透過し、2倍波7は光分離面で反射されるので、両者を分離することができる。なお、図2において、波長変換結晶4を出射した基本波6と2倍波7を分けて図示しているが、これは図示の都合上そうしているだけであり、実際には波長変換結晶4から光分離装置5までの間では、基本波6と2倍波7とは同じ光路をたどる。この光分離装置は、基本波の波長が210nm以下の場合、又は2倍波の波長が210nm以下の場合に、損傷が少ないという点において、特に好ましい。
図3は、本発明の第3の実施の形態である光分離装置を示す図である。図3において8は波長変換結晶であり、入射するP偏光の周波数がω1の光9と周波数10がω2の光を、その和の周波数を有する光11に変換するものである。光9と光10がP偏光である場合、光11はS偏光となるので、図1に示したPBSよりなる光分離装置5により、光11を元の光9、10より分離できる。この光分離装置5は、少なくとも光11の波長が210nm以下である場合に、損傷が少ないという点において、特に好ましい。
図4は、本発明の第4の実施の形態である光分離装置を示す図である。この光分離装置の基本的な構成は図3に示したものと同じであるが、プリズム12とアパーチャ13が設けられており、光9、10、11を全て分離する機能を有することが異なっている。このような光分離装置は、波長変換結晶8に入射する光9と10の波長が大きく異なっており、合成された光11と8に入射する光9の波長があまり異ならない場合に有効なものである。
則ち、波長変換結晶8から出射する光のうち、光10は、他の光と波長が大きく異なるため、プリズム12で方向を変えられ、アパーチャ13によって遮られる。光9と11は、プリズム12ではほとんど進行方向の変化を受けないが、図3の説明において説明したように、光分離装置5によって分離される。
図3、図4に示すような光分離装置は、例えば国際公開公報WO02/071143号に示すような、波長が1547nmのDFB半導体レーザから、その8倍波である波長が193nmの光を得るような光学系において特に有効である。この光学系においては、基本波(波長1547nm)から、その7倍波を作り出し、それと基本波を合成して8倍波を作り出している。
従って、8倍波を合成する波長変換結晶の出力には、8倍波と共に、基本波と7倍波が含まれることになる。このうち基本波と7倍波をP偏光としておけば、8倍波はS偏光となるので、図3、図4に示すような光分離装置により8倍波のみを取り出すことができる。
このようなレーザ装置の例を図5〜図8により説明する。図5は、本発明の第5の実施の形態であるレーザ装置であり、固体レーザから放出されるレーザ光を波長変換して出力する装置の全体構成図を示す図である。すなわち、このレーザ装置は、基本波発生部21、波長変換部22から構成されている。
図6は基本波発生部21の概略構成を示す図である。
基本波を発生するレーザ光源は、Er3+添加光ファイバ増幅器を用いており、主に基準光源部23、EDF部24、励起用光源部25から構成される。基準光源部23の基準光源となるDFBからは波長1547nmのパルス光が出力され、EDF部24により増幅される。EDF部24はEDF1、EDF2、EDF3の3段階のEDFから構成され、それぞれに励起用光源25a、25b、25cから励起光が供給される。EDF3からの出力光が後に説明する波長変換部に入力される。
図7は波長変換部22の概略構成を示す図である。波長変換部22は基本波発生部21から出力される波長1547nmのレーザ光の波長変換を行う。波長変換部22には、複数の波長変換手段、すなわち、2倍波発生部26、3倍波発生部27、4倍波発生部28、7倍波発生部29、8倍波発生部30の各高調波発生部が設けられ、それぞれの高調波発生部間に、高調波を次の高調波発生部へ伝播させるための光学素子が配置されている。
この実施の形態では、各高調波発生部とも非線形光学結晶を用いている。具体的には、2倍波発生部26、3倍波発生部27、4倍波発生部28にはLiB(LBO)結晶を、7倍波発生部29にはβ−BaB(BBO)結晶を、8倍波発生部30にはCsLiB10(CLBO)結晶を用いている。これら、2倍波発生部26、3倍波発生部27、4倍波発生部28、7倍波発生部29、8倍波発生部30は、それぞれ波長773nm、516nm、387nm、221nm、193nmの光を発生する。
すなわち、入射した波長1547nmのレーザ光は、レンズL1により集光されて2倍波発生部26に入射する。2倍波発生部26からは、この基本波と共に、2倍の周波数の光(2倍波)が出力される。これらの光は、レンズL2により集光されて3倍波発生部27に入って合成され、基本波、2倍波と共に、基本波の3倍の周波数(3倍波)が出力される。このうち、3倍波は、ダイクロイックミラーM1により反射され、レンズL3、L4を介して反射ミラーM2で反射された後、ダイクロイックミラーM3を通過して、後に述べる基本波の4倍の周波数を持つ光(4倍波)と合成される。レンズL3、L4は、3倍波を7倍波発生部29に集光するようになっている。
ダイクロイックミラーM1を通過した基本波と2倍波のうち、2倍波は、ダイクロイックミラーM4で反射され、レンズL5により集光されて4倍波発生部28に入射する。そして、4倍波発生部28からは、2倍波と共に4倍波が出力される。
4倍波発生部28内でウォークオフが生じるため、4倍波は楕円形となるので、2つのシリンドリカルレンズ31a、31bを組み合わせて、ほぼ円形に成形する1つのレンズ作用を持たせた光学素子として使用している。すなわち、この光学素子は、変換効率を最適にするために、4倍波発生部28から出力される楕円形の4倍波を、7倍波発生部29にほぼ円形で集光するようになっている。即ち、4倍波は、ダイクロイックミラーM3で反射され、前述の3倍波と合成されて7倍波発生部29に入力される。よって、7倍波発生部29からは3倍波、4倍波と共に、基本波の7倍の周波数を持つ光(7倍波)が出力される。
これらの光は、本発明の実施の形態である、2つのシリンドリカルレンズ32a、32bを組み合わせて1つのレンズ作用を持たせた光学素子を介して、ダイクロイックミラーM5に入力され、7倍波のみが反射されて8倍波発生部30に入力される。2つのシリンドリカルレンズ32a、32bを組み合わせた光学素子は、この7倍波を8倍波発生部30に集光させるようになっている。
ダイクロイックミラーM4を透過した基本波は、反射ミラーM6、M7、M8と、レンズL6、L7からなる光学系と、ダイクロイックミラーM5を通過し、レンズL6、L7の働きにより、8倍波発生部30に集光される。よって、8倍波発生部30には基本波と7倍波が入力されることになり、基本波と7倍波の他に、基本波の8倍の周波数を持つ光(8倍波)が出力される。
このようにして発生した8倍波に混合している7倍波と基本波を分離するために、図3、図4に示した光分離装置を、8倍波発生部30の出力側に設ける。
次に、上述した基本波発生部21と波長変換部22とから構成されたレーザ装置20(以下「レーザ装置」という)を用いて構成され、半導体製造工程の一つであるフォトリソグラフィエ程で使用される露光装置100について、図8を参照して説明する。光リソグラフィエ程で使用される露光装置は、原理的には写真製版と同じであり、フォトマスク(レチクル)上に精密に描かれたデバイスパターンを、フォトレジストを塗布した半導体ウエハやガラス基板などの上に光学的に投影して転写する。この露光装置100は、上述したレーザ装置20と、照明光学系102と、フォトマスク(レチクル)110を支持するマスク支持台103と、投影光学系104と、露光対象物たる半導体ウエハ115を載置保持する載置台105と、載置台105を水平移動させる駆動装置106とを備えて構成される。
この露光装置100においては、上述したレーザ装置20から出力されるレーザ光が、複数のレンズから構成される照明光学系102に入力され、ここを通ってマスク支持台103に支持されたフォトマスク110の全面に照射される。このように照射されてフォトマスク110を通過した光は、フォトマスク110に描かれたデバイスパターンの像を有しており、この光が投影光学系104を介して載置台105に載置された半導体、ウエハ115の所定位置に照射される。このとき、投影光学系104によりフォトマスク110のデバイスパターンの像が半導体ウエハ115の上に縮小されて結像露光される。
なお、露光装置における照射光量の制御は、例えば基準光源部23におけるパルス周波数制御、励起用光源部25における励起光の出力制御等により容易に行うことができる。また、レーザ光のON-OFF制御は、基準光源部23におけるDFB半導体レーザをON-OFF制御することにより行えるほか、光路上のいずれかに電気光学変調素子や音響光学変調素子等の変調素子を配設し、あるいはメカニカルシャッタを配設するなどにより容易に行うことができる。従って、上記のような露光装置によれば、小型軽量で配置の自由度が高い紫外光源の特性を生かして小型でメンテナンス性、操作性の良好な露光装置を得ることができる。
次に、以上説明した本発明に係るレーザ装置20を用いて構成されるマスク欠陥検査装置について、図9を参照して以下に説明する。マスク欠陥検査装置は、フォトマスク上に精密に描かれたデバイスパターンをTDIセンサ(Time Delay and Integration)上に光学的に投影し、センサ画像と所定の参照画像とを比較し、その差からパターンの欠陥を抽出する。マスク欠陥検査装置120は、上述したレーザ装置20と、照明光学系112と、フォトマスク110を支持するマスク支持台113と、マスク支持台を水平移動させる駆動装置116と、投影光学系114と、TDIセンサ125とを備えて構成される。このマスク欠陥検査装置120においては、上述したレーザ装置20から出力されるレーザ光が、複数のレンズから構成される照明光学系112に入力され、ここを通ってマスク支持台113に支持されたフォトマスク110の所定領域に照射される。このように照射されてフオトマスク110を通過した光は、フォトマスク110に描かれたデバイスパターンの像を有しており、この光が投影光学系114を介してTDIセンサ125の所定の位置に結像される。なお、マスク支持台113の水平移動速度と、TDI125の転送クロックとは同期している。
図10は本発明のレーザ装置20を用いて構成される高分子結晶の加工装置の概要図である。レーザ装置20から放出された紫外短パルスレーザ光139は、シャッタ132、強度調整素子133、照射位置制御機構134、集光光学系135を介してき試料容器136中に入れられた高分子結晶138に集光照射される。試料容器136は、ステージ137に搭載され、光軸方向をz軸として、x−y−z直交座標系でx軸、y軸、z軸の3次元方向の移動が可能とされていると共に、z軸の周りに回転可能となっている。高分子結晶138の表面に集光照射されたレーザ光により、高分子結品の加工が行われる。
ところで、高分子結晶である被加工物を加工する場合、レーザ光が被加工物の何処に照射されているかを確認する必要がある。しかし、レーザ光は、通常可視光でないことが多く、目視することができないので、光学顕微鏡と組み合わせて使用することが好ましい。
その例を図11に示す。(a)に示す光学系においては、紫外短パルスレーザシステム141(図10の符号20、132〜134に対応)からのレーザ光を、集光光学系135を介して所定の点に集光する。ステージ137は図12において説明したような機能を有しており、高分子結晶138の入った試料容器136がステージ137上に載置されている。照明光源142からの可視光は、反射光143で反射され、試料容器136をケーラー照明する。高分子結晶138は、光学顕微鏡の対物レンズ144、接眼レンズ145を介して眼146により目視される。
光学顕微鏡の光軸位置には、十字状のマークが形成されており、光軸位置が目視できるようになっている。そして、光学顕微鏡の焦点位置(合焦位置、すなわち目視したときピントが合う物面)は固定とされている。集光光学系135により集光されたレーザ光は、光学顕微鏡の光軸位置で、かつ光学顕微鏡の焦点位置に集光されるようになっている。よって、ステージ137上に被加工物を載置し、光学顕微鏡でその像を観察した場合、ピントが合っており、かつ十字マークの中心にある位置に、レーザシステム141からのレーザ光が集光されるようになっている。なお、レーザシステム141、集光光学系135、及び光学顕微鏡部の相対位置関係は固定されており、ステージ137のみがこれらの固定系に対して相対的に移動可能とされている。
よって、加工を行いたい場所が光学顕微鏡の光軸位置でかつ合焦位置となるようにステージ137を移動させながら加工を行うことにより、所望の場所の加工、及ぴ所望の形状の加工を行うことができる。もし、自動的に加工を行わせたいのであれば、光学顕微鏡に自動焦点調整装置をつけてステージ137をその指令により駆動すると共に、ステージ137の予め定められた所定部分が光学顕微鏡の光軸になるように、ステージ137を駆動するようにすればよい。または、初めに基準となる位置を合わせた後、サーボ機構によりステージ137を2次元又は3次元に駆動するようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態である偏光ビームスプリッタ(PBS)を示す図である。 本発明の第2の実施の形態である光分離装置を示す図である。 本発明の第3の実施の形態である光分離装置を示す図である。 本発明の第4の実施の形態である光分離装置を示す図である。 本発明の第5の実施の形態であるレーザ装置の概要を示す図である。 基本波発生部の概略構成を示す図である。 波長変換部の概略構成を示す図である。 半導体製造工程の一つであるフォトリソグラフィエ程で使用される露光装置の概要を示す図である。 レーザ装置を用いて構成されるマスク欠陥検査装置の概要を示す図である。 レーザ装置を用いて構成される高分子結晶の加工装置の概要図である。 光学顕微鏡と組み合わせて使用される高分子結晶の加工装置の概要図である。
符号の説明
1…KAB結晶、1a…第1の面、1b…第2の面、1c…第3の面、2…KAB結晶、2a…第1の面、2b…第2の面、3…空気層、4…波長変換結晶、5…光分離装置、6…基本波、7…2倍波、8…波長変換結晶、9…光、10…光、11…光、12…プリズム、13…アパーチャ、20…レーザ装置、21…基本波発生部、22…波長変換部、23…基準光源部、24…EDF部、25…励起用光源部、25a、25b、25c…励起用光源、26…2倍波発生部、27…3倍波発生部、28…4倍波発生部、29…7倍波発生部、30…8倍波発生部、31a、31b、32a、32b…シリンドリカルレンズ、

Claims (12)

  1. Al(KAB)結晶からなる偏光ビームスプリッタであって、光線が入射する第1の面と、入射して前記KAB結晶中を進行した光が到達する第2の面のなす角度、及び前記KAB結晶の光学軸方向の関係が、前記第1の面に入射した光線のうち、前記第2の面に対するP偏光とS偏光のいずれか一方が前記第2の面で全反射し、他方が前記第2の面を透過するように選定されていることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  2. 前記第2の面を透過する光がP偏光であり、かつ、前記第2の面にブリュースター角で入射するように、前記第1の面と第2の面のなす角度、及び前記KAB結晶の光学軸方向の関係が選定されていることを特徴とする請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
  3. 前記第2の面で全反射した光が、前記KAB結晶の第3の面を透過して外部に射出するように、第3の面が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の偏光ビームスプリッタ。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のKAB結晶(第1のKAB結晶という)を有すると共に、別のKAB結晶(第2のKAB結晶という)を有し、前記第1の結晶の前記第1の面と、前記第2の結晶の第1の面、及び前記第1の結晶の前記第2の面と、前記第2の結晶の第2の面がそれぞれ平行とされ、かつ、前記第1の結晶の光学軸の方向と前記第2の結晶の光学軸の方向が一致し、更に、前記第1の結晶の前記第2の面と、前記第2の結晶の第2の面は、間隔を開けて対面しており、当該間隔の空間は、KAB結晶より小さい屈折率の媒質で満たされていることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  5. 波長変換器によって波長変換された後の光束を、その波長に応じて分離する光分離装置であって、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の偏光ビームスプリッタからなることを特徴とする光分離装置。
  6. 入射する光の波長のうち最短の波長が、210nm以下であることを特徴とする請求項5に記載の光分離装置。
  7. 半導体レーザからのレーザ光を波長変換結晶を使用して短波長の光に変換して出力する波長変換回路を有するレーザ装置であって、請求項5又は請求項6に記載の光分離装置を有することを特徴とするレーザ装置。
  8. 請求の範囲第7項に記載のレーザ装置と、所定の露光パターンが設けられたフォトマスクを保持するマスク支持部と、露光対象物を保持する対象物保持部と、前記レーザ装置から出射される紫外光を前記マスク支持部に保持されたフォトマスクに照射させる照明光学系と、前記照明光学系を介して前記フォトマスクに照射されてここを通過した照射光を前記対象物保持部に保持された露光対象物に照射させる投影光学系とを備えて構成されることを特徴とする露光装置。
  9. 請求の範囲第7項に記載のレーザ装置と、所定のパターンが設けられたフォトマスクを保持するマスク支持部と、前記パターンの投影像を検出する検出器と、前記レーザ装置から出射される紫外光を前記マスク支持部に保持されたフォトマスクに照射させる照明光学系と、前記照明光学系を介して前記フォトマスクに照射されて、通過した照明光を前記検出器に投影させる投影光学系とを有することを特徴とするマスク欠陥検査装置。
  10. 高分子結晶を加工する高分子結晶の加工装置であって、請求項7に記載のレーザ装置と、当該レーザ装置から放出されるレーザ光を、被加工物である高分子結晶に導き、当該高分子結晶の被加工場所に集光させる光学系と、前記光学系と前記高分子結晶の相対位置を変化させる機構を有することを特徴とする高分子結晶の加工装置。
  11. 前記レーザ光が集光される位置を、前記高分子結晶と同時に観測する観測装置、又は測定する測定装置を有することを特徴とする請求の範囲第10項に記載の高分子結晶の加工装置。
  12. 前記観測装置、又は測定装置が可視光を用いた光学的観測装置又は光学的測定装置であり、これら観測装置、測定装置は、前記光学系と機械的に固定された関係にあり、前記観測装置、測定装置の基準点と、前記レーザ光が集光される位置が一致しており、前記観測装置、測定装置の基準点位置を観測又は測定することにより、間接的に、前記レーザ光が集光される位置を観測又は測定する機能を有することを特徴とする請求項11に記載の高分子結晶の加工装置。
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