JP2009063666A - 顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】蛍光抑制を効率的に誘導でき、超解像効果を確実に発現できる顕微鏡を提供する。
【解決手段】試料18中の所望の分子を観察する顕微鏡であって、分子を安定状態から第1励起状態に励起するポンプ光、および第1励起状態から第2励起状態に励起するイレース光を出射する光源手段(1,2,3,4,5,6,7,8,9)と、該光源手段からのポンプ光およびイレース光を一部重ね合わせて試料18に集光照射する光学系(11,15,16)と、該光学系により集光されるポンプ光およびイレース光と試料18とを相対的に移動させて試料18を走査する走査手段17と、ポンプ光およびイレース光の照射により試料18から発生する光応答信号を検出する検出手段(21,22,23)と、を有し、光源手段は、ポンプ光および/またはイレース光として、試料18中における分子の第1励起状態および/または第2励起状態の量子状態エネルギーの広がりに対応する波長帯域幅を有する光を出射するように構成する。
【選択図】図2
【解決手段】試料18中の所望の分子を観察する顕微鏡であって、分子を安定状態から第1励起状態に励起するポンプ光、および第1励起状態から第2励起状態に励起するイレース光を出射する光源手段(1,2,3,4,5,6,7,8,9)と、該光源手段からのポンプ光およびイレース光を一部重ね合わせて試料18に集光照射する光学系(11,15,16)と、該光学系により集光されるポンプ光およびイレース光と試料18とを相対的に移動させて試料18を走査する走査手段17と、ポンプ光およびイレース光の照射により試料18から発生する光応答信号を検出する検出手段(21,22,23)と、を有し、光源手段は、ポンプ光および/またはイレース光として、試料18中における分子の第1励起状態および/または第2励起状態の量子状態エネルギーの広がりに対応する波長帯域幅を有する光を出射するように構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、顕微鏡、特に染色した試料を複数の波長の光により照明して、高い空間分解能を得る超解像顕微鏡に関するものである。
光学顕微鏡の技術は古く、種々のタイプの顕微鏡が開発されてきた。また、近年では、レーザ技術および電子画像技術をはじめとする周辺技術の進歩により、さらに高機能の顕微鏡システムが開発されている。
このような背景の中、複数波長の光で試料を照明することにより発する二重共鳴吸収過程を用いて、得られる画像のコントラストの制御のみならず化学分析も可能にした高機能な顕微鏡が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この顕微鏡は、二重共鳴吸収を用いて特定の分子を選択して、特定の光学遷移に起因する吸収および蛍光を観察するものである。この原理について、図5〜図8を参照して説明する。図5は、試料を構成する分子の価電子軌道の電子構造を示すもので、先ず、図5に示す基底状態(S0状態)の分子がもつ価電子軌道の電子を波長λ1の光により励起して、図6に示す第1電子励起状態(S1状態)とする。次に、別の波長λ2の光により同様に励起して、図7に示す第2電子励起状態(S2状態)とする。この励起状態により、分子は蛍光あるいは燐光を発光して、図8に示すように基底状態に戻る。
二重共鳴吸収過程を用いた顕微鏡法では、図7の吸収過程や図8の蛍光や燐光の発光を用いて、吸収像や発光像を観察する。この顕微鏡法では、最初にレーザ光等により共鳴波長λ1の光で図6のように試料を構成する分子をS1状態に励起させるが、この際、単位体積内でのS1状態の分子数は、照射する光の強度が増加するに従って増加する。
ここで、線吸収係数は、分子一個当りの吸収断面積と単位体積当たりの分子数との積で与えられるので、図7のような励起過程においては、続いて照射する共鳴波長λ2に対する線吸収係数は、最初に照射した波長λ1の光の強度に依存することになる。すなわち、波長λ2に対する線吸収係数は、波長λ1の光の強度で制御できることになる。このことは、波長λ1および波長λ2の2波長の光で試料を照射し、波長λ2による透過像を撮影すれば、透過像のコントラストは波長λ1の光で完全に制御できることを示している。
また、図7の励起状態からの蛍光または燐光による脱励起過程が可能である場合には、その発光強度はS1状態にある分子数に比例する。したがって、蛍光顕微鏡として利用する場合にも画像コントラストの制御が可能となる。
さらに、二重共鳴吸収過程を用いた顕微鏡法では、上記の画像コントラストの制御のみならず、化学分析も可能にする。すなわち、図5に示される最外殻価電子軌道は、各々の分子に固有なエネルギー準位を持つので、波長λ1は分子によって異なることになり、同時に波長λ2も分子固有のものとなる。
ここで、従来の単一波長で照明する場合でも、ある程度特定の分子の吸収像あるいは蛍光像を観察することが可能であるが、一般にはいくつかの分子における吸収帯の波長領域は重複するので、試料の化学組成の正確な同定までは不可能である。
これに対し、二重共鳴吸収過程を用いた顕微鏡法では、波長λ1および波長λ2の2波長により吸収あるいは発光する分子を限定するので、従来法よりも正確な試料の化学組成の同定が可能となる。また、価電子を励起する場合、分子軸に対して特定の電場ベクトルをもつ光のみが強く吸収されるので、波長λ1および波長λ2の偏光方向を決めて吸収または蛍光像を撮影すれば、同じ分子でも配向方向の同定まで可能となる。
また、最近では、二重共鳴吸収過程を用いて回折限界を超える高い空間分解能をもつ蛍光顕微鏡も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図9は、分子における二重共鳴吸収過程の概念図で、基底状態S0の分子が、波長λ1の光で第1電子励起状態であるS1に励起され、さらに波長λ2の光で第2電子励起状態であるS2に励起されている様子を示している。なお、図9はある種の分子のS2からの蛍光が極めて弱いことを示している。
図9に示すような光学的性質を持つ分子の場合には、極めて興味深い現象が起きる。図10は、図9と同じく二重共鳴吸収過程の概念図で、横軸のX軸は空間的距離の広がりを表わし、波長λ2の光を照射した空間領域A1と波長λ2の光が照射されない空間領域A0とを示している。
図10において、空間領域A0では波長λ1の光の励起によりS1状態の分子が多数生成され、その際に空間領域A0からは波長λ3で発光する蛍光が見られる。しかし、空間領域A1では、波長λ2の光を照射したため、S1状態の分子のほとんどが即座に高位のS2状態に励起されて、S1状態の分子は存在しなくなる。このような現象は、幾つかの分子により確認されている。これにより、空間領域A1では、波長λ3の蛍光は完全になくなり、しかもS2状態からの蛍光はもともとないので、空間領域A1では完全に蛍光自体が抑制され(蛍光抑制効果)、空間領域A0からのみ蛍光が発することになる。
このことは、顕微鏡の応用分野から考察すると、極めて重要な意味を持っている。すなわち、従来の走査型レーザ顕微鏡等では、レーザ光を集光レンズによりマイクロビームに集光して観察試料上を走査するが、その際のマイクロビームのサイズは、集光レンズの開口数と波長とで決まる回折限界となり、原理的にそれ以上の空間分解能は期待できない。
ところが、図10の場合には、波長λ1と波長λ2との2種類の光を空間的に上手く重ね合わせて、波長λ2の中空状の光照射により蛍光領域を抑制すれば、例えば波長λ1の光の照射領域に着目すると、蛍光領域を集光レンズの開口数と波長とで決まる回折限界よりも狭くでき、実質的に空間分解能を向上させることが可能となる。以下、波長λ1の光をポンプ光、波長λ2の光をイレース光とも呼ぶ。したがって、この原理を利用することで、回折限界を超える二重共鳴吸収過程を利用した超解像顕微鏡、例えば超解像蛍光顕微鏡を実現することが可能となる。
上述した超解像顕微鏡は、光源として、通常は、市販のガスレーザや固体レーザを用いている。その理由は、レーザ光源から出射されるレーザ光は、優れた指向性および波面の均一性を有しているからである。
しかしながら、本発明者らによる種々の実験検討によると、通常のレーザ光源は、発振する波長が、光学結晶やキャビティーの構造などで決定され、波長領域において極めて狭い輝線幅で離散的な値をとることから、このようなレーザ光源を超解像顕微鏡に用いると、以下に説明するような問題が発生する場合があることが判明した。
すなわち、超解像顕微鏡では、図9および図10に示したように、S1状態の分子を、イレース光により更に励起して、他の励起状態S2に遷移させることにより、蛍光を抑制するようにしている。したがって、超解像顕微鏡では、蛍光抑制を強く誘導できれば分解能を向上できることになり、そのためには、イレース光の強度を強くして、S1状態からS2状態への励起を促進させる必要がある。
ところが、一般に、分子は、凝集相中では、ホストとなる外界の物質により、微妙に分子構造が歪んだりして、量子状態が変化する。その結果、ホスト内の環境に対応して、異なる状態エネルギーをもつ量子状態となるため、S0、 S1、 S2の各々の状態が凝集相中では広がりを持つことになる。すなわち、空間的に平均した場合を考えると、各量子状態は離散的で集中した構造をとらず、エネルギー(波長)で有限の広がりをもつバンドとなる。したがって、S0状態からS1状態、およびS1状態からS2状態に遷移するときの吸収エネルギーおよび共鳴波長も有限の広がり幅を持つようになる。
しかし、1分子に着目すると、振動・回転準位を含めて、S1状態およびS2状態は、離散的な特定の状態エネルギーを持っている。また、パウリの排他律によれば、1分子に対しては、量子状態は1つしかとれないため、波長帯域の狭い輝線幅をもったレーザ光の強度を上げると、二重共鳴吸収過程は飽和してしまうことになる。
このような分子に関して、波長領域において狭帯域のレーザ光をイレース光として用いて二重共鳴吸収過程を誘導すると、原理的には、その発振波長にマッチした共鳴波長をもつ分子しか誘導できないことになる。これは、空間的に分散した分子のうち、特定の分子構造を持つものに対してのみ二重共鳴吸収過程を誘導でき、特定の分子以外の分子に関しては、共鳴条件から外れるために、二重共鳴吸収過程を誘導できる確率が低くなることを意味する。したがって、イレース光強度を限りなく強くしても、S1状態の分子が残留してしまうため、蛍光抑制が不完全となって、超解像顕微鏡で期待できる空間分解能が得られなくなる。
超解像顕微鏡は、主として生物顕微鏡分野で用いられるが、この分野で用いられる蛍光性分子(色素分子)も、上記の理由で、生体内環境においてその光学的性質が変わる。特に、生体内で微妙に変化するpHは、分子の光学的性質に大きな影響を与える。その影響の一つとして、共鳴波長の広がりの他に、共鳴ピーク波長の全体的シフトがあり、蛍光発光波長帯域や二重共鳴吸収帯域がシフトするという問題がある。また、生体内に染色すると、色素分子の化学基が生体分子と化学結合して分子構造が大きく変化し、同様な現象が促進される。このため、超解像顕微鏡からなる生物顕微鏡において、狭帯域幅のレーザ光を用いると、二重共鳴吸収帯域と共鳴しなくなる場合が、さらに顕著に生じ易くなる。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、蛍光抑制を効率的に誘導でき、超解像効果を確実に発現できる顕微鏡を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に係る顕微鏡の発明は、試料中の所望の分子を観察する顕微鏡であって、
前記分子を安定状態から第1励起状態に励起するポンプ光、および前記分子を前記第1励起状態から第2励起状態に励起するイレース光を出射する光源手段と、
該光源手段からの前記ポンプ光および前記イレース光を一部重ね合わせて前記試料に集光照射する光学系と、
該光学系により集光される前記ポンプ光および前記イレース光と前記試料とを相対的に移動させて前記試料を走査する走査手段と、
前記ポンプ光および前記イレース光の照射により前記試料から発生する光応答信号を検出する検出手段と、を有し、
前記光源手段は、前記ポンプ光および/または前記イレース光として、前記試料中における前記分子の前記第1励起状態および/または前記第2励起状態の量子状態エネルギーの広がりに対応する波長帯域幅を有する光を出射するように構成したことを特徴とするものである。
前記分子を安定状態から第1励起状態に励起するポンプ光、および前記分子を前記第1励起状態から第2励起状態に励起するイレース光を出射する光源手段と、
該光源手段からの前記ポンプ光および前記イレース光を一部重ね合わせて前記試料に集光照射する光学系と、
該光学系により集光される前記ポンプ光および前記イレース光と前記試料とを相対的に移動させて前記試料を走査する走査手段と、
前記ポンプ光および前記イレース光の照射により前記試料から発生する光応答信号を検出する検出手段と、を有し、
前記光源手段は、前記ポンプ光および/または前記イレース光として、前記試料中における前記分子の前記第1励起状態および/または前記第2励起状態の量子状態エネルギーの広がりに対応する波長帯域幅を有する光を出射するように構成したことを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の顕微鏡において、
前記光源手段は、前記ポンプ光および前記イレース光として、波長帯域が互いに重複しない光を出射するように構成したことを特徴とするものである。
前記光源手段は、前記ポンプ光および前記イレース光として、波長帯域が互いに重複しない光を出射するように構成したことを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の顕微鏡において、
前記光源手段は、前記ポンプ光および前記イレース光として、前記分子から発生する蛍光の発光帯域と重複しない光を出射するように構成したことを特徴とするものである。
前記光源手段は、前記ポンプ光および前記イレース光として、前記分子から発生する蛍光の発光帯域と重複しない光を出射するように構成したことを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1,2または3に記載の顕微鏡において、
前記光源手段は、振幅変調された光を出射する光源と、該光源からの光を非線形光に変換する非線形素子とを有し、前記非線形光から前記ポンプ光および/または前記イレース光を抽出するように構成したことを特徴とするものである。
前記光源手段は、振幅変調された光を出射する光源と、該光源からの光を非線形光に変換する非線形素子とを有し、前記非線形光から前記ポンプ光および/または前記イレース光を抽出するように構成したことを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の顕微鏡において、
前記非線形素子は、光ファイバを有することを特徴とするものである。
前記非線形素子は、光ファイバを有することを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の顕微鏡において、
前記光ファイバは、フォトニッククリスタルファイバからなることを特徴とするものである。
前記光ファイバは、フォトニッククリスタルファイバからなることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項4,5または6に記載の顕微鏡において、
前記光源手段は、前記非線形素子からの前記非線形光を2光束に分割するビームスプリッタと、該ビームスプリッタで分割された一方の光束から前記ポンプ光を抽出するポンプ光用波長分散素子と、前記ビームスプリッタで分割された他方の光束から前記イレース光を抽出するイレース光用波長分散素子と、を有することを特徴とするものである。
前記光源手段は、前記非線形素子からの前記非線形光を2光束に分割するビームスプリッタと、該ビームスプリッタで分割された一方の光束から前記ポンプ光を抽出するポンプ光用波長分散素子と、前記ビームスプリッタで分割された他方の光束から前記イレース光を抽出するイレース光用波長分散素子と、を有することを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の顕微鏡において、
前記ポンプ光用波長分散素子および前記イレース光用波長分散素子は、それぞれ多層膜フィルタまたは回折格子からなることを特徴とするものである。
前記ポンプ光用波長分散素子および前記イレース光用波長分散素子は、それぞれ多層膜フィルタまたは回折格子からなることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の顕微鏡において、
前記検出手段は、前記試料からの前記光応答信号を受光する光検出器と、該光検出器に対する前記光応答信号の入射を許容し、前記ポンプ光および前記イレース光の入射をブロックする検出用波長分散素子と、を有することを特徴とするものである。
前記検出手段は、前記試料からの前記光応答信号を受光する光検出器と、該光検出器に対する前記光応答信号の入射を許容し、前記ポンプ光および前記イレース光の入射をブロックする検出用波長分散素子と、を有することを特徴とするものである。
請求項10に係る発明は、請求項9に記載の顕微鏡において、
前記検出用波長分散素子は、多層膜フィルタまたは回折格子からなることを特徴とするものである。
前記検出用波長分散素子は、多層膜フィルタまたは回折格子からなることを特徴とするものである。
先ず、本発明の概要について説明する。図1(a)および(b)は、図9と同様に、分子のエネルギーダイヤグラムを示すものである。二重共鳴吸収過程において、本発明におけるように、ポンプ光および/またはイレース光に有限の波長帯域を持たせると、状況は全く異なる。すなわち、図1(a)に示すように、試料内おける色素分子のS1状態における量子状態エネルギーの広がりに対応する波長帯域幅(Δλ1)を有するポンプ光、およびS2状態における量子状態エネルギーの広がりに対応する波長帯域幅(Δλ2)を有するイレース光を用いれば、凝集相内で色素分子の量子状態が微妙に変化して、共鳴波長が様々にシフトしても、色素分子を確実に励起することができる。
したがって、図1(b)に示す従来のように、それぞれ単一波長のポンプ光およびイレース光を用いる場合と異なり、二重共鳴吸収過程が起こらずに、S1状態のままとなる分子数を極めて少なくできる。その結果、イレース光が同時照射された試料領域では、極めて良い効率で蛍光を誘導できる。さらに、試料中で色素分子の二重共鳴吸収過程の共鳴波長が全体的に多少シフトしても、ポンプ光および/またはイレース光の波長帯域とオーバーラップできるので、蛍光抑制効果が損なわれることなく誘導できる。
なお、二重共鳴吸収によるS0状態からS2状態への励起は、基本的には、ポンプ光およびイレース光のもつ光子エネルギーの和が、S2状態の量子状態エネルギーに一致すれば可能なので、図1(a)において、ポンプ光またはイレース光の何れかに、量子状態エネルギーの広がりに対応する波長帯域を持たせればよいが、ポンプ光およびイレース光の双方に、上記の波長広がりを持たせた場合には、許容範囲をより広くできる。
このような波長帯域を有する光を発生する光源としては、例えば、スーパーコンティニュアム光源を利用することができる。この光源は、例えば、振幅変調された光である超短パルス光を発生するTi:サファイアレーザ光源のようなレーザ光源と、非線形素子であるフォトニッククリスタルファイバを代表とする非線形効果の大きい光ファイバとを有し、レーザ光源からのパルス光を光ファイバ中に伝播させて、光ファイバ内で波長分散を誘導させることにより、波長450nmから2000nmの広帯域の光を発生させることができる。
特に、ファトニッククリスタルファイバは、石英のコアに幾層ものマイクロチューブでクラッドを形成して構成され、通常のファイバと比べてクラッド部分の屈折率の設計に自由度があることから、各種のアプリケーションに応用されている。このファトニッククリスタルファイバは、通常の光ファイバの構造と異なり、実効面積の小さなコアと、コアの周囲に周期的に配置されたエアホール群とにより、光を閉じ込めて伝搬するもので、従来の光ファイバと比べて非常に大きな非線形効果(高次光、ラマン光等)が得られ、かつ波長分散特性を最適化できるため、パルス光を入射させると、パルス状の白色光を得ることができる。したがって、この白色光を、例えば、多層膜フィルタまたは回折格子のような波長分散性の光学素子を用いて濾過すれば、発光波長帯域内における任意の領域のパルス光を、任意のバンド幅で取り出すことができる。
さらに、スーパーコンティニュアム光源は、超解像顕微鏡に対して好都合な特性を有している。すなわち、超解像顕微鏡においては、例えば、イレース光を中空状に位相空間変調してポンプ光と重ね合わせるが、イレース光を中空状に位相空間変調する際は、コリメートしたイレース光の波面が均一である必要がる。この点、スーパーコンティニュアム光源は、シングルモードで出力光から完全球面波を取り出せるので、この用件を完全に満たしている。
さらに、超解像顕微鏡では、上述したように、蛍光抑制効果を効率的に誘導することが不可欠である。そのため、通常は、ポンプ光およびイレース光をパルス化して、最適化を行っている。特に、イレース光は、高い尖頭強度が必要となるが、スーパーコンティニュアム光源では、入力光にTi:サファイアレーザからのフェムト秒のパルス光を用いれば、極めて高い尖頭値をもつ出力光が得られるので、超解像顕微鏡としての必要条件を満たしている。
また、超解像顕微鏡では、ポンプ光用の光源とイレース光用の光源との2つの独立した光源を用意することが多い。しかし、スーパーコンティニュアム光源は、波長450nmから2000nmと広帯域で発光するので、この波長帯域から、波長分散素子を用いて任意の組み合わせでポンプ光とイレース光とを抽出するようにすれば、一台の光源からポンプ光とイレース光とを取り出すことが可能となる。なお、一般に、ポンプ光は、S1状態を励起できる光子エネルギーに相当する波長より短く、イレース光は反対に長い。
このように、スーパーコンティニュアム光源を用いた場合には、光源を1台にできるので、装置構成を極めて簡単にできるとともに、調整や保守も容易にできる。すなわち、独立した2つのパルス光源を用いる場合には、2つの光源に対して発振タイミングを同期させる必要があるが、発振タイミングを同期させても、パルスのジッタや電気系の蓄熱によるドリフト等によって同期が崩れ、その結果、計測中に超解像機能が消失する場合がある。
これに対し、スーパーコンティニュアム光源を用いる場合には、一つのパルス光源から所定のタイミングで発生するパルス光から生成されるパルス状の非線形光を、ポンプ光とイレース光とに波長分離して重ね合わせるので、これら二つのパルス間隔は変化しない。なお、厳密には、ポンプ光とイレース光とを重ね合わせるまでの相対的な光路長の差分だけ時間差が生じるが、この光路長差は、機械的に安定した形で簡単に補償することができる。したがって、仮にスーパーコンティニュアム光源のパルスのタイミング変動が生じても、原理的にポンプ光およびイレース光は、同じ時刻に試料面に到達することになる。
このように、特に、スーパーコンティニュアム光源を用いた場合には、一つの光源から多層膜フィルタや回折格子といった極めて単純な波長分散素子で、任意の波長のポンプ光とイレース光とを任意の帯域で取り出すことができるので、蛍光抑制効果を最適化し、かつ、その状態を安定的に保つことが可能となる。
本発明によれば、光源手段から、ポンプ光および/またはイレース光として、試料中の観察する分子における第1励起状態および/または第2励起状態の量子状態エネルギーの広がりに対応する波長帯域幅を有する光を出射するようにしたので、試料内で観察分子の光学特性が多少変化しても、超解像機能を損なうことなく、蛍光抑制効果を効率的に誘起して、観察分子を高い空間分解能で観察することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図2は、本発明の一実施の形態に係る超解像顕微鏡の要部構成図である。本実施の形態では、レーザ光源1として、フェムト秒パルスのTi:サファイアモードロックレーザを用い、このレーザ光源1からの出射光を、コリメーターレンズ2およびカップリングレンズ3を経てフォトニッククリスタルファイバ4に導入する。
ここで、フェムト秒パルスのTi:サファイアモードロックレーザからなるレーザ光源1は、最大波高値で1kW以上のフェムト秒パルスを最大100MHzで出力することができるので、フォトニッククリスタルファイバ4により、強烈な非線形光学過程を起すことでき、これにより波長450nmから2000nmの広帯域の光を生成することができる。
フォトニッククリスタルファイバ4から出射される光は、カップリングレンズ5を経て平行光として取り出して、ビームスプリッタとしてのハーフミラー6で2光束に分岐し、一方の光束はポンプ光用波長分散素子である多層膜フィルタからなるバンドパスフィルタ7により所要の波長帯域を有するポンプ光として取り出し、他方の光束は反射ミラー8で反射させた後、イレース光用波長分散素子である多層膜フィルタからなるバンドパスフィルタ9により所要の波長帯域を有するイレース光として取り出す。
バンドパスフィルタ7からポンプ光は、ビームコンバイナ11に入射させる。また、バンドパスフィルタ9からのイレース光は、スパイラル位相板12により中空ビームが形成されるように位相変調した後、反射ミラー13を経てビームコンバイナ11に入射させて、ポンプ光と空間的に同軸に合成する。
ここで、スパイラル位相板12は、例えば、図3に拡大平面図を示すように、石英基板の中央部を光軸対称に8角形状に8分割し、その8分割した領域を、イレース光の例えば中心波長に対して、位相差が光軸の周りに2πで周回するように、λ/8ずつ位相を異ならせて階段状にエッチングして形成する。なお、石英基板は、例えば、平面形状が一辺50mmの正方形で、厚さ6.3mmとし、中央部の8角形状のエッチング領域は、8角形に内接する円の直径L1(入射光束の最大直径)を20mm(したがって、8角形の光軸対称頂点間の距離L2は、ほぼ21.6mm)とする。このスパイラル位相板12をイレース光が通過すると、光軸対象位置では位相が反転しているので、集光すると中空ビームとなる。
ビームコンバイナ11で同軸上に合成されたポンプ光およびイレース光は、ハーフミラー15および顕微鏡対物レンズ16を経て、走査ステージ17上の試料18に集光し、これにより試料18内の所望の分子を励起する。走査ステージ17は、試料18へのポンプ光およびイレース光の照射に同期して、図示しないコンピュータにより、顕微鏡対物レンズ16の光軸と直交する平面内で2次元移動し、これにより試料18をポンプ光およびイレース光で2次元走査する。
一方、ポンプ光およびイレース光の照射により、試料18から発生する蛍光(光応答信号)は、顕微鏡対物レンズ16およびハーフミラー15を経て検出用波長分散素子である多層膜フィルタからなるバンドパスフィルタ21に入射させ、ここでポンプ光およびイレース光をブロックし、蛍光のみをプロジェクションレンズ22に導いて光電子増倍管23で受光する。この光電子増倍管23の出力は、図示しないコンピュータに取り込んで、2次元蛍光画像を得る。
したがって、図2に示す超解像顕微鏡は、レーザ光源1、コリメーターレンズ2、カップリングレンズ3、フォトニッククリスタルファイバ4、カップリングレンズ5、ハーフミラー6、バンドパスフィルタ7、反射ミラー8およびバンドパスフィルタ9を含んで、スーパーコンティニュアム光源を有する光源手段を構成している。また、ビームコンバイナ11、ハーフミラー15および顕微鏡対物レンズ16を含んで光学系を構成しており、走査ステージ17を含んで走査手段を構成している。さらに、バンドパスフィルタ21、プロジェクションレンズ22および光電子増倍管23を含んで検出手段を構成している。
以下、試料18内の所望の分子として、染色色素であるローダミン6Gを観察する場合について説明する。ローダミン6Gは、例えば水中では、図4に示すように、基底状態のS0状態からS1状態への吸収波長帯域(S0→S1)が、中心励起波長530nmとして480nmから540nmに広がっており、S1状態からS2状態への吸収波長帯域(S1→S2)は、500nmより短波長から620nmまで、比較的広い領域に展開している。また、蛍光バンドは、波長560nmを中心に540nmから600nmの波長帯域に広がっている。
ここで、一般に、蛍光検出では、分子の蛍光発光帯域に照明光が混入しないことが不可欠である。なぜなら、混入した照明光により著しく、S/Nが低下して、画質が悪くなるからである。このため、ローダミン6Gを観察する場合には、少なくともポンプ光は540nmより短波長であることが必要であり、反対にイレース光は、600nmより長波長である必要がある。したがって、例えば、ポンプ光の波長帯域を480nmから540nm、イレース光の波長帯域を600nmから620nmに設定すれば、良好な画質で超解像計測が可能となる。なお、ローダミン6Gは、図4に示したように、S0→S1吸収帯とS1→S2吸収帯とが一部重複している。このため、イレース光を、S0→S1吸収帯に重複した波長帯域に設定すると、イレース光によるS0→S1が生じて超解像顕微鏡法が成立しなくなる。しかし、蛍光バンドは、S0→S1吸収帯とS1→S2吸収帯との間に存在しているので、ポンプ光およびイレース光を上記の波長帯域に設定すれば、超解像効果を確実に発現することが可能となる。
このため、ローダミン6Gを観察する場合には、図2において、光源手段を構成するポンプ光用のバンドパスフィルタ7は、波長480nmから540nmの光を透過するものを用い、イレース光用のバンドパスフィルタ9は、波長600nmから620nmの光を透過するものを用いる。また、検出手段を構成する蛍光検出用のバンドパスフィルタ21は、中心波長555nmで、帯域幅40nmの透過特性を有するものを用いる。さらに、スパイラル位相板12は、例えばイレース光波長帯域の中心波長である610nmに対して、位相差が光軸の周りに2πで周回するように、λ/8ずつ位相を異ならせて階段状にエッチングして形成したものを用いる。
このようにすれば、試料18内でローダミン6Gの光学特性が多少変化しても、ポンプ光およびイレース光がそれぞれ波長帯域幅を有することから、超解像機能を損なうことなく、蛍光抑制効果を効率的に誘起して、ローダミン6Gを高い空間分解能で観察することができる。
なお、ローダミン6G以外の色素を観察する場合には、その観察する色素分子に応じて、ポンプ光用のバンドパスフィルタ7、イレース光用のバンドパスフィルタ9および蛍光検出用のバンドパスフィルタ21を、所要の透過特性を有するものに交換するとともに、スパイラル位相板12をイレース光の波長帯域に応じたものに交換するだけで、簡単に対処することができる。
以上のように、本実施の形態の超解像顕微鏡によれば、スーパーコンティニュアム光源を用いて広帯域の光を得、この光からポンプ光用のバンドパスフィルタ7およびイレース光用のバンドパスフィルタ9により、それぞれ所望の観察分子に応じた波長帯域のポンプ光およびイレース光を得るようにしたので、簡単な構成で、所望の観察分子を、超解像機能を損なうことなく、蛍光抑制効果を効率的に誘起して、高い空間分解能で観察することができる。すなわち、従来の波長可変レーザ、例えば、色素レーザやOPOレーザを用いて、観察分子に応じて発振波長自体をチューニングする場合には、ビーム品質や発振パルスのタイミング、更には放射方向が変化するので、その都度、困難な光軸調整が要求される。しかし、本実施の形態によれば、バンドパスフィルタ7やバンドパスフィルタ9として、例えば、それぞれ特性の異なる複数のフィルタをリボルバに保持することにより、リボルバを切り替えることで、誰でもワンタッチで簡単に波長切り替えが可能となる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、スーパーコンティニュアム光源を構成するレーザ光源1として、Ti:サファイアモードロックレーザを用いたが、英国Fianium社から市販されているスーパーコンティニュアム光源のように、小型のファイバレーザをベースにしたパルスレーザを用いることもできる。また、ポンプ光用波長分散素子、イレース光用波長分散素子および検出用波長分散素子は、それぞれ多層膜フィルタからなるバンドパスフィルタに限らず、回折格子をもって構成することもできる。さらに、上記実施の形態では、走査ステージ17により試料18を2次元走査するようにしたが、同軸となったポンプ光とイレース光との光路中に、2枚の揺動ミラーを有する2次元のガルバノスキャナを配置して2次元走査するように構成したり、1次元の走査ステージと1次元のガルバノスキャナとを組み合わせて、2次元走査するように構成したり、することもできる。
また、上記実施の形態では、一つのスーパーコンティニュアム光源から、それぞれ所要の波長帯域を有するポンプ光およびイレース光を得るようにしたが、観察する分子によっては、ポンプ光またはイレース光の一方は、スーパーコンティニュアム光源から所要の波長帯域を有する光として得、他方は、他の光源から所要の波長帯域を有する光あるいは単一波長の光として得るように構成することもできる。
1 レーザ光源
2 コリメーターレンズ
3 カップリングレンズ
4 フォトニッククリスタルファイバ
5 カップリングレンズ
6 ハーフミラー
7 バンドパスフィル
8 反射ミラー
9 バンドパスフィル
11 ビームコンバイナ
12 スパイラル位相板
13 反射ミラー
15 ハーフミラー
16 顕微鏡対物レンズ
17 走査ステージ
18 試料
21 バンドパスフィルタ
22 プロジェクションレンズ
23 光電子増倍管
2 コリメーターレンズ
3 カップリングレンズ
4 フォトニッククリスタルファイバ
5 カップリングレンズ
6 ハーフミラー
7 バンドパスフィル
8 反射ミラー
9 バンドパスフィル
11 ビームコンバイナ
12 スパイラル位相板
13 反射ミラー
15 ハーフミラー
16 顕微鏡対物レンズ
17 走査ステージ
18 試料
21 バンドパスフィルタ
22 プロジェクションレンズ
23 光電子増倍管
Claims (10)
- 試料中の所望の分子を観察する顕微鏡であって、
前記分子を安定状態から第1励起状態に励起するポンプ光、および前記分子を前記第1励起状態から第2励起状態に励起するイレース光を出射する光源手段と、
該光源手段からの前記ポンプ光および前記イレース光を一部重ね合わせて前記試料に集光照射する光学系と、
該光学系により集光される前記ポンプ光および前記イレース光と前記試料とを相対的に移動させて前記試料を走査する走査手段と、
前記ポンプ光および前記イレース光の照射により前記試料から発生する光応答信号を検出する検出手段と、を有し、
前記光源手段は、前記ポンプ光および/または前記イレース光として、前記試料中における前記分子の前記第1励起状態および/または前記第2励起状態の量子状態エネルギーの広がりに対応する波長帯域幅を有する光を出射するように構成したことを特徴とする顕微鏡。 - 前記光源手段は、前記ポンプ光および前記イレース光として、波長帯域が互いに重複しない光を出射するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
- 前記光源手段は、前記ポンプ光および前記イレース光として、前記分子から発生する蛍光の発光帯域と重複しない光を出射するように構成したことを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡。
- 前記光源手段は、振幅変調された光を出射する光源と、該光源からの光を非線形光に変換する非線形素子とを有し、前記非線形光から前記ポンプ光および/または前記イレース光を抽出するように構成したことを特徴とする請求項1,2または3に記載の顕微鏡。
- 前記非線形素子は、光ファイバを有することを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡。
- 前記光ファイバは、フォトニッククリスタルファイバからなることを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡。
- 前記光源手段は、前記非線形素子からの前記非線形光を2光束に分割するビームスプリッタと、該ビームスプリッタで分割された一方の光束から前記ポンプ光を抽出するポンプ光用波長分散素子と、前記ビームスプリッタで分割された他方の光束から前記イレース光を抽出するイレース光用波長分散素子と、を有することを特徴とする請求項4,5または6に記載の顕微鏡。
- 前記ポンプ光用波長分散素子および前記イレース光用波長分散素子は、それぞれ多層膜フィルタまたは回折格子からなることを特徴とする請求項7に記載の顕微鏡。
- 前記検出手段は、前記試料からの前記光応答信号を受光する光検出器と、該光検出器に対する前記光応答信号の入射を許容し、前記ポンプ光および前記イレース光の入射をブロックする検出用波長分散素子と、を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の顕微鏡。
- 前記検出用波長分散素子は、多層膜フィルタまたは回折格子からなることを特徴とする請求項9に記載の顕微鏡。
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WO2013108626A1 (ja) * | 2012-01-18 | 2013-07-25 | 株式会社ニコン | 構造化照明装置、構造化照明顕微鏡装置、構造化照明方法 |
JP2015155970A (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | オリンパス株式会社 | 超解像顕微鏡 |
-
2007
- 2007-09-04 JP JP2007229371A patent/JP2009063666A/ja not_active Withdrawn
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